AutoClient システムは、整合性検査を行い、キャッシュファイルシステムとバックファイルシステムの同期をとります。以下に、AutoClient システムで実行される整合性検査について説明します。
デフォルトでは、サーバーのバックファイルシステムで更新されたファイルは、24 時間以内に AutoClient システムのキャッシュファイルシステムでも更新されます。ただし、autosync コマンドを使用すると、直ちにキャッシュファイルシステムを更新することができます。autosync(1M) コマンドを実行すると、整合性が検査され、サーバーのバックファイルシステムに合わせて、AutoClient システムのキャッシュファイルシステムが更新され (同期がとられ) ます。
autosync コマンドについての詳細は、第 8 章「AutoClient 環境の保守」および autosync(1M) のマニュアルページを参照してください。
AutoClient システムをブートするたびに、AutoClient システムのキャッシュファイルシステムの整合性が検査され、サーバーのバックファイルシステムに合わせて更新されます。
AutoClient システムの整合性検査は、CacheFS を実行しているシステムの場合とは異なります。AutoClient のファイル (/ および /usr) は、頻繁には変更されないので、AutoClient システムでは、CacheFS を使用したシステムよりも、整合性検査の頻度は少なくてすみます。このため、AutoClient ネットワークへの負荷が少なくなります。CacheFS の整合性検査についての詳細は、日本語 Solaris 2.5 システム管理 AnswerBook の『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。
また、AutoClient システムではライトスルーキャッシュが使用されているので、AutoClient システムに新たにファイルを追加すると、サーバーのバックファイルシステムがただちに更新されます。ライトスルーキャッシュは、キャッシュのデーターが変更または追加されると同時に、バックファイルシステムを更新するキャッシュです。