この章では、以下の作業手順について説明します。
DR によってシステムが一時停止されている間、画面、マウス、キーボードは使用できなくなりますが、一時停止が終了すると、再び制御できるようになります。
PROM の現在のバージョンを調べるには、ok プロンプトに対して .version と banner を入力します。以下のような画面が表示されます。
ok .version |
Board 0: OBP 3.2.21 199x/06/08 16:58 POST 3.9.4 199x/06/09 16:25 |
Board 1: FCODE 1.8.3 199x/11/14 12:41 iPOST 3.4.6 199x/04/16 14:22 |
Board 2: FCODE 1.8.7 199x/12/08 15:39 iPOST 3.4.6 199x/04/16 14:22 |
Board 4: FCODE 1.8.7 199x/12/08 15:39 iPOST 3.4.6 199x/04/16 14:22 |
Board 5: FCODE 1.8.3 199x/11/14 12:41 iPOST 3.4.6 199x/04/16 14:22 |
Board 6: FCODE 1.8.7 199x/12/08 15:39 iPOST 3.4.6 199x/04/16 14:22 |
Board 7: OBP 3.2.21 199x/06/08 16:58 POST 3.9.4 199x/06/09 16:25 |
{5} ok banner |
8-slot Sun Enterprise 4000/5000, No Keyboard |
OpenBoot 3.2.21, 1024 MB memory installed, Serial #9039599. |
Ethernet address 8:0:xx:xx:xx:xx, Host ID: xxxxxxxx. |
DR を行うには、ボードとデバイスドライバが一時停止操作に対応している必要があります。このようなドライバを「一時停止に対して安全 (suspend-safe)」なドライバと呼びます。
ドライバが DR に対応していて、一時停止可能であるかどうかを調べるには、cfgadm コマンドで quiesce-test オプションを使用します。
# cfgadm -x quiesce-test sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
大規模なシステムでは、quiesce-test コマンドの実行が完了するまでに 1 分ほどかかることがあります。この間に cfgadm が対応していないドライバを検出しなかった場合、メッセージはまったく表示されませんが、これは正常な動作です。
動的再構成を有効にするには、/etc/system ファイルに 2 つの変数を設定する必要があります。また、CPU/メモリーボードの取り外しも行えるようにするには、さらにもう 1 つの変数を設定する必要があります。
スーパーユーザーでログインします。
動的再構成を有効にするには、テキストエディタで /etc/system ファイルを開いて、次の 2 行を追加します。
set pln:pln_enable_detach_suspend=1 set soc:soc_enable_detach_suspend=1
CPU/メモリーボードの取り外しを行えるようにするには、テキストエディタで /etc/system ファイルを開いて、次の 1 行を追加します。
set kernel_cage_enable=1
この変数を設定することによって、メモリーの構成解除操作が可能になります。
変更内容を有効にするため、システムを再起動します。
この節では、異なる 2 つの手順を紹介します。
CPU/メモリーボード上のメモリーモジュールの中には、他の CPU/メモリーボードと共用されているものもあります。このため、システム構成からボードを切り離す際には、その前にすべてのメモリーモジュールの使用を停止する必要があります。
インタリーブ方式のメモリーが搭載されている場合、あるいは cfgadm の状態レポート (cfgadm -s cols=ap_id:type:info) に non-detachable あるいは permanent と示されている場合は、その CPU/メモリーボードは切り離せません。
スーパーユーザーでログインします。
cfgadm コマンドを使用して、CPU/メモリーボードのシステム名を調べます。
例 2-1 は、Sun Enterprise 6x00 システムに対する cfgadm の一般的な出力例です。
この例では CPU/メモリーボードは ac1 で、このボードにはメモリーバンク (bank1) が 1 つ存在しています。
ボード上のメモリーモジュールのすべての活動を停止します。
ボードの交換が完了するまで、他の CPU/メモリーボードからのあらゆるアクセスを停止し、使用されないようにします。
1 枚の CPU/メモリーボードが持てるメモリーバンク数の上限は 2 つです。メモリーバンクには ac番号:bank番号 の形式で論理名が付けられます。ac番号 の部分はドライバのインスタンスを表しますが、この 番号 とボードのスロット番号は直接には関係していません (番号生成の仕組みについては、「メモリーバンクと CPU 番号の命名規則」を参照してください)。bank番号 の部分には bank0 または bank1 のいずれかが入ります。メモリーバンク名は、次のコマンドを使用して調べることができます。
# cfgadm -s cols=ap_id:info
Ap_Id Information |
ac0:bank0 slot3 64Mb base 0x0 permanent |
ac0:bank1 slot3 empty |
ac1:bank0 slot5 empty |
ac1:bank1 slot5 64Mb base 0x400000000 disabled-at-boot |
sysctrl0:slot1 no ffb installed non-detachable |
sysctrl0:slot3 non detachable |
sysctrl0:slot5 |
sysctrl0:slot7 disabled at boot |
この例では、メモリーモジュールが取り付けられているメモリーバンクが 2 つ示されています。1 つはスロット 3 (sysctrl0:slot3) のボード上の ac0:bank0、もう 1 つはスロット 5 (sysctrl0:slot5) のボード上の ac1:bank1 です。
ボード ac1 のメモリーバンク 1 を構成解除する場合には、以下のようにします。
# cfgadm -c unconfigure ac1:bank1
メモリースパン内の再配置不可能なメモリーページ (システム用に予約されているメモリー区画) は構成解除できません。再配置不可能なメモリーは、cfgadm のリストでは permanent と表示されます。
メモリーモジュールが再配置可能であるかどうかを調べるには、以下のようにボード名だけを指定、またはボード名とバンク番号を指定する形式で cfgadm コマンドを使用します。
# cfgadm -v ac番号
# cfgadm ac番号:bank番号
ボード上の CPU が、システムで動作しているどのプロセスにも結合されていないことを確認します。
CPU がプロセスに結合されている場合は、結合を解除しない限り、ボードを切り離すことはできません。
CPU は、ボード番号に基づく番号で識別されます。第 1 CPU 番号の値はボード番号の値の 2 倍 (2 × n) です。第 2 CPU 番号の値はボード番号の値を 2 倍して 1 を加えた値 (2 × n + 1) になります。
たとえば、ボード 3 の CPU 番号は 6 と 7 になります。ボード 3 の CPU 情報を調べる場合は、psrinfo コマンドで CPU 番号に 6 と 7 を指定します。
# psrinfo 6 7 6 on-line since 01/10/99 18:00:56 7 on-line since 01/10/99 18:01:01
結合されているすべてのプロセスを表示するには、pbind(1) コマンドを使用します。現在取り外そうとしているボードの CPU が表示されたリスト中のプロセスに関与していた場合は、結合を解除しない限りボードは取り外せません。
# cfgadm -c unconfigure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
# cfgadm -c disconnect sysctrl0:slot番号
ここでボードの LED が、取り外し可能な状態であることを示すパターンで点灯していれば、ボードは物理的に取り外して交換できます (「交換入出力ボードの取り付け」を参照)。この状態を示す表示パターンとは、具体的には外側の 2 つの LED が消灯し、中央の LED が点灯している状態を指します。
ボードは、必ず切り離し操作の完了後に取り外してください。切り離さずに取り外すと、システムが損傷します。
交換ボードがない場合は、入手できるまで、切り離したボードをそのままシステムに残しておいてかまいません。
交換ボードをすぐに入手できない状況でボードを取り外す場合は、空いているスロットに代用のボードを装着して、冷却用の空気がカードケージ内を正しく流れるようにしておく必要があります。この代用ボードには、Sun Enterprise 3000/3500/4000/4500/5000/5500 システムの場合はダミーボード (パーツ番号 504-2592)、Sun Enterprise 6000/6500 システムの場合はロードボード (パーツ番号 501-3142) を使用してください。
AP (Alternate Pathing) を使用している場合は、以下の作業を行います。
ボードのすべての機能を代替入出力ボードに切り替えます。
代替パスのすべてが機能していることを確認します。
ボードを取り外します。「入出力ボードの取り外し」を参照してください。
AP を使用していない場合は、取り外そうとするボードが提供する機能の使用を中止するように警告されます。
ボード上のすべての装置の使用を停止します。
入出力装置を構成解除するには、その装置を前もって閉じておく必要があります。ボード上のネットワークインタフェースがどれも使用されていないことを確認してください。ボードに接続されているすべての記憶装置をマウント解除し、閉じます。「入出力ボードの構成解除」を参照してください。
構成解除するボード上に存在する装置を調べるには、ifconfig、mount、df、swap のいずれかのコマンドを使用します。
装置を開いている処理を調べるには、fuser(1M) コマンドを使用します。
ボード上のネットワークインタフェースが使用されていないことを確認します。
ボードに接続されているすべての記憶装置をマウント解除し、閉じます。
DR は、自動的にネットワークの使用を停止したり、装置を閉じたりしません。現在は、ネットワークの使用を停止したままにしたり、すべての装置を閉じたままにしたりする手段はありません。 マウント解除してから構成解除操作を行う間に、他のクライアントによって再マウントされる可能性があります。
ボード上に常駐パーティションを持つ Solstice DiskSuite メタデバイスなどのファイルシステムをマウント解除します (例: umount /パーティション)。
ボード上の常駐パーティションから Solstice DiskSuite または Alternate Pathing データベースを削除します。
Solstice DiskSuite または AP データベースの格納場所は、ユーザが選択、変更することができます。
Sun Enterprise Volume Manager(TM) が使用しているすべての専用領域を削除します。
デフォルトでは、Volume Manager は、自身が管理する装置ごとに専用領域を使用します。このため、そのような装置は、Volume Manager の管理対象から除外してから切り離します。
切り離すボード上に Sun RSM Array(TM) 2000 コントローラがある場合は、rm6 または rdacutil コマンドを使用してすべてオフラインにします。
スワップ構成からディスクパーティションを削除します。
装置や raw パーティションを直接に開いている処理は、強制的に終了するか、その処理にボード上の開いている装置を閉じさせます。
切り離しに対して危険な装置がボード上に存在する場合は、その装置のすべてのインスタンスを閉じ、modunload(1M) コマンドでドライバを読み込み解除します。
ファイルシステムをマウント解除すると、NFS クライアントシステムがその影響を受けることがあります。
ボード上のすべての装置の使用を停止します。
「入出力装置の終了」を参照してください。
ボードの状態を確認します。
ボードを取り外したり交換したりする場合は、状態と条件の組み合わせは、以下のいずれかである必要があります。
# cfgadm -c unconfigure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
sysctrl0:slot# (接続点の ID) には、手順 2 の状態表示で示されたボード名を使用します。
通常、入出力ボードに対して構成解除操作を行なうと、自動的に切り離しも行なわれます。
cfgadm コマンドを使用して、ボードが構成解除されたかどうか確認します。
構成解除操作が失敗した場合は、以下の操作を行います。
ボードが構成解除されると、以下のいずれかを行うことができます。
カードケージからボードを取り外す場合は、最初にボードの状態を確認します。
cfgadm を使用して、ボードが論理的に切り離されていることを確認します。
ボード上の LED で、ボードが電気的に切り離されていることを確認します。
外側の 2 つの LED が消灯、真ん中の LED が点灯している必要があります。
ボードが切り離され、周辺装置用電源が正しく機能していることを確認したら (「交換の手順」を参照)、物理的にボードを取り外したり、交換したりすることができます。交換手順については、「ボードの取り付け」を参照してください。
交換ボードがない場合は、入手するまで、切り離したボードをそのままシステムに残しておいてかまいません。
ボードを取り外していて、交換ボードをすぐに入手できない場合は、空いているスロットに代わりのボードを装着して、冷却用の空気がカードケージ内を正しく流れるようにしてください。Sun Enterprise 3000/3500/4000/4500/5000/5500 システムには、代わりのボードとしてダミーボード (パーツ番号 504-2592) を使用してください。Sun Enterprise 6000/6500 システムには、代わりのボードとしてロードボード (パーツ番号 501-3142) を使用してください。
Sun Enterprise 3x00/4x00/5x00/6x00 システムには、まだ DR に対応していないドライバがあります。DR がそれらのドライバを切り離すことはできません。切り離し不可能なドライバは、手動で削除します。
すべての装置コントローラの使用を停止します。
マシンのすべてのボード上にある他のすべての同種のコントローラの使用を停止します。
他のコントローラは、DR の構成解除の完了後に再び使用することができます。
ボード上にある切り離しに対して危険なすべてのドライバを 適切な UNIX コマンドを使用して手動で閉じます。
modinfo(1M) コマンドを使用してドライバのモジュール ID を調べ、続いて modunload(1M) コマンドを使用して、ドライバをロード解除します。
# cfgadm -c disconnect sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
切り離されたボードは、すぐに取り外すことも、後で取り外すこともできます。
ボードを取り外していて、交換ボードをすぐに入手できない場合は、空いているスロットに代わりのボードを装着して、冷却用の空気がカードケージ内を正しく流れるようにしてください。Sun Enterprise 3000/3500/4000/4500/5000/5500 システムには、代わりのボードとしてダミーボード (パーツ番号 504-2592) を使用してください。Sun Enterprise 6000/6500 システムには、代わりのボードとしてロードボード (パーツ番号 501-3142) を使用してください。
上記の手順を実行できない場合は、NVRAM 設定の disabled-board-list (『特記事項』を参照) を使用して、無効なボードの一覧にボードを登録することによってシステム構成を回復し、その後でシステムを再起動してください。ボードは後で取り外してください。
サン以外の製造元によるドライバの多くは、標準の Solaris ソフトウェアの modunload インタフェースに正しく対応していません。サン以外の装置の認定検査および取り付けの段階で、ドライバをテストしてください。
交換用のボードまたはフィラーボード (システムによりダミーボードかロードボードのいずれか適切なボード) が手元にない場合は、DR を使用してボードへの電力供給を止めて、そのボードをそのまま残しておくことができます。
「ボードの取り外し」の手順に従ってボードの取り外し準備をします。
構成解除するボード上のコンポーネントの情報を確認するには、ifconfig、mount、df、swap コマンドのいずれかを使用します。また、表示される情報量は少なくなりますが、prtdiag(1M) コマンドを使用する方法もあります。
装置が使用されていないことを確認します。
取り外しあるいは交換するボードは、以下のいずれかの状態および条件の組み合わせに該当している必要があります。
# cfgadm -v -c unconfigure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
ここで構成解除操作に失敗した場合は、状態と条件は以前のまま残り、ボードが一部だけ構成解除されているという特殊な状況が発生します。このような場合は再度、構成解除を試みてください。この状況のままでは構成や再構成を行うことはできません。
# cfgadm -v -c disconnect sysctrl0:slot番号
この接続点を、起動時に使用不可の状態に設定する場合は、次のコマンドを使用します。
# cfgadm -o disable-at-boot sysctrl0:slot番号
不良あるいは信頼性がないと思われるボードを使用しないでください。そのようなボードを使用すると、システムがクラッシュすることがあります。
ボードの PROM のバージョンが DR 機能に対応していることを確認してください。
DR がそのボードのタイプとオプションのカードをサポートしていることを確認してください。サポートされているハードウェアの最新情報は、購入先または担当営業にお問い合わせ下さい。
この節では、以下の 3 つの手順について説明します。
周辺装置用電源 (PPS) が故障している場合は、作業を進める前にまず PPS を交換しておきます。取り付けるまたは取り外すボードには、PPS から予備電流が供給されている必要があります。
選択したスロットに対してボードが装着可能であることを確認します。
# cfgadm
状態と条件の組み合わせは、以下のいずれかである必要があります。
受容体の状態 - Empty
占有装置の状態 - Unconfigured
条件 - Unknown
または
受容体の状態 - Disconnected
占有装置の状態 - Unconfigured
条件 - Unknown
スロットにボードを装着して、システムコンソールに「名前 board inserted into slot3」という確認メッセージが表示されることを確認します (システムログファイルにも記録される)。
CPU/メモリーボードを装着すると、状態と条件は以下のようになります。
受容体の状態 - Disconnected
占有装置の状態 - Unconfigured
条件 - Unknown
状態と条件がこれ以外の場合はエラーです。
# cfgadm -v -c configure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
1 分ほど経過してから、このメッセージが表示されます。この間、システムはボードを検査しています。
接続および構成された接続点の状態と条件は以下のようになります。
受容体の状態 - Connected
占有装置の状態 - Configured
条件 - OK
これで、ボード上にある使用可能な装置がシステムによって認識され、使用できるようになります。
# drvconfig -i ac
新しい CPU モジュールのシステム番号を調べます。たとえば、以下のようになっています。
# psrinfo 6 on-line since 12/08/98 11:01:25 7 on-line since 12/08/98 11:01:29 10 powered-off since 12/08/98 12:42:17
この例では、新しい CPU モジュールが 1 つあります (システム番号 10)。この CPU モジュールはまだ使用可能になっていないので、powered-off と表示されています。
CPU のシステム番号の値はボード番号値から決定され、CPU モジュール 0 にはボード番号値の 2 倍、CPU モジュール 1 にはボード番号値の 2 倍に 1 を足した値が、それぞれ割り当てられます。ここから分かるように、例 2-1 のシステム番号 10 は、ボード番号 5 のボードの CPU モジュール 0 を表しています。
# psradm -n 番号 番号
例 2-1 の場合は CPU モジュールは 1 つ (システム番号 10) だけなので、以下のように指定します。
# psradm -n 10
# cfgadm -o テストタイプ -t ac番号:bank0 # cfgadm -o テストタイプ -t ac番号:bank1
テストタイプには、以下のいずれかのメモリテストを指定します。
Quick (1 と 0 のパターンの書き込みテスト)
Normal (特定のメモリーアドレスエラーの検出テスト)
Extended (メモリーセル間の干渉テスト)
1 GB のメモリーの場合、テストは数分 (quick および normal テスト) から最長で 6 時間 (extended テスト) かかります。
新しいボードの論理名の確認方法については、「CPU/メモリーボードの切り離し」の手順 1 を参照してください。
# cfgadm -c configure ac番号:bank0 # cfgadm -c configure ac番号:bank1
ボードとメモリーバンクが構成されていることを確認します。
CPU の状態の確認には、psrinfo または mpstat コマンドを使用します。
メモリーの状態の確認には、prtconf または vmstat コマンドを使用します。
周辺装置用電源 (PPS) が故障している場合は、次に進む前に PPS を交換します。これは、取り付けるボードまたは取り外すボードに PPS から予備電流が供給される必要があるためです。
スロットがボードを取り付けられる状態になっていることを確認します。
# cfgadm
状態と条件の組み合わせは、以下のいずれかである必要があります。
受容体の状態-Empty
占有装置の状態-Unconfigured
条件-Unknown
または
受容体の状態-Disconnected
占有装置の状態-Unconfigured
条件-Unknown
スロットにボードを装着して、コンソールに「名前 board inserted into slot3」という確認メッセージがコンソールに表示されることを確認します。
入出力ボードを取り付けると、状態と条件は以下のようになります。
受容体の状態-Disconnected
占有装置の状態-Unconfigured
条件-Unknown
状態と条件がこれ以外の場合はエラーです。
ボードに周辺装置ケーブルとインタフェースモジュールを接続します。
# cfgadm -v -c configure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
このコマンドによって、受容体が接続、構成されます。cfgadm コマンドを使って確認してみてください。
接続、構成された接合点の状態と条件は以下のようになります。
受容体の状態-Connected
占有装置の状態-Configured
条件-OK
これで、ボード上の使用可能な装置がシステムによって認識され、マウントあるいは構成することによって、実際に使用できるようになります。
ボードとスロットの接続、構成に失敗した場合は (この場合は、状態が configured、ok と示されない)、接続と構成を別々に行います。
# cfgadm -v -c connect sysctrl0:slot番号
15 秒ほど経過してから、メッセージが表示されます。この間、システムはボードをテストしています。
受容体の状態-Connected
占有装置の状態-Unconfigured
条件-OK
これで、システムによってボードが認識されたことになります。ただし、ボード上の使用可能な装置はまだ認識されていません。温度が監視され、電力供給と冷却の状態に従って接合点の状態が判定されます。
# cfgadm -v -c configure sysctrl0:slot番号
受容体の状態-Connected
占有装置の状態-Configured
条件-OK
これで、システムによってボード上の使用可能なすべての装置が認識され、マウントあるいは構成することによって実際に使用できるようになります。
次のコマンドを入力して、ボード上のすべての装置を再構成します。
# drvconfig; devlinks; disks; ports; tapes;
コンソールに、デバイスとそのアドレスの一覧が表示されます。
mount、ifconfig などの適切なコマンドを使用して、ボード上のすべての装置をアクティブにします。
「入出力ボードの取り外し」の後でこの手順を行うのでない場合は、cfgadm コマンドを使用して、使用するカードケージスロットを選択します。ボードはまだ取り付けないでください。
構成リストを表示して、スロットが構成解除されていることを確認します。
# cfgadm
スロットにボードを装着して、コンソールに「名前 board inserted into slot3」という確認メッセージが表示されることを確認します。
再び cfgadm コマンドを使用して、新しいボードに割り当てられたシステム名を調べます。
# cfgadm -c configure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
15 秒ほど経過してから、メッセージが表示されます。この間、システムはボードをテストしています。
drvconfig、devlinks などの適切なコマンドを使用して、ボード上のすべての入出力装置を構成します。
mount、ifconfig などの適切なコマンドを使用して、ボード上のすべての装置をアクティブにします。
既存の入出力ボードに記憶装置を追加する手順を以下に示します。
入出力ボード上のすべての装置の使用を停止します。
# cfgadm -c unconfigure sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
カードケージからボードを取り外すには、以下の作業を行います。
記憶装置のコントローラを追加します。
光学式コントローラの場合は、入出力モジュールとインタフェースケーブルを接続します。
SBus および PCI コントローラカードの場合は、切り離しコマンドを使用してから、ボードを取り外します。その後で、コントローラカードを装着し、入出力ボードをカードケージに戻します。
スロットにボードを装着して、コンソールに「名前 board inserted into slot3」という確認メッセージが表示されることを確認します。
CPU/メモリーボードを装着すると、状態と条件は以下のようになります。
受容体の状態-Disconnected
占有装置の状態-Unconfigured
条件-Unknown
状態と条件がこれ以外の場合はエラーです。
# cfgadm -c configure sysctrl0:slot番号
15 秒ほど経過してから、メッセージが表示されます。この間、システムはボードをテストしています。
占有装置の状態だけ変わります。受容体の状態と条件は変わりません。
別のスロットにボードを取り付けた場合は、次のコマンドを入力してボード上の装置を再構成します。
# drvconfig; devlinks; disks; ports; tapes;
コンソールに、装置とそのアドレスの一覧が表示されます。
mount、ifconfig などの適切なコマンドを使用して、ボード上のすべての装置を有効にします。
システムに取り付けられている正常なボードを使用不可に設定しておき、将来の使用に備えたスペアとして残すことができます。
ボードを使用不可にする方法は 2 つあります。1 つは EEPROM コマンドを使用する方法、もう 1 つは cfgadm コマンドを使用する方法です。
EEPROM コマンドを使用する場合は、以下のようにします。
# eeprom disabled-board-list=sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
cfgadm コマンドを使用する場合は、以下のようにします。
# cfgadm -c disconnect -o disable-at-boot sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
使用不可になっているボードは単体であれば、その場で直ちに使用可能にすることも、次回起動時から使用可能になるように設定することもできます。
1 つのボードを次回起動時から使用可能にする場合は、cfgadm コマンドで enable オプション (-o enable-at-boot) を使用します。
# cfgadm -o enable-at-boot -c connect sysctrl0:slot番号
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
すべてのボードを次回起動時から使用可能になるようにも設定できます。
システムプロンプトから設定する場合は、eeprom コマンドで disabled-board-list 変数の設定を解除して、使用不可ボードリストからすべてのボードを削除します。
# eeprom disabled-board-list=