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Oracle® Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス
11gリリース2(11.2)
B56270-05
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allocOperandList

用途

allocOperandList副次句を使用すると、RMANとデータベース・インスタンス間の接続であるチャネルのオプションを制御できます。

セマンティクス

allocOperandList

構文要素 説明
CONNECT connectStringSpec RMANがバックアップまたはリストアの操作を行うデータベース・インスタンスへの接続文字列を指定します。Oracle RAC構成で別々のインスタンスに操作を分散させる場合は、このパラメータを使用します。

このパラメータを指定せず、AUXILIARYオプションも指定しなかった場合、RMANは、コマンドラインのCONNECTパラメータ、またはCONNECTコマンドで指定したターゲット・データベース・インスタンスに対してすべての操作を実行します。一般的に、CONNECTパラメータとAUXILIARYオプションを一緒に使用することはできません。

関連項目: 「connectStringSpec」および「RMAN」を参照してください。

AUXILIARY FORMAT 補助インスタンス上で作成されるイメージ・コピーの形式を指定します。

RMANは補助インスタンスにCONNECT AUXILIARYで接続し、補助チャネルにアクセスできることが必要です。

   formatSpec
補助インスタンス上のイメージ・コピー名のパターンを指定します。

このパスは、補助ホスト上で有効である必要があります。

関連項目: 有効な置換変数については、「formatSpec」を参照してください。

   NEW 補助インスタンスのDB_CREATE_FILE_DEST初期化パラメータで指定したディレクトリに、イメージ・コピーを作成します。

イメージ・コピーは、Oracle Managed Filesの形式で指定されます。

FORMAT formatSpec このチャネルで作成するバックアップ・ピースまたはイメージ・コピーの名前に使用する形式を指定します。例4-1でこの方法を説明します。

FORMATパラメータが役立つのは、複数のディスク・チャネルを割り当てて、各チャネルで別々のディレクトリに書き込む場合です。CONFIGURE CHANNELまたはALLOCATE CHANNELで指定したFORMATパラメータは、(forRecoveryOfSpecDATAFILECOPY FORMATパラメータではなく)BACKUPコマンドで指定したFORMATパラメータと同じ意味です。BACKUPコマンドでFORMATパラメータを指定すると、CONFIGURE CHANNELまたはALLOCATE CHANNELで指定したFORMATパラメータがオーバーライドされます。

FORMATを指定しない場合、RMANはデフォルトの%Uを使用します。これによって、バックアップ・ファイルの名前が一意であることが保証されます。高速リカバリ領域が構成されている場合、RMANは、デフォルトのディスクの場所にバックアップ・ファイルを作成します。構成されていない場合、デフォルトのディスクの場所はオペレーティング・システム固有(たとえば、Solarisでは?/dbs)です。

指定できるFORMAT文字列は4つ以内です。RMANで2番目、3番目および4番目の値が使用されるのは、BACKUP COPIESSET BACKUP COPIESまたはCONFIGURE ...BACKUP COPIESが有効な場合のみです。各バックアップ・ピースに使用する形式を選択すると、RMANでは最初の形式値がコピー1、2番目の形式値がコピー2というように順番に使用されます。形式値の数がコピー数より多ければ、余分の形式は使用されません。形式値の数がコピー数より少なければ、RMANでは最初の形式値から順番に再利用されます。

チャネルはターゲット・データベース上のサーバー・セッションに対応するため、FORMAT文字列ではクライアント・ホストではなくターゲット・ホストの表記規則を使用する必要があります。たとえば、RMANクライアントがWindowsホスト上で実行され、ターゲット・データベースがLinuxホスト上で実行されている場合は、Linuxファイル・システムまたはRAWデバイスのネーミング規則に従ってFORMAT文字列を指定する必要があります。

関連項目: 使用可能なFORMATパラメータについては、「formatSpec」を参照してください。

TO DESTINATION toDestSpec バックアップが作成されるディレクトリを指定します。このパラメータは、SBTチャネルではなくディスクに対して有効です。バックアップ・ファイルはOracle Managed Files(OMF)ディレクトリに作成されます。TO DESTINATIONで指定された場所にバックアップが存在しない場合にのみ、ファイルのバックアップがスキップされます。
MAXOPENFILES integer BACKUPコマンドが一度にオープンできる入力ファイルの最大数(デフォルトは8)を制御します。このパラメータは、多くのファイルのバックアップを1つのバックアップ・セットとして作成するときに、「オープンされているファイルが多すぎます。」というエラー・メッセージを出さないために使用します。
MAXPIECESIZE sizeSpec このチャネル上で作成される各バックアップ・ピースの最大サイズを指定します。例4-2にこの方法を示します。サイズはバイト単位、KB単位(K)、MB単位(M)またはGB単位(G)で指定します。デフォルト設定はバイト単位で、KB単位になるように切り捨てられます。たとえば、MAXPIECESIZEを5000に設定すると、RMANによって、大ピース・サイズは5000バイトのKB単位の下限である4KBに設定されます。

注意: BACKUP ... SECTION SIZEMAXPIECESIZEと併用できません。

PARMS 'channel_parms' sbtチャネルのパラメータを指定します。例4-3に、この方法を示します。DEVICE TYPE DISKを指定している場合は、このポート固有の文字列を使用しないでください。

チャネル・パラメータには、次の書式を使用できます。

  • 'ENV=(var1=val1, var2=val2,...)'

    このRMANクライアントに対応するサーバー・セッションで、メディア・マネージャが必要とする1つ以上の環境変数を指定します。RMANはクライアント・プログラムであるため、ENVパラメータを使用すると、RMANクライアントのかわりに操作を実行するサーバー・セッション固有の変数を、PARMS 'ENV=(OB_DEVICE_1=tape1)'のように設定できます。

  • 'SBT_LIBRARY= lib_name'

    これがメディア管理ライブラリでサポートされている場合(OSB Cloud Moduleなど)、SBT_PARMSパラメータを使用して環境変数を指定する必要があります。それ以外の場合では、ENV変数を使用します。

    このsbtチャネルで使用する必要があるメディア・ライブラリを、PARMS="SBT_LIBRARY=/oracle/lib/mmv.so"のように指定します。デフォルト・ライブラリはオペレーティング・システム固有(Linuxではlibobk.so、WindowsではORASBT.DLLなど)です。

Windowsでは、ENVを使用して設定したパラメータは、すべてのチャネルから参照できます。そのため、別のチャネルで使用されている環境変数を消去したり、オーバーライドすると、予測不能な動作を引き起こすことがあります。この制限事項は、WindowsのOracleアーキテクチャによるものです。PARAMSオプションでは、ENVではなくSENDコマンドを使用してSBTライブラリの環境変数を設定することをお薦めします。

関連項目: メディア管理ライブラリの統合方法は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

RATE sizeSpec RMANがこのチャネルで1秒に読み取ることができる最大バイト数(デフォルト)、KB数(K)、MB数(M)またはGB数(G)を設定します。このパラメータでは、RMANが必要以上にディスク帯域幅を使用してパフォーマンスが低下しないように、読取りバイト数の上限を設定します。
SEND 'command' ベンダー固有のコマンド文字列を割り当てられたチャネルすべてに送信します。たとえば、SEND 'OB_MEDIA_FAMILY datafile_mf'で、Oracle Secure Backupメディア・ファミリを指定できます。

Windowsで、コマンド文字列をSBTライブラリに送信する場合は、PARAMSオプションでENVを使用するかわりに、SENDオプションを使用することをお薦めします。

関連項目: この機能のサポートの有無および使用する時期については、メディア・マネージャのドキュメントを参照してください。


sizeSpec

この副次句は、データのサイズを指定します。構文図は、sizeSpec::=」を参照してください。

構文要素 説明
integer [G | K | M] データのサイズをGB単位(G)、KB単位(K)またはMB単位(M)で指定します。

toDestSpec

この副次句では、バックアップ・ピースまたはイメージ・コピーのディレクトリまたは自動ストレージ管理(ASM)ディスク・グループを指定します。構文図は、toDestSpec::=」を参照してください。

例4-1 ディスク・バックアップのデフォルトの場所の指定

この例では、デフォルト以外の形式を指定するディスク・チャネルを割り当ててから、デフォルト以外の場所にデータベースをバックアップします。

RUN
{
  ALLOCATE CHANNEL d1 DEVICE TYPE DISK FORMAT = '/disk1/bkup_%U';
  BACKUP DATABASE;
}

例4-2 バックアップ・ピースの最大サイズの設定

この例では、Oracle Secure Backupテープ・ドライブを指定するSBTチャネルを手動で割り当てて、データベース全体のバックアップを作成します。テープに書き込まれるバックアップ・ピースのサイズが800MBを超えないように、MAXPIECESIZEパラメータで指定します。

RUN
{
  ALLOCATE CHANNEL c1 DEVICE TYPE sbt 
    PARMS 'SBT_LIBRARY=/usr/local/oracle/backup/lib/libobk.so, ENV=(OB_DEVICE_1=stape1)'
    MAXPIECESIZE 800M;
  BACKUP DATABASE;
}

例4-3 SBTチャネル・パラメータの設定

この例では、stape1という名前のOracle Secure Backupテープ・ドライブを使用するようにデフォルトのSBTチャネルを構成し、デフォルト・チャネルでデータベース・バックアップを作成します。

CONFIGURE DEFAULT DEVICE TYPE TO sbt;
CONFIGURE CHANNEL DEVICE TYPE sbt PARMS 'ENV=(OB_DEVICE_1=stape1)';
BACKUP DATABASE;

後で、ドライブstape2にデータベースをバックアップすることにします。次の例では、手動で割り当てたSBTチャネルを使用して、stape2にデータベースをバックアップします。

RUN
{
  ALLOCATE CHANNEL st2 DEVICE TYPE sbt 
    PARMS 'ENV=(OB_DEVICE_1=stape2)';
  BACKUP DATABASE;
}