Autonomous Databaseのクローニングに関するノート

クローニング操作およびその結果のクローン・データベースに関する情報を提供します。

Autonomous Databaseでのクローニングの一般的なノート

クローニング操作およびその結果のクローン・データベースに関する一般情報を提供します。

  • 1つのデータベース・バージョンから同じデータベース・バージョンへのクローニングが可能です。たとえば、ソースOracle Database 19cからOracle Database 19cクローンに、またはソースOracle Database 23aiからOracle Database 23aiクローンにクローニングできます。

  • ソース・データベース上で進行中のスケーリング操作がある場合、進行中の操作が完了するまで、クローン操作を開始できません。このような操作を試みると、次のようなメッセージが表示されます。

    The operation cannot be performed because the Autonomous Database with Id **** is in the SCALE_IN_PROGRESS state.
  • ソース・データベースにネットワーク・アクセス制御リスト(ACL)を定義すると、現在設定されているネットワークACLが新規データベースにクローニングされます。データベースがバックアップからクローニングされた場合、(バックアップの時点で有効であったACLではなく)現在のソース・データベースのACLが適用されます。

  • クローンを作成するときに、ソース・データベースにアクセス制御リスト(ACL)があり、プライベート・エンドポイントのネットワーク・アクセス・オプションの「仮想クラウド・ネットワーク」をターゲット・データベースに指定する場合、ACLは新しいデータベースにクローニングされません。この場合、(クローン・ソースのACLで指定されたアクセス制御ルールを使用するかわりに)ネットワーク・セキュリティ・グループ内でセキュリティ・ルールを定義して、ターゲット・データベースとの間のトラフィックを制御する必要があります。詳細は、インスタンスのプロビジョニング時またはクローニング時のプライベート・エンドポイントの構成を参照してください。

  • Autonomous Databaseインスタンスをクローニングすると、データベース・ファイルが新しいインスタンスにコピーされます。クローニングに関連する停止時間はなく、クローニング操作はソースで実行されているアプリケーションに影響を与えません。

  • メタデータ・クローンの場合、APEXアプリケーションとOMLプロジェクトおよびノートブックがクローンにコピーされます。メタデータ・クローンでは、APEXアプリケーションまたはOMLノートブックの基礎となるデータベース・データはクローニングされません。

  • クローニングによって作成されたAutonomous Databaseインスタンスの「Autonomous Databaseの詳細」ページには、「クローン元」フィールドが含まれます。ここにクローンが作成されたデータベースの名前が表示されます。

  • DBA_SERVICES.FAILOVER_TYPE列の値は、クローニングされたAutonomous Databaseインスタンスにはコピーされません。

クロス・テナンシおよびリージョン間クローニングに関するノート

クロス・テナンシおよびクロスリージョン・クローニングに関する情報を提供します。

  • クローニングでは、Oracle Cloud Infrastructure CLIまたはTerraformのいずれかを使用して、クローン・ターゲットとして現在のリージョン以外のリージョンを選択した場合、そのようなリージョン間クローンの実行できるのは、リモート・リージョンからのみです。つまり、クローニング元のソースと同じソース・データベースOCIDを使用して、クローニング先のリモート・リージョンからクローン作成APIをコールします。

  • クロス・テナンシのクローニング・オプションは、CLIまたはAutonomous Database REST APIでのみ使用できます。Oracle Cloud Infrastructureコンソールでは、クロス・テナンシのクローニングを使用できません。

    詳細は、「クロス・テナンシおよびクロスリージョン・クローニング」を参照してください。

  • クロス・テナンシのクローニング・オプションは、ソースで顧客管理キーを使用したクローニングをサポートしていません。顧客管理キーの詳細は、Autonomous Databaseでの暗号化キーの管理を参照してください。

クローニングされたデータベースのResource Managementのルールおよびパフォーマンス・データ

クローニングされたデータベースのリソース管理ルールおよびパフォーマンス・データのノートを提供します。

次は、クローン・データベースのリソース管理ルールおよびパフォーマンス・データに適用されます:

  • フル・クローンまたはメタデータ・クローンのプロビジョニング中に、ソース・データベースのユーザーによって変更されたリソース管理ルールは、クローン・データベースに継承されます。
  • クローン・データベースの場合、クローン操作より前の時間のパフォーマンス・データは、「データベース・ダッシュボード」カード(データベース・アクションの「モニター」の下)に表示されません。

リソース管理ルールの設定の詳細は、「Autonomous DatabaseでのランナウェイSQL文の管理」を参照してください。

クローン・データベースのオプティマイザ統計

フル・クローンまたはメタデータ・クローンのプロビジョニング中に、ソース・データベースからクローン・データベースへオプティマイザ統計がコピーされます。

クローン・データベースの表では、オプティマイザ統計に関して次が適用されます:

  • フル・クローン: 表へのロードは、統計情報がすでに存在する表にロードする場合と同じです。
  • メタデータ・クローン: データベースのクローニング後、表への最初のロードで、その表の統計情報がクリアされ、統計情報が新しいロードで更新されます。

オプティマイザ統計の詳細は、オプティマイザ統計の概念を参照してください。

クローン・データベースに対するOracle Schedulerジョブの無効化

クローン操作を実行すると、ソース・データベースのOracle Schedulerジョブがクローンにコピーされます。クローンでクローニングされたOracle Schedulerジョブが無効になっていることを確認できます。

クローニングされたAutonomous DatabaseインスタンスでOracle Schedulerジョブを無効にするには、AFTER CLONE句を使用してトリガーを定義できます。AFTER CLONE句を使用するには、クローン操作を実行する前にソース・データベースでトリガーを定義します。

たとえば:

CREATE OR REPLACE TRIGGER after_clone_instance
     AFTER CLONE 
     ON PLUGGABLE DATABASE
BEGIN 
-- Disable specific jobs or use a cursor to grab all scheduled jobs and disable them
     DBMS_SCHEDULER.DISABLE(name=> job_name);
END; 
/

詳細は、CREATE TRIGGER文を参照してください。

次に注意してください:

  • DBA_SCHEDULER_WINDOWS.REPEAT_INTERVAL列の値は、クローニングされたAutonomous Databaseインスタンスにコピーされません。