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Oracle Financial Consolidation Hubユーザーズ・ガイド
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B25734-01
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Enterprise Performance Foundationの設定

概要

財務連結ハブなどのOracle Corporate Performance Managementアプリケーションでは、Enterprise Performance Foundation(EPF)という共通データ・モデルが共有されます。EPFは、ディメンション、ディメンション・メンバー、階層およびビジネス・データを含む参照データを管理するための記憶域を提供します。この参照データは、Financial Consolidation Hub、Enterprise Planning and Budgeting、Profitability ManagerおよびRegulatory Capital Managerで使用されます。Oracle General Ledgerユーザーは、参照データと財務データをEPFに送信できます。その他のユーザーは、スプレッドシート・ローダーとオープン・インタフェースを使用して、Oracle以外のシステムから参照データと取引データをロードできます。

EPFには、FEM_BALANCES(残高表)という一連の事前定義済のファクト表が用意されており、Oracle General Ledgerや他の財務システムからロードされた財務残高の格納に使用されます。また、その他の目的に使用できるように、FEM_DATA1〜FEM_DATA20という20個の表も用意されています。財務連結ハブでは、残高表が主に2つの方法で使用されます。この表を読み取ることで企業の連結元の財務データにアクセスし、連結結果を表に書き込みます。これにより、1つのデータ・ソースで任意の財務レポートまたは管理レポートを実行できます。

各ファクト表には多数のディメンション列が含まれています。これらのディメンションはビジネス・モデルの作成に使用されるもので、Oracle General Ledgerの勘定体系セグメントに似ています。Oracleの多数の分析アプリケーションでは共通データ・モデルが共有されるため、これらのディメンションには財務連結ハブに関連するものと関連しないものがあります。

財務連結ハブの必須ディメンション

  1. エンティティ: エンティティは連結階層の構築ブロックです。連結対象となる法的エンティティまたはビジネス単位を表すエンティティを定義します。エンティティの詳細は、「概要」を参照してください。

  2. 会社コスト・センター組織: このディメンションは、会計データの記録に使用する主要な組織ディメンションであり、エンティティのサブセットです。財務連結ハブでエンティティを定義するときに、各エンティティに関連する会社コスト・センター組織を指定します。

    通常、Oracle General Ledgerでは、貸借一致セグメント(通常は会社または法的エンティティ)とコスト・センター・セグメントを勘定体系で指定します。一般に管理レポートはこの2つのセグメントを組み合せて実行されるため、EPFにはこの2つのセグメントを1つのディメンションに結合する機能が用意されています。

  3. 会社間: このディメンションは、会社間活動の識別と消去に使用されます。このディメンションでは、会社コスト・センター組織ディメンションと同じ値が共有されます。財務連結ハブでは、会社間ディメンションを会社コスト・センター組織ディメンションと併用して、消去する必要のある残高が識別されます。

  4. 明細項目: このディメンションは、財務残高のタイプの分類に使用されます。通常、Oracle General Ledgerユーザーは勘定体系で勘定科目セグメントを指定しますが、明細項目ディメンションはこのセグメントに似ています。会社間利息や少数株主持ち分など、ほとんどの連結消去はこのディメンションに基づいており、ほとんどの財務レポートもこのディメンションに基づいています。

  5. カレンダ期間: このディメンションは、組織の会計カレンダに基づいています。通常は、連結を各期間中に1回以上実行します。

  6. 通貨: このディメンションでは、各残高の通貨が識別されます。通常はエンティティごとに基準通貨が1つあり、エンティティについてロードされた財務データにはその基準通貨が使用されます。エンティティの連結先となる上位エンティティの通貨が異なる場合、財務連結ハブでは通貨間の換算が自動的に実行されます。

財務連結ハブのオプション・ディメンション

  1. チャネル: このディメンションを使用すると、財務残高に関連付けられているチャネルを識別できます。ほとんどの場合、チャネル別の連結は実行しませんが、必要に応じてこのディメンションを使用できます。

  2. 顧客: このディメンションを使用すると、財務残高に関連付けられている顧客を識別できます。ほとんどの場合、顧客別の連結は実行しませんが、必要に応じてこのディメンションを使用できます。

  3. 財務要素: このディメンションは、財務残高のタイプの識別に使用されます。一般的な例は、期末残高、平均残高および統計残高などです。このディメンションは金融サービス業界で広範囲に使用され、EPFデータ・モデルを共有するOracle Financial Services Applications(OFSA)では頻繁に使用されます。平均残高または統計、あるいはその両方を連結する場合、この種の残高は財務要素で識別されるため、このディメンションを有効化する必要があります。

  4. 勘定科目: このディメンションは明細項目ディメンションに似ています。タイプの異なる2つの勘定科目の追跡を必要とする場合があるため、このディメンションを明細項目に加えて使用できます。たとえば、法的レポート用に1つと管理用に1つ、またはローカルGAAP用に1つと企業GAAP用に1つなどです。そのために、このディメンションを明細項目と併用できます。

  5. 製品: このディメンションを使用すると、財務残高に関連付けられている製品を識別できます。ほとんどの場合、製品別の連結は実行しませんが、必要に応じてこのディメンションを使用できます。

  6. プロジェクト: このディメンションを使用すると、財務残高に関連付けられているプロジェクトを識別できます。ほとんどの場合、プロジェクト別の連結は実行しませんが、必要に応じてこのディメンションを使用できます。

  7. ユーザー・ディメンション1から10: これらのディメンションは、前述のディメンションで対処されない任意の目的に使用できます。

財務連結ハブ内部で使用されるディメンション

  1. オブジェクト: このディメンションは、連結プロセス中に特定の連結残高を生成したステップ(カテゴリ)の識別に使用されます。たとえば、会社間、少数株主持ち分および集計などです。オブジェクト・ディメンションは、レポート作成中にこの種の情報を表示するために使用できますが、連結処理中にはオブジェクト・ディメンションは内部で処理されます。

    カテゴリの詳細は、「カテゴリの設定」を参照してください。

  2. 通貨タイプ: このディメンションは、特定の通貨で入力される財務データを他の通貨に換算される残高と区別するために使用されます。

  3. データ・セット: このディメンションは、様々なタイプのデータをグループ化するために使用されます。財務連結ハブでは、必要に応じて階層および残高タイプごとにデータ・セットが自動的に作成されます。

  4. 元帳: このディメンションは、財務残高のロード元となった会計帳簿(元帳)の識別に使用されます。

財務連結ハブで使用されないディメンション

  1. 活動: 財務連結ハブでは、このディメンションはサポートされません。有効化しないでください。

  2. 原価オブジェクト: 財務連結ハブでは、このディメンションはサポートされません。有効化しないでください。

タスク

連結固有の設定手順に進む前に、FoundationページでEPF設定の必須タスクをすべて完了しておく必要があります。

タスク1: ディメンション列のアクティブ化

タスク1では、ソース・データのロードに使用するディメンション・セットを識別します。たとえば、他のシステムからロードする財務残高が会社コスト・センター組織、明細項目、会社間、製品、期間、通貨、エンティティおよびユーザー・ディメンション1でディメンション化されている場合は、これらのディメンションを指定する必要があります。このセットには、財務連結ハブのすべての必須ディメンションと、使用するオプション・ディメンションを含めてください。財務連結ハブの必須ディメンションの詳細は、「財務連結ハブの必須ディメンション」を参照してください。

このディメンション・セットのうち、連結処理に使用するディメンションを指定する必要があります。連結に関係のないディメンション別に財務データをロードすることもできます。たとえば、GLデータに製品レベルの情報が含まれており、他のEPFアプリケーションで使用される場合があります。ただし、製品固有の情報を連結プロセスに含める必要はありません。この場合、財務連結ハブでは、処理中に、このディメンションのすべての値にまたがって集計されます。

処理用ディメンション・セットから、レポートと分析に使用するディメンションを指定する必要があります。この場合も、ディメンション別に連結できますが、そのレポートを生成する必要はありません。

ソース・データのディメンションを定義するには、タスク内で「キーの追加」ボタンをクリックして該当する列を選択します。

注意: タスク1を完了する前に、ディメンション列の選択内容を確認してください。連結階層とエンティティの作成後は、列の選択内容を変更できません。

タスク2: FEM Balancesの索引の作成

タスク2では、システム管理者がBalances表の一意索引を手動で作成する必要があります。FEM_BALANCES_U1を削除して、タスク1で選択したディメンション列をすべて含んだ一意索引を作成します。

タスク3: 値セットの作成

注意: 外部システムからEPFに取り込まれた勘定科目データがすべて1つの勘定体系に基づいている場合、またはデータがOracle General LedgerからEPFと同期化される場合は、この手順を省略できます。Oracle General LedgerからEPFへのデータ転送の詳細は、「Oracle General LedgerとEnterprise Performance Foundationの併用」を参照してください。

タスク3では、ディメンション用の値セットを作成します。値セットは、特定のディメンションに属するディメンション・メンバーのリストです。値セットを使用して、ディメンション・メンバーが意味のあるセットに区切られます。たとえば、会社ではローカルと社内の標準に従って会計処理を実行できます。勘定科目1110がローカル値セットでは現金に対応し、社内値セットでは売掛金に対応するように、それぞれの標準に使用する値セットを作成できます。

連結では標準化されたデータを操作する必要があるため、ディメンションごとに使用する値セットを1つ指定します。ただし、ソース・システムからロードするデータでは、特定のディメンションに多数の異なる値セットが使用されている場合があります。タスク3では、ロードするデータに使用される値セットをすべて定義する必要があります。

財務連結ハブには、ディメンションごとにデフォルトの値セットが用意されています。また、Oracle General Ledgerを使用している場合は、勘定体系に関連したすべての値セットが自動的にEPFと同期化されます。したがって、異なる値セットを使用するOracle以外の財務システムからデータをロードする場合は、単にERPで値セットを追加作成します。外部システムを介して取り込まれる財務データがすべて1つの勘定体系に基づいている場合、またはOracle General Ledgerから転送される場合は、この手順を省略できます。

Oracle General LedgerからEPFへのデータ転送については、「Oracle General LedgerとEnterprise Performance Foundationの併用」を参照してください。

タスク4: 連結グローバル値セット組合せの選択

タスク4では、連結結果に使用するシステム用のグローバル値セット組合せを1つ選択します。これは会社の勘定体系を表します。EPFでのグローバル値セット組合せは、勘定体系に似ており、各ディメンションの連結に使用される値セットを決定します。異なる値セットを使用して外部システムからロードされるデータは、グローバル値セット組合せにマップする必要があります。このマッピングは、ユーザーが定義したマッピングに基づいて、財務連結ハブにより「連結処理」の「データ準備」ステップで自動的に実行されます。

シード済のデフォルトのグローバル値セット組合せを選択するか、必要に応じて作成できます。Oracle General Ledgerを使用している場合は、EPFに転送する勘定体系ごとにグローバル値セット組合せが自動的に作成されます。

Oracle General LedgerからEPFへのデータ転送については、「Oracle General LedgerとEnterprise Performance Foundationの併用」を参照してください。

注意: タスク4を完了する前に、選択内容を確認してください。連結階層とエンティティの作成後は、グローバル値セット組合せの選択内容を変更できません。

タスク5: ディメンション・メンバーの追加

タスク5では、ディメンションにディメンション・メンバーを追加します。ディメンションは、ビジネス・データの分類やグループ化に使用される分類方式です。たとえば、データを明細項目、製品、地域、顧客、勘定科目または時間などのディメンションでグループ化できます。ディメンションにはディメンション・メンバーが含まれています。たとえば、明細項目ディメンションには、資産合計および固定資産というディメンション・メンバーが含まれる場合があります。

Oracle General Ledgerを使用する場合は、関連勘定体系のセグメント値が自動的にディメンション・メンバーとしてEPFと同期化されます。Oracle General Ledgerを使用しない場合、または分析や連結のために追加ディメンション・メンバーを必要とする場合は、スプレッドシート・ローダーを使用して作成できます。

スプレッドシート・ローダーには、表示コード、名前、説明および値セットの各列が含まれています。また、次のディメンションで作業している場合、スプレッドシート・ローダーには他の列も含まれます。

注意: エンティティ・ディメンションのメンバー作成は別の設定手順で行います。エンティティの作成については、「概要」を参照してください。

タスク6: ディメンション階層の作成

タスク6では、処理とレポートのためのディメンション階層を作成します。ディメンション階層は、ディメンション・メンバーが親子関連で編成される体系です。ディメンション階層には複数のバージョンを使用でき、すべてのバージョンに有効日の範囲が設定されます。

Oracle General Ledgerを使用している場合は、関連勘定体系のセグメント値階層がディメンション階層として自動的にEPFと同期化されます。Oracle General LedgerからEPFへのディメンション階層の転送については、「Oracle General LedgerとEnterprise Performance Foundationの併用」を参照してください。

Oracle General Ledgerを使用しない場合、または分析や連結のために追加階層を必要とする場合は、スプレッドシート・ローダーを使用して作成できます。スプレッドシート・ローダーでは、必要な数の親子ペアとして階層を入力できます。再編成などを考慮して、階層のバージョンを管理できます。財務連結ハブでは、連結の実行時に連結の有効日に基づいて該当するバージョンが使用されます。

注意: エンティティ・ディメンションの連結階層の作成は別の設定手順で行います。連結階層の作成については、「連結階層の設定」を参照してください。

タスク7: 値セット・マップの作成

タスク7では、値セット・マップを作成します。値セット・マップでは、子値セットのディメンション・メンバーと連結値セットのディメンション・メンバーとの関連を指定します。各ディメンションに使用できる値セット・マップは1つのみですが、各値セット・マップには複数の有効日バージョンを使用できます。値セット・マップを作成すると、システムでは複数の値セットのデータをタスク4で選択した1つのグローバル値セット組合せに変換できるようになります。

1つの勘定体系に基づく標準化は、異なる会計システムを実行している世界各地の連結元からデータをロードする際に発生する問題の1つです。財務連結ハブでは、値セット・マッピング機能を使用して勘定体系に基づく標準化を実行できます。

値セット・マップにより、財務連結ハブでは、複数の勘定体系から1つの連結勘定体系へのデータの標準化を自動化できるようになります。組織で1つのグローバル勘定体系を使用している場合、値セットはEPFディメンションごとに1つであり、値セット・マップを作成する必要はありません。ただし、複数の勘定体系があるためにEPFディメンション値セットが複数になる場合は、複数のEPF値セットを含むディメンションごとに値セット・マップを作成する必要があります。

値セット・マップを作成するには、スプレッドシートを使用して子の表示コード値を連結グローバル値セットの値にマップします。このスプレッドシートをシステムにアップロードするには、Oracleメニューにナビゲートして「アップロード」を選択し、「アップロード」ボタンをクリックします。マッピングはディメンションごとに作成されます。したがって、値をマップできるのは連結元の勘定科目ディメンションから連結先の勘定科目ディメンションに対してのみです。連結元の勘定科目ディメンションを連結先の明細項目ディメンションにマップすることはできません。

財務連結ハブでは、連結処理の「データ準備」ステップでソース値が指定の連結先値にマップされます。

再編成などを考慮して、値セット・マッピングのバージョンを管理できます。連結の実行時には、連結対象の有効日に基づいて財務連結ハブにより該当バージョンが適用されます。

タスク8: XMLパブリッシャ・テンプレートの指定

タスク8では、レポートのフォーマットに使用するXMLパブリッシャ・テンプレートを指定します。財務連結ハブでは、XMLパブリッシャがアドホック・レポートに使用されます。XMLパブリッシャを使用すると、Microsoft Wordなどの一般的なデスクトップ・アプリケーションを使用して、レポートのフォーマットを容易に変更できます。XMLパブリッシャの使用方法の詳細は、『Oracle XML Publisher User's Guide』のRTFテンプレートの作成に関する項を参照してください。

財務連結ハブには、次のレポート・テンプレートが用意されています。

注意: デフォルトのレポート・テンプレートはカスタム・フォーマットによるレポート作成の基礎として使用できますが、変更することはできません。

タスク9: 分析レポートの設定

タスク9では、マルチディメンション・レポートおよび分析を可能にするために、EPF内の財務連結ハブ列をレポート・ディメンションにマップします。

最初に、EPF内で連結結果を他のリポジトリにプッシュして結果を達成するために使用するデータ表を指定する必要があります。次に、明細項目ディメンション全体で集計点を決定するための明細項目ディメンション階層を指定します。この階層には、連結勘定体系内の明細項目をすべて含める必要があります。これにより、すべての連結結果をレポートと分析に使用できることが保証されます。

注意: タスク1でレポート・ディメンションとして使用できるように「オブジェクト」、「財務要素」または「会社間」列を選択した場合は、タスク9でこれらの列に使用するディメンション・マップを指定する必要があります。たとえば、オブジェクト・ディメンションをユーザー定義ディメンション1にマップします。

分析レポートの詳細は、「分析レポートの設定」を参照してください。

Oracle General LedgerとEnterprise Performance Foundationの併用

財務連結ハブにより、Oracle General Ledgerからのデータの同期化が容易になります。これには、元帳割当、ディメンション・ルール、階層ルールおよび残高ルールという各設定コンポーネントが含まれます。残高ルールについては、「Oracleエンティティのデータ発行の設定」を参照してください。

Oracle General Ledgerと財務連結ハブを併用するには、次の設定手順を実行する必要があります。

各設定手順にアクセスするには、エンタープライズ・パフォーマンス管理者職責を選択して「データ・ルール」タブに移動します。

元帳割当て

EPFでOracle General Ledgerデータを使用するには、EPFに転送する元帳を選択する必要があります。

ディメンション・ルールの定義

ディメンション・ルールでは、Oracle General Ledgerの勘定体系とEPFのディメンションの関連を定義します。

Oracle General Ledgerの勘定体系はセグメント・ベースですが、EPFに格納されるデータはすべてディメンション・ベースです。GL残高をEPFに転送する前に、勘定科目ベースのディメンションとディメンション階層ルールを使用して、適用可能なすべてのディメンション値をEPFアーキテクチャ内で定義する必要があります。これらのディメンション・ルールにより、GLの勘定体系セグメントがEPFのディメンションにマップされます。勘定科目ベースのディメンション・ルールでは、GL勘定体系セグメントからEPFの特定のディメンションを導出する方法を指定します。特に、勘定科目ベースのディメンション・ルールでは、セグメント値からディメンション・メンバーを導出する方法を指定します。

ディメンション・ルールの設定

EPFへの転送用に選択した各勘定体系を、EPFのディメンションにマップする必要があります。これにより、セグメント値と階層をディメンション・メンバーおよび階層としてEPFと同期化できるようになります。EPF内のディメンションごとに、マッピング・オプションを定義して実行する必要があります。ディメンション・マッピングには、ディメンションごとに次のオプションがあります。

財務連結ハブでは、次の表に示すディメンションのマッピング・オプションを特に考慮することをお薦めします。

選択したGLディメンションとマッピング・オプションの要件
ディメンション 説明 財務連結ハブの要件と推奨事項
会社コスト・センター組織 組織ディメンションでは、1つのセグメント(会社またはコスト・センター)あるいはその組合せから値をコピーできます。 財務連結ハブでは、1つ以上のセグメントが組織ディメンションにマップされている必要があります。会社およびコスト・センター・セグメントを組織ディメンションと併用できますが、レポート処理のために、会社セグメントを組織ディメンションにマップし、コスト・センター・セグメントをユーザー定義ディメンションにマップすることをお薦めします。分析レポートの詳細は、「分析レポートの設定」を参照してください。
会社間 会社間マッピングは組織マッピングに依存します。 勘定体系に会社間セグメントがある場合は、会社間セグメントを会社間ディメンションに割り当てます。
制限付き会社間セグメントがない場合は、特定の値を割り当てます。
明細項目 明細項目マッピングでは、1つのセグメントから値をコピーするか、最大3つのセグメントを連結できます。 勘定科目セグメントは明細項目ディメンションにマップする必要があります。明細項目ディメンションへのセグメントの連結は、勘定科目セグメントへの依存セグメントが存在する場合にのみ行うことをお薦めします。
勘定科目 勘定科目マッピングでは、1つのセグメントをコピーするか、最大3つのセグメントを連結できます。 勘定科目セグメントは明細項目ディメンションにマップする必要があります。勘定科目ディメンションへのセグメントの連結は、勘定科目セグメントへの依存セグメントが存在する場合にのみ行うことをお薦めします。
エンティティ エンティティ・ディメンションには、1つの値または貸借一致セグメント値の単一セグメントのコピーを割り当てることができます。 エンティティ・ディメンションには、1つの値または貸借一致セグメント値の単一セグメントのコピーを割り当てることができます。貸借一致セグメントが法的エンティティ・セグメントとして使用される場合は、単一セグメントをコピーすると、必要な財務連結ハブエンティティを貸借一致セグメント値に基づいて容易に作成できます。それ以外の場合は、デフォルト値を割り当てて財務連結ハブ内でエンティティを作成できます。

注意: FEMでは、残高データ行ごとに、各ディメンション列に値を移入する必要があります。そのため、すべての処理と処理以外のディメンション・キーについて、ディメンション・ルールを定義する必要があります。実装内の非処理キーであるディメンションについては、単一のデフォルト値を割り当てるというマッピング・オプションを使用してください。

ディメンション・ルールの実行

ディメンションのマッピングを定義した後、ディメンション・ルールを実行してディメンション値と値セットを自動的に生成する必要があります。ディメンション・ルールを実行すると、EPFに新規の値が追加されるのみで、EPF内の既存の値には影響しません。EPF内の既存のディメンション・メンバーは、一部の属性が異なっていても、ディメンション・ルールでは上書きされません。

注意: Oracle General LedgerからEPFにデータを転送する前に、すべてのマッピングを実行する必要があります。実行後のディメンション・ルールは、更新または削除できません。

ディメンション階層ルールの定義

セグメント値がディメンション・メンバーにリンクされた後、ディメンション階層ルールを定義して実行し、Oracle General Ledgerで使用されているセグメント階層をEPFに転送できます。ディメンション階層ルールでは、Oracle General Ledgerのセグメント値階層に基づいてEPF内のディメンション階層を定義します。階層ルールは、GL勘定体系に関連付けられているディメンションにのみ適用されます。各階層ルールは特定のディメンション・ルールに基づいているため、システムでは適切なディメンション・メンバー・リストを使用してディメンション階層を作成できます。

注意: 階層マッピング・オプションを使用できるのは、単一セグメントのコピーに基づくディメンション・マッピングの場合のみです。

財務連結ハブでは、新規階層ルールと新規ディメンション階層ルールのバージョンを定義できます。新規ルールを定義するとEPF内で新規の階層定義が作成され、ルールの新バージョンを作成するとEPF内で階層の新バージョンが作成されます。階層ルールを定義する際に、最上位のセグメント値を指定する必要があります。階層は、EPFで最上位のセグメント値およびそのすべての子とともに使用可能です。

ディメンション階層ルールの実行

ディメンション階層ルールのバージョンを実行し、Oracle General Ledgerのセグメント値階層に基づいてディメンション階層を自動的に生成する必要があります。選択した階層ルールのバージョンにより、ディメンション・メンバー階層が作成されます。前のディメンション階層のバージョンを保持する場合は、ディメンション階層ルールの新バージョンを定義する必要があります。

カレンダ期間

EPFのカレンダ定義をOracle General Ledgerと同期化できます。