この章では、設定ツールを使用した、GNOME デスクトップのカスタマイズ方法について説明します。
デスクトップ背景とは、デスクトップに適用する画像や色のことです。デスクトップ背景は、次の方法でカスタマイズできます。
デスクトップ背景の画像を選択する。画像は、デスクトップ背景色上に重ねられる。デスクトップ背景色は、透明な画像を選ぶか、その画像がデスクトップ全体を覆わなければ見ることができる
デスクトップ背景の色を選択する。塗りつぶしの色を選択することも、2 色でグラデーション効果を作成することもできる。グラデーション効果とは、ある色が別の色に徐々にブレンドされる視覚的効果のことです。
デスクトップ背景の外観は、Nautilus
ファイルマネージャ内から変更することもできます。
表 10–1 は、構成可能な背景設定を示します。
表 10–1 デスクトップ背景の設定
CD データベース
設定ツールでは、システムが照会可能な CD データベースを構成できます。CD データベースには、アーティスト名、曲名、および収録曲など、CD に関する情報が含まれています。アプリケーションが CD を再生すると、アプリケーションは CD データベースを照会して、情報を表示します。
表 10–2 で、CD Database
環境設定ツールの要素を説明します。
要素 |
説明 |
---|---|
「何も情報を送信しない」 |
CD データベースサーバーに情報を送信しない |
「実際の情報を送信」 |
ユーザー名とホスト名の情報を CD データベースサーバーに送信する |
「他の情報を送信」 |
ほかの名前およびホスト名の情報を CD データベースサーバーに送信する。「名前」フィールドに名前を入力し、「ホスト名」フィールドにホスト名を入力する |
「FreeDB ラウンド・ロビン・サーバ ー」 |
FreeDB は CD データベース。FreeDB ラウンドロビンサーバーは、FreeDB サーバーの負荷分散構成になる。このサーバーから FreeDB CD データベースにアクセスする |
「他の FreeDB サーバー」 |
別のサーバーから FreeDB CD データベースにアクセスする場合はこのオプションを選択する。必要なサーバーをサーバー表から選択する |
「サーバー・リストを更新」 |
サーバー表内の利用可能な FreeDB サーバーのリストを更新する |
「他のサーバー」 |
ほかの CD データベースを使用する。データベースが存在するサーバの名前を「ホスト名」フィールドに入力する。データベースにアクセスできるポート番号を「ポート」フィールドに入力する |
以下の設定を行うには、File Associations
設定ツールを使用します。
各種ファイルタイプの表示方法と編集方法を指定できます。たとえば、特定のファイルタイプを表すアイコンを指定できます。また、ファイルがプレーンテキストファイルの場合、そのファイルをテキストエディタで起動するようにも指定できます。
ファイルマネージャなどの GNOME アプリケーションは、ファイルの内容を確認して、ファイルタイプを判断します。最初の行でファイルタイプを判別できない場合、アプリケーションはファイル名を確認します。
URI (Uniform Resource Identifier) は、ファイルシステム内または Web 上の特定の場所を識別する文字列です。たとえば、Web ページのアドレスが URI です。サービスは、URI が要求するプロトコルまたはタスクです。たとえば、http://www.gnome.org という URI は、http サービスを要求しています。
アプリケーションをサービスと関連付けて、そのアプリケーションでサービスが要求するタスクを実行するように設定できます。たとえば、お気に入りのブラウザを http サービスに関連付けることが可能です。
表 10–3では、File Associations
設定ツールの要素について説明します。
要素 |
説明 |
---|---|
表 |
ファイルタイプのカテゴリの内容を表示するには、カテゴリ名の横にある右矢印をクリックする。カテゴリが開き、各ファイルタイプの説明と、そのファイルタイプに関連付けられるファイル拡張子が表示される 操作するファイルタイプを選択するには、そのファイルをクリックする |
「ファイルタイプの追加」 |
ファイルタイプを追加する。詳細については、ファイルタイプを追加する を参照 |
「サービスの追加」 |
サービスを追加する。詳細については、サービスを追加する を参照 |
「編集」 |
ファイルタイプ、サービス、またはファイルタイプのカテゴリを編集するには、編集対象の項目を選択して、「編集」をクリックする |
「削除」 |
ファイルタイプまたはサービスを削除するには、削除対象の項目を選択して、「削除」をクリックする |
ファイルタイプを追加するには、次の手順を実行します。
File Associations
設定ファイルを起動します。
「ファイルタイプの追加」ボタンをクリックします。「ファイルタイプの追加」ダイアログが表示されます。
ダイアログにファイルタイプのプロパティを入力します。以下の表に、「ファイルタイプの追加」ダイアログのダイアログ要素を示します。
オプション |
機能 |
---|---|
「アイコンなし」 |
ファイルタイプを表すアイコンを選択する。アイコンを選択するには、「アイコンなし」ボタンをクリックする。「アイコンを選択」 ダイアログが表示される。 ダイアログからアイコンを選択する。別のディレクトリにあるアイコンを選択するには、「参照」をクリックする。アイコンを選択したら「了解」をクリックする |
「説明」 |
ファイルタイプの説明を入力する |
「MIME タイプ」 |
このタイプのファイルの MIME タイプを入力する |
「カテゴリ」 |
この設定ツール内でファイルタイプが属するカテゴリを入力する。「選択」をクリックして、「ファイルカテゴリを選択」ダイアログからカテゴリを選択する |
「ファイル名の拡張子」 |
ファイルタイプに関連付けるファイルの拡張子を入力する。左側のフィールドにファイル拡張子を入力し、 Return キーを押す。ファイル拡張子を削除するには、右側のフィールドからファイル拡張子を選択して、「削除」ボタンをクリックする |
「ビューアコンポーネント」 |
このタイプのファイルをファイルマネージャで表示するときに使用するビューアコンポーネントを選択する |
「デフォルトのアクション」 |
このタイプのファイルを開くときに使用するデフォルトのアプリケーションを選択する |
「実行するプログラム」 |
ファイルタイプに関連付けるプログラムを指定する。このフィールドに、プログラムを起動するコマンドを入力する。あるいは、以前に入力したコマンドを選ぶには、下矢印ボタンをクリックして、実行するコマンドを選ぶ 「参照」ボタンを使用して、実行するコマンドを選択することもできる |
「端末内で実行」 |
プログラムを端末で実行する。実行するウィンドウを作成しないプログラムには、このオプションを選択する |
「了解」をクリックします。
サービスを追加するには、次の手順を実行します。
File Associations
設定ファイルを起動します。
「サービスの追加」ボタンをクリックします。「サービスの追加」ダイアログが表示されます。
ダイアログにサービスのプロパティを入力します。以下の表に、「サービスの追加」ダイアログのダイアログ要素を示します。
オプション |
機能 |
---|---|
「説明」 |
サービスの説明を入力する |
「プロトコル」 |
サービスのプロトコルを入力する |
「実行するプログラム」 |
将来のリリースで情報が追加 |
「プログラム」 |
サービスに関連付けるプログラムを指定する。このフィールドに、プログラムを起動するコマンドを入力する。あるいは、以前に入力したコマンドを選ぶには、下矢印ボタンをクリックして、実行するコマンドを選ぶ 「参照」ボタンを使用して、実行するコマンドを選択することもできる |
「端末内で実行」 |
プログラムを端末で実行する。実行するウィンドウを作成しないプログラムには、このオプションを選択する |
「了解」をクリックします。
Nautilus
ファイルマネージャを設定するには、Folder Options
設定ツールを使用します。「Folder Options」設定ダイアログでファイルマネージャを設定することもできます。このダイアログは、ファイルマネージャアプリケーションから開きます。「Folder Options」設定ダイアログと Folder Options
設定ツールの設定については、「Nautilus File Manager」を参照してください。
フォント
設定ツールを使用して、アプリケーション、ウィンドウ、端末またはデスクトップで使用するフォントを選択できます。
表 10–4 に、構成可能なフォント設定を示します。
表 10–4 フォントの設定
ファイルマネージャを使用して、フォントのプレビューを表示できます。フォントのプレビューを表示するには、次の手順を実行します。
ファイルマネージャウィンドウを開きます。
URI fonts:/// をロケーションバーに入力します。フォントは表示区画にアイコンとして表示されます。
アイコンをダブルクリックして、フォントのプレビューを表示します。
Internet
設定ツールを使用すると、 システムのインターネットへの接続方法を構成することができます。GNOME デスクトップをプロキシサーバーに接続するように構成して、プロキシサーバーの詳細を指定することができます。プロキシサーバーとは、別のサーバーへの要求を傍受して、可能な場合に、その要求をこのプロキシサーバー自体が実行するサーバーのことです。プロキシサーバーのドメインネームサービス (DNS) の名前か、インターネットプロトコル (IP) アドレスを入力できます。DNS 名は、ネットワーク上のコンピュータに固有のアルファベットで表される識別子です。IP アドレスは、ネットワーク上のコンピュータに固有の数字で表される識別子です。
表 10–5 に、構成可能なインターネット接続設定を示します。
表 10–5 インターネット接続の設定
オプション |
機能 |
---|---|
「Direct internet connection」 |
プロキシサーバーを使わずに直接インターネットに接続する |
「手動プロキシ設定」 |
プロキシサーバーを通してインターネットに接続し、プロキシサーバーを手動で構成する |
「HTTP proxy」 |
HTTP サービスを要求するときに使用するプロキシサーバーの DNS 名または IP アドレスを入力する。プロキシサーバー上の HTTP サービスのポート番号を「ポート」スピンボックスに入力する |
「Secure HTTP proxy」 |
Secure HTTP サービスを要求するときに使用するプロキシサーバの DNS 名または IP アドレスを入力する。プロキシサーバー上の Secure HTTP サービスのポート番号を「ポート」スピンボックスに入力する |
「FTP proxy」 |
FTP サービスを要求するときに使用するプロキシサーバーの DNS 名または IP アドレスを入力する。プロキシサーバー上の FTP サービスのポート番号を「ポート」スピンボックスに入力する |
「Socks host」 |
使用する Socks ホストの DNS 名または IP アドレスを入力する。プロキシサーバー上の Socks ホストのポート番号を「ポート」スピンボックスに入力する |
「Automatic proxy configuration」 |
プロキシサーバーを通してインターネットに接続し、プロキシサーバーを自動で構成する |
「Autoconfiguration URL」 |
プロキシサーバーを自動構成するために必要な情報が保存されている URL を入力する |
キーボード
アクセシビリティ設定ツールを使用して、キーボードのアクセシビリティ設定を設定します。キーボード
アクセシビリティ設定ツールは、AccessX
として知られています。
次の機能領域内では、キーボード
アクセシビリティ設定ツールの設定をカスタマイズできます。
「基本」
「フィルタ」
「Mouse」
表 10–6 に、変更可能なキーボードの基本アクセシビリティ設定を示します。
表 10–6 キーボードのアクセシビリティ設定
キーボードアクセシビリティ設定の詳細については、『GNOME 2.2 Desktop Accessibility Guide』を参照してください。
表 10–7に、変更可能なフィルタ設定を示します。
表 10–7 フィルタ設定
キーボードアクセシビリティ設定の詳細については、『GNOME 2.2 Desktop Accessibility Guide』を参照してください。
表 10–8に、変更可能なマウス設定を示します。
表 10–8 マウス設定
キーボードアクセシビリティ設定の詳細については、『GNOME 2.2 Desktop Accessibility Guide』を参照してください。
Keyboard Behavior
設定ツールは、キーボードの自動リピート設定を選択したり、キーボードの音声設定を構成するために使用します。
次の機能領域内では、キーボード
設定ツールの設定をカスタマイズできます。
「キーボード」
「サウンド」
「キーボード」タブセクションを使用して、一般的なキーボードの環境を設定します。キーボード
のアクセシビリティ設定ツールであるAccessX
を起動するには、「アクセシビリティ」ボタンをクリックします。
表 10–9 は、構成可能なキーボード設定を示します。
表 10–9 キーボードの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「キーが押されているときのキーボードリピートを有効」 |
キーボードの繰り返しを有効にする。キーボードの繰り返しが有効な場合、キーを押したままにすると、そのキーと関連付けられる操作が繰り返し実行される。たとえば、文字キーを押したままにすると、その文字が繰り返し入力される |
「遅延」 |
キーを押したときから、操作が繰り返されるまでの遅延を指定する |
「速度」 |
操作が繰り返される速度を指定する |
「テキストボックスやフィールド内で点滅」 |
フィールドおよびテキストボックスでカーソルを点滅させる |
「速度」 |
スライダを使用して、フィールドおよびテキストボックスでのカーソルの点滅速度を指定する |
「サウンド」タブセクションを使用して、キーボードサウンドの環境を設定します。
一部のアプリケーションは、キーボードの入力エラーを知らせるベルの音を鳴らします。「サウンド」タブセクションのオプションを使用して、ベル音を構成できます。表 10–10 は、構成可能なキーボードサウンド設定を示します。
表 10–10 システムベルの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「オフ」 |
キーボードのベル音を無効にする |
「ビープ音」 |
キーボードのベル音を有効にする |
Keyboard Layout
設定ツールは、キーボードのレイアウトを選択するために使用します。異なる複数のロケールには、それぞれに合った複数のレイアウトを選択できます。Keyboard Layout
設定ツールの詳細は、『Keyboard Layout Switcher 』を参照してください。
メニューおよびツールバー
設定ツールを使用して、GNOME 対応アプリケーションのメニュー、メニューバー、およびツールバーをカスタマイズできます。
表 10–11は、GNOME 対応アプリケーション用にカスタマイズできるメニューおよびツールバー設定を示しています。
表 10–11 アプリケーションのカスタマイズの設定
マウス
設定ツールを使用して、マウスを右利き用または左利き用に構成できます。また、マウス動作の速度および感度を指定することもできます。
次の機能領域内では、マウス
設定ツールの設定をカスタマイズできます。
「ボタン」
「カーソル」
「動作」
マウスボタンを左利き用に構成するかどうかを指定するには、「ボタン」タブセクションを使用します。また、ダブルクリック時のクリックの間隔を指定することもできます。
表 10–12 は、構成可能なマウスボタン設定を示します。
表 10–12 マウスボタンの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「左利き用マウス」 |
マウスを左利き用に構成する。マウスを左利き用に構成した場合、左マウスボタンの機能と右マウスボタンの機能が入れ替わる |
「遅延」 |
ダブルクリック時のクリックの間隔をスライダを使用して指定する。最初のクリックと 2 回目のクリックの間隔がここで指定した時間を越える場合、その操作はダブルクリックとして解釈されない |
「カーソル」タブセクションを使用して、マウスポインタの環境を設定できます。
表 10–13 に、構成可能なマウスポインタの設定を示します。
表 10–13 マウスポインタの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「カーソルテーマ」 |
リストボックスから希望するマウスポインタのテーマを選択する |
「Control キーを押したときに、カーソルの位置を表示」 |
Ctrl キーを押して放したときのマウスポインタのアニメーションを有効にします。 この機能は、マウスポインタの検出を補助する |
「動作」タブセクションを使用して、マウス動作の環境を設定します。
表 10–14 に、構成可能なマウス動作の設定を示します。
表 10–14 マウス動作の設定
設定 |
機能 |
---|---|
「加速」 |
マウス移動時の、画面上でのマウスポインタの移動速度を指定する |
「感度」 |
マウスの動きに対する、マウスポインタの感度を指定する |
「しきい値」 |
移動操作がドラッグ & ドロップ操作として解釈されるまでの、項目の移動距離を指定する |
Panel Preferences
設定ツールでは、パネルの動作を構成できます。Panel Preferences
設定ツールで行った変更は、すべてのパネルに影響します。
設定 |
機能 |
---|---|
「ランチャーをクリックし引き出しを閉じる」 |
引き出し内のランチャーを選択したときに、パネル上のその引き出しを閉じる |
「Drawer and panel animation」 |
アニメーションスタイルでパネルや引き出しを表示し、隠す |
「アニメーションの速度」 |
ドロップダウンリストから、パネルのアニメーション速度を選択する |
優先するアプリケーション
設定ツールでは、GNOME デスクトップがアプリケーションを起動するときに、GNOME デスクトップが使用するアプリケーションを指定します。たとえば、優先端末アプリケーションとして、Xterm
を指定できます。「デスクトップ」メニューを開いて、「新規端末」を選択すると、Xterm
が起動します。
次の領域内では、優先するアプリケーション
設定ツールの設定をカスタマイズできます。
「Web ブラウザ」
「テキストエディタ」
「端末」
優先 Web ブラウザを設定するには、「Web ブラウザ
」タブセクションを使用します。優先 Web ブラウザは、URL をクリックしたときに開きます。たとえば、アプリケーションで URL を選択するか、デスクトップで URL ランチャーを選択したときに、優先 Web ブラウザが開きます。
表 10–16 に、構成可能な優先 Web ブラウザの設定を示します。
表 10–16 優先 Web ブラウザの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「Web ブラウザを選択」 |
標準の Web ブラウザを使用する。ドロップダウンコンビネーションボックスを使用して、優先 Web ブラウザを選択する |
「カスタム Web ブラウザ」 |
カスタムの Web ブラウザを使用する |
「コマンド」 |
カスタム Web ブラウザを起動するコマンドを入力する。クリックした URL をブラウザが表示できるようにするには、コマンドのあとに、“%s” を指定する |
「端末内で実行」 |
端末でコマンドを実行する。実行するウィンドウを作成しないブラウザには、このオプションを選択する |
「テキストエディタ」
タブセクションを使用して、優先テキストエディタを構成します。
表 10–17 に、構成可能な優先テキストエディタの設定を示します。
表 10–17 優先テキストエディタの設定
「端末」
タブセクションを使用して、優先端末を構成します。
表 10–18 に、構成可能な優先端末の設定を示します。
表 10–18 優先端末の設定
オプション |
機能 |
---|---|
「端末を選択」 |
標準の端末を使用する。ドロップダウンコンビネーションボックスを使用して、優先端末を指定する |
「カスタム端末」 |
カスタムの端末を使用する |
「コマンド」 |
カスタム端末を起動するコマンドを入力する |
「実行フラグ」 |
コマンドに指定する実行オプションを入力する |
画面の解像度を設定するには、Resolution preference 設定ツールを使用します。表 10–19 に、構成可能な画面解像度の設定を示します。
表 10–19 画面解像度の設定
設定 |
説明 |
---|---|
「解像度」 |
ドロップダウンリストから画面の解像度を選択する |
「Refresh rate」 |
ドロップダウンリストから画面の再表示速度を選択する |
「Make default for this computer only」 |
画面解像度の設定をユーザがログインするシステムだけのデフォルト設定とする |
スクリーンセーバーは、画面が使用されていないときに、画面の画像の代わりに使用されるアプリケーションです。スクリーンセーバーは、次の方法で使用できます。
指定した待機時間のあとに起動
スクリーンロックしたときに起動
システムが待機中にモニタが使用する電力を管理
次の機能領域内では、マウス
設定ツールの設定をカスタマイズできます。
表示モード
拡張
「表示モード」タブセクションを使用して、表示モードを設定します。
表 10–20 に、構成可能な表示モードの設定を示します。
表 10–20 スクリーンセーバー表示モードの設定
「拡張設定」タブセクションを使って、スクリーンセーバーの拡張設定を行います。
表 10–21 に、構成可能なスクリーンセーバーの拡張設定を示します。
表 10–21 スクリーンセーバーの拡張設定
設定 |
機能 |
---|---|
「デスクトップ画像を操作対象にする」 |
一部のスクリーンセーバーでは、画面のスクリーンショットを撮ることができるため、そのスクリーンショットを使用してスクリーンセーバーディスプレイを作成できる。スクリーンセーバーで画面のスクリーンショットを撮る場合は、このオプションを選択する |
「ビデオ入力を操作対象にする」 |
一部のスクリーンセーバーでは、ビデオのフレームを取り込めるため、取り込んだ画像を使用してスクリーンセーバーディスプレイを作成できる。システムにビデオキャプチャカードがある場合、このオプションを選択すると、スクリーンセーバーでビデオのフレームを取り込むことができる |
「画像をランダムに選択」 |
指定したディレクトリ内の画像をスクリーンセーバーに使用する場合に選択する。ディレクトリのパスをフィールドに入力する。または、「参照」をクリックしてダイアログを表示し、ディレクトリを選択する |
「診断情報」 |
スクリーンセーバーの診断情報を表示する場合に選択する |
「サブプロセスのエラーを表示する」 |
画面上のスクリーンセーバーのサブプロセスに関連するエラーを表示する場合に選択する |
「起動時にスプラッシュスクリーンを表示する」 |
|
「パワーマネージメントを有効にする」 |
モニタの電源管理機能を有効にする場合に選択する。電源管理機能は、モニタを使用していないときの電力消費を削減する |
「スタンバイ」 |
モニタが予備モードになるまでの時間を指定する。モニタが待機モードになると、画面は空白になる |
「サスペンド」 |
モニタが省電力モードになるまでの時間を指定する |
「電源 OFF」 |
モニタの電源を切るまでの時間を指定する |
「カラーマップをインストールする」 |
スクリーンセーバーがアクティブのとき、専用のカラーマップをインストールする場合に選択する。専用のカラーマップを使用することで、特定のスクリーンセーバーディスプレイの画像品質を改善できる |
「スクリーンセーバーをフェードインする」 |
スクリーンセーバーを起動するときに、徐々に黒の画面を表示したい場合に選択する |
「スクリーンセーバーをフェードアウトする」 |
スクリーンセーバーを停止するときに、表示を徐々に黒から画面の内容へ表示したい場合に選択する |
「フェードする時間」 |
スクリーンセーバーを起動するときに、黒にフェードする時間を指定する |
セッション
設定ツールでは、セッションを管理することができます。セッションの環境を設定して、セッションの開始時に起動するアプリケーションを指定できます。また、GNOME デスクトップ上のアプリケーションの状態を保存したり、別のセッションの開始時にその状態を復元したりするように、セッションを構成することができます。この設定ツールを使用して、複数の GNOME セッションを管理することもできます。
次の機能領域内では、セッションおよび起動アプリケーションの設定をカスタマイズできます。
「セッションのオプション」
「現在のセッション」
「自動起動プログラム」
「セッションのオプション」タブセクションを使用して、複数のセッションを管理したり、現在のセッションの環境を設定することができます。
表 10–22 に、構成可能なセッションのオプション設定を示します。
表 10–22 「セッションのオプション」の設定
「現在のセッション」タブセクションを使用して、起動順序の値の指定や、現在のセッションでのセッション管理下のアプリケーションの再起動方式を選択できます。
表 10–23 に、構成可能な現在のセッションの設定を示します。
表 10–23 現在のセッションの設定
セッション
設定ツールの「自動起動プログラム」タブセクションを使用して、非セッション管理下の起動アプリケーションを指定できます。自動起動アプリケーションとは、セッションを開始したときに自動的に起動するアプリケーションのことです。非セッション管理下のアプリケーションを実行するコマンドは、 「自動起動プログラム」タブセクションで指定します。コマンドは、ログイン時に自動的に実行されます。
セッション管理下のアプリケーションを自動的に起動することもできます。詳細については、セッションのオプションの設定を参照してください。
表 10–24 に、構成可能な自動起動アプリケーションの設定を示します。
表 10–24 自動起動プログラムの設定
キーボードショートカットは、単独のキーまたは複数のキーの組み合わせで、通常の操作の代替方法を提供する
Shortcuts
設定ツールを使用して、デフォルトのキーボードショートカットを表示できます。必要に応じて、デフォルトのキーボードショートカットをカスタマイズできます。
表 10–25 に、カスタマイズ可能なキーボードショートカットを示します。
表 10–25 キーボードショートカットのデフォルトの設定
サウンド
設定ツールを使用することによって、GNOME サウンドサーバーをいつ起動するかを制御できます。また、特定のイベントが発生したときに再生されるサウンドも指定できます。
次の機能領域内では、サウンド
設定ツールの設定をカスタマイズできます。
「一般」
「サウンドイベント」
GNOME サウンドサーバーをいつ起動するかを指定するには、サウンド
設定ツールの「一般」タブセクションを使用します。このタブセクションでは、サウンドイベント機能も有効に設定できます。
表 10–26 に、構成可能な一般的なサウンド設定を示します。
表 10–26 サウンドの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「起動時にサウンドサーバーを使う」 |
GNOME セッションを開始したときに、GNOME サウンドサーバーを起動する。サウンドサーバーがアクティブな場合、GNOME デスクトップはサウンドを再生できる |
「イベントの効果音を鳴らす」 |
GNOME デスクトップ上で特定のイベントが発生したときにサウンドを再生する。このオプションは、「起動時にサウンドサーバーを使う」オプションが選択されている場合にのみ指定できる |
サウンド
設定ツールの「サウンドイベント」タブセクションを使用して、特定のサウンドを特定のイベントに関連付けることができます。
「サウンドイベント」タブセクションにアクセスするには、先に「起動時にサウンドサーバーを使う」オプションと、「イベントの効果音を鳴らす」オプションを選択する必要があります。
表 10–27 に、構成可能なサウンドイベントの設定を示します。
表 10–27 サウンドイベントの設定
オプション |
機能 |
---|---|
「サウンド」表 |
「サウンド」表を使用して、特定のサウンドを特定のイベントに関連付ける 「イベント」列は、発生するイベントの階層リストを表示する。イベントのカテゴリを開くには、イベントのカテゴリの横にある右矢印をクリックする 「再生ファイル」列は、イベントが発生したときに再生するサウンドファイルをリストする |
「再生」 |
このボタンをクリックすると、選択したイベントに関連付けられるサウンドファイルを再生する |
サウンドファイルのドロップダウンコンビネーションボックスの「参照」 |
サウンドをイベントに関連付けるには、「サウンド」表内のイベントを選択する。ドロップダウンコンビネーションボックスから選択したイベントに関連付けるサウンドファイルの名前を入力する。または、「参照」をクリックして、「ファイルの選択」ダイアログを表示する。ダイアログを使用して、選択したイベントに関連付けるサウンドファイルを指定する 注 – イベントに関連付けることができるサウンドファイルの形式は、.wav 形式のみ |
「テーマ」は、GNOME デスクトップの外観を指定する統合的な設定グループです。 テーマを選ぶことにより、GNOME デスクトップの外観を変更できます。テーマを選択するには、Theme
設定ツールを使用します。利用可能なテーマのリストからテーマを選択できます。利用可能なデスクトップテーマのリストには、ユーザーがアクセス可能な要件を満たすいくつかのテーマが含まれています。
テーマには、以下のように GNOME デスクトップの別の部分に影響する設定が含まれています。
テーマのコントロール設定は、ウィンドウ、パネル、アプレットの外観を指定します。また、ウィンドウ、パネル、およびアプレット上に現れる GNOME 対応インターフェイス (メニュー、アイコン、ボタンなど) の外観も決定します。利用可能なコントロール設定オプションの中には、特別なアクセシビリティ要件を満たすように設計されているものもあります。コントロール設定のオプションは、Theme
設定ツールの「Controls」タブセクションで選択できます。
テーマのウィンドウ枠設定は、ウィンドウの枠の外観だけを指定します。ウィンドウ枠設定のオプションは、Theme
設定ツールの「Window Border」タブセクションで選択できます。
テーマのアイコン設定は、パネルとデスクトップ背景にあるアイコンの外観を指定します。 アイコン設定のオプションは、テーマ
設定ツールの「アイコン」タブセクションで選択できます。
テーマ
設定ツールに一覧があるテーマは、コントロールオプション、ウィンドウ枠オプションおよびアイコンオプションの複数の組み合わせです。コントロールオプション、ウィンドウ枠オプションおよびアイコンオプションの複数の組み合わせを使ったカスタムテーマを作成できます。
カスタムテーマを作成するには、次の手順を実行します。
テーマ
設定ツールを起動します。
テーマリストからテーマを 1 つ選択します。
「詳細」ボタンをクリックします。「テーマの詳細」ダイアログが表示されます。
カスタムテーマで使用するコントロールオプションを「コントロール」タブセクションのリストから選択します。利用可能なコントロールオプションのリストには、ユーザーがアクセス可能な要件を満たすいくつかのオプションが含まれています。
「ウィンドウの境界線」タブを選択して、「ウィンドウの境界線」タブセクションを表示します。カスタムテーマで使用するウィンドウ枠オプションを利用可能なオプションのリストから選択します。利用可能なウィンドウ枠オプションのリストには、ユーザーがアクセス可能な要件を満たすいくつかのオプションが含まれています。
「アイコン」タブをクリックして、「アイコン」タブセクションを表示します。カスタムテーマで使用するアイコンオプションを利用可能なオプションのリストから選択します。利用可能なアイコンオプションのリストには、ユーザーがアクセス可能な要件を満たすいくつかのオプションが含まれています。
「閉じる」をクリックして、「テーマの詳細」ダイアログを閉じます。
Theme
設定ツールで、「テーマを保存」ボタンをクリックします。「テーマの保存」ダイアログが表示されます。
ダイアログでカスタムテーマの名前と簡単な説明を入力し、「保存」をクリックします。カスタムテーマが、利用可能なテーマリストの中に表示されます。
利用可能なテーマのリストにテーマを追加できます。新しいテーマは、tar および zip でアーカイブされたファイルでなければなりません。つまり、新しいテーマは、.tar.gz ファイルになります。
新しいテーマをインストールするには、次の手順を実行します。
テーマ
設定ツールを起動します。
「テーマのインストール」ボタンをクリックします。「Install New Theme」ダイアログが表示されます。
テーマのアーカイブファイルの位置をドロップダウンコンビネーションボックスに入力します。または、「参照」ボタンをクリックしてファイルをブラウズします。ファイルを選択したら、「了解」をクリックします。
「インストール」ボタンをクリックして、新しいテーマをインストールします。
新しいコントロールオプション、ウィンドウ枠 オプションまたはアイコンオプションをインストールできます。インターネット上で多くのコントロールオプションを入手できます。
新しいコントロールオプション、ウィンドウ枠 オプションまたはアイコンオプションをインストールするには、以下の手順を実行します。
テーマ
設定ツールを起動します。
「詳細」ボタンをクリックします。「テーマの詳細」ダイアログが表示されます。
インストールするテーマのタイプのタブをクリックします。たとえば、アイコンオプションをインストールする場合は、「アイコン」タブをクリックします。
「Install new theme」ボタンをクリックします。「Install New Theme」ダイアログが表示されます。
オプションのアーカイブファイルの位置をドロップダウンコンビネーションボックスに入力します。または、「参照」ボタンをクリックしてファイルをブラウズします。ファイルを選択したら、「了解」をクリックします。
「インストール」ボタンをクリックして、新しいオプションをインストールします。
コントロールオプション、ウィンドウ枠 オプションまたはアイコンオプションを削除できます。
コントロールオプション、ウィンドウ枠 オプションまたはアイコンオプションを削除するには、以下の手順を実行します。
テーマ
設定ツールを起動します。
「詳細」ボタンをクリックします。「テーマの詳細」ダイアログが表示されます。
削除するオプションのタイプのタブをクリックします。
「Go to theme folder」ボタンをクリックします。デフォルトオプションフォルダで、ファイルマネージャウィンドウが開きます。
ファイルマネージャウィンドウを使って、オプションを削除します。
GNOME デスクトップのウィンドウの動作をカスタマイズするには、ウィンドウ
設定ツールを使用します。
表 10–28 に、カスタマイズ可能なウィンドウの動作を示します。
表 10–28 ウィンドウ動作の設定