オートチェンジャでは、Backup は 1 つのスロット番号を使ってさまざまな機能を指定しますが、サイロでも同じです。オートチェンジャではスロット数が決まっていて、スロット番号はボリュームの物理的位置を指すのに使われます。一方サイロでは、スロット数は一定ではなく、最初に構成した時点で 0 番から始まり、上限はユーザーが購入したサイロライセンスによって決まります。サイロボリュームの基本的な識別子はバーコードであり、サイロのマニュアルではよく「volser」と呼ばれています。この volser は、特定のボリュームが存続する間は変わりません。
nsrjb コマンドを使ってサイロの内容を一覧表示すると、同時にスロット番号も表示されます。このスロット番号によってどのボリュームをマウント、マウント解除、ラベル付けし、インベントリを作成するかを指定します。サイロ内では、ボリュームにいつも同じスロット番号が割り当てられるとは限りません。サイロ内のスロット番号は、すでに割り当てられているバーコードのソート順に基づいて、動的に割り当てられます。ソートの順序の前の部分にバーコードをさらに割り当てると、ソート順序のあとの部分にあるすべてのボリュームのスロット番号が変わってきます。
スロット番号ではサイロボリュームを完全に識別することはできないので、スロット番号を変更する可能性のある操作では、スロット番号を引き数として使うことはできません。たとえば、スロット番号を指定してボリュームの割り当てを解除することはできません。これは、割り当て解除によって、そのボリュームのスロット番号が変わるからです。