初期測定

AMIヘッドエンド・システムからLandis+Gyr書式のファイルとしてエクスポートされた使用データは、IMDとしてOracle Utilitiesにロードされます。次のOSBプロジェクトは基本製品に付属し、使用処理の管理に役立ちます。

  1. SGG-D3-USAGE-BASEには、着信データの実際の処理を担当するコンポーネントが含まれます。これは構成時に変更しないでください。これは、SGG-D3-USAGE-CMに追加されたカスタマイズと環境の設定に影響を及ぼすことなくアップグレードできます。

  2. SGG-D3-USAGE-CMではカスタマイズが可能で、将来のアップグレードが簡略化されます。

非インターバル使用データをインポートするときに、異なる測定タイプに対して個別の初期測定を作成できます。たとえば、データに力率または電圧データが含まれている場合、これらのそれぞれに対して個別の初期測定が作成されます。個別の初期測定の作成をトリガーする特定の単位の詳細は、「非インターバル・プレーンXMLから初期測定データへのマッピング」を参照してください。

SGG-D3-USAGE-CMプロジェクトのランタイム構成設定は、EnvironmentSettings.xq XQueryファイルに保存されます。このファイルを使用して、IMD処理を調整できます。たとえば、未処理データをロードする場合は、populateRawIMD要素のコンテンツに対してtrueを指定します。

次の表に、EnvironmentSettings.xqファイルに含まれている要素を示します。

要素

摘要

有効な値

populateRawIMD

IMDが未処理データとして移入されるかどうかを決定します。

true

false

callPreProcessing

前処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。

true

false

callPostProcessing

後処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。

true

false

destinationRootElementInterval

インターバル初期測定データ・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。

destinationRootElementScalar

スカラー初期測定データ・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。ほとんどの場合、これはdestinationRootElementIntervalと同じです。

modifyResultXMLInput

追加のフィールドを、プレーンXML書式から、IMDとして送信される結果のXML書式にマップするために使用されるXQueryドキュメントの名前(xq拡張子のないもの)を指定します。詳細は、「追加フィールドのマッピング」を参照してください。

dateTimeInUTC

Landis+Gyrシステムが、日時情報をUTC (true)または設備のローカル時間(false)のいずれで送信するかを示します。指定されない場合のデフォルト動作は、設備のローカル時間になります。

true

false

publishServices/service

外部システム(Oracle DataRakerなど)のデータを公開するために使用される、OSBプロジェクト内のビジネス・サービスの名前を指定します。

filterUsage

使用をフィルタするかどうかを決定します。

true

false

IMDの公開

Oracle DataRakerなどの外部システムで使用するためにIMDを公開するようにSGGアダプタを構成できます。この機能は、OSBコンポーネントおよびBPELコンポジットの組合せによってサポートされます。

IMDの公開の有効化

データの公開を有効にするには、次のように、EnvironmentSettings.xqファイル内のpublishServices/service要素でパブリッシャ・ビジネス・サービスを参照します。
<publishServices>
  <service>[publisherBusinessService]</service>
</publishServices>

SGG-D3-USAGE-CM OSBプロジェクトに付属している次のコンポーネントは、Oracle DataRakerへの測定データの公開に使用されます。

  • DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスは、データの公開元となる事前構成されたJMSキュー(エンドポイントURIとして定義)にデータを送信するために使用されます。EnvironmentSettings.xqファイルでこのビジネス・サービスを指定する必要があります。

  • DataRakerServiceAccountサービス・アカウントは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードを定義および保持するために使用されます。

初期測定の出力の公開の構成

SGGDRIntegration BPELコンポジットは、Oracle DataRakerまたは他のシステムへのデータの公開を処理します。IMDは、ネイティブIMD書式(初期測定シーダー・ビジネス・オブジェクトの書式)で公開されます。この書式には、正規化された単位および条件コードが含まれます。この書式の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Adapter Development Kit Administrative User Guide』を参照してください。

注意: この機能を使用して公開されるIMDは、検証、推定および編集(VEE)処理の前に公開されます。また、この機能を使用して公開されたデータにフィルタを適用することはできません。

次のパラメータを使用して、Oracle DataRakerが使用するファイルの転記先ディレクトリ、ファイル当たりのレコード数、ポーリング頻度など、Oracle DataRakerにデータが提供される方法の詳細を構成できます。これらのパラメータはインストール時に定義されます。これらのパラメータ値の定義の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Installation Guide』を参照してください。

パラメータ

摘要

デフォルト値

SGG_​DR_​INT_​QUEUE

SGGペイロードを公開するキューのJNDI名。

これは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューです。これは変更できません。

DataRakerQueue

SOA_​DR_​PUBLISH_​SIZE

公開されたファイルに累積されるレコード数(SGGペイロード)。

100

SOA_​DR_​FILE_​SIZE

累積される(SGGペイロード)ファイルの最大ファイル・サイズ(KB)。

524288

SOA_​DR_​ELAPSED_​TIME

超過した場合、新規発信ファイルが作成される期間(秒数)。

600

SOA_​DR_​POLLING_​FREQ

新規ファイルのステージング・ディレクトリのポーリング頻度(秒数)。

60

SOA_​DR_​STAGING_​DIR

累積されたSGGペイロード・ファイルのステージング・ディレクトリのマウント・ポイント/ディレクトリ。

これは内部で使用され、変更できません。

/spl/sploutput/staging

SOA_​DR_​INTEGRATION_​DIR

Oracle DataRakerが変換されたXMLファイルを使用するマウント・ポイント/ディレクトリ。

/spl/sploutput/int

IMDのフィルタ

SGGおよびOracle Utilities Meter Data Managementアプリケーションに渡されるIMDをフィルタするようにSGGアダプタを構成できます。データのフィルタを有効にするには、次のように、EnvironmentSettings.xqファイルで<filterUsage>要素をtrueに設定します。
<filterUsage>true</filterUsage>

フィルタが有効になっている場合、その<externalUOM>がLandis+Gyr単位コード対標準単位マッピング拡張可能参照(D3-HeadendUOMLookup)で定義されている値のいずれかと一致する測定のみが、処理のためにシステムに渡されます。

注意: スカラーIMDのフィルタは、Landis+Gyrアダプタではサポートされていません。

大きい入力ファイルの処理

一部の環境では、大きい入力ファイルが完全に入力ディレクトリにコピーされる前に、OSBプロジェクトがファイルの処理を開始することがあります。これを防ぐには、プロジェクトのInboundProxyServiceプロキシ・サービスでMinimumAgeプロパティを構成します。MinimumAgeプロパティは、最後に変更されたタイム・スタンプに基づいて、取得するファイルの最小経過時間を指定します。これにより、大きいファイルが完全に入力ディレクトリにコピーされた後で、処理のために取得されるようになります。

優先される初期測定処理

SGGアダプタは、スマート・メーター・コマンドまたは完了イベント(あるいはその両方)から作成される初期測定の「実行方法」フラグを「リアルタイム」(D1RT)に設定することで、これらのタイプの初期測定の処理を優先します。また、「実行方法」フラグが「リアルタイム」に設定されて受信された初期測定は、バッチ処理によってではなく、リアルタイムで処理されます。詳細は、『Oracle Utilities Meter Data Management/Smart Grid Gateway Business User Guide』「IMDの優先度付け」を参照してください。