この章では、次の項目について説明します。
This chapter includes the following procedures:
Sun Cluster ソフトウェアの管理は、次の 3 つのグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を使用して行えます。
クラスタコントロールパネル (CCP) - クラスタコンソールなどのシステム管理ツールを起動します。
クラスタコンソール (CC) - クラスタ管理を簡潔化するために、クラスタ内の複数のノードで同時にコマンドを実行します。
Sun Cluster Manager (SCM) - HotJava ブラウザを介して、クラスタ内のすべてのノードの現在の状態を監視します。
これらの GUI の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。Sun Cluster ソフトウェアの監視は、ユーティリティを使用しても行えます。
Sun Cluster 構成の監視を行うには、/var/adm/messages ファイルのほかに、Sun Cluster の hastat(1M) ユーティリティも使用できます。また、主要なクラスタコンポーネントとサブコンポーネントの状態を表示する Sun Cluster Manager GUI も使用できます。Sun Cluster Manager の詳細は、「Sun Cluster Manager による Sun Cluster サーバーの監視 」を参照してください。Sun Cluster には、同時に最大 32 のクラスタを監視できる SNMP エージェントもあります。詳細は、付録 D 「Sun Cluster SNMP の使用」を参照してください。
Solstice DiskSuite が稼動している場合は、ディスクセットの状態監視に metastat(1M)、metadb(1M)、metatool(1M)、medstat(1M)、mdlogd(1M) ユーティリティも使用できます。SNMP ベースの Solstice DiskSuite ログデーモン、mdlogd(1M) は、Solstice DiskSuite が syslog ファイルにメッセージを記録する際に一般的な SNMP トラップを生成します。mdlogd.cf(4) 構成ファイルに正規表現を指定することにより、特定のメッセージが記録される場合だけ mdlogd(1M) がトラップを送信するように構成できます。トラップは、mdlogd.cf(4) 構成ファイルに指定された管理ホストに送信されます。管理ホストでは、Solstice SunNet ManagerTM のようなネットワーク管理アプリケーションが実行されていなければなりません。Solstice DiskSuite のエラーや警告を見つけるために定期的に metastat(1M) を実行したり、syslog 出力をスキャンしたりするのを避けたい場合は、mdlogd(1M) を使用できます。詳細は、mdlogd(1M) のマニュアルページを参照してください。
SSVM または CVM が稼動している場合は、vxprint、vxstat、vxtrace、vxnotify、vxva ユーティリティを使用できます。これらのユーティリティの詳細は、使用しているボリューム管理ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
障害のあるコンポーネントの障害追跡と修復の詳細は、該当するハードウェアマニュアルを参照してください。
hastat(1M) プログラムは、構成の現在の状態を表示します。表示されるのは、ホスト、論理ホスト、プライベートネットワーク、パブリックネットワーク、データサービス、ローカルディスク、ディスクセットの状態に関する情報と、最新のエラーメッセージです。hastat(1M) プログラムは、/var/adm/messages ファイルから Sun Cluster 関連のエラーメッセージを抽出し、-m が指定されている場合は各ホストの最後の数メッセージを出力します。最新のエラーメッセージリストはログメッセージからの抜粋であるため、メッセージによっては前後関係がわからなくなることもあります。完全なメッセージリストは、/var/adm/messages ファイルで確認してください。次に、hastat(1M) の出力例を示します。
# hastat -m 10 HIGH AVAILABILITY CONFIGURATION AND STATUS ------------------------------------------- LIST OF NODES CONFIGURED IN <ha-host1> CLUSTER phys-host1 phys-host2 CURRENT MEMBERS OF THE CLUSTER phys-host1 is a cluster member phys-host2 is a cluster member CONFIGURATION STATE OF THE CLUSTER Configuration State on phys-host1: Stable Configuration State on phys-host2: Stable UPTIME OF NODES IN THE CLUSTER uptime of phys-host1: 12:47pm up 12 day(s), 21:11, 1 user, load average: 0.21, 0.15, 0.14 uptime of phys-host2: 12:46pm up 12 day(s), 3:15, 3 users, load average: 0.40, 0.20, 0.16 LOGICAL HOSTS MASTERED BY THE CLUSTER MEMBERS Logical Hosts Mastered on phys-host1: ha-host-1 Loghost Hosts for which phys-host1 is Backup Node: ha-host2 Logical Hosts Mastered on phys-host2: ha-host2 Loghost Hosts for which phys-host2 is Backup Node: ha-host1 LOGICAL HOSTS IN MAINTENANCE STATE None STATUS OF PRIVATE NETS IN THE CLUSTER Status of Interconnects on phys-host1: interconnect0: selected interconnect1: up Status of private nets on phys-host1: To phys-host1 - UP To phys-host2 - UP Status of Interconnects on phys-host2: interconnect0: selected interconnect1: up Status of private nets on phys-host2: To phys-host1 - UP To phys-host2 - UP STATUS OF PUBLIC NETS IN THE CLUSTER Status of Public Network On phys-host1: bkggrp r_adp status fo_time live_adp nafo0 le0 OK NEVER le0 Status of Public Network On phys-host2: bkggrp r_adp status fo_time live_adp nafo0 le0 OK NEVER le0 STATUS OF SERVICES RUNNING ON LOGICAL HOSTS IN THE CLUSTER Status Of Registered Data Services q: Off p: Off nfs: On oracle: On dns: On nshttp: Off nsldap: On Status Of Data Services Running On phys-host1 Data Service HA-NFS: On Logical Host ha-host1: Ok Status Of Data Services Running On phys-host2 Data Service HA-NFS: On Logical Host ha-host2: Ok Data Service "oracle": Database Status on phys-host2: SC22FILE - running; No Status Method for Data Service "dns" RECENT ERROR MESSAGES FROM THE CLUSTER Recent Error Messages on phys-host1 ... Recent Error Messages on phys-host2 ... |
Sun Cluster ソフトウェアは、コンソールにメッセージを出力するほかに、/var/adm/messages ファイルにメッセージを書き込みます。次に、ディスクエラーが発生した時に報告されるメッセージ例を示します。
... Jun 1 16:15:26 host1 unix: WARNING: /io-unit@f,e1200000/sbi@0.0/SUNW,pln@a0000000,741022/ssd@3,4(ssd49): Jun 1 16:15:26 host1 unix: Error for command `write(I))' Err Jun 1 16:15:27 host1 unix: or Level: Fatal Jun 1 16:15:27 host1 unix: Requested Block 144004, Error Block: 715559 Jun 1 16:15:27 host1 unix: Sense Key: Media Error Jun 1 16:15:27 host1 unix: Vendor `CONNER': Jun 1 16:15:27 host1 unix: ASC=0x10(ID CRC or ECC error),ASCQ=0x0,FRU=0x15 ... |
Solaris と Sun Cluster の両方のエラーメッセージが /var/adm/messages ファイルに書き込まれるために、/var ディレクトリが満杯になることがあります。この問題を修正する方法については、「/var ファイルシステムの管理」を参照してください。
Sun Cluster には、高可用性データサービスの構成と管理を行うユーティリティもあります。次に、これらのユーティリティを示します。詳細は、付録 B 「Sun Cluster マニュアルページのクイックリファレンス」を参照してください。
cconsole(1) - クラスタコンソール GUI を起動します。
ccp(1) - クラスタコントロールパネル GUI を起動します。
ctelnet(1) - telnet セッションを起動します。
crlogin(1) - rlogin セッションを起動します。
chosts(1) - クラスタ名を、そのクラスタに属するホストの一覧に展開します。
cports(1) - ホスト名を、host、node、port の 3 つに展開します。このユーティリティは、この 3 つの情報で返される端末サーバーを介して、指定されたホストのシリアルポートコンソールを識別するために、cconsole(1) によって使用されます。
scconf(1M) - 構成情報の作成または変更を行います。
各 Sun Cluster 管理ツールには、詳しいオンラインヘルプがあります。このオンラインヘルプにアクセスするには、管理ワークステーションから管理ツールを起動し、メニューバーの「ヘルプ」を選択します。
「クラスタコントロールパネル」の「ヘルプ」アイコンをダブルクリックして表示することもできます。
ヘルプトピックには、管理作業の説明のほかに管理ツールの詳細についての説明もあります。特定の作業の詳しい操作説明については、第 4 章「一般的な Sun Cluster の管理」も参照してください。
図 2-1 は、「クラスタコントロールパネル」の「ヘルプ」ウィンドウの例を示しています。テキストは、特定のトピックを説明したものです。ツールから「ヘルプ」ウィンドウを初めて開いた時には、トップレベルのホームトピックが表示されます。その後は、表示された最後のトピックが表示されます。ほかのトピックに対するハイパーテキストリンクは、下線が引かれた色付きのテキストとして示されます。
ハイパーテキストリンクをクリックすると、そのトピックのテキストが表示されます。オンラインヘルプシステムには、以前にアクセスされた情報を記憶する自動履歴リスト機能もあります。このリストを表示するには、「表示」メニューの「トピックの履歴」を選択します。
「ヘルプ」ウィンドウには、スクロール可能なテキスト領域、メニューバー、ボタンなどがあります。これらの項目については、以下の各節で説明します。
ヘルプでは、次の方法で各プルダウンメニューを表示できます。
メニュー名をクリックする
ニモニック (メニュー名またはエントリ名の中の下線が引かれた文字) のキーを押す。この方法を使用できるのは、プルダウンメニューが表示されている時だけです。
ショートカットキー (メニュー項目の右側にある一連のキー) を使用する
ニモニックとショートカットキーはカスタマイズできます。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
この節の表は、各メニュー項目、メニュー機能、ショートカットキー (キーの組み合わせ) を示しています。
「ヘルプ」ウィンドウメニューには、メニュー項目として「ファイル」、「表示」、「ヘルプ」があります。これらのメニューの項目を表示するには、そのメニューを選択します。
「ファイル」メニューには、次の項目があります。
表 2-1 「ファイル」メニューの項目
項目 |
機能 |
ショートカットキー |
---|---|---|
トピックを印刷 |
「ヘルプ」ウィンドウのスクロールテキスト領域に現在表示されているトピックを印刷する |
Alt + R |
取り消し |
「ヘルプ」ウィンドウを閉じる |
Alt + D |
「表示」メニューには、次の項目があります。
表 2-2 「表示」メニューの項目
項目 |
機能 |
ショートカットキー |
---|---|---|
前のトピック |
直前のヘルプトピックを表示する (存在する場合) |
Alt + P |
次のトピック |
次のヘルプトピックを表示する (存在する場合) |
Alt + N |
ホームトピック |
ホーム (トップレベル) トピックを表示する |
Alt + O |
トピックの履歴... |
すでに表示したヘルプトピックを簡単にナビゲートできる「ヘルプトピックの履歴」ダイアログボックスを表示する。スクロールリスト内の先頭のトピックは、表示された最初のトピック。最後のトピックは、現在のパスで表示された最後のトピック。強調表示されたトピックは現在のトピック。 |
Alt + I |
ダイアログボックスを表示するには、「トピックの履歴...」を選択します (図 2-2)。
「ヘルプ」メニューには、次の項目があります。
表 2-3 「ヘルプ」メニューの項目
項目 |
機能 |
ショートカットキー |
---|---|---|
ヘルプの使い方... |
「ヘルプ」ウィンドウとその使用方法について説明する |
Alt + E |
概要...
|
バージョン番号などのアプリケーション情報が入った「概要」を表示する |
Alt + B |
次の表は、「ヘルプ」ウィンドウのボタンとそれらの機能を示しています。
表 2-4 「ヘルプ」ウィンドウのボタン
ボタン |
機能 |
---|---|
ホーム |
そのアプリケーションのホームページを表示する |
取り消し |
「ヘルプ」ウィンドウを閉じる |
トピックを印刷 |
デフォルトプリンタに現在のトピックを印刷する |
前へ |
直前に表示されたトピックに戻る。この左向きの矢印を繰り返しクリックすると、最終的に、ユーザーが表示した最初のトピックに戻る。トピックは、自動的にヘルプ履歴のリストに記録される。 |
次へ |
表示済みのヘルプトピック内を一度に 1 つずつ前方へ進み、最終的に履歴リスト内の最後のトピックが表示される。 |
「クラスタコントロールパネル」 (CCP) は、「クラスタコンソール」などのシステム管理ツールを起動するための GUI です。CCP には、これらのツールを示すアイコンがあります。
管理ワークステーションに Sun Cluster クライアントソフトウェアをインストールした後に CCP からアプリケーションを実行するには、次の方法を使用してください。
スーパーユーザーになり、Sun Cluster ツールディレクトリ /opt/SUNWcluster/bin を管理ワークステーションのパスに追加します。
Sun Enterprise 10000 の場合、最初に システムサービスプロセッサ (SSP) にログインし、netcon コマンドを使用して接続する必要があります。接続が完了したら、Shift + @ キーを入力してコンソールのロックを解除し、書き込み権を取得します。その後で手順 2 に進んでください。
ワークステーションのシェルウィンドウで、CCP を起動します。
監視するクラスタの名前を指定します。
# ccp clustername |
Sun Cluster ツールがデフォルトの /opt/SUNWcluster 以外の場所にインストールされている場合は、環境変数 $CLUSTER_HOME をその場所に設定する必要があります。
CCP (次の図を参照) には、メニューバーと、このコントロールパネルに現在あるツールをすべて表示したアイコン区画があります。メニューバーを使用して、ツールの追加、削除、変更を行えます。
「ファイル」メニューまたは「属性」メニューを使用して、次の作業が行えます。
新しい項目を追加する
項目を削除する
項目を変更する
CCP の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
ツールとその使用方法については、「クラスタコンソールについて」を参照してください。HotJava ブラウザを使用してクラスタ構成を監視する方法については、「Sun Cluster Manager による Sun Cluster サーバーの監視 」を参照してください。
CCP は、属性などの情報を、構成ディレクトリ内の構成ファイルに格納します。デフォルトの構成ディレクトリは、/opt/SUNWcluster/etc/ccp です。
このディレクトリに書き込みを行うには、root (スーパーユーザー) でなければなりません。この構成ディレクトリ内の項目の追加、削除、変更が行えるのは root だけです。
また、独自の構成ディレクトリを作成し、環境変数 $CCP_CONFIG_DIR を使用してその位置を定義できます。$CCP_CONFIG_DIR 変数は、項目プロパティが入った構成ファイルが格納される構成ディレクトリを示します。パス名が設定されないと、/opt/SUNWcluster/etc/ccp がデフォルトで使用されます。独自の構成ディレクトリを作成するには、新しいディレクトリを作成し、環境変数 $CCP_CONFIG_DIR を新しいディレクトリの完全パス名に設定します。
これらのファイルは、項目の作成、変更、削除があるたびに ccp によって作成、変更、削除されます。そのため、これらのファイルを手動で編集する必要はありません。
「クラスタコンソール」(CC) GUI を使用すると、複数のノードで同時にコマンドを実行し、クラスタ管理を簡潔化できます。クラスタコンソールは、クラスタノードごとに 1 つの端末ウィンドウと、すべてのウィンドウを同時に制御できる共通ウィンドウを表示します。
さまざまな遠隔セッションにより、ホストのコンソールに接続したり、rlogin または telnet を使用して遠隔でログインしたりできます。ホストは、コマンド行で指定でき、プログラムを実行した後で「ホストを選択」ダイアログボックスで追加または削除が行えます。セッションタイプは、コマンド行でしか指定できません。いったん開始すると、セッションタイプは変更できません。
共通ウィンドウでは複数のホストに対してコマンドを発行でき、端末ウィンドウでは単一のホストに対してコマンドを発行できます。端末ウィンドウは、VT100 端末エミュレーションを使用します。
アクセスするホスト以外のすべてのホストを「ホスト」メニューで切断し、その後共通ウィンドウのテキストフィールドでコマンドを発行することもできます。
クラスタコンソールは、CCP (「クラスタコントロールパネル (CCP) について」)、またはシェルウィンドウのコマンド行から起動できます。オプションパラメータを指定すると、クラスタ内のホストまたは指定されたホストごとに端末ウィンドウが作成されます。
cconsole と入力して、遠隔コンソールアクセスを開始します。
% cconsole [clustername | hostname...] |
ctelnet と入力して、コンソールからの telnet(1) 接続を確立します。
% ctelnet [clustername | hostname...] |
自分のユーザー名を使用して crlogin を起動し、コンソールからの rlogin(1) 接続を確立します。
% crlogin -l user name [clustername | hostname...] |
上記の 3 つのコマンドはすべて、標準の X/Motif コマンド行引数も受け付けます。クラスタコンソールが起動すると、「クラスタコンソール」ウィンドウが表示されます。
クラスタコンソールの詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
共通ウィンドウ (次の図を参照) は、入力をすべてのノードに送信するために使用される主要なウィンドウです。共通ウィンドウは、クラスタコンソールの起動時に常に表示されます。
ウィンドウには、3 つのメニューがあるメニューバーと、コマンドを入力するためのテキストフィールドがあります。「ホスト」メニューでは、「ホストを選択」ダイアログボックスを使用して次の作業が行えます。
ホストを追加する
クラスタ内のすべてのホストを追加する
ホストを削除する
「オプション」メニューでは、共通ウィンドウと端末ウィンドウのグループ化とグループ化の解除が行えます。
クラスタコンソールは、2 つの構成ファイル、clusters と serialports を使用します。これらは、/etc ファイルか NIS/NIS+ データベースのどちらかです。NIS+ 環境を使用する利点は、クラスタコンソールを複数の管理ワークステーションで実行できることです。詳細は、NIS/NIS+ のシステム管理マニュアルを参照してください。
clusters ファイルは、クラスタ名を、そのクラスタを構成するホスト名に対応付けたものです。次の例に示すように、このファイルの各行はクラスタを 1 つ指定します。
planets mercury venus earth mars wine zinfandel merlot chardonnay riesling |
clusters ファイルは、クラスタコンソールの 3 つのセッションタイプすべて (cconsole、ctelnet、crlogin) に使用されます。これらのセッションは、このファイルを使用して、コマンド行または「ホストを選択」ダイアログボックスでクラスタ名をホスト名に対応付けます。詳細は、「clusters ファイルの変更」を参照してください。
serialports ファイルは、ホスト名を、端末集配信装置とホストが接続される端末集配信装置シリアルポートに対応付けたものです。このデータベースの各行は、ホストのシリアルポートを 1 つ示します。
次に、Sun Enterprise 10000 の serialports ファイルデータベース例を示します。
mercury systemserviceprocessorname 23 venus systemserviceprocessorname 23 earth systemserviceprocessorname 23 mars systemserviceprocessorname 23 |
次に、ほかのノードの serialports ファイルデータベースの例を示します。
mercury planets-tc 5002 venus planets-tc 5003 earth planets-tc 5004 mars planets-tc 5005 |
serialports ファイルは、クラスタコンソールの cconsole セッションだけに使用されます。cconsole セッションは、このファイルを使用して、コマンド行または「ホストを選択」ダイアログボックスに指定されたホストまたはクラスタのために、どの端末集配信装置とポートを接続するかを決定します。
前述の例では、ノード mercury は planets-tc ポート 2 に接続されており、ノード venus は planets-tc ポート 3 に接続されています。ポート 1 は、端末集配信装置の管理用として予約されています。
詳細は、「serialports ファイルの変更」を参照してください。
Sun Cluster Manager (SCM) は、Sun Cluster のコマンド行監視機能の多くに単一のインタフェースを提供します。SCM は、SCM サーバーソフトウェアと SCM グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) から構成されます。SCM サーバーは、クラスタ内の各ノードで動作します。SCM GUI は、HotJava のような Java Development Kit (JDK) 準拠のブラウザで動作します。HotJava ブラウザは、クラスタノードを始めとするどのマシンでも動作します。SCM GUI は、次の情報を報告します。
SCM で探知されたアラーム
各クラスタノードについての syslog メッセージ
クラスタリソース (パラレルデータサービス、論理ホスト、登録されている HA サービス、クラスタノード、ボリュームマネージャの種類など)
この節では、HotJava ブラウザで SCM を実行する場合に必要な作業の概要を示します。
必要に応じて、次のプログラムのバージョンが適切かどうかを確認してください。
Solaris 2.6 または Solaris 7 オペレーティングシステムに付属の HotJava ブラウザを使用する場合は、メニューの使用で問題が発生する可能性があります (メニュー選択後その選択がブラウザに表示されたままになるなど)。ソフトウェア要件の詳細は、『Sun Cluster 2.2 ご使用にあたって』を参照してください。
HotJava ブラウザを実行するマシンの JDK
HotJava
ソフトウェア要件の詳細は、『Sun Cluster 2.2 ご使用にあたって』を参照してください。
次のことを行うかどうかを決定する必要があります。
クラスタノードで HotJava ブラウザを実行する
このオプションを選択した場合は、HotJava を実行しているノードで障害が発生した場合に、別のノードで HotJava を再起動する必要があります。
Web サーバーを、SCM を実行するクラスタノードごとにインストールする
このオプションを選択した場合は、HotJava ブラウザで「Lost Connection」ダイアログが表示された場合に、別のノードに対応した URL を入力する必要があります。
これらの決定に応じて、該当する作業を参照してください。
クラスタのサーバーで、コンソールプロンプトから次のコマンドを入力します。
java -version |
ソフトウェア要件の詳細は、『Sun Cluster 2.2 ご使用にあたって』を参照してください。
HotJava を実行しているマシンで、HotJava ブラウザの「ヘルプ」メニューから「HotJava について...」を選択します。
ソフトウェア要件の詳細は、『Sun Cluster 2.2 ご使用にあたって』を参照してください。
クラスタ内のノードで、HotJava ブラウザを実行します。
X Window ワークステーションで、HotJava ブラウザを遠隔表示します。
HotJava ブラウザで、アプレットのセキュリティについて設定します。
「編集」メニューの「ユーザ設定」から「アプレットのセキュリティ...」を選択します。
「署名のないアプレットのデフォルト設定」として、「中セキュリティ」をクリックします。
SCM によるクラスタ監視を開始する用意ができた時点で、該当する URL を入力します。
file:/opt/SUNWcluster/scmgr/index.html |
ブラウザが起動されているクラスタノードのファイル、ポートなどに遠隔のディスプレイワークステーションからアクセスする権限を求めるダイアログボックスが表示されますが、すべてにおいて「OK」をクリックします。
HotJava によるアプレットのダウンロードと実行は時間がかかることがあります。この間、状態情報は表示されません。
メニュー間のナビゲーション、およびメニューによる作業と照会の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
必要に応じて、クラスタノード上に Web サーバーをインストールして、SCM で動作させることができます。
HTML 2.0 以降をサポートする Web サーバーをクラスタ内のすべてのノードにインストールします。
Web サーバーには、http://www.sun.com/solaris/webserver からダウンロードできる Sun Web Server などがあります。
SCM で HA-HTTP サービスと HTTP サーバーを稼動させる場合、HTTP サーバーが個別のポートで待機 (listen) するように構成する必要があります。同一のポートを使用すると、2 者間でポートの衝突が発生します。
Web サーバーの構成作業に従って、SCM の index.html ファイルがクライアントからアクセス可能であることを確認します。
SCM のクライアントアプレットは、/opt/SUNWcluster/scmgr ディレクトリの index.html ファイルに入っています。
たとえば、HTTP サーバーのドキュメントルートに移動し、/opt/SUNWcluster/scmgr ディレクトリに対するリンクを作成します。
管理ワークステーションから HotJava ブラウザを実行します。
HotJava ブラウザで、アプレットのセキュリティについて設定します。
SCM によるクラスタ監視を開始する用意ができた時点で、該当する URL を入力します。
http://cluster node/scmgr/index.html |
ブラウザが起動されているクラスタノードのファイル、ポートなどに遠隔のディスプレイワークステーションからアクセスする権限を求めるダイアログボックスが表示されますが、すべてにおいて「OK」をクリックします。
HotJava によるアプレットのダウンロードと実行は時間がかかることがあります。この間、状態情報は表示されません。
メニュー間のナビゲーション、およびメニューによる作業と照会の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
フォルダの上部にあるツールバーで「ヘルプ」アイコンをクリックして表示することもできます。
必要に応じて、次の URL を入力して、別のブラウザでオンラインヘルプを実行することも可能です。
file:/opt/SUNWcluster/scmgr/help/locale/ja/main.howtotopics.html |