Trusted Solaris 管理の手順

代替メールアプリケーション用のマルチレベルアクションを作成するには

  1. セキュリティ管理者役割になり、ADMIN_LOW ワークスペースに移動します。

    必要に応じて、「ログイン後、特定の管理役割になるには」を参照してください。

  2. 「管理用エディタ (Admin Editor)」アクションを使って、/usr/dt/appconfig/types/localename/dtwm.fp ファイルを編集用に開きます (localename はロケール名を示しています)。

    必要に応じて、「管理用エディタアクションを使用してファイルを編集するには」を参照してください。

  3. 以下に示すようなメールの制御を行うセクションを検索します。


    CONTROL Mail
    {
      TYPE                      icon
      CONTAINER_NAME            Top
      CONTAINER_TYPE            BOX
      POSITION_HINTS            5
      ICON                      DTmail
      LABEL                     Mail
      ALTERNATE_ICON            DtMnew
      MONITOR_TYPE              mail
      DROP_ACTION               Compose
      PUSH_ACTION               DTWmail
      PUSH_RECALL               true
      CLIENT_NAME               dtmail
      HELP_TOPIC                FPOnItemMail
      HELP_VOLUME               FPanel
    }
  4. 上記の制御テキストを拡張子 .fp を持つファイル (たとえば mail.fp) にコピーし、dtwm.fp を閉じます。


    注 -

    新しいファイル mail.fp は、/etc または /usr/bin のように、すべてのユーザーのパスにあるようなディレクトリに作成します。



    :wq
    
  5. 「システム管理 (System_Admin)」フォルダから「管理用エディタ (Admin Editor)」アクションを起動し、新ファイル mail.fp を編集用に開きます。

  6. CONTROL OW_Mail セクションを以下のように変更します。


    CONTROL OW_Mail
    {
      TYPE                      icon
      CONTAINER_NAME            Top
      CONTAINER_TYPE            BOX
      POSITION_HINTS            5
      ICON                      DTmail
      LABEL                     Mail
      ALTERNATE_ICON            DtMnew
      MONITOR_TYPE              mail
      DROP_ACTION               Compose
      PUSH_ACTION               DTWmail
      PUSH_RECALL               true
      CLIENT_NAME               dtmail
      HELP_TOPIC                FPOnItemMail
      HELP_VOLUME               FPanel
    }
    1. TYPECONTAINER_NAMECONTAINER_TYPEPOSITION_HINTS は変更しません。


      TYPE                       icon
      CONTAINER_NAME             Top
      CONTAINER_TYPE             BOX
      POSITION_HINTS             5
    2. ICON フィールドの値を、代替アプリケーションのアイコンを表す値に変更します。


       ICON 								OWmailtool
    3. LABEL フィールドの値を、「メール (Mail)」サブパネル内の代替アプリケーションのアイコンと一緒に表示されるアイコンラベルに変更します。


       LABEL 								OW Mail Tool
    4. ALTERNATE_ICON および MONITOR_TYPE は変更しません。


       
      ALTERNATE_ICON                    DtMnew
      MONITOR_TYPE                      mail
    5. DROP_ACTION を変更するか、またはそのままにしておきます。


      DROP_ACTION 								Compose

      メールプログラムには「メール作成」アクションを持つものと持たないものがあります。たとえば OpenWindows の メールツール (mailtool) は「メール作成」アクションを持ちません。このため、DROP_ACTION を「メール作成」のままにしておくと、誰かがメールをメールアイコンにドラッグした場合、dtmail の「メール作成」アクションが起動されます。DROP_ACTION を削除すると、メールがメールアイコンにドラッグされても何も起こりません。

    6. PUSH_ACTION フィールドの値を、ユーザーが新しいメールアイコンをクリックした時に実行する代替アクションを表す値に変更します。


       PUSH_ACTION								OWmailtool

      ここで指定するアクション名は、アプリケーション検索パスのどれかに定義されている必要があります。上記の OWmailtool アクションは /usr/dt/appconfig/types/localename ディレクトリの sunOW.dt に定義されています (localename はロケール名を示しています)。

    7. PUSH_RECALL は変更しません。


       PUSH_RECALL								true

      この値が「true」の場合、アプリケーションを 2 度立ち上げようとしても、新しいアプリケーションは起動しません。アプリケーションウィンドウがワークスペースで隠されている場合には、代わりにアプリケーションウィンドウが最前面に移動します。

    8. CLIENT_NAME フィールドの値を、代替アプリケーションの実行可能ファイルを表すものに変更します。


       CLIENT_NAME								mailtool

      CLIENT_NAME に指定するパス名は、そのアクション定義の EXEC_STRING に指定されているものである必要があります。たとえば、OWmailtool アクションの EXEC_STRING/usr/openwin/bin/mailtool として定義されています。

    9. エントリ HELP_* は変更しません。


      HELP_TOPIC                   FPOnItemMail
      HELP_VOLUME                  FPanel
  7. 変更を保存し、ファイルを閉じます。


    :wq
    
  8. 事前にこの手順をテストし、メーラーが表示され正しく動作することを確認した後、「フロントパネルに別のメールプログラムをインストールするには」の手順をユーザーに指示します。