『共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド』は、アプリケーション設計スタイルのガイドラインと、共通デスクトップ環境のアプリケーション・レベルの認定用の要件のリストを記したものです。共通デスクトップ環境の要件とは、OSF/Motif バージョン 1.2 の要件に、共通デスクトップ環境で固有の機能を追加したものです。
チェックリストでは、モデル・キーボードの形式を使用してキーの説明を行います。キーボード入力が記されている場合、キーとしては OSF/Motif モデル・キーボードの刻印があるキーを使用します。マウス・ボタンについては、マウスのボタンの数に依存せずに動作を説明できるように、仮想ボタン名称を使用して説明を行います。
このマニュアルは、アプリケーション設計者が、一貫性のあるアプリケーションを開発し、アプリケーション内の動作に一貫性を持たせるために利用できるような情報を提供します。
開発したアプリケーションの動作を、このチェックリストに記されている要件と比較する際には、『OSF/Motif Style Guide (Release 1.2)』 (翻訳 : 『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』) のスタイルについての注意点も参照してください。
デフォルトでは、このチェックリストは英語ロケールの左から右に向けて書かれる言語環境用に設計されるアプリケーションを前提としています。チェックリストの一部は、これ以外のロケールで使用する際には変更を加えなければならないことがあります。
このマニュアルのスタイル・ガイドの部分は、第 10 章「認定チェックリスト」のチェックリスト項目を参照しています。個々のチェックリスト項目には数字または英字のラベルがついています。番号がついている項目は、『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』のチェックリスト項目に対応します。共通デスクトップ環境に固有の追加事項は、アルファベットの識別子でラベルがついています。チェックリスト項目のリファレンスの後には、そのチェックリスト項目が記されているページ番号があります。
このマニュアルは 2 つのパートと付録から構成されています。次に、このマニュアルの各章について説明します。
パート I
共通デスクトップ環境のアプリケーションを設計する上で従わなければならないスタイル上の注意点を説明します。
チェックリストとその使い方を紹介します。
キーボード・フォーカス・モデルと入力デバイス・モデル、マウス、およびキーボードでのナビゲーション、メニュー上の移動、スクロール可能なコンポーネントのナビゲーション、選択、および転送モデル、選択アクション、および基本的な起動について説明します。
アプリケーションにドラッグ & ドロップを組み込む方法について説明します。
共通デスクトップ環境スタイルに即したアイコンやその他の視覚的要素を設計する方法について説明します。
ウィンドウ・サポート、ウィンドウ装飾、ウィンドウ・ナビゲーション、アイコン、ウィンドウ管理、およびセッション管理サポートについて説明します。
配置、対話、代替ビジュアルのサポート、メッセージ、および実行中のフィードバックについて説明します。
ダイアログ・ボックスを作成する方法について説明します。
ユーザにフィードバックを提供する方法について説明します。
障害者がソフトウェア・アプリケーションにアクセスできるようにするための方法について説明します。
パート II
いくつかのトピックに分類された認定チェックリストです。
共通デスクトップ環境のアプリケーション・レベルの認定用の要件のリストがあります。
キーボードの機能とキーボードの刻印に関する情報があります。
マウスの機能に関する情報があります。
付録 C 「共通デスクトップ環境と OSF/Motif の訳語の違い」
訳語の違いのリストです。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: [Shift] キーを押します)。ただし、キーボードによっては [Enter] キーが [Return] キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、[Ctrl-D] は [Control] キーを押したまま [D] キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。