このリリースノートには、Sun JavaTM System Web Server 7.0 Update 2 (Web Server) に関する重要な情報が含ま れています。このノートでは、新機能や拡張機能、インストール時の注意点、既知の問題、およびその他の最新の問題について扱っています。Web Server Update 2 をお使いになる前に、このリリースノートをお読みください。
このリリースノートは、次の節で構成されています。
Web Server Update 2 は、Web Server 7.0 へのアップデートリリースです。Web Server 7.0 および Web Server 7.0 Update 1 リリースの諸機能および拡張機能に加えて、Web Server 7.0 Update 2 リリースでは、次のような付加価値のある諸機能および拡張機能が製品に導入されています。新機能および拡張機能については、次の節で説明します。
この Web Server アップデートリリースには、SSL/TLS 処理の一部で PKCS#11 層をバイパスするよう NSS に指示するオプションが導入されています。PKCS#11 層をバイパスすると、パフォーマンスが向上します。デフォルトでは、PKCS#11 層はバイパスされます。サーバーの起動時に、サーバーはサーバーキーを格納している各トークンに問い合わせて、各トークンが PKCS#11 のバイパスをサポートできることを確認します。いずれのトークンもバイパスをサポートできない場合は、バイパスは無効になります。したがって、PKCS#11 のバイパスによるパフォーマンス向上の利点を最大限に活用するために、ユーザーによる操作は必要ありません。サーバーではバイパスが自動的に活用され、トークンが現在の構成で使用できない場合は自動的にバイパスが無効になります。
Web Server では、バイパスを有効または無効にするための CLI および 管理コンソールのサポートが提供されています。管理コンソールまたは CLI を使用して、PKCS11 のバイパスを有効または無効にする方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』の「To Enable and Bypass PKCS#11 Tokens」を参照してください。
この Web Server アップデートリリースは、Java プラットフォーム向けの Solaris 10 サービス管理機能 (SMF) と統合されています。SMF は、Solaris Operating System の新機能で、各 Solaris システムのサービスおよびサービス管理のための基盤となる、統一されたモデルを作成します。また、Solaris 用に長時間動作するアプリケーションサービスを定義、配信、および管理するメカニズムです。サービスはサービスマニフェスト (サービスおよびそのサービスに関連付けられたインスタンスを記述する XML ファイル) で定義されます。
Web Server における SMF のサポートの詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』の「Integrating Service Management Facility for the Java Platform with Web Server」を参照してください。
この Web Server のリリースでは、アクセラレータキャッシュから非同期に処理できる要求の処理がサポートされています。その結果、サーバーのパフォーマンスが向上します。付加価値のある機能は、次のとおりです。
動的再構成の処理
非同期キャッシュをオフにするための AsyncAccelerator フラグが magnus.conf に導入された
要求が非同期アクセラレータから統計までで処理される
要求が非同期アクセラレータで処理されるときにアクセスログの書き込みをバッチ処理する
この Web Server アップデートリリースでは、例外スタックトレースまたは JSP コンパイラエラーをブラウザに表示する機能が導入されています。以前の Web Server のリリースでは、要求時にサーブレットコンテナで例外が発生すると、内部アプリケーションの詳細は表示せずにクライアントで「サーバーエラー」が表示されます。この機能が有効と無効のいずれの場合でも、常に例外がエラーログに記録されます。
デフォルトでは、例外スタックトレースまたは JSP コンパイラエラーをブラウザに表示する機能は無効になっています。set-servlet-container-prop コマンドを使用するか、または管理コンソールの「サーブレットコンテナ」タブにある「表示例外」チェックボックスを使用すると、この機能を有効化できます。この機能は、開発の目的で役立ちます。本番稼動システムでは、この機能を無効にすることをお勧めします。
この Web Server のリリースでは、次の主要な機能が導入されたことにより管理エクスペリエンスが改善されました。
Web Server では、配備済みの構成のロールバックがサポートされています。現在、Web Server 管理では、管理者はすべての配備済み構成で自動的にバックアップを取得できます。管理 CLI を使用すると、バックアップの一覧表示および指定したバックアップの復元が可能です。
この Web Server のリリースでは、管理サーバーのユーザーパスワードをリセットできます。ただし、この機能は管理サーバーのノードにおいてローカルでのみ動作します。
管理コンソールを使用すると、CA 証明書、証明書チェーン、および CRL のインストール、削除、フィルタが可能です。さらに、サーバーは間もなく期限切れになる証明書についてユーザーに警告します。
管理コンソールまたは Update Center を使用すると、Web Server を Sun Connection に登録できます。Web Server を Sun Connection に登録することには、次のような利点があります。
パッチ情報およびバグのアップデート
ニュースおよびイベント
サポートおよびトレーニングの提供
管理機能の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide 』を参照してください。
このリリースでは、Web Server の 64 ビットスタンドアロンバージョンがサポートされています。Web Server 7.0 64 ビット Linux は、別々のスタンドアロンのみのディストリビューションであり、Web Server 7.0 32 ビット Linux とは共存できません。Web Server 7.0 64 ビット Linux では、64 ビット Java 開発キット 5.0 アップデート 12 以上が必要です。管理サーバーとサーバーインスタンスのどちらも、64 ビットサーバーのみがサポートされています。Linux 用の Web Server 7.0 64 ビットでは、以前のリリースからの移行はサポートされていません。
この Web Server のアップデートリリースでは、NetBeans 6.0 IDE への接続がサポートされているため、ユーザーはアプリケーションの開発、デバッグ、および Web サーバーへの配備を行うことができます。NetBeans 6.0 IDE を使用すると、アップデートセンターから NetBeans のプラグインをダウンロードできます。
Web Server では、NetBeans 6.0 IDE のサポートに加えて、IDE の NetBeans 5.0 および 5.5.1 バージョンがサポートされています。
Web Server 7.0 Update 1 は、Web Server 7.0 メジャーリリースのアップデートリリースです。
このリリースノートで後述される Web Server 7.0 の諸機能および拡張機能に加えて、Web Server 7.0 Update 1 は Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) 5.0 および Web 2.0 テクノロジをサポートします。これらの諸機能および拡張機能の詳細については、次の節で説明されています。
Web Server には、Java Platform, Enterprise Edition (Java EETM) 5 に準拠する、Java Servlet 2.5 および JavaServer PagesTM (JSPTM) 2.1 テクノロジ仕様の実装が含まれています。Web Server により、Java テクノロジ標準準拠の Web アプリケーションの設計と配備に必要な柔軟性と信頼性が提供されます。
Java Servlet テクノロジは、Web 開発者に、Web Server の機能を拡張したり既存のビジネスシステムにアクセスしたりするためのシンプルで一貫したメカニズムを提供します。JSP テクノロジを使用することで、簡単にすばやく動的な Web コンテンツを作成することができます。JSP テクノロジによって、サーバーとプラットフォームに依存しない Web ベースのアプリケーションを迅速に開発することが可能になります。
これらのテクノロジについては、http://java.sun.com/javaee/5/docs/tutorial/doc/ のリソースを参照してください。
JavaServer Pages Standard Tag Library は、多くの Web アプリケーションに共通するコア機能をカプセル化したカスタムタグを提供します。JavaServer Pages Standard Tag Library には、繰り返しや条件などの構造にかかわる一般的なタスクのサポートが含まれています。XML ドキュメントを操作するためのタグ、国際化タグ、および SQL タグも提供されています。また、既存のカスタムタグを JavaServer Pages Standard Tag Library タグに統合するためのフレームワークも提供しています。
Web Server は JavaServer FacesTM テクノロジをサポートします。JavaServer Faces は Web アプリケーションを構築するためのユーザーインタフェースフレームワークです。
これらのテクノロジについては、次のリソースを参照してください。http://java.sun.com/j2ee/1.4/docs/tutorial/doc/index.html
Web Server は、32 ビット版の Java Platform, Standard Edition (Java SETM) 5.0 および Java Platform, Standard Edition (Java SE) 6 をサポートします。64 ビット版の Web Server では、64 ビット版の Java Development Kit (JDKTM) ソフトウェアのサポートが利用可能です。
次の表に、さまざまなプラットフォームでサポートされている JDK バージョンの一覧を示します。
表 1 サポートされている JDK バージョン
オペレーティングシステム |
サポートされている Java SE バージョン |
(Web Server に同梱されているかどうか) |
64 ビットのサポート (あり/なし) |
---|---|---|---|
Solaris SPARC |
5.0_09 6 |
はい いいえ |
はい |
Solaris x86/AMD、AMD64 |
5.0_09 6 |
はい いいえ |
はい |
Linux |
5.0_12 6 |
いいえ いいえ |
はい |
Windows |
5.0_09 6 |
はい いいえ |
いいえ |
HP-UX |
5.0_03 |
いいえ |
いいえ |
インストール時には、JDK の有効なパスを指定する必要があります。製品に同梱されていない JDK バージョンを使用するには、次の場所からソフトウェアをダウンロードします。
JDK Version 1.6.0: http://java.sun.com/javase/downloads/index.jsp
JDK Version 1.5.0_03: http://www.hp.com/products1/unix/java/java2/jdkjre5_0/index.html
Web Server には、サイズの小さいファイルの伝送速度を上げるアクセラレータキャッシュテクノロジが新たに組み込まれています。アクセラレータキャッシュは自動的に有効になるため、設定する必要はありません。詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Performance Tuning, Sizing, and Scaling Guide』の「ファイルキャッシュ情報」の節を参照してください。
管理コンソールおよびコマンド行インタフェース (CLI) を使って FastCGI を設定できます。Web Server では設定ファイルを使って FastCGI を設定することもできます。
Web Server 7.0 で FastCGI を使用する方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server が提供するプラグインを使えば、NetBeansTM 統合開発環境 (IDE) Version 5.0、5.5、および 5.5.1 と統合して Web アプリケーションの配備やデバッグを行えるようになります。NetBeans は、標準コンポーネントを使って Java Platform Enterprise Edition (Java EE) ベースの Web アプリケーションを作成するための、完全な開発環境です。
このプラグインは、Web アプリケーションの配備のほかに、次のアクティビティーもサポートします。
サーバーインスタンスの開始や停止など、インスタンスの管理
アプリケーションの有効化または無効化
JDBC リソースや JDBC 接続プールなど、サーバー全体のリソースの作成
NetBeans については、次を参照してください。http://www.netbeans.org/kb/index.html
Web Server での NetBeans の使用方法の詳細については、次を参照してください。http://webserver.netbeans.org
Web Server は、管理コンソールを使用して obj.conf ファイル内に正規表現を作成するための機能を提供します。ただし、管理コンソールで作成する正規表現は、URL リダイレクトの <If>..</If> 条件の形式に限定されます。
管理コンソールを使用して正規表現を作成する方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server は、管理コンソールおよび管理 CLI を使用して URI、URI プレフィックス、URI ワイルドカードパターンのプロパティーを設定するための機能を提供します。
管理コンソールを使用して URI パターンプロパティーを設定する方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
CLI コマンドを使用して URI パターンプロパティーを設定する方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 CLI Reference Manual』を参照してください。
SolarisTM、SPARC®、および AMD64 プラットフォーム上で、Web Server を 64 ビットアプリケーションとして実行するように設定できます。
Web Server は、包括的なコマンド行インタフェースのサポート、統合された構成、ECC (Elliptic Curve Cryptography) のサポートによって強化されたセキュリティー、およびクラスタリングのサポートを提供します。また、これには堅牢な組み込み移行ツールも付属していて、Web Server 6.0 や Web Server 6.1 から Web Server 7.0 にアプリケーションと構成を移行する際に役立ちます。
Sun Java System Web Server には次の新機能が含まれています。
Web Server の管理インフラストラクチャーは、最新の分散 JMXTM (Java Management Extensions) テクノロジに基づいています。JMX テクノロジは、デバイス、アプリケーション、およびサービス駆動型ネットワークの管理と監視のための分散ソリューション、Web ベースソリューション、モジュール化ソリューション、および動的ソリューションを構築するツールを提供します。JMX は、クラスタ化された複数の Web Server 配備をまたがってインスタンス、設定、および Web アプリケーションを管理および監視する際に役立ちます。
管理サーバーとは、管理アプリケーションの配備先となる、特別に設定された Web Server インスタンスのことです。サーバーファームの各ノード上では、管理インスタンスが 1 つずつ実行されます。これらのノードのうち、1 つのノードが管理サーバーとして設定され、残りは管理ノードとして設定されます。
Web ベースの管理サーバーは、共通のタスクによりアクセスしやすいように、かつ複雑なタスクをより実行しやすいように再設計されています。
管理サーバーには次の新機能が含まれています。
もっとも一般的なタスクを実行するための、Web ベースのウィザード
サーバー設定タスクやサーバー管理タスク向けの包括的なコマンド行インタフェース (CLI) のサポート
集約された設定ストア
Web Server の設定情報を複数のマシン上に配備する機能のサポート。この機能は、サーバーファームやサーバークラスタ内の Web Server をサポートするように拡張されています。
組み込み型のサーバークラスタ管理/監視機能
管理インタフェースを使って管理タスクを実行する方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
コマンド行インタフェースを使えば、サーバーを容易に設定および管理できます。
管理 CLI の主要機能は次のとおりです。
スクリプティング用の組み込み Java コマンド言語 (jacl) シェル
拡張可能な CLI。これにより、他社製のプラグインを使ってほかのコマンドを追加できるようになります
ローカルおよびリモートでの管理、設定、および 1 つ以上のサーバーインスタンスの管理に対するサポート
1 つ以上の文字を入力してから Tab キーを押すと、コマンドが自動的に補完されます
シングルモード、シェルモード、およびファイルモードを含む、使いやすい CLI ベースの操作モード
コマンドの詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 CLI Reference Manual』を参照してください。
Web Server は Sun N1TM Service Provisioning Server 5.2 と統合されています。Sun N1 Service Provisioning System はアプリケーションプロビジョニングツールであり、これを使えばカスタムスクリプトを使う必要がなくなります。Web Server は Sun N1 Service Provisioning System と統合されているため、管理者は、データセンター環境やサーバーファームで複数の Web Server をインストールするためのカスタムスクリプトを記述する必要がありません。
Web Server の設定ファイルは、管理を単純化するために再配置および統合化されています。
以前のバージョンの Web Server では、userdb 内の設定ファイルがすべてのインスタンスによって共有されていましたが、それらのファイル内に格納された情報がインスタンス固有のものであることがしばしばでした。Web Server 7.0 では、userdb ディレクトリの設定ファイルが削除されています。それらの機能は、config ディレクトリの server.xml ファイル内に組み込まれています。alias および httpacl ディレクトリの構成ファイルは、config ディレクトリに移動されています。これらの変更により、インスタンス固有の config ディレクトリ内のインスタンス固有の構成情報は強化されています。
構成ファイルについては、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Configuration File Reference』を参照してください。
Java Naming and Directory InterfaceTM (J.N.D.I.) API は、さまざまな企業のネーミング/ディレクトリサービスへのシームレスな接続を提供します。
Web Server は、すぐに使えてシームレスな JDBCTM (Java DataBase Connectivity)、テクノロジを提供し 、業界標準の JDBC ドライバからカスタマイズされた JDBC ドライバまでを幅広くサポートしています。
Web Server は、JDBC 接続プール、つまり特定のデータベースに対する再利用可能な一連の接続をサポートします。新しい接続をそれぞれ作成するには時間がかかるので、パフォーマンス向上のために、サーバーは利用可能な接続のプールを保持しています。アプリケーションが接続を要求すると、プールから 1 つの接続が取得されます。アプリケーションが接続を閉じると、接続はプールに返されます。
JDBC 接続プールの作成方法については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server には、Java Web Services Developer Pack (Java WSDP) 2.0 テクノロジと XML テクノロジが含まれています。Java WSDP を使って開発された Web サービスは、wadm コマンドを使用することで Web アプリケーションとして Web Server 上に配備できます。
Web Server 7.0 は、XML 暗号、XML デジタル署名などのセキュリティー機能をサポートするほか、メッセージセキュリティープロバイダもサポートします。
Java WSDP 2.0 の詳細については、次のリソースを参照してください。
http://java.sun.com/webservices/jwsdp/index.jsp
Java WSDP 2.0 のサンプルは次の場所にあります。これらのサンプルは Web Server 7.0 に配備可能です。
http://java.sun.com/webservices/downloads/2.0_preview_webservicespack.html
Web Server は、クラスタベースのセッションレプリケーションおよびフェイルオーバーをサポートします。セッションレプリケーションとフェイルオーバーを使えば、あるサーバーインスタンスから同じサーバークラスタ内の別のインスタンスへ HTTP セッションをレプリケートすることで、Web アプリケーションの可用性を高めることができます。HTTP セッションはそれぞれリモートインスタンス上にバックアップコピーが作成されるため、クラスタ内のあるインスタンスが利用不可能になるようなサーバー障害が発生しても、セッションを問題なく継続できます。
軽量セッションレプリケーションサポートの詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server 7.0 では、obj.conf 設定ファイルにおける正規表現と条件処理のサポートが強化されました。
主な拡張内容は次のとおりです。
正規表現のサポート
新しい URI で要求を再開するための restart SAF (Server Application Function)
式、変数、正規表現後方参照など、動的 SAF パラメータのサポート
条件処理用の <If>、<ElseIf>、および <Else> タグ
and、or、および not 演算子を使用した複合条件のサポート
要求および応答の本体をリライトするための、sed-request および sed-response フィルタ
これらの新機能を使えば、Apache HTTP サーバーからの mod_rewrite を使って定義できる規則と同様に、柔軟な URL リライティングとリダイレクションの規則を定義できます。mod_rewrite の場合とは異なり、Web Server 7.0 の正規表現と条件処理は要求処理の任意の段階で使用でき、他社製プラグインと合わせて使用することもできます。
正規表現や URL リライト機能の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Configuration File Reference』を参照してください。
以前のバージョンの Web Server の監視機能に加え、Web Server には次の拡張機能が追加されています。
サーブレット、JSP、および JavaServer Pages Standard Tag Library のコンテナ特性を監視する
管理サーバー内からプロセスおよび仮想サーバーの統計情報を監視する
Solaris 10 プラットフォームの System Management Agent と統合する。Java Enterprise System Monitoring Framework (Java ES Monitoring Framework) と統合されています。このため、Web Server の監視情報が Java ES Monitoring Framework 内で利用可能になります。
Java Monitoring and Management Console (jconsole) スクリプト、Java ES Monitoring Framework、または JMX (Java Management Extensions) に準拠した任意のクライアントアプリケーションを使用して、監視データに MBean (Management Beans) としてアクセスする。
Web Server の監視機能の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server には逆プロキシが統合されています。逆プロキシは内部モジュールとして実行できます。
逆プロキシは、クライアントに対しては Web サーバー (元のサーバー) として表示されますが、実際は受信した要求を 1 つ以上の元のサーバーに転送します。逆プロキシは自身を元のサーバーとして提示するため、逆プロキシを使用するようにクライアントを構成する必要はありません。指定された逆プロキシが、同じ構成の複数の元のサーバーに要求を転送するように設定することで、逆プロキシをアプリケーションレベルのソフトウェアのロードバランサとして動作させることができます。通常の配備では、ブラウザと元のサーバーの間に 1 つ以上の逆プロキシが配備されます。
統合された逆プロキシでは、公共のインターネットと元の Web Server との間に追加の保護層が提供されます。Web Server は、Tomcat や Sun Java System Application Server 9 などのバックエンドアプリケーションサーバーの逆プロキシサーバーとして構成できます。
Web Server は、逆プロキシを設定するための GUI および CLI サポートを提供します。
逆プロキシの設定方法については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server は、データの暗号化と検証、要求の認証、およびサーバープロセスの保護を可能にするさまざまなテクノロジをサポートしています。セキュリティー機能の主な強化点は、次のとおりです。
Solaris 10 プラットフォームの暗号化フレームワークのサポート。たとえば、libpkcs11.so には、UltraSPARC ® T1 プロセッサハードウェアアクセラレーションのサポートが含まれています。
DoS (Denial of Service) 攻撃に対する保護の強化
ネイティブ sed(1) ベースの入力フィルタリングを使った、クロスサイトスクリプト保護
Web サービスのセキュリティー:
IETF XML デジタル署名
W3C XML 暗号
統合された P3P (Platform for Privacy Preferences) サポート
Web ベースの分散オーサリングおよびバージョン管理 (Web-based Distributed Authoring and Versioning、WebDAV) アクセス制御のサポート
LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) auth-db が拡張され、検索式とマッチング属性が設定可能になりました
LDAP auth-db は Microsoft Active Directory との相互運用性をサポートします
Tomcat またはその他の Java キーストアファイルベースリポジトリからの証明書の移行のサポート
動的に適用された証明書失効リスト (CRL) のサポート
統合された IPv6 のサポート
Sun Java System Web Server はこれまで常に、RSA キーをサポートしてきました。Web Server 7.0 では、RSA キーを引き続きサポートすることに加え、ECC (Elliptic Curve Cryptography) を新たにサポートします。
ECC は、モバイルまたはワイヤレス環境向けの次世代の公開鍵暗号方式です。ECC は、非対称暗号を実行するために、一連のキーの生成、暗号化、および復号化のアルゴリズムに基づいています。
ECC の重要な機能は次のとおりです。
ECC では、RSA などの従来の暗号システムと比べて小規模なキーサイズで同等のセキュリティーを提供できるので、コンピュータ処理が高速化し、消費電力が削減され、メモリーおよび帯域幅を節約することができます。
ECC は楕円曲線に動作します。ユーザーは曲線とキーの長さを選択する必要があります。曲線は、NIST、ANSI、SECG などのさまざまな組織によって標準化され、命名されています。これらの標準にはキーの長さも含まれているため、定義済みの曲線名の中から 1 つを選択するだけですみます。Web Server 7.0 は、現在規定されているすべての曲線をサポートします。
Web Server での ECC の使用方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』を参照してください。
Web Server 7.0 は Sun Java Studio Enterprise 8.1 をサポートします。Sun Java Studio ソフトウェアは、Java テクノロジ開発者向けの、Sun の強力で拡張可能な IDE です。Sun Java Studio 8.1 は NetBeans ソフトウェアをベースにしており、Sun Java プラットフォームと統合されています。
Web Server 用のプラグインは、次の方法で取得できます。
Sun Java System Web Server メディアキットの付属 CD
Sun Java Studio の付属 AutoUpdate 機能の使用
Sun Java System Web Server のダウンロードセンター
Web Server 用の Sun Java Studio 8.1 プラグインは、ローカルの Web サーバーでのみ動作します。つまり、IDE と Web サーバーは、同一マシン上にインストールする必要があります。
Sun Java Studio 8.1 の Web アプリケーション機能の使用については、次のチュートリアルを参照してください。
http://developers.sun.com/prodtech/javatools/jsenterprise/learning/tutorials/index.jsp
Sun Java Studio 8 の詳細については、次を参照してください。
http://www.sun.com/software/sundev/jde/
Web Server は次の言語で使用できます。
フランス語
ドイツ語
スペイン語
日本語
簡体字中国語
繁体字中国語
韓国語
Web Server は、Solaris、Linux、HP-UX、および Windows のオペレーティングシステム上にインストールできます。次の表は、プラットフォームのサポートについてまとめたものです。インストール要件の詳細については、このリリースノートの 「必要なパッチ」を参照してください。
Windows、Linux、および HP-UX 上では、Web Server は 32 ビットアプリケーションとして実行されます。
Intel の Itanium アーキテクチャーはサポートされません。
指定されたプラットフォームに Web Server をインストールするための必要最小限のメモリーは、Web Server をスタンドアロン製品としてインストールする場合に適用されます。Web Server を Java ES の一部としてインストールする場合は、必要最小限のメモリーが異なる可能性があります。正確なメモリー要件については、『Sun Java Enterprise System 5 リリースノート (UNIX 版)』を参照してください。
ベンダー |
アーキテクチャー |
オペレーティングシステム |
必要最小限のメモリー |
最小の推奨ディスク容量 |
---|---|---|---|---|
Sun |
UltraSPARC® |
Solaris 8、9、10 |
256M バイト |
550M バイト |
Sun |
AMD/x86 |
Solaris 9、10 (x86) Solaris 10 (AMD64) |
256M バイト |
550M バイト |
Microsoft |
AMD/x86 |
Windows 2000 Advanced Server, Service Pack 4 Windows XP Professional Edition、 Windows Server 2003 Enterprise Edition |
256M バイト |
550M バイト |
Red Hat |
AMD/x86 |
Red Hat Enterprise Linux AS 3.0 (Update 4 以降)、4.0 (またはそれ以降のアップデート) Red Hat Enterprise Linux 4 64 ビット Red Hat Enterprise Linux 5 64 ビット SuSE Enterprise Linux 10.2 64 ビット |
768M バイト |
550M バイト |
Novell |
AMD/x86 |
SUSE Linux Enterprise Server 9 (またはそれ以降のアップデート) |
256M バイト |
550M バイト |
Hewlett-Packard |
PA-RISC 2.0 |
HP-UX 11iv1 (B.11.11) |
256M バイト |
550M バイト |
適用可能な最新のパッチでオペレーティングシステムを更新します。次の各節では必須パッチを一覧表示します。
Solaris 8、9、または 10 オペレーティングシステムの x86 ユーザーまたは SPARC ユーザーは、最新のパッチクラスタをインストールするようにしてください。このパッチクラスタは、http://sunsolve.sun.com/pub-cgi/show.pl?target=patchpage Web サイトの「推奨パッチおよびセキュリティーパッチ」から入手できます。
32 ビット Solaris (SPARC) プラットフォームの場合、次の節で列挙されているパッチに加えて、SUNWlibC パッケージと SUNWlibCx パッケージをインストールしてください。
Web Server 7.0 インストーラは、必須パッチがマシンにインストールされているか判定します。それらのパッチがなかった場合、インストールは失敗します。サポートされたプラットフォーム上に Web Server 7.0 を正常にインストールして、正しく機能させるには、次の各パッチが必要です。
http://sunsolve.sun.com で入手可能なパッチが「古くなっている」場合、最新版には最新のバグ修正と製品の機能拡張が含まれているので、それらのパッチの最新版をダウンロードします。
マシンにインストールされている Solaris オペレーティングシステムのバージョンを確認するには、/etc/release ファイルを参照します。
/etc/release ファイルには、Solaris オペレーティングシステムのバージョン情報が次の形式で含まれています。
Solaris 10 6/06 s10x_u2wos_08 X86 Copyright 2006 Sun Microsystems, Inc. All Rights Reserved. Use is subject to license terms. Assembled 02 May 2006 |
Solaris 8 プラットフォーム (SPARC)
Solaris 8 2/02
109326-19
108434-18 — C++ 用の共有ライブラリパッチ (32 ビット版の Web Server 向け)
108435-18 — C++ 用の共有ライブラリパッチ (64 ビット版の Web Server 向け)
Solaris 8 プラットフォーム (x86)
109327-19
Solaris 9 プラットフォーム (SPARC)
Solaris 9 9/05
112970-12
111711-12 — C++ 用の共有ライブラリパッチ (32 ビット版の Web Server 向け)
111712-12 — C++ 用の共有ライブラリパッチ (64 ビット版の Web Server 向け)
Solaris 9 プラットフォーム (x86)
Solaris 9 9/05
114354-11
117172-17 — カーネルパッチ
111713-09 — C++ 用の共有ライブラリパッチ
Solaris 10 プラットフォーム (SPARC)
119964-03 — C++ 用の共有ライブラリパッチ
120033-04 — S10 パッチ
SUNWlxml (64 ビット版の Web Server 向け)
Solaris 10 プラットフォーム (x86)
120032-04 — SPARC S10 パッチ (libresolv の修正を含む)
互換性のない一部のパッチは、Web Server の起動に影響を与え、サーバーが要求に応答しない結果を招く恐れがあります。次の表に、そのようなパッチの一覧を示します。互換性のないパッチがマシンにインストールされている場合は、そのパッチを互換性のある推奨パッチに更新します。
表 3 互換性のないパッチのリスト
オペレーティングシステム |
互換性のないパッチ |
互換性のある推奨パッチ |
---|---|---|
Solaris 8 SPARC |
109147-37 (リンカーパッチ) 109147-38 (リンカーパッチ) 109147-39 (リンカーパッチ) |
109147–40 (リンカーパッチ) |
Solaris 9 SPARC |
112963-22 (リンカーパッチ) 112963-23 (リンカーパッチ) 112963-24 (リンカーパッチ) |
112963-25 (リンカーパッチ) |
Solaris 10 SPARC |
117461-04 (ld のパッチ) 117461-05 (ld のパッチ) 117461-06 (ld のパッチ) 117461-07 (ld のパッチ) |
117461-08 (ld のパッチ) |
Solaris 9 x86 |
113986-18 (リンカーパッチ) 113986-19 (リンカーパッチ) 113986-20 (リンカーパッチ) |
113986-21 (リンカーパッチ) |
Solaris 10 x86 |
118345-08 (ld と libc.so.1 のパッチ) 118345-09 (ld と libc.so.1 のパッチ) 118345-10 (ld と libc.so.1 のパッチ) 118345-11 (ld と libc.so.1 のパッチ) |
121208-02 (ld と libc.so.1 のパッチ) |
HP-UX プラットフォーム上に Web Server をインストールするための要件は、次のとおりです。
HPUX11i-OE B.11.11.0312 (HP-UX 11i オペレーティング環境)
HPUXBase64 B.11.11 (HP-UX 64 ビット Base OS)
HPUXBaseAux B.11.11.0312 (HP-UX Base OS Auxiliary)
FEATURE11-11 B.11.11.0209.5 (HP-UX 11i 用の機能有効化パッチ、2002 年 9 月)
HWEnable11i B.11.11.0412.5 (HP-UX 11i v1 用のハードウェア有効化パッチ)
BUNDLE B.11.11 (パッチバンドル)
BUNDLE11i B.11.11.0306.1 (HP-UX 11i に付属する必要なパッチ、2003 年 6 月)
GOLDAPPS11i B.11.11.0506.4 (HP-UX 11i v1 用 Gold Application パッチ、2005 年 6 月)
GOLDBASE11i B.11.11.0506.4 (HP-UX 11i v1 用 Gold Base パッチ、2005 年 6 月)
JAVAOOB 2.03.01 (HP-UX 用 Java2 Out-of-box)
PHCO_29109 1.0 (Pthread の拡張および修正)
PHCO_30544 1.0 (Pthread.h の修正および新しい拡張)
PHCO_29495 1.0 (libc 累積パッチ)
PHCO_31923 1.0 (libc 累積ヘッダーファイルパッチ)
PHKL_25842 スレッド異常終了 (またはそれに取って代わったパッチ)
PHCO_35743 s700_800 11.11 (libc 累積パッチ)
米国では、夏時間 (Daylight Savings Time、DST) が 3 月の第 2 日曜日に始まり、11 月の第 1 日曜日に終わります。これは、オペレーティングシステムおよび JDK/JRE の日付と時刻の規則に影響を及ぼします。
米国のタイムゾーンにおける正しい時刻がログファイル内に格納され、かつ管理サーバーや Java Web アプリケーションがこの変更の影響を受けないようにするには、次のことを行います。
適切なオペレーティングシステムパッチをダウンロードして使用します。 |
Solaris パッチは http://sunsolve.sun.com/search/document.do?assetkey=1-26-102775-1 からダウンロードできます。 |
ほかのプラットフォームについては、DST との互換性のある類似のパッチを、オペレーティングシステムベンダーの Web サイトからダウンロードします。 |
JRE をアップグレードし、管理サーバーや Java Web アプリケーションがこの変更の影響を受けないようにします。 |
夏時間の変更に対する修正が含まれている適切な JRE をダウンロードして使用します。 |
サポートされている各プラットフォームの JRE バージョンは、次のとおりです。 |
Solaris: 1.5.0_09 以降
Linux: 1.5.0_09 以降
HP-UX: 1.5.0.03 以降
Windows: 1.5.0_09 以降
Web Server の管理コンソールでサポートされるブラウザは、次のとおりです。
UNIX® および Windows プラットフォーム:
Mozilla 1.7
Firefox 1.0.4 または 1.5
Windows プラットフォーム:
Microsoft Internet Explorer 7
この節では、Sun Java System Web Server のインストール、移行、およびアップグレードに関する注意事項を示します。これらのトピックの詳細については、『Sun Java System Web Server Installation and Migration Guide』を参照してください。このリリースの Web Server における既知の問題については、このリリースノートの 「既知の問題点」を参照してください。
以前のバージョンの Web Server が含まれているディレクトリに Web Server をインストールすることはできません。ただし、Web Server を新しいディレクトリにインストールしたあとで既存のインストールを移行することはできます。
Web Server は、Java Enterprise System の一部またはスタンドアロンバージョンとしてインストールできます。
スタンドアロンインストールでは、NSS や NSPR などの必要な共有コンポーネントはすべて、Web Server インストールファイルとともにパッケージ化されます。
Web Server を Java ES スイートの一部としてインストールする場合は、Java ES インストーラによって、NSS や NSPR などのすべての共有コンポーネントは別々のパッケージとして、Web Server 固有のバイナリは別々のオペレーティングシステム依存のパッケージとしてインストールされます。したがって、すべての共有コンポーネントパッチおよび Web Server パッチをダウンロードして、インストールする必要があります。
Sun Solve を訪問してください。それぞれのオペレーションシステム用の最新の Java ES コンポーネントパッチをダウンロードしてインストールします。
Web Server 6.0 および 6.1 の設定は移行できます。6.0 未満の Web Server バージョンからの直接移行はサポートされていません。Web Server 4.0 以降などの以前のバージョンは、まず Web Server 6.1 に移行し、それから Web Server 7.0 に移行する必要があります。Web Server 4.0 以降から Web Server 6.1 への移行については、最新の『Sun Java System Web Server 6.1 Installation and Migration Guide』および『Sun Java System Web Server 6.1 リリースノート』を参照してください。
Web Server 4.1 から Web Server 7.0 への移行や、Web Server 6.0 のすべてのバージョンから Web Server 7.0 への移行の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Installation and Migration Guide』を参照してください。
Sun Java System Web Server 7.0 のインストール環境がすでに存在している場合に Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 をインストールすると、インストーラは自動的にアップグレードを実行します。
Sun Java System Web Server 7.0 がすでにインストールされている場合は、Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 インストーラで Web Server 7.0 のインストール環境の場所を指定してからアップグレードしてください。
Sun Java System Web Server 7.0 が Java ES 5 の一部としてインストールされている場合は、Web Server 7.0 Update 2 にアップグレードするために、http://sunsolve.sun.com/pub-cgi/show.pl?target=patchpage Web サイトにある次のパッチをインストールすることをお勧めします。
125437 (Solaris SPARC/SPARCV9)
125438 (Solaris x86/x64)
125439 (Linux)
125440 (HP-UX)
125441 (Windows)
Web Server のローカライズされたバージョンを使用している場合は、Web Server 7.0 から Web Server 7.0 Update 2 に正常にアップグレードするために、次のパッチをインストールしてください。
126331 (Solaris SPARC (8/9/10)) (Solaris SPARC ローカリゼーションパッチ ID)
126332 (Solaris x86 (8/9/10)) (Solaris x86 ローカリゼーションパッチ ID)
126333 (Linux ローカリゼーションパッチ ID)
Web Server 7.0 から Web Server 7.0 Update 2 にアップグレードする方法の詳細については、『Installation and Migration Guide』を参照してください。
Web Server 7.0 は JavaServerTM Faces 1.2 テクノロジをサポートします。JavaServer Faces 1.1 アプリケーションのほとんどは、何の変更を加えなくても Web Server 7.0 と連動するはずです。ただし、アプリケーションを JavaServer Faces 1.2 アプリケーションに移行するときに何らかの互換性の問題が発生する可能性があります。その場合は、アプリケーションに変更を加える必要があります。変更点については、https://javaserverfaces.dev.java.net/rlnotes/1.2_04/issues.html の JavaServer Faces リリースノートを参照してください。
Java ES 5 とともに提供される Sun Java System Portal Server 7.1 には、Sun Java System Web Server 7.0 Update 1 との互換性がありません。Sun Java System Portal Server 7.1 が Web Server 7.0 に配備されている場合は、Sun Java System Web Server 7.0 だけでなく両方のサーバーをアップグレードする必要があります。必要な Sun Java System Portal Server 7.1 アップグレードは、Java Enterprise System 5 Update 1 から、または http://sunsolve.sun.com/pub-cgi/show.pl?target=patches/patch-access Web サイトにある次のパッチで行います。
124301 (SPARC)
124302 (x86)
124303 (Linux)
Web Server のローカライズされたバージョンを使用している場合は、Portal Server の次のローカリゼーションパッチもインストールしてください。
125301 (Solaris SPARC および Solaris x86 ローカリゼーション)
125302 (Linux ローカリゼーション)
Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 のマニュアル全文は http://docs.sun.com/coll/1653.2 から入手できます。
この節では、Web Server 7.0 Update 2 で解決済みの問題を一覧表示します。
問題 ID |
説明 |
6467621 |
「Sun Software PKCS#11 softtoken」使用時にサーバーへの要求が失敗する。 |
6472223 |
「mail-resource」サブ要素の値がメールセッションオブジェクトに設定されない。 |
6487083 |
NSAPIRequest.setupRequestFields が低速である。 com.sun.webserver.connector.nsapi.NSAPIRequest.setupRequestFields が低速です。その主な原因は、Cookie ヘッダー解析時に、文字列からバイトおよびバイトから文字列への変換が過剰にあるためです。 |
6493271 |
Web Server 7.0 における Java ガベージコレクタのアクティビティーが、Web Server 6.1 の場合と比較して高い。 Web Server 7.0 のサーブレットコンテナは、多数の Java オブジェクトを作成します。 |
6497803 |
部分要求と welcome ファイルによって形成された要求 URI にサーブレットがマップされた場合、その動作が正しくない。 Web コンテナは、有効な部分要求を受け取ると、配備記述子内に定義された welcome ファイルリストを調べる必要があります。welcome ファイルリストとは、先頭や末尾に / が付いていない部分 URL の、順序付けされたリストのことです。Web Server は、各 welcome ファイルを配備記述子内で指定された順番で部分要求の末尾に追加し、静的リソースまたは WAR ファイル内のサーブレットがその要求 URI にマップされているかどうかをチェックする必要があります。Web コンテナは、WAR 内で最初に一致したリソースに、その要求を送信する必要があります。 |
6316881 |
req.getHeader() でヘッダー内の複数バイト文字を取得できない。 request.getHeader() の呼び出し時に、文字が正しく解析されません。 |
6554326 |
ハードコードされたメッセージ "ADMIN3594:Configuration changes require a server restart" がローカライズされていない。 |
6565615 |
日本語ロケールのオンラインヘルプで、「認証データベースの編集 (Editing Authentication Databases)」の PAM に関する説明で Directory Server の名前が誤って記述されている。 正しい説明は次のようになります。「認証データベースの編集」PAM -- PAM は Sun Java System Web Server 7.0 によってサポートされる新しい認証データベースです。 |
6563951 |
先頭にスラッシュが付いた検索コレクションサブディレクトリが原因で、紛らわしいエラーが発生する。 検索コレクションを作成し、先頭にスラッシュが付いたドキュメントルートサブディレクトリを設定しようとすると、先頭にスラッシュが必要であることを誤って通知するエラーメッセージが表示されます。 |
6571208 |
ディレクトリ一覧表示タイプに一貫性のない表現がある。 「インデックス作成が「なし」のときに使用するエラー応答ファイル」という一文を、「一覧表示が「なし」のときに使用するエラー応答ファイル (Error response file to use when listing is None)」に変更するべきです。 |
6549584 |
国名一覧の中で「Other」という単語が翻訳されていない。 |
6556225 |
「ドキュメントの追加」ウィンドウで、サブディレクトリの「含める」チェックボックスが翻訳されていない。 |
6565615 |
日本語ヘルプ: 「認証データベースの編集 (Editing Authentication Databases)」の PAM に関する説明が誤っている。 |
6628918 |
日本語の 管理 GUI メッセージの翻訳に問題がある。 |
6628917 |
GUI インストーラ OLH の翻訳に問題がある。 |
6604075 |
Java ES で、Web Server 7.0 起動時に Access Manager でヌルポインタ例外が表示される。 |
この節では、Web Server 7.0 Update 1 で解決済みの問題を一覧表示します。
この節では、Web Server 7.0 Update 2 のリリース時点における重要な既知の問題および制限事項を一覧表示します。
次の表に、Web Server の管理における既知の問題の一覧を示します。
表 4 管理における既知の問題
バグ ID |
内容 |
---|---|
6364924 |
あるノードを複数の管理サーバーに登録すると、これにより設定の衝突が発生する可能性がある。 ある 1 つのノードを、最初の管理サーバーへの登録を取り消すことなしに 2 番目の管理サーバーにも登録できます。ただしこの場合、ノードはどちらの管理サーバーへもアクセスできなくなります。 回避方法: 登録のたびに管理ノードを再起動します。その管理ノードは、登録先として最後に使用した管理サーバーに対して使用可能になります。 |
6379125 |
wadm コマンドが、ノードへの接続を許可し、証明書を表示したあと、「HTTP 400 Error」をスローする。 ある管理ノードが接続を受け取ると、その管理ノードはその接続が管理サーバーからのものであるかをチェックしないまま処理を続行します。これは、不適切なエラーメッセージを出力するだけでなく、さらにパスワードの入力をユーザーに求めます。 |
6387762 |
wadm からシェル変数またはシステム変数にアクセスできない。 回避方法: wadm はシェル環境変数を継承しません。ただし、wadm でシェル変数を使えるようにするには、次のコマンドを使用します。 "java::call System getenv env_var_name 次に例を示します。 wadm 内からシェル環境変数 MAIL にアクセスするには、wadm プロンプトで次のコマンドを入力します。 wadm> java::call System getenv "MAIL" /var/mail/abc |
4793938 |
ディレクトリインデックスの代わりに、ユーザーとパスワードの入力ダイアログが表示される。 デフォルトでは、ユーザーが認証されないかぎり、Web Server 7.0 はディレクトリインデックスを送信しません。あるディレクトリにアクセスしようとすると、ユーザー名とパスワードの入力を求められます。これは、Web Server 7.0 のデフォルトのアクセス制御リスト (ACL) が、認証済みユーザーだけにリストアクセス権を許可するためです。 回避方法 管理コンソールの使用または default.acl ファイルの編集によって、認証されていないユーザーにリストアクセス権を許可できます。リストアクセス権を許可する方法の詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Update 2 Administrator’s Guide』の「Configuring Access Control」を参照してください。 |
6327352 |
セッションレプリケーションが有効なインスタンスが、クラスタ内のほかのインスタンスが起動されていない場合に正常に起動されない。 |
6393534 |
migrate-jks-keycert コマンドを使って Java キーストア keycert を移行したあとで、list-certs コマンドを使って移行された jks keycert を一覧表示しようとすると、証明書のニックネームの代わりに CN、org などの情報が表示される。 |
6407486 |
wadm set-ssl-prop コマンドを使った SSL プロパティーの設定時に、server-cert-nickname プロパティーが、サーバー証明書のニックネームだけではなく、すべての証明書のニックネームを受諾してしまう。 |
6443742 |
「node」オプションに修飾されたドメイン名を指定すると、set-session-replication-prop CLI コマンドが正しく動作しない。 回避方法 set-session-replication-prop コマンドで、有効なノード名として list-nodes コマンドの出力を使用します。 |
6468570 |
wadm のプロンプトで「yes」を指定すると、CLI がクラッシュする。 |
6469676 |
管理証明書の期限が切れたあとで管理サーバーに接続しようとすると、不正なエラーメッセージが表示される。 |
6480600 |
管理サーバーのディスク容量が不足すると、register-node コマンドによって不正なエラーメッセージが表示される。 |
6495446 |
デバイス上にディスク容量がない場合に、wadm によって不正なエラーメッセージ「管理サーバーと通信できません。」がスローされる。 |
6502800 |
「--all」オプションと「--instance」オプションを両方指定して migrate-server コマンドを実行しても、エラーにならない。 相互に排他的なオプションをユーザーが設定しようとしていることを示す、警告メッセージまたはエラーメッセージを表示すべきです。 |
6416328 |
管理コンソールの「インスタンスを起動」ボタンが、すでに実行中のインスタンスに対して有効になる。 ボタンの有効化/無効化は、インスタンスの状態に基づくべきです。 |
6418312 |
wadm によって、重複したユーザープロパティーの定義が許可される。 重複したユーザープロパティーを追加してもエラーメッセージは表示されません。それにもかかわらず、新しいユーザープロパティーは作成されません。 |
6421740 |
管理コンソールまたは CLI を使って新しい アクセス制御リスト (ACL) ファイルを作成する機能がプロビジョニングされていない。 |
6423432 |
Windows 上で既存の設定を使用して、登録済みノードを追加して削除する処理を繰り返すと、検証が失敗する。 |
6426116 |
管理コンソールの「バージョン」ボタンをクリックすると、「ファイルが見つかりません」という警告が管理エラーログに書き込まれる。 |
6430417 |
MIME タイプに複数バイト文字を含む MIME 値が許可される。 |
6442081 |
「アクセス制御リスト」ページ内のテキストがフォーマットされていない。 |
6442172 |
あるユーザーを認証データベースから削除しても、ACE の「選択可能」リストと「選択」リストとの間でそのユーザーを切り替えることができる。 |
6446162 |
キーまたは digestfile 認証データベースを削除する前に警告が発行されない。 |
6446206 |
グループ内のある単一ユーザーが削除されたときに、不正なメッセージ「グループは正常に保存されました」が表示される。 |
6448421 |
管理インタフェースによって、複数バイトのユーザー ID を持つ新しいユーザーがキーファイル認証データベース内に作成できてしまう。 |
6455827 |
管理コンソールの「ユーザー」および「グループ」テーブルで結果の全体が単一ページ内に表示される。 |
6461101 |
管理コンソールの「自己署名付き証明書を作成」ページの「証明書を要求」と「インストール」ボタンのラベルを改訂する必要がある。 |
6462057 |
「選択可能」リストに項目が存在していない場合でも、新しい ACE ウィンドウの「追加」ボタンと「削除」ボタンが有効になる。 |
6464891 |
管理コンソールでのサーバーログの表示が 50 行または 2 ページに切り詰められる。 |
6465382 |
証明書要求ウィザード内の間違った国番号のエントリをチェックするための検証機能が存在しない。 |
6465421 |
管理コンソールで、仮想サーバー、認証データベース、dav コレクション、イベントの各フィールドに対するテキストフィールドの説明が提供されていない。 |
6466336 |
新しい設定を作成するときに、管理コンソールに間違った JDK バージョンが表示される。 管理コンソールに表示される JDK バージョンは、5.0 u7 ではなく 5.0 u6 です。 |
6471171 |
「ノード」->「管理サーバー」->「一般」タブから管理サーバーを再起動すると、スタイルフォーマットが失われる。 |
6471367 |
同じブラウザの別のタブ内の管理コンソールをアクセスしようとしても、うまくいかない。 |
6471792 |
「ログを表示」で結果が単一ページに表示される。 レコードサイズに選択される検索条件は 25 ログエントリですが、50 を超えるログエントリが存在する場合でも、ログは結果を単一ページ内に表示します。 |
6472932 |
トークンパスワードをいったん削除してから「共通操作」 ->「構成を選択」->「構成を編集」->「証明書」->「PKCS11 トークン」ページでリセットすると、トークン不一致エラーが表示される。 |
6486037 |
「仮想サーバー管理」->「コンテンツ処理」->「ドキュメントディレクトリ」->「追加」に、追加ドキュメントディレクトリのパスを選択するための参照オプションを用意すべきである。 |
6492906 |
管理コンソールに表示される WebDAV コレクションロックに関するメッセージが、誤解を招く恐れがある。 WebDAV コレクションのタイムアウト値として infinite を指定した場合、「共通操作」->「構成を選択」->「仮想サーバーの選択」->「仮想サーバーを編集」->「WebDAV」-> コレクションを選択すると、ページに、メッセージ DOES NOT EXPIRE が表示されます。これが実際に意味するところは、特定の時間が経過してもロックの有効期限が自動的に切れることはない、つまりタイムアウトが無限である、ということです。 |
6498484 |
「パスワードの設定」ボタンを使って空のトークンパスワードを設定すると、不正なエラーメッセージが表示される。 |
6500157 |
トークンパスワード編集し、すでに実行中のインスタンス上に設定を配備しようとすると、そのインスタンスの再起動が失敗する。 |
6502287 |
構成を削除してから「移行」ボタンをクリックすると、管理コンソールに例外が表示される。 |
6502374 |
管理コンソールの各ウィザードの「確認」画面には、値を持つフィールドだけが表示されるべきある。 |
6502793 |
移行中に、log-dir パスのアクセス権の検証が行われない。 |
6266358 |
管理パスワードに拡張 ASCII 文字が含まれていると、管理 CLI 経由でログインできない。 |
6361329 |
エラー応答ファイルの名前を検証すべきである。 |
6367282 |
期限切れの証明書で管理サーバーが起動してしまう。wadm は期限の切れた証明書について警告すべきである。 |
6375505 |
unregister-node コマンドは、管理ノード上の証明書のクリーンアップも行うべきである。 |
6408169 |
WebDAV ロック CLI がクラスタ環境で機能しない。 |
6408186 |
同じ管理サーバーに登録されてい同一のノード上に管理ノードを複数インストールすることは、許可すべきではない。 |
6416369 |
管理ノードの URL にアクセスすると、Page Not Found エラーが発生する。 管理ノードは GUI を持たないため、管理ノードの URL にアクセスすると Page Not Found エラーになります。 |
6422936 |
Java の「JVM パス設定」で、クラスパスのプレフィックスとサフィックス、およびネイティブライブラリパスが検証されない。 |
6423310 |
server.xml の要素を機能に基づいてグループ化すべきである。 |
6431984 |
Web Server の PID ファイルと UNIX ドメインソケットは、/tmp にではなく /var/run に格納されるべきである。 |
6441773 |
Windows では、Web アプリケーションを停止する前に、管理サーバーが Web アプリケーションのファイルを物理的に移動する。 |
6462515 |
config ディレクトリ内に実行時ファイルが作成された際に管理コンソールに表示される「インスタンス設定が変更されています」というメッセージは、ユーザーの誤解を招く恐れがある。 |
6462579 |
ある管理ノードを管理サーバーから登録解除したあとでその管理ノードをアンインストールしても、トラストストアが削除されない。 |
6468330 |
JavaHome プロパティーに加えた変更は、インスタンスの再起動後には保存されない。 |
6475536 |
管理サーバーのパスワードをリセットするための明確な手段が存在しない。 回避方法
|
6489727 |
[JESMF CONFORM] CP は停止時には、MfManagedElementServer_stop() を呼び出すべきである。 |
6491749 |
obj.conf ファイルの破壊を防ぐために、特定のテキストフィールドでより本格的な検証を行う必要がある。 フォーム内のデータの機能的検証のほとんどは、バックエンドで行われます。GUI では、空フィールド、整数値、ASCII 値など、最小限のチェックのみを行います。したがって、解析時に破壊されるようなデータが、GUI によって obj.conf 内に格納されます。 |
6493971 |
サーバーインスタンスの再起動が応答しない場合に管理サーバーがタイムアウトしない。 restart-instance コマンドの実行時に、UNIX システム上の管理サーバーは、サーバーインスタンスが再起動されるまで待ちます。インスタンスが正常に再起動されない場合、管理サーバーは要求に応答しません。 |
6497213 |
restart-admin コマンドに続けて stop-admin コマンドを実行すると、管理エラーログに例外がスローされる。 |
6515745 |
Web Server で SNMP マスターエージェントプロセスが起動に失敗する。 回避方法: tcp_xmit_hiwat 値を 262144 など、現在より大きい値に変更すると、ピア SNMP マスターエージェントは正常に機能します。tcp_xmit_hiwat 値を変更するには、次のコマンドを入力します。 # ndd -set /dev/tcp tcp_xmit_hiwat 262144 |
6545779 |
Windows で、system32 ディレクトリに古いバージョンの libnspr4.dll があると wdeploy コマンドが失敗する。 回避方法 java を呼び出す前に、install_dir/bin ディレクトリにある wdeploy.bat ファイルを編集します。Java ディレクトリのパスを install_dir/lib ディレクトリに変更します。この変更によって、Windows は system32 ディレクトリより先に install_dir/lib ディレクトリで libnspr4.dll を探索します。 |
6587832 |
Windows で、管理コンソールが断続的に起動しなくなる。 回避方法
|
6606243 |
Web Server インストーラが、管理自己署名付き証明書を IE 証明書タブにインポートする必要がある。 ブラウザを使用して管理コンソールにアクセスすると、信頼される認証局で証明書が発行されないことを示すポップアップ (IE6 および Mozilla/Firefox の場合) または警告ページ (IE7 の場合) が表示される場合があります。この原因は、管理サーバーが自己署名付き証明書を使用していることにあります。「管理 GUI ログイン」ページに移動するには、次の手順を実行します。
前述の手順では、そのブラウザセッション用の証明書が一時的に許可されます。 証明書を永続的に許可するには、次の手順を実行します。
|
6606132 |
「Sun Metaslot」ピンが設定されていない場合、自己署名付き証明書の作成に失敗する 回避方法 自己署名付き証明書を作成する前に、pktool を使用して「Sun Metaslot」のパスワードを設定します。 # pktool setpin パスワードを指定します。 ここで、create-self-signed-cert コマンドまたは管理コンソールのどちらかを使用して、自己署名付き証明書を作成します。 |
次の表に、Web Server のコアにおける既知の問題の一覧を示します。
表 5 コアにおける既知の問題
バグ ID |
内容 |
---|---|
6296993 |
ある obj.conf 指令の実行時にエラーが発生した場合、問題の指令が見つかった場所のファイル名と行番号がログに記録されない。 |
6365160 |
データ型の制約違反のために server.xml のスキーマ検証が失敗したときに、要素の一連の有効な値を説明しないエラーメッセージが表示される。 |
6378940 |
どの HTTP ヘッダー解析エラーにも、クライアント IP とエラーの説明が記録されない。 |
6470552 |
set-variable SAF が定義済みの変数を設定できなかった。 |
6486480 |
<replacement>false</replacement> を指定すると、service-nsfc-dump のエントリヒット数が 0 になる。 server.xml ファイル内で <replacement>false</replacement> を指定すると、service-nsfc-dump 出力のエントリヒット数が 0 と表示されます。ただし、キャッシュヒット数は正しく表示されます。 |
6489220 |
サーバーが、$$ 文字定数を含む非補間文字列を挿入文字列として扱う。 あるパラメータ値に $$ escape が含まれている場合、サーバーは、そのパラメータブロックの PblockModel を構築します。$$ は定数なので、これは不要です。 |
6639402 |
最大ファイル記述子数が 1024 の場合、サーバーで設定された接続キューのサイズが小さすぎる (128) Web Server では、さまざまなコンポーネント用にファイル記述子が予約されています。接続プールキューのサイズ、ファイルキャッシュの最大オープンファイル数、および最大キープアライブ接続数が設定されていない場合、その他のコンポーネント用にファイル記述子を予約した後に、Web Server によって使用可能な記述子が 3 つの値の間で分割されます。最大ファイル記述子数のデフォルト値が小さいシステム (Solaris 8 や RHEL など) では、接続プールのサイズが小さい値に設定される場合があります。たとえば、RHEL の場合、最大ファイル記述子数のデフォルト値は 1024 です。接続キューのサイズが割り当てられていない場合は、Web Server によって 128 接続が接続キューに割り当てられます。稼動が多いシステムでは、この値が小さすぎることがあります。接続のタイムアウトが開始した場合、ユーザーは最大ファイル記述子数をより高い値に設定する必要があります。 |
次の表は、FastCGI における既知の問題を一覧したものです。
表 6 FastCGI における既知の問題
バグ ID |
内容 |
---|---|
6485248 |
reuse-connection が true に設定されていると、fastcgi スタブがすべてのプロセスを適切に閉じない。 FastCGI プラグインとして PHP と連携するように Web Server 7.0 を設定し、reuse-connection=true を設定します。サーバーを停止または再設定するときに、fastcgi() プロセスとその子プロセスが取り残されて適切に終了されません。 |
6644322 |
Fastcgistub のメモリーリークにより、Fastcgi サブシステムがハングアップする |
次の表に、Web Server のインストールにおける既知の問題の一覧を示します。
表 7 インストールにおける既知の問題
次の表に、Web Server 7.0 の移行およびアップグレード領域における既知の問題の一覧を示します。
表 8 移行およびアップグレードにおける既知の問題
次の表に、Web Server のサンプルアプリケーションにおける既知の問題の一覧を示します。
表 9 サンプルアプリケーションにおける既知の問題
バグ ID |
内容 |
---|---|
6472796 |
sendmail.jsp によって示されている、javamail サンプルアプリケーションの resource.host を指定するために編集するファイルが間違っている。 回避方法 javamail.resource.host を設定するには、javamail.build.properties を編集します。install_dir/samples/java/webapps/javamail/src/docroot/sendmail.jsp 内で指定された build.xml ではありません。 |
6559735 |
サンプルアプリケーションのマニュアルで、プロパティーファイルのクラスパスに jar ファイルを追加することを説明する必要がある。 install-dir/samples/java/webapps/security/jdbcrealm/docs/index.html の「Compiling and Assembling the Application」の節で、jdbcrealm.build.properties ファイルのクラスパスサフィックスに JDBC ドライバ jar ファイルを追加することを説明する必要があります。 |
次の表に、Web Server 7.0 の検索機能における既知の問題の一覧を示します。
表 10 検索における既知の問題
バグ ID |
内容 |
---|---|
6413058 |
server.xml が、検索を変換して組み込むための全部のファイルパターンを格納しない。 スキーマは、このバージョンの Web Server に含まれる管理コンソールと検索管理ツールの両方が許可する全部のファイルパターンを格納しません。また、これは、以前のバージョンの Web Server からの移行を必要とする可能性のある全部のファイルパターンを表現する手段も持ちません。 |
6632936 |
Red Hat Linux Enterprise Linux 5 で、検索機能が正常に機能しない。 Red Hat Enterprise Linux マシンに compat-libstdc++ ライブラリがインストールされている場合、インストールされている rpm を削除し、compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2.i386.rpm をダウンロードしてインストールする必要があります。 x86 32 ビットおよび 64 ビットの場合は、compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2.i386.rpm をダウンロードしてインストールします。 注 – 信頼できない場所から rpm をダウンロードおよびインストールしないでください。セキュリティーの脆弱性を招く場合があります。 |
次の表に、Web Server のセキュリティー領域における既知の問題の一覧を示します。
表 11 セキュリティーにおける既知の問題
バグ ID |
内容 |
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6376901 |
同一ディレクトリ内のリソースに関する基本ベースおよびダイジェストベース ACL のサポートに制限がある。 サーバーがダイジェストベースの ACL と基本ベースの ACL をドキュメントツリー内の異なる部分で使用する場合、その両方を同一ディレクトリ内の異なるファイルやリソースで同時に使用しようとしても、失敗します。 |
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6431287 |
TLS_ECDH_RSA_* には、RSA キーで署名されたサーバー証明書が必要である。 書式 TLS_ECDH_RSA_* の暗号化方式群を使用するには、サーバーが ECC キーペアと、RSA キーで署名された証明書を持っている必要があります。ここでは、自己署名付き証明書でこれらの暗号化方式群を使用することが除外されている点に注意してください。この要件はこれらの暗号化方式群にとって特有なものであり、バグではありません。サーバーはこれらの暗号化方式群に関連する間違った設定を検出して警告を発するべきですが、現時点ではそのようになっていません。 |
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6611067 |
ファイルシステム SELinux のセキュリティーが有効な場合、Red Hat Enterprise Linux インスタンスの開始に失敗する。 新しい Linux ディストリビューションには、SELinux プロジェクトから有効な新しいカーネルセキュリティーの拡張機能があります。これらの拡張機能を使用すると、システムセキュリティーをより詳細に制御できます。ただし、SELinux では共有ライブラリのロードなどのデフォルトシステムの動作の一部も変更されているため、他社のプログラムにとって問題となる可能性があります。Web Server Admin Server またはインスタンスの開始時に、「Cannot restore segment prot after reloc: Permission denied」というメッセージを受信した場合は、システムで SELinux が有効であることを表します。 回避方法 この失敗を回避するには、次の手順を実行します。
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6602075 |
Web Server で Sun crypto 1000 を使用するには、Solaris 10 パッチ 125465-02 (SPARC) および 125466-02 (x86) が必要である。 回避策 Solaris 10 プラットフォーム (SPARC) に必要なパッチは、次の場所で入手できます。 http://sunsolve.central.sun.com/search/document.do?assetkey=1-21-125465-02-1 Solaris 10 プラットフォーム (x86) に必要なパッチは、次の場所で入手できます。 http://sunsolve.central.sun.com/search/document.do?assetkey=1-21-125466 |
次の表に、Web Server 7.0 のセッションレプリケーション機能における既知の問題の一覧を示します。
表 12 セッションレプリケーションにおける既知の問題
バグ ID |
内容 |
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6324321 |
リモートでエラーが発生したときに、詳しいエラーメッセージが表示されない。 リモートで例外が発生すると、リモートインスタンスのエラーログ内にエラーメッセージが記録されます。ところが、ローカルインスタンスは現時点では、ユーザーがどのエラーログを参照する必要があるかが明確に示されていない、汎用的なリモート例外を表示します。 |
6396820 |
クライアントの Cookie が無効になっていると、セッションレプリケーションが正しくフェイルオーバーされない。 |
6406176 |
有効になっている場合、セッションレプリケーションは、デフォルトのセッションマネージャーになるべきである。 管理コンソールまたは CLI を使用するか server.xml ファイルを編集してセッションレプリケーションを有効にしても、セッションレプリケーションは実際には有効になっていません。代わりに、sun-web.xml を手動で編集する必要があります。 |
次の表に、Web Server の Web コンテナにおける既知の問題の一覧を示します。
表 13 Web コンテナにおける既知の問題
バグ ID |
内容 |
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4858178 |
Web コンテナが標準エラーに書き込む。 |
6349517 |
1 を超える MaxProcs モードでの Web アプリケーションのセッション統計情報が正しくない。 Web Server はマルチプロセスモードで実行されます。プロセスの最大数を設定するには、magnus.conf 内の MaxProcs 設定変数を使用します。MaxProcs の値が 1 より大きい値に設定されていると、Web Server は、mmap ベースのセッションマネージャーを使って異なる JVM 間でセッションを共有できるようにします。複数のプロセスから統計情報を収集する間、Web アプリケーションの MBean は、個々の MBean にセッションを提供します。個々の MBean の Web アプリケーションセッション統計情報を参照しても、実際のセッション数を確認することはできません。
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6394715 |
Web コンテナが、無効化された Web アプリケーションの MBean オブジェクトを削除する。 server.xml ファイル内の <enabled> 要素を false に設定することで Web アプリケーションを無効にすると、Web コンテナはその Web アプリケーションの MBean を削除します。したがって、そのアプリケーションは閉じた Web アプリケーションまたは削除済みの Web アプリケーションとして扱われます。無効化されたオブジェクトは削除されるため、統計情報も失われます。 |
6419070 |
JNDI リソースの作成が成功したときに、詳細度のもっとも高いログレベルでもエラーログに情報が記録されない。 |
6422200 |
com.sun.org.apache.xerces.internal.jaxp.DocumentBuilderImpl.parse が 1 バイトの読み取りを行う。 server.xml ファイルを読み取るときに、XML のバージョン番号とエンコーディングを含む先頭行は、一度に 1 バイトずつ読み取られます。 |
6432870 |
統計情報が有効化された要素が server.xml ファイル内で false に設定されたときに、サーブレットコンテナはその統計情報を収集する。 |
6440064 |
サーブレットコンテナが、仮想サーバーごとにスレッドを 1 つずつ作成する。 |
6501184 |
REQ_EXIT によって javax.servlet.ServletException が発生する。 |
6567124 |
Web Server 7.0 で実行している JSF Web アプリケーションを Web Server 7.0 Update 1 で実行すると中断する場合がある。 Web Server 7.0 Update 1 には JavaServer Faces 1.2 テクノロジが付属しています。すべての JavaServer Faces Web アプリケーションは、何の変更を加えなくても Web Server 7.0 Update 1 と連動するはずです。ただし、JavaServer Faces 1.2 には互換性にいくつかの既知の問題があり、それらの非互換性に対処するためにアプリケーションに変更を加えることが必要になる場合もあります。この非互換性については、次の JavaServer Faces リリースノートで説明されています。https://javaserverfaces.dev.java.net/rlnotes/1.2_04/issues.html Java ES 5 Portal Server ユーザーは、Java ES 5 Update 1 がリリースされるまで Web Server 7.0 Update 1 へのアップグレードを延期することをお勧めします。 |
次の表に、Web Server のローカライズされたバージョンにおける既知の問題の一覧を示します。
表 14 ローカリゼーションにおける既知の問題
バグ ID |
内容 |
---|---|
6543814 |
複数バイト文字列には検索フィルタ「*」が正常に機能しない。 |
6549619 |
Windows 2003 で、CLI からコマンドを実行すると、メッセージが正しくエンコードされない。 |
6630841 |
FastCGI ハンドラの新規ロールが、常に「英語」名で作成される。 |
6632818 |
CGI 設定ページにローカライズされていない文字列が表示される。 |
6628910 |
ローカリゼーションロケールの CLI インストーラ「Enter your option」が英語である。 |
6633333 |
ブラウザをドイツ語ロケールに設定している場合、配備されているインスタンスの検索ページ (http://instance:port/search ) の最下部にあるリンクが正しくない。 回避方法 ドイツ語ユーザーは、ブラウザのアドレスバーに次の URL を手動で貼り付ける必要があります。 利用規定: http://www.sun.com/share/text/termsofuse.html プライバシーポリシー: http://de.sun.com/privacy 商標: http://www.sun.com/suntrademarks/ |
次の表に、Java Enterprise System (Java ES) における既知の問題の一覧を示します。
表 15 Java ES における既知の問題
バグ ID |
内容 |
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6484181 |
Portal Server は、Web Server 7.0 64 ビットの起動時の JVM スタックサイズを 128K に設定するが、これは小さすぎる。 Web Server 7.0 がすでに 64 ビットモードで設定された状態で Portal Server のインストールを開始した場合、Portal Server の構成ではスタックサイズは 128K に設定されません。これに対し、Portal Server と Web Server がどちらもすでに 32 ビットモードでインストールおよび設定されている場合に 64 ビットモードに切り替えるには、「回避方法」の節で説明する一連の手順を手動で実行する必要があります。 回避方法 Java ES 5 の一部である Portal Server が 32 ビット版の Web Server 7.0 上に配備された状態で、サーバーを 64 ビットモードで起動する場合は、次の手順を実行します。
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6487041 |
Java ES Web Server インストールでは schemagen/xjc/wsgen/wsimport スクリプトが存在しない。 schemagen/xjc/wsgen/wsimport スクリプトがある場所は、Web Server の Java ES インストール版とスタンドアロンインストール版ではそれぞれ異なります。 回避方法 このスクリプトは、Web Services コンポーネントの一部です。Web Server のスタンドアロンインストール版では、スクリプトと JAR ファイルは、それぞれ install_dir/bin と install_dir/lib ディレクトリにあります。 Java ES インストール版では、スクリプトと JAR ファイルは共有コンポーネントの一部としてインストールされ、Web Server インストールルートの外部にあります。 さまざまなプラットフォーム上でのスクリプトと JAR ファイルの場所を次に示します。 Solaris OS の場合:
Linux および HP-UX の場合:
Windows の場合:
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6432106 |
Web Server のアップグレード後に Sun Java System Portal Server の検索機能が例外をスローする。 Web Server を Java ES 4 から Java ES 5 にアップグレードすると、Portal Server の検索機能が例外をスローします。 回避方法 注 – 既存の libdb-3.3.so および libdb_java-3.3.so ライブラリファイルを、Web Server の非公開ディレクトリ以外の適切な場所に移動します。Portal Server ライブラリを適切な場所に移動したら、そのパスを以下の手順で <libdb-3.3.so path>:<libdb_java-3.3.so path> に指定する必要があります。 Solaris プラットフォームで、次の手順を実行します。
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6504178 |
移行ログが「root is not a valid user」という間違ったメッセージを Java ES 5 上で報告する。 UNIX プラットフォームで Java ES 4 から Java ES 5 にアップグレードしているときに、移行ログファイルが WARNING: "root is not a valid user" と報告します。そのホストでは「root」ユーザーは有効なので、このメッセージは間違っています。 |
6453037 |
Web Server の起動時に、多数の警告メッセージや情報メッセージが、ログファイルに送られずに標準出力に表示される。 |
6549580 |
Windows で実行中の Web Server にサービスに関する説明が含まれておらず、Java ES Update 1 パッチの適用後も説明が更新されない。 |
6550622 |
Java ES 5 ソフトウェアを Java ES 5 Update 1にアップグレードするときに、Portal Server はアップグレードせずに Web Server のみをアップグレードした場合、Portal Server サンプルの実行に失敗し、JSF 例外が発生する。 詳細は、「互換性の問題」 を参照してください。 |
6643821 |
SMF コマンドを実行すると、startserv および stopserv スクリプトから Java ES 環境が削除される (Solaris 10 のみ)。 回避方法 Solaris 10 環境で、次のように LD_LIBRARY_PATH を設定します。LD_LIBRARY_PATH=/usr/lib/mps/secv1:/usr/lib/mps:/usr/lib/mps/sasl2:$LD_LIBRARY_PATH |
Sun Java System Web Server で問題が発生した場合は、次のいずれかの方法でご購入先のカスタマサポートに連絡してください。
次のオンライン Sun ソフトウェアサポートサービスをご利用ください。
保守契約を結んでいるお客様は、専用ダイヤルをご利用ください。
問題解決へのお手伝いが円滑に行えるよう、サポートに連絡する際には次の情報をご用意ください。
問題が発生した状況および操作への影響などの、問題の具体的説明
マシン機種、OS バージョン、および製品のバージョン (問題に関係するパッチおよびその他のソフトウェアを含む)
問題を再現するための具体的な手順の説明
エラーログまたはコアダンプ
弊社では、マニュアルの改善に努めており、お客様からのコメントおよびご忠告をお受けしております。Sun へのご意見は、次の場所にある「コメントの送信」リンクを使用してお送りください。 http://docs.sun.com/
ご意見をお送りいただく場合は、マニュアルの Part No. やタイトル名などの識別情報もあわせてご記入ください。
Sun Java System Web Server 製品に関するフィードバックをお送りいただく場合は、mailto:webserver@sun.com 宛てに電子メールをお送りください。
Sun Java Systems の有用な情報は、次の場所から入手できます。
Sun Java System Web Server のマニュアル
Sun ソフトウェア製品およびサービス
Sun 開発者向け情報
Sun 開発者サポートサービス
ソフトウェアサポートサービス
Sun サポートおよびトレーニングサービス
サポート: http://www.sun.com/support
トレーニング: http://www.sun.com/training/
Sun コンサルティングおよびプロフェッショナルサービス
http://www.sun.com/service/sunjavasystem/sjsservicessuite.html
Sun 製品資料の検索には docs.sun.com Web サイトからだけでなくお好みの検索エンジンも使用することができ、その場合は検索フィールドに次の構文を入力します。
<search-term> site:docs.sun.com
たとえば、「Web Server」を検索するには、次のように入力します。
Web Server site:docs.sun.com
検索に java.sun.com 、www.sun.com や developers.sun.com などほかの Sun Web サイトも含めるには、「docs.sun.com」の代わりに「sun.com」を検索フィールドに入力します。