Java Platform, Standard Editionトラブルシューティング・ガイド
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その他のツール、オプション、変数、およびプロパティ

特定タイプの問題向けに設計されたツールに加え、表2-5に示すツール、オプション、変数、およびプロパティは、その他の問題を診断するのに役立ちます。

このリリースのJDK 8では、JVMおよびJavaアプリケーションに関する問題を診断するため、Java Mission Control、Java Flight Recorderおよびjcmdユーティリティが導入されています。診断機能を強化し、パフォーマンスのオーバーヘッドを削減するには、以前のjstackjinfoおよびjmapユーティリティのかわりに最新の診断ツールjcmdの使用をお薦めします。

表2-5 一般的なトラブルシューティング・ツールおよびオプション

ツールまたはオプション 説明および使用方法

Java Mission Control

Java Mission Control (JMC)は、HotSpot JVM用の新しいJDKプロファイリングおよび診断ツール・プラットフォームです。基本的なモニタリングと管理、および本番稼働時のプロファイリングと診断を行う高性能なツール・スイートです。Java Mission Controlは、プロファイリング・ツールにつきもののパフォーマンス・オーバーヘッドの問題を最小限に抑えます。「Java Mission Control」を参照してください。

jcmdユーティリティ

jcmdユーティリティを使用してJVMに診断コマンド・リクエストを送信し、JVMではこれらのリクエストを使用してJavaフライト記録(JFR)を制御します。JFRは、フライト記録のイベントを使用してJVMおよびJavaアプリケーションのトラブルシューティングと診断に使用されます。「jcmdユーティリティ」を参照してください。

HPROFプロファイラ

この単純なプロファイラは、CPU使用率、ヒープ割当て統計、競合プロファイル、ヒープ・ダンプ、およびJava仮想マシン内のすべてのモニターとスレッドの状態を提供できます。HPROFはパフォーマンス、ロック競合、メモリー・リークなどの問題を分析する際に役立ちます。「HPROF」を参照してください。

jhatユーティリティ

このユーティリティは、不要なオブジェクト保持(またはメモリー・リーク)の診断に役立ちます。これを使って、オブジェクト・ダンプを参照し、ヒープ内の到達可能なすべてのオブジェクトを表示し、どの参照がオブジェクトをライブに保っているかを示すことができます。「jhatユーティリティ」を参照してください。

jinfoユーティリティ

このユーティリティは、指定されたJavaプロセスの特定のJVMフラグの値を動的に設定、設定解除および変更できます。Oracle SolarisおよびLinuxオペレーティング・システムでは、構成情報も出力できます。「jinfoユーティリティ」を参照してください。

jrunscriptユーティリティ

このユーティリティはコマンド行スクリプト・シェルで、インタラクティブおよびバッチ・モードの両方のスクリプト実行をサポートしています。「jrunscriptユーティリティ」を参照してください。

Oracle Solaris Studio dbxデバッガ

これはインタラクティブなコマンド行デバッグ・ツールで、プログラムを停止してその状態を調べるなど、プログラムの動的実行を完全に制御できます。詳細は、Oracle Solaris Studioプログラム・デバッギングにあるdbxの最新ドキュメントを参照してください。

Oracle Solaris Studioパフォーマンス・アナライザ

このツールを使って、コードのパフォーマンスを評価し、潜在的なパフォーマンス問題を特定し、コード内で問題が発生する部分を突きとめることが容易になる可能性があります。Performance Analyzerはコマンド行、またはグラフィカル・ユーザー・インタフェースから使用できます。詳細は、Oracle Solaris Studioパフォーマンス・アナライザを参照してください。

Sunのデータ領域プロファイリング: DProfile

このツールは、Sunコンピューティング・システム内でのデータ・フローを洞察することで、ソフトウェアとハードウェアの両方のボトルネックを特定するのを支援します。DProfileは、Sun Studio 11コンパイラ・スイートでPerformance Analyzer GUI経由でサポートされています。詳細は、DTraceまたは動的トレース診断ツールを参照してください。

-Xcheck:jniオプション

このオプションは、Java Native Interface (JNI)を使用する、またはサード・パーティのライブラリ(一部のJDBCドライバなど)を採用するアプリケーションの問題を診断する際に役立ちます。「-Xcheck:jniオプション」を参照してください。

-verbose:classオプション

このオプションは、クラスのロードとアンロードのロギングを有効にします。「-verbose:classオプション」を参照してください。

-verbose:gcオプション

このオプションは、ガベージ・コレクション情報のロギングを有効にします。「-verbose:gcオプション」を参照してください。

-verbose:jniオプション

このオプションは、JNIのロギングを有効にします。「-verbose:jniオプション」を参照してください。

JAVA_TOOL_OPTIONS環境変数

この環境変数では、ツールの初期化(具体的には-agentlibまたは-javaagentオプションを使用したネイティブまたはJavaプログラミング言語エージェントの起動)を指定できます。付録Cを参照してください。

java.security.debugシステム・プロパティ

このシステム・プロパティは、JavaのJREのセキュリティ・チェックが実行中にトレース・メッセージを出力するかどうかを制御します。java.security.debugシステム・プロパティ」を参照してください。


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