Oracle Enterprise Asset Managementユーザーズ・ガイド リリース12.1 B66926-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章のトピックは、次のとおりです。
エンタープライズ資産管理はプロジェクト製造と統合されているため、プログラム管理、構成管理、財務プロジェクトの管理とレポート、プロジェクト・サプライ・チェーンの管理と実行、およびビジネス・インテリジェンスに対するシームレスな統合ビジネス・ソリューションが可能になります。この章のトピックは、次のとおりです。
エンタープライズ資産管理では、作業分解構造を定義するために様々な方法がサポートされています。これらの方法には、サード・パーティのプロジェクト管理システムの使用(オンライン統合の使用)、プロジェクト・テンプレート、セイバン・ウィザード、コピーおよび手動入力が含まれます。一般的に、作業分解構造はプログラム管理で必要です。財務プロジェクト管理およびレポート作成をサポートするために、Oracle ProjectsとOracle Project Manufacturingを組み合せることによって、予算計画、プロジェクトの原価計算とトレース、プロジェクトの請求、プロジェクトの収益認識、プロジェクトの資金予測、およびプロジェクトの原価収集(複数通貨および税規制を含む)が可能になります。
プロジェクトのサプライ・チェーン管理と実行をサポートするために、Project Manufacturingには、プロジェクトの営業管理、プロジェクトのアドバンスト・サプライ・チェーン計画、プロジェクトの調達、プロジェクトの実行、およびプロジェクトの品質管理を行う機能が用意されています。
次の図に、eAMプロジェクト製造プロセスを示します。最初に、保守作業指示がプロジェクトまたはタスクにリンクされます。その作業指示に対して購買依頼または発注が作成された場合は、作業指示に関連付けられたプロジェクトまたはタスクの取引約定が更新されます。次に、プロジェクト原価コレクタ・プロセス(『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト原価コレクタに関する項を参照)では、eAM資産またはeAM組織に関連付けられたWIP会計区分ではなく、作業指示に関連付けられたプロジェクトWIP会計区分の勘定科目に原価が渡されます。
eAMプロジェクト製造
この項のトピックは、次のとおりです。
既存のプロジェクトを照会したり、テンプレートまたは既存のプロジェクトから新しいプロジェクトをコピーできます。新しいプロジェクトを作成する場合は、『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクトの定義(プロジェクト・パラメータの割当)に関する項を参照してください。 このプロジェクト番号を、計画グループ、原価グループおよびデフォルトWIP会計区分に関連付ける必要があります。
既存のプロジェクトを照会する手順は、次のとおりです。
「プロジェクトの検索」ウィンドウにナビゲートします。
プロジェクトの検索
プロジェクト番号を選択します。
「検索」を選択します。
「オープン」を選択します。
プロジェクト, テンプレート
(オプション)詳細なタスク情報を表示するには、「詳細」を選択します(『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクト詳細の表示に関する項を参照)。
プロジェクト・パラメータを割り当てる手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・パラメータ」ウィンドウにナビゲートします。
プロジェクト・パラメータ
有効なプロジェクト番号を選択します。
(オプション)プロジェクトを関連付ける計画グループの名称を選択します。
資材所要量を、個々のプロジェクト別ではなく、複数プロジェクトのグループ別に計画する場合は、計画グループを定義し、すべてのプロジェクトをこの計画グループに割り当てる必要があります。個々のプロジェクト別に資材所要量を計画する場合は、プロジェクトを計画グループに関連付ける必要はありません(『Oracle Master Scheduling/MRPおよびOracle Supply Chain Planningユーザーズ・ガイド』の計画グループ参照の定義に関する項を参照)。
eAM使用可能組織を選択します。
原価グループを選択します。
「組織パラメータ」ウィンドウで、現在の組織の主要原価計算方法として「平均」が指定されている場合、「原価グループ」フィールドは必須です。 共通の原価グループとユーザー定義の原価グループを使用できます。ユーザー定義の原価グループのリストには、有効な勘定科目を持ち、「原価グループ」ウィンドウで「プロジェクト」が選択された原価グループが含まれます(『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト原価グループに関する項を参照)。プロジェクト・レベルで加重平均原価を保持するには、プロジェクトをそのプロジェクト独自の原価グループに割り当てる必要があります。
「組織パラメータ」ウィンドウで、現在の組織の主要原価計算方法として「標準」が指定されている場合、「原価グループ」フィールドは使用不可になります。
(オプション)保守WIP会計区分を選択します。
現在の組織が標準原価計算組織の場合は、ショップ型WIP会計区分を選択できます。
現在の組織が平均原価計算組織の場合は、原価管理の「原価グループ」ウィンドウの「WIP会計区分」で選択した原価グループに関連付けられたWIP会計区分を選択できます(『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト原価グループの定義に関する項を参照)。
プロジェクトの保守作業指示を作成する場合は、このWIP会計区分がデフォルト設定されます。 この設定は、原価グループに割り当てられている別の会計区分で上書きできます。
「その他」タブを選択します。
作業内容を保存します。
関連項目
『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクトの定義に関する項
『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクト・パラメータの割当に関する項
『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト原価グループに関する項
『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト原価グループの定義に関する項
『Oracle Work in Processユーザーズ・ガイド』のWIP会計区分に関する項
『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクト製造パラメータに関する項
プロジェクトの保守作業指示を作成できます。 プロジェクト番号により、正しい原価グループとデフォルトのWIP会計区分を作業指示に関連付けることができます。
プロジェクトの保守作業指示を作成する手順は、次のとおりです。
「作業指示」ウィンドウにナビゲートします。
作業指示
必要な作業指示情報を入力します。 「eAM作業指示」を参照してください。
「プロジェクト」タブを選択します。
プロジェクトを選択します。 作業指示は、任意のステータスでプロジェクトに関連付けることができます(「eAM作業指示ステータス」を参照)。
(オプション)特定のタスクを選択します。
作業内容を保存します。
プロジェクトの保守作業指示に対して、購買依頼または発注を作成できます。 作業指示に関連付けられたプロジェクトまたはタスクの取引約定を更新できます。 購買依頼および発注は、Oracle iProcurement(インストールされている場合)またはOracle Purchasingを使用して作成できます。
Oracle Purchasingを使用して購買依頼を作成する手順は、次のとおりです。
「購買依頼」ウィンドウにナビゲートします。
購買依頼
購買依頼番号の自動生成が有効になっている場合は、購買依頼番号を入力する必要はありません。 『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の採番オプションの定義に関する項を参照してください。 それ以外の場合は、一意の購買依頼番号を入力します。
「タイプ」は「購買依頼」にデフォルト設定されます。 通常、購買依頼明細は発注によって外部仕入先から供給されます。
「品目」タブを選択します。
購買依頼明細の明細タイプに「商品」を選択します。 明細タイプは、品目の分類方法を定義する際に役立ちます。 このフィールドは、「購買オプション」ウィンドウの「明細タイプ」からデフォルト設定されます(『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』のデフォルト・オプションの定義に関する項を参照)。 このフィールドを変更すると、「明細タイプ」ウィンドウからのデフォルトが「カテゴリ」、「単位」および「価格」フィールドに表示されます(『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の明細タイプの定義に関する項を参照)。
購買カテゴリを選択します。
品目摘要を入力します。 組織のメンバーは、この摘要を使用して依頼中の品目を把握することになるため、摘要は詳細に入力してください。
この品目の要求数量を入力します。 小数の数量を入力できますが、ゼロより大きい値を入力する必要があります。
購買依頼明細に使用する単位を入力します。 この値を変更すると、数量が再度端数処理され(該当する場合)、価格が再計算されます。 金額ベースの明細タイプを入力すると、「明細タイプ」ウィンドウでその明細タイプに割り当てた単位が使用されます(『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の明細タイプの定義に関する項を参照)。
品目の単価を入力します。 価格は小数の書式で入力できます。 ゼロ以上の値を入力する必要があります。 単価は機能通貨で指定します。
要求品目の希望入手日を入力します。 計画品目の場合に必要です。 購買依頼作成日以降の日付を入力する必要があります。
経費勘定は、配分が作成された後で単一の配分から積み上げられます。 明細に対して複数の配分が作成される場合は、「複数」が表示されます。
すべての直接品目および非在庫品目のeAM関連購買依頼に対して、「搬送先タイプ」値リストから「製造現場」を選択します。 「製造現場」搬送先タイプは、品目マスターで在庫可能として選択されていない購買可能品目すべてに対して選択できます(『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』の品目の定義に関する項も参照)。
「製造現場」搬送先タイプを選択すると、eAMでは、このタイプが直接品目を保守作業指示に搬送するための要件として認識されます。
品目を要求している要求者(従業員)名を入力します。 購買依頼を承認するには、要求者を指定する必要があります。 デフォルトは購買依頼作成者です。
組織を入力します。
要求品目の搬送先事業所を入力します。 デフォルト設定は、従業員に割り当てた搬送先事業所です。
ソース・タイプを入力します。 ソース・タイプによって購買依頼品目のソースが決まります。 このフィールドの選択肢は、「PO: 入力可能購買依頼タイプ」プロファイル・オプションによって決まります(『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』のPurchasingのプロファイル・オプションに関する項を参照)。
「仕入先」ソース・タイプの提示仕入先、仕入先サイト、担当者および電話番号を入力します。
「外部サービス」を選択して、前に作成した作業指示を選択します。
外注加工
「製造オーダー」値リストから、前に作成した保守プロジェクト作業指示を選択します。
「連番」値リストから、特定の工程連番を選択します。 これにより、保守作業指示の工程に直接調達できるようになります。 「部門」は、選択した作業指示に関連付けられた部門からデフォルト設定されます。
「完了」を選択します。
購買依頼明細番号を選択して「配分」を選択し、その購買依頼明細にプロジェクトおよびタスク情報を関連付けます。 この購買依頼明細の原価を複数の会計フレックスフィールドにチャージしたり、「購買依頼作業環境」ウィンドウで指定したデフォルトを更新できます(『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の購買依頼作業環境の入力に関する項および『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の購買依頼配分の入力に関する項を参照)。
「勘定科目」タブを選択します。
配分(「勘定科目」タブ)
配分する数量を入力します。 会計フレックスフィールドに割り当てられていない数量が表示されます。 複数の配分数量は、購買依頼明細数量の合計になる必要があります。
経費勘定は、プロジェクトに関連付けられた原価グループのWIP会計区分からデフォルト設定されます。 購買管理では勘定科目ジェネレータを使用して、各配分に対して次の勘定が作成されます。
経過: AP経過勘定
差異: 請求書価格差異勘定
引当管理(『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』の会計オプションに関する項を参照)を使用している場合、購買管理では各配分について次の勘定を作成することもできます。
予算: 予算引当予算勘定
課税品目のデフォルト控除率を変更するか、そのまま使用します。 控除率は、組織が貸方計上から返還要求できる税率です。 この控除率は、「購買依頼」ウィンドウの明細に対する税金コードと「会計オプション」ウィンドウの設定に基づいてデフォルト設定されます(『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』の控除対象消費税に関する項を参照)。
購買依頼の引当管理(『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』の会計オプションに関する項を参照)を使用している場合は、資金の引当に使用するGL記帳日を入力します。
作業内容を保存します。
「プロジェクト」タブを選択します。 Oracle Project Manufacturingがインストールされ、「Project Manufacturingパラメータ」ウィンドウで「プロジェクト参照可能」チェック・ボックスが選択されている必要があります(『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクト製造パラメータに関する項を参照)。
配分(「プロジェクト」タブ)
プロジェクトを選択します。
タスクを選択します。
作業内容を保存します。
「承認」を選択し、承認を得るために購買依頼を発行します。
文書の承認
「OK」を選択します。
「OK」を選択します。
関連項目
『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の購買依頼ヘッダーの入力に関する項
『Oracle Purchasingユーザーズ・ガイド』の購買依頼明細の入力に関する項
Oracle iProcurement インプリメンテーションおよび管理ガイドの購買依頼に関する項
『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト製造原価計算の設定に関する項
購買依頼が作成され、保守作業指示に関連付けられると、その購買依頼は保守作業指示に表示されます。
保守作業指示の購買依頼情報を表示する手順は、次のとおりです。
「作業指示の検索」ウィンドウにナビゲートし、前に作成したプロジェクトの保守作業指示番号を選択します。
「検索」を選択します。
作業指示
「資材」を選択し、作成した購買依頼を「資材所要量」ウィンドウに表示します。
資材所要量
「直接品目」リージョンに、購買依頼番号が表示されます。 この購買依頼から発注が作成されると、関連する発注番号が「発注番号」フィールドに移入されます。
購買依頼が作成および承認された後は、プロジェクトの会計取引約定を更新できます。 これは、プロジェクト要約金額のリフレッシュ・プロセスを実行することで実施されます。 通常、このプロセスは定期的に自動実行するように設定されます。
プロジェクトの取引約定を更新する手順は、次のとおりです。
プロジェクト製造職責を使用して「要求の検索」ウィンドウにナビゲートします。 「新規要求の発行」を選択します。
「OK」を選択して単一要求を実行します。
要求の発行
「名称」値リストから「PRC: プロジェクト要約金額のリフレッシュ」を選択します。
次のパラメータを入力します。
(オプション)プロジェクトの範囲にわたってプロセスを実行するには、プロジェクト番号(自および至)を入力します。
(オプション)特定の終了日に基づいてデータ選択を絞り込むには、期限日を入力します。
「OK」を選択します。
「発行」を選択します。
関連項目
『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』の要求の発行に関する項
特定のプロジェクトの取引約定を表示できます。 プロジェクト要約金額のリフレッシュ・プロセス(「プロジェクトの取引約定の更新」を参照)を実行すると、プロジェクトの約定金額が増加します。
プロジェクトの取引約定を表示する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータスの検索」ウィンドウにナビゲートします。
プロジェクト・ステータスの検索
プロジェクト番号を選択します。
「検索」を選択します。
プロジェクト ステータス
このウィンドウには、特定のプロジェクト番号に従って取引約定が表示されます。 「取引約定金額」フィールドの値は、購買依頼を入力する前と比較して増加します。
(オプション)複数のプロジェクトの取引約定合計を計算するには、「合計」を選択します。
「取引約定」、「検索」の順に選択し、現在のプロジェクトの取引約定詳細を表示します。 現在のプロジェクトに関連付けられた購買依頼および発注がすべて表示されます。
取引約定詳細
取引約定番号は、購買依頼番号または発注番号です。 購買依頼から発注が作成されると、「取引約定番号」フィールドの値は、購買依頼番号から発注番号に変更されます。
プロジェクト直接費は、個々の購買依頼または発注の原価です。 プロジェクト直接費は、プロジェクトの取引約定合計金額を取得するために合計されます。
このウィンドウをクローズし、「タスク・ステータス」を選択してタスク・レベルで取引約定情報を表示します。 現在のプロジェクトに関連付けられたすべてのタスクが表示されます。
タスク・ステータス
タスクを選択し、「取引約定」を選択します。
「検索」を選択し、特定のタスクについて取引約定詳細を表示します。
取引約定詳細
関連項目
『Oracle Project Manufacturingユーザーズ・ガイド』のプロジェクト詳細の表示に関する項
『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト製造原価計算の設定に関する項
『Oracle Cost Managementユーザーズ・ガイド』のプロジェクト原価コレクタに関する項
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