Solaris 9 リリースでは FTP サーバーに大幅な変更が加えられたため、Solaris 10 リリースでも引き続きこの節を残してあります。Solaris 9 の FTP サーバーは、Solaris 8 の FTP ソフトウェアとの互換性を保ちながら、新しい機能を提供してパフォーマンスの向上を図っています。
表 27–1 Solaris 9 の FTP サーバーの新機能
機能 |
説明 |
参照先 |
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タイプと場所によるユーザーの分類 |
タイプとアドレスに基づいて、ユーザーのクラスを定義できる | |
クラスごとの制限 |
ftpaccess ファイルに設定されている制限に基づいて、同時にログインできる特定クラスのユーザー数を制御する | |
システム全体およびディレクトリ関連のメッセージ |
特定のイベントに対して指定されるメッセージを表示する | |
ディレクトリごとのアップロード権 |
ファイルおよびディレクトリの作成やアクセス権など、FTP サーバーへのアップロードを制御できる | |
ファイル名フィルタ |
アップロードしたファイルの名前に使用できる文字とその順序を指定できる | |
仮想ホストのサポート |
単一のマシンで複数のドメインをサポートするように FTP サーバーを構成できる | |
コマンドのログ |
実ユーザー、ゲストユーザー、匿名ユーザーの各 FTP ユーザーが実行したコマンドのログを記録できる | |
転送処理のログ |
実ユーザー、ゲストユーザー、匿名ユーザーの各 FTP ユーザーが実行した転送処理のログを記録できる |
ftpaccess(4)、xferlog(4)、in.ftpd(1M) のマニュアルページ |
必要時の圧縮とアーカイブ |
必要に応じて、ftpconversions ファイルに指定されている変換方法で圧縮およびアーカイブができる |
ftpconversions(4)、ftpaccess(4)のマニュアルページ |
次に、Solaris 8 よりも後のリリースではサポートされない Solaris 8 の機能を示します。
Solaris 8 よりも後のリリースでは、Solaris 8 の /etc/default/ftpd はサポートされていません。Solaris 8 から Solaris 9 へのアップグレード中に、BANNER および UMASK の各エントリは、wu-ftpd 用の対応するエントリに変換されます。ただし、いくつかの BANNER 行は、ftpaccess のメッセージ機能に合わせて手作業で変換する必要があります。詳細は、ftpaccess(4) のマニュアルページを参照してください。
Solaris 8 の FTP サーバーで提供されていたサブログイン機能は、Solaris 9 の FTP サーバーではサポートされていません。