Oracle ESB Controlの「サービス」ビューを使用すると、システム定義とサービス定義の表示、ルーティング・ルールの更新、トラッキング可能フィールドの定義およびサービスの図式ダイアグラムの表示ができます。
図12-2に、Oracle ESB Controlの「サービス」ビューの「ダイアグラム」タブの例を示します。
図12-2 Oracle ESB Controlの「サービス」ビュー - 「ダイアグラム」タブ
「サービス」ビューは2つの主要なリージョンに分割されており、左側に「サービス」パネル、右側に複数のタブ・ページが表示されます。「サービス」パネルには、ESBシステムのナビゲーション・ツリー、サービス・グループ、各サービス・グループ内のサービスが表示され、ナビゲーション・ツリー内のオブジェクトを作成、削除および移動するためのボタンが表示されます。
「サービス」パネルは、Oracle ESB Controlの左側に表示されます。このパネルには、ESBシステム、グループおよびサービスを作成したり削除するためのボタン、および作成後のアイテム(およびその現行ステータス)を示すナビゲーション・ツリーが表示されます。
タブ・パネルには、ナビゲーション・ツリーで選択したサービスの詳細が表示されます。各サービスについて、次のことを実行できます。
「ダイアグラム」タブでは、選択したサービスと、ESBシステム内の他のオブジェクトとの関係、および統計(待機時間、スループット、インスタンスおよびフォルト)を表示できます。
ダイアグラム内では、選択したサービスは青色で、他のサービスは灰色で表されます。
「定義」タブでは、選択したサービスの定義を表示し、そのサービスを有効または無効にできます。また、実行時におけるペイロードの検証も設定できます。このページには、選択したサービスに関するWSDLファイルの内容が要約されて表示されます。このページは、インバウンド・アダプタ・サービス以外のすべてのサービスについて、3つのリージョンで構成されています。インバウンド・アダプタ・サービスについては、全体的なセクションのみが表示され、リージョンには一部のフィールドのみが表示されます。
一般リージョンの情報は、ラベルは付いていませんが、ページの上部に表示されます。ページのこのリージョンには、「名前」、「タイプ」、「説明」、「外部サービスから呼出し可能」、「具体的なWSDL URL」、「ポート・タイプ」、「ネームスペース」、「WSDL URL」および「SOAPエンドポイントURI」の各要素が表示されます。インバウンド・アダプタ・サービスの場合は、表示される要素は「名前」、「タイプ」、「説明」および「インバウンド・アダプタWSDL URL」のみです。
ページの「操作」リージョンには、サービスWSDLによって記述された操作名とそのタイプ(一方向またはリクエスト/レスポンス)がリストされます。
ページの「操作の詳細」リージョンには、「操作」リージョンで選択した操作に関する詳細が表示されます。表示される情報には、実行時におけるペイロードの検証、メッセージ・ペイロードの要素名およびスキーマの場所(ある場合)が含まれます。このリージョンに表示されるタブは、次の操作定義に応じて決まります。
一方向操作
選択した操作が一方向操作として定義されている(WSDLで、操作に関して入力要素のみが定義されている)場合は、「リクエスト」タブのみがアクティブになります。
リクエスト・レスポンス操作
選択した操作がリクエスト・レスポンス操作として定義されている(WSDLで、操作に関して入力要素と出力要素の両方が定義されている)場合は、「リクエスト」タブと「レスポンス」タブがアクティブになります。
フォルト
操作に関してフォルトが定義されている(WSDLで、操作に関してフォルト要素が定義されている)場合は、「フォルト」タブがアクティブになります。
「ルーティング・ルール」タブでは、選択したルーティング・サービスに対するルーティング・ルールの優先度を表示、更新、削除および設定できます。これは、Oracle JDeveloper ESB Designerの「ルーティング・ルール」パネルでの処理に類似しています。第6.10項「ルーティング・ルールの指定」を参照してください。
「プロパティ」タブでは、選択したアダプタ・サービスまたはSOAPサービスのエンドポイント・プロパティを追加、表示、更新および削除できます。この処理は、Oracle JDeveloper ESB Designerの「エンドポイント・プロパティ」パネルでの処理に類似しています。第6.6項「アダプタ・サービスまたはSOAPサービスのエンドポイント・プロパティの追加」を参照してください。
注意: エンドポイント・プロパティは、本番の機能ではなく、プレビュー・モードの場合のみ使用できます。 |
「トラッキング可能フィールド」タブでは、選択したサービスのトラッキング可能フィールドを定義します。第12.8項「メッセージ・インスタンスのトラッキング管理」を参照してください。
ESBサービスの定義は、Oracle ESB Controlの「サービス」ビューで表示できます。また、サービスの「定義」タブでは、実行時におけるペイロードの検証を有効にしたり、サービスを外部サービスから起動可能であることを指定するなど、いくつかの構成を更新できます。
サービス定義を表示および変更する手順は、次のとおりです。
「サービス」ビューが表示されていない場合は、「サービス」をクリックします。
「サービス」パネルで、対象のサービスに移動してそのサービスを選択します。
「定義」タブをクリックします。
定義を確認し、必要に応じて1つ以上のシステム定義フィールドを更新します。
たとえば、「操作の詳細」リージョンで「実行時にペイロードを検証」の横にあるボックスをクリックし、この機能を有効にできます。
「適用」をクリックして、変更内容を保存します。
図12-3に、「定義」タブの「実行時にペイロードを検証」オプションが表示されている「サービス」ビューの例を示します。