用途
BACKUP
コマンドを使用すると、データベース(プライマリまたはスタンバイ)、表領域、データファイル(現行またはコピー)、制御ファイル(現行またはコピー)、サーバー・パラメータ・ファイル、アーカイブREDOログ・ファイルまたはバックアップ・セットのバックアップを作成できます。
前提条件
RMANがターゲット・データベースに接続されている必要があります。TARGETとしてデータベースに接続する方法については、
CONNECTおよび
RMANコマンドを参照してください。
データベースのアーカイブ・モード
ターゲット・データベースのモードがARCHIVELOG
の場合は、データベースが、現行の制御ファイルでマウントされているかまたはオープンされている必要があります。データベースがオープンされているときに作成されたバックアップには、一貫性がありません。一貫性のないバックアップをリストアした後は、データベースに一貫性を持たせるために、REDOログ・ファイルを適用する必要があります。
ターゲット・データベースのモードがNOARCHIVELOG
の場合は、バックアップの作成時に一貫性のある停止を行った後で、データベースがマウントされている必要があります。停止の一貫性が保たれるのは、NORMAL
、IMMEDIATE
またはTRANSACTIONAL
オプションを指定して、SHUTDOWN
コマンドを正しく実行できた場合のみです。インスタンス障害が発生した場合やSHUTDOWN ABORT
を実行した後で、RMANを使用して、NOARCHIVELOG
のデータベースをバックアップすることはできません。
バックアップ・メディア
ファイルをバックアップできるのは、有効なメディアに対してのみです。DEVICE TYPE DISK
を指定すると、ランダム・アクセス・ディスクにバックアップが作成されます。バックアップは、データファイルを格納できる任意のデバイスに作成できます。文CREATE TABLESPACE
tablespace_name
DATAFILE
'filename'
が正しく動作すれば、'filename'
は有効なバックアップ・パス名です。DEVICE TYPE sbt
を指定した場合は、メディア・マネージャがサポートするメディアであれば、どのメディアにでもファイルをバックアップできます。
Oracle Databaseのファイルをディスクにバックアップする場合、そのファイルの論理ブロック・サイズは、バックアップ先デバイスの物理ブロック・サイズの偶数倍である必要があります。たとえば、ブロック・サイズが2KBのディスク・デバイスは、論理ブロック・サイズが2KB、4KB、6KBなどのOracleファイルのバックアップ先としてのみ使用できます。実際には、ほとんどのディスク・ドライブの物理ブロック・サイズは512バイトのため、この制限事項がバックアップに影響することはほとんどありません。ただし、BACKUP ... DEVICE TYPE DISK
コマンドを使用して、書込み可能CDやDVD、またはより大容量の物理ブロック・サイズを持つその他のデバイスにデータベースをバックアップする場合は、この制限事項を考慮する必要がある場合があります。
チャネル
指定したデバイス・タイプに自動チャネルが構成されていない場合は、BACKUP
を実行するたびにチャネルをデバイスに手動で割り当てる必要があります。手動チャネルを割り当てていない場合、RMANではCONFIGURE
コマンドで設定されたデフォルトのチャネルが使用されます。RMANには事前構成済のDISK
チャネルがありますが、事前構成済のsbt
チャネルはありません。
注意: ディスク・テストAPIを使用するバックアップは本番バックアップではサポートされません。かわりに、事前構成済のDISK チャネルを使用するか、DISK チャネルを手動で割り当ててください。 |
使用上の注意
RMANでバックアップできるのは、データファイル、制御ファイル、サーバー・パラメータ・ファイル、アーカイブREDOログ・ファイル、およびこれらのファイルのRMANバックアップのみです。その他のデータベース関連ファイル(ネットワーク構成ファイル、パスワード・ファイル、ブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルなど)およびOracleホーム・ディレクトリの内容は、バックアップできません。また、外部表やBFILE
データ型などのOracle Databaseの一部の機能についても、同様に、前述のファイル以外のファイルにデータが格納されます。RMANでは、これらのファイルをバックアップできません。
BACKUP
コマンドは、RMANでは独立した複数のバックアップ手順に分けられています。独立した各手順は、特定のデバイスに割り当てられたチャネルで実行できます。割り当てられているチャネルが複数ある場合に、1つのチャネルで障害が発生するか、またはバックアップ手順の実行中に問題が発生すると、RMANは、別のチャネルで作業の完了を試行します。RMANは、チャネルでフェイルオーバーが発生すると、V$RMAN_OUTPUT
、対話方式セッションまたはログ・ファイルへの出力にメッセージをレポートします。
あるプラットフォームで作成されたRMANバックアップを別のプラットフォームにトランスポートすることはできません。
以前のリリースのOracle Databaseで作成されたRMANバックアップは、データベースの移行またはアップグレードの実行後に使用できます。
データベースのDBIDではなく、DB_NAME
を変更すると、RMANは以前のDB_NAME
で作成されたデータベースのバックアップをリストア可能とみなします。
増分バックアップ
レベル0の増分バックアップでは、バックアップ対象のデータファイルのすべてのデータ・ブロックがバックアップされます。レベル0の増分バックアップの内容はFULL
バックアップと同じですが、全体バックアップとは異なり、増分バックアップ方法の一部分です。
レベル1のバックアップでは、変更されたブロックのみがバックアップされます。レベル1の増分バックアップは、差分またはCUMULATIVE
のいずれかです。CUMULATIVEの場合は、最新のレベル0のバックアップ以降に変更されたすべてのブロックがバックアップされます。差分の場合は、最新のレベル0またはレベル1の増分バックアップ以降に更新されたブロックがバックアップされます。スタンバイ・データベースのレベル1バックアップは、プライマリ・データベースのレベル0バックアップに適用できます。また、プライマリ・データベースのレベル1バックアップは、スタンバイ・データベースのレベル0バックアップに適用できます。
レベル0の増分バックアップは、バックアップ・セットまたはイメージ・コピーのいずれかにできますが、レベル1の増分バックアップは、バックアップ・セットのみが可能です。
レベル1の増分バックアップを作成しようとすると、データベースでチェックが実行されます。このチェックによって、増分バックアップがその後のRECOVER
コマンドで使用できることが確認されます。チェックの内容は、次のとおりです。
レベル0バックアップが、BACKUP
コマンド内のデータファイルごとに、増分方法の基本バックアップとして存在していること。レベル0バックアップのステータスはUNAVAILABLE
でないことが必要です。レベル0バックアップが存在しない場合は、レベル0バックアップが自動的に作成されます。
レベル0以降の十分な増分バックアップがあり、これから作成する増分バックアップで使用できること。
注意: 増分バックアップの作成時、RMANでは、親インカネーションからのバックアップが有効であるとみなされます。たとえば、レベル0バックアップを作成した後、OPEN RESETLOGS を実行するとします。レベル1の増分バックアップを作成すると、RMANによって、RESETLOGS より前のレベル0バックアップ以降に変更されたすべてのブロックがバックアップされます。レベル1バックアップを作成する場合は、RMANによって、現行のデータベース・インカネーションまたは親データベース・インカネーションでレベル0が使用できない場合のみ、新しいレベル0バックアップが作成されます。 |
プライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースでブロック・チェンジ・トラッキングを有効にすると、増分バックアップのパフォーマンスを向上できます。この場合、RMANでは、変更されたブロックがブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルに記録されます。
チェンジ・トラッキング・ファイルには、バックアップ間のデータファイルの変更をマークするビットマップが保持されます。データベースでは、各バックアップを行う前にビットマップの切替えが行われます。Oracle Databaseでは、最新の8回のバックアップを網羅するブロック・チェンジ・データが保持されるように、チェンジ・トラッキング・ファイルの領域が自動的に管理されます。ビットマップが8個まで作成されると、最新のビットマップが現行の変更を追跡するビットマップによって上書きされます。
最初のレベル0の増分バックアップでは、データファイル全体がスキャンされます。その後の増分バックアップでは、ブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルを使用して、最後のバックアップの後に変更されたとマークされているブロックのみがスキャンされます。増分バックアップの最適化は、ブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルの最も古いビットマップ以降に作成された親バックアップに基づいてのみ行われます。
増分バックアップを計画するときは、ビットマップの制限が8個であることに注意してください。たとえば、レベル0のデータベース・バックアップを作成した後、差分増分バックアップを7回実行すると、ブロック・チェンジ・トラッキング・ファイルには8個のビットマップが含まれます。次に、累積レベル1の増分バックアップを作成すると、現在の変更を追跡するビットマップによって親(レベル0)のバックアップに対応するビットマップが上書きされるため、RMANはバックアップを最適化できなくなります。
関連項目: ブロック・チェンジ・トラッキングの詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
バックアップ・セットの暗号化
RMANでは、バックアップ・セットに書き込まれるデータを透過的に暗号化し、RESTORE
操作で必要な際に復号化できます。暗号化したバックアップをディスク上に作成するには、データベースでAdvanced Security Optionを使用している必要があります。暗号化したバックアップをテープ上に直接作成するには、RMANで、Oracle Secure BackupのSBTインタフェースを使用する必要がありますが、Advanced Security Optionを使用する必要はありません。Oracle Secure Backup以外のSBTライブラリを使用して暗号化されたRMANバックアップを作成しようとすると、RMANによりORA-19916
エラーが発行されます。
RMANでは、バックアップの暗号化に複数の暗号化アルゴリズムを使用できます(アルゴリズムのリストはV$RMAN_ENCRYPTION_ALGORITHMS
にあります)。RMANは、次の3つの暗号化モードによるバックアップをサポートしています。
透過的暗号化: RMANで、必要なOracle公開鍵インフラストラクチャ(PKI)を使用できる場合は、DBAの介入なく、暗号化されたバックアップを作成およびリストアできます。
パスワード・ベースの暗号化: バックアップ時にパスワードが指定され、バックアップをリストアする場合に同じパスワードを適用する必要があります。
デュアル・モードの暗号化: 透過的暗号化またはパスワード・ベースの暗号化の場合と同様に使用してバックアップを作成できます。また、Oracleウォレットまたは復号化時にDBAが指定するパスワードのいずれかに基づいて、復号化を実行できます。
注意: ウォレットベースの暗号化は、パスワードが含まれないため、パスワード・ベースの暗号化よりも安全です。パスワード・ベースの暗号化は、バックアップをトランスポータブルにする必要があるため、必要な場合のみ使用してください。 |
CONFIGURE
およびSET
コマンドで、データベース・バックアップの暗号化設定を管理します。詳細は、これらのコマンドのリファレンス・エントリを参照してください。アーカイブREDOログ・ファイルが含まれているバックアップ・セットは、次の条件に該当する場合に暗号化されます。
バックアップの作成時にSET
ENCRYPTION ON
が有効になっている。
暗号化が、データベース全体または1つ以上の表領域に対して構成されている。
関連項目:
|
スタンバイ・データベースのバックアップ
RMANのBACKUP
コマンドでは、スタンバイ・サイトでバックアップが実行されることを除き、スタンバイ・データベースをプライマリ・データベースとまったく同様にバックアップします。プライマリ・データベースはスタンバイ・データベースのバックアップには影響を与えません。
バックアップを実行するためにスタンバイ・データベースに接続する際、AUXILIARY
キーワードではなくTARGET
キーワードを使用します。
バックアップ実行時のスタンバイ・データベースの状態によって、バックアップの一貫性が確保されるかどうかが決まります。一貫性のあるバックアップを行うには、スタンバイ・データベースを正常にシャットダウン、マウントし、リカバリ・モードにならないようにする必要があります。これ以外の状態では一貫性のないバックアップとなり、メディア・リカバリをしてリストアする必要があります。
Data Guard環境でのRMANのバックアップ
Data Guard環境でRMANの操作を行う場合は、リカバリ・カタログが必要です。カタログを使用することにより、すべてのプライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースで、RMANのすべての操作を透過的に実行できるようになります。この環境では、プライマリ・データベースのバックアップを、任意のスタンバイ・データベースにオフロードできます。RMANバックアップは、交換可能です。RMANをNOCATALOG
モードで使用する場合、RMANは、マウントされている制御ファイル内のメタデータのみを使用します。
Data Guard環境では、バックアップまたはコピーを作成するデータベースはファイルに関連付けられます。たとえば、RMANがデータベースprod
にTARGET
として接続し、そのデータベースをバックアップする場合、このデータベースのバックアップはprod
に関連付けられます。CHANGE
... RESET DB_UNIQUE_NAME
を使用してバックアップを別のデータベースに関連付けないかぎり、バックアップは作成されたデータベースとの関連付けを維持します。
バックアップの関連付けとアクセス可能性は異なります。リカバリ・カタログでは、ディスク・バックアップはデータベースが作成されたData Guard環境のデータベースのみからアクセス可能とみなされますが、あるデータベース上で作成されたテープ・バックアップの場合は、すべてのデータベースからアクセス可能とみなされます。バックアップ・ファイルがどのデータベースにも関連付けられていない場合、リカバリ・カタログ・ビューでは、そのバックアップ・ファイルを示す行のSITE_KEY
列にnull
が示されます。デフォルトでは、SITE_KEY
がnull
のファイルは、RMANがTARGET
として接続されているデータベースに関連付けられます。
Data Guard環境では、RMANのコマンドはアクセス可能ないずれのバックアップに対しても操作を実行できます。たとえば、データベースprod
とstandby1
が異なるホスト上に存在するとします。RMANが、prod
上のデータファイル1を本番ホスト上の/prodhst/disk1/df1.dbf
とテープに対してバックアップします。さらに、standby1
上のデータファイル1をスタンバイ・ホスト上の/sby1hst/disk2/df1.dbf
とテープに対してバックアップします。RMANがデータベースprod
にTARGET
として接続されている場合は、スタンバイ・ホスト上にある/sby1hst/disk2/df1.dbf
のバックアップに対してRMANの操作は実行できません。ただし、RMANは、standby1
で作成されたテープ・バックアップはリストア可能とみなします。
注意: スタンバイ・ホストからプライマリ・ホストへ(またはその逆方向に)バックアップをFTPすると、そのバックアップにCATALOG を実行できます。ファイルは、ターゲット・データベースでカタログ化された後、ターゲット・ベースと関連付けられます。 |
RMANからバックアップにアクセス可能である場合、プライマリまたはスタンバイ・データベースに接続していれば、RMANのメンテナンス・コマンド(CHANGE
、CROSSCHECK
、DELETE
など)をバックアップに使用できます。
関連項目: Data Guard環境でRMANを使用してファイルのバックアップおよびリストアを実行する方法については、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照してください。 |
構文
backup::=
(backupOperand::=、backupSpec::=、backupSpecOperand::=)
(deviceSpecifier::=、fileNameConversionSpec::=、formatSpec::=、toDestSpec::=、forRecoveryOfSpec::=、keepOption::=、notBackedUpSpec::=、sizeSpec::=、skipSpec::=)
backupSpec::=
(archivelogRecordSpecifier::=、completedTimeSpec::=、copyOfSpec::=、datafileCopySpec::=、datafileSpec::=、backupSpecOperand::=)
(formatSpec::=、toDestSpec::=、keepOption::=、notBackedUpSpec::=、sizeSpec::=、skipSpec::=)
copyOfSpec::=
duration::=
sizeSpec::=
skipSpec::=
セマンティクス
この句は、バックアップするオブジェクトと、バックアップの制御オプションを指定します。構文図は、「backup::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
backupOperand |
BACKUP コマンドの各種オプションを指定します。 |
backupSpec |
バックアップするオブジェクトを1つ以上指定します。
|
PLUS ARCHIVELOG |
アーカイブREDOログ・ファイルもバックアップの対象にします(例2-15を参照)。RMANによって次の手順が実行されます。
バックアップ後にオンラインREDOログがアーカイブされない場合、このバックアップで 注意: この句を、 |
backupSpecOperand |
backupSpec 句に影響する様々なオプションとパラメータを指定します。 |
この副次句は、デバイス・タイプ、出力形式などのオプションを指定します。構文図は、「backupOperand::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
backupTypeSpec |
作成するバックアップのタイプ(バックアップ・セット( )またはイメージ・コピー( )のいずれか)を指定します。
関連項目: 詳細は、 |
CHANNEL channel_id |
バックアップの作成時に使用するチャネルの名前を指定します。この名前には大/小文字の区別があります。たとえばch1 、dev1 のように、わかりやすい名前を付けてください。データベースでは、このチャネルIDがI/Oエラーのレポートに使用されます。このパラメータを設定しない場合、RMANは実行中に使用できるチャネルに動的にバックアップ・セットを割り当てます。
例2-23に示すように、 注意: |
CHECK LOGICAL |
物理的な破損チェックを通過したデータ・ブロックと索引ブロックについて、論理的な破損がないかどうかをテストします(例2-25を参照)。このオプションを使用すると、通常1から3%のオーバーヘッドが付加されます。
たとえば、行ピースまたは索引エントリの論理的な破損がないかどうかを調べます。RMANは論理的な破損を見つけると、アラート・ログとサーバー・セッション・トレース・ファイルにそのブロックのログを書き込みます。 デフォルトでは、
|
COPIES integer |
RMANで作成する同一バックアップの数(1 から4 )を設定します。デフォルト値は1 です。
複数のフォーマット文字列を使用して、コピーに異なる名前と場所を指定できます。例2-22に、ディスクの様々な場所に多重化されたバックアップを示します。 RMANは、バックアップをディスクまたはテープのいずれかに多重化できますが、テープとディスクに同時に多重化することはできません。テープにバックアップを行う場合は、コピー数が使用可能なテープ・デバイスの数を超えないようにします。また、 複数のコマンドで多重化を指定できます。優先順位は次のとおりで、リストの上位にある設定で下位にある設定がオーバーライドされます。 注意: このオプションは、 注意: 高速リカバリ領域にファイルを作成する場合、多重化は使用できません。 |
CUMULATIVE |
最新のレベル0バックアップ以降に使用されたデータ・ブロックをコピーします(例2-16を参照)。
注意: このオプションは、 |
DEVICE TYPE deviceSpecifier |
指定したデバイス・タイプ専用の自動チャネルを割り当てます。たとえば、ディスクおよびテープ・チャネルを構成してから、sbt をデフォルトのデバイス・タイプとして構成すると、次のコマンドではディスク・チャネルのみが割り当てられます。
BACKUP DEVICE TYPE DISK DATABASE;
注意: 関連項目: |
DISKRATIO integer |
各バックアップ・セットに、integerで指定する台数以上のディスクからのデータファイルを移入するようにRMANに指示します。
このパラメータは、データファイルまたは制御ファイルのバックアップ時に、オペレーティング・システムからRMANにディスク競合情報およびノードのアフィニティ・データを送信可能な場合にのみ有効です。この機能を手動で無効にするには、 たとえば、データファイルが10台のディスクに分散されるとします。データがディスクから毎秒10バイトで送信され、テープ・ドライブでストリームを維持するために毎秒50バイトが必要な場合は、
注意: I/Oは、テープ・ストリームの維持に必要なディスクの最小台数を越えて分散させないでください。必要以上に分散させた場合、パフォーマンスは向上せず、ファイルのリストア時間が増加します。 |
duration |
バックアップ・コマンドの最長実行時間に関連するオプションを指定します。
関連項目: |
fileNameConversionSpec |
このオプションは、BACKUP を使用したイメージ・コピーの作成時にのみ有効です。作成されるファイルは、指定したパターンに従って名前を変更されます。バックアップされるファイルの名前が、指定した名前変更パターンのいずれにも一致しない場合、RMANは、FORMAT を使用して出力イメージ・コピーに名前を付けます。FORMAT が指定されていない場合は、デフォルトのフォーマットの が使用されます。
関連項目: ファイルの名前変更パターンについては、 |
FILESPERSET integer |
各出力バックアップ・セットに含める入力ファイルの最大数を指定します。このパラメータは、BACKUP でバックアップ・セットを生成する場合にのみ関係します。
各 次の BACKUP AS BACKUPSET (DATAFILE 3, 4, 5, 6, 7) (DATAFILE 8, 9); BACKUP AS BACKUPSET DATAFILE 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9; BACKUP AS BACKUPSET DATAFILE 3, ... 72; 最初のコマンドでは、データファイル3、4、5、6、および7は1つのバックアップ・セットに含められ、データファイル8および9は別のバックアップ・セットに含められます。2番のコマンドでは、すべてのデータファイルが1つのバックアップ・セットに含められます。3番目のコマンドの省略記号はデータファイル3から72を表します。この場合、70のデータファイルをバックアップすることになるため、RMANは64ファイルを1つのバックアップ・セットに含め、6ファイルを別のバックアップ・セットに含めます。 デフォルトでは、チャネル・リソースを最適に使用するために、RMANによって、ファイルがバックアップ・セットに分割されます。バックアップされるファイルの数が、チャネル数で除算されます。その結果が64未満の場合は、その値が 注意: バックアップ・セット内のバックアップ・ピースの数は指定できません。 |
FORCE |
RMANにバックアップの最適化を無視させます。つまり、CONFIGURE BACKUP OPTIMIZATION がON になっている場合でも、指定したすべてのファイルがバックアップされます。
注意: |
AUXILIARY FORMAT |
ターゲット・データベース上のファイルを、補助インスタンス上の指定された場所にコピーします。AUXILIARY FORMAT を指定した場合は、イメージ・コピーのみを生成できます。RMANは、TARGET とAUXILIARY の両方のインスタンスに接続し、補助チャネルにアクセスできる必要があります。
関連項目:例2-30「オペレーティング・システム・ファイルからASMへのアーカイブ・ログのコピー」を参照してください。 |
formatSpec |
補助インスタンス上の出力イメージのコピーに名前を付けるパターンを指定します。このパスは、補助ホスト上で有効である必要があります。
関連項目: 有効な置換変数については、 |
NEW |
補助インスタンスのDB_CREATE_FILE_DEST 初期化パラメータで指定したディレクトリに、イメージ・コピーを作成します。イメージ・コピーは、Oracle管理ファイルです。 |
FORMAT formatSpec |
出力バックアップ・ピースまたはイメージ・コピーに名前を付けるパターンを指定します(例2-17を参照)。 の場合、指定した形式で設定されたディレクトリが1つ以上存在しないと、RMANによってエラーが発行されます。
ディスク・バックアップのデフォルトの場所は、高速リカバリ領域が有効かどうかと、
RMANバックアップを、Oracle Managed Files形式の名前で高速リカバリ領域に作成するには、 注意: Oracle Managed Filesのファイル名は、バックアップ用の形式として指定できません。たとえば、 バックアップ・ピースにはそれぞれ一意の名前を付ける必要があります。バックアップ・ピースのファイル名の最大長はプラットフォームによって異なります。メディア・マネージャへのバックアップの場合は、サポートされているMedia Management APIのバージョンの制限によっても長さが制限されます。SBT 1.1をサポートしているベンダーは、14文字までのファイル名をサポートしている必要があります。SBT 1.1のベンダーによってはさらに長いファイル名をサポートしている場合もあります。SBT 2.0をサポートしているベンダーは、512文字までのファイル名をサポートする必要があります。SBT 2.0のベンダーによってはさらに長いファイル名をサポートしている場合もあります。 1つの 注意: 関連項目: 有効な置換変数については、 |
TO DESTINATION toDestSpec |
バックアップが作成されるディレクトリを指定します。このパラメータは、SBTチャネルではなくディスクに対して有効です。バックアップ・ファイルはOracle Managed Files(OMF)ディレクトリに作成されます。TO DESTINATION で指定された場所にバックアップが存在しない場合にのみ、ファイルのバックアップがスキップされます。 |
forRecoveryOfSpec |
イメージ・コピーのロールフォワード時に使用する増分バックアップとして作成するバックアップを識別します。
関連項目: |
FULL |
バックアップに含まれているデータファイルのすべてのブロックのバックアップを作成します。FULL は、INCREMENTAL の逆です。FULL またはINCREMENTAL を指定しなければ、RMANではデフォルトで全体バックアップが実行されます。
全体バックアップは、その後の増分バックアップに影響せず、増分バックアップ計画の一部分とはみなされません。ただし、イメージ・コピーの全体バックアップについては、 注意: 未使用ブロックの圧縮( |
INCREMENTAL LEVEL integer |
最後の増分integer バックアップ以降に変更されたデータ・ブロックのみをコピーします。ここで、integer は0 または1 です(例2-16を参照)。
増分バックアップの説明は、「増分バックアップ」を参照してください。 |
INCREMENTAL FROM SCN integer |
指定したSCN以上のSCNで変更されたすべてのデータファイル・ブロックが含まれている、指定したすべてのデータファイルの増分バックアップを作成します。
このオプションを使用するのは、プライマリ・データベースの変更に基づいてスタンバイ・データベースをリフレッシュするような場合です(例2-24および『Oracle Data Guard概要および管理』のRMANバックアップに関する章を参照)。このバックアップには、スタンバイ・データベースが作成された時点または最後に同期されたとき以降に変更されたすべてのブロックが含まれます。スタンバイ・データベースでは、 ボリューム・シャドウ・コピー・サービス(VSS)のスナップショットに基づいて増分バックアップを作成していない場合は、 Windows環境では、 注意: 関連項目: VSSを使用してバックアップを作成する方法については、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。 |
keepOption |
バックアップが不要とみなされないように、そのバックアップについて構成されている保存方針をオーバーライドします(例2-26を参照)。
注意:
注意: 関連項目: |
MAXSETSIZE sizeSpec |
バックアップ・セットの最大サイズを指定します(例2-17を参照)。すべてのバックアップ・セットは、このサイズに制限されます。
バックアップ・セットは複数のテープにわたって作成可能なため、各データファイルのブロックは複数のテープに書き込まれる場合があります。複数ボリュームのバックアップ・セットの1つのテープにエラーが発生した場合、すべてのテープのデータを失うことになります。バックアップ・セットには、必ず、ファイルの一部ではなく1つのファイル全体が含まれるため、 サイズはバイト単位(デフォルト)、KB単位( 各バックアップ・セット内のデフォルトのファイル数は、 注意: このオプションを |
notBackedUpSpec |
指定した数のバックアップが存在している(かつ不要になっていない)かどうか、または指定した日付以降にログがバックアップされているかどうかによって、バックアップするアーカイブREDOログ・ファイルのセットを制限します。
関連項目: |
NOCHECKSUM |
バックアップ時にブロックに対するチェックサムを抑止します。
チェックサムとは、データ・ブロックの内容によって計算した数字のことです。 注意: デフォルトでは、 バックアップ・データファイルのリストア時には、 注意: チェックサムのチェックは 関連項目: DB_BLOCK_CHECKSUM初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』 |
NOEXCLUDE |
このパラメータをBACKUP DATABASE またはBACKUP COPY OF DATABASE コマンドで指定すると、CONFIGURE EXCLUDE コマンドで指定されているものも含め、すべての表領域がバックアップされます。このオプションでSKIP OFFLINE またはSKIP READONLY がオーバーライドされることはありません。 |
POOL integer |
バックアップを格納するメディア・プールを指定します。POOL がサポートされているかどうかは、メディア管理ソフトウェアのドキュメントで確認してください。
注意: このオプションは、 |
PROXY |
プロキシ・コピー機能を使用して、指定したファイルをバックアップし、メディア管理ソフトウェアがストレージ・デバイスとディスク上のデータファイルとの間のデータ転送を制御できるようにします。メディア・マネージャ(RMANではなく)がデータ移動の方法と時期を決めます。
注意: 注意: このオプションは、 |
ONLY |
プロキシ・コピーを実行できない場合は、従来のバックアップ・セットを作成しないで、データベースからエラー・メッセージを発行します。プロキシ・コピーで障害が発生したときにRMANで従来型コピーを試行しない場合は、ONLY オプションを使用します。 |
REUSE |
RMANで、BACKUP によって現在作成されているファイルと同じファイル名を持つ既存のバックアップまたはコピーを上書きできます。 |
SECTION SIZE sizeSpec |
データファイルのバックアップ時に作成される各バックアップ・セクションのサイズを指定します。
このパラメータを設定すると、RMANでマルチセクション・バックアップを作成できます。マルチセクション・バックアップの場合は、ファイル・セクション(ファイル内の連続したブロック範囲)を1つ含むバックアップ・ピースが作成されます。マルチセクション・バックアップのセクションは、すべて同じサイズになります。データファイルのマルチセクション・バックアップは作成できますが、データファイル・コピーについてはできません。 ファイル・セクションを使用すると、複数のステップで、1つの大きなデータファイルのバックアップを処理できます。RMANのチャネルは、各ステップを個々にパラレルで処理することが可能で、各チャネルではマルチセクション・バックアップ・セットの1つのセクションが生成されます。 ファイルのサイズより大きいセクション・サイズを指定した場合、RMANはファイルのマルチセクション・バックアップを使用しません。小さなセクション・サイズを指定した結果、セクションの数が256を超えると、RMANは、正確に256になる値までセクション・サイズを増やします。 このパラメータをRMAN構文のどこに指定するかによって、同じバックアップ・ジョブの中でも、ファイルごとに異なるセクション・サイズを指定できます。 注意: |
skipSpec |
データファイルまたはアーカイブREDOログ・ファイルがアクセス不能、オフラインまたは読取り専用である場合はバックアップから除外します。
関連項目: 詳細は、 |
TAG tag_name |
バックアップ・セット、プロキシ・コピー、データファイル・コピーまたは制御ファイル・コピーに対してユーザー指定のタグ名を指定します。タグは、BACKUP コマンドによって生成された出力ファイルに適用されます。
タグ名には、大/小文字の区別はありません。名前は30文字以下にしてください。使用する文字は、ターゲット・ファイル・システムのファイル名に使用できる有効な文字に限定されています。たとえば、ASMでは内部的に使用するファイル名にハイフン( 一般的に、タグ名は タグ名を指定しない場合、デフォルトでは、バックアップ用のタグが作成されます(制御ファイルの自動バックアップを除く)。デフォルトのタグは、
注意: タグは、バックアップ・セット( |
VALIDATE |
指定されたファイルをスキャンして内容を検査し、そのファイルがバックアップ可能かどうか、およびデータ・ブロックが破損していないかどうかをテストします。
出力ファイルは作成されません。このオプションは、バックアップで指定されたデータベース・ファイルに対して
注意: バックアップ・セットのバックアップは検証できません。 |
この副次句は、バックアップの対象とする1つ以上のオブジェクトのリストを指定します。backupSpec句ごとに、1つ以上のバックアップ・セット(AS BACKUPSET
)またはイメージ・コピー(AS COPY
)が生成されます。AS BACKUPSET
では、オブジェクト・リストで指定したか自動的に選択されたデータファイルの数が、各バックアップ・セットでデフォルトの制限の4個のデータファイルまたは16個のアーカイブREDOログ・ファイルを超えている場合は、backupSpec句で複数のバックアップ・セットが作成されます。構文図は、「backupSpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
archivelogRecordSpecifier |
バックアップ対象となるアーカイブREDOログ・ファイルの範囲を指定します。
アーカイブREDOログ・ファイルのバックアップ作成時に、RMANでアーカイブ・ログのフェイルオーバーを自動的に実行できます。RMANは、指定されたログ順序番号およびスレッドに対応する1つ以上のアーカイブ・ログが使用可能な場合に、ログのバックアップを作成します。また、RMANがバックアップ中のコピーに破損ブロックが含まれている場合は、同じアーカイブREDOログ・ファイルの他のコピー内で該当ブロックの正常なコピーが検索されます。 このコマンドでバックアップ対象のログが見つからなくても、RMANはエラーを発行しません。この状況になるのは、前回の
注意: 関連項目: 構文については |
BACKUPSET |
バックアップ・セットのバックアップを指定します。このパラメータをDEVICE TYPE sbt 句と併用すると、ディスク上のバックアップをテープにオフロードできます(例2-21を参照)。テープ間またはテープからディスクへはバックアップを作成できず、ディスク間またはディスクからテープへのバックアップのみが可能です。
RMANでは、バックアップ・セットのバックアップ時に、バックアップ・セット・フェイルオーバーが実行されます。バックアップ対象となるコピーが破損または欠落している場合は、使用可能なバックアップ・コピーがすべて検索されます。この動作は、複数のアーカイブ先に存在しているアーカイブREDOログ・ファイルのバックアップを作成する場合の、RMANの動作と同じです。 バックアップ・セットのバックアップ時にバックアップの最適化が有効な場合、同じバックアップ・セットが同じデバイス・タイプにバックアップされていると、そのバックアップ・セットのバックアップはスキップされます。 注意: 注意: 暗号化されたバックアップ・セットに対して |
ALL |
すべてのバックアップ・セットを指定します。 |
completedTimeSpec |
完了時刻に基づいてバックアップ・セットを指定します。
関連項目: |
integer |
主キーに基づいてバックアップ・セットを指定します。バックアップ・セットの主キーは、LIST BACKUP コマンドの出力から得られます。 |
FROM TAG tag_name |
1つ以上のバックアップ・セットをタグ名で識別します。複数のバックアップ・セットに同じタグ名が設定されている場合、それらすべてのバックアップ・セットがバックアップされます。tag_name では、大/小文字は区別されません。 |
CONTROLFILECOPY |
バックアップのための制御ファイル・コピーを1つ以上指定します。
制御ファイルのコピーは、 注意: 制御ファイルの自動バックアップは、制御ファイルのコピーではありません。 |
' filename ' |
ファイル名で制御ファイルのコピーを指定します。 |
ALL |
制御ファイルのすべてのコピーを指定します。 |
LIKE ' string_pattern ' |
ファイル名のパターンで制御ファイルのコピーを指定します。パーセント記号(% )は0文字以上を示すワイルド・カードで、アンダースコア(_ )は1文字を示すワイルド・カードです。 |
copyOfSpec |
データファイルの前回のイメージ・コピーのバックアップを作成します(制御ファイルに対しても行われる場合があります)。
関連項目: |
CURRENT CONTROLFILE |
現行の制御ファイルを指定します。 |
DATABASE |
データベース内のすべてのデータファイルのバックアップを作成します。バックアップ・セットを生成した場合、RMANではデータファイルおよび制御ファイルのみを含めることができ、アーカイブREDOログ・ファイルは含めることができません。
データベースの全体バックアップは、通常、イメージ・コピーまたは圧縮されたバックアップ・セットのいずれかである必要があります。イメージ・コピーは、作成時に発生するCPUのオーバーヘッドが許容範囲内である場合、いくつかの用途(増分更新バックアップ計画での使用など)でバックアップ・セットより高い柔軟性を示します。また、圧縮されたバックアップ・セットによってストレージをより有効に使用できます。 注意: 関連項目: データベースにBIGFILEの表領域が含まれる場合のバックアップ動作については、 |
datafileCopySpec |
1つ以上のデータファイル・イメージ・コピーのファイル名を指定します。
関連項目: 詳細は、 |
DATAFILE datafileSpec |
1つ以上のデータファイルのリストを指定します。データファイル1をバックアップするときのRMANの動作については、BACKUP DATABASE の説明を参照してください。
関連項目: |
RECOVERY AREA |
現行および前回のすべての高速リカバリ領域の指定先に作成されたリカバリ・ファイルをバックアップします。バックアップはSBTおよびディスクに作成できます。バックアップをディスクに作成する場合は、 「toDestSpec」で説明されているTO DESTINATION構文を使用する必要があります。
リカバリ・ファイルには、全体および増分のバックアップ・セット、制御ファイルの自動バックアップ、データファイルのコピーおよびアーカイブREDOログ・ファイルが含まれます。アーカイブREDOログ・ファイルが存在しないか破損している場合、RMANはバックアップに使用できるログの正常なコピーが、リカバリ領域の外にないかどうかを確認します。フラッシュバック・ログ、現行の制御ファイルおよびオンラインREDOログ・ファイルはバックアップされません。
注意: 高速リカバリ領域が現在有効でなくても、以前に有効にされていたことがある場合は、前回の高速リカバリ領域の場所に作成されたファイルがバックアップされます。 |
DB_RECOVERY_FILE_DEST |
RECOVERY AREA とDB_RECOVERY_FILE_DEST はシノニムです。 |
RECOVERY FILES |
ディスク上のすべてのリカバリ・ファイルを、高速リカバリ領域に格納されているか、ディスク上の別の場所に格納されているかに関係なくバックアップします。バックアップはSBTまたはディスクに作成できます。バックアップをディスクに作成する場合は、 「toDestSpec」で説明されているTO DESTINATION構文を使用する必要があります。
リカバリ・ファイルには、全体および増分のバックアップ・セット、制御ファイルの自動バックアップ、アーカイブREDOログ・ファイルおよびデータファイルのコピーが含まれます。
|
SPFILE |
サーバー・パラメータ・ファイルをバックアップ・セットに入れるように指定します。サーバー・パラメータ・ファイルのバックアップでは、AS COPY オプションはサポートされていません。
RMANは、ターゲット・データベースで使用中のサーバー・パラメータ・ファイルをバックアップします。サーバー・パラメータ・ファイルは、インスタンスが初期化パラメータ・ファイルによって起動された場合にはバックアップされません。 |
TABLESPACE tablespace_name |
1つ以上の表領域の名前を指定します。RMANは、表領域名をデータファイルのリストに内部的に変換してから、表領域を現在構成しているデータファイルをすべてバックアップします。SYSTEM 表領域(およびデータファイル 1)がバックアップに含まれていてCONTROLFILE AUTOBACKUP が設定されていない場合は、制御ファイルのコピーも作成されます。
ローカル管理の一時表領域のバックアップを作成することはできません(ディクショナリ管理表領域のバックアップは作成できます)。 次の条件が満たされる場合は、トランスポート後に読み書き両用に設定されなかったトランスポータブル表領域についてもバックアップを作成できます。
前述の条件のいずれかが満たされない場合、RMANは、読み書き両用に設定されていないトランスポータブル表領域を自動的にスキップします。条件のいずれかが満たされない場合にトランスポータブル表領域を明示的に指定すると、表領域が存在しないというエラーがRMANによって発行されます。 注意: ユーザーが表領域の名前を変更すると、その変更がRMANによって検出され、次回の再同期化時にリカバリ・カタログが更新されます。 |
backupSpecOperand |
backupSpec は、 に適用されるオプションを指定します。 |
この副次句は、
句に影響する様々なオプションとパラメータを指定します。また、多くの副次句はbackupSpec
backupOperand
でも使用されます。ここでは、backupOperand
では通常共有されないオプションを示します。構文図は、「backupSpecOperand::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
DELETE [ALL] INPUT |
バックアップが正常に実行された後で、入力ファイルを削除します。
このオプションを指定できるのは、アーカイブREDOログ・ファイル、データファイルのコピー(
注意: 高速リカバリ領域内のアーカイブREDOログ・ファイルは、可能なかぎり長く保存され、ディスク領域が必要になると自動的に削除されます。 |
FROM TAG tag_name |
タグ名でファイルを指定します(例2-18を参照)。tag_nameと一致するファイルのみがバックアップされます。他のいくつかのコマンドとの関係で定義されます。 |
INCLUDE CURRENT CONTROLFILE |
現行の制御ファイルのスナップショットを作成し、BACKUP コマンドで作成されるいずれかのバックアップ・セットに組み込みます。
注意: このオプションは、 |
この副次句は、BACKUP
コマンドの出力形式(バックアップ・セットまたはイメージ・コピー)を指定します。構文図は、「backupTypeSpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
AS BACKUPSET |
指定されたデバイス上にバックアップ・セットを作成します。これがデフォルトのバックアップ・タイプです。
テープにバックアップする場合およびレベル1の増分バックアップを任意のバックアップ先に作成する場合に使用できるのは、
暗号化されたバックアップを使用している場合は(「バックアップ・セットの暗号化」を参照)、異なる暗号化設定が使用されている表領域からのデータファイルは、同じバックアップ・セットに書き込むことができません。 ブロック・サイズの異なるファイルのバックアップを同じバックアップ・セット内に作成することはできません。RMANでは、ブロック・サイズの異なる表領域のバックアップを作成できますが、それぞれ異なるサイズのデータファイルが専用バックアップ・セットに入れられます。 未使用ブロックの圧縮が適用されている場合、RMANは現在表に割り当てられているブロックのみを読み取ります。さらに、RMANは、各ブロックのヘッダーにブロックが未使用であることを示すマークが付けられていないかを確認します。ブロックが未使用である場合、ブロックはバックアップに書き込まれません。 未使用ブロックの圧縮は、次の5つの条件がすべて満たされている場合に自動的に実行されます。
注意: 未使用のブロックが破損していても問題ありません。未使用ブロックの圧縮では、破損しているブロックは読み込まれません。このため、RMANが破損を検出することはありません。 関連項目: NULLブロックの圧縮および未使用ブロックの圧縮の詳細は、Oracleのバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。 各バックアップ・セットには、1つ以上のバックアップ・ピースが含まれます。これは、バックアップ対象のデータを含むRMAN固有の物理ファイルです。 RMANでは、完全バックアップ・セットのみがRMANリポジトリに記録されます。部分バックアップ・セットは記録されません。 注意: 1つのバックアップ・セットを複数のチャネルに分散することはできません。また、1つの入力ファイルを複数のバックアップ・セットに分散することもできません。 |
COMPRESSED |
バイナリ圧縮を有効にします。
RMANは、バックアップ・セットに書き込まれたデータを圧縮するため、バックアップ・セット全体のサイズは小さくなります。バックアップ・セットを作成するすべてのバックアップで、圧縮されたバックアップ・セットを作成できます。圧縮されたバックアップ・セットのリストア方法と圧縮されていないバックアップ・セットのリストア方法に違いはありません。 RMANは、データをバックアップ・セットに書き込む際にバイナリ圧縮アルゴリズムを適用します。この圧縮方法は、多くのメディア・マネージャ・ベンダーが提供している圧縮方法に類似しています。ローカル接続されたテープ・デバイスにバックアップする場合は、通常、メディア管理ベンダーが提供する圧縮の方が バックアップ・セットを圧縮する場合、ある程度のCPUオーバーヘッドが発生します。ターゲット・データベースが最大またはそれに近い負荷で実行されていると、このオーバーヘッドが許容できないほど大きくなる場合があります。他のほぼすべての環境では、バックアップ・セットを圧縮すると、CPUのオーバーヘッドに値するだけのディスク領域が確保されます。 |
AS COPY |
(バックアップ・セットではなく)イメージ・コピーを作成します。
イメージ・コピーは、元のファイルのバイト単位の同一コピーです。データファイル、データファイルのコピーおよびアーカイブREDOログ・ファイルのイメージ・コピー・バックアップを作成できます。イメージ・コピー・ファイルはディスクにのみ格納できます。増分更新バックアップを使用している場合、レベル0の増分はイメージ・コピー・バックアップである必要があります。 デフォルトでは、 RMANでは、次の規則に従ってコピーの作成場所を選択します(優先順位の高い順に示しています)。
イメージ・コピー・バックアップの作成およびリストアは、RMANを使用するか、またはファイルをコピーするためのオペレーティング・システム固有のコマンドを使用して実行できます。RMANを使用する場合は、コピーがRMANリポジトリに記録され、リストアおよびリカバリで簡単に使用できます。RMANを使用しない場合は、 イメージ・コピーのイメージ・コピーは作成できますが、バックアップ・セットのコピーは作成できません。バックアップ・セットのバックアップを作成するには、 |
この副次句は、BACKUP
コマンドの出力形式(バックアップ・セットまたはイメージ・コピー)を指定します。構文図は、「copyOfSpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
COPY OF DATABASE |
データベース内のすべてのデータファイルおよび制御ファイルの前回のイメージ・コピーのバックアップを作成します。BACKUP DATABASE によって通常組み込まれるすべてのデータファイルにコピーが含まれている必要があります(含まれていない場合は、RMANによってエラーが発行されます。)。すべてのコピーが1回のBACKUP コマンドで作成されている必要はありません。データファイルの複数のコピーが存在する場合は、RMANによって最新のコピーがバックアップされます。オプションで、タグ名(FULL_COLD_COPY など)でコピーを指定します。
注意: このコマンドの出力は、イメージ・コピーまたはバックアップ・セットにできます。 |
COPY OF DATAFILE datafileSpec |
1つ以上のデータファイルの前回のイメージ・コピーのバックアップを作成します。ファイル番号(DATAFILE 3 )またはファイル名(DATAFILE '?/oradata/trgt/users01.dbf' )でデータファイルを指定します。データファイルのコピーのファイル名ではなく、データファイルのファイル名を指定します。特定のデータファイルのコピーが複数存在する場合は、RMANでは最新のコピーをバックアップします。
注意: バックアップ対象のイメージ・コピーが1回の 注意: このコマンドの出力は、イメージ・コピーまたはバックアップ・セットにできます。 関連項目: |
COPY OF TABLESPACE tablespace_name |
指定した1つ以上の表領域内のデータファイルの前回のイメージ・コピーのバックアップを作成します。BACKUP TABLESPACE によって通常組み込まれるすべてのデータファイルにコピーが含まれている必要があります(含まれていない場合は、RMANによってエラーが発行されます)。すべてのコピーが1回のBACKUP コマンドで作成されている必要はありません。データファイルの複数のコピーが存在する場合は、RMANによって最新のコピーがバックアップされます。
表領域名( 注意: このコマンドの出力は、イメージ・コピーまたはバックアップ・セットにできます。 |
この副次句は、データファイルのコピーを指定します。構文図は、「datafileCopySpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
' filename ' |
1つ以上のデータファイル・イメージ・コピーのファイル名を指定します。 |
ALL |
データファイルのすべてのイメージ・コピーをバックアップするように指定します。 |
LIKE ' string_pattern ' |
ファイル名のパターンを指定します。パーセント記号(% )は0文字以上を示すワイルド・カードで、アンダースコア(_ )は1文字を示すワイルド・カードです。 |
FROM TAG tag_name |
データファイルの1つ以上のコピーのリストをタグ名で指定します。このタグの付いたデータファイルのコピーが複数存在する場合、RMANによって特定のデータファイルの最新データファイル・コピーのみがバックアップされます。タグには、大/小文字区別はありません。 |
NODUPLICATES |
バックアップ操作で同一のデータファイルのコピーが組み込まれないようにします(例2-29を参照)。データファイルのコピーが重複している場合は、最新のタイムスタンプを持つファイルが選択されます。 |
この副次句は、データファイルのコピーを指定します。構文図は、「duration::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
DURATION hh:mm |
バックアップ・コマンドの最長実行時間を指定します。指定した実行時間内にバックアップ・コマンドが完了しなかった場合、バックアップは停止します。
|
MINIMIZE {LOAD | TIME} |
ディスク・バックアップでは、MINIMIZE TIME を使用してバックアップを最大速度で実行(デフォルト)したり、システムの負荷を軽減するためにMINIMIZE LOAD を使用してバックアップの速度を遅くできます。MINIMIZE LOAD を指定すると、バックアップに指定した実行時間が最大限に使用されます。
|
PARTIAL |
PARTIAL オプションを指定すると、バックアップ全体が指定した実行時間で完了しなかった場合でも、コマンドが正常に完了したと判断され、RMANによってエラーはレポートされません。
|
この副次句は、バックアップを増分更新バックアップ計画で使用することを指定します。FOR RECOVER OF
を指定する際に、INCREMENTAL LEVEL 1
を指定する必要があります。構文図は、「forRecoveryOfSpec::=」参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
FOR RECOVER OF COPY |
以前のデータファイル・コピーまたは増分バックアップ以降に行われたすべての変更を増分バックアップに含めるように指定します。デフォルトでは、RMANによって差分増分バックアップが作成されます。RMANで累積バックアップを作成するには、CUMULATIVE を指定する必要があります。
関連項目: 増分更新バックアップの作成方法は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
WITH TAG tag_name |
バックアップ計画の基礎として使用されるレベル0の増分バックアップのタグを指定します(例2-20を参照)。
注意:
|
DATAFILECOPY FORMAT formatSpec |
出力イメージ・コピーに名前を付けるパターンを指定します。
データファイルをデータベースに追加する場合は、新しく作成されたファイルの増分更新バックアップ計画で必要なレベル0のデータファイル・コピーがRMANによって自動的に作成されるため、バックアップ・スクリプトを変更する必要はありません。 |
FOR RECOVER OF TAG tag_name |
tag_name で指定したレベル0の増分バックアップをリカバリするためのアーカイブREDOログ・ファイルまたは増分バックアップをバックアップします。
たとえば、 |
この副次句は、同じデバイス・タイプに対してまだバックアップされていないファイルのみをバックアップするように指定します。構文図は、「notBackedUpSpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
NOT BACKED UP |
BACKUP コマンドで指定されたファイルのうち、同じデバイス・タイプに対してバックアップが実行されていないファイルのみをバックアップします(例2-28を参照)。
この副次句を使用すると、データベースに新規に追加したデータファイルを簡単にバックアップできます。RMANは、データファイル・チェックポイントを検査せずに、まだバックアップされていないデータファイルをバックアップします。バックアップ・セットをバックアップするときに、
BACKUP ARCHIVELOG SEQUENCE 345 NOT BACKED UP 3 TIMES このとき、指定したログがすでに2つの 注意: この句は、バックアップの最適化( |
integer TIMES |
integer 回以上バックアップされていないアーカイブREDOログ・ファイルのみをバックアップします。
注意: アーカイブREDOログ・ファイルをバックアップ・セットにバックアップしている場合のみ、 ファイルのバックアップ数を判断する場合は、現行のバックアップと同じデバイス・タイプで作成されたバックアップのみが考慮されます。 このオプションは、指定したメディアにアーカイブREDOログ・ファイルをバックアップする場合に便利です。たとえば、各ログの3つ以上のコピーをテープに保存できます。 |
SINCE TIME ' date_string ' |
その日付を過ぎるとRMANが、バックアップされていないファイルのバックアップを開始する日付を指定します。
このオプションを使用すると、前回失敗したバックアップ中に処理されなかったデータファイルをバックアップできます。たとえば、データベースをバックアップしても、インスタンスの途中で障害が発生する場合があります。その場合は、 ファイルがバックアップされたかどうかを判断するときには、 |
この副次句は、データのサイズを指定します。構文図は、「sizeSpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
integer [G | K | M] |
データのサイズをGB単位(G )、KB単位(K )またはMB単位(M )で指定します。 |
この副次句は、スキップするファイルを指定します。構文図は、「skipSpec::=」を参照してください。
構文要素 | 説明 |
---|---|
SKIP |
次のキーワードで指定する基準に従って、データファイルまたはアーカイブREDOログ・ファイルをバックアップから除外します。
注意: |
INACCESSIBLE |
I/Oエラーのために読み取ることができないデータファイルまたはアーカイブREDOログ・ファイルをバックアップに含めないように指定します。
データファイルは、読取りが不可能な場合にのみアクセス不能とみなされます。一部のオフライン・データファイルは、ディスク上に残っているために読取りが可能です。他のデータファイルは削除または移動されたためにアクセス不可となり、読取り不可となります。 |
OFFLINE |
オフライン・データファイルをバックアップに含めないように指定します。 |
READONLY |
読取り専用データファイルをバックアップに含めないように指定します。 |
例2-15 データベースのバックアップ
この例では、オペレーティング・システム・コマンドラインからRMANクライアントを起動した後、オペレーティング・システム認証を使用してターゲット・データベースに接続します。BACKUP
コマンドによって、すべてのデータファイル、現行の制御ファイル、サーバー・パラメータ・ファイルおよびアーカイブREDOログ・ファイルがデフォルトのストレージ・デバイスにバックアップされます。
% rman RMAN> CONNECT TARGET / RMAN> BACKUP DATABASE PLUS ARCHIVELOG;
例2-16 累積増分バックアップの実行
この例では、最後に実行されたレベル0の増分バックアップ以降にデータベース上で変更されたすべてのブロックをバックアップします。レベル1バックアップの実行時にレベル0バックアップが存在しない場合は、レベル0バックアップが自動的に作成されます。アクセスできないファイルは、スキップされます。
BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 CUMULATIVE SKIP INACCESSIBLE DATABASE;
例2-17 複数ディスクへのバックアップの分散
この例では、2つの異なるディスクに表領域をバックアップし、RMANにバックアップのパラレル化を自動的に実行させます。FORMAT文字列の
%U
は、出力するイメージ・コピーごとに一意のファイル名を生成する置換変数です。
RUN { ALLOCATE CHANNEL dev1 DEVICE TYPE DISK FORMAT '/disk1/%U'; ALLOCATE CHANNEL dev2 DEVICE TYPE DISK FORMAT '/disk2/%U'; BACKUP AS COPY TABLESPACE SYSTEM, tools, users, undotbs; }
例2-18 タグによるデータファイル・コピーの識別
この例では、データファイルのイメージ・コピーをテープにバックアップします。このBACKUP
コマンドは、LATESTCOPY
というタグが付いているすべてのデータファイル・コピーを検出してテープにバックアップし、そのバックアップに置換変数を使用した名前を付けます。変数%f
は、絶対ファイル番号を指定します。また、%d
は、データベースの名前を指定します。データファイルのコピーをテープ上に作成したら、LATESTCOPY
というタグが付いているすべてのイメージ・コピーが削除されます。
BACKUP DEVICE TYPE sbt DATAFILECOPY FROM TAG 'LATESTCOPY' FORMAT 'Datafile%f_Database%d'; DELETE COPY TAG 'LATESTCOPY';
例2-19 アーカイブREDOログ・ファイルのバックアップと削除
この例では、2つのアーカイブ先(/disk2/PROD/archivelog/
および/disk1/arch/
)が設定されているとします。このコマンドは、一意の順序番号ごとにアーカイブREDOログを1つバックアップします。たとえば、アーカイブREDOログ1000が両方のディレクトリにある場合、RMANは、このログの1つのコピーのみをバックアップします。ALLキーワードが指定された
DELETE INPUT句によって、バックアップの終了後に、両方のアーカイブ・ディレクトリからすべてのアーカイブREDOログを削除するように指示しています。
BACKUP DEVICE TYPE sbt ARCHIVELOG LIKE '/disk%arc%' DELETE ALL INPUT;
このコマンドでは、次のような出力が表示されます。
Starting backup at 12-MAR-07 allocated channel: ORA_SBT_TAPE_1 channel ORA_SBT_TAPE_1: SID=150 device type=SBT_TAPE channel ORA_SBT_TAPE_1: Oracle Secure Backup channel ORA_SBT_TAPE_1: starting archived log backup set channel ORA_SBT_TAPE_1: specifying archived log(s) in backup set input archived log thread=1 sequence=4 RECID=4 STAMP=616789551 input archived log thread=1 sequence=5 RECID=5 STAMP=616789551 input archived log thread=1 sequence=6 RECID=6 STAMP=616789554 input archived log thread=1 sequence=7 RECID=7 STAMP=616789731 input archived log thread=1 sequence=8 RECID=8 STAMP=616789825 input archived log thread=1 sequence=9 RECID=10 STAMP=616789901 input archived log thread=1 sequence=10 RECID=12 STAMP=616789985 channel ORA_SBT_TAPE_1: starting piece 1 at 12-MAR-07 channel ORA_SBT_TAPE_1: finished piece 1 at 12-MAR-07 piece handle=0vice0g7_1_1 tag=TAG20070312T105917 comment=API Version 2.0,MMS Version 10.1.0.3 channel ORA_SBT_TAPE_1: backup set complete, elapsed time: 00:00:25 channel ORA_SBT_TAPE_1: deleting archived log(s) archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_4_2z45sgrc_.arc RECID=4 STAMP=616789551 archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_5_2z45sgrc_.arc RECID=5 STAMP=616789551 archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_6_2z45sl3g_.arc RECID=6 STAMP=616789554 archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_7_2z45z2kt_.arc RECID=7 STAMP=616789731 archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_8_2z4620sk_.arc RECID=8 STAMP=616789825 archived log file name=/disk1/arch/archiver_1_8_616789153.arc RECID=9 STAMP=616789825 archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_9_2z464dhk_.arc RECID=10 STAMP=616789901 archived log file name=/disk1/arch/archiver_1_9_616789153.arc RECID=11 STAMP=616789901 archived log file name=/disk2/PROD/archivelog/2007_03_09/o1_mf_1_10_2z4670gr_.arc RECID=12 STAMP=616789985 archived log file name=/disk1/arch/archiver_1_10_616789153.arc RECID=13 STAMP=616789985 Finished backup at 12-MAR-07 Starting Control File and SPFILE Autobackup at 12-MAR-07 piece handle=c-28643857-20070312-02 comment=API Version 2.0,MMS Version 10.1.0.3 Finished Control File and SPFILE Autobackup at 12-MAR-07
例2-20 増分更新バックアップのスクリプト作成
バックアップを増分更新することによって、データベースのイメージ・コピーの全体バックアップに伴うオーバーヘッドを避けると同時に、メディアのリカバリ時間を最小限にすることもできます。たとえば、日次バックアップ用のスクリプトを実行する場合に、メディア・リカバリに適用するREDOを1日分より多く持つことはありません。
次のスクリプトを毎日実行するとします。初回実行時には、スクリプトによって、指定したタグを使用してディスク上にデータベースのイメージ・コピーのバックアップが作成されます。2回目の実行では、データベースのレベル1の差分増分バックアップが作成されます。以降のすべての実行では、レベル1の増分バックアップがデータファイルのコピーに適用され、新しいレベル1のバックアップが作成されます。
RUN { RECOVER COPY OF DATABASE WITH TAG 'incr_update'; BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 FOR RECOVER OF COPY WITH TAG 'incr_update' DATABASE; }
例2-21 テープへのディスクベースのバックアップ・セットのバックアップ
最近のバックアップ・セットをディスク上に保持し、古いバックアップ・セットをテープ上に置くことを目標とします。また、同じバックアップ・セットのコピーを、ディスクとテープに同時に保持することは避けるものとします。この例では、2週間より前に作成されたバックアップ・セットはテープにバックアップされ、そのバックアップ・ピースがディスクから削除されます。
BACKUP DEVICE TYPE sbt BACKUPSET COMPLETED BEFORE 'SYSDATE-14' DELETE INPUT;
例2-22 データベース・バックアップの多重化
この例では、COPIES
パラメータを使用して、圧縮されたデータベース・バックアップを2つ(別々のディスクに1つずつ)作成します。出力場所は、FORMAT
パラメータで指定します。
BACKUP AS COMPRESSED BACKUPSET DEVICE TYPE DISK COPIES 2 DATABASE FORMAT '/disk1/db_%U', '/disk2/db_%U';
例2-23 チャネルでのワークロードの分割方法の指定
この例では、CHANNEL
パラメータで、どのチャネルでどのファイルをどこにバックアップするかを指定し、バックアップを明示的にパラレル化します。
RUN { ALLOCATE CHANNEL ch1 DEVICE TYPE sbt PARMS 'ENV=(OB_DEVICE_1=stape1)'; ALLOCATE CHANNEL ch2 DEVICE TYPE sbt PARMS 'ENV=(OB_DEVICE_1=stape2)'; BACKUP (DATABASE # ch1 backs up database to tape drive stape1 CHANNEL ch1) (ARCHIVELOG ALL CHANNEL ch2); # ch2 backs up archived redo log files to tape drive stape2 }
例2-24 スタンバイ・データベースのリフレッシュ用の増分バックアップの作成
この例では、プライマリ・データベースの増分バックアップを作成し、それを使用して関連付けられたスタンバイ・データベースを更新します。BACKUP
コマンドでは、スタンバイ・データベースで適用可能なプライマリ・データベースの増分バックアップを作成し、指定したSCN以降の変更を反映して更新します。
RMAN> CONNECT TARGET /
connected to target database: PROD (DBID=39525561)
RMAN> CONNECT CATALOG rman@catdb
recovery catalog database Password: password
connected to recovery catalog database
RMAN> BACKUP DEVICE TYPE DISK
2> INCREMENTAL FROM SCN 404128 DATABASE
3> FORMAT '/disk1/incr_standby_%U';
例2-25 データファイル・バックアップの破損許容度の指定
この例では、データベースに5つのデータファイルが含まれているとします。SET
MAXCORRUPT
コマンドを使用して、破損は各データファイルで1つのみ許容されることを指定します。BACKUPコマンドで
CHECK LOGICALオプションが指定されているため、RMANは、物理的な破損と論理的な破損の両方をチェックします。
RUN { SET MAXCORRUPT FOR DATAFILE 1,2,3,4,5 TO 1; BACKUP CHECK LOGICAL DATABASE; }
例2-26 アーカイブ目的での一貫性データベース・バックアップの作成
この例では、keepOption
を使用して、1年間は不要とみなされることがないアーカイブ・バックアップ・セットを作成します。この例では、データベースをバックアップし、REDOを現行のオンライン・ログにアーカイブしてこの新しいバックアップに一貫性があることを保証し、データファイル・バックアップを一貫性がある状態にリストアするために必要なアーカイブREDOログ・ファイルのみをバックアップします。
このBACKUP
コマンドでは、このバックアップと一貫性を持つSCNと対応するリストア・ポイントも作成されます。FORMAT
パラメータは、複数のバックアップ・セット内に複数のバックアップ・ピースを作成できるように指定する必要があります。
BACKUP DATABASE FORMAT '/disk1/archival_backups/db_%U.bck' TAG quarterly KEEP UNTIL TIME 'SYSDATE + 365' RESTORE POINT Q1FY06;
例2-27 保存方針からのコピーの除外
次の例では、2つのデータファイルをコピーして、保存方針から永久に除外します。(KEEP
FOREVER
にはリカバリ・カタログが必要です。)自動バックアップがオフの場合でも、制御ファイルおよびサーバー・パラメータ・ファイルもバックアップされます。
SHUTDOWN IMMEDIATE; STARTUP MOUNT; BACKUP KEEP FOREVER FORMAT '?/dbs/%U_longterm.cpy' TAG LONGTERM_BCK DATAFILE 1 DATAFILE 2; ALTER DATABASE OPEN;
例2-28 バックアップが必要なファイルのバックアップ
データベースおよびアーカイブREDOログ・ファイルをテープに毎晩バックアップするために、次のコマンドを実行するとします。
BACKUP MAXSETSIZE 500M DATABASE PLUS ARCHIVELOG;
複数のバックアップ・セットが生成されるように、先行するコマンドで各バックアップ・セットのサイズの上限が設定されています。バックアップ処理の途中でメディア管理デバイスに障害が発生し、そのデバイスが再起動されるとします。翌日、バックアップ・セットの半分しか完了していないことに気付きます。その場合は、次のコマンドを夕方に実行できます。
BACKUP NOT BACKED UP SINCE TIME 'SYSDATE-1' MAXSETSIZE 500M DATABASE PLUS ARCHIVELOG;
先行するコマンドによって、過去24時間内にバックアップされていないファイルのみがバックアップされます。指定された時間枠のバックアップが使用可能であるとRMANが判断すると、次のような出力が表示されます。
skipping datafile 1; already backed up on 18-JAN-07 skipping datafile 2; already backed up on 18-JAN-07 skipping datafile 3; already backed up on 18-JAN-07
BACKUP
コマンドのすぐ後にNOT
BACKED
UP
SINCE
句を置くと、バックアップするすべてのオブジェクトに影響します。また、その句は、個々のbackupSpec
句の後に置くこともできます。その場合は、その句の制限を受けるbackupSpec
によって指定されたオブジェクトのバックアップのみが作成されます。
例2-29 NODUPLICATESを使用したデータファイルのコピーのバックアップ
この例では、/disk2/df2.cpy
というデータファイル2のデータファイル・コピーを作成します。次に、そのデータファイル・コピーを/disk1
および/disk3
ディレクトリにバックアップします。最後のBACKUP
コマンドで指定されているNODUPLICATES
オプションは、データファイル2のコピーを1つのみバックアップする必要があることを示しています。
BACKUP AS COPY DATAFILE 2 FORMAT '/disk2/df2.cpy' TAG my_tag; BACKUP AS COPY DATAFILECOPY '/disk2/df2.cpy' FORMAT '/disk1/df2.cpy'; BACKUP AS COPY DATAFILECOPY '/disk1/df2.cpy' FORMAT '/disk3/df2.cpy'; BACKUP DEVICE TYPE sbt DATAFILECOPY ALL NODUPLICATES; # backs up only copy of datafile 2