イニシアチブや目標のパフォーマンス・アセスメントの理解

イニシアチブや目標のパフォーマンス・アセスメントを表示すると、イニシアチブや目標のファミリの全体ビューを確認できます。

Oracle Business Intelligenceでは、イニシアチブや目標のパフォーマンスの評価は、子の評価を集約することによって行われます。この過程で次のものが使用されます。

  • 定義されたスコアカード・アセスメント・マッピング。追加情報は、アセスメント・マッピングについてを参照してください。

  • すべての目標およびイニシアチブに割り当てられたアセスメント式(「重み付け」「最良ケース」など)。アセスメント式には次のものが含まれます。

    • 最悪ケース: パフォーマンスが最悪の子KPIまたは子目標のステータスを使用することを指定します。

    • 最良ケース: パフォーマンスが最良の子KPIまたは子目標のステータスを使用することを指定します。

    • 最も頻度の高い(最悪ケース): 子KPIおよび子目標の半数はパフォーマンスが高く、半数は低い場合に、パフォーマンスが最悪の子KPIまたは子目標のステータスを使用することを指定します。

    • 最も頻度の高い(最良ケース): 子KPIおよび子目標の半数はパフォーマンスが高く、半数は低い場合に、パフォーマンスが最良の子KPIまたは子目標のステータスを使用することを指定します。

    • 重み付け: 子KPIおよび子目標に割り当てた重みに基づいて重み付けされた平均を使用することを指定します。追加情報は、子の目標、イニシアチブおよびKPIへの重みの割当てを参照してください。

      子KPIにデータがない場合は、集計に含められません。かわりに、重みが他の子KPIおよび目標の間で分散されます。

    アセスメント式は目標またはイニシアチブの作成時に割り当てます。目標またはイニシアチブの作成方法の詳細は、目標の作成またはイニシアチブの作成を参照してください。

  • 各子目標が親目標の全体的なパフォーマンスにどの程度寄与するかを示す、子イニシアチブ、目標およびKPIに割り当てられている重み(親目標のアセスメント・ルールが「重み付け」に設定されている場合のみ)。追加情報は、子の目標、イニシアチブおよびKPIへの重みの割当てを参照してください。

パフォーマンス・アセスメントの例は、子目標に基づく目標のパフォーマンス・アセスメントの決定例および子KPIに基づく目標のパフォーマンス・アセスメントの決定例を参照してください。

アセスメント・マッピングについて

アセスメント・マッピングとは、Oracle Business Intelligenceで目標およびイニシアチブのパフォーマンスの評価に使用される、スコアしきい値およびアセスメント範囲です。

Oracle Business Intelligenceでは、これらのスコアしきい値およびアセスメント範囲は次の目的で使用されます。

  • 子のアセスメントの集約に基づいて、目標またはイニシアチブのステータスおよびスコアを決定します。

    注意:

    目標またはイニシアチブのアセスメント式が、「最良ケース」、「最悪ケース」、「最も頻度の高い(最良ケース)」または「最も頻度の高い(最悪ケース)」である場合、スコアは定義されているスコアしきい値のいずれか(0、33または66など)になります。アセスメント式が「重み付け」の場合は、スコアは子に割り当てられた重みに基づいて計算されます。

  • 目標またはイニシアチブのパフォーマンスの測定に使用できるように、イニシアチブおよび目標の進捗の測定に使用されるKPIのKPIスコアを、スコアカード・スコアにマップします。

図に、特定のアセスメント範囲に入るスコアしきい値の例を示します。アセスメント範囲は次のように定義されます。

  • 67から100は「OK」アセスメント範囲に入ります

  • 34から66は「警告」アセスメント範囲に入ります

  • 0から33は「クリティカル」アセスメント範囲に入ります

イニシアチブおよび目標のパフォーマンス・アセスメントの詳細は、イニシアチブや目標のパフォーマンス・アセスメントの理解を参照してください。

アセスメント・マッピングを定義する方法は、スコアカードに対するアセスメント・マッピングの定義を参照してください。

子目標に基づく目標のパフォーマンス・アセスメントの決定例

子目標はパフォーマンス・アセスメントを計算するのに役立ちます。

Improve Financial Resultsという名前の次のような目標を例にあげます。

  • 「最悪ケース」のアセスメント・ルールを持ちます。

  • 目標を含むスコアカードに対して定義されているアセスメント・マッピングは、アセスメント・マッピングについてのものと同じです。

  • 次の2つの子目標を持ちます。

    • Increase Sales、ステータスはクリティカルで、スコアは0です。

    • Reduce Cost、ステータスは警告で、スコアは50です。

この場合、Improve Financial Results目標のパフォーマンス・アセスメントは、最悪のステータスとスコアを持つ子のステータスとスコアになりますが、言い換えると、スコアカード・ステータスがクリティカルで、スコアが0のIncrease Salesのステータスとスコアになるということです。

子KPIに基づく目標のパフォーマンス・アセスメントの決定例

子KPIを使用して、パフォーマンスを評価できます。

Enhance Stockholder Satisfactionという名前の次のような目標を例にあげます。

  • 「最良ケース」のアセスメント式を持ちます。

  • 目標を含むスコアカードに対して定義されているアセスメント・マッピングは、図のものと同じです。

  • Revenue KPIという子KPIを持ち、そのスコアカード・ステータスはOKで、スコアは66です。

    Revenue KPIは、図に表示されている次のKPIしきい値とスコアに基づき、星4つおよびスコア80のKPIステータスを持ちます。

    Revenue KPIをEnhance Stockholder Satisfaction目標に追加した際に、目標のパフォーマンス測定に使用できるように、Oracle Business IntelligenceによってKPIスコアがスコアカード・スコアにマップされました。KPIスコア80は、66から100のスコアカード・アセスメント範囲内にあるため、スコアカード・スコア66およびOKステータスにマップされています。

この場合、Enhanced Stockholder Satisfaction目標のパフォーマンス・アセスメントは、最良のステータスとスコアを持つ子のステータスとスコアになりますが、言い換えると、スコアカード・ステータスがOKで、スコアが66のRevenue KPI(この場合は唯一の子)のステータスとスコアになるということです。