Sun ONE ロゴ     前へ      目次      索引      次へ     
Sun ONE Application Server 7, Update 1 インストールガイド



第 1 章   インストールの準備

SunTM Open Net Environment (Sun ONE) Application Server 7 ソフトウェアは、システムやロール、サイトのニーズに応じてさまざまな方法で配布、インストールされます。この章では、製品のソフトウェアコンポーネント、選択できる範囲と制限事項、および Sun ONE Application Server 環境のシステム要件について説明します。

ここでは次の項目について説明します。

インストールに関する最新情報については、『Sun ONE Application Server リリースノート』を参照してください。

インストール後に Sun ONE Application Server ソフトウェアを設定する方法については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照してください。

次の Web ページには、技術情報、ディスカッションフォーラム、ツールとユーティリティ、製品のダウンロードなど、役に立つ情報が用意されています。

http://wwws.sun.com/software/products/appsrvr/home_appsrvr.html

http://wwws.sun.com/software/download/app_servers.html

Sun ONE Application Server のインストールについて

Sun ONE Application Server 製品は多くのソフトウェアコンポーネントで構成され、これらのコンポーネントが連動して Sun ONE Application Server の機能を生み出します。インストールには、次のようにさまざまな選択肢があります。

  • Platform Edition または製品版の Standard Edition をインストールできます。
  • 製品の CD またはダウンロードサイトからインストールできます。
  • 製品の評価版または開発版をインストールできます。
  • コマンド行インタフェースまたはグラフィカルインタフェースを使ってインストールできます。
  • 対話形式またはサイレントモードでインストールできます。

この節では次の項目について説明します。

インストールコンポーネント

Sun ONE Application Server のインストールコンポーネントについては、次の各節で簡単に説明します。

Sun ONE Application Server

この節で説明するとおり、Sun ONE Application Server ソフトウェア製品のコアコンポーネントが含まれています。Sun ONE Application Serverの機能の詳細については、『Sun ONE Application Server の新機能』を参照してください。

エディション

UNIX 環境と Microsoft Windows 環境のさまざまなニーズに対応できるように、次の 2 種類の Sun ONE Application Server が用意されています。

  • Platform Edition
  • Standard Edition

Platform Edition および Standard Edition では、単一マシンおよび複数のマシンの複数層への配備がサポートされます。Platform Edition では、管理ドメインごとにアプリケーションサーバーインスタンス (単一の JVM プロセス) を 1 つしかサポートできません。これに対して、Standard Edition では、複数のアプリケーションサーバーインスタンスを構成できます。

Standard Edition では、同一の Web サーバーインスタンスで受信した HTTP/HTTPS トラフィックを中間層の複数のアプリケーションサーバーに分割できるように、Web 層のサポートが拡張されています。これらのエディションでは、プラグインによるロードバランスはサポートされません。Standard Edition の評価版には 60 日の試用期間があり、その後は完全なライセンスを備えた開発版として使用することができます。

管理

  • 管理サーバー : 管理機能を提供します (ドメインごとに管理サーバー 1 つ)。
  • 管理インタフェース : サーバーの管理タスクを実行するためのグラフィカルインタフェースです。管理コンソールとも呼ばれます。
  • コマンド行インタフェース : 管理インタフェースと同じ管理タスクを実行します。
  • 複数の管理ドメイン : 異なる管理者が独自のアプリケーションサーバーインスタンスを作成、管理できるようにするメカニズムです。

管理インタフェースとコマンド行インタフェースは、Sun ONE Application Server コンポーネントのインストール時に自動的にインストールされます。管理インタフェース (管理コンソール) が起動すると、Sun ONE Application Server グラフィカルインタフェースの初期ページが表示されます。

グラフィカルインタフェースでもコマンド行インタフェース (ブラウザ) でも、サーバーとその管理下に置かれるアプリケーションを管理および設定できます。アプリケーションを配備することもできます。

『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』に記載されている管理ツールの詳細な使用方法については、管理インタフェースのオンラインヘルプと、asadmin のマニュアルページを参照してください。

管理クライアント

管理クライアントは、Sun ONE Application Server の独立したコマンド行コンポーネントです。Sun ONE Application Server コンポーネントのインストール時に自動的にインストールされます。

Sun ONE Application Server がインストールされていない場合でも、このクライアントのコマンド行バージョンを別途インストールすることもできます。そのためには、インストール時に Sun ONE Application Server コンポーネントではなく Sun ONE Administration Client コンポーネントだけを選択してください。

Sun ONE Message Queue

Sun ONE Message Queue 3.0.1 ソフトウェアは、JMS (Java Message Service) 1.0.2 仕様の製品版実装です。Sun ONE Application Server ソフトウェアのインストール時に自動的にインストールされます。

Sun ONE Message Queue は次の 3 つの主要コンポーネントで構成されています。

  • ブローカ
  • クライアント API
  • 管理ツール

UNIX 用のパッケージベースでないバージョンと、Microsoft Windows 用のすべてのバージョンで、Sun ONE Message Queue は Sun ONE Application Server とともに自動的にインストールされます。インストール先は install_dir/imq です。

PointBase

PointBase 4.2 は、Sun ONE Application Server プラットフォームがサポートするデータベースです。また、クライアントサーバーネットワークのアプリケーションを対象とした pure Java RDBMS (Relational Database Management System) です。電子商取引やアプリケーションサーバー向けの信頼性の高いスケーラブルなデータベースとして使用できます。

PointBase 4.2 のインストール先は install_dir/pointbase です。



PointBase は、Solaris 9 バンドル版の Sun ONE Application Server では使用できません。



サンプルアプリケーション

Sun ONE Application Server ソフトウェアのインストール時に、60 以上のサンプルアプリケーションがインストールされます。すべてのサンプルには、ソース、スキーマ、Ant ビルドスクリプト、EAR ファイルが付属しています。データベース関連サンプルの既存のデータは、PointBase で使用できます。これらのサンプルアプリケーションは、次のように分類できます。

  • テクノロジサンプル : JavaTM 2 Platform, Enterprise Edition (J2EETM) 仕様の技術的な側面を紹介し、Sun ONE Application Server プラットフォームの付加価値機能を示します。
  • 相互運用サンプル : Sun ONE Application Server 上で各種テクノロジを相互運用する方法を詳しく示します。

サンプルアプリケーションのインストール先は、install_dir/samples です。

サンプルの詳細については、次のファイルを参照してください。

install_dir/samples/index.html

Sun ONE Studio 4.0, Enterprise Edition for Java

Sun ONE Studio (旧称 Forte for Java Enterprise Edition 4.0) では、SOAP 1.1 仕様に準拠した Java ベースの Web サービスを作成し、配備することができます。

Sun ONE Application Server プラットフォームは Sun ONE Studio 4.0 をサポートしているため、ユーザーは Sun ONE Application Server ソフトウェアを既存の Sun ONE Studio 4 で使用できます。必要に応じて、Sun ONE Application Server のインストール時に既存の Sun ONE Studio 4.0 のパスを指定するように要求されます。

Sun ONE Studio 4 ファイルのインストール先は install_dir/studio4 です。

Java 2 Software Development Kit (J2SE)

Sun ONE Application Server 製品には、J2SE 1.4.1_01 が必要です。これにより、J2SE 1.4 プラットフォームで改良されたパフォーマンスおよび機能を利用できます。

開発版のインストール時に、システムにインストールされている J2SE のバージョンが適切であれば、その J2SE を使用するように指定することもできます。



Sun ONE Application Server 7 は、Sun Microsystems 製の J2SE 1.4.1_01 でのみ動作することが保証されています。サードパーティの J2SE 開発キットはバージョンに関係なくサポート対象外です。



UNIX 用の評価版と、Microsoft Windows 用の全てのバージョンでは、J2SE のインストール先は install_dir/jdk です。

Solaris にバンドルされていない評価版以外のバージョンと、Solaris 9 のバンドル版では、J2SE のインストール先は /usr/j2se です。

インストール方法

Sun ONE Application Server ソフトウェアは 3 通りの方法でインストールできます。

グラフィカルインタフェース方式

グラフィカルインタフェースを使ってインストールを行う場合は、対話形式のグラフィカルなダイアログボックスが表示されます。オプションを指定せずにインストールプログラムを起動すると、デフォルトでこの動作モードになります。

./setup

グラフィカルインタフェースの詳細な使用方法については、「評価用インストール」および「製品の開発版のインストール」を参照してください。

コマンド行インタフェース方式

コマンド行インタフェースを使ってインストールを行う場合、グラフィカルインタフェースによるインストールと手順は同じですが、グラフィック対応の表示は行われません。対話形式のコマンド行モードを有効にするには、-console オプションを指定してインストールプログラムを起動します。

./setup -console

Telnet でリモートサーバーにアクセスしている場合は、コマンド行インタフェースを使って対話形式で製品をインストールできます。

サイレントモード

サイレントモードを使用すると、パラメータファイルに基づいてスクリプトによるインストールを実行できます。パラメータファイルは、グラフィカルインタフェースまたはコマンド行インタフェースによる標準の対話形式インストール時に作成されたものです。サイレントモードでは、Sun ONE Application Server はユーザーは何も操作を行わずにインストールされます。パラメータファイルを参照することで、対話形式でインストールされたコンポーネントは自動的にインストールされます。

サイレントモードの詳細な使用方法については、「サイレントモードでのインストール (非対話型)」を参照してください。

製品のインストールバージョン

用途に応じて、Sun ONE Application Server には評価用と開発用の 2 種類のバージョンが用意されています。



インストール作業の多くはスーパーユーザーの権限を必要とします。つまり、UNIX では root 権限、Microsoft Windows では管理者権限が必要です。



この節では次の項目について説明します。

製品の CD から、または Web サイトからダウンロードして、製品をインストールできます。Sun ONE Application Server 製品は、次の URL からダウンロードできます。

http://wwws.sun.com/software/download/app_servers.html

評価版

Sun ONE Application Server ソフトウェアを評価したり、購入前に製品を試用したい場合は、Sun ONE Application Server ソフトウェアの評価版をインストールします。評価版では、インストールするコンポーネントを選択することはできません。

製品の評価版をインストールする時、デフォルトでは、次のコンポーネントが自動的にインストールルートディレクトリにインストールされます。

  • Sun ONE Application Server とその管理ツール (グラフィカルツールとコマンド行ツール)
  • Sun ONE Application Server Administration Client (コマンド行ツール)
  • Sun ONE Message Queue
  • Java 2 Software Development Kit (J2SE)
  • PointBase
  • サンプルアプリケーション

評価用ライセンスは 60 日で自動的に失効します。Microsoft Windows では、このライセンスを開発用ライセンスにアップグレードできます。手順については、「ライセンス情報」を参照してください。

開発版 (評価版以外)

通常、開発者や管理者が使用するのは、評価用ではない開発用のインストールです。このインストールプログラムは、ダウンロードか、UNIX および Microsoft Windows 用の CD-ROM から入手できます。

Sun ONE Application Server 製品には、次のインストールコンポーネントが含まれています。

  • Sun ONE Application Server とその管理ツール (グラフィカルツールとコマンド行ツール)
  • Sun ONE Application Server Administration Client (コマンド行ツールのみ)
  • Sun ONE Message Queue 3.0.1
  • Java 2 Software Development Kit (J2SE), Standard Edition 1.4.1_01
  • PointBase データベースサーバーと Type 4 JDBC ドライバ (Solaris 9 にバンドルされている Sun ONE Application Server では使用不可)
  • サンプルアプリケーション
  • Sun ONE Studio 4.0, Enterprise Edition for Java サポート

このライセンスに有効期限はありません。ライセンスの詳細については、「ライセンス情報」を参照してください。

UNIX では、評価用ではないインストールは常にパッケージベースとなります。Sun ONE Application Server の各種の配布方法については、「パッケージ化モデルとディレクトリ構造」を参照してください。

インストールバージョンのまとめ

次の表は、製品の評価版および開発版の機能についてまとめたものです。

   インストールバージョンのまとめ 

要素/コンポーネント

評価版

評価版以外 (開発版)

Sun ONE Application Server

 

O

 

O

 

管理クライアント

 

O

 

O

 

PointBase (Solaris 9 バンドル版では使用不可)

 

O

 

オプション

 

サンプルアプリケーション

 

O

 

オプション

 

J2SE

 

O

 

O

 

Sun ONE Message Queue

 

O

 

O

 

Sun ONE Studio 4 プラグイン

 

X

 

オプション

 

ダウンロードでの利用

 

O

 

X: Windows
O: UNIX

 

CD-ROM での利用

 

O: Solaris
X: その他すべて

 

O

 

ライセンスの有効期限

 

60 日

 

無期限

 

ライセンスのアップグレードの可否

 

O: Microsoft Windows
X: UNIX

 

O

 

インストール時のスーパーユーザー権限の必要性

 

O: Microsoft Windows
O: UNIX、パッケージベース
X: UNIX、パッケージベース以外

 

O

 

パッケージ化モデルとディレクトリ構造

Sun ONE Application Server ソフトウェアが 1 つのルートディレクトリパスにインストールされるか、あるいは複数のルートディレクトリパスにまたがってインストールされるかは、インストールする製品の形態によって異なります。

Solaris 9 でのバンドル版のインストール

Solaris 環境で Solaris 9 のインストール時にパッケージベースの Sun ONE Application Server を同時にインストールすると、複数のルートディレクトリにまたがって Sun ONE Application Server ソフトウェアがインストールされます。

  • /usr/appserver には、インストールイメージの静的な要素が保存されます。アプリケーションサーバーを構成するユーティリティ、実行可能ファイル、およびライブラリは、すべてここに保存されます。パッチのインストールや、製品のアップグレードを行なった場合を除き、この領域に保存された内容が変化することはありません。このディレクトリには次のサブディレクトリがあります。
    • bin/ には実行可能ファイルとユーティリティが保存され、その一部は /usr/bin からのシンボリックリンクになっています。
    • include/ にはヘッダーファイルが保存されます。
    • lib/ にはネイティブライブラリと Java ライブラリが保存されます。

  • /etc/appserver/ には、ライセンスやそのインストール用に設定した管理ドメインのマスターリストなど、インストール全体に適用される設定情報が保存されます。
  • /var/appserver/domains は、作成した管理ドメインが保存されるデフォルト領域です。


  • Solaris 9 の一部として Sun ONE Application Server 製品をインストールしても、ドメインは作成されません。このため、ユーザーが最初のドメインを作成するまでドメインディレクトリは存在しません。作成した管理ドメインは、システム上の任意の場所に移動できます。この領域は、ドメイン作成時のデフォルトの保存場所にすぎません。詳細については、「管理ドメインの作成」を参照してください。



UNIX でのパッケージベースのインストール

UNIX でのパッケージベースのモデルによるインストールでは、コンポーネントがパッケージとしてインストールされます。

デフォルトの設定では、パッケージベースで Sun ONE Application Server 製品をインストールすると、一括インストールの場合と同様に 3 つのルートディレクトリにまたがって製品がインストールされます。

  • /opt/SUNWappserver7 には、インストールイメージの静的な要素が保存されます。Sun ONE Application Server ソフトウェアのユーティリティ、実行可能ファイル、およびライブラリは、すべてここに保存されます。


  • パッチのインストールや、製品のアップグレードを行なった場合を除き、/opt/SUNWappserver7 に保存された内容が変化することはありません。



  • /etc/opt/SUNWappserver7/config には、ライセンスやそのインストール用に設定した管理ドメインのマスターリストなど、インストール全体に適用される設定情報が保存されます。
  • /var/opt/SUNWappserver7/domains は、作成した管理ドメインが保存されるデフォルト領域です。


  • Solaris 9 の一部として Sun ONE Application Server 製品をインストールしても、ドメインは作成されません。このため、ユーザーが最初のドメインを作成するまでドメインディレクトリは存在しません。作成した管理ドメインは、システム上の任意の場所に移動できます。この領域は、ドメイン作成時のデフォルトの保存場所にすぎません。詳細については、「管理ドメインの作成」を参照してください。



Microsoft Windows 環境でのインストールと評価版のインストール

Microsoft Windows 環境での、パッケージベースでない評価版のインストールでは、Sun ONE Application Server は 1 つのディレクトリパスにインストールされます。デフォルトのディレクトリは次のとおりです。

  • Microsoft Windows の場合 :
  • c:¥Sun¥AppServer7

  • UNIX でパッケージベースでない評価版をインストールする場合 :
  • home_dir/sun/appserver7

いずれの場合も、ルートのインストールディレクトリの下に /config ディレクトリと /domains ディレクトリが作成されます。

システム要件

この節では、Sun ONE Application Server 製品のインストール前に必要な要件を示します。

プラットフォーム要件

次の表は、Sun ONE Application Server の要件をまとめたものです。

オペレーティングシステム

アーキテクチャ

最小メモリー

推奨メモリー

最小ディスク容量

推奨ディスク容量

UNIX

  • Sun Solaris 8 または 9 の SPARC 版
 

32 ビット / 64 ビット

 

256M バイト (Sun ONE Studio を使用しない場合)

512M バイト (Sun ONE Studio を使用する場合)

 

512M バイト

 

250M バイト

 

500M バイト

 

Microsoft Windows

  • 2000 Advanced Server、SP2
  • 2000 Server、SP2
  • 2000 Professional、SP2
  • Windows XP Professional
 

Intel 32 ビット

 

256M バイト (Sun ONE Studio を使用しない場合)

256M バイト (Sun ONE Studio を使用する場合)

 

256M バイト (Sun ONE Studio を使用しない場合)

512M バイト (Sun ONE Studio を使用する場合)

 

250M バイト

 

500M バイト

 

UNIX では、uname コマンドを使ってオペレーティングシステムのバージョンを確認できます。ディスク容量は du コマンドで確認できます。

サポートされているディレクトリサーバー、Web サーバー、Web ブラウザなどの最新情報については、次の URL にある「Sun ONE Application Server Platform Summary」を参照してください。

http://docs.sun.com/db/coll/s1_asse_en

必須の Solaris パッチ

Solaris 8 システムには、次の Solaris パッチまたはそれと同等のソフトウェアをインストールする必要があります。

  • 109326-06
  • 108827-26
  • 110934 (パッケージベースのインストールのみ)

Solaris 8 の必須パッチは、次の SunSolve のパッチ検索ページから入手できます。

http://sunsolve.sun.com

Solaris 8 を使用する場合は、推奨パッチクラスタをインストールすることをお勧めします。これには、Solaris 8 で必要となる 3 つのパッチ (109326-06、108827-26、110934) が含まれています。このパッチクラスタは、次の Web ページにある「Patch Portal (パッチ・サポート・ポータル)」>「Recommended and Security Patches (推奨 & セキュリティパッチ)」から入手できます。

http://jp.sunsolve.sun.com/

Sun ONE Application Server 7 Update 1 ソフトウェアをインストールする前に、次のパッケージがシステム上に存在している必要があります。

  • SUNWpr バージョン 4.1.2
  • SUNWtls バージョン 3.3.2

次のコマンドを実行すると、SUNWpr パッケージがシステム上に存在している場合、その関連情報が表示されます。

pkginfo -l SUNWpr

同様に、次のコマンドを実行すると、SUNWtls パッケージに関する情報が表示されます。

pkginfo -l SUNWtls

両パッケージが存在していた場合、さらに次のパッチがインストールされていることも確認する必要があります。

  • Solaris の場合 : 114049-03
  • Solaris 8 の場合 : 114045-02

SUNWpr パッケージ、SUNWtls パッケージ、または適切なパッチが適用されていない場合、それらのパッケージまたはパッチをインストールした後で Sun ONE Application Server のインストール作業に進む必要があります。ユーザーの便宜を図るため、SUNWprSUNWtls の両パッケージおよび 114049-03 と 114045-02 の両パッチが、次の場所からダウンロードできるようになっています。

http://wwws.sun.com/software/download/app_servers.html

コンポーネントをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. nss-nspr.tar アーカイブをシステム上にダウンロードし、任意の一時格納場所に解凍します。
  2. your_temporary_location/nss_nspr に移動します。
  3. SUNWprSUNWtls の両パッケージをシステムに追加するには、次のコマンドを実行します。
  4. pkgadd -d . SUNWpr SUNWtls

  5. 適切なパッチをシステムに追加するには、次のいずれかを選択します。


  6. パッチ 114045 と 114049 はバージョンに依存します。パッチ 114049 は Solaris 9 システムにのみ適用可能であり、パッチ 114045 は Solaris 8 システムにのみ適用可能です。



    • Solaris 8 の場合 : your_temporary_location/nss_nspr/solaris8 に移動し、次のコマンドを実行します。
    • patchadd -d 114045-02

    • Solaris 9 の場合 : your_temporary_location/nss_nspr/solaris9 に移動し、次のコマンドを実行します。
    • patchadd -d 114049-03



      Solaris 9 上で、SUNWprSUNWtls の両パッケージがすでにシステムにインストールされているといった特別な状況の場合、パッチを適用すると次のエラーが発生します。

          ERROR: このパッチは、システムに適用済みのパッチ 114045-02 と互換性がありません...

      SUNWprSUNWtls の両パッケージを、次のコマンドを使って削除する必要があります。

          pkgrm SUNWpr, SUNWtls

      続いて、このセクションの手順に従ってパッケージを再インストールします。



その他の要件

Sun ONE Application Server ソフトウェアをインストールする前に、次の要件も満たしておく必要があります。

すべてのプラットフォーム

  • 空き容量 : 一時ディレクトリの空き容量が 100M バイト以上あること。
  • UNIX では、du コマンドを使ってディスク容量を確認できます。

  • 使用可能なポート : すべてのプラットフォームで、未使用のポートを 4 つ用意すること。
    • インストール時に 1 つを管理サーバー、もう 1 つを HTTP サーバーのデフォルトインスタンスに割り当てます。
    • 残りの 2 つはインストールプログラムによって自動的に検出されます。これらには、Sun ONE Message Queue (デフォルトポート 7676) と IIOP (デフォルトポート 3700) が自動的に割り当てられます。デフォルトのポート番号がすでに使用されている場合は、次に使用できるポート (7677、7678 など) が割り当てられます。

  • uninstall プログラムの使用 : システムから Sun ONE Application Server を削除する場合は、Sun ONE Application Server ソフトウェアとともにインストールされる uninstall プログラムを使用する必要があります。他の方法を使って削除すると、同じバージョンの再インストールや新しいバージョンのインストールを行うときに問題が発生する可能性があります。

UNIX の場合

  • ルートユーザー権限 : UNIX でパッケージベースのインストールを行うには、ターゲットマシンに対するルートユーザーの権限が必要です。ただし、パッケージベースでない評価版の Sun ONE Application Server をインストールする場合、ルートユーザーの権限は不要です。
  • ルートユーザーとしてインストールを行うときは、次の点に注意してください。

    • パッケージベースでないバージョンの場合 : ルートユーザーになって各インストールを別々のインストールディレクトリに置くことにより、複数の Sun ONE Application Server をインストールできます。
    • パッケージベースのバージョンの場合 : 各システムにインストールできるアプリケーションサーバーは 1 つだけです。同じシステム上に 1 つの評価版以外のインストールと複数の評価版インストールを共存させることは可能ですが、この場合それぞれに異なるインストールディレクトリを用意する必要があります。
    • 評価版インストールの場合も評価版以外のインストールの場合も、同じインストール内で複数のインスタンスを実行できます。

  • セキュリティの強化されたオペレーティングシステム : セキュリティ強化のために一部の機能が取り除かれているオペレーティングシステムです。通常、このようなオペレーティングシステムでは、GUI ベースのアプリケーションは実行できません。セキュリティの強化されたオペレーティング環境に Sun ONE Application Server 7 をインストールして使用するには、次の 2 つのライブラリが必要です。
    • libC.so.5
    • libCrun.so.1

    これらのライブラリは、SUNWlibC パッケージをインストールすることで取得できます。

  • インストール済みのサーバーの起動 : ターゲットマシンにすでにアプリケーションサーバーや Web サーバーがインストールされている場合は、Sun ONE Application Server のインストールを始める前にこれらのサーバーを起動する必要があります。インストールプログラムが使用中のポートを検出するため、使用中のポートがほかの目的に使用されることはありません。

Solaris バンドル版の場合

  • Message Queue ブローカの共有 : Solaris 9 にバンドルされている Sun ONE Application Server がインストールされたマシンに、バンドルされていないアプリケーションサーバーをインストールすると、アプリケーションサーバーの Message Queue ブローカを共有できます。
  • このため、起動するドメイン名またはインスタンス名が重複していると、次のようなエラーメッセージが表示されます。

    SEVERE:JMS5024: JMS サービスのスタートアップに失敗しました

    SEVERE:CORE5071: 初期化中にエラーが発生しました

    こうしたエラーを回避する方法については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』の「JMS サポート」の章を参照してください。

Microsoft Windows の場合

  • 管理者権限 : Sun ONE Application Server ソフトウェアを Microsoft Windows にインストールするには管理者権限が必要です。管理者権限は、評価版と開発版のどちらをインストールする場合にも必要です。
  • SNMP : Sun ONE Application Server ソフトウェアをインストールする前に SNMP サービスをインストールする必要があります。インストールしない場合、SNMP サブエージェントをインストールできません。
  • ファイアウォールやウィルス対策ソフトウェアの終了 : ファイアウォールやウィルス対策ソフトウェアを使用している場合は、Sun ONE Application Server ソフトウェアをインストールする前に終了してください。こうしたソフトウェアの中には、デフォルトですべてのポートを無効にするものがあります。Sun ONE Application Serverのインストールプログラムでは、使用可能なポートを正確に検出できる必要があります。
  • 1 台の Microsoft Windows マシンに複数の Sun ONE Application Server をインストールすることはできません。

マニュアルの参照方法

Sun ONE Application Server のマニュアルは、様々な方法で入手できます。

  • マニュアル : Sun ONE Application Server のマニュアルとリリースノートは、次の URL から HTML 形式と印刷可能な PDF 形式で参照できます。
  • http://docs.sun.com/db/coll/s1_asse_en

  • オンラインヘルプ : グラフィカルインタフェースの「ヘルプ」ボタンをクリックするとコンテキストヘルプウィンドウを起動できます。
  • マニュアルページ : コマンド行にマニュアルページを表示するには、MANPATH 環境変数に install_dir/man を追加する必要があります (Solaris にバンドルされていない場合のみ)。変数の設定後、コマンド行に man command_name と入力すると、Sun ONE Application Server コマンドのマニュアルページにアクセスできます。次に例を示します。
  • man asadmin


前へ      目次      索引      次へ     
Copyright 2003 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.