Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド リリース12 E05610-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、Oracle Project Portfolio Analysisの実装手順について説明します。
この章の項目は、次のとおりです。
Oracle Project Portfolio Analysisは、プロジェクト投資のポートフォリオを会社の財務目標および戦略目標にあわせて調整することで、プロジェクト支出に対する会社の回収率を最大化できるようにする統合アプリケーションです。Oracle Project Portfolio Analysisを使用すると、業務上の決定事項を戦略目標および財務目標に結び付けることができます。
注意: ウィンドウへのアクセス方法は、『Oracle Projects Fundamentals』のナビゲータ・パスの索引に関する項を参照してください。
次のチェックリストに、Oracle Project Portfolio Analysisの各機能を実装するための必須ステップを示します。このリストは機能別に編成されています。「必須/オプション」列は、そのステップが製品を使用する上で必須であるかオプションであるかを示します。
Oracle Project Portfolio Analysisを実装するには、各ステップを次の順序で完了します。
ステップ | 摘要 | 必須/オプション | 設定レベル | 職責 |
---|---|---|---|---|
PJP-P1.1 | 「PJP: プロジェクト・ポートフォリオ分析使用ライセンス済」プロファイル・オプションの設定 | 必須 | サイト | システム管理者 |
PJP-P1.2 | 「PA: プロジェクト管理使用ライセンス済」プロファイル・オプションの設定 | 必須 | サイト | システム管理者 |
次のチェックリストに、Oracle Project Portfolio Analysisの各機能を実装するための必須ステップを示します。このリストは機能別に編成されています。「必須/オプション」列は、そのステップが各機能を使用する上で必須であるかオプションであるかを示します。この列が「オプション」となっている場合は、そのステップが各機能を使用する上でオプションであることを示します。
Oracle Project Portfolio Analysis機能を実装するには、各ステップを次の順序で完了します。
ステップ | 摘要 | 必須/オプション | 設定レベル | 職責 |
---|---|---|---|---|
PJP-F1.1 | ポートフォリオ分析組織階層の定義 | オプション | サイト | プロジェクト実装スーパーユーザー |
PJP-F1.2 | ポートフォリオ分析カレンダの定義 | 必須 | サイト | General Ledgerで定義 |
PJP-F1.3 | ポートフォリオ分析カレンダに使用する期間タイプの追加定義 | オプション | サイト | General Ledgerで定義 |
PJP-F1.4 | 原価および特典の財務計画タイプの定義 | 必須 | サイト | システム管理者 |
PJP-F1.5 | ポートフォリオ選択区分カテゴリの定義 | 必須 | サイト | システム管理者 |
PJP-F1.6 | ポートフォリオ分析に使用する投資区分カテゴリの追加定義 | 必須 | サイト | システム管理者 |
PJP-F1.7 | 投資基準の定義 | オプション | サイト | Project Portfolio Analysis |
PJP-F1.8 | プロジェクト・ロールの構成 | オプション | サイト | プロジェクト実装スーパーユーザー |
PJP-F1.9 | プロファイル・オプションの設定 | 必須 | サイト | システム管理者 |
ここでは、Oracle Project Portfolio Analysis製品実装チェックリストの「ライセンスの取得ステップ」の詳細を説明します。
Oracle Project Portfolio Analysisライセンスを取得済であることをシステムに示すには、「PJP: プロジェクト・ポートフォリオ分析使用ライセンス済」プロファイル・オプションを「Yes」に設定します。
関連項目
PJP: プロジェクト・ポートフォリオ分析使用ライセンス済
ここでは、Oracle Project Portfolio Analysis機能実装チェックリストのポートフォリオ分析ステップの詳細を説明します。
これはオプション・ステップです。このプロファイル・オプションを設定する必要があるのは、プロジェクト所有組織がポートフォリオに含めることのできるプロジェクトを制限する場合のみです。
「PJP: ポートフォリオ組織階層」プロファイル・オプションで、組織階層を指定します。ポートフォリオに含めることができるのは、指定した組織階層内でそのポートフォリオの開始組織内または下位組織内のプロジェクトのみです。
ポートフォリオ分析用に特定の組織階層を定義することもできます。
関連項目
Oracle Project Portfolio Analysisでは、各計画サイクルにカレンダを割り当てます。
ポートフォリオ分析用のカレンダを特別に定義することもできます。たとえば、ポートフォリオ分析カレンダに年単位の期間を追加して、今後10年間オープンしておくことができます。
カレンダはOracle General Ledgerで定義します。
関連項目
Oracle Project Portfolio Analysisで、各計画サイクルにGLカレンダと期間タイプを割り当てます。同じポートフォリオについても、各計画サイクルに異なるカレンダと期間タイプの組合せを使用できます。
ポートフォリオ分析用の期間タイプを特別に定義することもできます。
システムでは、計画サイクル用に選択した期間タイプに従って、General Ledgerで定義したカレンダからOracle Project Portfolio Analysisに期間がコピーされます。
関連項目
『Oracle General Ledgerインプリメンテーション・ガイド』の期間タイプに関する項
Oracle Project Portfolio Analysisでは、財務計画を使用してプロジェクトの原価および特典情報を収集します。この情報に使用するプロジェクト財務計画タイプを定義し、それをOracle Project Portfolio Analysisに使用するように次のプロファイル・オプションで指定します。
PJP: プロジェクト特典の財務計画タイプ
PJP: プロジェクト原価の財務計画タイプ
プロジェクト原価とプロジェクト特典の両方に同じ財務計画タイプを使用できます。システム用に選択した財務計画タイプに従って、現行基本編成済予算または予測からOracle Project Portfolio Analysisにプロジェクト原価および特典を収集できます。
関連項目
シナリオの原価と特典を分析するために、投資区分カテゴリを設定してプロジェクト区分をグループ化します。シナリオの原価と特典の配分バランスを、そのカテゴリの投資区分コード間で分析できます。また、Oracle Project Portfolio Analysisでは、正味現在価格(NPV)総計、投資回収率(ROI)、内部投資回収率(IRR)および払戻し期間が投資区分コードごとに計算されます。
注意: プロジェクトに関連付けることのできる投資区分カテゴリは一度に1つのみです。これを強制するには、定義する投資区分カテゴリごとに、「区分カテゴリおよびコード」ウィンドウで「1コードのみ許可」ボックスを選択します。
関連項目
「PJP: ポートフォリオ選択区分カテゴリ」プロファイル・オプションで区分カテゴリを特別に定義するか、または既存の区分カテゴリを使用できます。
注意: プロジェクトに関連付けることのできるポートフォリオ選択区分カテゴリは一度に1つのみです。これを強制するには、Oracle Project Portfolio Analysisに使用する予定のポートフォリオ選択区分カテゴリごとに、「1コードのみ許可」ボックスを選択します。
関連項目
定義する投資基準によって、ビジネスで組織間の全投資をどのように評価するかが決まります。投資基準を使用してプロジェクトを評価し、プロジェクト・ポートフォリオ用に選択します。
Oracle Project Portfolio Analysisを使用すると、財務以外の基準を定義して財務基準と財務以外の基準の両方の加重値を入力できます。財務以外の基準は、組織体系または戦略体系を反映した戦略目標グループに編成されます。
実装チームは、組織の全プロジェクト・ポートフォリオに関する投資基準を集中的に定義します。戦略目標グループと各グループを構成する戦略目標を定義し、それをすべてのプロジェクト・ポートフォリオおよび計画サイクルで共有します。ポートフォリオごとに、戦略基準や財務基準などの基準のサブセットを選択できます。
実装チームは、戦略目標グループと各グループ内の戦略目標の両方に対する加重比率を定義することもできます。システムでは、計画サイクルの財務投資基準を作成する際に加重比率が使用されます。
財務以外の投資基準を定義するには、「投資基準」ページにナビゲートします。このページにアクセスするには、Oracle Project Portfolio Analysisメニューから「設定」を選択します。
新しい戦略目標グループを定義する手順は、次のとおりです。
財務以外のカテゴリ行の「追加」列をクリックします。
「戦略目標グループの追加」ページで、新しい戦略目標グループの名称と摘要を入力します。
「適用」をクリックします。
新しい戦略目標を定義する手順は、次のとおりです。
新しい戦略目標を追加する戦略目標グループの「追加」列をクリックします。
「戦略目標の追加」ページで、新しい戦略目標の名称と摘要を入力します。
「適用」をクリックします。
1つ以上の事前定義済権限にロールを関連付けることができます。Oracle Project Portfolio Analysisのロールには、次の表に示す権限が付属しています。
権限 | ポートフォリオ所有者 | ポートフォリオ・アナリスト | ポートフォリオ承認者 |
---|---|---|---|
ポートフォリオの表示 | Yes | Yes | Yes |
ポートフォリオの更新 | Yes | Yes | |
計画サイクルの保守 | Yes | Yes | |
プロジェクトの収集 | Yes | Yes | |
シナリオの開発 | Yes | Yes | |
計画の承認 | Yes | Yes |
事前定義済のロールと機能の関連付けが組織のニーズを満たしていない場合は、実装チームまたはセキュリティ管理者が関連付けを構成できます。
関連項目
『Oracle Projects Fundamentals』のOracle Projectsでのセキュリティに関する項
Oracle Project Portfolio Analysisを使用する前に、システムの一連のプロファイル・オプションを設定する必要があります。次のようなオプションがあります。
PJP: プロジェクト特典の財務計画タイプ
PJP: プロジェクト原価の財務計画タイプ
PJP: ポートフォリオ選択区分カテゴリ
PJP: ポートフォリオ組織階層
PJP: 投資基準からの指定リスク
PJP: デフォルト割引率
関連項目
『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』のユーザー・プロファイル・オプションの設定に関する項
「PJP: プロジェクト特典の財務計画タイプ」および「PJP: プロジェクト原価の財務計画タイプ」プロファイル・オプションを使用して、特典および原価情報の収集に使用するプロジェクト財務計画タイプを指定します。
関連項目
このプロファイル・オプションを使用して、ポートフォリオに追加できるプロジェクトを管理する区分カテゴリを指定します。選択した区分カテゴリのコードがポートフォリオ用に選択したコードと一致するプロジェクトは、そのポートフォリオに追加できます。
プロジェクトについて区分コードの入力を1つのみ許可する区分カテゴリを選択できます。
注意: プロジェクトに関連付けることのできるポートフォリオ選択区分カテゴリは一度に1つのみです。これを強制するには、使用するポートフォリオ選択区分カテゴリの定義について「区分カテゴリおよびコード」ウィンドウで「1コードのみ許可」ボックスが選択されていることを確認します。
Oracle Project Portfolio Analysisアプリケーションの使用開始後は、「ポートフォリオ選択区分カテゴリ」プロファイル・オプションを変更しないでください。変更すると、作成したプロジェクト・ポートフォリオに影響する可能性があります。
関連項目
プロジェクトをポートフォリオに取り込む方法を管理する組織階層を指定することもできます。
組織階層を指定すると、システムでは、指定した組織階層内での設定に従って、ポートフォリオ対象組織のすべての下位組織に属しているプロジェクトがポートフォリオに追加されます。
このプロファイル・オプションを設定しないと、全プロジェクト所有組織が独立した組織単位とみなされ、ポートフォリオ用に指定したプロジェクト組織が直接所有しているプロジェクトのみが、そのポートフォリオに追加されます。
関連項目
リスク評価に使用する戦略目標グループを指定する必要があります。投資基準設定で定義したすべての戦略目標グループから選択できます。
関連項目
デフォルトの年間割引率を指定することもできます。割引率は、ポートフォリオの正味現在価格と払戻し期間の計算に使用されます。
関連項目