Trusted Solaris 管理の手順

ホームディレクトリ

「ホーム (Home)」ダイアログボックスでは、管理者役割は次のことを設定します。


注 -

アカウントを作成する前にアカウントのホームディレクトリを提供するサーバーを設定しておく必要があります。


ホームディレクトリの自動作成を選ぶ理由

管理者役割がホームディレクトリの自動作成をシステムに指示しなかった場合、管理者役割は、ユーザーがログインする前に、MLD としてのホームディレクトリを手動で作成しなければなりません。この方法では、アカウントが初めてログインしたときにスタートアップファイルも自動的に初期 SLD にコピーされるため、ホームディレクトリを自動作成することをお勧めします。

スケルトンパスに関する注意点

シェルのスタートアップファイル用のスケルトンパスを指定するよう求められた場合、デフォルトのスケルトンパスである /etc/skel を指定すると、あらかじめ提供されているすべてのシェル用のスタートアップファイル (local.cshrclocal.loginlocal.profile) が、アカウントのホームディレクトリにコピーされます。その後、各アカウントは、それらのコピーされたファイルのうち適切なものを選んでリネームし、自分のシェルで使用しないファイルは削除しなければなりません。たとえば、ユーザーのログインシェルが C シェルの場合、そのユーザーは local.profile を削除します。さらに、local.cshrc および local.login を適切に変更した後、これを .cshrc および .login にリネームします。


注 -

管理者が設定を特に変更しなければ、アカウントのデフォルトシェルが pfsh(1M) でないならば、ウィンドウシステムの起動時には .login および .profile のどちらも参照されません。また、スケルトンディレクトリ内のファイルは、ホームディレクトリ内のアカウントの初期機密ラベルで作成された最初の SLD にコピーされますが、その後、管理者またはユーザーは、他の機密ラベルで 2 番目以降に作成されたすべての SLD にも、これらのスタートアップファイルが確実にコピーされるようにする必要があります。スタートアップファイルに関する詳細は、第 3 章「ユーザーアカウントの管理」 「Trusted Solaris システムにおけるスタートアップファイルの管理」 を参照してください。


シェル初期化ファイルの使用を制御するには

ユーザーのログインシェルが Bourne シェル、Korn シェル、C シェルのいずれかに指定されている場合、デフォルトでは、ログイン時にシェル初期化ファイルは参照されないことに注意してください。これは、デフォルトでは、*.dtprofile ファイル内の対応する変数がコメントになっているからです。*.dtprofile ファイル内の他のコメントにも書かれていますが、ログイン時にシェル初期化ファイルが参照されるようにするには、初期化ファイルを正しく設定した後、このコメントをはずすようにしてください。なお、初期化ファイルのデフォルト設定を変更する場合には、その初期化ファイルがウィンドウシステムの起動中に、端末エミュレータやユーザーによる応答を必要とする処理を一切行わないように注意してください。

各ユーザーは自分の $HOME/.dtprofile ファイルを変更して、ウィンドウシステムの起動中、ユーザーのプロファイルが有効になる前に各種のコマンドが実行されるように設定することもできます。しかし、プロファイルシェルの持つ特殊な目的をサポートするために、ユーザーは自分のシェルが有効になる前に実行されるコマンドを指定することは許されません。このため、ユーザーのログインシェルがプロファイルシェルに指定されている場合、ログイン時に .profile ファイルは参照されますが、そのユーザーの $HOME/.dtprofile ファイルは参照されません。

詳しくは、第 3 章「ユーザーアカウントの管理」「ログイン時に .login および .profile ファイルを自動的に読み取らせるには」および 「Trusted Solaris システムにおけるスタートアップファイルの管理」を参照してください。

入力前に決定すべき事項

ユーザーマネージャ内の入力場所

「ホームディレクトリ情報を指定または変更するには」、特に 手順 3手順 4手順 5手順 6手順 7手順 8 を参照のこと。