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Oracle Fusion Middleware Oracle Portalユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B61383-01
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12.2 ページ用およびアイテム用のPortalテンプレートに関する作業

ページ用Portalテンプレートおよびアイテム用Portalテンプレートは、ページまたはアイテムを表示するときに一貫したレイアウト、フォント、色および補助コンテンツをページに表示する場合に使用します。

この項では、両方のタイプのPortalテンプレートの使用方法について説明します。内容は次のとおりです。

12.2.1 ページとのPortalテンプレートの使用

ページ用Portalテンプレートを使用すると、ポータル・ページに標準ルック・アンド・フィールを強制適用できます。ページ用Portalテンプレートが提供するレイアウトおよびルック・アンド・フィールの強制適用は厳密に行われます。たとえば、ほとんどの場合、Portalテンプレートに基づいたページには新しいリージョンを追加できません。テンプレートには、コンテンツ・プロバイダが必要とするリージョンを必ず含めます。

新規リージョン不可ルールには例外が1つあります。テンプレートにタブが含まれる場合、ページに対して編集またはパーソナライズの権限を持っているユーザーは、そのテンプレートに基づいたページにタブをさらに追加できます。その後で、新しいタブにリージョンを追加作成できます。

また、権限を付与されたユーザーがテンプレートによって提供されるページ・スタイル以外のものを適用することを許可または禁止できます。テンプレート・リージョンをロックすると、それらのリージョンにコンテンツを追加できなくなります。さらに、権限を付与されたユーザーがそのテンプレートに定義されたページ・アクセス・ルール以外のものを定義することを許可または禁止できます。

ページ用Portalテンプレートは、ナビゲーション・ページ、標準ページまたは標準ページ・タイプに基づいたカスタム・ページ・タイプに使用します。

この項では、ページ用Portalテンプレートの作成、適用、編集および切離しの方法について説明します。内容は次のとおりです。

12.2.1.1 ページ用Portalテンプレートの作成

ページ用Portalテンプレートを作成するには、次の2つの方法があります。

12.2.1.1.1 ウィザードを使用したページ用Portalテンプレートの作成

テンプレート作成ウィザードには使用しやすいインタフェースが用意されており、Portalテンプレートの基礎となる構造を定義できます。テンプレート作成ウィザードを使用するには、次のようにします。

  • テンプレートをすぐに使用可能にするのか、完成するまで公開しないでおくのかを指定します。

  • 色、フォントおよび背景イメージを定義するスタイルを選択します。

  • テンプレートに基づいたページにアクセスできるユーザーを定義するアクセス・ルールを指定します。

テンプレートの作成処理中、テンプレート上部のナビゲーション・ページ・バナーと、テンプレートに適用されるフォント、色および背景イメージを指定するスタイルを選択できます。テンプレートを作成する前に、使用する予定のナビゲーション・ページおよびスタイルは作成しておき、選択できるようにしておく必要があります。スタイルの定義方法は、第11章「色とフォントに関する作業」を参照してください。ナビゲーション・ページの作成方法は、第13章「ポータルのナビゲーションの設計」を参照してください。

ページ用Portalテンプレートは、ナビゲーション・ページ、標準ページまたは標準ページ・タイプに基づいたカスタム・ページ・タイプに使用できます。

テンプレート作成ウィザードでPortalテンプレートを作成するには、次の手順を実行します。


注意:

Oracle Portalユーザー・インタフェースでは、値を指定する必要があるフィールドはアスタリスク(*)でマークされています。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、テンプレートを所有するページを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。このテンプレートを複数のページ・グループ間で使用する場合は、「共有オブジェクト」ページ・グループを選択します。「共有オブジェクト」ページ・グループのテンプレートは、ページ・グループ間で共有できます。他のページ・グループのテンプレートは、ページ・グループ内でのみ使用できます。

  4. 「レイアウトと外観」セクションで、「Portalテンプレート」ヘッダーの横の「作成」リンクをクリックします。

    テンプレート作成ウィザードが開きます。

  5. 「表示名」フィールドに、テンプレートの表示名を入力します。

    任意の最大256文字を使用できます。表示名は、「ページ・グループ」ポートレット、Portalナビゲータおよび各種テンプレート選択リスト内でテンプレートを識別するのに使用します。

  6. このテンプレートをすぐにページ・グループ内で使用できるようにする場合は、「このページ・グループ内で使用可能にする」を選択します。

    このオプションを選択すると、このテンプレートの表示名がページ・プロパティの「テンプレート」タブのPortalテンプレート選択リストに追加されます。ページに対して十分な権限レベルを持っているユーザーは、このテンプレートを表示および選択できます。

    完成するまで他のユーザーが選択できないようにするテンプレートを開発している場合は、このチェック・ボックスの選択を解除することを検討します。テンプレート名は、「ページ・グループ」ポートレットに表示されるため簡単にアクセスでき、開発を続行できます。しかし、ページ・プロパティの「テンプレート」タブのテンプレート選択リストには表示されません。そのためページには適用できません。


    注意:

    このチェック・ボックスを選択すると、すべてのユーザーがテンプレートを表示することも可能になります。ただし、テンプレートに基づくページのセキュリティには影響しません。

  7. 「バナー用のナビゲーション・ページ」ドロップダウン・リストからバナーを選択します。

    このリストで選択可能なバナーを使用しない場合は、「<なし>」を選択します。このリストには、対象のページ・グループおよび「共有オブジェクト」ページ・グループのナビゲーション・ページがすべて含まれています。

  8. 「作成」をクリックします。

    テンプレートが編集モードで表示されます。リージョンを作成し、コンテンツを追加してテンプレートの作成を完了します。リージョンに関する作業の詳細は、第10章「レイアウトに関する作業」を参照してください。コンテンツの追加方法は、第14章「アイテムの使用」および第15章「ポートレットの使用」を参照してください。

  9. 新しいPortalテンプレートを作成するとき、作成プロセスを迅速に行うために、スタイルやアクセス設定など様々なプロパティはデフォルトになります。テンプレートを作成した後で、テンプレートのプロパティを編集して、このようなデフォルト設定を変更することができます。


    注意:

    ページ用Portalテンプレートのプロパティを編集する方法の詳細は、12.2.1.3項「ページ用Portalテンプレートの編集」を参照してください。

「共有オブジェクト」ページ・グループのデフォルト言語は英語です。このことは、英語以外のページ・グループでテンプレートを共有する場合は特に重要です。「共有オブジェクト」ページ・グループに属するテンプレート上のオブジェクトは、該当する言語の明示的な翻訳がないと、テンプレートに基づいた英語以外のページには表示されません。これらのオブジェクトを表示するには、まずオブジェクトの翻訳バージョンをテンプレートに追加する必要があります。詳細は、第19章「Portalコンテンツの翻訳」を参照してください。

12.2.1.1.2 Portalテンプレートへのページの変換

既存の標準ページを新しいテンプレートのベースとして使用できます。ページをテンプレートに変換すると、そのページのコピーが作成されます。そのコピーが、新しいテンプレートになります。元のページは引き続き存在しますが、変換によって影響は受けません。

テンプレートに変換できるのは、テンプレートに基づいていないページのみです。

ページをテンプレートに変換するとき、ページに関連付けられているほとんどすべてのものは変換されますが、変換されないものもいくつかあります。ソース・ページから変換されない属性値、オプション選択およびオブジェクトには、次のものがあります。

  • キャッシュ・オプション

  • 連絡先の電子メール

  • カテゴリ

  • パースペクティブ

  • キーワード

  • デフォルトのWebDAVタイプ

  • アイテム用Portalテンプレートの割当て

  • カスタム・ページ属性

  • ページ・イメージ

  • 承認ルート

  • サブページ

  • 「ページ・ファンクション」アイテム

Portalテンプレートにページを変換するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、変換するページを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」で、「ページ」ヘッダーの横の「ブラウズ」リンクをクリックします。

  5. 表示された「Portalナビゲータ」ページで、変換するページの横の「テンプレートに変換」リンクをクリックします。


    注意:

    ページ・グループのルート・ページからテンプレートを作成する場合は、Portalナビゲータのページ・グループの横の「ルート・ページのテンプレートへの変換」をクリックします。

  6. 確認画面で、「はい」をクリックし、Portalテンプレートにページを変換します。

    元のページがそのままの状態のPortalナビゲータに戻ります。ページのコピーがPortalナビゲータの「Portalテンプレート」ノードの下に作成されます。また、コピーへのリンクが「ページ・グループ」ポートレットの「Portalテンプレート」ヘッダーに表示されます。このリンクをクリックしてテンプレートを編集します。

  7. 必要に応じて、ページ上部の「ビルダー」リンクをクリックし、「Portalビルダー」ページに戻ります。

12.2.1.2 ページ用Portalテンプレートの適用

ページ用Portalテンプレートは、ナビゲーション・ページ、標準ページまたは標準ページ・タイプに基づいたカスタム・ページ・タイプに適用できます。

ページ用Portalテンプレートを適用するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、Portalテンプレートを適用するページを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「ページ」ヘッダーで、テンプレートを適用するページへのリンクをクリックします。

    ページが編集モードで開きます。

  5. ページ上部のツールバーで、「ページ: プロパティ」リンクをクリックします。

  6. 表示されたページで、「テンプレート」タブをクリックして前面に表示します。

  7. 「Portalテンプレートを使用」ラジオ・ボタンを選択し、使用するPortalテンプレートを「Portalテンプレート」ドロップダウン・リストから選択します。

    ページ・グループと「共有オブジェクト」ページ・グループの両方に同じ名前のテンプレートがある場合、選択リストのテンプレート名にページ・グループ名が追加されます。たとえば、<template_name> (page_group_name)となります。これは、選択リストでテンプレートを識別するのに便利です。

  8. ページにコンテンツが含まれる場合、「リージョン・マッピング」セクションが表示されます。

    このセクションでは、元のページ・リージョンからテンプレートが提供する新しいリージョンにコンテンツを移動する場所を指定します。リージョンは、自動的に割り当てられたID番号順またはユーザーが割り当てたリージョン名順に表示されます。

  9. 「OK」をクリックして変更を保存し、編集モードでページを開きます。

12.2.1.3 ページ用Portalテンプレートの編集

ページ用Portalテンプレートを編集するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、編集するテンプレートを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「Portalテンプレート」ヘッダーで、該当するテンプレートへのリンクをクリックします。

    テンプレートが編集モードで開きます。

  5. 変更して、ページ上部のツールバーにある「テンプレートの表示」リンクをクリックし、結果を表示します。

  6. テンプレートのプロパティを編集するには、ページ上部のツールバーにある「テンプレート: プロパティ」リンクをクリックします。

  7. 必要に応じて、タブ間を移動し、プロパティを編集します。

    • メイン: テンプレートの名前または表示名の変更、説明の追加、ページ・グループ内のページでテンプレートを使用できるかどうかの変更。Portalテンプレートに適用するネーミング規則の詳細は、付録D「Oracle Portalのオブジェクト命名規則」を参照してください。

    • スタイル: テンプレートに基づくページで使用する色やフォントを定義するスタイルの選択。

      Portalテンプレートを使用して、ページのスタイルを強制適用できます。使用するスタイルをユーザーが選択する必要がない場合は、「ページで別のスタイルを使用可能にする」を選択解除します。テンプレートに基づくページでは、常にここで選択したスタイルが使用され、ページのプロパティ・タブ・セットには「スタイル」タブが表示されません。ユーザーは、個人用ページに対してさえ、別のスタイルを選択できません。つまり、ページのパーソナライズ時に、「スタイル」タブは表示されません。十分な権限を持っているユーザーが、テンプレートに基づいたページに異なるスタイルを適用できるようにするには、このチェック・ボックスを選択します。

      この設定は、ページ・グループ・プロパティの「権限が付与されたユーザーにページ・スタイルの管理を許可する」および「権限が付与されたユーザーにページ・スタイルのパーソナライズを許可する」とともに機能します。詳細は、4.3.2項「ページに別のスタイルを適用できるユーザーの制御」を参照してください。


      注意:

      ページがテンプレートに基づいている場合、最初にテンプレートのスタイルを使用します。テンプレートに基づいたページで独自のスタイルを選択できるようにした場合でも、ページはテンプレートのスタイルを使用し続けます。テンプレートのスタイルを更新するたびに、テンプレートに基づいたページのスタイルも更新さされます。この関係は、ページに対して異なるスタイルを選択するまで続きます。

    • アクセス: テンプレートに基づくページにアクセスできるユーザー、およびユーザーがそれらのページに対して持つ制御レベルの定義。

      また、Portalテンプレートを使用して、ページのアクセスも制御できます。ユーザーがこのテンプレートに基づいたページを作成または編集するときに、別のアクセス制御設定を選択できないようにするには、「ページに対し、別のアクセスの保持を可能にする」の選択を解除します。該当のページではテンプレートのアクセス制御設定が常に使用され、ページのプロパティ・タブ・セットには「アクセス」タブが表示されません。ユーザーが異なるアクセス制御設定を選択できるようにするには、このチェック・ボックスを選択します。


      注意:

      Oracle Portalでのセキュリティ機能の詳細は、第17章「コンテンツの保護」を参照してください。

    • アイテム: アイテムのバージョニング・レベルとコンテンツを配置するデフォルト・リージョンの指定。

    • オプション: HTMLページ・スキンの選択。詳細は、12.1.2項「HTMLテンプレートとは」を参照してください。

    • パラメータ: ページのパラメータの設定。詳細は、第22章「パラメータとイベントの使用」を参照してください。

    • イベント: ページのイベントの設定。詳細は、第22章「パラメータとイベントの使用」を参照してください。

  8. 編集が終了したら「OK」をクリックします。

テンプレートに基づいたページを編集するときは、ページ上部のツールバーにある「テンプレートの編集」リンクをクリックし、テンプレート編集モードで入ります。

12.2.1.4 ページからのPortalテンプレートの切離し

特定のページにPortalテンプレートを使用しなくなった場合は、ページからテンプレートを切り離すことができます。ページからPortalテンプレートを切り離すと、ページはテンプレートによって提供されたレイアウトおよびコンテンツと同じものを保持しますが、今度はページがそれらを所有します。テンプレートを変更しても、ページには反映されなくなります。十分な権限のレベルを持っている場合は、ページのレイアウトを変更したり、リージョンにコンテンツを追加できるようになります。

ページからページ用Portalテンプレートを切り離すには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、テンプレートの切離し元となるページを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「ページ」ヘッダーで、Portalテンプレートの切離し元となるページへのリンクをクリックします。

    ページが編集モードで開きます。

  5. ページ上部のツールバーにある「ページ: プロパティ」リンクをクリックします。

  6. 表示されたページで、「テンプレート」タブをクリックして前面に表示します。

  7. 「Portalテンプレートを使用」フィールドの横の「テンプレートからの分離」リンクをクリックします。


    注意:

    「テンプレートからの分離」リンクが表示されない場合、そのページはテンプレートを使用していません。

  8. 確認のページで、「はい」をクリックしてテンプレートを切り離します。

  9. 「OK」をクリックして、ページに戻ります。

12.2.2 アイテムとのPortalテンプレートの使用

アイテム用Portalテンプレートを使用すると、URLを介してアクセスしたときのアイテムの外観を(コンテンツおよび飾りのサポートを含め)制御できます。たとえば、ポータルのルック・アンド・フィールのコンテキストを保持しながら、アイテムコンテンツをレンダリングできます。アイテム用Portalテンプレートは、テキスト・アイテム、PL/SQLアイテム、URLアイテムおよびtext/htmlまたはtext/plainタイプのファイル・アイテムに使用します。

アイテム用Portalテンプレートに定義したアクセス・ルールは保持されます。権限を持っていないユーザーがテンプレートのコンテキスト内のアイテムにアクセスしようとすると、エラー・メッセージがレンダリングされます。

ユーザーは、次のいずれかの条件を満たす場合に、テンプレートのコンテキスト内のアイテムを表示できます。

  • テンプレートがパブリックの場合

  • ユーザーがテンプレートに対して「表示」以上の権限を持っている場合

  • ユーザーがページ・グループに対して「テンプレートの管理」権限を持っている場合

この項では、アイテム用Portalテンプレートの作成、適用、編集および切離しの方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。

パラメータの引渡しおよびアイテム用Portalテンプレートの詳細は、22.6.1項「Portalテンプレートに表示されるアイテムのパラメータ値の定義」を参照してください。アイテム用Portalテンプレートを保護する方法は、17.11項「Portalテンプレートに対する権限の付与」を参照してください。

12.2.2.1 アイテム用Portalテンプレートの作成

アイテム用Portalテンプレートを使用すると、ページ設計者は、レイアウト、フォント、色および補助コンテンツに加えて、リクエストされたアイテムのコンテンツに動的に置き換えられるプレースホルダを定義するテンプレートを作成できます。アイテムのプレースホルダには、ユーザーがアイテムコンテンツから離れてから戻った場合など、ターゲット・コンテンツでコンテキストが失われる場合に表示するデフォルト・コンテンツを選択できます。

ユーザーがアイテム用Portalテンプレートのタブをクリックすると、タブのURLがアイテムのURLに取ってかわり、アイテムコンテンツは保持されません。つまり、アイテム・テンプレートから収集されたページ上のタブ間を切り替えるユーザーは、アイテム・テンプレートをレンダリングするURLを所有するアイテムのコンテキストを失う場合があります。このような場合は、本来テンプレートを呼び出したアイテムのかわりにデフォルト(プレースホルダ)・アイテムが表示される可能性があります。このような論理的ではあるが紛らわしい状況を回避する方法の1つは、ページ内のナビゲーションを最小限に抑えてアイテムのテンプレートをできるだけ単純にすることです。つまり、タブやサブタブはなるべく使用しないでください。

Portalテンプレートにアイテムのプレースホルダを配置すると、常にそのテンプレートはアイテム用Portalテンプレートになります。これは、アイテムのプレースホルダが非アクティブ状態(下書き、保留中、却下、非表示、期限切れなど)の場合でも当てはまります。ただし、アイテムのプレースホルダがアクティブ状態でない場合は、デフォルト・コンテンツまたはアイテムがレンダリングされるときに取ってかわるコンテンツは表示されません。


注意:

テンプレート自体のアイテムは、アイテムのプレースホルダに対するデフォルト・コンテンツとして選択できません。

「表示オプション」が「ページ領域にアイテムを直接表示」に設定されているURLタイプのアイテムは、アイテム用のPortalテンプレート上にレンダリングされるとき、HTTP認証を必要とするURLを指すことができません。リンクとしてレンダリングされるアイテムには、このような制限はありません。


アイテム用Portalテンプレートを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、テンプレートを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。このテンプレートをページ・グループ間で使用する場合は、「共有オブジェクト」ページ・グループを選択します。

  4. 「レイアウトと外観」セクションで、「Portalテンプレート」ヘッダーの横の「作成」リンクをクリックします。

  5. 「表示名」フィールドに、表示名を入力します。

    空白を含む任意の文字を使用できます。

    Oracle Portalにおけるオブジェクトの命名規則の詳細は、付録D「Oracle Portalのオブジェクト命名規則」を参照してください。


    注意:

    Oracle Portalのユーザー・インタフェースでは、値が必要なフィールドにアスタリスク(*)が表示されます。

  6. このテンプレートをすぐにユーザーが適用できるようにする場合は、「このページ・グループ内で使用可能にする」チェック・ボックスを選択します。

    テンプレートの作成を完了するまで、このチェック・ボックスの選択を解除したままにしておくことを検討してください。このオプションを選択すると、テンプレートは、関連があるテンプレート選択リストに表示されます。たとえば、このチェック・ボックスを選択した場合に、テンプレートにアイテムのプレースホルダが含まれていると、そのテンプレートはページ・プロパティの「アイテム」タブに一覧表示され選択可能になります。

    このオプションの選択に関係なく、アイテム・テンプレートは常に「ページ・グループ」ポートレットの「Portalテンプレート」ヘッダーに一覧表示され選択可能になります。


    注意:

    このチェック・ボックスを選択すると、すべてのユーザーがテンプレートを表示することも可能になります。ただし、テンプレートに基づくページのセキュリティには影響しません。

  7. 「バナー用のナビゲーション・ページ」ドロップダウン・リストから、ページ上部に表示するナビゲーション・バーを選択します。

    バナーを選択しない場合は、「<なし>」を選択します。

  8. 「作成」をクリックします。

    テンプレートが編集モードで開きます。

  9. テンプレートを作成します。

    ここでは、リージョンによるレイアウトの設計と、テンプレートに含める予定のイメージおよび他のコンテンツの追加を行います。ページ・リージョンに関する作業の詳細は、第10章「レイアウトに関する作業」を参照してください。各種コンテンツの追加方法は、第14章「アイテムの使用」および第15章「ポートレットの使用」を参照してください。

  10. 1つ以上のアイテム・リージョンに、アイテムのプレースホルダを追加します。

    1. アイテムのプレースホルダを含むリージョンの上の「アイテムの追加」アイコンをクリックします。

    2. 「コンテンツ・アイテム・タイプ」ドロップダウン・リストから、「アイテムのプレースホルダ」を選択します。

      「アイテムのプレースホルダ」アイテム・タイプがこのリストに表示されない場合は、「使用可能なアイテム・タイプを設定」リンクをクリックして、「アイテムのプレースホルダ」を使用可能なアイテム・タイプのリストに追加します。このリンクが表示されない場合は、ページ・グループ管理者にこのアイテム・タイプをページ・グループの使用可能なアイテム・タイプのリストに追加するように要求してください。各種アイテム・タイプをページ・グループに対して使用可能にする方法は、5.2.2.3項「アイテム・タイプのページ・グループでの使用」を参照してください。

    3. 「次へ」をクリックします。

    4. 「アイテム選択」アイコンをクリックして、使用可能なコンテンツのリストをブラウズします。

      ポータルにアップロードされたすべての使用可能なアイテムから選択します。唯一選択できないアイテムは、テンプレートにすでに配置されているアイテムです。

    Portalテンプレートにアイテムのプレースホルダを含めると、アイテム用Portalテンプレートになり、ページ・プロパティの「アイテム」タブのアイテム・テンプレート選択リストに表示されます。

  11. 新しいPortalテンプレートを作成するとき、作成プロセスを迅速に行うために、スタイルやアクセス設定など様々なプロパティはデフォルトになります。テンプレートを作成した後で、テンプレートのプロパティを編集して、このようなデフォルト設定を変更することができます。


    注意:

    アイテム用Portalテンプレートのプロパティを編集する方法の詳細は、12.2.2.4項「アイテム用Portalテンプレートの編集」を参照してください。

12.2.2.2 アイテム用Portalテンプレートの適用

アイテム用Portalテンプレートは、ページ・レベルおよびアイテム・レベルで選択できます。ページ・レベルでは、Portalテンプレートはページ・プロパティの「アイテム」タブで選択します。アイテム・レベルでは、Portalテンプレートは「アイテムの編集」画面で選択します。テンプレートを「アイテムの編集」画面で選択できるようにするには、ユーザーがページ・レベルで指定されたテンプレート以外のものを選択できることをページ・プロパティで指定する必要があります。

この項では、ページ・レベルおよびアイテム・レベルでアイテム用Portalテンプレートを適用する方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。

12.2.2.2.1 ページ・レベルでのアイテム用Portalテンプレートの適用

アイテム用Portalテンプレートを適用するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、アイテム・テンプレートを適用するページを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「ページ」ヘッダーで、アイテム・テンプレートを適用するページへのリンクをクリックします。

    ページが編集モードで開きます。

  5. ページ上部のツールバーにある「ページ: プロパティ」リンクをクリックします。

  6. 表示されたページで、「アイテム」タブをクリックして前面に表示します。

  7. 「このPortalテンプレートを使用する」ラジオ・ボタンを選択した後、関連するドロップダウン・リストからテンプレートを選択します。

    ページ・グループと「共有オブジェクト」ページ・グループの両方に同じ名前のテンプレートがある場合、選択リストのテンプレート名にページ・グループ名が追加されます。たとえば、<template_name> (page_group_name)となります。これは、選択リストでテンプレートを識別するのに便利です。

  8. 必要に応じて、「このページのアイテムに別のPortalテンプレート使用を許可する」チェック・ボックスを選択します。

    このオプションを選択すると、ユーザーはこのページのアイテムを編集するときに別のテンプレートを選択できます。

  9. 「OK」をクリックして変更を保存し、編集モードでページに戻ります。

    あるいは、「適用」をクリックして変更を保存し、「アイテム」タブにとどまります。

ユーザーがこのページのアイテムへのリンクをクリックすると、アイテムコンテンツが選択したテンプレートのコンテキスト内に表示されます。

プロパティ継承ルール(ページ・グループ・レベルで設定)が親ページからプロパティ設定をコピーすることに設定されている場合は、アイテム・テンプレートを適用するページのすべてのサブページも親ページのアイテム・テンプレート設定を継承します。テンプレート設定へのその後の変更は、サブページに伝播します。

オプション「このページのアイテムに別のPortalテンプレート使用を許可する」にはこの処理は適用されません。親ページのアイテム・テンプレートの設定への変更がサブページに適用されるときも、「このページのアイテムに別のPortalテンプレート使用を許可する」の設定に加えた変更は継承されません。

12.2.2.2.2 アイテム・レベルでのアイテム用Portalテンプレートの適用

ユーザーがアイテム用Portalテンプレートをアイテム・レベルで適用できるようにするには、「このページのアイテムに別のPortalテンプレート使用を許可する」オプションをページ・プロパティの「アイテム」タブで選択する必要があります。

ページ・レベルで指定したテンプレート以外のものを使用するときは、アイテム用Portalテンプレートをアイテム・レベルで適用します。


注意:

アイテム・レベルでテンプレートを適用するオプションは、テキスト・アイテム、PL/SQLアイテム、URLアイテムおよびtext/htmlまたはtext/plainタイプのファイル・アイテムのいずれかに対してのみ使用できます。

アイテム・レベルでアイテム用Portalテンプレートを適用するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、アイテム・テンプレートを適用するページを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「ページ」ヘッダーで、アイテム・テンプレートを適用するページへのリンクをクリックします。

    ページが編集モードで開きます。

  5. アイテム用Portalテンプレートを適用したページに移動し、アイテムを編集します。

    アイテムの編集方法は、第14章「アイテムの使用」を参照してください。


    注意:

    アイテム用Portalテンプレートを特定のアイテムに対して選択するオプションは、アイテムを追加するときではなくアイテムを編集するときのみ使用できます。

  6. 「このPortalテンプレートを使用する」を選択した後、ドロップダウン・リストからテンプレートを選択します。

  7. 「OK」をクリックします。

12.2.2.3 アイテム用Portalテンプレートの実行時のコール

場合によっては、ポータルのプロパティで定義したものとは異なるテンプレートのコンテキスト内にアイテムを表示する必要があります。たとえば、プリンタフレンドリな書式でアイテムを表示する場合などです。

多くの企業が、公開されたコンテンツにプリンタフレンドリ・オプションを提供しています。アイテムを読むユーザーはリンクをクリックすると、広告や他の無関係なコンテンツが表示されない同じアイテムに移動できます。この効果は、プリンタフレンドリなテンプレートをアイテムURLに指定して、実行にテンプレートをコールすると実現できます。

パスベースのURLにおけるデフォルトのアイテム用Portalテンプレートに優先するコールの構文は、次のとおりです。

http://<host>:<port>/portal/page/<dad>[/lang-<language>][/ver-<version>]/
<page_path>/<item_name>?_template=/<page group name>/<template name>

永続URLにおけるデフォルトのアイテム用Portalテンプレートに優先するコールの構文は、次のとおりです。

http://<host>:<port>/portal/page/<dad>[/lang-<language>][/ver-<version>]/
<item_guid>?_template=/<page group name>/<template name>

注意:

いずれのコールも機能するには、プリンタフレンドリなテンプレートがすでに作成されている必要があります。

コールするテンプレート名は、テンプレートの作成時に指定した名前です。これは、テンプレートの表示名とは異なります。

これらのURL形式のいずれかを、2つの「アイテムのプレースホルダ」アイテム(それぞれ独自のリージョンに存在)、2つのアイテム用Portalテンプレートおよび2つHTMLコンテンツ・レイアウト・テンプレートとともに使用して、プリンタフレンドリ・バージョンのアイテムへのリンクを組み込んだアイテム用Portalテンプレートを作成できます。

2つのアイテムのプレースホルダを同じテンプレートに配置すると、同じアイテムがレンダリングされます。この知識を武器に、プリンタフレンドリ・バージョンのアイテム(記事により多くの面積を割き、不要な追加コンテンツを除いたアイテム)へのリンクを組み込んだアイテム用Portalテンプレートを作成できます。

たとえば、次のようになります。

  • 「MainItem」という名前のアイテム用Portalテンプレートを作成します。

  • 「PrinterFriendly」という名前の2つ目のアイテム用Portalテンプレートを作成します。このテンプレートは、ページ・プロパティまたはアイテム・プロパティで現在選択されているデフォルトのアイテム・テンプレートに優先します。

  • 「MainItem」テンプレートに2つ以上のリージョンを作成します。一方はアイテムコンテンツの表示用、他方はプリンタフレンドリ・バージョンのアイテムへのリンクの表示用です。アイテムのプレースホルダを各リージョンに追加します。

  • アイテムへのリンクを(#item.url#代替タグを使用して)レンダリングし、「PrinterFriendly」Portalテンプレートを(この項の冒頭で説明したURL構文を使用して)呼び出すHTMLコンテンツ・レイアウト・テンプレートを作成します。たとえば、次のようになります。

    <a href="#item.url#?_template=/mypg/PrinterFriendly">
    <img src="/images/printer.gif" border="0"> Printer Friendly
    </a>
    

    このコードでは、「Printer Friendly」というラベルのプリンタ・アイコン(図12-7)が表示されます。

    図12-7 プリンタ・アイコンとラベル

    「Printer Friendly」アイコンとラベル

    アイコンとテキストは、表示されるアイテムのURL(#item.url#)および「PrinterFriendly」アイテム用Portalテンプレート(?_template=/mypg/PrinterFriendly)を参照するHREFタグで囲みます。

    #item.url#代替タグは現在のアイテム(どんなものでも)のURLをレンダリングするため、この参照はすべてのアイテムに対して機能します。

  • 「MainItem」テンプレートを記事へのリンクを含むページに適用します。テンプレートを適用するには、ページ・プロパティの「アイテム」タブに移動します。

ユーザーがアイテムをリクエストすると、アイテムのコンテンツが「MainItem」テンプレートのコンテキスト内に表示されます。「MainItem」テンプレートには、リクエストされたアイテムへの「Printer Friendly」リンクが含まれています。ユーザーが「Printer Friendly」リンクをクリックすると、同じアイテムが今度は「Printer Friendly」テンプレートのコンテキスト内にレンダリングされます。

この例では、「Printer Friendly」テンプレートは実行時にコールされます。

Oracle PortalでのURLの生成の詳細は、付録C「Oracle PortalでのURLの構成」を参照してください。代替タグの詳細は、付録E「HTMLおよび非構造化UIテンプレートの代替タグ」を参照してください。HTMLコンテンツ・レイアウト・テンプレートを作成および適用する方法は、12.3.2項「HTMLを使用したリージョン・コンテンツのレイアウトと外観の定義」を参照してください。

12.2.2.4 アイテム用Portalテンプレートの編集

アイテム用Portalテンプレートを編集するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、アイテム用Portalテンプレートを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「Portalテンプレート」ヘッダーで、編集するテンプレートへのリンクをクリックします。

    テンプレートが編集モードで開きます。

  5. テンプレートを変更します。キャッシュされたバージョンのテンプレートの期限が切れると、そのテンプレートを使用するすべてのアイテムは編集後のバージョンで表示されます。この処理を速めるには、ページの「アクセス」タブに移動して「キャッシュのクリア」リンクをクリックします。テンプレートおよびキャッシュの詳細は、第21章「ページ生成のパフォーマンスの向上」を参照してください。

  6. テンプレートのプロパティを編集するには、ページ上部のツールバーにある「テンプレート: プロパティ」リンクをクリックします。

  7. 必要に応じて、タブ間を移動し、プロパティを編集します。

    • メイン: テンプレートの名前または表示名の変更、説明の追加、ページ・キャッシュ・オプションの選択、ページ・アセンブリ・タイムアウトの指定。Portalテンプレートに適用するネーミング規則の詳細は、付録D「Oracle Portalのオブジェクト命名規則」を参照してください。

      テンプレート・キャッシュ・オプションの詳細は、第21章「ページ生成のパフォーマンスの向上」を参照してください。

    • スタイル: テンプレートのスタイルの選択。スタイルは、ページの色およびフォントを指定します。「プレビュー」ボタンをクリックして「ポートレット」「アイテム」「タブ」「共通」の各ラジオ・ボタンをひととおり選択し、選択したスタイルのルック・アンド・フィールをプレビューします。スタイルの詳細は、第11章「色とフォントに関する作業」を参照してください。


      注意:

      「ページで別のスタイルを使用可能にする」設定はアイテム用Portalテンプレートに影響を及ぼしません。アイテム・テンプレートは実行中に動的にレンダリングされるため、他のページ設計者が(静的ページで行うように)そのページに移動して別のスタイルを指定することはできません。

    • アクセス: アクセス制御設定の定義。これらの設定は、ページおよびアイテムに関係があります。アイテム用Portalテンプレートを保護する方法は、17.11項「Portalテンプレートに対する権限の付与」を参照してください。

    • アイテム: アイテムのバージョニング・レベルとコンテンツを配置するデフォルト・リージョンの指定。

    • オプション: HTMLページ・スキンの選択。詳細は、12.1.2項「HTMLテンプレートとは」を参照してください。

    • パラメータ: ページのパラメータの設定。詳細は、第22章「パラメータとイベントの使用」を参照してください。

    • イベント: ページのイベントの設定。詳細は、第22章「パラメータとイベントの使用」を参照してください。

  8. 編集が終了したら「OK」をクリックします。

12.2.2.5 アイテム用Portalテンプレートの切離し

アイテム用Portalテンプレートのコンテキスト内にアイテムを表示しない場合は、ページからテンプレートを切り離すことができます。テンプレートを切り離すと、ユーザーがアイテム・リンクをクリックしたときに表示されるコンテンツは、テンプレートのコンテキスト内に表示されなくなります。ページ用Portalテンプレートを切り離すときとは対照的に、アイテム用Portalテンプレートの選択を解除すると、テンプレート・オブジェクトはあとに残りません。アイテムコンテンツは、空白のブラウザ・ウィンドウに表示されます。

アイテム用Portalテンプレートを切り離すには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、アイテム用Portalテンプレートの切離し元となるページを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「ページ」ヘッダーで、テンプレートの切離し元となるページへのリンクをクリックします。

    ページが編集モードで開きます。

  5. ページ上部のツールバーにある「ページ: プロパティ」リンクをクリックします。

  6. 表示されたページで、「アイテム」タブをクリックして前面に表示します。

  7. 「Portalテンプレートを使用しない」ラジオ・ボタンを選択します。

  8. 「OK」をクリックします。

アイテムコンテンツおよびテンプレートを格納しているキャッシュの期限が切れると、ユーザーがこのページのアイテムへのリンクをクリックしたときに、アイテムコンテンツは切り離されたテンプレートのコンテキスト内には表示されなくなります。この処理を速めるには、ページの「アクセス」タブに移動して「キャッシュのクリア」リンクをクリックします。テンプレートおよびキャッシュの詳細は、第21章「ページ生成のパフォーマンスの向上」を参照してください。

12.2.3 Portalテンプレートのコピー

Portalテンプレートをコピーすると、似たようなレイアウトおよびコンテンツを保持する既存のテンプレートに基づいた新しいPortalテンプレートを簡単に作成できます。コピーは、元と同じページ・グループに作成されます。


注意:

コンテンツとポートレットのパーソナライズは、カテゴリおよびパースペクティブに対して自動的に生成されるPortalテンプレートの場合、コピーされません。

Portalテンプレートをコピーするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. ページ上部の「ナビゲータ」リンクをクリックします。

  3. 「ページ・グループ」タブのルート・レベル(「パス: ページ・グループ」)に移動します。

  4. コピーするテンプレートを所有するページ・グループの名前をクリックします。

  5. ページ・グループ・オブジェクトのページで、「Portalテンプレート」ノードをクリックします。

  6. 該当するテンプレートの横の「コピー」リンクをクリックします。

  7. 「Portalテンプレートのコピー」ページで、テンプレートの表示名を編集します。

    任意の最大256文字を使用できます。表示名は、他のユーザーに対してそのPortalテンプレートを識別します。「ページ・グループ」ポートレット、PortalナビゲータおよびOracle Portalのユーザー・インタフェースのテンプレート選択リストで使用されます。「表示名」フィールドのデフォルト値は、ソース・テンプレートの表示名から取得され、「のコピー」という語が追加されます。

  8. 「アクセス制御をコピーする」チェック・ボックスを選択または選択を解除します。

    • ソース・テンプレートからアクセス制御をコピーする場合は選択します。

    • ソース・テンプレートのアクセス制御設定をコピーしない場合は選択を解除します。

  9. 「コンテンツのコピー」チェック・ボックスを選択または選択を解除します。


    注意:

    このオプションは、すべてのPortalテンプレートに使用できます。ただし、カテゴリおよびパースペクティブに対して自動的に生成されたテンプレートを除きます。

    • ソースのPortalテンプレートのコンテンツをコピーする場合は選択します。これには、ソース・テンプレートのアイテムおよびポートレットが含まれます。

    • ソース・テンプレートのコンテンツをコピーしない場合は選択を解除します。スタイルを含めたソースのプロパティと、リージョン・レイアウトのみがコピーされます。

  10. 「ポートレットのパーソナライズをコピーする」チェック・ボックスを選択または選択を解除します。


    注意:

    このオプションは、すべてのPortalテンプレートに使用できます。ただし、カテゴリおよびパースペクティブに対して自動的に生成されたテンプレートを除きます。

    • ソースのPortalテンプレート上のポートレットに対して行ったパーソナライズをコピーする場合は選択します。

    • コピー上のポートレットをデフォルト値にリセットする場合は選択を解除します。

  11. 「OK」をクリックして、コピーを完成します。

12.2.4 Portalテンプレート・プロパティの編集

テンプレート・プロパティを編集して、テンプレートの名前、表示名およびキャッシュ・ルールなどの基本テンプレート属性値を修正します。

Portalテンプレートを編集するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログインします。

  2. 「構築」タブをクリックして、前面に表示します。

  3. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、編集するPortalテンプレートを所有するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  4. 「レイアウトと外観」セクションの「Portalテンプレート」で、編集するテンプレートの名前をクリックします。

    テンプレートが編集モードで開きます。


    注意:

    「ページ・グループ」ポートレットに表示されるテンプレートの中に該当するテンプレートが含まれていない場合は、リストの最後に表示される「追加」リンクをクリックします。

  5. ページ上部のツールバーにある「テンプレート: プロパティ」リンクをクリックします。

    「テンプレート・プロパティ」ページが開き、「メイン」タブが表示されます。「メイン」タブで使用できる属性は、最初にページを作成したときに使用できた属性とは若干異なります。特に、「メイン」タブには「名前」属性が含まれます。

    「名前」属性は、Oracle Portalでの使用方法と指定内容に使用できる文字を定めるルールのいずれにおいても、「表示名」属性とは異なります。Oracle Portalでは、名前はパスベースのURLの生成に使用されます。


    注意:

    Oracle PortalでのURLの生成の詳細は、付録C「Oracle PortalでのURLの構成」を参照してください。

    「名前」フィールドのデフォルト値は、テンプレートが作成されたときに指定した表示名から取得されます。この値は、60文字に切り捨てられ、このフィールドで無効な文字は削除されます。無効な文字は次のとおりです。

    & # % \ / : * ? < > | , "

    たとえば、表示名R&D Tempの場合、名前RD Tempとなります。

    「名前」では、大文字と小文字が区別されます。ページ・グループ内では一意である必要があります。任意の最大60文字を使用できます。ただし、前述の文字は除きます。

  6. 必要に応じて、タブ間を移動し、プロパティを編集します。

    テンプレート・キャッシュ・オプションの詳細は、第21章「ページ生成のパフォーマンスの向上」を参照してください。


    注意:

    HTMLページ・スキン・テンプレートをPortalテンプレートに適用するためのユーザー・インタフェースは「オプション」タブにあります。

  7. 編集が終了したら「OK」をクリックします。