| Oracle® Grid Infrastructureインストレーション・ガイド 11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows x64 (64-Bit) B58876-07 |
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この章では、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールする手順について説明します。Oracle Grid Infrastructureは、Oracle ClusterwareおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)で構成されます。後でOracle DatabaseおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールする場合、このフェーズは2つあるインストール・フェーズの1つとなります。
この章の内容は次のとおりです。
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注意: Oracle RACインストールの2つ目のフェーズであるOracle RACのインストールについては、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows x64(64-Bit)』を参照してください。 |
Oracle Universal Installer(OUI)を使用してOracle Grid Infrastructureをインストールする前に、次のチェックリストを使用して、インストール中に必要なすべての情報が揃っていること、およびインストールを開始する前に実行しておく必要があるすべての作業が完了していることを確認します。次に示す各作業を完了するたびにチェック・マークを付け、インストール中に使用できるように必要な情報を書き込みます。
クラスタ権限の検証
OUIを実行する前に、インストーラを実行するノードから、管理者グループのメンバーを使用してログインしていることと、このユーザーがクラスタ内の他のノードでローカル管理者ユーザーであることを確認します。それには、クラスタを構成するノードごとに次のコマンドを入力します(nodenameはノード名)。
net use \\nodename\C$
クラスタ内の各ノードでこのコマンドを繰り返します。
実行中のOracleプロセスを停止する
実行中のOracleプロセスを停止する必要がある場合があります。
Oracle ASMを使用していないスタンドアロンのデータベースが存在するノードにインストールする場合: Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのインストールの間、データベースを停止する必要はありません。
Oracle ASM上で実行しているスタンドアロンのOracle Database 11gリリース2 (11.2)インストールがすでに存在するノードにインストールする場合: 既存のOracle ASMインスタンスを停止します。Oracle ASMインスタンスは、インストール中に再起動されます。
Oracle RACデータベース・ノードにインストールする場合: このインストールでは、Oracle ClusterwareがOracle RACを実行する必要があるため、Oracle Clusterwareのアップグレードが必要です。アップグレードの一環として、データベースを停止する必要がありますが、その際、一度に1ノードずつ停止します。これは、ローリング・アップグレードがノードからノードへと実行されるためです。
既存のインストールがある場合、Oracle ASMおよびOracle Clusterwareのアップグレードを準備をする
Oracle Grid Infrastructureのインストール中に、既存のOracle Clusterwareおよびクラスタ化されたOracle ASMインストールがアップグレードされます。
クラスタ内のすべてのメンバー・ノードでOracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)が実行されている場合は、新しいクラスタウェアがアクティブなバージョンになります。
Oracle RACをインストールする場合は、最初にすべてのクラスタ・ノードでOracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)へのアップグレードを完了してから、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)バージョンのOracle RACをインストールする必要があります。
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注意: Oracle Grid Infrastructureのアップグレード(Oracle Clusterwareおよびクラスタ化されたOracle ASMの既存のインストール環境のアップグレード)は、すべてアウトオブプレース・アップグレードです。 |
LOCAL_SYSTEM管理者へのアクセス権を取得する
Oracle Grid Infrastructureは、ローカル管理者ユーザー、LOCAL_SYSTEM権限を持つユーザー、またはローカルの管理者グループのメンバーとしてインストールする必要があります。クラスタ内の各ノードへの管理者アクセス権がない場合は、各ノードでユーザー・アカウントを作成および構成するようシステム管理者に依頼してください。
拡張インストールのセッション中に、ユーザー・インタフェースのテキストをデフォルト(英語)以外の言語に翻訳するかどうかを選択します。
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注意: オペレーティング・システムの言語設定がOUIでサポートされていない場合、OUIはデフォルトで英語で動作します。 |
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関連項目: キャラクタ・セットおよび言語設定の詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。 |
クラスタ名、パブリック・ノード名、単一クライアント・アクセス名(SCAN)、仮想ノード名、GNS VIP、およびクラスタ内の各ノードのインタフェース使用計画を指定する
インストール中、他社のクラスタ・ソフトウェアを使用していないかぎり、パブリック・ホスト名および仮想ホスト名を提供するように求められます。その場合は、パブリック・ホスト名の情報を入力します。また、どのインタフェースがパブリックまたはプライベートなのか、あるいは別の目的(ネットワーク・ファイル・システムなど)で使用されるインタフェースなのか、指定するように求められます。
グリッド・ネーミング・サービス(GNS)を使用している場合、パブリック・ホスト名および仮想ホスト名のアドレスはGNSによって自動的に構成されるため、OUIはこれらのアドレスにAUTOと表示します。
パブリック・ノード名の入力には、各ノードのプライマリ・ホスト名を使用します。この名前は、hostnameコマンドによって表示される名前です。このノード名は、永続ホスト名または仮想ホスト名です。ノード名には、シングルバイト英数字(aからz、AからZ、および0から9)のみを含める必要があります。ホスト名にはアンダースコア(_)または他の文字を使用しないでください。
さらに、次の処理を実行します。
ホスト・ドメイン内でグローバルに一意である。
1文字以上、15文字未満である。
Internet Engineering Task ForceのRFC 1123に準拠して、ホスト名に使用されるキャラクタ・セット(ハイフン(-)およびシングルバイト英数字(aからz、AからZ、および0から9)を含む)と同じキャラクタ・セットで構成されている。
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注意: Windowsオペレーティング・システムでは、ホスト名にアンダースコアを使用できます。ただし、アンダースコアを含む名前はドメイン・ネーム・システム(DNS)の有効なホスト名ではないため、アンダースコアは使用しないようにしてください。 |
GNSを使用していない場合は、各ノードに仮想ホスト名を指定します。仮想ホスト名は、パブリック・ノード名で、ノードが停止している場合にノードに送信されるクライアントの要求を再ルーティングするために使用されます。Oracle Databaseでは、クライアントとデータベース間の接続に仮想IP(VIP)アドレスを使用するため、VIPアドレスはパブリックにアクセス可能である必要があります。名前はhostname-vip形式で指定することをお薦めします。たとえば、myclstr2-vipです。
クラスタへのクライアント・アクセス用のSCANアドレスを指定します。このアドレスは、ドメイン・ネーム・サービス(DNS)にラウンド・ロビン・アドレスとして構成してください。SCANアドレスは、3つ指定することをお薦めします。
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注意: 次に、ノードIPアドレスに関する追加情報を示します。
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パブリック・インタフェースおよびプライベート・インタフェースを指定します。OUIは、パブリックIPアドレスおよび仮想IPアドレスによって使用されるようにパブリック・インタフェースを構成し、プライベートIPアドレスをプライベート・インタフェース上に構成します。
プライベート・インタフェースが使用するプライベート・サブネットは、クラスタ・メンバーにする予定のすべてのノードに接続する必要があります。
ネットワーク上にプロキシ・レルムがある場合は、プロキシ・レルムの認証情報を取得する
インストール時に、OUIによって更新のダウンロードが試行されます。プロキシ・サービスを介してインターネットにアクセスするために、プロキシ・レルムおよびユーザー認証情報を入力するように求められます。プロキシ・レルムを構成済の場合は、この情報を入力する準備をしておきます。プロキシ・レルムがない場合は、プロキシ認証のフィールドを空白のままにできます。
Oracle Clusterwareファイル用の共有記憶域を指定し、記憶域を準備する(必要な場合)
インストール中に、次のOracle Clusterwareファイルのパスを指定するように求められます。これらのファイルは、クラスタのすべてのノードで共有し、Oracle ASMまたはサポートされているクラスタ・ファイル・システム上のいずれかに存在する必要があります。
投票ディスクは、Oracle Clusterwareでクラスタ・ノードのメンバーシップおよび状態の検証に使用されるファイルです。
Oracle Cluster Registryファイル(OCR)には、Oracle Clusterwareのクラスタおよびデータベースの構成情報が含まれます。
Windows用のOracle Cluster File System(Windows用のOCFS)を使用する場合は、Windows用のOCFSでフォーマットする使用可能なディスク、使用するフォーマット・タイプ、およびフォーマットしたWindows用のOCFSディスクをマウントするドライブ文字を指定するように求められます。
ファイル・システムに外部記憶域の冗長性がない場合は、OCRディスクおよび投票ディスク用に2つの場所を追加して、合計でパーティションを3つ以上にすることをお薦めします。OCRと投票ディスクを一緒に格納しない場合、6つ以上のパーティションが必要です(3つがOCR用、3つが投票ディスク用)。冗長性のある記憶域の場所を作成すると、障害の発生時にOCRおよび投票ディスクが保護されます。クラスタを完全に保護するには、OCRおよび投票ディスクのコピーを格納する記憶域の場所について、そのパス、コントローラおよびディスクを完全に別にして、複数の記憶域の場所に影響するシングル・ポイント障害がないようにする必要があります。
OCRをOracle ASM上に格納するように選択した場合、デフォルト構成では、OCRは1つのOracle ASMディスク・グループとして作成されます。標準冗長または高冗長でディスク・グループを作成した場合は、OCRは物理ディスク障害から保護されます。
OCRを論理ディスク障害から保護するには、インストール後に別のOracle ASMディスク・グループを作成し、ocrconfigコマンドを使用してOCRをこの2つ目のディスク・グループに追加します。
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関連項目:
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すべての非永続ドライブを切断する
WindowsでのOracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前に、すべてのノードで一時的にマウントされている、すべての非永続ドライブを切断します。また、共有ドライブにアクセスするには、次のコマンドを使用して共有ドライブを永続化します。
net use * \\servername\sharename /persistent: YES
ウイルス対策ソフトウェアを無効にする
Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2のインストールの前、およびインストールが完了するまでは、クラスタ・ノードで実行されているウイルス対策ソフトウェアを無効にします。インストール完了前にシステムを再起動した場合は、インストールを続行する前にウイルス対策ソフトウェアが再起動されていないことを確認してください。インストールが完了したら、ウイルス対策ソフトウェアを再度有効にできます。
Intelligent Platform Management Interface(IPMI)の構成を完了し、IPMI管理者アカウント情報を用意する
IPMIを使用する場合は、Baseboard Management Controller(BMC)インタフェースが構成されていることを確認し、インストール時の指示に従って管理アカウントのユーザー名およびパスワードを指定できるように用意します。
非標準のインストールで、インストール後に1つ以上のノード構成の変更が必要な場合は(たとえば、クラスタ・ノード上のBMCインタフェースの管理者のユーザー名およびパスワードを別のものにする場合は)、インストール後にBMCインタフェースを構成し直すかどうかや、IPMI管理者アカウント情報を変更するかどうかを決定します。第5章「Oracle Grid Infrastructureのインストール後の手順」を参照してください。
Gridホームに選択するOracleホームのパスで、American Standard Code for Information Interchange(ASCII)文字のみが使用されていることを確認する
Oracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)またはOracle Databaseホームのパスの一部に、非ASCII文字を使用することはサポートされていません。この制限には、ホームのパスによってはデフォルト名に使用されるインストール所有者ユーザー名に加えて、パスに選択する可能性があるその他のディレクトリ名も含まれます。
Oracle環境変数の設定を削除する。環境変数にORA_CRS_HOMEを設定した場合は、インストールまたはアップグレードを開始する前に、その設定を削除します。ORA_CRS_HOMEをユーザーまたはシステム環境変数に設定しないでください。
システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合、次の環境変数ORA_CRS_HOME、ORACLE_HOME、ORA_NLS10、TNS_ADMINの設定を削除します
ソフトウェア更新オプションを使用するかどうかを決定する。OUIでは、重要なパッチ更新、サポートされているオペレーティング・システムのシステム要件の更新、およびインストールをスムーズに行うためのその他の重要な更新をインストールすることができます。インストール時はソフトウェア更新を有効にすることをお薦めします。
ソフトウェア更新を有効にする場合は、OUIで最新の更新をダウンロードするためにMy Oracle Supportの有効なユーザー名とパスワードを指定する必要があります。または、すでにダウンロード済のソフトウェア更新パッケージの場所へのパスを指定する必要があります。
保護されたデータ・センターでインストールを実行する場合は、更新ダウンロード・モードでインターネットにアクセスできるシステムでOUIを起動することによって、インストールを開始する前に更新をダウンロードできます。OUIを起動して更新をダウンロードするには、インストール・メディアのベース・ディレクトリから次のコマンドを入力します。
X:\> setup.exe -downloadUpdates
My Oracle Supportのユーザー名とパスワード、および必要に応じてプロキシ設定を指定します。更新をダウンロードした後、インストールを実行するサーバー上のディレクトリに更新ファイルを転送します。
この項では、OUIを使用してOracle Grid Infrastructureをインストールする方法について説明します。この章には次の項目があります。
クラスタにOracle Grid Infrastructure(Oracle ClusterwareおよびOracle ASM)をインストールするには、次の手順を実行します。仮想ネットワーク・コンピューティング(VNC)・セッションからOUIを実行するか、またはコンソール・モードでターミナル・サービスを実行できます。
インストール中に、求められている操作に対して疑問がある場合は、OUIページの「ヘルプ」ボタンをクリックします。
管理グループのメンバーを使用してWindowsにログインし、Oracle Database 11g リリース2 (11.2)インストール・メディアからsetup.exeコマンドを実行します。
OUIのプロンプトに従って情報を指定します。インストール手順の詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。インストールのインタビューの後に、「詳細」をクリックするとログ・ファイルを参照できます。
インストールに必要なすべての情報を指定すると、OUIはソフトウェアをインストールし、Oracle Net Configuration Assistant(NETCA)、Oracle Private Interconnect Configuration Assistantおよびクラスタ検証ユーティリティ(CVU)を実行します。これらのプログラムはユーザーの介入なしに起動されます。
OCRおよび投票ディスク・ファイルの記憶域オプションとしてOracle ASMを選択すると、Oracle Automatic Storage Management Configuration Assistant(ASMCA)はインストール・プロセスの一部としてOracle ASMを構成します。Oracle Clusterwareファイルの記憶域オプションとしてOracle ASMを選択しない場合、インストール後に手動でASMCAを起動してOracle ASMを構成する必要があります。
次のコマンドを使用してASMCAを起動します。Grid_homeはGridホームです。
Grid_home\bin\asmca
Oracle Grid Infrastructureのインストールが正常に完了したことが検証されると、Oracle Clusterwareを使用して他のアプリケーションの高可用性を維持するか、またはOracle Databaseをインストールできます。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)およびOracle RACをインストールする場合は、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows x64(64-Bit)』を参照してください。スタンドアロン・サーバーでOracle Grid Infrastructureを使用する場合(Oracle Restartデプロイメント)は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。
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関連項目:
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Oracle Grid Infrastructureのインストール時には、クラスタ構成情報を手動で指定するか、クラスタ構成ファイルを使用するかを選択できます。クラスタ構成ファイルはテキスト・ファイルで、OUIを起動する前に作成できます。このファイルによって、クラスタの構成に必要なクラスタ名およびノード名の情報がOUIに提供されます。インストーラが受け入れるファイルのタイプはOracleクラスタ構成ファイル(.ccf)のみであるため、テキスト・ファイルの作成時に、拡張子.ccfでファイルを保存します。
サイレント方式でOracle Grid Infrastructureをインストールする場合は、次の2つの手順を実行します。
クラスタ構成ファイルでは次の構文を使用する必要があります。nodeはクラスタ内のノードのパブリック・ホスト名、vipはそのノードのVIPアドレスです。
node vip node vip ...
たとえば、ホスト名がRACnode1、RACnode2およびRACnode3である3つのノードがクラスタに存在する場合は、次の内容でcluster_config.ccfというテキスト・ファイルを作成できます。
RACnode1 RACnode1-vip RACnode2 RACnode2-vip RACnode3 RACnode3-vip
テスト・クラスタへのインストールを繰り返し実行する場合、または多数のノードでインストールを実行する場合は、クラスタ構成ファイルの使用をお薦めします。
クラスタ構成ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
インストール・メディアの/responseディレクトリに移動します。
テキスト・エディタを使用して、レスポンス・ファイルgrid_install.rspを開きます。
実行するインストールのタイプに関連する項の指示に従い、環境に適切な値を指定します。
非対話型(サイレント)インストールを実行するには、次の手順を実行します。
前の項の「Oracle Grid Infrastructureのサイレント・インストールの実行」の説明に従って、クラスタ構成ファイルを作成します。
次のコマンド構文を使用して、OUIをサイレント・モードで実行します。
setup.exe -silent -responseFile path_to_your_response_file
次に例を示します。
E:\ setup.exe -silent -responseFile C:\users\oracle\installGrid.rsp
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関連項目: 構成ファイルを使用したサイレント・インストールの実行方法の詳細は、付録B「レスポンス・ファイルを使用したOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成」を参照してください。 |
ソフトウェアのみのインストールでは、1つのノードでクラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールします。インストール時に「Grid Infrastructureソフトウェアのインストールのみ」オプションを使用すると、ローカル・ノードにOracle Grid Infrastructureソフトウェアがインストールされます。クラスタ用のインストールを完了するには、追加の手順として、Oracle ClusterwareおよびOracle ASMの構成、ローカル・インストールのクローンの作成、他のノードでのこのクローンのデプロイ、クラスタへの他のノードの追加を行う必要があります。
ソフトウェアのみのインストールを選択した場合は、Oracle Grid Infrastructureホームのパスが各クラスタ・メンバー・ノードで同じであることを確認します。
ソフトウェアのみのインストールを実行するには、次の手順を実行します。
次のいずれかの方法によるインストール済ソフトウェアの構成
ソフトウェアのみのインストールを行うには、次の手順を実行します。
管理者グループのメンバーとしてWindowsにログインし、Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)インストール・メディアまたはダウンロード・ディレクトリからsetup.exeコマンドを実行します。
最初のノードまたはローカル・ノードで、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを完了します。
Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.1または11.2.0.2を使用している場合は、Grid_home\binディレクトリにあるorarac11.dll.dblファイルの名前をorarac11.dllに変更して、Oracle Grid infrastructureのOracle RACオプションを有効にします。
コマンドruncluvfy.bat stage -pre crsinst -n node_listを使用して、すべてのクラスタ・ノードがインストール要件を満たすことを確認します。すべての記憶域およびサーバーのインストール前要件が満たされていることを確認してください。
手順1から4の説明に従って、OUIを使用して、クラスタに含める残りのすべてのノードでOracle Grid Infrastructureソフトウェアをインストールします。そして、すべてのノードでOracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを完了します。
Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.2以上をインストールした場合は、第4.3.2項「構成ウィザード・モードのOUIを使用したソフトウェア・バイナリの構成」で説明されているように、完全なOUI構成ウィザードGUIを使用してクラスタを構成します。
Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.1をインストールした場合は、付録B「レスポンス・ファイルを使用したOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成」で説明されているように、レスポンス・ファイルを使用してクラスタを構成します。
Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.2以上では、Oracle Grid Infrastructure構成ウィザードをGUIモードで起動して、ソフトウェア・バイナリを構成できます。
ノードのいずれかでローカル管理者ユーザーとしてログインし、Gridホームのcrs\configディレクトリから、次のコマンドを入力します。
C:\..\crs\config> config.bat
構成スクリプトによってOUIが構成ウィザード・モードで起動します。必要に応じて構成情報を指定します。各ページには同じユーザー・インタフェースが表示され、OUIが通常実行するのと同じ妥当性チェックが実行されます。ただし、インストールを実行するのではなく、構成ウィザード・モードで入力が検証され、すべてのクラスタ・ノードでインストールが構成されます。
入力を完了すると、OUIにより「サマリー」ページが表示され、クラスタに指定したすべての入力がリストされます。サマリーにクラスタの正しい情報が表示されていることを確認し、「インストール」をクリックしてローカル・ノードの構成を開始します。
ローカル・ノードの構成が完了すると、OUIによりOracle Grid Infrastructure構成ファイルが他のクラスタ・メンバー・ノードにコピーされます。
プロンプトが表示されたら、任意のスクリプトを実行します。
OUIはクラスタ構成ステータスを確認して、必要に応じて他の構成ツールを起動します。
ソフトウェアをどのノードにインストールまたはコピーする場合でも、構成を後で行うことができます。この項では、Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.2以上で可能な、構成ウィザード・ユーティリティ(config.bat)を使用してノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。
レスポンス・ファイルを使用してクラスタ用Oracle Grid Infrastructureを構成するには、次の手順を実行します。
Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)として、次の構文を使用して、Oracle Grid InfrastructureソフトウェアのみのホームからOracle Grid Infrastructure構成ウィザード・モードでOUIを起動します。Grid_homeはOracle Grid Infrastructureホームです。
Grid_home\crs\config\config.bat [-debug]
構成スクリプトによってOUIが構成ウィザード・モードで起動します。各ページには同じユーザー・インタフェースが表示され、OUIが通常実行するのと同じ妥当性チェックが実行されます。ただし、インストールを実行するのではなく、構成ウィザード・モードで入力が検証され、すべてのクラスタ・ノードでインストールが構成されます。
入力を完了すると、「サマリー」ページが表示され、クラスタに指定したすべての入力がリストされます。サマリーにクラスタの正しい情報が表示されていることを確認し、「インストール」をクリックしてローカル・ノードの構成を開始します。
ローカル・ノードの構成が完了すると、OUIによりOracle Grid Infrastructure構成ファイルが他のクラスタ・メンバー・ノードにコピーされます。
OUIはクラスタ構成ステータスを確認して、必要に応じて他の構成ツールを起動します。
スタンドアロン・サーバーでOracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを構成しアクティブにするには、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。
この項では、サイレント(レスポンスなし)モードで構成ウィザード・ユーティリティ(config.bat)を使用して、ノードにソフトウェアをインストールまたはコピーした後で構成を行う手順について説明します。構成ウィザード・ユーティリティは、Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.2以上で使用可能です。
クラスタ構成ファイルを使用してサイレント・モードでクラスタ用Oracle Grid Infrastructureを構成するには、次の手順を実行します。
Oracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid)として、次の構文を使用して、Oracle Grid InfrastructureソフトウェアのみのホームからOracle Grid Infrastructure構成ウィザード・モードでOUIを起動します。Grid_homeはOracle Grid Infrastructureホームで、filenameはレスポンス・ファイル名です。次に例を示します。
C:\> cd app\11.2.0\grid\crs\config C:\> config.bat -responseFile C:\app\11.2.0\grid\response\grid_install.rsp
ウィザードはクラスタ構成ファイルを検証してから、構成を進めます。クラスタ構成ファイルに無効な入力があった場合、構成ウィザードはエラーを表示して終了します。プロンプトが表示されたら、configToolAllCommandsスクリプトを実行します。
ローカル・ノードの構成が完了すると、OUIによりOracle Grid Infrastructure構成ファイルが他のクラスタ・メンバー・ノードにコピーされます。
OUIはクラスタ構成ステータスを確認して、必要に応じて他の構成ツールを起動します。
インストール後に、管理者グループのメンバーとしてログインし、Oracle Clusterwareインストールが正しくインストールされ、実行されていることを確認するために、Gridホームのbinディレクトリから次のコマンドを実行します。
crsctl check cluster -all
例4-1 Oracle Clusterwareのステータスの確認
クラスタの各ノードでOracle Clusterwareコンポーネントのステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。
C:\..\bin\> crsctl check cluster -all
このコマンドの出力結果は、次のようになります。
************************************************************************* node1: CRS-4537: Cluster Ready Services is online CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online CRS-4533: Event Manager is online ************************************************************************* node2: CRS-4537: Cluster Ready Services is online CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online CRS-4533: Event Manager is online *************************************************************************
OCRおよび投票ディスク・ファイルをOracle ASMにインストールした場合、Grid_home\binディレクトリから次のコマンド構文を実行し、Oracle ASMソフトウェアが動作していることを確認します。
srvctl status asm
Oracle ASMは、Oracle Clusterwareファイルに必要な場合のみ、実行されています。インストール中に、Oracle ASMでOracle Clusterware記憶域を構成しなかった場合、Oracle ASMインスタンスは停止状態です。
例4-2 Oracle Grid Infrastructureのインストール後のOracle ASMのステータスの確認
Oracle ASMインストールが動作可能であることを確認するには、C:\app\11.2.0\gridをGridホームの場所で置き換えて、次のコマンドを実行します。コマンドの下のテキストは、コマンドによって返される出力の例です。
C:\app\11.2.0\grid\BIN> srvctl status asm ASM is running on node node1 ASM is running on node node2
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注意: Oracle Clusterware 11gリリース2 (11.2)以上のインストールでOracle ASMまたはOracle Net Servicesを管理するには、クラスタ用Oracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)のsrvctlバイナリを使用します。Oracle RACまたはOracle Databaseがインストールされている場合は、データベース・ホーム(Oracleホーム)のsrvctlプログラムを使用してOracle ASMまたはOracle Net Servicesを管理することはできません。 |
Oracle Grid Infrastructureでは、様々なOracle製品およびコンポーネントに必要なリソースが提供されます。一部の製品およびコンポーネントはオプションのため、Oracle Grid Infrastructureのインストール後にインストールして有効にできます。インストール後の追加を簡単にするため、Oracle Grid Infrastructureでは、これらの製品およびコンポーネントで使用可能なすべての製品に必要なすべてのリソースが構成および登録されます。ただし、アクティブ化するのはそれらを追加することを選択した場合のみです。そのため、一部のコンポーネントは、Oracle Grid Infrastructureのインストール後はOFFLINEとして表示される場合があります。
TARGET:OFFLINEおよびSTATE:OFFLINEとして表示されるリソースを監視する必要はありません。登録済でも有効でないコンポーネントであるため、システム・リソースは使用されません。Oracle製品またはコンポーネントがシステムにインストールされていて、オンラインにする特定のリソースが必要な場合は、必要なオフライン・リソースのアクティブ化を求めるプロンプトが表示されます。