構築は、構築コマンド、メークファイル、および make ターゲットをどれも指定していなくても開始できます。これらのうちの 1 つまたはすべてを指定して構築を開始することもできます。make オプションの指定、構築モードの指定、メークファイルマクロの上書き、または環境変数の編集による構築のカスタマイズも可能です (「構築のカスタマイズ」を参照)。
構築パラメータは、「ターゲットの新規定義」ダイアログおよび「ターゲットの編集」ダイアログを使用して指定します。この 2 つのダイアログの基本的な構成は同じです。新しい TeamWare ターゲットの指定には「ターゲットの新規定義」ダイアログを使用し、既存の TeamWare ターゲットの編集には「ターゲットの編集」ダイアログを使用します。図 16-2 は「ターゲットの新規定義」ダイアログです。
「ディレクトリ」フィールド |
構築ディレクトリのパスを入力します。参照ボタンをクリックしてディレクトリを選択することもできます。 |
「メークファイル」フィールド |
メークファイル (デフォルトのファイル名は makefile または Makefile) を指定します。参照ボタンをクリックしてメークファイルを選択することもできます。 |
「ターゲット」フィールド |
make ターゲットを指定します。参照ボタンをクリックしてターゲットを選択することもできます。 |
参照ボタン |
ディレクトリ、メークファイル、または make ターゲットを選択するためのダイアログが表示されます。 |
「コマンド」フィールド |
make コマンドを入力します。デフォルトのコマンドは dmake です (「分散構築の実行」を参照)。 |
「オプション」ボタン |
「オプション」ダイアログが表示されます (「make オプションの指定」を参照)。「オプション」ダイアログでは、提供されるオプションを使用して構築パラメータを変更できます。 |
「マクロ」ボタン |
「マクロ作成」ダイアログが表示されます (「メークファイルマクロの使用」を参照)。「マクロ作成」ダイアログでは、構築に渡すマクロの追加、変更、および削除が可能です。 |
「環境変数」ボタン |
「環境変数」ダイアログが表示されます (「環境変数の使用」を参照)。「環境変数」ダイアログでは、構築に渡す環境変数の追加、変更、および削除が可能です。 |
「了解」ボタン |
構築パラメータを適用してダイアログを終了します。 |
「構築」ボタン |
構築パラメータを適用してターゲットを構築します。 |
「取消し」ボタン |
変更内容を適用せずにダイアログを終了します。 |
「ヘルプ」ボタン |
ダイアログに関するオンラインヘルプが表示されます。 |
構築コマンド、メークファイル、およびターゲットをどれも指定せずに構築を開始できます。TeamWare には、デフォルトのメークファイル名 (makefile)、デフォルトの make ターゲット、およびデフォルトの make コマンド dmake (「分散構築の実行」を参照) が用意されています。ユーザーが指定する必要があるのは、構築ディレクトリのパス名だけです。
「ターゲットの新規定義」ダイアログの「メークファイル」フィールドおよび「ターゲット」フィールドには、デフォルトの値 (<デフォルト>) が表示されます。メークファイルまたは make ターゲットの指定が特にない場合、TeamWare は構築ディレクトリ内で makefile という名前のファイルを検索し、そのファイルの最初の make ターゲットを使用します。ただし、makefile という名前のファイルよりも新しい SCCS 履歴ファイル (s.makefile) が存在する場合は、s.makefile の最新バージョンが使用されます。makefile が見つからないと、TeamWare は Makefile という名前のファイルを検索します。このときも、Makefile よりも新しい SCCS 履歴ファイル (s.Makefile) が存在する場合は、s.Makefile の最新バージョンが使用されます。
デフォルトの構築パラメータを使用してプログラムを構築するには:
「構築」ウィンドウの「ディレクトリ」フィールドに、適切な構築ディレクトリセットが表示されていることを確認します。
現在表示されている構築ディレクトリを変更する必要がなければ、「構築」ボタンをクリック、「構築」ウィンドウの「構築」⇒「構築」を選択、または「構築」メニューから適切なターゲットを選択します。
「ディレクトリ」フィールドに構築ディレクトリが表示されていない場合や、表示されている構築ディレクトリを変更する必要がある場合は、「構築」⇒「新規ターゲット」を選択して「ターゲットの新規定義」ダイアログを開きます。「ディレクトリ」フィールドに構築パスを入力します。
参照ボタンをクリックしてディレクトリ選択のダイアログを表示することもできます。リストからディレクトリを選択して「了解」ボタンをクリックすると、選択したディレクトリが「ディレクトリ」フィールドに読み込まれます。次に、ダイアログの下部にある「構築」ボタンをクリックします。
「構築」ウィンドウの構築出力表示区画に、構築の出力が表示されます。構築プロセスを中止するには、「構築」ウィンドウの「構築を中止」ボタンをクリックするか、「構築」⇒「構築を中止」を選択します。
次に「構築」ウィンドウを開くときには、最後に構築ジョブを実行したディレクトリが構築ディレクトリとして設定され、「ディレクトリ」フィールドにそのパス名が表示されます。
一意の名前を持つメークファイル、特定の make ターゲット、または特定の構築コマンドを使用する場合は、「ターゲットの新規定義」ダイアログまたは「ターゲットの編集」ダイアログで、該当する参照ボタン (図 16-2 参照)をクリックして値を指定します。参照ボタンをクリックすると、ダイアログが表示されます。
構築ディレクトリ名を入力し、「了解」ボタンをクリックして変更を適用します。
参照ボタンをクリックして「構築ディレクトリ設定」ダイアログで別のディレクトリを選択することもできます。構築ディレクトリの指定がない場合、TeamWare は、「ディレクトリ」フィールドに現在表示されているディレクトリで構築を試みます。ディレクトリが表示されていない場合は、エラーメッセージダイアログが表示されます。
「メークファイル」フィールドに、使用するメークファイル名を入力します。
現在の構築ディレクトリの別のメークファイルを選択するには、「メークファイル」フィールドにメークファイル名を入力するか、参照ボタンをクリックして「メークファイル選択」ダイアログのリストからメークファイルを選択し、「了解」ボタンをクリックします。
メークファイルがあるディレクトリと異なるディレクトリで構築を実行できます。その場合は、「メークファイル」フィールドでメークファイルの絶対パス名を指定します。
「ターゲット」フィールドに、使用する make ターゲット名を入力します。
「ターゲット」フィールドに make ターゲット名を入力するか、参照ボタンをクリックして「ターゲット選択」ダイアログで現在のメークファイルから別の make ターゲットを選択し、「了解」ボタンをクリックします。
「コマンド」フィールドに、使用する構築コマンド名を入力します。
make または dmake 以外の構築コマンドを指定する場合は、「コマンド」フィールドで、そのコマンドと引数を指定します。構築コマンドは、「環境変数」ダイアログで指定した環境変数に対する setenv コマンドと、「オプション」ダイアログおよび「メークのマクロ」ダイアログで指定した make オプションから構成されます。
構築コマンドへのパスを PATH 環境変数に設定していない場合は、コマンドの絶対パスを指定してください。
「ターゲットの新規定義」ダイアログの「構築」ボタンをクリックすると、ここで指定した内容を使用して構築が開始されます。
「構築」ウィンドウの構築出力表示区画に、構築の出力が表示されます。構築プロセスを中止するには、「構築」ウィンドウの「構築の中止」ボタンをクリックするか、「構築」⇒「構築の中止」を選択します。
構築出力表示区画に表示されている構築出力は、構築ジョブを実行するたびにクリアされます。前回の構築結果を残しておくには、「前の結果を消去しない」スイッチをオンにします。
構築出力を修正するには、「編集」⇒「前の結果を消去しない」を選択します。
「前の結果を消去しない」コマンドは、スイッチによってオンとオフが切り替わります。構築を実行すると、前回の構築出力の下に、新しい構築の出力が表示されます。表示区画をスクロールして過去の構築出力を表示できます。構築を特定するために、各構築出力の先頭には、その構築の構築パスおよび構築ターゲット名が表示されます。
構築出力のログをクリアするには、「編集」⇒「結果を消去」を選択します。
出力をファイルに保存して、1 回もしくは複数回の構築出力情報の履歴を作成できます。
構築出力を保存するには:
構築出力のログは、テキストファイルとして保存されます。