Oracle Warehouse Builderは、E-Business Suite、PeopleSoftおよびSiebelを含むOracleエンタープライズ・アプリケーションと統合できます。表、ビュー、順序などのアプリケーションの基礎となるデータベース・スキーマのオブジェクトのメタデータをプロジェクトにインポートし、ソースおよびターゲットとしてETLマッピングの他のデータベース・オブジェクトのように使用できます。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle E-Business Suiteアプリケーションは、顧客関係管理(CRM)、プロジェクト管理、サプライ・チェーン管理(SCM)、製品ライフサイクル管理、財務管理などを含む広範な産業部門に実装できる包括的なビジネス・ソリューションを提供します。
前提作業
E-Business Suiteアプリケーションのデータベース管理者に連絡し、APPSスキーマのアクセスに使用するユーザー名とパスワードを要求します。DBAが『Oracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイド』の説明に従い、スクリプトowbebs.sqlを実行してすでにユーザーを作成している可能性があります。作成されていない場合は、データの抽出元となる表、ビュー、順序およびキーのリストをDBAに提供する必要があります。これにより、DBAは、これらの表、ビュー、順序およびキーのオブジェクトのアクセス権限を特定のユーザーに付与できます。抽出マッピングでオブジェクトがPL/SQLを使用してアクセスされるので、ユーザーにオブジェクトの権限を付与する必要があります。
DBAのプリファレンスによっては、メタデータおよびデータを抽出するユーザーは1人であることがあります。あるいは、メタデータおよびデータに個別にアクセスする2人の異なるユーザーが存在する場合もあります。
E-Business Suiteソース・モジュールの作成後に、インポート・メタデータ・ウィザードを使用して、E-Business Suiteオブジェクトからメタデータ定義をインポートできます。このウィザードでは、インポートするE-Business Suiteオブジェクトをフィルタして確認できます。E-Business Suiteモジュールには、表、ビューおよび順序のノードが含まれます。また、モジュール内にユーザー・フォルダを作成して、インポートするオブジェクトを編成できます。ユーザー・フォルダの詳細は、「ユーザー・フォルダの作成」を参照してください。
E-Business Suiteメタデータをインポートする手順は、次のとおりです。
「E-Business Suiteモジュールの作成」の説明に従って、E-Business Suiteモジュールを作成します。
「E-Business Suiteメタデータのインポート」の説明に従って、E-Business Suiteアプリケーションからメタデータをインポートします。
E-Business Suiteモジュールを作成する手順は、次のとおりです。
「アプリケーション」ノードの下の「Oracle E-Business Suite」を右クリックして、「新規Oracle EBSモジュール」を選択します。
モジュールの作成ウィザードが表示されます。
「次へ」をクリックして、名前と説明ページを表示します。
ソース・モジュールの名前と説明(オプション)を指定します。アクセス方法も選択します。固有の異機種間接続性またはゲートウェイ接続を使用できます。「次へ」をクリックします。
接続情報ページが表示されます。
E-Business Suiteソース・モジュールの接続情報を指定して、「次へ」をクリックします。
モジュールに関連付けられたロケーションには、E-Business Suiteソースとの接続に必要な情報が含まれているかを確認してください。ロケーションを以前に作成した場合、接続情報ページで該当するロケーションを選択して、そのロケーションと作成したモジュールを関連付けます。
新規ロケーションを作成するには、モジュールの作成ウィザードの接続情報ページで「編集」をクリックします。「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。
このダイアログ・ボックスに入力する値の詳細は、「「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックス」を参照してください。
サマリー・ページで、前のウィザード・ページで入力したオプションを確認します。「戻る」をクリックして、選択した項目を変更します。「終了」をクリックしてE-Business Suiteソース・モジュールを作成します。
「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックスを使用して、ソース・モジュールのロケーションを作成します。
名前
ロケーションの名前を入力します。
説明
オプションの説明を入力します。
接続タイプ
ロケーションのアクセスに使用できる接続をリストします。ロケーションの作成後に接続タイプを変更することはできません。
HOST:PORT:SERVICE: 簡易接続ネーミング方法を使用して接続します。事前の設定は必要ありません。
ユーザー名: スキーマ・ロケーションにアクセスする権限を含むデータベース・ユーザー資格証明。
ユーザー名を使用しないアプリケーションに接続する場合、仮のユーザー名の文字を入力します。
パスワード: ユーザー名に関連付けられたパスワード。
パスワードを必要としないアプリケーションに接続する場合、仮のパスワードの文字を入力します。
ホスト: アプリケーションがインストールされるシステムの名前。
アプリケーションがOracle Warehouse Builderと同じシステムにインストールされる場合、コンピュータ名のかわりにlocalhostを入力できます。
ポート: アプリケーションにアクセスするSQLポート番号。
サービス名: アプリケーションのサービス名。
グローバル名の使用: application_name.application_domain形式のアプリケーション名およびドメインで構成されるアプリケーションの一意の名前。異なるネットワークのアプリケーションに接続する場合、このオプションを選択します。
データベース・リンク: 既存のデータベース・リンクを使用して別のデータベースに接続します。直接接続する権限がない場合にのみ、この方法を選択します。データベース・リンクを使用するロケーションにはデプロイできません。
データベース・リンクは、リモート・データベースに接続する情報を含むスキーマ・オブジェクトです。データベース・リンクは分散データベース環境に使用され、クライアントは1つの論理データベースとして2つの物理データベースにアクセスできます。
元ロケーション: データベース・リンクが定義される既存のロケーション。
データベース・リンク: データベース・リンクのオブジェクト名。
SQL*NET接続: Oracle Net Configuration Assistantなどのツールで以前に定義したネット・サービス名を使用して接続します。ネット・サービス名は、接続情報の便利な別名です。
ユーザー名: スキーマ・ロケーションにアクセスする権限を含むユーザー資格証明。
ユーザー名を使用しないアプリケーションに接続する場合、仮のユーザー名の文字を入力します。
パスワード: ユーザー名に関連付けられたパスワード。
パスワードを必要としないアプリケーションに接続する場合、仮のパスワードの文字を入力します。
ネット・サービス名: 事前に定義された接続の名前。
グローバル名の使用: application_name.application_domain形式のデータベース名およびドメインで構成されるデータベースの一意の名前。異なるネットワークのアプリケーションに接続する場合、このオプションを選択します。
スキーマ
ソース・データが格納されるスキーマまたはターゲット・オブジェクトがデプロイされるスキーマ。スキーマは登録する必要があります。デフォルトでは、ユーザー名スキーマです。
スキーマを使用しないアプリケーションのタイプに接続する場合、このフィールドは空のままにしてください。
メタデータをモジュールへインポートする手順は、次のとおりです。
E-Business Suiteソース・モジュールを右クリックし、「インポート」、「データベース・オブジェクト」の順に選択します。
インポート・メタデータ・ウィザードが表示されます。
ウィザードを使用して、次のタスクを実行します。
インポート・メタデータ・ウィザードにはフィルタ情報ページがあり、その中で目的のメタデータを選択できます。Oracle Warehouse Builderには、次の2通りのフィルタ方法があります。
このフィルタを使用すると、E-Business Suiteのビジネス・ドメインを参照してインポート対象のメタデータを検索できます。ビジネス・ドメイン内のオブジェクトとE-Business Suiteアプリケーション内のオブジェクト名のリストを表示できます。詳細は、「ビジネス・ドメインによるE-Business Suiteメタデータのフィルタ」を参照してください。
このフィルタを使用すると、表、ビュー、順序などのオブジェクト・タイプで検索したり、フィルタ情報ページのフィールドにテキスト文字列情報を入力して検索したりできます。E-Business Suiteアプリケーション・データベースの内容を十分に理解している場合は、この検索方法の方が限定的です。詳細は、「オブジェクト・タイプによるE-Business Suiteメタデータのフィルタ」を参照してください。
フィルタ方法を選択し、「次へ」をクリックしてメタデータのインポートに進みます。
ビジネス・ドメインでメタデータをフィルタする手順は、次のとおりです。
「ビジネス・ドメイン」を選択し、「参照」をクリックして、「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスを開きます。
「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスに、使用可能なE-Business Suiteビジネス・ドメインのリストが表示されます。
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注意: ビジネス・ドメインがリストされるまでの時間は、E-Business Suiteアプリケーション・サーバーがあるネットワーク・ロケーション、使用されているLANのタイプ、E-Business Suiteアプリケーション・データベースのサイズによって異なります。 |
「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスを使用して、インポート対象のメタデータ・オブジェクトを含むE-Business Suiteビジネス・ドメインを選択します。
ビジネス・ドメインを選択して「エンティティの表示」をクリックします。
「フォルダ」ダイアログ・ボックスに、選択したビジネス・ドメインで使用可能なオブジェクトのリストが表示されます。
このダイアログ・ボックスで、必要なオブジェクトを選択していることを確認し、「OK」をクリックして、「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスに戻ります。
ビジネス・ドメインの中には、1000個を超えるオブジェクトを持つものもあります。このような大量のメタデータのインポートに必要な時間は、ネットワーク接続の速度やソース・システムおよびターゲット・システムの処理能力によって異なります。オブジェクトのリストを確認し、必要なオブジェクトのみをインポートすることをお薦めします。
「OK」をクリックします。
ウィザードのフィルタ情報ページが表示され、選択したE-Business Suiteビジネス・ドメインが「ビジネス・ドメイン」フィールドに表示されます。
「オブジェクト・タイプ」を選択します。
インポートするオブジェクトのタイプを選択します。「表」、「ビュー」および「順序」を選択できます。
特定のオブジェクトを選択する場合は、テキスト・フィールドにオブジェクト名を入力します。0(ゼロ)個以上の文字に一致するワイルドカード(%)、または1文字に一致するワイルドカード(_)を使用して、オブジェクト選択用のフィルタを作成します。
たとえば、ビジネス・ドメインで名前にCURRENCYという語を含む表を検索する場合は、%CURRENCY%と入力します。CURRENCYという名前の後に1文字が続く表のみを含むように検索を絞り込む場合は、%CURRENCY_と入力します。
オブジェクト選択ページにはオブジェクトの説明が表示され、E-Business Suiteモジュールにインポートするオブジェクトを選択できます。
オブジェクトを選択する手順は、次のとおりです。
オブジェクトを「使用可能」リストから「選択済」リストに移動します。
インポート・ウィザードでは、インポートする各オブジェクトとともに、そのオブジェクトと外部キー関係がある表をインポートするように選択することもできます。次のいずれかを選択します。
なし: 「選択済」リストのオブジェクトのみをインポートします。
1レベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係で直接リンクされているすべての表をインポートします。
すべてのレベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係でリンクされているすべての表をインポートします。
選択した外部キー・レベルは、インポート対象として選択したすべての表に適用されます。
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注意: 「すべてのレベル」を選択すると、外部キー制約によって相互に関連付けられている表をインポートするようにウィザードに指示したことになるため、メタデータのインポートにかかる時間が長くなります。このオプションは、本当に必要な場合にのみ選択してください。 |
「次へ」をクリックします。
「1レベル」または「すべてのレベル」を選択すると、外部キーまたは他の依存性のために他の関連する表がインポートされる場合に「選択のインポートの確認」ダイアログ・ボックスが表示されます。
このダイアログ・ボックスで、必要な表を選択していることを確認します。
「OK」をクリックします。
選択したオブジェクトが、メタデータ・インポート・ウィザード: オブジェクトの選択ページの右側のリストに表示されます。
「次へ」をクリックします。
インポート・ウィザードのサマリーとインポート・ページが表示されます。
インポート・メタデータ・ウィザードでは、選択したオブジェクトの定義がE-Business Suiteアプリケーション・サーバーからインポートされ、E-Business Suiteソース・モジュールに格納されてから、サマリーとインポート・ページが表示されます。
「説明」フィールドを選択して新しい説明を入力することで、各オブジェクトの説明を編集できます。
サマリーとインポート・ページの情報を確認し、「終了」をクリックして選択したオブジェクトをインポートします。
E-Business Suiteインテグレータにより、E-Business Suiteアプリケーション・サーバーから表定義が読み取られ、モジュールにメタデータ・オブジェクトが作成されます。
ワークスペースへのE-Business Suiteメタデータのインポートにかかる時間は、表のサイズと数、およびE-Business Suiteアプリケーション・サーバーとワークスペース間の接続状況(特に、異なるローカル・エリア・ネットワーク(LAN)上にあるサーバーに接続中の場合)に応じて異なります。
インポートが完了すると、インポート結果ダイアログ・ボックスが表示されます。インポートを終了する場合は「OK」をクリックし、インポートを取り消す場合は「元に戻す」をクリックします。
Oracle PeopleSoftエンタープライズ・アプリケーションは、人事管理システム(HRMS)、財務、顧客関係管理(CRM)および資材管理を含む広範な産業部門の包括的なビジネス・ソリューションを提供します。PeopleSoftアプリケーションは、企業の特定の分野に関する多数のモジュールで構成されています。
PeopleSoftアプリケーションからメタデータをインポートするには、プロジェクト・ナビゲータからPeopleSoftモジュールを作成します。モジュールの作成後に、インポート・メタデータ・ウィザードを使用して、PeopleSoftアプリケーションからメタデータ定義をインポートできます。このウィザードでは、インポートするオブジェクトをフィルタして確認できます。PeopleSoftモジュールには、表、ビューおよび順序のノードが含まれます。また、モジュール内にユーザー・フォルダを作成して、インポートするオブジェクトを編成できます。表、ビューおよび順序のメタデータをインポート可能です。
PeopleSoftメタデータをインポートする手順は、次のとおりです。
「PeopleSoftモジュールの作成」の説明に従って、PeopleSoftモジュールを作成します。
「PeopleSoftメタデータのインポート」の説明に従って、PeopleSoftアプリケーションからメタデータをインポートします。
PeopleSoftモジュールを作成する手順は、次のとおりです。
「アプリケーション」ノードの下の「PeopleSoft」を右クリックして、「新規PeopleSoftモジュール」を選択します。
モジュールの作成ウィザードが表示されます。
Oracle Warehouse Builderで、インポート・メタデータ・ウィザードの「ようこそ」ページが開きます。
「次へ」をクリックして、名前と説明ページを表示します。
ソース・モジュールの名前と説明(オプション)を指定します。また、固有のデータベース接続性(JDBCドライバを使用)またはOracle Gatewayを使用して接続するかどうかを指定します。
Oracle Gatewayを選択する場合、メタデータをインポートするデータベースを選択します。「次へ」をクリックします。
接続情報ページが表示されます。
PeopleSoftソース・モジュールの接続情報を指定して、「次へ」をクリックします。
モジュールに関連付けられたロケーションには、PeopleSoftソースとの接続に必要な情報が含まれているかを確認してください。ロケーションを以前に作成した場合、接続情報ページで該当するロケーションを選択して、そのロケーションと作成したモジュールを関連付けます。
新規ロケーションを作成するには、モジュールの作成ウィザードの接続情報ページで「編集」をクリックします。「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックスが開きます。ダイアログ・ボックスに入力する値の詳細は、「「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックス」を参照してください。
サマリー・ページで、前のウィザード・ページで入力したオプションを確認します。「戻る」をクリックして、選択した項目を変更します。「終了」をクリックしてPeopleSoftソース・モジュールを作成します。
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関連項目: 固有のデータベース接続性の詳細は、第6章「JDBCによるデータ・ソースへの接続」を参照してください。ゲートウェイ接続性の詳細は、第4章「ゲートウェイを使用したOracle以外のデータ・ソースへの接続」を参照してください。 |
メタデータをモジュールへインポートする手順は、次のとおりです。
PeopleSoftモジュールを右クリックし、「インポート」、「データベース・オブジェクト」の順に選択します。
インポート・メタデータ・ウィザードが表示されます。
次のタスクを実行します。
インポート・メタデータ・ウィザードにはフィルタ情報ページがあり、その中で目的のメタデータを選択できます。Oracle Warehouse Builderには、次の2通りのフィルタ方法があります。
このフィルタを使用すると、PeopleSoftのビジネス・ドメインを参照してインポート対象のメタデータを検索できます。ビジネス・ドメイン内のオブジェクトのリストを表示できます。詳細は、「ビジネス・ドメインによるPeopleSoftメタデータのフィルタ」を参照してください。
このフィルタを使用すると、表、ビュー、順序などのオブジェクト・タイプで検索したり、フィルタ情報ページのフィールドにテキスト文字列情報を入力して検索したりできます。PeopleSoftアプリケーション・データベースの内容を十分に理解している場合は、この検索方法の方が限定的です。詳細は、「オブジェクト・タイプによるPeopleSoftメタデータのフィルタ」を参照してください。
フィルタ方法を選択し、「次へ」をクリックしてメタデータのインポートに進みます。
ビジネス・ドメインでフィルタする手順は、次のとおりです。
「ビジネス・ドメイン」を選択し、「参照」をクリックして、「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスを開きます。
「インポート・メタデータ・ウィザード」では、ビジネス・ドメインの検索中に「ロードの進行状況」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスには、使用可能なPeopleSoftビジネス・ドメインが表示されます。
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注意: ビジネス・ドメインが表示されるまでの所要時間は、PeopleSoftアプリケーション・サーバーがあるネットワーク・ロケーション、使用されているネットワークのタイプ、PeopleSoftアプリケーション・データベースのサイズによって異なります。 |
「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログ・ボックスを使用して、インポート対象のメタデータ・オブジェクトを含むPeopleSoftビジネス・ドメインを選択します。
フォルダを選択して「エンティティの表示」をクリックします。
インポート・ウィザードにより、選択したビジネス・ドメイン内のオブジェクトのリストが「フォルダ」ダイアログ・ボックスに表示されます。
このダイアログ・ボックスで、必要なオブジェクトを選択していることを確認します。
ビジネス・ドメインの中には、1000個を超えるオブジェクトを持つものもあります。このような大量のメタデータのインポートに必要な時間は、ネットワーク接続の速度やソース・システムおよびターゲット・システムの処理能力によって異なります。オブジェクトのリストを確認し、必要なオブジェクトのみをインポートすることをお薦めします。
「OK」をクリックします。
ウィザードのフィルタ情報ページが表示され、選択したPeopleSoftビジネス・ドメインが「ビジネス・ドメイン」フィールドに表示されます。
「オブジェクト・タイプ」を選択します。
「オブジェクト・タイプ」セクションで、インポートするオブジェクトのタイプを選択します。「表」、「ビュー」および「順序」を選択できます。
特定のオブジェクトを選択する場合は、テキスト・フィールドにオブジェクト名を入力します。0(ゼロ)個以上の文字に一致するワイルドカード(%)、または1文字に一致するワイルドカード(_)を使用して、オブジェクト選択用のフィルタを作成します。
たとえば、ビジネス・ドメインで名前にCURRENCYという語を含む表を検索する場合は、%CURRENCY%と入力します。CURRENCYという名前の後に1文字が続く表のみを検索するように絞り込む場合は、%CURRENCY_と入力します。
オブジェクト選択ページにはオブジェクトの説明が表示され、PeopleSoftモジュールにインポートするオブジェクトを選択できます。
オブジェクトを選択する手順は、次のとおりです。
オブジェクトを「使用可能」リストから「選択済」リストに移動します。
インポート・ウィザードでは、インポートする各オブジェクトとともに、そのオブジェクトと外部キー関係がある表をインポートするように選択することもできます。次のいずれかを選択します。
なし: 「選択済」リストのオブジェクトのみをインポートします。
1レベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係で直接リンクされているすべての表をインポートします。
すべてのレベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係でリンクされているすべての表をインポートします。
選択した外部キー・レベルは、インポート対象として選択したすべての表に適用されます。
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注意: 「すべてのレベル」を選択すると、外部キー制約によって相互に関連付けられている表をインポートするようにウィザードに指示したことになるため、メタデータのインポートにかかる時間が長くなります。このオプションは、本当に必要な場合にのみ選択してください。 |
「次へ」をクリックします。
「1レベル」または「すべてのレベル」を選択すると、「選択のインポートの確認」ダイアログ・ボックスが表示されます。
このダイアログ・ボックスを参照して、選択している表の数が正しいことを確認してください。
「OK」をクリックします。
選択したオブジェクトが、メタデータ・インポート・ウィザード: オブジェクトの選択ページの「選択済」ペインに表示されます。
「次へ」をクリックします。
メタデータ・インポート・ウィザード: サマリーおよびインポート・ページが表示されます。
インポート・メタデータ・ウィザードでは、選択した表の定義がPeopleSoftアプリケーション・サーバーからインポートされ、PeopleSoftソース・モジュールに格納されてから、サマリーとインポート・ページが表示されます。
「説明」フィールドを選択して新しい説明を入力することで、各オブジェクトの説明を編集できます。
サマリーとインポート・ページの情報を確認して「終了」をクリックします。
PeopleSoftコネクタによって、表定義がPeopleSoftアプリケーション・サーバーから読み取られ、メタデータ・オブジェクトがワークスペースに作成されます。
ワークスペースへのPeopleSoftメタデータのインポートにかかる時間は、表、ビューおよび順序を含む使用可能なオブジェクトおよびPeopleSoftアプリケーション・サーバーとワークスペース間の接続状況に応じて異なります。大量のオブジェクトをインポートすると遅延が発生する可能性があるため、小さいサイズのバッチでインポートすることをお薦めします。
インポートが完了すると、インポート結果ダイアログ・ボックスが表示されます。「OK」をクリックしてメタデータのインポートを終了します。
Oracle Siebelアプリケーションには、顧客関係管理(CRM)ソリューションが用意されています。Oracle Warehouse Builderには、Siebelアプリケーションからメタデータとデータの両方を抽出できるSiebelシステムのコネクタが用意されています。
Siebelコネクタを使用すると、Siebelアプリケーションへの接続、メタデータの読込み、メタデータのOracle Warehouse Builderへのインポートおよびシステムからのデータの抽出が可能です。
Siebelからメタデータ定義をインポートする前に、Siebelソース・モジュールを作成する必要があります。インポート・メタデータ・ウィザードを使用してSiebelからメタデータ定義をインポートできます。このウィザードでは、インポートするSiebelオブジェクトをフィルタして確認できます。Siebelモジュールには、表、ビューおよび順序のノードが含まれます。また、Siebelモジュール内にユーザー・フォルダを作成して、インポートするオブジェクトを編成できます。表、ビューおよび順序のメタデータをインポート可能です。
Siebelからメタデータ定義をインポートする手順は、次のとおりです。
「Siebelソース・モジュールの作成」の説明に従って、Siebelソース・モジュールを作成します。
「Siebelメタデータのインポート」の説明に従って、Siebelからメタデータをインポートします。
プロジェクト・ナビゲータで、「アプリケーション」ノードをクリックして開きます。
「Siebel」を右クリックし、「新規Siebelモジュール」を選択します。
モジュールの作成ウィザードが表示されます。
ソース・モジュールの名前と説明(オプション)を指定します。また、固有のデータベース接続性(JDBCドライバを使用)またはOracle Gatewayを使用して接続するかどうかを指定します。
Oracle Gatewayを選択する場合、メタデータをインポートするデータベースを選択します。「次へ」をクリックします。
接続情報ページが表示されます。
Siebelソース・モジュールの名前および説明(オプション)を指定して、「次へ」をクリックします。
接続情報ページが表示されます。
Siebelソース・モジュールの接続情報を指定して、「次へ」をクリックします。
Siebelモジュールに関連付けられたロケーションには、Siebelソースとの接続に必要な情報が含まれているかを確認してください。ロケーションを以前に作成した場合、接続情報ページで該当するロケーションを選択して、そのロケーションと作成したモジュールを関連付けます。
または、接続情報ページで「編集」をクリックして「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックスを開き、新しいロケーションを作成します。詳細は、「「Oracle以外のロケーションの編集」ダイアログ・ボックス」を参照してください。
サマリー・ページで、前のページで入力したオプションを確認します。「戻る」をクリックして、選択した項目を変更します。「終了」をクリックしてSiebelソース・モジュールを作成します。
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関連項目: 固有のデータベース接続性の詳細は、第6章「JDBCによるデータ・ソースへの接続」を参照してください。ゲートウェイ接続性の詳細は、第4章「ゲートウェイを使用したOracle以外のデータ・ソースへの接続」を参照してください。 |
メタデータのインポート先となるSiebelソース・モジュールを右クリックして、「インポート」、「データベース・オブジェクト」の順に選択します。
Oracle Warehouse Builderで、インポート・メタデータ・ウィザードの「ようこそ」ページが開きます。
「次へ」をクリックします。
フィルタ情報ページが表示されます。
インポートするオブジェクトを選択して「次へ」をクリックします。
表、順序およびビューなどの特定のオブジェクト・タイプを検索できます。また、Oracle Warehouse Builderでは、インポートするオブジェクトの名前も指定できます。フィルタ情報ページのフィールドにテキスト文字列情報を入力して、特定のオブジェクトの名前を検索できます。Siebelアプリケーション・データベースの内容を十分に理解している場合は、この検索方法の方が限定的です。
オブジェクト選択ページで、Siebelモジュールのインポートするオブジェクトを選択して「次へ」をクリックします。
インポートする各オブジェクトとともに、そのオブジェクトと外部キー関係がある表をインポートすることを選択できます。インポートする場合は、このページの次のオプションを使用します。
なし: 「選択済」リストのオブジェクトのみをインポートします。
1レベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係で直接リンクされているすべての表をインポートします。
すべてのレベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係でリンクされているすべての表をインポートします。
選択した外部キー・レベルは、インポート対象として選択したすべての表に適用されます。
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注意: 「すべてのレベル」を選択すると、外部キー制約によって相互に関連付けられている表をインポートするようにウィザードに指示したことになるため、メタデータのインポートにかかる時間が長くなります。このオプションは、本当に必要な場合にのみ選択してください。 |
サマリー情報を確認して、「終了」をクリックし、インポートを完了します。選択した項目を変更するには、「戻る」をクリックします。
Siebelアプリケーションから表、ビュー、または順序にメタデータをインポートした後、これらのオブジェクトをマッピングに使用できます。
DB2、SQL Server、Sybase、InformixなどのOracle以外のデータベースで実装されるPeopleSoftおよびSiebelアプリケーションからメタデータをインポートできます。
以前のリリースのOracle Warehouse Builderでは、SQL ServerなどのOracle以外のデータベースに実装されるPeopleSoftなどのアプリケーションからメタデータをインポートするためにOracle Gateway接続が必要でした。Oracle Warehouse Builder 11gリリース2(11.2)を使用すると、CMIを定義でき、JDBCドライバによる固有の異機種間接続性を使用してこれらのアプリケーションからインポートできます。
SQL Serverに実装されるPeopleSoftアプリケーションのメタデータをインポートするためにCMI定義を使用する方法の詳細は、「SQL Serverに実装されたPeopleSoftアプリケーションへの接続」を参照してください。
図8-1に示すように、ロケーション・ナビゲータで、アプリケーションをクリックして、アプリケーションのメタデータをインポートできるデータベースを確認します。アプリケーションが実装されるデータベースに基づいて、ロケーションを作成します。次に例を示します。
SQL ServerのPeopleSoftアプリケーションに対応するロケーションを定義する手順は、次のとおりです。
ロケーション・ナビゲータで、「アプリケーション」の「PeopleSoft」にナビゲートします。
「SQL Server」を右クリックし、「新規SQL Server PeopleSoftロケーション」を選択します。
「SQL Server PeopleSoftロケーションの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。
SQL Serverデータベースに対応する接続詳細を入力します。SQL Serverデータベースの接続に指定される詳細は、「SQL Serverデータベースへの接続」を参照してください。
SQL Serverデータベースに実装されるPeopleSoftアプリケーションからメタデータをインポートするには、最初にSQL ServerのPeopleSoftのCMIを定義します。
CMIメカニズムを活用するには、PeopleSoftアプリケーションのCMI_DEFINITIONを作成する必要があります。
CMI定義はルート・コンテキストから作成する必要があります。ルート・コンテキストには、OMB Plusコンソールからのみ切り替えることができます。Oracle Warehouse Builderr UIからOMB*Plusビューを使用してルート・コンテキストに切り替えることはできません。そのため、実装にOMB Plusコンソールを使用することをお薦めします。
OMB*Plusスクリプトの詳細は、Oracle Warehouse Builder APIおよびスクリプト・リファレンスを参照してください。
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関連項目: すべてのOMB*Plusコマンドのリストは、『Oracle Warehouse Builder OMB*Plusコマンド・リファレンス』を参照してください。 |
WindowsシステムのOMB Plusコンソールを使用するには、「スタート」、「すべてのプログラム」、「<OWB>」、「Warehouse Builder」、「OMB Plus」の順に選択します。
ルート・コンテキストに切り替えるには、次のコマンドを使用します。
OMBCONNECT <repository user>/<password>@<host>:<port number>:<service name>
次に例を示します。
OMBCONNECT rep_user/password@localhost:1521:orcl
rep_user/passwordはリポジトリに接続するユーザー名/パスワード、localhostはローカル・インストール、1521はポート番号、orclはデータベースのサービス名です。
例8-1に、CMIを作成する.tclスクリプトを示します。OMB Plusコンソールからスクリプトを実行します。
例8-1 CMI定義を作成するスクリプト
set platformname SQLSERVER
set application PEOPLESOFT
set cmi $platformname\_$application
puts "Creating Custom Application Metadata Import"
OMBCREATE CMI_DEFINITION '$cmi' USING DEFINITION_FILE 'c:\\cmi\\platformdef4_miv.xml'
OMBALTER CMI_DEFINITION '$cmi' SET PROPERTIES (MIV_TYPE) VALUES ('Applications')
puts "Created Custom Application Metadata Import"
puts " - $application on $platformname"
puts ""
OMBCOMMITコマンドを使用して、変更を保存します。
platformdef4_miv.xmlファイルには、例8-2に示すようなSQL ServerのPeopleSoftのCMI_DEFINITIONが含まれます。例8-1に示されている.tclスクリプトの.xmlファイルの正しいファイルのロケーションを指定していることを確認してください。
例8-2 SQL ServerのPeopleSoftのCMI定義ファイル
<?xml version="1.0"?>
<miv>
<miv_tables type="SQLStatement" default="true" >
select
REC.RECNAME as TABLE_NAME,
TAB.TABLE_NAME as RES_NAME,
rtrim(REC.RECDESCR) as TABLE_DESC
from
PSRECDEFN REC left outer join
PS_EO_BCOWNRID_VW M on ( REC.OBJECTOWNERID=M.OBJECTOWNERID),
INFORMATION_SCHEMA.TABLES TAB
where (REC.RECNAME =TAB.TABLE_NAME or 'PS_'+REC.RECNAME =TAB.TABLE_NAME)
and REC.RECTYPE =0 </miv_tables>
<miv_columns type="SQLStatement" default="true" />
<miv_capabilities type="ResultSet">
<table_supported>true</table_supported>
<view_supported>false</view_supported>
<sequence_supported>false</sequence_supported>
<table_name_filter_supported>false</table_name_filter_supported>
<view_name_filter_supported>false</view_name_filter_supported>
<sequence_name_filter_supported>false</sequence_name_filter_supported>
<business_area_supported>false</business_area_supported>
<business_area_table_supported>false</business_area_table_supported>
<business_area_view_supported>false</business_area_view_supported>
<business_area_sequence_supported>false</business_area_sequence_supported>
<application_owner_supported>true</application_owner_supported>
<table_fklevel_supported>false</table_fklevel_supported>
<reimport_supported>true</reimport_supported>
<data_object_at_leaf_levels>true</data_object_at_leaf_levels>
<multiple_tree_supported>false</multiple_tree_supported>
<function_supported>false</function_supported>
<function_name_filter_supported>false</function_name_filter_supported>
</miv_capabilities>
</miv>
XML Schema Definition(XSD)ファイルで定義された要素を使用して、このMIVファイルが作成されます。
CMI定義を作成した後、プロジェクト・ナビゲータからPeopleSoftモジュールを作成して、SQL Serverデータベースに実装されているPeopleSoftアプリケーションに接続します。
CMI_DEFINITIONが機能するには、その名前がplatform_applicationとして定義されている必要があります。この図では、SQLSERVER_PEOPLESOFTという例が作成されます。プラットフォーム名のリストは、コマンドOMBLIST PLATFORMSを使用して取得します。
PeopleSoftモジュールを作成する手順は、次のとおりです。
「アプリケーション」ノードの下の「PeopleSoft」を右クリックして、「新規PeopleSoftモジュール」を選択します。
モジュールの作成ウィザードが表示されます。
名前と説明ページに、名前と説明(オプション)を入力します。アクセス方法に「ネイティブ・データベース接続」を選択します。また、プラットフォームとして「SQL Server」を選択します。SQL ServerのPeopleSoftのCMI定義を作成したので、このオプションを使用できるようになりました。「次へ」をクリックします。
接続情報ページが表示されます。
「編集」をクリックして、SQL ServerのPeopleSoftアプリケーションのロケーション詳細を定義します。SQL Serverデータベースの接続の詳細は、「SQL Serverモジュールの作成」を参照してください。
SQL Serverに接続するには、JDBCドライバが必要です。JDBCドライバ要件の詳細は、「SQL Serverデータベースへの接続」を参照してください。
モジュールの作成後に、PeopleSoftアプリケーションからメタデータをインポートできます。