「NSR」リソースには、Backup サーバーとそのクライアントが記述されます。各リソースは、管理が必要な Backup システムのコンポーネントを表しています。これらのリソースを操作することで、Backup システムを制御できます。ファイルとその中のリソースは、nwadmin および nsradmin プログラムを使ってアクセスできます。また、テキストエディタで見ることもできます。
各リソースは属性のリストによって記述されています。各属性は、名前と、必要な場合には値の並びで構成されています。属性名と属性オプションはコロン (:) で区切り、属性値どうしはカンマ (,) で区切り、各属性はセミコロン (;) で終了します。行の末尾にあるカンマ、セミコロン、またはバックスラッシュ (¥) は、次の行に継続することを示します。
次に、8 つの属性を持つリソースの例を示します。
type: NSR client;
name: venus;
server: earth;
schedule: Default;
directive: Unix standard directives;
group: Default;
save set: All;
remote access: ;
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各「NSR」リソースには以下の属性があります。
「type」属性 - リソースが含むことができる属性を定義します。
「name」属性 - リソースが表しているオブジェクトの記述名を指定します。
「administrator」属性 - リソースの変更または削除ができるユーザーを指定します。この属性は、新しいリソースの作成時に、「type: NSR」リソースから継承されます。
「hostname」属性 - 指定されたリソースを制御するサービスが実行されているシステムのホスト名を指定します。
その他の属性 (「ONC program number」、「ONC version number」、および「ONC transport」) には、サービスの Open Network Computing 情報を指定します。
Backup では、以下のタイプのリソースを定義しています。
「NSR」リソースには Backup サーバーを記述します。これには、管理者の権限を制御する属性、進行中の操作に関する情報、および過去の操作に関する統計情報とエラー情報が含まれます。
「NSR client」リソースには Backup クライアントを記述します。これには、保存するファイル、使用するスケジュール、およびこのクライアントが属しているグループを指定する属性が含まれます。
「NSR device」リソースにはストレージデバイスを記述します。これには、特定のデバイス名、メディアタイプ、および現在マウントされているボリュームの名前を指定する属性が含まれます。
「NSR directive」リソースにはディレクティブを記述します。ディレクティブによって、クライアントのファイルを保存する際にどのように処理するかを制御します。
「NSR group」リソースには、Backup クライアントの論理的なグループ分けと、バックアップの開始時刻を指定します。
「NSR jukebox」リソースにはジュークボックスを記述します。これには、ジュークボックスのモデル、ジュークボックス内の最初と最後のスロット番号、およびジュークボックス内のデバイス名などの属性が含まれます。
「NSR label」リソースには、ボリュームにラベルを付けるときに使用される一連の名前が記述されたテンプレートを指定します。
「NSR license」リソースには、現在有効になっている各機能についてのライセンス情報が含まれます。ライセンスが与えられている機能を確認するための各種のイネーブラと認証コードが含まれます。
「NSR notification」リソースには、特定のタイプの Backup イベントが起こったときに実行されるアクションを指定します。
「NSR policy」リソースは、インデックス管理プロセスの一環で使用されます。これらのポリシーによって、クライアントのオンラインファイルインデックスの中にエントリが存在する期間と、セーブセットをいつ再利用可能としてマークするのかを制御します。
「NSR pool」リソースは、保存の特性に基づいて、ボリュームのセーブセットが書き込まれる場所を指定するために使用されます。
「NSR schedule」リソースには、保存レベルのシーケンスとスケジュール変更リストを定義します。スケジュール変更リストは、レベルと日付のペアで構成されています。レベルによって、クライアントがバックアップされるときに保存されるデータの量を制御します。