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Oracle® Databaseインストレーションおよび構成ガイド
11gリリース2 (11.2) for Fujitsu BS2000/OSD
E49830-02
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15 SQ ServerでのOracle

この章では、Oracle Database for BS2000/OSD SQ Serverに固有の機能について説明します。

15.1 概念

SQ ServerラインはBS2000/OSDビジネス・サーバーのラインで、x86-64アーキテクチャに基づいています。Oracle Database 11gでは、この革新的なSQ Serverのライン(たとえばSQ200)およびBS2000オペレーティング・システムOSD/XCをサポートしています。

Oracle Database 11gリリース2 for SQ Serverは、SQ ServerのBS2000パーティション内でネイティブx86-64モードで動作します。このモードで実行されるプログラムでは、/390モード(互換性モード)で実行されるプログラムより高いパフォーマンスが提供されます。

従来のOracle for BS2000 (/390システム上の)と比較して、処理および管理の方法に違いはありません。そのため、従来のOracle for BS2000からOracle for SQ Serverへの移行は非常に簡単です。

Oracleの/390エディションで使用しているすべての製品(Oracle Net Services、SQL*Plus、Precompilerなど)は、SQ Serverラインのネイティブx86-64モードで使用できます。

15.2 定義

BS2000には/390シリーズとSQシリーズの2つのOracleエディションがあるため、混乱を避けるために次の定義が導入されています。

Oracleエディション 意味
Oracle for BS2000/390: OracleのBS2000ラインで、/390 CPU (S Server)のシステム上で実行されます。

このOracleラインはSQ Server上でも実行できますが、低速/390モードのみで、互換性モードとも呼ばれます。


シノニム: Oracle/BS2000の/390エディション
Oracle for BS2000/x86-64: OracleのBS2000ラインで、SQ ServerのBS2000パーティション内でネイティブx86-64モードで実行されます。

このOracleラインは、SQ ServerのLinuxまたはWindowsパーティションでは実行できません。

このOracleラインは、/390 CPU上では実行できません。


シノニム:

Oracle/BS2000のSQエディション

SQシリーズのOracle

Oracle for Fujitsu BS2000/OSD (SQシリーズ)

SQ ServerラインのOracle


15.3 製品セット

Oracle/BS2000の/390エディションで使用可能なすべての製品は、x86-64エディションでも使用できます。これらの2つのOracle/BS2000エディションの製品間に機能の違いはありません。

15.4 ハードウェア要件

  • SQ Server、たとえばSQ200

  • メイン・メモリー: 1024MB以上

  • ディスク領域: 合計静的Oracle Databaseの非データベース要件は、BS2000ファイル・システムで約2500MBおよびPOSIXファイル・システムで400MB以上です。

    インストールのステージング・ライブラリには、BS2000ファイル・システムで約2500MB必要です。

  • データベース領域: Oracleの/390エディションとの相違なし

15.5 ソフトウェア要件

次の表にソフトウェア要件をリストします。

コンポーネント 要件
オペレーティング・システム OSD/XC V4.1以上

BS2000/OSDのサブシステムPOSIXが開始されている必要があります。

コンパイラ Oracle Databaseの実行には必要ありませんが、CやCOBOLなどの高レベル言語がOracle Databaseとのインタフェースに使用されている場合、次のコンパイラがサポートされています。

COBOL85 V2.3

CCOBOL2000 V1.5以上

V3.1時点のCPP
openUTM openUTM V6.0以上
CRTE CRTE V2.8以上

15.6 アドレス空間制限

ユーザーのアドレス空間は、512MB以上である必要があります。メモリー要件を減らすために、x86-64バージョンのBS2000 DSSMのCRTE-BASYS (= CRTEBASK)をロードすることをお薦めします。

15.7 Oracle Databaseソフトウェアのインストール

第3章、「Oracle Databaseのインストールおよび削除」を参照してください。

15.8 データベースの作成

データベースの作成は、第4章、「データベースの作成およびアップグレード」に記載されているとおりに動作します。データベースは、BS2000のプロシージャINSTALL.P.SUPERによって自動で作成することも、手動で作成することもできます。

Oracle for BS2000の/390エディションでも同じです。

15.9 アップグレードおよび移行

第4章、「データベースの作成およびアップグレード」を参照してください。

15.10 管理

Oracle Databaseの/390エディションと比較して、管理にほとんど違いはありません。唯一の違いは、SQ Server上のOracleでは実行可能ファイル(フェーズ)はサポートせず、LLMのみです。そのため、Oracleプログラムは、次に示すとおり、SQLPLUSのように開始する必要があります。

/START-PROGRAM *MODULE($ORAC1120.ORALOAD.LIB,SQLPLUS,A,A)

15.11 Oracleアプリケーション・プログラム

Oracle for SQ Serverは、Oracleの/390エディションと同じOracleアプリケーション・プログラムのプログラミング言語をサポートします。C/C++およびCobol用のプリコンパイラがあります。

Oracleアプリケーション・プログラムは、/390モードのSQ Server上でのみ実行できます。

アプリケーション・プログラムは、『Oracle Databaseユーザーズ・ガイドfor Fujitsu BS2000/OSD』の記載に従ってリンクされる必要があります。

/390システム上で開発されたアプリケーション・プログラムは、変更なしでSQ Server上で実行できます。

15.12 openUTM製品セット

Oracle Database 11gリリース2 (11.2) for SQ ServerのopenUTM製品セットには、openUTM V6.0以上が必要です。

Oracleの/390エディションと比較して、Oracle Database/openUTMアプリケーションの開発に違いはありません(『Oracle Databaseユーザーズ・ガイドfor Fujitsu BS2000/OSD』のopenUTMでのOracle Databaseの使用に関する説明を参照)。