開始前に、次に示す情報を収集してください。インストールするコンポーネントによって異なりますが、次の情報の一部またはすべてを入力するよう指示されます。
次の表を印刷し、該当の箇所に配備の値を記入してください。このチェックリストは、複数の Instant Messaging をインストールする場合にも再利用できます。この表にはパスワードなどの機密情報も含まれるので、安全な場所に保管することをお勧めします。
(Solaris のみ) Instant Messaging の高可用性 (HA) サービスを設定する場合には、「Instant Messaging HA の概要」を参照し、これらのパラメータで使用可能な値やチェックリストの追加パラメータに関する具体的な情報を確認してください。
表 1–1 Instant Messaging の設定パラメータ
パラメータ |
説明 |
値 |
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im-svr-base Instant Messaging がインストールされるディレクトリです。 デフォルトでは、Instant Messaging は /opt ディレクトリ内の次の場所にインストールされます。 Solaris の場合: /opt/SUNWiim Linux の場合: /opt/sun/im (Solaris のみ) Instant Messaging の高可用性サービスを設定する場合、「インストールディレクトリ (im-svr-base) の選択」を参照し、インストールディレクトリの選択に関する情報を確認してください。 | ||
Instant Messaging のインストール先のホスト名と、ホストに関連付けられるドメイン名です。 たとえば、次のようになります。 ホスト名: instantmessaging.siroe.com ドメイン名: siroe.com (Solaris のみ) Instant Messaging の高可用性サービスを設定する場合は、論理ホスト名を使用してください。 | ||
Instant Messaging サーバーがマルチプレクサから受信する要求を待機するポートの番号です。 デフォルト: 45222 | ||
Instant Messaging サーバーがほかの Instant Messaging サーバーから受信する要求を待機するポートの番号です。また、マルチプレクサがインストールされていない場合、サーバーはこのポート上の Instant Messenger クライアントから受信する要求を待機します。 デフォルト: 5269 | ||
マルチプレクサのポート番号 |
Instant Messaging サーバーが Instant Messenger クライアントから受信する要求を待機するポートの番号です。 デフォルト: 5222 | |
インストールするインスタンスをサーバーではなくマルチプレクサとして機能させる場合、このオプションを選択します。このオプションを選択した場合は、リモート Instant Messaging サーバーのホスト名の値を指定する必要があります。 | ||
リモート Instant Messaging サーバーのホスト名 (マルチプレクサ設定時のみ) |
マルチプレクサがメッセージを配信する対象となる Instant Messaging サーバーのホスト名です。同じホストにマルチプレクサとサーバーをインストールする場合は、localhost を使用してください。(Solaris のみ) Instant Messaging の高可用性サービスを設定する場合は、論理ホスト名を使用してください。 依存性: サーバーの無効化パラメータを選択する必要があります。すなわち、サーバーの機能を無効にします。 | |
Sun Java System Access Manager 設定 |
configure ユーティリティーによって Access Manager SDK がインストールされていることが検出されると、ユーザーは、Access Manager に関する次の各質問に対する答えを入力するよう求められます。
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Sun Java System Calendar Server およびカレンダエージェントの設定 |
configure ユーティリティーは、カレンダエージェントを有効にするかどうかをユーザーに尋ねます。カレンダエージェントを有効にすることにした場合、次の情報を指定する必要があります。
カレンダエージェントを有効にしないことにした場合も、カレンダエージェントをあとで手動で設定できます。カレンダエージェントの設定パラメータと使用可能な値の詳細については、第 16 章「カレンダのポップアップリマインダの使用」を参照してください。 | |
Instant Messaging アーカイブを有効 (オプション) |
このオプションを選択した場合、Instant Messaging に対して Sun Java System Portal Server の検索元となるアーカイブを有効にします。 依存性: Sun Java System Portal Server および Sun Java System Access Manager。 | |
LDAP ホスト名 |
配備環境で LDAP サーバーを使用する場合の、Instant Messaging のユーザーとグループの情報を持つ LDAP サーバーのホスト名です。たとえば、directory.siroe.com などです。 依存性: Sun Java System Directory Server などの LDAP サーバー。 | |
LDAP ポート番号 |
配備環境で LDAP サーバーを使用する場合の、ディレクトリサーバーが受信する要求を待機するポートの番号です。たとえば、389 などです。 依存性: Sun Java System Directory Server などの LDAP サーバー。 | |
ベース DN |
配備環境で LDAP サーバーを使用する場合の、Instant Messaging のユーザーとグループの情報が格納されているディレクトリツリー内のベース識別名です。たとえば、o=airius.com などです。 依存性: Sun Java System Directory Server などの LDAP サーバー。 | |
バインド DN |
配備環境で Sun Java System Access Manager を使用する場合、インストール時に Directory Manager のバインド DN とパスワードを提供する必要があります。このバインド DN は、ディレクトリスキーマを 、Instant Messaging および Presence サービステンプレート、および属性のみで更新するために使用されます。これには、Directory Manager のアクセスが必要です。Directory Manager のバインド DN およびパスワードが、インストールと初期設定の後で保存または使用されることはありません。 配備環境で LDAP サーバーを使用するが Access Manager を使用しない場合、Instant Messaging は、このバインド DN を使ってディレクトリ内のユーザーやグループの検索を行います。ディレクトリを匿名で検索できる場合は、空欄にしてください。「Instant Messaging サーバーのバインド資格を設定する」で説明しているように、このバインド資格はあとで必要に応じて変更できます。 依存性: Sun Java System Directory Server などの LDAP サーバー。 | |
バインドパスワード |
配備環境で LDAP サーバーを使用する場合の、バインド DN パスワードです。 | |
SMTP サーバーのホスト名 (オプション) |
オフラインユーザーに電子メールメッセージの通知を送信する SMTP サーバーのホスト名です。たとえば、mail.siroe.com などです。SMTP サーバーがポート 25 以外を使用している場合は、ホスト名とポート番号を指定してください。たとえば、SMTP サーバーがポート 1025 を使用している場合は次のように指定します。 mail.siroe.com:1025 依存性: Sun Java System Messaging Server などの SMTP サーバー。 | |
データベース、ログ、および実行時ファイルのパス名 |
実行時ファイル、データベース、および ログが格納されている場所です。im-runtime-base とも呼ばれます。実行時ファイルは、サーバーの通常動作中にサーバーによって読み取り、作成、変更が行われます。一例として、ログファイル、アラートメッセージなどのクライアントアクションに関連付けられた持続状態情報、名簿情報、会議室、ニュースチャネルなどが挙げられます。 Instant Messaging で高可用性 (HA) を設定する場合、このパスはグローバルに利用可能である必要があります。HA の詳細については、第 4 章「高可用性に対応した Instant Messaging の設定 (Solaris のみ)」を参照してください。 configure ユーティリティーは、ユーザーが実行時ファイル用に指定したパスの末尾にディレクトリ (/default) を追加します。このディレクトリの名前は、実行時ファイルの適用先となるインスタンスを表します。あとで、異なる名前 (/secure など) を持つ追加のインスタンスディレクトリを作成し、/default インスタンスの実行時ディレクトリからファイルをコピーすることで、複数の Instant Messaging インスタンスを作成できます。具体的な手順については、「単一の Instant Messaging インストールからの複数インスタンスの作成」を参照してください。 configure 実行時に次のデフォルトを受け入れたとします。 Solaris の場合: /var/opt/SUNWiim/ Linux の場合: /var/opt/sun/im/ configure ユーティリティーは、実行時ファイル用に次のディレクトリを作成します。 Solaris の場合: /var/opt/SUNWiim/default Linux の場合: /var/opt/sun/im/default さらに、この実行時ディレクトリの下に次の 2 つのサブディレクトリが作成されます。 |
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データベースディレクトリ (im-db-base) のデフォルトは、次のとおりです。 Solaris の場合: /var/opt/SUNWiim/default/db Linux の場合: /var/opt/sun/im/default/db ログディレクトリのデフォルトは次のとおりです。 Solaris の場合: /var/opt/SUNWiim/default/log Linux の場合: /var/opt/sun/im/default/log | |
リソース、ヘルプファイル、および HTTP ゲートウェイのパス名 |
リソースのディレクトリです。 リソースファイル、オンラインヘルプ、および XMPP/HTTP ゲートウェイ がインストールされるディレクトリです。 配備環境のリソースファイルをカスタマイズする場合は、まず、configure ユーティリティーを実行し、次に必要なファイルのカスタマイズを行い、次にリソースファイルの再配備を行なってください。configure ユーティリティーによって、インデックスの一部とカスタマイズ可能な .jnlp ファイルが作成されるので、最初に configure を実行する必要があります。詳細は、「リソースファイルの再配備」を参照してください。 デフォルト: im-svr-base/html | |
XMPP/HTTP ゲートウェイの配備 |
XMPP/HTTP ゲートウェイを配備するかどうかを決定します。ゲートウェイを配備することにした場合、configure ユーティリティーは、Instant Messaging サーバーのデフォルトインスタンスの im-cfg-base ディレクトリ内にデフォルトのゲートウェイ設定ファイル (httpbind.conf) がまだ存在していなければ、それを作成します。httpbind.conf がすでに存在している場合、configure ユーティリティーはこのファイルの変更や上書きを行いません。 デフォルト: True (ゲートウェイが配備される) | |
XMPP/HTTP ゲートウェイ URI |
XMPP/HTTP ゲートウェイの HTTP コンポーネントの URI を定義します。 デフォルト: http://web-svr-host:80/httpbind | |
コードベース |
Instant Messanger がリソースにアクセスするための URL です。Instant Messaging クライアントの初期ダウンロードの開始ページも含まれます。 インストールプログラムによって、リソースファイルは次の場所にインストールされます。 Linux の場合: /opt/sun/im/html Solaris の場合: /opt/SUNWiim/html configure ユーティリティーはコードベースを使用して、どの Web コンテナインスタンスを使うかを決定します。Web コンテナが決定した場合、configure ユーティリティーは指定された URL に基づいて、Web コンテナ内の Web アプリケーションとして Instant Messenger リソースを配備します。サポートされる Web コンテナが検出されなかった場合、リソースをコピーまたはリンクするファイルシステムの場所を入力するように要求があります。 Instant Messaging を Sun Java System Application Server または Sun Java System Web Server に配備して使用する場合、configure ユーティリティーは Web コンテナにリソースファイルを自動的に配備します。Sun Java System Application Server の場合、configure ユーティリティーは asadmin コマンドを使用し、Sun Java System Web Server 6 の場合、configure ユーティリティーは wdeploy コマンドを使用し、Sun Java System Web Server 7 の場合、configure ユーティリティーは wadm コマンドを使用します。 異なる Web コンテナを使用している場合、configure ユーティリティーは指定された場所にファイルをコピーします。この場所に Web コンテナのドキュメントルートを含めることをお勧めします。その代わりに、Web コンテナの設定でリソースファイルのインストールディレクトリをドキュメントルートとして追加することもできます。その方法の詳細については、Web コンテナのマニュアルを参照してください。 |
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また、シンボリックリンクを使用して、Web コンテナがリソースを認識できるようにすることも可能です。たとえば Solaris では、次のようなシンボリックリンクを作成すると、Web コンテナはリソースを認識できます。 ln -s /opt/SUNWiim/html docroot /im docroot は Web コンテナのドキュメントルートで、/opt/web などです。 SSO と Sun Java System Access Manager を使用している場合、Access Manager Server と Instant Messaging Server が同じ Web コンテナを使用するように設定する必要があります。 リソースファイルを Web アプリケーションとして配備する方法については、Web コンテナのマニュアルを参照してください。初期設定後にリソースファイルの場所を変更する必要がある場合は、「コードベースの変更」を参照してください。 |