この章では、Sun Cluster 3.x 構成を Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードするための情報と手順を説明します。
この節では、Sun Cluster 構成のアップグレードに関する次のガイドラインについて説明します。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードするときは、次の必要条件とソフトウェアサポートガイドラインを守ってください。
サポートされるハードウェア - クラスタハードウェアは、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアでサポートされている構成にする必要があります。現在サポートされている Sun Cluster 構成については、Sun のサポートセンターに問い合わせてください。
アップグレード中のアーキテクチャーの変更 - Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、アーキテクチャーを変更するアップグレードはサポートしていません。
最小限の Solaris OS - クラスタは、少なくとも、Solaris 8 2/02 ソフトウェア (最新の必須パッチを含む) で動作する必要があり、そうでない場合は、このソフトウェアにアップグレードする必要があります。
2005 年 3 月に配布された Solaris 10 OS へのアップグレードの制限 - Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、2005 年 3 月に配布された Solaris 10 OS のオリジナルリリースへのアップグレードはサポートしていません。少なくとも、Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にアップグレードする必要があります。
Solaris メジャーリリース間でのアップグレード - Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、Solaris 8 ソフトウェアから Solaris 9 ソフトウェアへの、あるいは、Solaris 9 ソフトウェアから Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) へのローリング以外のアップグレードだけをサポートします。
互換バージョンへのアップグレード - すべてのソフトウェアを、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアでサポートされるバージョンにアップグレードする必要があります。たとえば、データサービスが Sun Cluster 3.0 ソフトウェアでサポートされ、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアではサポートされない場合、データサービスを Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアでサポートされるバージョンにアップグレードする必要があります。特定のデータサービスのサポート情報については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「サポートされる製品」を参照してください。
そのデータサービスに関連するアプリケーションが Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアでサポートされない場合は、そのアプリケーションがサポートされるリリースにアップグレードする必要があります。
最小限の Sun Cluster ソフトウェアバージョン - Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、Sun Cluster 3.x ソフトウェアからの直接のアップグレードだけをサポートします。
NAFO から IPMP グループへの変換 - Sun Cluster 3.0 リリースからアップグレードする場合は、NAFO グループを IP ネットワークマルチパス グループに変換するときにパブリックネットワークアダプタで使用するテスト IP アドレスを用意する必要があります。scinstall アップグレードユーティリティーは、クラスタ内の各パブリックネットワークアダプタに対して、テスト IP アドレスの入力を求めます。テスト IP アドレスは、アダプタのプライマリ IP アドレスと同じサブネットでなければなりません。
IP ネットワークマルチパスグループのテスト IP アドレスについては、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「IPMP」(Solaris 9 または Solaris 10) を参照してください。
ダウングレード - Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、Sun Cluster ソフトウェアのダウングレードをサポートしません。
データサービスのアップグレードにおける scinstall の制限 - scinstall アップグレードユーティリティーは、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが提供するデータサービスだけをアップグレードします。カスタムまたはサードパーティ製のデータサービスは、手動でアップグレードする必要があります。
クラスタを Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードするときには、次のいずれかの方法を選択します。
ローリング以外のアップグレード –ローリング以外のアップグレード では、クラスタをシャットダウンしてから、クラスタノードをアップグレードします。すべてのノードを完全にアップグレードした後で、クラスタを運用状態に戻します。次の条件が 1 つでも当てはまる場合は、ローリング以外のアップグレード方法を使用する必要があります。
Sun Cluster 3.0 ソフトウェアからアップグレードする
Solaris 8 ソフトウェアから Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 ソフトウェアから Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にアップグレードする
アプリケーションやデータベースなど、アップグレードするソフトウェア製品が、すべてのクラスタノードで同じバージョンのソフトウェアを同時に実行することを要求する
Sun Management Center 用の Sun Cluster モジュールソフトウェアをアップグレードする
また、VxVM または VxFS もアップグレードする
ローリングアップグレード – ローリングアップグレードでは、1 度に 1 つのクラスタノードをアップグレードします。クラスタは、別のノードで実行されているサービスを利用できるため運用状態を維持できます。ローリングアップグレード方法は、次の条件のすべてが当てはまる場合に使用できます。
Sun Cluster 3.1 ソフトウェアからアップグレードする
Solaris オペレーティングシステムをアップグレードしているとしても、Solaris オペレーティングシステムを Solaris Update にのみアップグレードする
アップグレードが必要なアプリケーションまたはデータベースについては、ソフトウェアの現在のバージョンは、そのソフトウェアのアップグレードバージョンで実行されるクラスタに共存できます。
クラスタ構成が、ローリングアップグレードを実行するための必要条件を満たす場合でも、ローリング以外のアップグレードの実行を選ぶことができます。クラスタコントロールパネルを使用してすべてのクラスタノードに対して同時にコマンドを発行し、クラスタの停止時間を許容できる場合は、ローリングアップグレードよりもローリング以外のアップグレードの方が良い場合があります。
Sun Cluster 3.1 8/05 構成の計画の概要については、第 1 章「Sun Cluster 構成の計画」を参照してください。
この節の手順を実行して、Sun Cluster 3.x ソフトウェアから Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリング以外アップグレードを実行します。ローリング以外のアップグレードでは、クラスタノードをアップグレードする前に、クラスタ全体をシャットダウンします。この手順はまた、Solaris 8 ソフトウェアから Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 ソフトウェアから Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にクラスタをアップグレードできます。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにローリングアップグレードを実行する場合は、代わりに、「ローリングアップグレードの実行」の手順に従います。
作業 |
参照先 |
---|---|
1. アップグレード要件と制約に関する説明を読む | |
2. クラスタを稼動環境から削除し、共有データをバックアップ。クラスタが Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager ソフトウェアに二重列メディエータを使用している場合は、メディエータの構成を解除 | |
3. 必要に応じて、Solaris ソフトウェアをサポートされている Solaris アップデートにアップグレード任意で VERITAS Volume Manager (VxVM) をアップグレード | |
4. Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが依存するソフトウェアをインストールまたはアップグレード | |
5. Sun Cluster 3.1 8/05 フレームワークとデータサービスソフトウェアにアップグレード。必要に応じて、アプリケーションをアップグレードクラスタが二重列メディエータを使用している場合は、メディエータを再構成。SPARC:VxVM をアップグレードした場合は、ディスクグループをアップグレードしてください。 | |
6. リソースの有効化とリソースグループのオンライン化。任意で、既存のリソースを新しいリソースタイプに移行します。 | |
7. (省略可能) SPARC: 必要に応じて、 Sun Cluster モジュールを Sun Management Center 用にアップグレード |
「SPARC: Sun Cluster モジュールソフトウェアを Sun Management Center 用にアップグレードする」 |
この手順は、クラスタを稼動環境から削除するときに実行します。
次の作業を実行します。
クラスタ構成が、アップグレードの必要条件を満たしていることを確認します。「アップグレードの必要条件とソフトウェアサポートのガイドライン」を参照してください。
次のソフトウェアを含む、アップグレード対象のすべてのソフトウェア製品の CD-ROM、マニュアル、およびパッチを用意します。
Solaris OS
Sun Cluster 3.1 8/05 フレームワーク
Sun Cluster 3.1 8/05 データサービス (エージェント)
Sun Cluster 3.1 8/05 データサービスエージェントが管理するアプリケーション
SPARC: VERITAS Volume Manager (該当する場合)
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
Sun Cluster 3.0 からアップグレードしている場合、テスト IP アドレスのリストを使用できるようにしてください。クラスタ内のそれぞれのパブリックネットワークアダプタに最低 1 つのテスト IP アドレスが必要です。この必要条件は、アダプタがグループ内でアクティブアダプタかバックアップアダプタかに関わらず適用されます。テスト IP アドレスは、アダプタが IP ネットワークマルチパスを使用するように再構成するときに使用されます。
各テスト IP アドレスは、パブリックネットワークアダプタが使用する既存の IP アドレスと同じサブネット上になければなりません。
ノード上のパブリックネットワークアドレスを表示するには、次のコマンドを実行します。
% pnmstat |
IP ネットワークマルチパス のテスト IP アドレスの詳細については、次のマニュアルのうちの 1 つを参照してください。
『IP ネットワークマルチパスの管理』 (Solaris 8)
『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』(Solaris 9)
『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「検査用 IP アドレス」 (Solaris 10)
クラスタが正常に機能していることを確認してください。
クラスタの現在の状態を表示するには、任意のノードから次のコマンドを実行します。
% scstat |
詳細については、scstat(1M) のマニュアルページを参照してください。
同じノード上の /var/adm/messages ログに、解決されていないエラーや警告メッセージがないかどうかを確認します。
ボリューム管理の状態を確認します。
(省略可能) Sun Cluster 3.1 8/05 のマニュアルをインストールします。
管理コンソールまたドキュメンテーションサーバーなどの希望する場所に、ドキュメンテーションパッケージをインストールします。インストール手順については、Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM の Solaris_arch/Product/sun_cluster/index.html ファイルを参照してください (arch は sparc または x86 です)。
アップグレード中、クラスタサービスが利用できなくなることをユーザーに通知します。
各クラスタのノードのスーパーユーザーになります。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
各リソースグループをオフラインに切り替えます。
アップグレードを行う前にリソースを無効にすることで、ノードが誤って再起動されクラスタモードになっても、そのリソースが自動的にオンラインになるのを防止します。
「リソースグループメニュー」から、メニュー項目「リソースを有効化または無効化」を選択します。
無効にするリソースを選択し、プロンプトの指示に従います。
各リソースで、手順 b を繰り返します。
すべてのリソースが無効になったら、q を入力して「リソースグループメニュー」に戻ります。
scsetup ユーティリティーを終了します。
q を入力して各サブメニューを取り消すか、Ctrl-C を押してください。
すべてのノード上のすべてのリソースが「Offline」になっており、すべてのリソースグループが 「Unmanaged」状態であることを確認します。
# scstat -g |
クラスタが Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager ソフトウェアに二重列メディエータを使用している場合は、メディエータの構成を解除します。
詳細については、「二重列メディエータの構成」を参照してください。
次のコマンドを実行して、メディエータデータに問題がないことを確認します。
# medstat -s setname |
ディスクセット名を指定します。
Status フィールドの値が不良の場合、関連するメディエータホストを修復します。「不正なメディエータデータを修復する」の手順に従います。
すべてのメディエータを一覧表示します。
この情報は、「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリング以外のアップグレードを終了する」の手順でメディエータを復元するときのために保存しておいてください。
メディエータを使用するディスクセットについては、ノードが所有権をまだ持っていない場合は、ディスクセットの所有権を取得します。
# scswitch -z -D setname -h node |
マスター権を変更します。
ディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットの主ノードとなるノードの名前を指定します。
ディスクセットのすべてのメディエータの構成を解除します。
# metaset -s setname -d -m mediator-host-list |
ディスクセット名を指定します。
ディスクセットから削除します。
削除するノードの名前をディスクセットのメディエータホストとして指定します。
metaset コマンドのメディエータ固有のオプションの詳細については、mediator(7D) のマニュアルページを参照してください。
Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを使用する 2 ノードクラスタの場合、可用性サービス用の構成データが定足数ディスク上にあることを確認します。
クラスタソフトウェアをアップグレードしたあと、Sun StorEdge Availability Suite が正しく機能するようにするには、構成データを定足数ディスク上に置く必要があります。
Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを実行するクラスタのノード上でスーパーユーザーになります。
Sun StorEdge Availability Suite 構成ファイルで使用されるデバイス ID とスライスを見つけます。
# /usr/opt/SUNWscm/sbin/dscfg /dev/did/rdsk/dNsS |
この出力例では、N がデバイス ID でS がデバイス N のスライスです。
既存の定足数デバイスを見つけます。
# scstat -q -- Quorum Votes by Device -- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ Device votes: /dev/did/rdsk/dQsS 1 1 Online |
この出力例では、dQsS が既存の定足数デバイスです。
定足数デバイスが Sun StorEdge Availability Suite 構成データデバイスと同じでない場合は、構成データを定足数デバイス上の使用できるスライスに移します。
# dd if=`/usr/opt/SUNWesm/sbin/dscfg` of=/dev/did/rdsk/dQsS |
ブロック DID デバイス、/dev/did/dsk/ ではなく、raw DID デバイス、/dev/did/rdsk/ の名前を使用する必要があります。
構成データを移した場合、新しい場所を使用するように Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを構成してください。
スーパーユーザーとして、Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを実行する各ノード上で次のコマンドを実行します。
# /usr/opt/SUNWesm/sbin/dscfg -s /dev/did/rdsk/dQsS |
クラスタ内の各ノードで実行されているすべてのアプリケーションを停止します。
すべての共有データをバックアップします。
# scshutdown -g0 -y |
詳細については、scshutdown(1M) のマニュアルページを参照してください。
SPARC ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
ok boot -x |
x86 ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
… <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ata@1/cmdk@0,0:b Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -x |
各システムディスクをバックアップします。
Sun Cluster ソフトウェアをアップグレードする前に Solaris ソフトウェアをアップグレードする場合は、「Solaris OS のローリング以外のアップグレードを実行する」に進みます。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが、クラスタ内で現在実行されている Solaris OS のリリースをサポートしない場合は、Solaris ソフトウェアをサポートされるリリースにアップグレードする必要があります。詳細については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』を参照してください。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが現在ご使用のクラスタ上で実行されている Solaris OS のリリースをサポートしている場合、さらに Solaris ソフトウェアをアップグレードするかどうかは任意です。
そうでない場合は、依存ソフトウェアをアップグレードします。「ローリング以外の アップグレードの前に依存ソフトウェアをアップグレードする」に進みます。
この手順は、Solaris OS をアップグレードするクラスタ内の各ノードで実行します。クラスタが既に Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアをサポートするバージョンの Solaris OS で動作している場合は、さらに Solaris OS をアップグレードするかどうかは任意です。Solaris OS をアップグレードする予定がない場合は、「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを実行する」に進みます。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、Solaris 9 OS から Solaris 10 OS のオリジナルリリース (2005 年 3 月に配布) へのアップグレードをサポートしません。少なくとも、Solaris 10 10/05 リリース (またはその互換) にアップグレードする必要があります。
次の作業を実行します。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアをサポートするためには、少なくとも、クラスタが最低必須レベルの Solaris OS で動作していることを確認します。詳細については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』を参照してください。
「ローリング以外のアップグレード用にクラスタを準備する」のすべての手順が完了していることを確認します。
アップグレードするクラスタノードでスーパーユーザーになります。
(省略可能) SPARC:VxFSをアップグレードします。
VxFS のマニュアルに記載された手順に従ってください。
次の Apache 実行制御スクリプトが存在しているかどうかと、有効または無効のどちらになっているかを確認します。
/etc/rc0.d/K16apache /etc/rc1.d/K16apache /etc/rc2.d/K16apache /etc/rc3.d/S50apache /etc/rcS.d/K16apache |
Sun Cluster HA for Apache などのアプリケーションでは、Apache 実行制御スクリプトが無効になっている必要があります。
これらのスクリプトが存在しており、そのファイル名に大文字の K または S が含まれる場合、そのスクリプトは有効になっています。これらのスクリプトにはこれ以上何もする必要はありません。
これらのスクリプトが存在しない場合は、手順 8 で、Solaris OS のアップグレード中にインストールされた Apache 実行制御スクリプトが無効になっていることを確認する必要があります。
これらのスクリプトが存在しており、そのファイル名に小文字の k または s が含まれる場合、そのスクリプトは無効になっています。手順 8 で、Solaris OS のアップグレード中にインストールされた Apache 実行制御スクリプトが無効になっていることを確認する必要があります。
ノードの /etc/vfstab ファイル内でグローバルにマウントされているファイルシステム内のすべてのエントリをコメントアウトします。
Solaris OS をアップグレードするために実行する手順を決定します。
ボリュームマネージャー |
手続き |
参照マニュアル |
---|---|---|
Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager |
任意の Solaris アップグレード方法 (Live Upgrade 方法を除く) |
Solaris インストールマニュアル |
SPARC:VERITAS Volume Manager |
「Upgrading VxVM and Solaris」 |
VERITAS Volume Manager のインストールマニュアル |
クラスタに VxVM がインストールされている場合は、Solaris アップグレード処理の一環として、既存の VxVM ソフトウェアを再インストールするか、Solaris 9 バージョンの VxVM ソフトウェアにアップグレードする必要があります。
手順 5 で選択した手順に従って、Solaris ソフトウェアをアップグレードします。
使用する手順に、次の変更を行います。
アップグレード処理中にノードの再起動を要求された場合は、常に、非クラスタモードで再起動してください。
boot コマンドと reboot コマンドの場合は、-x オプションをコマンドに追加します。
-x オプションを指定することで、そのノードは非クラスタモードで再起動されます。たとえば、次のコマンドはいずれも、ノードをシングルユーザーの非クラスタモードで起動します。
SPARC ベースのシステムでは、次のコマンドのどちらか一方を実行します。
# reboot -- -xs または ok boot -xs |
x86 ベースのシステムでは、次のコマンドのどちらか一方を実行します。
# reboot -- -xs または ... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ata@1/cmdk@0,0:b Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -xs |
init S コマンドを実行するように指示された場合は、代わりに、reboot -- -xs コマンドを使用します。
Solaris ソフトウェアアップグレードでは、インストール終了後の自動リブートを実行しないでください。代わりに以下の作業を行なってください。
手順 4 でコメントアウトした、/a/etc/vfstab ファイルの広域的にマウントされるファイルシステム用のエントリをコメント解除します。
Solaris OS をアップグレードする前に、Apache 実行制御スクリプトが無効になっていたか、存在しなかった場合は、Solaris アップグレート中にインストールされた任意のスクリプトが無効になっていることを確認します。
Apache 実行制御スクリプトを無効にするには、次のコマンドを使用して、小文字の k または s が名前に含まれるファイルの名前を変更します。
# mv /a/etc/rc0.d/K16apache /a/etc/rc0.d/k16apache # mv /a/etc/rc1.d/K16apache /a/etc/rc1.d/k16apache # mv /a/etc/rc2.d/K16apache /a/etc/rc2.d/k16apache # mv /a/etc/rc3.d/S50apache /a/etc/rc3.d/s50apache # mv /a/etc/rcS.d/K16apache /a/etc/rcS.d/k16apache |
あるいは、これらのスクリプトの名前を、通常の管理習慣に合った名前に変更します。
ノードを非クラスタモードで再起動します。
次のコマンドに 2 つのダッシュ (--) を含めます。
# reboot -- -x |
SPARC: クラスタが VxVM を実行している場合は、手順「Upgrading VxVM and Solaris」の残りの手順を実行して、VxVM を再インストールまたはアップグレードします。
この手順に次の変更を行います。
VxVM のアップグレードが完了して、再起動する前に/etc/vfstab ファイルのエントリを確認してください。
手順 7 でコメント解除した任意のエントリがコメントアウトされている場合は、それらのエントリを再びコメント解除します。
VxVM の手順で最終的な再起動を行うように指示された場合は、-r オプションを単独で使用しないでください。代わりに、-rx オプションを使用して、非クラスタモードで再起動します。
# reboot -- -rx |
次のようなメッセージが表示された場合は、root パスワードを入力して、アップグレード処理を続行します。fsck コマンドは実行しないでください。また、Ctrl-D キーも使用しないでください。
WARNING - Unable to repair the /global/.devices/node@1 filesystem. Run fsck manually (fsck -F ufs /dev/vx/rdsk/rootdisk_13vol). Exit the shell when done to continue the boot process. Type control-d to proceed with normal startup, (or give root password for system maintenance): root パスワードを入力してください |
Solaris ソフトウェアの必須パッチとハードウェア関連のパッチをすべてインストールし、ハードウェアパッチに含まれる必須ファームウェアをすべてダウンロードします。
Solstice DiskSuite ソフトウェア (Solaris 8) については、Solstice DiskSuite ソフトウェアパッチをインストールする必要があります。
パッチを追加した後で、再起動しないでください。Sun Cluster ソフトウェアをアップグレードした後に、ノードを再起動してください。
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
依存ソフトウェアをアップグレードします。「ローリング以外の アップグレードの前に依存ソフトウェアをアップグレードする」に進みます。
Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアへの、あるいは、Solaris 9 から Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) へのアップグレードを完了するには、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェア (および依存ソフトウェア) を Solaris 9 または Solaris 10 バージョンにアップグレードする必要があります。この作業は、クラスタがすでに Solaris ソフトウェアの別のバージョン用の Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアで動作している場合でも実行する必要があります。
この手順は、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが依存するソフトウェアをインストールまたはアップグレードする各クラスタノードで実行します。この手順の間、クラスタは稼動環境のままです。
SunPlex Manager を実行している場合、ノードのセキュリティーファイルエージェントが停止している間、ノードの状態は報告されません。ノードの状態の報告は、共通エージェントコンテナソフトウェアのアップグレードが完了し、セキュリティーファイルエージェントが再起動したあとで再開します。
次の作業を実行します。
「ローリング以外のアップグレード用にクラスタを準備する」のすべての手順が完了していることを確認します。
Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 から Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にアップグレードした場合は、「Solaris OS のローリング以外のアップグレードを実行する」のすべての手順が完了していることを確認します。
Solaris ソフトウェアのすべての必須パッチとハードウェア関連パッチがインストールされていることを確認します。
クラスタが Solstice DiskSuite ソフトウェア (Solaris 8) を実行している場合、必要なすべての Solstice DiskSuite ソフトウェアパッチをインストールしていることを確認します。
クラスタノードのスーパーユーザーになります。
Solaris 8 と Solaris 9 OS では、Apache Tomcat パッケージがインストールされている場合、このパッケージが必要なパッチレベルであることを確認します。
SUNWtcatu パッケージがインストールされているかどうかを判断します。
# pkginfo SUNWtcatu SUNWtcatu Tomcat Servlet/JSP Container |
Apache Tomcat パッケージがインストールされている場合は、そのプラットフォームに必要なパッチがインストールされているかどうかを判断します。
SPARC ベースのプラットフォームでは、少なくとも 114016-01 が必要です。
x86 ベースのプラットフォームでは、少なくとも 114017-01 が必要です。
# patchadd -p | grep 114016 Patch: 114016-01 Obsoletes: Requires: Incompatibles: Packages: SUNWtcatu |
必要なパッチがインストールされていない場合は、Apache Tomcat パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWtcatu |
Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM を挿入します。
/cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 です) に移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ |
Explorer パッケージの少なくともバージョン 4.3.1 がインストールされていることを確認します。
これらのパッケージは、sccheck ユーティリティーが Sun Cluster ソフトウェアを使用する場合に必要です。
Explorer パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWexplo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=4.3.1 |
4.3.1 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の Explorer パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWexplo SUNWexplu SUNWexplj |
Explorer パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の Explorer パッケージをインストールします。
Java Dynamic Management Kit (JDMK) パッケージの少なくともバージョン 5.1,REV=34 がインストールされていることを確認します。
JDMK パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWjdmk-runtime | grep VERSION VERSION=5.1,REV=34 |
5.1,REV=34 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の JDMK パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWjdmk-runtime SUNWjdmk-runtime-jmx |
JDMK パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の JDMK パッケージをインストールします。
Solaris_arch/Product/shared_components/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 で、ver は Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。
# cd ../Solaris_ver/Packages |
Netscape Portable Runtime (NSPR) パッケージの少なくともバージョン 4.5.0 がインストールされていることを確認します。
NSPR パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# cat /var/sadm/pkg/SUNWpr/pkginfo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=4.5.0 |
4.5.0 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の NSPR パッケージを削除します。
# pkgrm packages |
次の表に、各ハードウェアプラットフォームに適切なパッケージをリストを示します。
次の表に示す順に、パッケージをインストールします。
ハードウェアプラットフォーム |
NSPR パッケージ名 |
---|---|
SPARC |
SUNWpr SUNWprx |
x86 |
SUNWpr |
NSPR パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、最新の NSPR パッケージをインストールします。
Network Security Services (NSS) パッケージの少なくともバージョン 3.9.4 がインストールされていることを確認します。
NSS パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# cat /var/sadm/pkg/SUNWtls/pkginfo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=3.9.4 |
3.9.4 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の NSS パッケージを削除します。
# pkgrm packages |
次の表に、各ハードウェアプラットフォームに適切なパッケージのリストを示します。
次の表に示す順に、パッケージをインストールします。
ハードウェアプラットフォーム |
NSS パッケージ名 |
---|---|
SPARC |
SUNWtls SUNWtlsu SUNWtlsx |
x86 |
SUNWtls SUNWtlsu |
NSS パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の NSS パッケージをインストールします。
Solaris_arch/Product/shared_components//Packages/ ディレクトリに戻ります。
# cd ../../Packages |
共通エージェントコンテナパッケージの少なくともバージョン 1.0,REV=25 がインストールされていることを確認します。
共通エージェントコンテナパッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWcacao | grep VERSION VERSION=1.0,REV=25 |
1.0,REV=25 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、各クラスタノードで、共通エージェントコンテナ用のセキュリティーファイルエージェントを停止します。
# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop |
1.0,REV=25 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の共通エージェントコンテナパッケージを削除します。
# pkgrm SUNWcacao SUNWcacaocfg |
共通エージェントコンテナパッケージを削除した場合、あるいは、何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の 共通エージェントコンテナパッケージをインストールします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM を挿入します。
Solaris 8 から Solaris 9 OS へのアップグレードの場合は、Sun Java Web Console パッケージをインストールまたはアップグレードします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
/usr/java/ ディレクトリが最小限または最新のバージョンの Java ソフトウェアへのシンボリックリンク先であることを確認します。
Sun Cluster ソフトウェアに必要な Java ソフトウェアの最小限のバージョンは 1.4.2_03 です。
/usr/java/ ディレクトリのシンボリックリンク先のディレクトリを確認します。
# ls -l /usr/java lrwxrwxrwx 1 root other 9 Apr 19 14:05 /usr/java -> /usr/j2se/ |
インストールされている Java ソフトウェアのバージョン (1 つまたは複数) を確認します。
Java ソフトウェアの関連するリリースのバージョンを表示するために使用できるコマンドの例を次に示します。
# /usr/j2se/bin/java -version # /usr/java1.2/bin/java -version # /usr/jdk/jdk1.5.0_01/bin/java -version |
/usr/java/ ディレクトリのシンボリックリンク先が、サポートされているバージョンの Java ソフトウェアではない場合、サポートされているバージョンの Java ソフトウェアにシンボリックリンクを作成し直します。
Java 1.4.2_03 ソフトウェアが入っている /usr/j2se/ ディレクトリにシンボリックリンクを作成する例を、次に示します。
# rm /usr/java # ln -s /usr/j2se /usr/java |
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードします。「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを実行する」に進みます。
この手順を実行して、クラスタの各ノードを Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードします。この手順はまた、Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 から Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にクラスタをアップグレードする場合も実行する必要があります。
この手順は、複数のノードで同時に行えます。
依存ソフトウェアがインストールまたはアップグレードされていることを確認します。「ローリング以外の アップグレードの前に依存ソフトウェアをアップグレードする」を参照してください。
各クラスタのノードのスーパーユーザーになります。
ノードの CD-ROM ドライブに Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM を挿入します。
ボリューム管理デーモンの vold(1M) が実行中で、CD-ROM デバイスを管理するように構成されている場合、デーモンによって自動的に CD-ROM が /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントされます。
Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Tools/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86、ver は Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Tools |
# ./scinstall |
ノードにすでにインストールされている /usr/cluster/bin/scinstall コマンドは使用しないでください。Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM に含まれる scinstall コマンドを使用する必要があります。
メインメニューから、メニュー項目「このクラスタノードをアップグレード」を選択します。
*** メインメニュー *** 次の (*) オプションのうちから 1 つを選択してください: * 1) クラスタまたはクラスタノードをインストール 2) このインストールサーバーから JumpStart できるようにクラスタを構成 * 3) 新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加 * 4) このクラスタノードをアップグレード * 5) このクラスタノードのリリース情報を出力 * ?) メニューオプションのヘルプ * q) 終了 オプション: 4 |
「アップグレードメニュー」から、メニュー項目「このノード上で Sun Cluster フレームワークをアップグレード」を選択します。
メニュープロンプトに従って、クラスタフレームワークをアップグレードします。
Sun Cluster のアップグレード中、scinstall は、次のような構成の変更 (1 つまたは複数) を行う可能性があります。
NAFO グループを IP ネットワークマルチパス グループに変換しますが、NAFO グループ名は元のままです。
IP ネットワークマルチパスのテストアドレスについては、次のマニュアルのうちの 1 つを参照してください。
『IP ネットワークマルチパスの管理』 (Solaris 8)
『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』(Solaris 9)
『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「検査用 IP アドレス」 (Solaris 10)
Sun Cluster ソフトウェアのアップグレード中での NAFO グループの IP ネットワークマルチパス グループへの変換の詳細については、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
ノード上に ntp.conf.cluster が存在しない場合は、ntp.conf ファイルを ntp.conf.cluster に名前変更します。
「Sun Cluster フレームワークソフトウェアのアップグレードを終了しました」というメッセージが表示され、継続するには Enter を押すように指示されたら、アップグレードプロセスは終了です。
Enter を押します。
「アップグレードメニュー」が表示されます。
(省略可能) Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM から Java Enterprise System データサービスをアップグレードします。
scinstall ユーティリティーの「アップグレードメニュー」から、「このノード上で Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレード」を選択します。
メニュープロンプトに従って、ノードにインストールされている Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレードします。
アップグレードに利用できるデータサービスのリストから選択しても、インストールされているデータサービスをすべてアップグレードすることを選択してもかまいません。
「Sun Cluster データサービスエージェントソフトウェアのアップグレードを終了しました」というメッセージが表示され、継続するには Enter を押すように指示されたら、アップグレードプロセスは終了です。
Enter を押します。
「アップグレードメニュー」が表示されます。
scinstall ユーティリティーを終了します。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM から Sun Cluster データサービスをアップグレードします。
Sun Cluster HA for NFS データサービスを使用しており、かつ、Solaris 10 OS にアップグレードする場合は、このデータサービスをアップグレードして、リソースタイプを新しいバージョンに移行する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Data Service for Network File System (NFS) ガイド (Solaris OS 版)』の「SUNW.nfs リソースタイプのアップグレード」を参照してください。
Sun Cluster HA for Oracle 3.0 64-bit for Solaris 9 データサービスを使用している場合は、このデータサービスを Sun Cluster 3.1 8/05 バージョンにアップグレードする必要があります。
ほかのデータサービスを Sun Cluster 3.1 8/05 バージョンにアップグレードするかどうかは任意です。クラスタを Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードしたあとでも、ほかの Sun Cluster 3.x データサービスを使用し続けることができます。
Sun Cluster Agents CD で提供されるデータサービスだけが scinstall(1M) ユーティリティーによって自動的にアップグレードされます。カスタムまたはサードパーティ製のデータサービスは、手動でアップグレードする必要があります。該当するデータサービスで指定された手順を実行します。
ノードの CD-ROM ドライブに Sun Cluster Agents CD を挿入します。
scinstall ユーティリティーを起動します。
データサービスをアップグレードする場合は、すでにノードにインストールされている /usr/cluster/bin/scinstall コマンドを使用できます。
# scinstall |
メインメニューから、メニュー項目「このクラスタノードをアップグレード」を選択します。
「アップグレードメニュー」から、メニュー項目「このノード上で Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレード」を選択します。
メニュープロンプトに従って、ノードにインストールされている Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレードします。
データサービスのリストからアップグレードに利用できるものを選択しても、インストールされているデータサービスをすべてアップグレードすることを選択してもかまいません。
「Completed upgrade of Sun Cluster data services agent」というメッセージが表示され、継続するには Enter を押すように指示されたら、アップグレードプロセスは終了です。
Enter を押します。
「アップグレードメニュー」が表示されます。
scinstall ユーティリティーを終了します。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
必要に応じて、製品メディアでは提供されないカスタムのデータサービスを手動でアップグレードします。
データサービス用の更新がすべて正常にインストールされていることを確認します。
アップグレード出力メッセージの最後に示されるアップグレードログを参照します。
scinstall コマンドを使用してインストールしていない場合は、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアパッチをインストールします。
Sun Cluster 3.1 8/05 データサービスソフトウェアパッチをインストールします。
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
クラスタにインストールされているソフトウェアアプリケーションをアップグレードします。
アプリケーションレベルが Sun Cluster および Solaris ソフトウェアの現在のバージョンと互換性があることを確認します。インストール方法については、各アプリケーションのマニュアルを参照してください。
すべてのノードがアップグレードされた後、各ノードを再起動してクラスタにします。
# reboot |
共通エージェントコンテナのセキュリティーファイルをすべてのクラスタノードにコピーします。
この手順によって、共通エージェントコンテナのセキュリティーファイルがすべてのクラスタノードで同じであり、コピーされたファイルが正しいファイルアクセス権を保持することが保証されます。
各ノードで、Sun Java Web Console エージェントを停止します。
# /usr/sbin/smcwebserver stop |
各ノードで、セキュリティーファイルエージェントを停止します。
# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop |
1 つのノードで、/etc/opt/SUNWcacao/ ディレクトリに移動します。
phys-schost-1# cd /etc/opt/SUNWcacao/ |
/etc/opt/SUNWcacao/security/ ディレクトリの tar ファイルを作成します。
phys-schost-1# tar cf /tmp/SECURITY.tar security |
/tmp/SECURITY.tar ファイルを、その他の各クラスタノードにコピーします。
/tmp/SECURITY.tar ファイルのコピー先である各ノードで、セキュリティーファイルを抽出します。
/etc/opt/SUNWcacao/ ディレクトリにすでに存在するすべてのセキュリティーファイルは上書きされます。
phys-schost-2# cd /etc/opt/SUNWcacao/ phys-schost-2# tar xf /tmp/SECURITY.tar |
クラスタの各ノードから /tmp/SECURITY.tar ファイルを削除します。
セキュリティーリスクを回避するため、tar ファイルの各コピーは削除する必要があります。
phys-schost-1# rm /tmp/SECURITY.tar phys-schost-2# rm /tmp/SECURITY.tar |
各ノードで、セキュリティーファイルエージェントを起動します。
phys-schost-1# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start phys-schost-2# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start |
各ノードで、Sun Java Web Console エージェントを起動します。
phys-schost-1# /usr/sbin/smcwebserver start phys-schost-2# /usr/sbin/smcwebserver start |
「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを確認する」に進みます。
この手順は、クラスタが正常に Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードされていることを確認するときに実行します。
アップグレードするすべてのクラスタノードで、すべてのアップグレード手順が完了していることを確認します。
アップグレードした各ノードで、Sun Cluster ソフトウェアのインストールされているレベルを表示します。
# scinstall -pv |
出力の最初の行は、どのバージョンの Sun Cluster ソフトウェアでノードが動作しているかを示します。このバージョンはアップグレードするバージョンと一致していなければなりません。
任意のノードから、アップグレードしたすべてのクラスタノードがクラスタモード (オンライン) で実行されていることを確認します。
# scstat -n |
Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアにアップグレードした場合は、ストレージ構成の整合性を確認してください。
各ノード上で、次のコマンドを実行して、ストレージ構成の整合性を確認します。
# scdidadm -c |
整合性検査を実行します。
構成がこの整合性検査を通るまで、手順 b には進まないでください。この検査を通らないと、デバイスの識別でエラーが生じ、データの破損を引き起こす可能性があります。
次の表は、scdidadm -c コマンドからの出力と、その対処方法を示しています。
メッセージの例 |
操作 |
---|---|
device id for 'phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t3d0' does not match physical device's id, device may have been replaced |
「アップグレード時のストレージ構成変更の回復」に進んで、適切な修復手順を実行します。 |
device id for 'phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0' needs to be updated, run scdidadm –R to update |
ありません。このデバイス ID は、手順 b で更新します。 |
出力メッセージなし |
ありません。 |
詳細については、scdidadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
各ノードで、Sun Cluster ストレージデータベースを Solaris 9 デバイス ID に移行します。
# scdidadm -R all |
修復手順を実行します。
すべてのデバイスを指定します。
各ノード上で、次のコマンドを実行して、ストレージデータベースの Solaris 9 への移行が成功したことを確認します。
# scdidadm -c |
scdidadm コマンドでメッセージが表示される場合は、手順 a に戻って、 ストレージ構成またはストレージデータベースをさらに修復します。
scdidadm コマンドでメッセージが表示されなければ、デバイス ID への移行に成功しています。すべてのクラスタノードでデバイス ID の移行を確認できたら、「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリング以外のアップグレードを終了する」に進みます。
次の例に Solaris 8 OS で、Sun Cluster 3.0 から Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへの 2 ノードクラスタの、ローリング以外のアップグレードを確認するときに使用するコマンドを示します。クラスタノード名は、phys-schost-1 と phys-schost-2 です。
(ソフトウェアのバージョンがすべてのノードで同じであることを確認します) # scinstall -pv (クラスタのメンバーシップを確認します) # scstat -n -- Cluster Nodes -- Node name Status --------- ------ Cluster node: phys-schost-1 Online Cluster node: phys-schost-2 Online |
「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリング以外のアップグレードを終了する」に進みます。
この手順は、Sun Cluster のアップグレードを完了するときに実行します。最初に、アップグレードにより新しいバージョンを受け取るすべてのリソースタイプを登録します。2 番目にリソースが使用する新しいバージョンのリソースタイプを使用する該当リソースを変更します。3 番目に、リソースを再度有効にします。最後に、リソースグループをオンラインに戻します。
「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを確認する」のすべての手順が完了していることを確認します。
製品メディアで提供されないデータサービスをアップグレードした場合は、それらのデータサービスの新しいリソースタイプを登録します。
Sun Cluster HA for SAP liveCache を Sun Cluster 3.0 用のバージョンから Sun Cluster 3.1 用のバージョンにアップグレードした場合は、/opt/SUNWsclc/livecache/bin/lccluster 構成ファイルを変更してください。
liveCache リソースをホストするノードでスーパーユーザーになります。
新しい /opt/SUNWsclc/livecache/bin/lccluster ファイルを /sapdb/LC_NAME/db/sap/ ディレクトリにコピーします。
データサービスの以前の構成からすでに存在している lccluster ファイルを上書きします。
この /sapdb/LC_NAME/db/sap/lccluster ファイルを、『Sun Cluster Data Service for SAP liveCache ガイド (Solaris OS 版)』の「Sun Cluster HA for SAP liveCache を登録して構成する」で説明しているとおりに構成します。
構成が Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager ソフトウェアの二重列メディエータを使用する場合は、 メディエータの構成を復元します。
メディエータホストの追加先のディスクセットの所有権を持つノードを指定します。
# metaset -s setname |
ディスクセット名を指定します。
どのノードも所有権を持っていない場合は、ディスクセットの所有権を取得します。
# scswitch -z -D setname -h node |
マスター権を変更します。
ディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットの主ノードとなるノードの名前を指定します。
メディエータを再作成します。
# metaset -s setname -a -m mediator-host-list |
ディスクセットに追加します。
追加するノードの名前をディスクセットのメディエータホストとして指定します。
メディエータを使用するクラスタ内の各ディスクセットで、これらの手順を繰り返します。
SPARC: VxVM をアップグレードした場合は、すべてのディスクグループをアップグレードしてください。
リソースを新しいリソースタイプバージョンに移行します。
Solaris 10 OS 用の Sun Cluster HA for NFS データサービスにアップグレードする場合は、新しいリソースタイプバージョンに移行する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Data Service for Network File System (NFS) ガイド (Solaris OS 版)』の「SUNW.nfs リソースタイプのアップグレード」を参照してください。
ほかのすべてのデータサービスでは、この手順は任意です。
コマンド行を使用する手順については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「リソースタイプの更新」を参照してください。代わりに、scsetup ユーティリティーの「リソースグループ」メニューを使用して同じ作業を実行することもできます。このプロセスには、以下の作業が含まれます。
新しいリソースタイプの登録
該当リソースの新しいバージョンのリソースタイプへの移行
リソースタイプの拡張プロパティーを関連データサービスのマニュアルで指定されたとおりに変更
任意のノードで、scsetup(1M) ユーティリティーを起動します。
# scsetup |
すべての無効リソースを再度有効にします。
「リソースグループメニュー」から、メニュー項目「リソースを有効化または無効化」を選択します。
有効にするリソースを選択し、プロンプトの指示に従います。
無効にした各リソースで、手順 b を繰り返します。
すべてのリソースが再び有効になったら、 q を入力して「リソースグループメニュー」に戻ります。
各リソースグループをオンラインに戻します。
すべてのリソースグループがオンラインに戻ったら、scsetup ユーティリティーを終了します。
q を入力して各サブメニューを取り消すか、Ctrl-C を押してください。
SPARC ベースのシステムを持っており、Sun Management Center を使用してクラスタを監視している場合は、「SPARC: Sun Cluster モジュールソフトウェアを Sun Management Center 用にアップグレードする」に進みます。
そうでない場合は、クラスタのアップグレードは完了です。
リソースタイプの将来のバージョンにアップグレードする方法については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「リソースタイプの更新」を参照してください。
この節では、Sun Cluster 3.1 ソフトウェアから Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリングアップグレードを実行する手順について説明します。ローリングアップグレードでは、一度に 1 つのクラスタノードをアップグレードし、ほかのクラスタノードは稼働環境を維持できます。すべてのノードがアップグレードされ、クラスタに再度参加した後、クラスタを新しいソフトウェアバージョンにコミットしないと、新しい機能を使えるようになりません。
Sun Cluster 3.0 ソフトウェアからアップグレードするには、代わりに、「ローリング以外のアップグレードの実行」の手順に従います。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアは、Solaris 8 ソフトウェアから Solaris 9 ソフトウェアへの、あるいは、Solaris 9 ソフトウェアから Solaris 10 10/05 ソフトウェアへのローリングアップグレードをサポートしません。Sun Cluster ローリングアップグレード中には、Solaris ソフトウェアを更新リリースにアップグレードできるだけです。Sun Cluster 構成を Solaris 8 ソフトウェアから Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 ソフトウェアから Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にアップグレードするには、代わりに、「ローリング以外のアップグレードの実行」の手順に従います。
作業 |
参照先 |
---|---|
1. アップグレード要件と制約に関する説明を読む | |
2. クラスタの 1 つのノード上で、リソースグループとデバイスグループを別のクラスタノードに移動し、共有データとシステムディスクがバックアップされたことを確認する。クラスタが Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager ソフトウェアに二重列メディエータを使用している場合は、メディエータの構成を解除その後、ノードを非クラスタモードで再起動します。 | |
3. 必要に応じて、クラスタノード上の Solaris OS をサポートされている Solaris アップグレードリリースにアップグレードする。SPARC: 任意で、VERITAS File System (VxFS) および VERITAS Volume Manager (VxVM) をアップグレードする。 | |
4. すべてのクラスタノード上で、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが依存するソフトウェアをインストールまたはアップグレードする。 | |
5. クラスタノードを Sun Cluster 3.1 8/05 フレームワークとデータサービスソフトウェアにアップグレードする。必要に応じて、アプリケーションをアップグレードSPARC:VxVM をアップグレードした場合は、ディスクグループをアップグレードしてください。その後ノードを再起動して、クラスタに戻す。 | |
6. 作業 3 から 5 までを、アップグレードする残りの各ノードで繰り返す。 | |
7. scversions コマンドを使用して、アップグレードするクラスタをコミットする。クラスタが二重列メディエータを使用している場合は、メディエータを再構成。任意で、既存のリソースを新しいリソースタイプに移行します。 | |
8. (省略可能) SPARC:Sun Cluster モジュールを Sun Management Center にアップグレードする。 |
「SPARC: Sun Cluster モジュールソフトウェアを Sun Management Center 用にアップグレードする」 |
この作業は、一度に 1 つのノードで実行してください。残りのノードがアクティブなクラスタメンバーとして機能し続けている間に、アップグレードしたノードをクラスタから外します。
次の作業を実行します。
クラスタ構成が、アップグレードの必要条件を満たしていることを確認します。「アップグレードの必要条件とソフトウェアサポートのガイドライン」を参照してください。
クラスタのアップグレードを開始する前に、次のソフトウェアを含む、アップグレード対象のすべてのソフトウェア製品のCD-ROM、マニュアル、およびパッチを用意します。
Solaris OS
Sun Cluster 3.1 8/05 フレームワーク
Sun Cluster 3.1 8/05 データサービス (エージェント)
Sun Cluster 3.1 8/05 データサービスエージェントが管理するアプリケーション
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
ローリングアップグレードを実行する場合、以下のガイドラインを守ってください。
ローリングアップグレード中は、クラスタ構成に変更を行わないでください。たとえば、クラスタインターコネクトや定足数デバイスを追加したり、変更したりしないでください。このような変更を行う必要がある場合は、ローリングアップグレード手順を開始する前に行うか、すべてのノードがアップグレードされて、クラスタが新しいソフトウェアバージョンにコミットされるまで待機します。
すべてのクラスタノードのローリングアップグレードを完了するために要する時間を制限します。ノードがアップグレードされたら、できるだけ早く次のクラスタノードのアップグレードを開始します。混合したバージョンのクラスタを長時間実行すると、パフォーマンスの低下やその他の機能の低下が発生する場合があります。
アップグレード中に新しいデータサービスをインストールしたり、管理構成コマンドを発行したりしないでください。
クラスタのすべてのノードがアップグレードされ、アップグレードが確定するまで、新しいリリースで導入された新機能を使用できない場合があります。
(省略可能) Sun Cluster 3.1 8/05 のマニュアルをインストールします。
管理コンソールまたドキュメンテーションサーバーなどの希望する場所に、ドキュメンテーションパッケージをインストールします。インストール手順については、Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM の Solaris_arch/Product/sun_cluster/index.html ファイルを参照してください (arch は sparc または x86 です)。
Sun Cluster 3.1 9/04 リリースからアップグレードしている場合は、最新の Sun Cluster 3.1 Core Patch がインストールされていることを確認します。
この Core Patch には、Sun Cluster 3.1 9/04 ソフトウェアから Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリングアップグレードを有効にするために必要な 6210440 用のコード修正が含まれます。
アップグレードする 1 つのクラスタノード上でスーパーユーザーになります。
Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを使用する 2 ノードクラスタの場合、可用性サービス用の構成データが定足数ディスク上にあることを確認します。
クラスタソフトウェアをアップグレードしたあと、Sun StorEdge Availability Suite が正しく機能するようにするには、構成データを定足数ディスク上に置く必要があります。
Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを実行するクラスタのノード上でスーパーユーザーになります。
Sun StorEdge Availability Suite 構成ファイルで使用されるデバイス ID とスライスを見つけます。
# /usr/opt/SUNWscm/sbin/dscfg /dev/did/rdsk/dNsS |
この出力例では、N がデバイス ID でS がデバイス N のスライスです。
既存の定足数デバイスを見つけます。
# scstat -q -- Quorum Votes by Device -- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ Device votes: /dev/did/rdsk/dQsS 1 1 Online |
この出力例では、dQsS が既存の定足数デバイスです。
定足数デバイスが Sun StorEdge Availability Suite 構成データデバイスと同じでない場合は、構成データを定足数デバイス上の使用できるスライスに移します。
# dd if=`/usr/opt/SUNWesm/sbin/dscfg` of=/dev/did/rdsk/dQsS |
ブロック DID デバイス、/dev/did/dsk/ ではなく、raw DID デバイス、/dev/did/rdsk/ の名前を使用する必要があります。
構成データを移した場合、新しい場所を使用するように Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを構成してください。
スーパーユーザーとして、Sun StorEdge Availability Suite ソフトウェアを実行する各ノード上で次のコマンドを実行します。
# /usr/opt/SUNWesm/sbin/dscfg -s /dev/did/rdsk/dQsS |
任意のノードから、クラスタの現在の状態を表示します。
この出力を後の比較基準として保存しておきます。
% scstat % scrgadm -pv[v] |
詳細については、scstat(1M) と scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
アップグレードするノードで動作しているすべてのリソースグループとデバイスグループを移動します。
# scswitch -S -h from-node |
すべてのリソースグループとデバイスグループを退避させます。
リソースグループとデバイスグループを退避させるノード名を指定します。
詳細については、scswitch(1M) のマニュアルページを参照してください。
# scstat -g -D |
すべてのリソースグループのステータスが表示されます。
すべてのディスクデバイスグループのステータスが表示されます。
クラスタが Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager ソフトウェアに二重列メディエータを使用している場合は、メディエータの構成を解除します。
詳細については、「二重列メディエータの構成」を参照してください。
次のコマンドを実行して、メディエータデータに問題がないことを確認します。
# medstat -s setname |
ディスクセット名を指定します。
Status フィールドの値が不良の場合、関連するメディエータホストを修復します。「不正なメディエータデータを修復する」の手順に従います。
すべてのメディエータを一覧表示します。
この情報は、「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリングアップグレードを終了する」の手順でメディエータを復元するときのために保存しておいてください。
メディエータを使用するディスクセットについては、ノードが所有権をまだ持っていない場合は、ディスクセットの所有権を取得します。
# scswitch -z -D setname -h node |
マスター権を変更します。
ディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットの主ノードとなるノードの名前を指定します。
ディスクセットのすべてのメディエータの構成を解除します。
# metaset -s setname -d -m mediator-host-list |
ディスクセット名を指定します。
ディスクセットから削除します。
削除するノードの名前をディスクセットのメディエータホストとして指定します。
metaset コマンドのメディエータ固有のオプションの詳細については、mediator(7D) のマニュアルページを参照してください。
メディエータを使用する残りの各ディスクセットで、これらの手順を繰り返します。
アップグレードするノードをシャットダウンして、非クラスタモードで起動します。
SPARC ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
# shutdown -y -g0 ok boot -x |
x86 ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
# shutdown -y -g0 ... <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ata@1/cmdk@0,0:b Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -x |
クラスタ内のほかのノードは、アクティブクラスタメンバーとして引き続き機能します。
Solaris ソフトウェアを Maintenance Update リリースにアップグレードする場合は、「Solaris メンテナンスアップグレードのローリングアップグレードを実行する」に進みます。
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアをサポートするためには、クラスタは、少なくとも Solaris OS の必要最低条件のレベルで実行されているか、アップグレードされている必要があります。Solaris OS のサポートされるリリースについては、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』を参照してください。
Solaris OS をアップグレードする予定がない場合は、「ローリングアップグレードの前に依存ソフトウェアをアップグレードする」に進みます。
この手順は、サポートされる Maintenance Update リリースに Solaris OS をアップグレードするときに実行します。
Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 から Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にクラスタをアップグレードするには、Sun Cluster ソフトウェアもアップグレードするかどうかにかかわらず、代わりに、ローリング以外のアップグレードを実行する必要があります。「ローリング以外のアップグレードの実行」に進みます。
「ローリングアップグレード用にクラスタノードを準備する」のすべての手順が完了していることを確認します。
ノードの /etc/vfstab ファイルで、広域的にマウントされるファイルシステム用のエントリをすべて、一時的にコメントアウトします。
この作業は、Solaris がアップグレード中に広域デバイスをマウントしないようにするために行います。
『Solaris maintenance update installation guide』の指示に従って、メンテナンスアップグレードリリースをインストールします。
インストール処理の最後に再起動するかどうかのプロンプトが表示されても、ノードを再起動しないでください。
手順 1 でコメントアウトした /etc/vfstab ファイルの広域的にマウントされるファイルシステム用のエントリをすべて、コメント解除します。
Solaris ソフトウェアの必須パッチとハードウェア関連のパッチをすべてインストールし、ハードウェアパッチに含まれる必須ファームウェアをすべてダウンロードします。
ノードは、手順 5 まで再起動しないでください。
ノードを非クラスタモードで再起動します。
次のコマンドに 2 つのダッシュ (--) を含めます。
# reboot -- -x |
依存ソフトウェアをアップグレードします。「ローリングアップグレードの前に依存ソフトウェアをアップグレードする」に進みます。
この手順は、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが依存するソフトウェアをインストールまたはアップグレードする各クラスタノードで実行します。この手順の間、クラスタは稼動環境のままです。SunPlex Manager を実行している場合、ノードのセキュリティーファイルエージェントが停止している間、ノードの状態は報告されません。ノードの状態の報告は、共通エージェントコンテナソフトウェアのアップグレードが完了し、セキュリティーファイルエージェントが再起動したあとで再開します。
次の作業を実行します。
「ローリングアップグレード用にクラスタノードを準備する」のすべての手順が完了していることを確認します。
Solaris OS を Maintenance Update リリースにアップグレードした場合は、「Solaris メンテナンスアップグレードのローリングアップグレードを実行する」のすべての手順が完了していることを確認します。
Solaris ソフトウェアのすべての必須パッチとハードウェア関連パッチがインストールされていることを確認します。
クラスタが Solstice DiskSuite ソフトウェア (Solaris 8) を実行している場合、必要なすべての Solstice DiskSuite ソフトウェアパッチをインストールしていることを確認します。
クラスタノードのスーパーユーザーになります。
Solaris 8 と Solaris 9 OS では、Apache Tomcat パッケージがインストールされている場合、このパッケージが必要なパッチレベルであることを確認します。
SUNWtcatu パッケージがインストールされているかどうかを判断します。
# pkginfo SUNWtcatu SUNWtcatu Tomcat Servlet/JSP Container |
Apache Tomcat パッケージがインストールされている場合は、そのプラットフォームに必要なパッチがインストールされているかどうかを判断します。
SPARC ベースのプラットフォームでは、少なくとも 114016-01 が必要です。
x86 ベースのプラットフォームでは、少なくとも 114017-01 が必要です。
# patchadd -p | grep 114016 Patch: 114016-01 Obsoletes: Requires: Incompatibles: Packages: SUNWtcatu |
必要なパッチがインストールされていない場合は、Apache Tomcat パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWtcatu |
Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM を挿入します。
/cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 です) に移動します。
# cd Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ |
Explorer パッケージの少なくともバージョン 4.3.1 がインストールされていることを確認します。
これらのパッケージは、sccheck ユーティリティーが Sun Cluster ソフトウェアを使用する場合に必要です。
Explorer パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWexplo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=4.3.1 |
4.3.1 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の Explorer パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWexplo SUNWexplu SUNWexplj |
Explorer パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の Explorer パッケージをインストールします。
Java Dynamic Management Kit (JDMK) パッケージの少なくともバージョン 5.1,REV=34 がインストールされていることを確認します。
JDMK パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWjdmk-runtime | grep VERSION VERSION=5.1,REV=34 |
5.1,REV=34 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の JDMK パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWjdmk-runtime SUNWjdmk-runtime-jmx |
JDMK パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の JDMK パッケージをインストールします。
Solaris_arch/Product/shared_components/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 で、ver は Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。
# cd ../Solaris_ver/Packages |
Netscape Portable Runtime (NSPR) パッケージの少なくともバージョン 4.5.0 がインストールされていることを確認します。
NSPR パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# cat /var/sadm/pkg/SUNWpr/pkginfo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=4.5.0 |
4.5.0 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の NSPR パッケージを削除します。
# pkgrm packages |
次の表に、各ハードウェアプラットフォームに適切なパッケージをリストを示します。
次の表に示す順に、パッケージをインストールします。
ハードウェアプラットフォーム |
NSPR パッケージ名 |
---|---|
SPARC |
SUNWpr SUNWprx |
x86 |
SUNWpr |
NSPR パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、最新の NSPR パッケージをインストールします。
Network Security Services (NSS) パッケージの少なくともバージョン 3.9.4 がインストールされていることを確認します。
NSS パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# cat /var/sadm/pkg/SUNWtls/pkginfo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=3.9.4 |
3.9.4 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の NSS パッケージを削除します。
# pkgrm packages |
次の表に、各ハードウェアプラットフォームに適切なパッケージのリストを示します。
次の表に示す順に、パッケージをインストールします。
ハードウェアプラットフォーム |
NSS パッケージ名 |
---|---|
SPARC |
SUNWtls SUNWtlsu SUNWtlsx |
x86 |
SUNWtls SUNWtlsu |
NSS パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の NSS パッケージをインストールします。
Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ ディレクトリに移動します。
# cd ../../Packages |
共通エージェントコンテナパッケージの少なくともバージョン 1.0,REV=25 がインストールされていることを確認します。
共通エージェントコンテナパッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWcacao | grep VERSION VERSION=1.0,REV=25 |
1.0,REV=25 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、各クラスタノードで、共通エージェントコンテナ用のセキュリティーファイルエージェントを停止します。
# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop |
1.0,REV=25 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の共通エージェントコンテナパッケージを削除します。
# pkgrm SUNWcacao SUNWcacaocfg |
共通エージェントコンテナパッケージを削除した場合、あるいは、何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の 共通エージェントコンテナパッケージをインストールします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM を挿入します。
Sun Java Web Console パッケージをインストールまたはアップグレードします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
/usr/java/ ディレクトリが最小限または最新のバージョンの Java ソフトウェアへのシンボリックリンク先であることを確認します。
Sun Cluster ソフトウェアに必要な Java ソフトウェアの最小限のバージョンは 1.4.2_03 です。
/usr/java/ ディレクトリのシンボリックリンク先のディレクトリを確認します。
# ls -l /usr/java lrwxrwxrwx 1 root other 9 Apr 19 14:05 /usr/java -> /usr/j2se/ |
インストールされている Java ソフトウェアのバージョン (1 つまたは複数) を確認します。
Java ソフトウェアの関連するリリースのバージョンを表示するために使用できるコマンドの例を次に示します。
# /usr/j2se/bin/java -version # /usr/java1.2/bin/java -version # /usr/jdk/jdk1.5.0_01/bin/java -version |
/usr/java/ ディレクトリのシンボリックリンク先が、サポートされているバージョンの Java ソフトウェアではない場合、サポートされているバージョンの Java ソフトウェアにシンボリックリンクを作成し直します。
Java 1.4.2_03 ソフトウェアが入っている /usr/j2se/ ディレクトリにシンボリックリンクを作成する例を、次に示します。
# rm /usr/java # ln -s /usr/j2se /usr/java |
Sun Cluster ソフトウェアをアップグレードします。「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリングアップグレードを実行する」に進みます。
次の手順を実行して、1 つのノードを Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードします。ほかの残りのクラスタノードは、クラスタモードで維持されます。
クラスタのすべてのノードがアップグレードされ、アップグレードがコミットされるまで、新しいリリースで導入された新機能を使用できない場合があります。
依存ソフトウェアがインストールまたはアップグレードされていることを確認します。「ローリングアップグレードの前に依存ソフトウェアをアップグレードする」を参照してください。
任意のクラスタノードでスーパーユーザーになります。
ノードの CD-ROM ドライブに Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM を挿入します。
ボリューム管理デーモンの vold(1M) が実行中で、CD-ROM デバイスを管理するように構成されている場合、デーモンによって自動的に CD-ROM が /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントされます。
Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Tools/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86、ver は Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。 に移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Tools |
scinstall ユーティリティーを起動します。
# ./scinstall |
ノードにすでにインストールされている /usr/cluster/bin/scinstall コマンドは使用しないでください。Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM に含まれる scinstall コマンドを使用する必要があります。
メインメニューから、メニュー項目「このクラスタノードをアップグレード」を選択します。
*** メインメニュー *** 次の (*) オプションのうちから1 つを選択してください: * 1) クラスタまたはクラスタノードをインストール 2) このインストールサーバーからJumpStart できるようにクラスタを構成 * 3) 新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加 * 4) このクラスタノードをアップグレード * 5) このクラスタノードのリリース情報を出力 * ?) メニューオプションのヘルプ * q) 終了 オプション: 4 |
「アップグレードメニュー」から、メニュー項目「このノード上で Sun Cluster フレームワークをアップグレード」を選択します。
メニュープロンプトに従って、クラスタフレームワークをアップグレードします。
Sun Cluster のアップグレード中、scinstall は、次のような構成の変更 (1 つまたは複数) を行う可能性があります。
NAFO グループは IP ネットワークマルチパスグループに変換されるが、元の NAFO グループ名が維持されます。
IP ネットワークマルチパス のテストアドレスについては、次のマニュアルのうちの 1 つを参照してください。
『IP ネットワークマルチパスの管理』(Solaris 8)
『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』(Solaris 9)
『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「検査用 IP アドレス」 (Solaris 10)
Sun Cluster ソフトウェアのアップグレード中での NAFO グループの IP ネットワークマルチパス グループへの変換の詳細については、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
ノード上に ntp.conf.cluster が存在しない場合は、ntp.conf ファイルを ntp.conf.cluster に名前変更します。
「Sun Cluster フレームワークソフトウェアのアップグレードを終了しました」というメッセージが表示され、継続するには Enter を押すように指示されたら、アップグレードプロセスは終了です。
Enter を押します。
「アップグレードメニュー」が表示されます。
(省略可能) Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM から Java Enterprise System データサービスをアップグレードします。
scinstall ユーティリティーの「アップグレードメニュー」から、「このノード上で Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレード」を選択します。
メニュープロンプトに従って、ノードにインストールされている Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレードします。
アップグレードに利用できるデータサービスのリストから選択しても、インストールされているデータサービスをすべてアップグレードすることを選択してもかまいません。
「Sun Cluster データサービスエージェントソフトウェアのアップグレードを終了しました」というメッセージが表示され、継続するには Enter を押すように指示されたら、アップグレードプロセスは終了です。
Enter を押します。
「アップグレードメニュー」が表示されます。
scinstall ユーティリティーを終了します。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
Sun Cluster Agents CD から Sun Cluster データサービスをアップグレードします。
Sun Cluster HA for NFS データサービスを使用しており、かつ、Solaris 10 OS にアップグレードする場合は、このデータサービスをアップグレードして、リソースタイプを新しいバージョンに移行する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Data Service for Network File System (NFS) ガイド (Solaris OS 版)』の「SUNW.nfs リソースタイプのアップグレード」を参照してください。
Sun Cluster HA for Oracle 3.0 64-bit for Solaris 9 データサービスを使用している場合は、このデータサービスを Sun Cluster 3.1 8/05 バージョンにアップグレードする必要があります。
ほかのデータサービスを Sun Cluster 3.1 8/05 バージョンにアップグレードするかどうかは任意です。クラスタを Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードしたあとでも、ほかの Sun Cluster 3.x データサービスを使用し続けることができます。
ノードの CD-ROM ドライブに Sun Cluster Agents CD を挿入します。
scinstall ユーティリティーを起動します。
データサービスをアップグレードする場合は、すでにノードにインストールされている /usr/cluster/bin/scinstall コマンドを使用できます。
# scinstall |
メインメニューから、メニュー項目「このクラスタノードをアップグレード」を選択します。
「アップグレードメニュー」から、メニュー項目「このノード上で Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレード」を選択します。
メニュープロンプトに従って、ノードにインストールされている Sun Cluster データサービスエージェントをアップグレードします。
アップグレードに利用できるデータサービスのリストから選択しても、インストールされているデータサービスをすべてアップグレードすることを選択してもかまいません。
「Sun Cluster データサービスエージェントソフトウェアのアップグレードを終了しました」というメッセージが表示され、継続するには Enter を押すように指示されたら、アップグレードプロセスは終了です。
Enter を押します。
「アップグレードメニュー」が表示されます。
scinstall ユーティリティーを終了します。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
必要に応じて、製品メディアでは提供されないカスタムのデータサービスを手動でアップグレードします。
データサービス用の更新がすべて正常にインストールされていることを確認します。
アップグレード出力メッセージの最後に示されるアップグレードログを参照します。
scinstall コマンドを使用してインストールしていない場合は、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアパッチをインストールします。
Sun Cluster 3.1 8/05 データサービスソフトウェアパッチをインストールします。
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
クラスタにインストールされているソフトウェアアプリケーションをアップグレードします。
アプリケーションレベルが Sun Cluster および Solaris ソフトウェアの現在のバージョンと互換性があることを確認します。インストール方法については、各アプリケーションのマニュアルを参照してください。さらに、次のガイドラインに従って、Sun Cluster 3.1 8/05 構成でアプリケーションをアップグレードします。
アプリケーションが共有ディスクに格納されている場合は、アプリケーションをアップグレードする前に、関連するディスクグループをマスターして、関連するファイルシステムを手作業でマウントする必要があります。
アップグレード処理中にノードの再起動を要求された場合は、再起動のコマンドに必ず -x オプションを指定してください。
-x オプションを指定することで、そのノードは非クラスタモードで再起動されます。たとえば、次のコマンドはいずれも、ノードをシングルユーザーの非クラスタモードで起動します。
SPARC ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
# reboot -- -xs ok boot -xs |
x86 ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
# reboot -- -xs … <<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ata@1/cmdk@0,0:b Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b -xs |
新しいバージョンのアプリケーションがクラスタ内で旧バージョンのアプリケーションと共存できない場合は、アプリケーションをアップグレードしないでください。
ノードを再起動してクラスタに結合します。
# reboot |
アップグレードしたノードで次のコマンドを実行して、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが正常にインストールされたことを確認します。
# scinstall -pv |
出力の最初の行は、どのバージョンの Sun Cluster ソフトウェアでノードが動作しているかを示します。このバージョンはアップグレードするバージョンと一致していなければなりません。
% scstat % scrgadm -pv[v] |
この出力は、「ローリングアップグレード用にクラスタノードを準備する」の 手順 5 の出力と同じであるはずです。
別のノードをアップグレードする場合は、「ローリングアップグレード用にクラスタノードを準備する」に戻って、すべてのアップグレード手順をアップグレードする次のノードで繰り返します。
次の例は、Solaris 8 OS 上でクラスタノードを Sun Cluster 3.1から Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにローリングアップグレードするプロセスを示しています。この例には、Sun Cluster Agents CD 上に新しいバージョンがある、インストールされたデータサービスすべてのアップグレードが含まれます。クラスタノード名は phys-schost-1 です。
(Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM からフレームワークソフトウェアをアップグレードします) phys-schost-1# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_8/Tools/ phys-schost-1# ./scinstall (Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM からフレームワークソフトウェアをアップグレードします) phys-schost-1# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_8/Tools/ phys-schost-1# ./scinstall (Sun Cluster Agents CD からデータサービスをアップグレードします) phys-schost-1# scinstall (Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM からフレームワークソフトウェアをアップグレードします) phys-schost-1# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_8/Tools/ phys-schost-1# ./scinstall (Sun Cluster Agents CD からデータサービスをアップグレードします) phys-schost-1# scinstall (ノードをクラスタに再起動します) phys-schost-1# reboot (ソフトウェアのアップグレードが成功していることを確認します) # scinstall -pv (クラスタの状態を確認します) # scstat # scrgadm -pv |
クラスタのすべてのノードをアップグレードする場合は、「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリングアップグレードを終了する」に進みます。
アップグレードするすべてのクラスタノードで、すべてのアップグレード手順が完了していることを確認します。
1 つのノードから、クラスタのアップグレードの状態を検査します。
# scversions |
次の表から、手順 1 からの出力メッセージにリストされた操作を実行します。
出力メッセージ |
操作 |
---|---|
Upgrade commit is needed. |
手順 4 に進みます。 |
Upgrade commit is NOT needed. All versions match. |
手順 6 に進みます。 |
Upgrade commit cannot be performed until all cluster nodes are upgraded. Please run scinstall(1m) on cluster nodes to identify older versions. |
「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリングアップグレードを実行する」に戻って、残りのクラスタノードをアップグレードします。 |
Check upgrade cannot be performed until all cluster nodes are upgraded. Please run scinstall(1m) on cluster nodes to identify older versions. |
「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリングアップグレードを実行する」に戻って、残りのクラスタノードをアップグレードします。 |
すべてのノードがクラスタに参加し直したあと、1 つのノードからクラスタのアップグレードをコミットします。
# scversions -c |
アップグレードをコミットすることにより、クラスタが新しいソフトウェアのすべての機能を利用できます。新しい機能はアップグレードのコミットを実行した後にだけ利用できます。
1 つのノードから、クラスタアップグレードのコミットが成功したことを確認します。
# scversions Upgrade commit is NOT needed. All versions match. |
共通エージェントコンテナのセキュリティーファイルをすべてのクラスタノードにコピーします。
この手順によって、共通エージェントコンテナのセキュリティーファイルがすべてのクラスタノードで同じであり、コピーされたファイルが正しいファイルアクセス権を保持することが保証されます。
各ノードで、Sun Java Web Console エージェントを停止します。
# /usr/sbin/smcwebserver stop |
各ノードで、セキュリティーファイルエージェントを停止します。
# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop |
1 つのノードで、/etc/opt/SUNWcacao/ ディレクトリに移動します。
phys-schost-1# cd /etc/opt/SUNWcacao/ |
/etc/opt/SUNWcacao/security/ ディレクトリの tar ファイルを作成します。
phys-schost-1# tar cf /tmp/SECURITY.tar security |
/tmp/SECURITY.tar ファイルを、その他の各クラスタノードにコピーします。
/tmp/SECURITY.tar ファイルのコピー先である各ノードで、セキュリティーファイルを抽出します。
/etc/opt/SUNWcacao/ ディレクトリにすでに存在するすべてのセキュリティーファイルは上書きされます。
phys-schost-2# cd /etc/opt/SUNWcacao/ phys-schost-2# tar xf /tmp/SECURITY.tar |
クラスタの各ノードから /tmp/SECURITY.tar ファイルを削除します。
セキュリティーリスクを回避するため、tar ファイルの各コピーは削除する必要があります。
phys-schost-1# rm /tmp/SECURITY.tar phys-schost-2# rm /tmp/SECURITY.tar |
各ノードで、セキュリティーファイルエージェントを起動します。
phys-schost-1# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start phys-schost-2# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start |
各ノードで、Sun Java Web Console エージェントを起動します。
phys-schost-1# /usr/sbin/smcwebserver start phys-schost-2# /usr/sbin/smcwebserver start |
構成が Solstice DiskSuite または Solaris Volume Manager ソフトウェアの二重メディエータを使用する場合は、メディエータの構成を復元します。
メディエータホストの追加先のディスクセットの所有権を持つノードを指定します。
# metaset -s setname |
ディスクセット名を指定します。
どのノードも所有権を持っていない場合は、ディスクセットの所有権を取得します。
# scswitch -z -D setname -h node |
マスター権を変更します。
ディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットの主ノードとなるノードの名前を指定します。
メディエータを再作成します。
# metaset -s setname -a -m mediator-host-list |
ディスクセットに追加します。
追加するノードの名前をディスクセットのメディエータホストとして指定します。
製品メディアで提供されないデータサービスをアップグレードした場合は、それらのデータサービスの新しいリソースタイプを登録します。
データサービスの付属マニュアルに従ってください。
(省略可能) 各リソースグループとデバイスグループを元のノードに切り替えます。
# scswitch -z -g resource-group -h node # scswitch -z -D disk-device-group -h node |
スイッチを実行します。
切り替えるリソースグループを指定します。
切り替え先のノードの名前を指定します。
切り替えるデバイスグループを指定します。
すべてのアプリケーションを再起動します。
ベンダーのマニュアルにある指示に従ってください。
リソースを新しいリソースタイプバージョンに移行します。
Solaris 10 OS 用の Sun Cluster HA for NFS データサービスにアップグレードする場合は、新しいリソースタイプバージョンに移行する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Data Service for Network File System (NFS) ガイド (Solaris OS 版)』の「SUNW.nfs リソースタイプのアップグレード」を参照してください。
ほかのすべてのデータサービスでは、この手順は任意です。
コマンド行を使用する手順については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「リソースタイプの更新」を参照してください。代わりに、scsetup ユーティリティーの「リソースグループ」メニューを使用して同じ作業を実行することもできます。このプロセスには、以下の作業が含まれます。
新しいリソースタイプの登録
該当リソースの新しいバージョンのリソースタイプへの移行
リソースタイプの拡張プロパティーを関連データサービスのマニュアルで指定されたとおりに変更
SPARC ベースのシステムを持っており、Sun Management Center を使用してクラスタを監視している場合は、 「SPARC: Sun Cluster モジュールソフトウェアを Sun Management Center 用にアップグレードする」に進みます。
そうでない場合は、クラスタのアップグレードは完了です。
この節では、不注意からアップグレード中にストレージ構成が変更された場合に実行する修復手順を説明します。
Sun Cluster コマンドの実行など、ストレージトポロジに対する変更は、クラスタを Solaris 9 ソフトウェアにアップグレードする前に行なってください。ただし、アップグレード中にストレージトポロジが変更された場合は、次の手順を実行します。この手順では、新しいストレージ構成が正しいことと、再構成されなかった既存のストレージは誤って変更されないことを保証します。
ストレージトポロジが間違っていないことを確認します。変更されている可能性を示すフラグ付きデバイスが、実際に変更されているデバイスにマップされていないかどうかを確認します。デバイスが変更されていない場合、誤ったケーブル接続など、偶発的な構成変更の可能性を調べて修正します。
確認されていないデバイスに接続するノードでスーパーユーザーになります。
未確認のデバイスを手動で更新します。
# scdidadm -R device |
指定した device で、修復手順を実行します。
詳細については、scdidadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
DID ドライバを更新します。
# scdidadm -ui # scdidadm -r |
デバイス ID の構成テーブルをカーネルに読み込みます。
DID ドライバを初期化します。
データベースを再構成します。
残りのアップグレード作業に戻ります。
ローリング以外のアップグレードの場合は、手順 3 「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを実行する」に進みます。
ローリングアップグレードの場合は、手順 4 「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリングアップグレードを実行する」に進みます。
アップグレード中に、ストレージのケーブル接続が誤って変更された場合、次の手順を実行して、ストレージ構成を正しい状態に戻します。
この手順では、物理ストレージが実際に変更されていないことを前提とします。物理ストレージデバイスまたは論理ストレージデバイスが変更または置換された場合は、代わりに、「アップグレード中のストレージの再構成に対処する」の手順に従います。
ストレージトポロジを元の構成に戻します。変更の可能性を示すフラグが付いたデバイスの構成を、ケーブル接続も含め検査します。
スーパーユーザーで、クラスタ内の各ノードで DID ドライバを更新します。
# scdidadm -ui # scdidadm -r |
デバイス ID の構成テーブルをカーネルに読み込みます。
DID ドライバを初期化します。
データベースを再構成します。
詳細については、scdidadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
手順 1 で scdidadm コマンドがなんらかのエラーメッセージを返した場合は、必要に応じてストレージ構成をさらに修正して、手順 1 を繰り返します。
残りのアップグレード作業に戻ります。
ローリング以外のアップグレードの場合は、手順 3 「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを実行する」に進みます。
ローリングアップグレードの場合は、手順 4 「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリングアップグレードを実行する」に進みます。
この節では、Sun Cluster モジュールを Sun Management Center 用にアップグレードする手順について説明します。
次の手順は、 Sun Management Center サーバーマシン、ヘルプサーバーマシン、およびコンソールマシンで Sun Cluster モジュールソフトウェアをアップグレードするときに実行します。
Sun Management Center ソフトウェア自体をアップグレードする場合は、この手順は実行しないでください。代わりに、「SPARC: Sun Management Center ソフトウェアをアップグレードする」に進んで、Sun Management Center ソフトウェアと Sun Cluster モジュールをアップグレードします。
SPARC プラットフォーム用の Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM、または、この CD-ROM イメージへのパスを用意します。
スーパーユーザーとして、既存の Sun Cluster モジュールパッケージを各マシンから削除します。
pkgrm(1M) コマンドを使用して、次の表に示すすべての場所から、すべての Sun Cluster モジュールパッケージを削除します。
保存場所 |
削除するモジュールパッケージ |
---|---|
Sun Management Center コンソールマシン |
SUNWscscn |
Sun Management Center サーバーマシン |
SUNWscssv、(SUNWjscssv) |
Sun Management Center 3.0 ヘルプサーバーマシンまたは Sun Management Center 3.5 サーバーマシン |
SUNWscshl、(SUNWjscshl) |
# pkgrm module-package |
クラスタノード上の Sun Cluster モジュールソフトウェアはすでに、クラスタフレームワークのアップグレード中にアップグレードされています。
スーパーユーザーとして、Sun Cluster モジュールパッケージを各マシンにインストールし直します。
SPARC プラットフォーム用の Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM をマシンの CD-ROM ドライブに挿入します。
Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに移動します (ver は、Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。
# cd Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ |
次の表に示すように、適切なモジュールパッケージをインストールします。
保存場所 |
インストールするモジュールパッケージ |
---|---|
Sun Management Center コンソールマシン |
SUNWscshl、(SUNWjscshl) |
Sun Management Center サーバーマシン |
SUNWscssv、(SUNWjscssv) |
Sun Management Center 3.0 ヘルプサーバーマシンまたは Sun Management Center 3.5 サーバーマシン |
SUNWscshl、(SUNWjscshl) |
ヘルプサーバーパッケージ SUNWscshl は、コンソールマシンと Sun Management Center 3.0 ヘルプサーバーマシンまたは Sun Management Center 3.5 サーバーマシンの両方にインストールすることに注意してください。また、コンソールマシンでは新しい SUNWscscn パッケージはアップグレードしません。
# pkgadd -d . module-package |
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
以下の手順を実行して、Sun Management Center 2.1.1 を Sun Management Center 3.0 ソフトウェアまたは Sun Management Center 3.5 ソフトウェアにアップグレードします。
次のものを用意します。
SPARC プラットフォームと x86 プラットフォーム (該当する場合) 用の Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM 、または、これらの CD-ROM イメージへのパス。Sun Management Center ソフトウェアをアップグレードした後、CD-ROM を使用して Sun Cluster モジュールパッケージの Sun Cluster 3.1 8/05 バージョンを再インストールします。
クラスタノードにインストールするエージェントパッケージは、SPARC ベースのシステム用と x86 ベースのシステム用の両方が入手可能です。コンソール、サーバー、およびヘルプサーバーマシンのパッケージは、SPARC ベースのシステム用だけが入手可能です。
Sun Management Center のマニュアル。
パッチがある場合には、Sun Management Center パッチおよび Sun Cluster モジュールパッチ。
パッチの入手先とインストール方法については、『Sun Cluster 3.1 8/05 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
任意の Sun Management Center プロセスを停止します。
Sun Management Center コンソールが動作している場合は、コンソールを終了します。
コンソールウィンドウで、「ファイル」、「終了」を選択します。
個々の Sun Management Center エージェントマシン (クラスタノード) で Sun Management Center エージェントプロセスを停止します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -a |
Sun Management Center サーバーマシンで Sun Management Center サーバープロセスを停止します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -S |
スーパーユーザーになって、Sun Cluster モジュールパッケージを削除します。
pkgrm(1M) コマンドを使用して、次の表に示すすべての場所から、すべての Sun Cluster モジュールパッケージを削除します。
保存場所 |
削除するモジュールパッケージ |
---|---|
各クラスタノード |
SUNWscsam、SUNWscsal |
Sun Management Center コンソールマシン |
SUNWscscn |
Sun Management Center サーバーマシン |
SUNWscssv、(SUNWjscssv) |
Sun Management Center 3.0 ヘルプサーバーマシンまたは Sun Management Center 3.5 サーバーマシン |
SUNWscshl、(SUNWjscshl) |
# pkgrm module-package |
表にリストされたすべてのパッケージを削除しない場合、パッケージの依存関係による問題が生じ、Sun Management Center ソフトウェアのアップグレードに失敗する可能性があります。Sun Management Center ソフトウェアをアップグレードしたあと、手順 4 でこれらのパッケージを再インストールしてください。
Sun Management Center ソフトウェアをアップグレードします。
Sun Management Center のマニュアルに説明されているアップグレード手順に従ってください。
スーパーユーザーとして、Sun Cluster モジュールパッケージを以下の表の場所に再インストールします。
保存場所 |
インストールするモジュールパッケージ |
---|---|
各クラスタノード |
SUNWscsam、SUNWscsal |
Sun Management Center サーバーマシン |
SUNWscssv、(SUNWjscssv) |
Sun Management Center コンソールマシン |
SUNWscshl、(SUNWjscshl) |
Sun Management Center 3.0 ヘルプサーバーマシンまたは Sun Management Center 3.5 サーバーマシン |
SUNWscshl、(SUNWjscshl) |
ヘルプサーバーパッケージ SUNWscshl は、コンソールマシンと Sun Management Center 3.0 ヘルプサーバーマシンまたは Sun Management Center 3.5 サーバーマシンの両方にインストールします。
適切なプラットフォーム用の Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM をマシンの CD-ROM ドライブに挿入します。
Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 で、ver は Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ |
クラスタノードにインストールするエージェントパッケージは、SPARC ベースのシステム用と x86 ベースのシステム用の両方が入手可能です。コンソール、サーバー、およびヘルプサーバーマシンのパッケージは、SPARC ベースのシステム用だけが入手可能です。
適切なモジュールパッケージをマシンにインストールします。
Solaris 10 OS が動作しているクラスタノードでは、次のコマンドを使用します。
# pkgadd -G -d . module-package |
-G オプションを使用すると、現在のゾーンだけにパッケージを追加します。これらのパッケージは、大域ゾーンだけに追加する必要があります。したがって、このオプションは、既存の非大域ゾーン、またはあとで作成する非大域ゾーンにパッケージを伝達しないことも指定します。
Solaris 8 または Solaris 9 OS が動作しているクラスタノードと、コンソール、サーバー、およびヘルプサーバーマシンでは、次のコマンドを使用します。
# pkgadd -d . module-package |
すべての Sun Management Center パッチと Sun Cluster モジュールパッチをクラスタの各ノードに適用します。
Sun Management Center エージェント、サーバー、およびコンソールプロセスを再開します。
「SPARC: Sun Management Center を起動する」の手順に従います。
Sun Cluster モジュールを読み込みます。
「SPARC: Sun Cluster モジュールを読み込む」の手順に従います。
Sun Cluster モジュールがすでに読み込まれている場合は、これをいったん読み込み解除してから再び読み込み、サーバーにキャッシュされているすべてのアラーム定義を消去する必要があります。モジュールを読み込み解除するには、コンソールの「Details」ウィンドウの「Module」メニューから「Unload Module」を選択します。