初期測定および設備イベント
AMIヘッドエンド・システムからエクスポートされた使用データとイベント・データは、初期測定および設備イベント・データとしてOracle Utilitiesにロードされます。この処理は、次の基本製品OSBプロジェクトを構成することによってカスタマイズできます。
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SGG-DG-CSV-BASEには、顧客サイトで変更されないコンポーネントが含まれます。これらのコンポーネントによって、検証や変換などのCSV形式の処理に固有の機能が実装されます。
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SGG-DG-CSV-CMではカスタマイズが可能で、今後のアップグレードが簡略化されます。
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SGG-DG-XML-BASEには、顧客サイトで変更されないコンポーネントが含まれます。これらのコンポーネントによって、検証や変換などのIMDおよびイベント・アップロードの書式処理に固有の機能が実装されます。
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SGG-DG-XML-CMではカスタマイズが可能で、今後のアップグレードが簡略化されます。
SGG-DG-CSV-CMプロジェクトのランタイム構成設定は、EnvironmentSettings.xq xqueryファイルに保存されます。このファイルを使用して、初期測定および設備イベントのデータ処理を調整できます。たとえば、未処理データをロードする場合は、populateRaw要素のコンテンツに対してtrueを指定します。
次の表に、SGG-DG-CSV-CMのEnvironmentSettings.xqファイルに含まれている要素を示します。
要素 |
摘要 |
有効な値 |
---|---|---|
populateRaw |
IMDが未処理データとして移入されるかどうかを決定します。 |
true false |
callPreProcessing |
前処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。 |
true false |
callPostProcessing |
後処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。 |
true false |
destinationRootElementEvent |
設備イベント・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。 |
|
destinationRootElementIMD |
IMDシーダーのインバウンドWebサービスの名前が保持されます。 |
SGG-DG-XML-CMプロジェクトのランタイム構成設定は、EnvironmentSettings.xq xqueryファイルに保存されます。このファイルを使用して、初期測定および設備イベントのデータ処理を調整できます。たとえば、未処理データをロードする場合は、populateRaw要素のコンテンツに対してtrueを指定します。
次の表に、SGG-DG-XML-CMのEnvironmentSettings.xqファイルに含まれている要素を示します。
要素 |
摘要 |
有効な値 |
---|---|---|
populateRawIMD |
IMDが未処理データとして移入されるかどうかを決定します。 |
true false |
callPreProcessing |
前処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。 |
true false |
callPostProcessing |
後処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。 |
true false |
destinationRootElement |
IMDシーダーのインバウンドWebサービスの名前が保持されます。 |
Oracle Utilities Smart Grid Gateway Adapter Development Kitに含まれているサンプルOSB実装の詳細は、「Oracle Service Busの処理」を参照してください。
大きい入力ファイルの処理
一部の環境では、大きい入力ファイルが完全に入力ディレクトリにコピーされる前に、OSBプロジェクトがファイルの処理を開始することがあります。これを防ぐには、SGG-DG-CSV-CMおよびSGG-DG-XML-CMプロジェクトのInboundProxyServiceプロキシ・サービスでMinimumAgeプロパティを構成します。MinimumAgeプロパティは、最後に変更されたタイム・スタンプに基づいて、取得するファイルの最小経過時間を指定します。これにより、大きいファイルが完全に入力ディレクトリにコピーされた後で、処理のために取得されるようになります。
アダプタ開発キットのネイティブ書式でのデータ処理
AMIヘッドエンド・システムからエクスポートされた使用データとイベント・データは、ネイティブの初期測定および設備イベント・データ書式(初期測定および設備イベント・シーダー・ビジネス・オブジェクトの書式)でOracle Utilitiesにロードできます。この処理は、次の基本製品OSBプロジェクトを構成することによってカスタマイズできます。
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SGG-DG-SEEDER-BASEには、顧客サイトで変更されないコンポーネントが含まれます。これらのコンポーネントによって、検証や変換などのIMDおよびイベント・アップロードの書式処理に固有の機能が実装されます。
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SGG-DG-SEEDER-CMではカスタマイズが可能で、今後のアップグレードが簡略化されます。
SGG-DG-SEEDER-CMプロジェクトのランタイム構成設定は、EnvironmentSettings.xq xqueryファイルに保存されます。このファイルを使用して、初期測定および設備イベントのデータ処理を調整できます。たとえば、未処理データをロードする場合は、populateRaw要素のコンテンツに対してtrueを指定します。
次の表に、SGG-DG-SEEDER-CMのEnvironmentSettings.xqファイルに含まれている要素を示します。
要素 |
摘要 |
有効な値 |
---|---|---|
callPreProcessing |
前処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。 |
true false |
callPostProcessing |
後処理プロキシ・サービスがコールされるかどうかを決定します。 |
true false |
destinationRootElementInterval |
インターバル初期測定データ・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。 |
|
destinationRootElementScalar |
スカラー初期測定データ・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。ほとんどの場合、これはdestinationRootElementIntervalと同じです。 |
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destinationRootElementEvent |
設備イベント・シーダーのインバウンドWebサービスの名前を保持します。 |
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publishServices/service |
外部システム(Oracle DataRakerなど)のデータを公開するために使用される、OSBプロジェクト内のビジネス・サービスの名前を指定します。 |
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filterEvents |
イベントをフィルタするかどうかを決定します。 |
true false |
filterUsage |
使用をフィルタするかどうかを決定します。 |
true false |
ADKネイティブ書式の詳細は、「アダプタ開発キットのネイティブ書式」を参照してください。
IMDと設備イベントの公開
Oracle DataRakerまたは他の外部システムで使用されるIMDと設備イベントを公開するように、アダプタ開発キットを構成できます。この機能は、OSBコンポーネントおよびBPELコンポジットの組合せによってサポートされます。
データ公開の有効化
<publishServices>
<service>[publisherBusinessService]</service>
</publishServices>
SGG-DG-SEEDER-CM OSBプロジェクトに付属している次のコンポーネントは、Oracle DataRakerへの測定データと設備イベントの公開に使用されます。
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DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスは、データの公開元となる事前構成されたJMSキュー(エンドポイントURIとして定義)にデータを送信するために使用されます。EnvironmentSettings.xqファイルでこのビジネス・サービスを指定する必要があります。
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DataRakerServiceAccountサービス・アカウントは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードを定義および保持するために使用されます。
出力の公開の構成
SGGDRIntegration BPELコンポジットは、Oracle DataRakerまたは他のシステムへのデータの公開を処理します。
次のパラメータを使用して、Oracle DataRakerが使用するファイルの転記先ディレクトリ、ファイル当たりのレコード数、ポーリング頻度など、Oracle DataRakerにデータが提供される方法の詳細を構成できます。これらのパラメータはインストール時に定義されます。これらのパラメータ値の定義の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Installation Guide』を参照してください。
パラメータ |
摘要 |
デフォルト値 |
---|---|---|
SGG_DR_INT_QUEUE |
SGGペイロードを公開するキューのJNDI名。 これは、DataRakerBusinessServiceビジネス・サービスで定義されたJMSキューです。これは変更できません。 |
DataRakerQueue |
SOA_DR_PUBLISH_SIZE |
公開されたファイルに累積されるレコード数(SGGペイロード)。 |
100 |
SOA_DR_FILE_SIZE |
累積される(SGGペイロード)ファイルの最大ファイル・サイズ(KB)。 |
524288 |
SOA_DR_ELAPSED_TIME |
超過した場合、新規発信ファイルが作成される期間(秒数)。 |
600 |
SOA_DR_POLLING_FREQ |
新規ファイルのステージング・ディレクトリのポーリング頻度(秒数)。 |
60 |
SOA_DR_STAGING_DIR |
累積されたSGGペイロード・ファイルのステージング・ディレクトリのマウント・ポイント/ディレクトリ。 これは内部で使用され、変更できません。 |
/spl/sploutput/staging |
SOA_DR_INTEGRATION_DIR |
Oracle DataRakerが変換されたXMLファイルを使用するマウント・ポイント/ディレクトリ。 |
/spl/sploutput/int |
IMDのフィルタ
<filterUsage>true</filterUsage>
フィルタが有効な場合は、<externalUOM>が「ADK - 単位コード対標準単位マッピング」拡張可能参照(DG-HeadendUOMLookup)で定義されているいずれかの値に一致する測定のみが処理のためにシステムに渡されます。
イベントのフィルタ
<filterEvents>true</filterEvents>
フィルタが有効な場合は、<externalEventName>が「ADK - 設備イベント・マッピング」拡張可能参照(DG-DeviceEventMappingLookup)で定義されているいずれかの値に一致する設備イベントのみが処理のためにシステムに渡されます。
優先される設備イベント処理
SGGアダプタは、スマート・メーター・コマンドまたは完了イベント(あるいはその両方)から作成される設備イベントの「実行方法」フラグを「リアルタイム」(D1RT)に設定することで、これらのタイプの設備イベントの処理を優先します。また、「実行方法」フラグが「リアルタイム」に設定されて受信された設備イベントは、バッチ処理によってではなく、リアルタイムで処理されます。詳細は、『Oracle Utilities Meter Data Management/Smart Grid Gateway Business User Guide』の「設備イベントの優先度付け」を参照してください。
ペイロード処理通知の構成
デフォルトでは、「ペイロード統計」、「ペイロード・エラー通知」および「ペイロード要約」通知活動が、Oracle Service Bus内の通知キューに送信されます。適切なOSBプロジェクトでオプションのJCA転送動的プロパティを定義することで、これらの活動の送信を制限するようにSmart Grid Gatewayアダプタを構成できます。次のオプションのJCA転送動的プロパティを使用して、これらの通知活動が送信されるかどうかを制御できます。
- SGG_SEND_STATISTICS: 「ペイロード統計」活動の送信を制御します(true: 送信する、false: 送信しない)
- SGG_SEND_ERROR: 「ペイロード・エラー通知」活動の送信を制御します(true: 送信する、false: 送信しない)
- SGG_SEND_SUMMARY: 「ペイロード要約」活動の送信を制御します(true: 送信する、false: 送信しない)
これらのプロパティがfalseに設定されている場合、対応するペイロード通知がJMSキューに送信されません。これらのプロパティはデフォルトでは設定されず、省略された場合はデフォルトでtrueに設定されることに注意してください。
これらのプロパティを作成する手順は、次のとおりです。
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Oracle Service Busコンソールで、SGG-D3-CIM-EVENT-CMプロジェクトにナビゲートします。
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「プロキシ・サービス」フォルダを展開します。
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「InboundProxyService」プロキシ・サービスを選択します(「パイプライン」または「WSDL」ではなく)。
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「作成」をクリックして、新しいセッションを作成します。
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「トランスポートの詳細」を選択します。
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「動的エンドポイント・プロパティ」セクションで、プラス記号をクリックします。空の行が表示されます。
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「プロパティ」列に、定義するプロパティを入力します。
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「値」列に、falseと入力します。
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定義する各プロパティについて、ステップ6から8を繰り返します。
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「アクティブ化」をクリックして、変更内容を保存して有効にします。