public final class Inet6Address extends InetAddress
推奨の形式はx:x:x:x:x:x:x:xです。ここで、「x」は、アドレスを8つの16ビット部分に分けて16進数で表した値です。 これは完全な形式です。 たとえば、
1080:0:0:0:8:800:200C:417A
各フィールド内の先頭部分のゼロは記述する必要がない点に注意してください。 ただし、次に説明する場合を除いて、各フィールドには少なくとも1つの数値が必要です。
特定スタイルのIPv6アドレスを割り当てるためのいくつかの方式が原因となり、アドレス内にゼロ・ビットの長い列が含まれることがよくあります。 ゼロ・ビットを含むアドレスを記述しやすくするため、ゼロを圧縮する特殊な構文が利用できます。 「::」の使用は、ゼロだけから成る16ビットのグループが複数存在することを示します。 「::」は、1つのアドレス内で1回しか使えません。 また、「::」を使えば、アドレス内の先頭のゼロまたは末尾のゼロ、あるいはその両方を圧縮することもできます。 たとえば、
1080::8:800:200C:417A
IPv4およびIPv6ノードが混在する環境に対応する場合にさらに便利な代替形式がx:x:x:x:x:x:d.d.d.dです。ここで、xは上位6つの16ビット・アドレスの16進数値で、dは下位4つの8ビット標準IPv4表現アドレスの10進数値です。たとえば、
::FFFF:129.144.52.38
::129.144.52.38
ここで、「::FFFF:d.d.d.d」と「::d.d.d.d」はそれぞれ、一般的な形式のIPv4マップIPv6アドレスとIPv4互換IPv6アドレスです。 IPv4部分は「d.d.d.d」の形式でなければいけない点に注意してください。 次の形式は無効です。
::FFFF:d.d.d
::FFFF:d.d
::d.d.d
::d.d
次の形式は有効です。
::FFFF:d
ただし、これは、次のIPv4互換IPv6アドレスの、慣例に従わない表現です。
::255.255.0.d
ここで、「::d」は一般的なIPv6アドレス「0:0:0:0:0:0:0:d」に対応します。
テキスト表現を出力値として返すメソッドでは、完全な形式が使用されます。 Inet6Addressが完全な形式を返すのは、ほかのテキスト・データと組み合わせて使用する場合にも、あいまいにならないからです。
IPv4マップのアドレス ::ffff:w.x.y.zという形式のIPv6アドレスは、IPv4アドレスを表すのに使用されます。 このアドレスを利用すると、ネイティブ・プログラムでは、IPv4ノードとIPv6ノードの両方と通信する際に、同じアドレス・データ構造と、さらには同じソケットを使用できます。 InetAddressとInet6Addressでは、これは内部の表現に使用され、機能上の役割はありません。 JavaからIPv4マップ・アドレスが返されることはありません。 これらのクラスは、バイト配列とテキスト表現の両方で、IPv4マップ・アドレスを入力として取ることができます。 ただし、そのアドレスはIPv4アドレスに変換されます。
前述したIPv6アドレスのテキスト表現を拡張して、IPv6スコープ・アドレスを指定できます。 基本的なアドレス指定アーキテクチャに対するこの拡張については、[draft-ietf-ipngwg-scoping-arch-04.txt]を参照してください。
リンク・ローカル・アドレスとサイト・ローカル・アドレスはグローバルではありません。このため、複数のホストが同一の送信先アドレスを持ち、同一の送信元システム上の異なるインタフェース経由でそれらのホストに到達できる可能性があります。 この場合、その送信元システムは、同一スコープの複数のゾーンに接続されています。 どれが目的の送信先ゾーンであるかを明確にするために、ゾーン識別子(scope_id)をIPv6アドレスの末尾に追加することができます。
scope_idの一般的な指定形式は、次のとおりです。
IPv6-address%scope_id
IPv6-addressは、前述のリテラルIPv6アドレスです。 scope_idはローカル・システム上のあるインタフェースを参照します。これを指定するには次の2つの方法があります。
NetworkInterface.getName()
から返された文字列と正確に一致しなければいけません。 Inet6Addressがこの方法で作成される場合は、そのオブジェクトを生成するときに関連するNetworkInterfaceに問い合わせることで、数値のスコープIDが決定されます。 また、NetworkInterfaceクラスから返されたInet6Addressインスタンスから数値scope_idを取得することもできます。 これを使えば、システム上で設定されている現在のスコープIDを確認できます。
修飾子と型 | メソッド | 説明 |
---|---|---|
boolean |
equals(Object obj) |
このオブジェクトと指定されたオブジェクトを比較します。
|
byte[] |
getAddress() |
この
InetAddress オブジェクトの生のIPアドレスを返します。 |
static Inet6Address |
getByAddress(String host, byte[] addr, int scope_id) |
InetAddress.getByAddress(String,byte[]) とまったく同様にしてInet6Addressを作成します。ただし、IPv6スコープIDが指定された数値に設定される点は異なります。 |
static Inet6Address |
getByAddress(String host, byte[] addr, NetworkInterface nif) |
InetAddress.getByAddress(String,byte[]) とまったく同様にしてInet6Addressを作成します。ただし、指定されたインタフェースのaddr に指定されたアドレス・タイプに対応する値に、IPv6スコープIDが設定される点は異なります。 |
String |
getHostAddress() |
テキスト表現のIPアドレス文字列を返します。
|
NetworkInterface |
getScopedInterface() |
このインスタンスがスコープ・インタフェースを使って作成された場合、そのスコープ・インタフェースを返します。
|
int |
getScopeId() |
このインスタンスがインタフェースに関連付けられている場合は、数値スコープIDを返します。
|
int |
hashCode() |
このIPアドレスのハッシュ・コードを返します。
|
boolean |
isAnyLocalAddress() |
InetAddressがワイルドカード・アドレスかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isIPv4CompatibleAddress() |
InetAddressがIPv4互換のIPv6アドレスかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isLinkLocalAddress() |
InetAddressがリンク・ローカル・アドレスかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isLoopbackAddress() |
InetAddressがループバック・アドレスかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isMCGlobal() |
マルチキャスト・アドレスにグローバル・スコープがあるかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isMCLinkLocal() |
マルチキャスト・アドレスにリンク・スコープがあるかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isMCNodeLocal() |
マルチキャスト・アドレスにノード・スコープがあるかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isMCOrgLocal() |
マルチキャスト・アドレスに組織スコープがあるかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isMCSiteLocal() |
マルチキャスト・アドレスにサイト・スコープがあるかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isMulticastAddress() |
InetAddressがIPマルチキャスト・アドレスかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
boolean |
isSiteLocalAddress() |
InetAddressがサイト・ローカル・アドレスかどうかを調べるユーティリティ・ルーチンです。
|
getAllByName, getByAddress, getByAddress, getByName, getCanonicalHostName, getHostName, getLocalHost, getLoopbackAddress, isReachable, isReachable, toString
public static Inet6Address getByAddress(String host, byte[] addr, NetworkInterface nif) throws UnknownHostException
InetAddress.getByAddress(String,byte[])
とまったく同様にしてInet6Addressを作成します。ただし、指定されたインタフェースのaddr
に指定されたアドレス・タイプに対応する値に、IPv6スコープIDが設定される点は異なります。 指定されたアドレス・タイプ(リンク・ローカルやサイト・ローカルなど)に割り当てられた数値スコープIDが指定されたインタフェースに存在しない場合、この呼出しはUnknownHostExceptionで失敗します。 IPv6スコープ・アドレスについては、ここを参照してください。 host
- 指定されたホストaddr
- ネットワーク・バイト・オーダーのIPアドレスnif
−このアドレスを関連付ける必要のあるインタフェース。UnknownHostException
−IPアドレスの長さが正しくない場合、または指定されたアドレス・タイプに割り当てられた数値スコープIDがインタフェースに存在しない場合。public static Inet6Address getByAddress(String host, byte[] addr, int scope_id) throws UnknownHostException
InetAddress.getByAddress(String,byte[])
とまったく同様にしてInet6Addressを作成します。ただし、IPv6スコープIDが指定された数値に設定される点は異なります。 このスコープIDに対応するインタフェースがシステム上に存在するかどうかのチェックは行われません。 IPv6スコープ・アドレスについては、ここを参照してください。 host
- 指定されたホストaddr
- ネットワーク・バイト・オーダーのIPアドレスscope_id
−このアドレスに対応する数値スコープID。UnknownHostException
- IPアドレスの長さが不正の場合。public boolean isMulticastAddress()
isMulticastAddress
、クラスInetAddress
boolean
public boolean isAnyLocalAddress()
isAnyLocalAddress
、クラスInetAddress
boolean
。public boolean isLoopbackAddress()
isLoopbackAddress
、クラスInetAddress
boolean
。ループバック・アドレスでない場合はfalse。public boolean isLinkLocalAddress()
isLinkLocalAddress
、クラスInetAddress
boolean
。アドレスがリンク・ローカル・ユニキャスト・アドレスでない場合はfalse。public boolean isSiteLocalAddress()
isSiteLocalAddress
、クラスInetAddress
boolean
。アドレスがサイト・ローカル・ユニキャスト・アドレスでない場合はfalse。public boolean isMCGlobal()
isMCGlobal
、クラスInetAddress
boolean
。それがグローバル・スコープのアドレスでないかマルチキャスト・アドレスでない場合はfalsepublic boolean isMCNodeLocal()
isMCNodeLocal
、クラスInetAddress
boolean
。それがノード・ローカル・スコープのアドレスでないかマルチキャスト・アドレスでない場合はfalsepublic boolean isMCLinkLocal()
isMCLinkLocal
、クラスInetAddress
boolean
。それがリンク・ローカル・スコープのアドレスでないかマルチキャスト・アドレスでない場合はfalsepublic boolean isMCSiteLocal()
isMCSiteLocal
、クラスInetAddress
boolean
。それがサイト・ローカル・スコープのアドレスでないかマルチキャスト・アドレスでない場合はfalsepublic boolean isMCOrgLocal()
isMCOrgLocal
、クラスInetAddress
boolean
。それが組織ローカル・スコープのアドレスでないかマルチキャスト・アドレスでない場合はfalsepublic byte[] getAddress()
InetAddress
オブジェクトの生のIPアドレスを返します。 その結果はネットワーク・バイト順序になります。アドレスの最上位順序バイトはgetAddress()[0]
.内に存在します。 getAddress
、クラスInetAddress
public int getScopeId()
public NetworkInterface getScopedInterface()
public String getHostAddress()
getHostAddress
、クラスInetAddress
public int hashCode()
hashCode
、クラスInetAddress
Object.equals(java.lang.Object)
, System.identityHashCode(java.lang.Object)
public boolean equals(Object obj)
null
ではなく、その引数がこのオブジェクトと同じIPアドレスを表す場合にだけ、結果がtrue
になります。
getAddress
によって返されるバイト配列の長さが同じであり、バイト配列の各コンポーネントが同じである場合、2つのInetAddress
のインスタンスは同じIPアドレスを表しています。
equals
、クラスInetAddress
obj
- 比較対象のオブジェクト。true
、そうでない場合はfalse
。InetAddress.getAddress()
public boolean isIPv4CompatibleAddress()
boolean
。アドレスがIPv4アドレスである場合はfalse。 バグまたは機能を送信
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