Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

例 : 大規模なクライアントファイルシステムのスケジュール

400 KB/秒という平均的なバックアップ速度では、10G バイトのデータを持つクライアントのフルバックアップには、終了までに約 5.5 時間必要となります。このようにバックアップに要する時間が長いクライアントセーブセットでは、毎回フルバックアップを行うスケジュールは不適当です。

この場合には、クライアントのディスクボリュームを複数のバックアップグループに分割し、それぞれ別のタイミングでバックアップするようにスケジュールを立てます。1 台のクライアントのセーブセットを複数のバックアップグループに分割すると、クライアントのすべてのファイルが何回かに分けてバックアップされることになります。これはすべてのローカルデータを一回でフルバックアップするよりも時間の節約になります。

クライアントのファイルシステムを個別にバックアップするには、「Clients」リソースに個々のファイルシステムをアドレス指定して、同じクライアントのエントリの追加と構成を繰り返します。たとえば、ファイルシステム /usr のバックアップについては、あるグループのバックアップスケジュールを使って第 1 のクライアントリソースを構成します。さらに、別のファイルシステム /var のバックアップスケジュールについては、別のグループで別のバックアップスケジュールを使って第 2 のクライアントリソースを構成します。


注意 - 注意 -

複数のバックアップスケジュールを作成し、セーブセットを明示的に指定すると、その指定リストに含まれていないファイルやファイルシステムはバックアップから除外されます。これには、システムに新たに追加されたディスクボリュームも含まれます。「Save Set」属性に特別な値「All」を指定すれば、このような危険は生じません。Backup は新しいディスクボリュームを自動的にバックアップに追加します。