Solaris 9 ソフトウェアリリースの主な機能と改良点を、以下に示します。すべての新機能の一覧については、第 2 章、第 3 章、および第 4 章を参照してください。
Solaris 9 Resource Manager - Solaris 9 Resource Manager では、システムリソースの割り当て、監視、および制御機能が拡張されました。主な機能には、フェアシェアスケジューラ (FSS) と、システムリソースをパーティションに分割するためのリソースプールがあります。「システムリソースの機能拡張」を参照してください。
Linux との互換性 - 多数の Linux アプリケーションが、実質的には今までと変わりなく Solaris オペレーティング環境で動作します。Solaris 9 リリースでは、さらに追加の Linux コマンドおよびアプリケーションが統合されているため、混在環境でユーザーの生産性を維持することができます。さらに、ソフトウェアアプリケーションの開発者は、Solaris オペレーティング環境で、より簡単に Linux アプリケーションを開発およびコンパイルできるようになりました。「開発ツール」および 「フリーウェア」を参照してください。
セキュリティの機能拡張 - Solaris 9 リリースでは、以下のようにセキュリティ機能が大幅に拡張されました。
インターネットキー交換 - インターネットキー交換 (Internet Key Exchange、IKE) により、管理者はより多くのセキュリティ保護されたネットワークを管理できます。
Solaris Secure Shell - Secure Shell により、ユーザーはセキュリティ保護されていないネットワーク上の遠隔ホストに、安全にアクセスすることができます。
セキュリティ保護された LDAP クライアント - 新しい Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) ライブラリは、SSL (TLS) および CRAM-MD5 暗号化メカニズムを備えています。
強力な暗号化 - 特定の機能について、デフォルトで、最大 128 ビットの強力な暗号化が使用できます。
詳細は、「セキュリティの機能拡張」を参照してください。
iPlanet Directory Server 5.1 - iPlanetTM Directory Server 5.1 は、Solaris 9 ソフトウェアリリースに統合されました。「ネットワーキング機能」を参照してください。
Solaris ボリュームマネージャ - Solaris ボリュームマネージャには、RAID0、RAID1、RAID5 のボリューム、トランザクション (ロギング) デバイス、ソフトパーティションなどの作成と管理に使用できるストレージ管理ツールを提供しています。「システム管理ツール」を参照してください。
ファイルシステムの機能拡張 - Solaris 9 リリースでは、拡張ファイル属性や直接入出力の改善など、いくつかのファイルシステムの機能が拡張されました。「ファイルシステムの機能拡張」を参照してください。
Solaris Live Upgrade 2.0 - 新しいアップグレード方法として「Solaris Live Upgrade」が追加されました。 この方法を使用すると、オペレーティングシステムをアップグレードするときに従来必要だったサービス停止の時間を大幅に削減できます。「インストール」を参照してください。
フラッシュ - Solaris オペレーティング環境のアーカイブを作成し、このアーカイブを他のマシンに複製できるようになりました。「インストール」を参照してください。
最小のインストール - Solaris 9 オペレーティング環境で最小セットのパッケージをインストールした後、必要なパッケージのみを追加することができます。「インストール」を参照してください。
Multiple Page Size Support - Multiple Page Size Support (MPSS) により、プログラムはハードウェアがサポートする任意のページサイズを使用して仮想メモリーの各部にアクセスできます。「システムパフォーマンスの向上」 および 「開発ツール」を参照してください。
マルチスレッドライブラリの改良 - Solaris 9 ソフトウェアリリースでは、マルチスレッドライブラリが改良されてより高速化されました。「システムパフォーマンスの向上」を参照してください。