Solaris Bandwidth Manager の設定内容をディレクトリに保存するとき、専用のサブツリーがディレクトリに作成されます。この節では、Solaris Bandwidth Manager のサブツリー内にあるエントリの構造について説明します。
図 6-1 に、ツリー構造と、ツリー内の各レベルで許可されているさまざまな種類のエントリを示します。各種類のエントリの定義については、「オブジェクトクラス」を参照してください。
完全な設定は、baConf という種類のエントリの下に格納されます。baConf エントリの下に格納されているサブエントリは、状態、グループ、ポリシー、およびインタフェースを記述します。
ポリシーエントリは通常、条件のリストをアクションのリストに関連付けます。すべての条件が満たされると、関連するアクションが実行されます。
Solaris Bandwidth Manager の設定ファイルの要素と、それらの要素がディレクトリツリーに格納される方法に、一対一のマッピングは存在しません。図 6-2 に、マッピングが実行される様子をまとめます。
特に、フィルタが条件とポリシーの組み合わせにマッピングされていることに注意してください。使用される条件の種類はフィルタの内容によって異なります。条件名には、その種類によって、-R、-I、-U、または -D という接尾辞が付きます。
事前定義されているサービスはディレクトリ構造には格納されません。その代わり、ポリシーエージェントは存在しない条件への参照を、事前定義されたサービスへの参照であると仮定します。
表 6-1 に、baConf の下に格納されているエントリについて、許可されている包含関係を示します。baConf の上位オブジェクトには制約がありません。
表 6-1 baConf 下の包含関係
エントリ |
有効な上位オブジェクト |
---|---|
Policy |
baConf |
URLCondition |
baConf, baContainer |
IPRouteCondition |
baConf, baContainer |
DSCondition |
baConf, baContainer |
IPServiceCondition |
baConf, baContainer |
IfCondition |
baConf, baContainer |
Group |
baConf, baContainer |
Classes |
baIf, baConf, baContainer |
baIf |
baConf |
baContainer |
baConf, baContainer |
「設定の例」で説明した例の設定ファイルを保存すると、エントリ構造は次のようになります。
事前定義されているサービス (ftp など) はディレクトリに保存されないため、条件としては表示されません。