SAS パスが消え、ILOM /CH/NEMx/fault_state が「Faulted」になる

SAS パスが表示されない場合の影響は、存在する NEM の数によって次のように異なります。

存在する NEM が 1 つである場合、ホストには割り当てられたストレージが表示されません。
存在する NEM が 2 つである場合、シャーシはその SAS パスの冗長性を失います。

確認する内容

NEM のオレンジ色の障害 LED が点灯しているかどうか。
CMM ILOM にストレージモジュールが「Faulted」状態で表示されているかどうか。

次の表に、NEM が障害状態になっている場合、Web インタフェースと CLI がどのように表示されるか例を示します。

CMM ILOM

NEM が「Faulted」の場合

Web インタフェース

「CMM」–>「System Information」–>「Components」の順に選択します。障害状態の NEM を示す図。

CLI

-> show /CH/NEM1
    Targets:
        MB
        SAS
        SP
        PRSNT
        STATE
        ERR
        OK
        SERVICE
        OK2RM
        LOCATE

    Properties:
        type = Network Express Module
        ipmi_name = NEM1
        system_identifier = SUNSP-0000000000
        fru_name = SUN BLADE 6000 VIRTUALIZED MULTI-FABRIC 10GE NEM M2
        fru_version = FW 3.0.10.16, SAS 5.3.5.0
        fru_part_number = 540-7961-02
        fru_extra_1 = FW 3.0.10.16, SAS 5.3.5.0
--> fault_state = Faulted
        load_uri = (none)
        clear_fault_action = (none)
        prepare_to_remove_status = NotReady
        prepare_to_remove_action = (none)
        return_to_service_action = (none)

   Commands:
       cd
       load
       reset
       set
       show

確認する項目

障害を表示して詳細を確認します。CMM ILOM CLI で、次のコマンドを入力します。

管理者権限で CMM にログインします。
次のコマンドを入力します。

-> cd /CMM/faultmgmt
次のコマンドを入力して、障害が発生したターゲットデバイスを見つけます。

-> ls

出力は次のようになります。
```
 /CMM/faultmgmt
    Targets:
        shell
        0 (/CH/NEM1)

    Properties:

    Commands:
        cd
        show
```
次のコマンドを入力して、ログに記録された障害を表示します。

-> show /CMM/faultmgmt/0/faults

0 は、障害が発生しているターゲットデバイスで、faults はログに記録された障害を含むディレクトリです。

次のようになっているか確認します。
```
 /CMM/faultmgmt/0/faults
    Targets:
        0 (fault.chassis.sas.comm.fail)

    Properties:

    Commands:
        cd
        show
```
fault.chassis.sas.comm.fail 障害は、エクスパンダの問題を示します。

実行する操作

2 つの NEM が存在する場合は、NEM 上のエクスパンダを再同期してください。以下を実行します。
1. Sun Blade Zone Manager を使用して、最初に現在の割り当てについてメモしてから、障害が発生している NEM へのホストの割り当てをすべて削除します。Sun Blade Zone Manager の使用については、「ストレージのホストへの割り当て」を参照してください。
2. 障害が発生した NEM を取り外します。NEM を取り外すには、NEM のドキュメントを参照して NEM が取り外しできるように正しく設定されているか確認してください。
3. 障害が発生した NEM を再度取り付けます。障害が発生した NEM は、取り外す前と同じスロットに取り付ける必要があります。NEM のドキュメントを参照して、NEM が正しく再起動していることを確認します。
  
  再起動時に、NEM エクスパンダが再同期されます。
4. Sun Blade Zone Manager を再実行し、前のホストの割り当てに基づいて NEM ポートを再割り当てします。
また、次のように NEM の「リセット」を実行してみることもできます。
1. 管理者権限で CMM にログインします。
2. 次のコマンドを入力します。
  
  -> cd /CH/BLx
  
  x はストレージモジュールのブレードスロットの数です。
3. 次のコマンドを入力します。
  
  -> reset
4. 2 分以上待機してから、NEM の状態をチェックします。
  
  -> show /CH/NEMx/STATE
  
  出力は次のようになります。
```
 /CH/NEM0/STATE
 /CH/NEM0/STATE
    Targets:

    Properties:
        type = Module
        ipmi_name = NEM0/STATE
        class = Discrete Sensor
        value = Running
        alarm_status = cleared

    Commands:
        cd
        show
```
  NEW STATE は「Running」に戻っているはずです。
リセットの実行後に、STATE センサーが「Running」に戻っても、NEM が応答しない場合は、CMM での NEM SAS エクスパンダの状態の解釈に問題がある可能性があります。次を実行して障害を解決します。
1. 次のコマンドを入力します。
  
  -> cd /CH/NEMx
  
  x は NEM のブレードスロットの数です。
2. 次のコマンドを入力します。
  
  -> set clear_fault_state=true
3. 次に、CMM のリセットを実行します。
  
  -> cd /CMM
4. 次のコマンドを入力します。
  
  -> reset
  
  これによって、状態は元に戻ります。

Sun Blade Storage Module M2 管理ガイド

SAS パスが消え、ILOM /CH/NEMx/fault_state が「Faulted」になる