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Oracle Enterprise Manager アドバンスト構成
10gリリース5(10.2.0.5.0)

B53907-01
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12 管理エージェントと管理サービスの再構成

この章では、ソフトウェアをインストールした後に構成を見なおした場合のEnterprise Managerの再構成方法について説明します。

この章では次の項について説明します。

12.1 Oracle Management Agentの再構成

次の項では、Enterprise Managerをインストールした後で管理エージェントに対して実行可能な再構成およびチューニング変更について説明します。詳細は次の項を参照してください。

12.1.1 新規管理サービスを使用するための管理エージェントの構成

管理対象ホストに管理エージェントをインストールする際、管理エージェントを特定の管理サービスに関連付けます。管理エージェントは管理サービスのURLアドレスおよびポートを使用して、管理サービスを指定し通信を行います。

管理エージェントをインストールした後で、別の管理サービスと関連付けるために管理エージェントを再構成することができます。管理エージェントを再構成しても管理サービスを変更する必要はありません。再構成された管理エージェントは、再起動すると新規の管理サービスとの通信を開始します。

管理エージェントをインストールした後で、管理エージェントを新規の管理サービスと関連付けるには、次のようにします。

  1. 管理エージェントを停止します。

    関連項目

    「Oracle Management Agentの制御」 

  2. エージェント・ホーム・ディレクトリにあるemd.propertiesファイルを探します。

    AGENT_HOME/sysman/config/emd.properties
    
    
  3. テキスト・エディタを使用してファイルを開き、REPOSITORY_URLプロパティを探します。

  4. 新規管理サービスを参照するようにREPOSITORY_URLプロパティの値を変更します。

    次に例を示します。

    REPOSITORY_URL=http://mgmthost2.acme.com:4889/em/upload
  5. 新規管理サービスおよび新規Oracleホーム・パスをそれぞれ参照するように、emdWalletSrcUrlプロパティおよびemdWalletDestプロパティの値を変更します。

    たとえば、新規管理サービスがmgmthost2.acme.comというホスト上にあり、新規Oracleホームが/private/oracle/em10gである場合は、プロパティを次のように変更します。

    emdWalletSrcUrl=http://mgmthost2.acme.com:4889/em/wallets/emd
    emdWalletDest=/private/oracle/em10g/sysman/config/server
    
    
  6. 変更を保存してemd.propertiesファイルを閉じます。

  7. 次のディレクトリにあるファイルをすべて削除します。

    AGENT_HOME/sysman/emd/upload/
    AGENT_HOME/sysman/emd/state/
    


    注意:

    emctl clearstate agentコマンドを使用して、stateディレクトリ内のファイルを削除できます。 


  8. 管理エージェントを再起動します。

12.1.2 管理エージェントの保護

新規管理サービスの管理エージェントを保護するには、次のコマンドを使用します。

emctl secure agent <password_to_secure_agent_against_new_mgmt_service>

12.1.3 管理エージェント・ポートの変更

管理エージェントは、事前に定義されたポート番号を使用して管理サービスからのリクエストを受信します。このポート番号は、管理エージェントを管理対象ホスト上にインストールしたときにデフォルトで定義されます。後でこのポートの変更が必要になった場合は、次の手順を使用します。既存のソフトウェアがデフォルトの管理エージェント・ポートを使用している場合などに、このポート番号を変更する必要があります。

管理エージェント・ポートを変更するには、次のようにします。

  1. 管理エージェントを停止します。

    関連項目

    「Oracle Management Agentの制御」 

  2. エージェント・ホーム・ディレクトリにあるemd.propertiesファイルを探します。

    AGENT_HOME/sysman/config/emd.properties
    
    
  3. テキスト・エディタを使用してファイルを開き、EMD_URLプロパティを探します。

    次に例を示します。

    EMD_URL=http://managed_host1.acme.com:1813/emd/main
    
    
  4. 管理ホスト上にある新規で未使用のポートを管理エージェントで使用するように、
    EMD_URLプロパティのポート番号を変更します。

    次に例を示します。

    EMD_URL=http://managed_host1.acme.com:1913/emd/main
    
    
  5. 管理エージェントを起動します。


    注意:

    変更したURLの処理後、古い管理エージェントにターゲットが存在しないようにする必要があります。必要な場合は、古い管理エージェントを管理サービスから削除できます。 


12.1.4 管理エージェントで使用するディスク領域の制御

管理エージェントは一定のディスク領域制限下で動作するように設計されています。この管理エージェントに対する制限によって、エンタープライズ・システム上でディスク領域が過剰に使用され、パフォーマンスまたはリソースに関する問題が発生することが回避できます。ただし、ディスク領域が問題になった場合、管理エージェントで使用するディスク領域を制御しているデフォルトの設定を調整できます。

あるホスト上の管理エージェントによってホストのターゲットに関する管理データが収集されると、その収集データが管理リポジトリにアップロードされるまでデータはローカル・ディスクに保存されます。管理エージェントは、この収集データおよびメタデータを次のディレクトリに保存します。

AGENT_HOME/sysman/emd/upload

デフォルトでは、uploadディレクトリに収集データが50MBまで保存されます。収集データが50MBを超えると、データがリポジトリにアップロードされてより多くのディスク領域を使用できるようになるまで、データ収集が一時的に停止します。

また、管理エージェントにより、ローカル・ディスクで現在使用中のディスク領域の割合が
98パーセントを超えないようにチェックされます。この値を超えると、データ収集が停止し、管理エージェントへのログおよびトレース・ファイルへの情報の保存も停止されます。

このデフォルト設定は次のように変更します。

  1. 管理エージェントを停止します。

    関連項目

    「Oracle Management Agentの制御」 

  2. 管理エージェント・ホーム・ディレクトリにあるemd.propertiesファイルを探します。

    AGENT_HOME/sysman/config/emd.properties
    
    
  3. テキスト・エディタを使用してファイルを開き、表12-1に示されているエントリを変更します。

  4. 変更を保存してファイルを閉じます。

  5. 管理エージェントを再起動します。

    表12-1     管理エージェントで使用するディスク領域を制御するためのプロパティ
    プロパティ  説明 

    UploadMaxBytesXML 

    管理エージェントのuploadディレクトリ内の収集データ使用領域に最大MB数を指定するには、emd.propertiesファイル内のこのプロパティを使用します。この制限を超えると、管理リポジトリへの次のアップロードによってuploadディレクトリ内の収集データが減少するまで、その他の管理データの収集が停止します。 

    UploadMaxDiskUsedPct 

    その値に達すると、管理エージェントが一時的にその他のデータ収集を停止し、ログおよびトレース・ファイルへの情報の保存を停止する、ローカル・ディスク上の使用可能なディスク領域の最大の割合を指定するには、emd.propertiesファイル内のこのプロパティを使用します。

    ディスク領域の使用割合が、emd.propertiesファイルのUploadMaxDiskUsedPctFloorプロパティで指定された割合を下回ると、データ収集が再開されます。 

12.1.5 管理エージェントのウォッチドッグ・プロセスについて

管理エージェントは、エンタープライズを効率的に管理するために必要なデータを収集するEnterprise Managerコンポーネントです。このためEnterprise Managerには、管理エージェント・プロセスを追跡し管理エージェントが実行中であることを確認するためのソフトウェアが含まれています。

たとえば、管理エージェントが予期せず終了すると、ウォッチドッグ・プロセスと呼ばれる自己監視プロセスが自動的に管理エージェントを再起動します。

ほとんどの場合、ウォッチドッグ・プロセスはバックグラウンドで動作し、構成やメンテナンスは必要ありません。ウォッチドッグ・プロセスは、管理エージェント・ホーム・ディレクトリの次のディレクトリにあるemwd.plスクリプトによって制御されています。

AGENT_HOME/bin

次のコマンドを使用すると、ウォッチドッグ・プロセスを確認できます。

$PROMPT> ps -ef | grep emwd

12.1.6 管理エージェントのタイムゾーンの設定

今日のグローバルな経済環境では、管理対象のシステムが世界各地に点在することも珍しくありません。たとえば、企業の本社はアメリカ合衆国のニュー・ハンプシャー州にあり、カリフォルニア州、カナダおよびヨーロッパに点在するシステムを管理する場合などが考えられます。

Enterprise Managerがこれらのリモート・システムで稼働中の管理エージェントから監視データを収集する場合は、データが正確に関係付けられていることが重要です。カナダのオンタリオ州にあるマシンのソフトウェア障害によって、ニュー・ジャージー州のホーボーケンにあるマシンのパフォーマンスに問題が発生する可能性があるためです。

このデータを関係付けるには、インストールした各管理エージェントの正確なタイムゾーンをEnterprise Managerが取得することが重要です。次の項では、管理エージェントによるタイムゾーンの取得方法と、タイムゾーンが正しくない場合の問題の修正方法を説明します。

12.1.6.1 管理エージェントによるタイムゾーン情報の取得方法の理解

管理エージェントをインストールすると、ホスト・コンピュータの現在のタイムゾーンの取得が試行されます。取得が成功すると、次の構成ファイルのagentTZRegionプロパティ設定が更新されます。

AGENT_HOME/sysman/config/emd.properties

agentTZRegionプロパティは、管理エージェント・ホーム・ディレクトリにインストールされている次のファイルで一覧表示される、どの値に設定することもできます。

AGENT_HOME/sysman/admin/suportedtzs.lst

12.1.6.2 タイムゾーンの不一致による管理エージェントのタイムゾーンのリセット

次の両方の状況に当てはまる場合、管理エージェントのタイムゾーンをリセットする必要があります。

タイムゾーンの変更をemd.propertiesファイルに伝播するには、次の操作を実行します。

  1. 次のスクリプトを実行します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl resetTZ agent
    
    

    このスクリプトにより、agentTZRegionの値がマシンの現行タイムゾーン設定と一致するように、ORACLE_HOME/<hostname>_<sid>/sysman/config/emd.propertiesが更新されます。


    注意:

    emd.propertiesファイルの場所は、使用しているControlコンソールによって異なります。

    • Database Controlコンソールの場合、このファイルは通常、
      ORACLE_HOME/<host>_<sid>/sysman/config内にあります。

    • Application Server Controlコンソールの場合、このファイルはORACLE_HOME/sysman/config内にあります。

    • Grid Control管理エージェントの場合、このファイルは
      ORACLE_HOME/sysman/config内にあります。

    • Real Application Cluster集中管理エージェントの場合、このファイルは通常、ORACLE_HOME/<host>/sysman/config内にあります。

     

  2. また、このコマンドを指定すると、Enterprise Managerリポジトリに対してスクリプトを実行するように要求されます。Enterprise Managerリポジトリ・ユーザーとしてデータベースにログインし、スクリプトmgmt_target.set_agent_tzrgnを実行する必要があります。次に例を示します。

    SQL> exec mgmt_target.set_agent_tzrgn('em.oracle.com:1830','PST8PDT');
    SQL> commit;
    SQL> exit
    
    

    em.oracle.com:1830はemdターゲットの名前です。

12.1.6.3 管理エージェントのタイムゾーンに関する問題のトラブルシューティング

管理エージェントのインストール時に、管理エージェント構成ツールによって検出されたタイムゾーンが管理エージェントで認識されない場合があります。つまり、構成ツールで取得されたタイムゾーンが、管理エージェントのサポート・タイムゾーンのリストに列記されていない場合です。

この問題によって管理エージェントが起動できなくなり、次のエラーと同様のエラーが発生します。

Could not determine agent time zone. Please refer to the file:
ORACLE_HOME/sysman/admin/supportedtzs.lst and pick a timezone region with a
standard offset of +5:0 from GMT and update the property 'agentTZRegion' in the
file: ORACLE_HOME/sysman/config/emd.properties

このエラーは、使用しているEnterprise Manager製品に応じて、表12-2のログ・ファイルの中の1つに表示されます。

表12-2    Enterprise Managerログ・ファイル内のタイムゾーン・エラーの場所 
使用中の製品  タイムゾーン・エラーが表示されるファイル 

Grid Controlコンソール 

emagent.nohup 

Application Server Controlコンソール 

em.nohup 

Database Controlコンソール 

emdb.nohup 

関連項目

管理エージェント・ログ・ファイルの詳細は「管理エージェントのログ・ファイルとトレース・ファイルの位置確認および構成」 

有効なタイムゾーンを使用するため管理エージェントを構成するには、次のようにします。

  1. ホスト・コンピュータで現在使用中のタイムゾーンを確認するため、管理エージェント・ホーム・ディレクトリで次のコマンドを入力します。

    AGENT_HOME/bin/emctl config agent getTZ
    
    
  2. emctl config agent getTZコマンドによって返されるタイムゾーンを書き留めます。

    これがホスト・コンピュータのタイムゾーンです。

  3. テキスト・エディタを使用して、管理エージェント・ホーム・ディレクトリ内の次のファイルを開きます。

    AGENT_HOME/sysman/admin/supportedtzs.lst
    
    

    このファイルには管理エージェントでサポートされているすべてのタイムゾーンのリストが含まれています。

  4. supportedtzs.lstファイルの内容を参照し、ホスト・コンピュータのタイムゾーンに一番近いサポート・タイムゾーンを書き留めます。

  5. テキスト・エディタを使用して、次の管理エージェント構成ファイルを開きます。

    AGENT_HOME/sysman/config/emd.properties
    
    
  6. emd.propertiesファイル内の終わり近くにある次のプロパティを探します。

    agentTZRegion=
    
    
  7. このプロパティの値を、ホスト・タイムゾーンに一番近いタイムゾーンとして認識した、supportedtzs.lstファイル内のタイムゾーンに設定します。

    次に例を示します。

    agentTZRegion=Europe/Warsaw
    
    
  8. 変更を保存してemd.propertiesファイルを閉じます。

    これで、ログ・ファイルにエラーが生成されることなく管理エージェントを起動することができます。

12.1.6.4 管理サービスのタイムゾーンに関する問題のトラブルシューティング

12.1.6.3項では、管理エージェントが適切なタイムゾーンを判断できない場合に考えられる問題を修正する方法を説明しました。管理エージェントが正しいタイムゾーンを検出できないときにも同様の問題が起こる可能性がありますが、タイムゾーンは管理サービスや管理リポジトリが存在するデータベースでは認識されません。

管理サービスが、管理エージェントによって確立されたタイムゾーンを認識できないと、Enterprise Managerでは次のエラーが発生します。

OMS does not understand the timezone region of the agent.
Either start the OMS using the extended list of time zones supported by 
the database or pick a value of time zone from
ORACLE_HOME/emdw/sysman/admin/nsupportedtzs.lst, update the property 
'agentTZRegion' in the file
ORACLE_HOME/sysman/config/emd.properties and restart the agent.
A value which is around an offset of  -05:00 from GMT should be picked.

このエラーは、使用しているEnterprise Manager製品に応じて、表12-2のログ・ファイルの中の1つに表示されます。

この問題の解決方法は2つあります。

12.1.7 管理エージェント構成へのトラスト・ポイントの追加

Oracle PortalのようなApplication ServerコンポーネントをSecure Sockets Layer(SSL)上で実行するためには、適切なセキュリティ証明書を管理エージェント構成ファイルに追加する必要があります。

関連するセキュリティ証明書を追加するには、次の手順を実行します。

  1. b64SiteCertificate.txtファイル内の証明書(Base64encoded X.509(.CER)形式)を取得します。(実際の構成ではこのファイル名と異なる可能性があります。)このファイルの内容の例を次に示します。

    ------BEGIN CERTIFICATE--------------
    MIIDBzCCAnCgAw...
    ...... base 64 certificate content .....
    ------END CERTIFICATE-----------------
    
    
  2. ウォレットを監視する管理エージェントのOracleホームで、次のコマンドを実行して、証明書を管理エージェントに追加します。

    ${ORACLE_HOME}/bin/mkwallet -i welcome
    ${ORACLE_HOME}/sysman/config/monwallet
    ${ORACLE_HOME}/sysman/config/b64SiteCertificate.txt NZDST_CLEAR_PTP
    
    

12.2 Oracle Management Serviceの再構成

次の項では、Enterprise Managerをインストールした後で管理サービスに対して実行可能な構成変更について説明します。

12.2.1 新規の管理リポジトリを使用するための管理サービスの構成

管理サービスをインストールしてデプロイする際、管理サービスを特定の管理リポジトリに関連付けます。管理サービスはデータベース・ホスト、データベース・システム識別子(SID)、データベース・ポート、管理ユーザーおよび管理パスワードを使用して、管理リポジトリを指定し通信を行います。

このリポジトリ情報が保存されているemoms.propertiesファイルは、Oracle Management Serviceがインストールされデプロイされている次のディレクトリ内にあります。

ORACLE_HOME/sysman/config/

次の項では、emoms.propertiesファイルのリポジトリ情報の変更と、Enterprise Managerで管理リポジトリ・パスワードを保護する方法の詳細を説明します。

12.2.1.1 emoms.propertiesファイルのリポジトリ・プロパティの変更

管理サービスを新規リポジトリと関連付けるには、emoms.properties構成ファイルに保存されているリポジトリ・プロパティを変更する必要があります。

  1. 管理サービスを停止します。

    関連項目

    「Oracle Management Serviceの制御」 

  2. 管理サービスがインストールされデプロイされている次のディレクトリ内にある、emoms.propertiesファイルを探します。

    ORACLE_HOME/sysman/config/
    
    
  3. 表12-3に示されているプロパティを適切な値で更新して、emoms.propertiesファイルを編集します。

    例12-1emoms.propertiesファイル内のエントリの例です。

  4. 管理サービスを再起動します。

    表12-3    emoms.propertiesファイルのリポジトリ・プロパティ 
    プロパティ  説明 

    emdRepUser 

    管理リポジトリのユーザー名。デフォルト値はSYSMANです。 

    emdRepPwd 

    管理リポジトリのパスワード。パスワード値の変更方法の詳細は、「リポジトリ・パスワードの変更について」を参照してください。 

    emdRepConnectDescriptor 

    リポジトリ・データベース用の管理リポジトリOracle Net接続文字列。プロパティemdRepSID、emdRepServerおよびemdRepPortに指定する値と、この接続文字列のHOST、PORTおよびSERVICE_NAMEの値とが同じ値である必要があります。このプロパティを指定しない場合、emRepSID、emRepServerおよびemRepPortプロパティが接続記述子の構成に使用されます。リポジトリをホスティングしているデータベースがRACデータベースの場合、「管理サービスの構成」の説明に従って値を構成する必要があります。 

    emdRepSID 

    管理リポジトリ・スキーマが存在するデータベースのシステム識別子(SID)。 

    emdRepServer 

    リポジトリ・データベースが存在するサーバーまたはホスト・コンピュータの名前。 

    emdRepPort 

    リポジトリ・データベースのポート番号。 

    例12-1    emoms.propertiesファイルのリポジトリ・プロパティ例

    oracle.sysman.eml.mntr.emdRepUser=SYSMAN
    oracle.sysman.eml.mntr.emdRepPwd=sysman
    oracle.sysman.eml.mntr.emdRepConnectDescriptor=(DESCRIPTION\=(ADDRESS_
    LIST\=(ADDRESS\=(PROTOCOL\=TCP)(HOST\=system12.mycompany.com)(PORT\=1521)))
    (CONNECT_DATA\=(SERVICE_NAME\=oemrep1)))
    oracle.sysman.eml.mntr.emdRepSID=oemrep1
    oracle.sysman.eml.mntr.emdRepServer=system12.mycompany.com
    oracle.sysman.eml.mntr.emdRepPort=1521
    

12.2.1.2 リポジトリ・パスワードの変更について

セキュリティ上の理由から、emoms.propertiesファイルに保存されているパスワードは、管理サービスが起動すると同時に暗号化されます。emoms.propertiesファイル内のリポジトリ・パスワードを変更するには、emctl config oms change_repos_pwdコマンドライン・ユーティリティを使用します。このユーティリティを使用すると、リポジトリ用の新規のパスワードを入力するように要求されます。パスワードを入力して[Enter]キーを押すと、自動的にパスワードが更新されます。

リポジトリ・パスワードを変更するには、次のようにします。

  1. 次のコマンドを使用して、管理サービスを停止します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl stop oms
    
    
  2. 次のコマンドを使用して、ORACLE_HOME/sysman/config/emoms.properties内のリポジトリを変更します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl config oms change_repose_pwd
    
    
  3. 次のコマンドを使用して、管理サービスを再起動します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl start oms
    

12.2.2 新規ポートを使用するための管理サービスの構成

管理サービスをインストールすると、管理サービスのポート番号は自動的に4889に設定されます。次に、Enterprise Managerインストール後にポート番号を手動で変更する手順を説明します。たとえば、同じホスト・コンピュータ上に2つのOracle Management Serviceをインストールする場合などに、ポート番号を変更する必要があります。

デフォルトの管理サービス・ポートを変更するには、次のようにします。

  1. 管理サービスを停止します。

    関連項目

    「Oracle Management Serviceの制御」 

  2. 管理サービスがインストールされデプロイされている次のディレクトリ内にある、
    httpd_em.confファイルを探します。

    ORACLE_HOME/sysman/config/
    
    
  3. テキスト・エディタを使用してhttp_em.confファイルを開き、4889のすべての出現箇所を、使用する新規ポート番号に変更します。

  4. http_em.confファイルを保存して閉じます。

  5. DCM層にポートの変更を通知します。

    ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateconfig -ct ohs
    
    
  6. 同じsysman/configディレクトリにあるemoms.propertiesファイルを探します。

  7. テキスト・エディタを使用してemoms.propertiesファイルを開き、管理サービスの新規ポート番号を参照するように次のエントリを変更します。

    oracle.sysman.emSDK.svlt.ConsoleServerPort=4889
    
    
  8. 管理サービスを再起動します。

  9. 新規管理ポートを使用するように管理対象ホスト上の各管理エージェントを再構成します。

    関連項目

    「新規管理サービスを使用するための管理エージェントの構成」 

デフォルトの管理サービス・ポートをセキュア・ポートに変更するには、次のようにします。

  1. 次のコマンドを使用して、管理サービスを停止します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl stop oms
    
    
  2. 次のコマンドを使用して、セキュア・ポートを変更します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl secure oms -secure_port <newPortNo>
    
    
  3. DCM層にポートの変更を通知します。

    ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateconfig -ct ohs
    
    
  4. 次のコマンドを使用して、管理サービスを起動します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl start oms
    

12.2.3 「実行」コマンドの使用時に確認が要求されるように管理サービスを構成

「ホスト・コマンドの実行」および「SQLの実行」アプリケーションでは、複数のホストおよび複数のデータベースに対して個別にコマンドを実行できます。

デフォルトでは、これらのアプリケーションの「実行」ボタンをクリックすると、指定したターゲットに対してコマンド実行がすぐに開始されます。必要な場合は、「実行」ボタンをクリックすると確認ページが表示されるように管理サービスを設定できます。

各アプリケーションの確認ページを有効にするには、次の操作を実行します。

  1. 管理サービスを停止します。

  2. 管理サービスをインストールしたemoms.propertiesファイルを探します。

    ORACLE_HOME/sysman/config/emoms.properties
    
    
  3. emoms.propertiesファイルを編集し、適切な行を追加します。

  4. 変更を保存してemos.propertiesファイルを閉じます。

  5. 管理サービスを再起動します。


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