TotalNET Advanced Server (TAS) のインストール時、ローカルユーザーとローカルグループの totalnet がまだ存在しない場合に、インストールプログラムは totalnet を TAS 管理ユーザーおよびグループとしてシステムに追加します。
TAS 5.2 は、TAS、TAS コンポーネント、または TNclient の以前のバージョンとともに同一システム上で動作できません。使用しているシステムにこのようなバージョンが含まれている場合には、「アップグレードの概要」の手順に従ってアップグレードしてください。TAS の以前のバージョンから TAS 5.2 へは一方向の変換のみが可能です。アップグレード前に TAS をバックアップしておいてください。
TAS は 2000 年準拠のサーバーです。『Y2000 Developer's Guide』のオプション 1 に一致しています。
本書では、TAS のアップグレード手順とインストール手順について説明します。インストールが完了したら、直ちに『TotalNET Advanced Server 5.2 の管理』または『TAS Reference Manual』の初期構成の手順に従って、TAS を構成してください。
以前のバージョンから TAS をアップグレードする場合は TAS を再構成する必要はありません。
本書は、TAS オンライン HTML 文書を補足するものです。TAS マニュアルセットは、以下の文書から構成されています。
『TotalNET Advanced Server 5.2 の管理』
『TAS Reference Manual』
『TAS Quick Reference』 (TAS CD パッケージの印刷文書)
『TAS-DCE Manual』
『TAS-DCE Manual』は、オプションの TAS-CDE モジュールを使用しているクライアントのみに適用されます。TAS-DCE パッケージをインストールするための情報が記載されています。
TAS 文書にアクセスする方法については、「TNAS への接続と文書へのアクセス」で説明しています。http://www.syntax.com/support/guest/docs/tedoc.htm から文書をダウンロードすることもできます。
TotalNET Administration Suite (TNAS) を使用すると、HTML メニューとダイアログボックスを使用して TotalNET ネットワークを構成できます。TotalAdmin は TNAS の一部です。
よりわかりやすくなった TNAS フレームワークに対応して、TotalAdmin のメニュー項目も一新されました。
TAS のオンライン文書として、『TotalNET Advanced Server 5.2 の管理』、『TAS Reference Manual』、および『TAS-DCE Manual』(適用する場合) に、ウェブブラウザから HTML 文書としてアクセスできるようになりました。
TAS でのファイル名処理で大文字小文字が保存されるようになりました。すなわち、UNIX に対するファイル名のマッピングの際に、ファイル名を小文字に変換せずにクライアントの指定どおりにマッピングします。
TotalNET の遠隔ユーティリティ (例えば、ru- や nc-) で長いファイル名をサポートできるようになりました。tnpasswd ユーティリティのパフォーマンスが向上しました。「CAP to MAC」ユーティリティが、TAS 5.0 ファイル形式に対応しました。atconvert ユーティリティで、Helios から TAS への変換ができるようになりました。NetWare クライアントユーティリティが使いやすくなりました。
どの 3 つのレルムでも、またどのファイルサービスでもトレースのオン・オフを切り替えられるようになりました。また、その方法もはるかにわかりやすくなりました。
TAS を使用して AppleTalk プリンタで印刷できます。TAS により、PAP ドライバへの入出力サポートが拡張されます。
TAS インストールプログラムは、TAS を TotalNET のデフォルトのホームディレクトリである TNHOME にインストールします。TNHOME のパスはプラットフォームごとに異なります。TAS は、TNHOME の中に、3 つの TAS レルム、オンラインマニュアル、および TotalNET Administration Suite (TNAS) を含むサブディレクトリを作成します。以下の表は、プラットフォーム別の TNHOME ディレクトリの位置の一覧です。
プラットフォーム別の TNHOME |
|
---|---|
AIX |
/var/totalnet |
IRIX、HP、Solaris |
/var/opt/totalnet |
TAS インストールプログラムは、インストール時に TNHOME ディレクトリパスを /etc/totalnet/TNHOME に書き込みます。以下の表は、TAS 環境内の重要なディレクトリを TNHOME に対して相対的に示します。
ディレクトリ |
パス |
---|---|
TotalNET ホームディレクトリ |
TNHOME (デフォルトのディレクトリ) |
LM-NT-OS/2 レルム |
TNHOME/NB |
NetWare レルム |
TNHOME/NW |
AppleTalk レルム |
TNHOME/AT |
TNAS |
TNHOME/tnas |
TotalAdmin |
TNHOME/totaladmin |
TAS オンラインマニュアル |
TNHOME/usr/docs |
アップグレードするには、新しいライセンスキーが必要です。
TAS には、出荷時に 1 つのユーザーライセンスが設定されています。追加ユーザーライセンスを購入するには、Sun の販売代理店にお問い合わせください。購入時には、ライセンス用の起動キーを決定する、システム ID が必要です。
システム上に TAS の以前のバージョンがある場合は、「アップグレード手順: TAS 4.1.1.」の手順に従ってください。これ以外の場合は、第 3 章を参照してください。
TAS のインストール後の注意事項については、第 4 章「TAS の一般的な問題」を読んでください。このリリースに関する問題についての最新情報は URL http://www.syntax.com/support/guest/docs/tedoc.htm にある Syntax Technical オンラインマニュアルのウェブページを参照してください。
「アップグレード」
「Solaris」
TAS は、現在、 TAS-NB (HP 9.x と SunOS) はサポートしていません。