NEM STATE (/CH/NEMx/STATE) が「Running」になっていない

通常の状況では、NEM の STATE センサーには、NEM が「Running」であることが報告されます。NEM が別の状態である場合は、ストレージモジュールリソースへの SAS パスのいずれかが消えていないか確認します (ディスクにデュアルパスで接続している場合は 2 つの NEM が必要)。

確認する内容

次の表に、NEM が「Running」状態でない場合、Web インタフェースと CLI がどのように表示されるか例を示します。

CMM ILOM	NEM 状態が「On Line」の場合
Web インタフェース	「CMM」–>「System Monitoring」–>「Components」の順に選択します。
CLI	-> show show /CH/NEM1/STATE /CH/NEM1/STATE Targets: Properties: type = Module ipmi_name = NEM1/STATE class = Discrete Sensor --> value = On Line alarm_status = cleared Commands: cd show

確認する項目

prepare_to_remove_status が「Not Ready」になっていることを確認します。NEM が取り外し準備完了状態になるのはホットプラグ操作中だけです。CMM ILOM CLI で次を実行します。

管理者権限で CMM にログインします。
次のコマンドを入力します。

-> cd /CH/NEMx

x は NEM のスロット番号です。

次のコマンドを入力して、prepare_to_remove_status を確認します。

-> ls

出力は次のようになります。

 /CH/NEM1
    Targets:
        MB
        SAS
        SP
        PRSNT
        STATE
        ERR
        OK
        SERVICE
        OK2RM
        LOCATE

    Properties:
        type = Network Express Module
        ipmi_name = NEM1
        system_identifier = SUNSP00212829EE4A
        fru_name = SUN BLADE 6000 VIRTUALIZED MULTI-FABRIC 10GE NEM M2
        fru_version = FW 3.0.10.16, SAS 5.3.5.0
        fru_part_number = 540-7961-02
        fru_extra_1 = FW 3.0.10.16, SAS 5.3.5.0
        fault_state = OK
        load_uri = (none)
        clear_fault_action = (none)
--> prepare_to_remove_status = NotReady
        prepare_to_remove_action = (none)
        return_to_service_action = (none)

    Commands:
        cd
        load
        reset
        set
        show

実行する操作

prepare_to_remove_status が「Ready」の場合、NEM はオフラインで、ホットプラグの取り外し状態になっています。対処の方法は、その状態にした方法によって異なります。NEM を「Running」状態に戻すには、次のいずれかを実行します。

prepare_to_remove action=true を実行して、NEM を「Ready」状態にした場合は、次の手順を実行します。
1. シャーシから NEM を取り外します。
2. 10 秒以上待機します。
3. NEM をシャーシに再挿入します。
4. アテンションボタンを押します。
prepare_to_remove action=true を実行して、NEM を「Ready」状態にしていない場合は、次の手順を実行します。
1. 管理者権限で CMM にログインします。
2. 次のコマンドを入力します。
  
  -> cd /CH/NEMx
  
  x は NEM のスロット番号です。
3. 次のコマンドを入力して、NEM をサービスに戻します。
  
  -> set return_to_service_action=true
4. 次のコマンドを入力して、状態が「Running」に戻ったことを確認します。
  
  -> show /CH/NEMx
  
  「Running」状態に戻るまで数分かかります。
  
  x は NEM のスロット番号です。出力は次のようになります。
```
 /CH/NEM1/STATE
    Targets:

    Properties:
        type = Module
        ipmi_name = NEM1/STATE
        class = Discrete Sensor
--> value = Running
        alarm_status = cleared

    Commands:
        cd
        show
```
prepare_to_remove_status が「NotReady」で、CH/NEMx/STATE が「On Line」の場合は、次の手順を実行します。CMM ILOM CLI で、次のコマンドを入力します。
1. NEM のアテンションボタンを押して、上記の手順に従って状態が「Running」に戻ったことを確認します。
  
  代わりに、次のコマンドを入力できます。
  
  -> set return_to_service_action=true
2. NEM の状態が「Running」に変わらない場合は、管理者権限で CMM にログインします。
3. 次のコマンドを入力します。
  
  -> cd /CH/NEMx
  
  x は NEM のスロット番号です。
4. 次のコマンドを入力して、prepare_to_remove 状態を「true」に設定します。
  
  -> set prepare_to_remove_action=true
5. 次のコマンドを入力して、return_to_service 状態を「true」に設定します。
  
  -> set return_to_service_action=true
  
  これによって NEM の電源が再投入され、/CH/NEMx/STATE は「Running」に戻ります。
6. 状態が「Running」に戻ったことを確認するには、次のコマンドを入力します。
  
  -> show /CH/NEM x/STATE
  
  x は NEM のスロット番号です。
  
  注 - この操作が有効になるまで数分かかる場合があります。
  
  出力は、次のようになります。
```
 /CH/NEM1/STATE
    Targets:

    Properties:
        type = Module
        ipmi_name = NEM1/STATE
        class = Discrete Sensor
--> value = Running
        alarm_status = cleared

    Commands:
        cd
        show
```
NEM が 2 つある場合、この NEM の状態はシステム内のほかの NEM と一致しない場合があります。NEM を一致させるには、「SAS パスが消え、ILOM /CH/NEMx/fault_state が「Faulted」になる」を参照してください。