新しいボードの取り付けには、後述する接続操作と構成操作が関係してきます。ボードを予備として使用する場合は、取り付けるときは無効にしておいて、 後で使用するときに有効にする必要があります。
この節では、具体的な作業手順を説明しません。作業手順は、第 2 章「作業手順」で説明します。
ボードの取り付けについては、「ボードの取り付け」を参照してください。
既存のボードに記憶装置を追加する方法については、「記憶装置の追加」を参照してください。
カードケージにボードを物理的に取り付けたら、次にそのボードを論理的に接続する必要があります。入出力ボードの場合は、構成操作の実行時にボードは自動的に接続されます。CPU/メモリーボードの場合、このような接続処理は、構成操作の一部には含まれていません。
ボードを接続するための構文は、以下のとおりです。
cfgadm -c connect sysctrl0:slot番号
sysctrl0:slot番号 は接続点の論理識別名 (ボードのシステム名) で、これは cfgadm の状態表示機能を使って調べることができます。
この接続処理の際には、プロンプトが再表示されるまでに 15 秒から 1 分ほどの間隔が発生します。この遅延時間の長さは、ボードの種類とシステムの規模、複雑さによって異なります。 この遅延時間中に、システムがボードをテストします。
ボードを装着する前の状態と条件は、以下のようになります。
受容体の状態 - Empty
占有装置の状態 - Unconfigured
条件 - Unknown
ボードの装着後の状態と条件は、以下のようになります。
受容体の状態 - Disconnected
占有装置の状態 - Unconfigured
条件 - Unknown
接続点が論理的に接続された後の状態と条件は、以下のようになります。
受容体の状態 - Connected
占有装置の状態 - Unconfigured
条件 - OK
これで、システムによってボードが認識されますが、ボード上の装置はまだ使用できません。温度が監視され、条件は電力供給と冷却の影響を受けます。
disconnected 状態の入出力ボードの構成操作では、自動的に接続操作も行われます。
CPU/メモリーボードの構成には、次の cfgadm コマンドを使用します。
# cfgadm -c configure sysctrl0:slot番号
接続点が構成されると、状態と条件は以下のようになります。
受容体の状態 - Connected
占有装置の状態 - Configured
条件 - OK
これで、システムによってボード上にある使用可能な装置も認識され、すべての装置は、使用するためにマウントまたは構成することができるようになります。
構成操作がなんらかの理由で失敗した場合、個別装置と接続点の状態は configured になり、ボードが部分的にしか構成されていない特殊な状況になります。この場合、行えるのは「構成解除」操作だけです。未構成部分の再構成を行うことはできません。
正常なボードを予備用としてシステムに装着しておくことができます。スペアのボードを準備しておくには、使用不可なボードのリストにそのボードの名前を登録します。この登録をしておくとそのボードは、システムの電源の投入時、あるいはシステムを再起動したときに、使用しないように設定されます。「ボードを使用不可にする」を参照してください。
スペアボードの使用については、「1 つのボードを使用可能にする」を参照してください。
稼働中のシステムに、構成解除されているボード、すなわち、システムが使用していないボードが含まれていることがあります。構成解除されているボードには、以下が行われている可能性があります。
システム起動後のシステムへの接続。
使用不可の設定。
構成解除。
ボードを使用可能にするには、「ボードの構成」で説明している configure オプションを使用します。
記憶装置の追加については、「記憶装置の追加」を参照してください。