Oracle Learning Managementユーザーズ・ガイド リリース11i B25739-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
Oracle Learning Management(OLM)は、外部顧客または内部顧客と企業の財務関係を次の主要な概念に基づいて管理します。
価格表は、特定の日付範囲内で有効なコースとその価格のカタログです。
財務ヘッダーには、特定の顧客または仕入先との取引に関する一般的な財務情報が保持されます。顧客または仕入先との個別のトランザクションが財務明細です。財務情報は、「売掛/未収金」、「買掛/未払金」、「取消」または「原価転送」タイプの財務ヘッダーを使用して管理できます。
内部クラスの場合、OLMでは、学習者がOLMクラスに登録すると、その学習者の原価センターに請求できます。
OLMでは、複数の通貨を使用して価格情報および原価情報を保持できます。たとえば、クラスはUSドルで計画し、ヘッダーはリソース支払用に別の通貨で作成できます。
システム管理者は、特定の職責のユーザーのみに価格の更新や削除を許可するように財務セキュリティを設定できます。そうでない場合は、すべてのユーザーが価格を更新したり削除できます。
組織研修プランによって複数のコースを1つのプランにグループ化し、組織に提示する研修と研修予算計画を決定できます。
営利目的の学習管理を処理するには、OLMとOracle Order Managementの統合を利用することをお薦めします。
財務ヘッダーと財務明細は、回収と支出を効率的に管理するために、Oracle ReceivablesおよびOracle Payablesまたは別の財務アプリケーションに転送できます。
OLMとOracle General Ledgerを併用すると、リソースや学習者の出席に対する請求など、クラスに関連する資金の原価転送を定義する財務詳細を効率的に管理できます。
OLMの財務および価格設定は、次の主要な概念にも基づいています。
OLMを使用すると、価格表を保持および管理し、いくつかのタイプの財務ヘッダーを使用して外部顧客または内部顧客との財務関係を指定できます。また、複数の通貨を使用して価格情報や原価情報を保持できます。
円滑な請求処理のために、OLMには次の4タイプの財務ヘッダーが用意されています。
注意: 営利目的の研修組織では、「売掛/未収金」ヘッダーではなく(このヘッダーにはカスタマイズされたインタフェースが必要なため)、Order Managementとの統合を利用してください。
財務ヘッダーは顧客または仕入先ごとに異なる通貨で作成できます。たとえば、クラスをある通貨で計画する一方で、特定の仕入先用の財務ヘッダーを別の通貨で作成してリソースに対する支払を行うことができます。
クラス登録またはリソースの原価は、企業内の組織間、部門間または原価センター間で自動的に転送できます。自動相互賦課を設定した場合は、クラスの標準価格が使用されます。
内部クラスの場合は、OLMの標準的な財務機能を使用します。ただし、Order Management(OM)をインストールしている独立した研修ベンダーの場合は、OMを使用して外部クラスの在庫、価格設定および請求を処理する必要があります。
財務ヘッダーには、特定の顧客、仕入先または内部原価センターとの取引に関する一般的な財務情報が保持されます。この情報には、顧客名、担当者情報、住所および支払通貨が含まれる場合があります。OLMでは、顧客または仕入先との個別のトランザクションを財務明細として入力します(Order Managementとの統合を利用している場合を除く)。
財務ヘッダーと財務明細を財務アプリケーションに転送すると、売上請求書または仕入請求書に、財務明細が1行に1項目ずつ印刷されます。
仕入先または顧客ごとに適切なタイプの財務ヘッダーを作成する必要があります。OLMには4タイプの財務明細が事前定義されていますが、独自のタイプを作成することもできます。
事前定義されている4タイプの財務ヘッダーは次のとおりです。
リソースの相互賦課は、外部仕入先ではなく企業内や他の組織内の原価センターがリソースを提供する業態の場合に有益です。
事前定義されている4タイプの財務明細は次のとおりです。
独自の財務明細タイプを参照タイプFINANCE_LINE_TYPEの値として定義することもできます。たとえば、顧客に転嫁する施設費用や他のリソース原価のタイプを定義できます。
注意: 登録に関連付けることができる財務明細タイプは「登録価格」のみです。
OLMでは、学習者の登録またはリソースの登録時に財務ヘッダーを選択したとき、または内部学習者がクラスに登録したときに(自動相互賦課が有効な場合)、財務明細が自動的に作成されます。
ただし、財務明細は手動で作成することもできます。
システム管理者は、企業の財務セキュリティを使用して、特定の職責のユーザーが次の価格を更新および削除できるように設定できます。
企業で財務セキュリティを設定していない場合は、すべてのユーザーが価格を更新および削除できます。
参照: 財務セキュリティ
OLMでは、財務ヘッダーを顧客または仕入先ごとに異なる通貨で作成できます。たとえば、クラスをUSドルで計画する一方で、特定の仕入先用の財務ヘッダーを別の通貨(英ポンドやトルコ・リラなど)で作成してリソースの支払を行うことができます。
ただし、学習者登録を支払うための財務ヘッダーは別の通貨では作成できません。英ポンドでクラスを計画した場合は、そのクラスの財務ヘッダーも英ポンドで作成する必要があります。
OLMはOracle ReceivablesとOracle Payablesまたは別の財務システムとも統合できますが、実装チームは、使用する財務システムに財務ヘッダーと財務明細を転送するプロセスを作成する必要があります。
注意: 営利目的の研修組織ではOracle Order Managementとの統合を利用することをお薦めします。この統合には、Advanced Pricing、Inventory、PayablesおよびReceivablesとの統合が組み込まれています。
新規ヘッダーのデフォルト・ステータスは「内部使用」です。ヘッダーを転送するには、ステータス変更を承認してステータスを「転送待ち」に変更します。これによって、転送プロセスを実行すると、このステータスのヘッダーがすべて転送され、ステータスが「転送完了」または「転送失敗」に更新されます。
転送プロセスによって次の情報もOLMに戻されます。
付加フレックスフィールドを使用すると、追加の情報用フィールドも設定できます。
相互賦課会計を設定すると、多くの状況下で、OLMは「原価転送」タイプの財務ヘッダーを自動的に転送します。
参照: 相互賦課会計の設定
内部リソースの原価転送を含んだヘッダーを転送するには、そのヘッダーが次の5つの条件を満たしている必要があります。
財務ヘッダーのすべての財務明細が必要条件を満たすまで、ヘッダーのステータスを「転送待ち」に切り替えないでください。
OLMでは、財務ヘッダーの処理が進まないように抑制できます。
財務ヘッダーの処理で、契約バランスを訂正するための財務レコードの作成、または別のアプリケーションで起動された代替財務トランザクションの記録(原価転送用の仕訳入力の訂正など)が実行されないようにできます。
転送を抑制するには、新規ヘッダーの入力時にステータスを「インタフェースしない」に変更します。これによって、売掛金、買掛金、GLアプリケーションなどの財務インタフェースでの処理が抑制されます。財務ヘッダーのステータスが「インタフェースしない」の場合、その財務ヘッダー内の財務明細は、各明細のステータスに関係なく処理されません。
正常に転送された後のヘッダーおよびそのヘッダーに属している財務明細は変更できません。ただし、財務ヘッダーまたは個別の財務明細を取り消すことはできます。この取消によって、「取消」タイプの新規財務ヘッダーが作成され、元のヘッダーが置換されます。これで、正しい情報を示す新規の財務ヘッダーと財務明細を作成できるようになります。
また、これらの変更内容を財務アプリケーションに記録することもできます。
次の各項では、「財務ヘッダー」ウィンドウと「財務明細」ウィンドウの使用方法について説明します。
関連リンク:
「財務ヘッダー」ウィンドウは、メニューから開くか、または次のいずれかのウィンドウで「財務ヘッダー」ボタンをクリックして開きます。
「財務ヘッダー」ウィンドウ
メニューから「財務ヘッダー」ウィンドウを開くと、ヘッダーの取消、取り消されたヘッダーのリストア、およびヘッダーの新規財務明細の入力を行うための各ボタンが表示されます。
別のウィンドウから「財務ヘッダー」ウィンドウを開くと、これらのボタンは表示されません。登録の入力やリソースの登録でできるのは、既存のヘッダーの選択または新規ヘッダーの入力のみです。このヘッダーの財務明細は自動的に作成されます。
ステップ1: 「担当組織」フィールドで、ヘッダーを担当する組織を選択します。
ステップ2: ヘッダーのタイプとして「買掛/未払金」、「売掛/未収金」、「原価転送」または「取消」を選択します。
ステップ1: 買掛/未払金ヘッダーの場合は「買掛/未払金」を選択します。
ステップ2: 売掛/未収金ヘッダーの場合は「売掛/未収金」を選択し、サブタイプとして「標準」を選択します。
ステップ3: デフォルトで正しい情報が表示されない場合は、顧客または仕入先を選択します。
ステップ4: 担当者と住所を選択します。
ステップ5: 売掛/未収金ヘッダーの場合は、適切な支払方法を選択します。
研修料金またはリソースの原価を、企業内の組織間、部門間または原価センター間で転送する場合は、「原価転送」ヘッダー・タイプを使用します。これによって、「原価転送」タブ・リージョンが自動的に開きます。
ステップ1: 「転送元会計帳簿」フィールドに会計帳簿を入力し、会計フレックスフィールド・セグメントを入力して「転送元」アカウントを指定します。
ステップ2: 「転送先会計帳簿」フィールドに会計帳簿を入力し、会計フレックスフィールド・セグメントを入力して「転送先」アカウントを指定します。
ステップ1: 適切なステータスを選択します。ヘッダーを財務システムに転送する準備ができている場合は「転送待ち」(「承認済」チェック・ボックスを選択してこのステータスを割り当てる必要があります)を選択し、財務ヘッダーの処理を抑制する場合は「インタフェースしない」または「内部使用」を選択します。
OLMでは、財務ヘッダーと同じステータスを持つすべての財務明細のステータスが更新されます。
注意: OLMに登録を入力するときに財務ヘッダーを作成する場合は(ただし、セルフ・サービスではない)、一般的な財務情報が「財務ヘッダー」ウィンドウにデフォルト設定されます。作業内容を保存する前にすべての情報を入力して、財務明細とID番号を生成する必要があります。
ステップ2: 作業内容を保存します。
参照: 財務明細の手動による作成
OLMでは、財務明細が自動的に作成されますが、手動で作成することもできます。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウで適切な財務ヘッダーを入力するか、問い合せます。
ステップ2: 「財務明細」をクリックします。
ステップ3: 空白行を選択します。
ステップ4: 明細タイプを選択します。
ステップ5: 「新規明細」をクリックします。
ステップ6: 次のいずれかを選択してこの明細に関連付けます。
ステップ7: 金額を入力します。
ステップ8: 作業内容を保存します。
ステップ1: 「転送」フィールドで、明細を選択して別のステータスを選択します。
注意: ステータスが「インタフェースしない」の財務ヘッダー内にある財務明細は、各明細のステータスに関係なく処理されません。
財務明細は1つのグループとしてヘッダー間を移動できます。この操作はヘッダーを取り消す前に実行できます。
注意: 財務システムにすでに転送したヘッダーの財務明細は移動できません。
ステップ1: 最初に、財務明細の移動先になる財務ヘッダーを作成します。
ステップ2: 「財務ヘッダー」ウィンドウで、明細が現在属しているヘッダーを問い合せます。
ステップ3: 「財務明細」をクリックします。
ステップ4: 「財務明細」ウィンドウで「ヘッダーの変更」をクリックします。
ステップ5: 明細の移動先のヘッダーを選択します。
ステップ6: 新規ヘッダーに移動する明細ごとに「移動」チェック・ボックスを選択します。
ステップ7: 変更内容を保存します。
財務システムに転送されていない財務ヘッダーまたは財務明細を取り消すと、そのヘッダーまたは明細は「取消」とマークされます。
転送済のヘッダーを取り消すと、「取消」タイプの新規ヘッダーが作成され、取り消したヘッダーが置換されます。
ヘッダーを転送した後は、別のオプションを選択してヘッダーを取り消したり再作成できます。この場合は、「取消」タイプの新規ヘッダー、および古いヘッダーに基づく編集可能な新規ヘッダーが作成されます。
個別の財務明細も取り消すことができます。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウでヘッダーを問い合せます。
ステップ2: 「請求書の取消」をクリックします。
ステップ3: 変更内容を保存します。
OLMによって、このヘッダーに属するすべての財務明細が取り消されます。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウで、ステータスが「転送完了」のヘッダーを問い合せます。
ステップ2: 「取消/再作成」ボタンをクリックして保存します。
「取消」ヘッダー、および古いヘッダーに基づく新規ヘッダーが作成され、古いヘッダーが置換されます。
ステップ3: 新規ヘッダーに情報を入力して保存します。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウで適切な財務ヘッダーを入力するか、問い合せます。
ステップ2: 「財務明細」をクリックします。
ステップ3: 取り消す明細をマークして「取消」をクリックします。
ステップ4: 変更内容を保存します。
OLMによって、この明細の「取消」チェック・ボックスが選択されます。
たとえば、学習者をクラスに誤って登録し、財務ヘッダーや財務明細を作成したため削除する必要がある場合は、その財務ヘッダーや明細を削除できます。
財務ヘッダーを削除する前に、財務明細が存在するかどうかをチェックする必要があります。財務明細(ステータスは「内部使用」)が存在する場合は、ヘッダーを削除する前にその明細を削除する必要があります。
転送済の財務明細は削除できません。
財務明細を削除できるのは、明細を財務システムに転送する前までです。既存の財務明細は、ヘッダーを削除する前に削除する必要があります。
財務ヘッダーと財務明細の削除操作と取消操作を混同しないでください。たとえば、ヘッダーや明細に誤りがある場合は削除します。一方、ヘッダーや明細があるクラスを実行しない場合はヘッダーや明細を取り消します。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウで適切な財務ヘッダーを入力するか、問い合せます。
ステップ2: 「財務明細」をクリックします。
ステップ3: 削除する明細を選択し、「編集」メニューから「レコードの削除」を選択します。
ステップ4: 変更内容を保存します。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウでヘッダーを問い合せます。
ステップ2: 「編集」メニューから「レコードの削除」を選択します。
ステップ3: 変更内容を保存します。
取り消した財務ヘッダーまたは財務明細はリストアできます。ヘッダーが転送後に取り消されて「取消」ヘッダーが作成された場合は、「リストア」ボタンをクリックすると「取消」ヘッダーが削除されます。ただし、「取消」ヘッダーがすでに転送されている場合、元のヘッダーをリストアすることはできません。
ステップ1: 「財務ヘッダー」ウィンドウでヘッダーを問い合せます。
ステップ2: 「リストア」をクリックします。
ステップ3: 変更内容を保存します。
価格表は、特定の日付範囲内で有効なコースと価格のカタログです。
注意: 営利目的の学習管理を処理するには、Oracle Order ManagementおよびAdvanced PricingとOLMとの統合を利用することをお薦めします。
価格表は任意の通貨で設定できます。これによって、学習者登録ごとに価格を見積もったり、顧客に対して数量割引を設定する準備ができます。また、複数の価格表を作成すると、様々な仕入先や季節に対応できます。価格表の情報を別の価格表にコピーしたり、価格表を一定の率で変更することも簡単にできます。
価格表は、次のような様々な目的に応じて必要な数を定義できます。
管理者がクラスの作成時に標準価格を選択できるように、通貨ごとに1つの価格表をデフォルトとしてマークできます。また、登録契約を使用して、価格表エントリに対する割引も作成できます。
あるコースを複数の価格表に表示したり、1つの価格表に複数の価格を表示できます。たとえば、日付によって、またはコースに出席する学習者数に応じてコースの価格が異なる場合、そのコースには、1つの価格表に複数のエントリを設定できます。
同じコースに対する学習者ベースの価格表エントリに、重複したエントリを作成することはできません。
出席する多数の学習者については、学習者別または顧客別に請求できます。対象となる顧客は、顧客別価格が適用されるクラスに関連付ける必要があります。「顧客限定クラス」ウィンドウで顧客をクラスに関連付けます。
顧客別エントリには、価格を適用する学習者の最大人数と最小人数を含める必要があります。次の表に例を示します。
コース | 最小 | 最大 | 価格 | 開始日 | 終了日 |
---|---|---|---|---|---|
PL*SQL基本 | 1 | 9 | 4,000 | 2005年1月1日 | 2005年12月31日 |
PL*SQL基本 | 10 | 19 | 7,000 | 2005年1月1日 | 2005年12月31日 |
PL*SQL基本 | 20 | 25 | 12,000 | 2005年1月1日 | 2005年12月31日 |
価格表の有効日付は、既存の価格表をコピーし、延長用の新規価格の開始日と終了日を入力して延長できます。また、すべての価格表エントリに一定の変更率を適用することもできます。
延長用の新規価格表エントリの日付は、次の日付に基づいて計算されます。
この方法で日付を計算することによって、新規価格のエントリが常に正しい日付に延長されます。
価格表1の有効期間は2005年1月1日〜2005年12月31日で、本日の日付は2005年9月1日です。Z社はこの価格表1を2006年12月31日まで延長し、その開始日は2006年1月1日とします。また、価格を10%引き上げます。
価格表エントリを適用するコースは2005年1月1日から有効です。
価格表またはエントリ | 開始日 | 終了日 | 価格 |
---|---|---|---|
価格表1 | 2005年1月1日 | 2005年12月31日 | 該当なし |
エントリ1 | 2005年1月1日 | 2005年6月30日 | 200.00 |
エントリ2 | 2005年7月1日 | 2005年8月31日 | 100.00 |
エントリ3 | 2005年9月1日 | 2005年12月31日 | 150.50 |
この例の場合、Z社は価格表1をコピーして、次のエントリを含む延長用の新規価格表2を作成します。
価格表またはエントリ | 開始日 | 終了日 | 価格 |
---|---|---|---|
価格表2 | 2006年1月1日 | 2006年12月31日 | 該当なし |
エントリ3 | 2006年1月1日 | 2006年12月31日 | 165.50 |
価格表2にはエントリ3のみ表示されていることに注意してください。エントリ1と2はそれぞれ2005年6月30日と2005年8月31日に手動で終了されたため(さらに、本日の日付が2005年9月1日であるため)、価格表2には表示されていません。価格表1は2005年12月31日まで有効です(現在もオープンしています)。適格なエントリ3のみが延長され(このエントリは価格表の終了に伴って終了する)、他の2つのエントリはすでに終了しています。
価格表1の有効期間は2005年1月1日〜2005年12月31日です。Z社はこの価格表1を2006年12月31日まで延長し、その開始日は2006年1月1日とします。また、価格を15%引き上げます。
価格表エントリを適用するコースの有効期間は2006年1月1日〜2006年7月31日です。次の表で説明します。
価格表またはエントリ | 開始日 | 終了日 | 価格 |
---|---|---|---|
価格表1 | 2005年1月1日 | 2005年12月31日 | 該当なし |
エントリ1 | 2005年1月1日 | 2005年6月30日 | 200.00 |
エントリ2 | 2005年7月1日 | 2005年8月31日 | 100.00 |
エントリ3 | 2005年9月1日 | 2005年12月31日 | 150.50 |
Z社は価格表1をコピーして、次の表に示すエントリを含む延長用の新規価格表3を作成します。
価格表またはエントリ | 開始日 | 終了日 | 価格 |
---|---|---|---|
価格表3 | 2006年1月1日 | 2006年12月31日 | 該当なし |
エントリ3 | 2006年1月1日 | 2006年7月31日 | 172.50 |
価格表3にはエントリ3のみ表示されていますが、このエントリ3は2006年7月31日に終了します。これは、この価格表が適用されるコースが2006年7月31日に終了するためです。エントリ1と2は新規価格表に表示されません。
顧客限定クラスは学習者別または顧客別に価格設定できます。
顧客基準クラスの場合は、顧客が必要とする席数をブロック登録します。これらの登録は匿名になり、学習者名は指定しません。学習者登録のレコードを最新に保つために、「登録詳細」ウィンドウで特定の学習者を指定して登録を入力することもできます。
クラスの価格基準が顧客基準の場合は、「顧客限定クラス」ウィンドウを使用してブロック登録した席数分を請求する必要があります。「登録詳細」ウィンドウで学習者登録別に請求することはできません。
次の各項では、「価格表」、「価格表のコピーおよび日付、 価格の変更」、「価格表日付の変更」および「価格の変更」の各ウィンドウの使用方法について説明し、予算と原価ブレークダウン・レポートについても説明します。
関連リンク:
コースの価格表は、「価格表」ウィンドウを使用して作成します。
ステップ1: 価格表の一意の「名称」を入力します。
ステップ2: 価格の通貨を選択します。
ステップ3: 「デフォルト」チェック・ボックスを選択し、このリストの価格をクラスに対するデフォルトの標準価格として表示するように設定します。
注意: 各通貨に対して使用できる価格表は、1つのデフォルト価格表のみです。
ステップ4: 開始日と終了日を入力して、価格表の有効期間を定義します。
ステップ5: 「学習者」リージョンを表示して、エントリを学習者別基準で価格設定します。
ステップ6: コースを選択し、価格を入力して開始日を入力します。エントリの開始日と終了日は価格表の開始日から終了日までの範囲内であることが必要です。
ステップ8: コースを選択し、価格とその価格を適用する学習者番号範囲を入力します。エントリの開始日を入力します。
ステップ9: 作業内容を保存します。
既存の価格表をコピーし、延長用の新規価格表の開始日と終了日を入力するには、「価格表のコピーおよび日付、 価格の変更」ウィンドウを使用します。
ステップ1: 延長する価格表を問い合せて「価格表のコピー」をクリックします。
ステップ2: 延長用の新規価格表の「名称」を入力します。
ステップ3: 新規価格表の開始日と終了日を入力します。各エントリの開始日は価格表の変更にあわせて変更されます。
ステップ4: 新規価格表の価格を引き上げる率を入力します(値は0〜100の間で指定します)。
ステップ5: 新規価格を端数処理する場合の位置と桁数を選択します。
たとえば、価格がUSドルで設定され、新規価格を10セント単位で切り上げる場合は、「上へ」を選択し、四捨五入フィールドに0.1と入力します。
ステップ6: 「価格表のコピー」をクリックすると、新規価格表が作成されます。
価格表を保存した後は、「開始日」および「終了日」フィールドを直接編集することはできません。かわりに「価格表日付の変更」ウィンドウを使用します。
ステップ1: 「価格表」ウィンドウで価格表を問い合せます。
ステップ2: 「日付変更」をクリックします。
ステップ3: 新規の開始日または終了日(あるいはその両方)を入力します。
ステップ4: 価格表エントリの日付の変更を許可する場合は「エントリの日付変更」チェック・ボックスを選択します。
ステップ5: 「日付変更」を選択します。変更が適用されて作業内容が保存されます。
「エントリの日付変更」チェック・ボックスを選択しないと、価格表エントリの開始日と終了日は変更されません。この場合、価格表エントリの日付が無効になるような価格表日付に変更することはできません。
「エントリの日付変更」チェック・ボックスを選択すると、価格表エントリの日付は次のルールに従って変更されます。
価格表内のエントリの価格は変更できます。変更するには、既存のエントリの一部または全部をコピーして、新規の開始日と価格を指定します。
エントリの日付は、次の日付に基づいて計算されます。
今年度のエントリが含まれる「管理研修」価格表があるとします。来年度の事前登録を可能にするために、来年度のエントリを作成する必要があります。この場合は、価格の変更機能を使用して、エントリをすべてコピーするか、または開始日が指定日付以降のエントリをすべてコピーします。同時に、エントリの新規開始日および価格の変更率を入力できます。
コピーしたすべてのエントリに対して、コース終了日(ある場合)または新規エントリの開始日の前日が設定されます。
価格表内のエントリの価格を変更するには、「価格の変更」ウィンドウを使用します。
ステップ1: 価格を変更する価格表を問い合せます。
ステップ2: 「価格変更」を選択します。
ステップ3: 新規エントリの有効日を入力します。新規の終了日を入力することもできます。終了日を空白のままにすると、価格表の終了日と同じ日付が新規エントリの終了日に設定されます。
ステップ4: 指定日付より後に開始されるエントリをコピーするには、「エントリ開始:自」を選択して開始日を入力します。
ステップ5: すべてのエントリをコピーするには、「全エントリ」を選択します。
ステップ6: 新規エントリの価格を引き上げる率をパーセント(0〜100)で入力します。
ステップ7: 新規価格を端数処理する位置と桁数を選択します。たとえば、価格がUSドルで設定され、新規価格を10セント単位で切り上げる場合は、「上へ」を選択し、四捨五入フィールドに0.1と入力します。
ステップ8: 「変更」を選択します。変更が適用されて作業内容が保存されます。
このレポートには各クラスの原価合計と収益合計が表示され、企業が実行するクラスの収益性が示されます。
原価情報および収益情報はクラス別またはクラスのグループ別に表示できます。クラスは次の単位でグループ化できます。
要約を表示するか、または次の情報を含む詳細情報を表示するかを選択できます。
このレポートは「要求の発行」ウィンドウで実行します。
表示通貨には、通常使用している通貨とは異なる通貨を選択できます。レポートに表示される合計は、異なる一連の通貨で示された数値の合計であっても、表示通貨で表示されます。
ステップ1: 「名称」フィールドでレポート名を選択します。
「パラメータ」ウィンドウが開きます。
ステップ2: レポートの作成対象として次のいずれかの値を選択します。
これらのフィールドを空白のままにすると、レポートにはすべてのコースとクラスが表示されます。
ステップ3: 会計アプリケーションに転送する財務ヘッダーの「転送ステータス」を選択します。このフィールドを空白のままにすると、すべてのステータスの財務ヘッダーが表示されます。
ステップ4: レポート対象にする「リソース登録ステータス」(「予定」など)を選択します。このフィールドを空白のままにすると、すべてのステータスのリソース登録が表示されます。
ステップ5: レポート対象を特定の通貨の学習者登録に制限するには、通貨を選択します。通貨を選択しないと、すべての通貨の登録がレポート対象になります。
ステップ6: 学習者表示通貨を選択します。
ステップ7: レポート対象を特定の通貨のリソース登録に制限するには、通貨を選択します。通貨を選択しないと、すべての通貨の登録がレポート対象になります。
ステップ8: リソース表示通貨を選択します。
ステップ9: 要約情報のみを表示するには「要約の表示」フィールドで「Yes」を選択します。詳細情報を表示するには「No」を選択します。
ステップ10: 特定の日付範囲内のクラスをレポート対象にするには、開始日と終了日を入力します。
ステップ11: 支払が完了しているすべての学習者登録をレポート対象にするには「支払済」フィールドで「Yes」を選択します。支払が実行されていない学習者登録をレポート対象にするには「No」を選択します。
ステップ12: レポート対象にするクラスの標準価格を入力します。レポートには、入力した価格以上の標準金額のクラスがすべてリストされます。このフィールドを空白のままにすると、すべての価格が表示されます。
ステップ13: 「発行」ボタンをクリックします。
組織研修プランによって複数のコースを1つのプランにグループ化し、組織に提示する研修と研修予算計画を決定できます。
組織研修プランを使用すると、特定期間(通常は1年)の提示済研修コースを開始できます。
予算計画および原価詳細をレポートするには、ビジネス・グループに関してこれらの値を記録できる測定方法を設定する必要があります。次の測定タイプがあります。
各測定方法は様々なレベルで予算計画および原価計算ができるため、測定タイプを設定する前に、予算計画および原価情報を記録するレベルを決定する必要があります。測定タイプに対する予算計画レベルおよび原価計算レベルを設定する際は、次のいくつかのルールに従う必要があります。
適切な測定タイプを設定する以外に、企業で記録するすべての研修予算計画と原価カテゴリに対しても測定タイプを設定する必要があります。たとえば、講師費用、施設費用または備品費用の予算計画と実績を記録するための測定タイプを作成できます。
研修プランの予算計画情報は、次のレベルで設定できます。
入力できる予算計画情報は、設定済の測定タイプによって異なります。予算計画を記録するレベルに応じて、「研修プラン予算計画」、「研修プラン・メンバー予算計画」または「研修プラン・クラス予算計画」ウィンドウを使用します。
研修プランに含まれるクラスが実行されると、そのクラスの実績原価を記録できます。原価は次の3レベルで入力できます。
入力できる原価計算情報は、設定済の測定タイプによって異なります。原価を記録するレベルに応じて、「研修プラン原価」、研修プラン・イベント原価または「研修プラン受講者原価」ウィンドウを使用します。
毎年の年度末に、年初に実施を提示した学習の内、実際に実行された学習を示すレポートを作成できます。
予算計画と原価の消込レポートには、年初に入力したすべての予算計画情報がリストされ、実行された学習の実績原価が表示されます。このレポートには、有効な予算計画値および原価がすべて含まれます。これらの数値を比較して、学習目標を満たしたかどうかを確認できます。
設定済の測定タイプに応じて、記録した他の原価情報(講師費用、施設費用、備品費用など)もレポートに表示できます。
レポートを実行する前に、次の項目を設定する必要があります。
また、会社の原価計算ニーズを満たすために必要な任意の測定タイプを設定し、その測定タイプに対してレポート対象にするすべての原価計算情報を「研修プラン原価」、「研修プラン・クラス原価」および「研修プラン受講者原価」ウィンドウに入力する必要があります。参照: 研修プラン原価情報の入力
レポートを実行するときは、積上レベル・オプションを使用して、表示する詳細のレベルを設定できます。これによって、値を合計するレベルが定義されます。次の4つのオプションのいずれかを選択できます。
たとえば、積上レベルを「コース」に設定すると、クラスおよび受講者代表レベルで入力されたすべての値が親コースについて合計され表示されます。レポートをさらにブレークダウンするには、積上レベルを「クラス」に設定します。これによって、個別のクラスに関する原価が表示されます。
次の各項では、「組織研修プラン」ウィンドウの使用方法について説明します。
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測定タイプは、「研修プラン測定タイプ」ウィンドウを使用して設定します。
ステップ1: 適切な測定タイプを選択します。選択可能な測定タイプは、拡張可能な参照タイプOTA_PLAN_MEASUREMENT_TYPEで定義されます。
ステップ2: 測定タイプの適切な単位を選択し、必要に応じて順序を入力します。これによって、測定タイプに基づいてレポートを記述する場合のレポート順を定義できます。
ステップ3: 予算計画レベルを選択します。ユーザーが1つの研修プランでこの予算計画タイプを複数回設定することを許可する場合は、「複数値の許可」チェック・ボックスを選択する必要があります。これによって、予算計画を従業員カテゴリまでブレークダウンできます。たとえば、「カテゴリ当たりの見積給与」測定タイプを設定した場合は、このチェック・ボックスを選択して、従業員カテゴリごとに給与を入力できるようにする必要があります。
ステップ4: 原価計算レベルを選択します(必要な場合)。
ステップ5: 原価を動的に計算する場合は、適切な計算が含まれるテンプレートの名前を選択し、使用する項目タイプを選択します。
注意: フランス国外にある組織では、この手順を実行する必要はありません。この手順は、フランスの会社が申告2483を申請するのを支援するための手順です。
ステップ6: 変更内容を保存します。
適切なコースを設定した後は、それらのコースを1つの研修プランにグループ化できます。これによって、組織が提示するすべての研修を開始できます。
研修プランは「組織研修プラン」ウィンドウで定義します。
ステップ1: 研修プランの名前を入力し、ステータスを選択します。
注意: ステータスが「取消」の研修プランは、予算計画と原価の消込レポートの実行時には使用できません。
ステップ2: 研修プランを適用する組織を選択し、プランの予算計画で使用する通貨を選択します。
ステップ3: 適切なカレンダと期間を選択します。これは通常、12か月の1年カレンダです。組織で指定日付に有効にできる研修プランは1つのみです。
予算計画カレンダの設定方法の詳細は、Oracle HRMSオンライン・ヘルプのカレンダの定義に関する説明を参照してください。
注意: ステータスが「取消」以外の研修プランまたは研修プラン・メンバーは有効とみなされます。
ステップ4: 研修プランの研修プラン・メンバーを選択します。これは、コース・タイプまたはコースのいずれかになります。選択できるのは、開始日が期間終了日より前で、終了日が期間開始日より後のコースまたはコース・タイプのみです。
ステップ5: 研修プラン・メンバーのステータスを選択します。コースが有効な場合でも、その親のコース・タイプも有効で研修プランに含まれている場合はそのコースを選択できません。
ステップ6: 必要な数の研修プラン・メンバーを入力し、作業内容を保存します。
ステップ1: 適切なウィンドウで必要な研修プランを問い合せます。
ステップ2: 予算計画を入力する測定タイプを選択します。
ステップ3: 予算計画を研修プラン・メンバー・レベルで入力する場合は、適切なメンバーを選択します。
ステップ4: 予算計画をクラス・レベルで入力する場合は、必要なクラスを選択します。通常、短期間で計画される一時的なイベントは、コースに関連付けられないため、予算計画の対象外です。
注意: このウィンドウで全クラスが使用可能になるには、全クラスに終了日を設定する必要があります。終了日が不明の場合(イベント企画の場合など)、実行できるのは原価の記録のみです。
ステップ5: 予算計画明細の値を入力します。予算計画値を特定の従業員カテゴリに割り当てる場合は、「その他情報」フィールドをクリックして適切な従業員カテゴリを選択します。選択できるのは、「研修プラン測定タイプ」ウィンドウで「複数値の許可」チェック・ボックスを選択した測定タイプの従業員カテゴリのみです。
注意: 各測定タイプの従業員カテゴリごとに1エントリのみ可能です。同じ従業員カテゴリに重複してレコードを入力すると、レポート対象は複数のエントリの合計ではなく、最初のエントリのみになります。
ステップ6: 必要な数の予算計画明細を入力し、作業内容を保存します。
ステップ1: 適切なウィンドウで必要な研修プランを問い合せます。
ステップ2: 原価を入力する測定タイプを選択します。選択した測定タイプで金額を使用するように設定されている場合、通貨は研修プランの予算計画通貨にデフォルト設定されます。
ステップ3: 原価をクラス・レベルで入力する場合は、必要なクラスを選択します。
ステップ4: 原価を受講者レベルで入力する場合は、必要な受講者を選択します。
ステップ5: 原価金額を入力します。原価計算を使用するように原価が設定されている場合は「計算」ボタンを選択します。これによって、測定タイプに関連付けられたSQL計算が実行され、その結果が「金額」列に表示されます。
ステップ6: クラスの実績時間数の測定タイプを使用する場合は、法定列をクリックして「その他プラン原価情報」ウィンドウを表示します。研修の協力者を選択します。
ステップ7: 必要な数の原価明細を入力し、作業内容を保存します。
研修プランの原価計算情報をすべて入力した後は、予算計画と原価の消込レポートを実行できます。このレポートには、研修プランに関する予算計画および関連する原価情報がすべてリストされるため、それらの情報を比較できます。参照: 予算計画と原価の消込レポート
レポートは「要求の発行」ウィンドウで実行します。
ステップ1: 「名称」フィールドで「予算計画と原価の消込レポート」を選択します。
ステップ2: レポートを実行する「研修プラン名」を選択し、レポートの「通貨」を選択します。すべての金額はこの通貨に変換されて表示されます。
ステップ3: 「積上レベル」を選択します。
ステップ4: 「発行」をクリックします。
これで、「要求」ウィンドウからレポートを表示および印刷できます。