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Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1.0.1.0)
B61023-01
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7 グラフィック・モードでOracle Management Serviceソフトウェアのみをインストールして後で構成

この章では、グラフィック・モードでOracle Management Service(OMS)のソフトウェア・バイナリのみをインストールして、後でインストールを構成する方法について説明します。特に、次の内容について説明します。

概要

Oracle Management Serviceソフトウェアのみをインストールして後で構成する方法を使用すると、まずOMSのソフトウェア・バイナリのみをインストールして、後からすでにOracle Management Repository(管理リポジトリ)で構成されている動作保証済の既存のOracle Databaseと使用できるようにOMSを構成できます。したがって、このアプローチはインストール・フェーズと構成フェーズの2つのフェーズに大別されます。

インストール・フェーズ中には、Oracleミドルウェア・ホーム内に次のものが作成されます。

構成フェーズ中には、次の処理が行われます。

このアプローチは、次のような場合に最適です。

開始前

開始する前に、次のことに注意してください。

前提条件

グラフィック・モードでOMSのソフトウェア・バイナリをインストールする前に、「前提条件」で説明されている前提条件を満たしていることを確認してください。

追加OMSのインストール

グラフィック・モードでOMSのソフトウェア・バイナリのみをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを実行して、インストーラを起動します。

    <Software_Location>/runInstaller -noconfig

    このコマンドの<Software_Location>は、<DVD><Software_Downloaded_Location>のいずれかです。


    注意:

    • Microsoft Windowsの場合は、runInstallerではなくsetup.exeを起動してください。

    • Microsoft Windowsで、ソフトウェアのダウンロード場所のパスに複数の語とその間の空白からなるサブディレクトリ名が含まれている場合、このようなサブディレクトリの親ディレクトリに、そのサブディレクトリの最初の語と一致する名前のファイルが含まれていないことを確認します。

      たとえば、ソフトウェアがC:\Documents and Settingsにダウンロードされている場合、setup.exeを起動する前に、C:\ driveにDocumentsというタイトルのファイル(たとえば、C:\Documentsのようなショートカット・ファイル)が存在しないことを確認します。


  2. Enterprise Manager Grid Controlのインストール・ウィザードが表示されます。ウィザードにより、インストール・プロセス全体がガイドされます。2つ目のインストール・タイプ(「追加管理サービスの追加」を選択し、各画面で必要な情報を指定します。最終画面が表示されるまで、各画面で「次へ」をクリックします。最終画面で「インストール」をクリックして、OMSをインストールします。

    各画面で指定する必要のある値の詳細は、次のURLで入手できる『Oracle Enterprise Manager Grid Control基本インストレーション・ガイド』の追加OMSをインストールする手順に従ってください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

アドオンのインストール


注意:

この項に示されている手順は、追加OMSにアドオンをインストールする場合のみ実行してください。それ以外の場合は、この項を省略して次の項に進んでください。

OMSのソフトウェア・バイナリをインストールした後、次の手順を実行して、11gリリース1のアドオンをインストールします。

  1. OMSのOracleホームから次のコマンドを実行して、アドオンをインストールします。

    $<ORACLE_HOME>/oui/bin/runInstaller -noconfig

  2. インストーラでproducts.xmlファイルの場所を指定するように要求されたら、products.xmlが含まれる/Disk1/stage/ディレクトリのフルパスを指定します。必ず、products.xmlファイルまで含めたパスを指定してください。/Disk1/stage/ディレクトリは、ダウンロードしたアドオン・ソフトウェア内に用意されています。

    たとえば、アドオンを/scratch/<AddOn_Name>/にダウンロードした場合は、パスを/scratch/<AddOn_Name>/Disk1/stage/products.xmlとして指定します。


    注意:

    インストールを進行すると、アドオンOMSコンポーネントと、アドオンをインストールするOMSのOracleホームを選択するように要求されます。また、管理リポジトリ関連の詳細も指定するように要求されます。

OMSのインストール後

(UNIXのみ)新しい端末でrootユーザーとしてログインし、OMSのOracleホームからallroot.shスクリプトを実行します。

$<ORACLE_HOME>/allroot.sh

OMSの構成

OMSを構成するには、次のようにします。

  1. 環境内に環境変数PERL5LIBが設定されている場合は、その設定を解除します。

  2. OMSのOracleホーム(oms11g)から、ConfigureGC.plスクリプトを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/perl/bin/perl <ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.pl


注意:


OMSの構成後

追加OMSを構成した後は、次の手順を実行します。

  1. インストールを検証します。

    1. OMSのOracleホーム(oms11g)に移動して次のコマンドを実行すると、OMSが動作していることを確認するメッセージが表示されます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms

    2. 管理エージェントのOracleホーム(agent11g)に移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl status agent

    3. 管理エージェントのOracleホーム(agent11g)に移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl upload


    注意:

    デフォルトでは、HTTPSプロトコルを使用してのみEnterprise Manager Grid Controlにアクセスできます。HTTPプロトコルを使用するには、OMSのOraceホームから次のコマンドを実行して、ロック解除します。

    emctl secure unlock -console


  2. 追加OMSを追加した結果としてのドメインの構成変更がGrid Controlコンソールに反映されるように、Enterprise Managerアプリケーションが含まれるOracle WebLogic Serverドメインをリフレッシュします。Oracle WebLogic Serverドメインをリフレッシュするには、次の手順を実行します。

    1. Enterprise Manager Grid Controlで、Enterprise Managerアプリケーションが含まれるOracle WebLogic Serverドメインのホームページにナビゲートします。ほとんどの場合、ホームページへのダイレクトURLは次のようになります。ドメイン名がGCDomainでない場合は、その文字列でドメイン名を置換してください。

      [protocol]://[host]:[port]/em/faces/as/as/domainHome?target=/secFarm_GCDomain/GCDomain&type=weblogic_domain

    2. 「WebLogicドメイン」メニューから「WebLogicドメインのリフレッシュ」をクリックします。

    3. 「WebLogicドメインのリフレッシュ」ページで「続行」をクリックします。


    注意:

    これにより、「WebLogicドメインのリフレッシュ」ジョブが発行されます。このジョブによってドメイン構成変更が取得され、Enterprise Manager Grid Controlコンソールに反映されます。このジョブは1日に1回繰り返されます。このため、将来的にさらに追加OMSを追加したり、Enterprise ManagerシステムからOMSを削除したりすると、このジョブによってOracle WebLogic Serverドメインの構成変更が自動的に取得されます。追加OMSを追加するたびにこの手順を繰り返す必要はありません。

  3. 付録H「Oracle Management Serviceのプロキシ構成の設定」の説明に従って、プロキシ・サーバーを構成します。

  4. 付録G「監視のためのデータベースおよびASMターゲットの構成」の説明に従って、Oracle DatabaseおよびOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)ターゲットを監視のために構成します。

  5. Enterprise Manager Grid Controlコンソールにアクセスするために、My Oracle Supportノート412431.1に示されている動作保証済のブラウザ以外は使用しないでください。

  6. (オプション)別の管理リポジトリに接続する場合は、OMSを停止して次のコマンドを実行してから、OMSを再起動します。

    emctl config oms -store_repos_details (-repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> | -repos_conndesc <connect descriptor>) -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd>] [-no_check_db]


    注意:

    Linuxでは、一重引用符または二重引用符を使用して接続記述子をダブルエスケープする必要があります。ただし、Microsoft Windowsではその必要はありません。

    Linuxでの例を次に示します。

    emctl config oms -store_repos_details -repos_host myreposhost.mydomain.com -repos_port 12345 -repos_sid mydb -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myreposhost.mydomain.com)(PORT=12345))(CONNECT_DATA=(SID=mydb)))"' -repos_user sysman

    Microsoft Windowsでの例を次に示します。

    emctl config oms -store_repos_details -repos_host myreposhost.mydomain.com -repos_port 12345 -repos_sid mydb -repos_conndesc (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myreposhost.mydomain.com)(PORT=12345))(CONNECT_DATA=(SID=mydb))) -repos_user sysman


  7. (オプション)SYSMANパスワードを変更する場合は、OMSを停止して次のコマンドを実行してから、OMSを再起動します。

    emctl config oms -change_repos_pwd

  8. (オプション)新しくインストールされたターゲットを検出する場合、スタンドアロン管理エージェントをクラスタベース管理エージェントに変換する場合、クラスタの新規ノード上でターゲットを検出する場合、またはクラスタベース管理エージェントを再構成する場合は、agentcaスクリプトを実行して、再構成およびすべての新規ターゲットの検出を行う必要があります。

    agentcaスクリプトの詳細は、「エージェント・コンフィギュレーション・アシスタントの用途」を参照してください。

    管理エージェントの再構成およびすべての新規ターゲットの検出の詳細は、付録I「Oracle Management Agentの再構成および新規ターゲットの検出」を参照してください。

  9. (オプション)WLSでトランザクション・リクエストをトレースするためにリクエスト監視機能を有効にする場合は、監視対象のターゲットに対して、アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)のマネージャとエージェントおよびJVM診断を構成する必要があります。

    JVM診断のインストールおよびリクエスト監視機能の有効化の詳細は、Oracle Enterprise Manager管理ガイドを参照してください。

    Enterprise Manager Grid ControlでのADP機能の有効化の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Management Pack Plus for SOAスタート・ガイド』を参照してください。

    これらのガイドはいずれも、次のURLで入手可能です。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html