Oracle Project Managementユーザー・ガイド リリース12 E06006-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、プロジェクト・ステータス・レポートを設定および使用する方法を説明します。
この章では、次のトピックについて説明します。
プロジェクト・ステータス・レポートを使用すると、社内の管理者から取引先にいたるすべてのプロジェクト・ステークホルダに、プロジェクト・ステータス情報の適時かつ一貫性のあるビューを提供することができます。この機能により、各レポートの対象読者に基づいてレポートの公開頻度、内容および書式を管理することができます。レポートを表示および編集できるユーザーを管理することもできます。
次の各項に、Oracle Projectsがプロジェクトのステータス・レポートの管理に使用する構成要素を説明しています。レポート・タイプ、レポート・サイクルおよび催促ルールの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のレポート・タイプとプロジェクト・ステース・レポート催促ルールに関する項を参照してください。
レポート・タイプにより、様々な対象者に対するプロジェクト・ステータス通知のメカニズムが提供されます。たとえば、プロジェクト運営委員会に対して月次の内部管理レポートを提供し、プロジェクトに対して週次のチーム・プロジェクト・ステータス・レポートを提供することもできます。
各レポート・タイプが、プロジェクト・ステータス・レポート・ページ・レイアウトと関連付けられます。このページ・レイアウトにより、そのレポート・タイプを使用するプロジェクト・ステータス・レポートの書式と内容が決まります。レポート・タイプは、プロジェクト・ステータス・レポートの作成後にそのページ・レイアウトを変更できるかどうかも管理します。
レポート・タイプをプロジェクトに関連付ける場合は、レポート・サイクルを定義し、レポートの承認オプションを設定して、レポートの催促ルールを選択します。
注意: 1つのプロジェクトに複数のレポート・タイプを関連付けることができます。ただし、同じレポート・タイプを何回もプロジェクトに関連付けることはできません。
レポート・サイクルにより、レポート期間のデフォルトの開始日と終了日が定義されます。新規ステータス・レポートは通常、あるレポート・サイクルが終了して別のレポート・サイクルが開始するときに作成されますが、開始日と終了日を変更して任意の期間に対するレポートを作成することができます。
レポート・サイクルは、絶対的な期間間隔でも前回のレポートの公開日に対する相対的なものでもかまいません。
プロジェクト・ステータス・レポート・サイクルの詳細は、「ステータス・レポート・オプションの定義」を参照してください。
アクセス・リストを使用して、プロジェクトに関連付けられた各レポート・タイプの個別の対象者を定義できます。対象者は、プロジェクト・ロール、プロジェクト・チーム・メンバーまたはプロジェクトの非チーム・メンバーで構成できます。
アクセス・リストを使用すると、ステータス・レポートの表示および更新アクセス権をチーム・メンバーおよびプロジェクト・ロールを持ったユーザーに付与することができます。レポートが公開されたときに通知するEメールをユーザーが受信するかどうかを指定することもできます。アクセス・リストは、プロジェクトのレポート・タイプ・レベルで定義します。
プロジェクト・ステータス・レポートに可能な3種類の対象者は、次のように定義されます。
ロール: 同じプロジェクト・ロールを演じるプロジェクト・メンバーに、同等レベルのアクセス権を定義します。たとえば、「内部管理」レポート・タイプに対して、プロジェクト・チームのすべてのプロジェクト管理者にそのレポート・タイプのレポートに対する表示アクセス権のみを与えるアクセス・リストを設定できます。
チーム・メンバー: 特定のプロジェクト・チーム・メンバーに対して、個別にアクセス権のレベルを定義します。
非チーム・メンバー: プロジェクト・メンバーであることを必要としない個人に、個別にEメール・アクセス権を付与することを可能にします。このフィールドを使用して、システム内のどのユーザーにもレポート・アクセス権を提供することができます。
注意: 非チーム・メンバーがレポートに対する更新または表示アクセス権を取得することはできません。レポートが公開されたときにEメール通知を受信できるのみです。
プロジェクト・ステータス・レポート・セキュリティの詳細は、「ステータス・レポート・オプションの定義」を参照してください。
時間が経過すると自動的に催促および拡大通知を送信する催促ルールをレポートに設定できます。
レポートの期限より設定した日数前に、催促通知が送信されるようにすることができます。催促通知は、レポートに対する編集アクセス権を持つ全員に送信されます。
新規レポートがまだ作成されていないときに、特定の責任者に拡大通知が送信されるようにすることもできます。拡大通知は通常、期限が超過したレポートに関して、新規レポート・サイクルの開始の設定日数後に送信されます。
催促ルールでは、通知を送信するために複数の処理を実行できます。たとえば、最初の催促をレポートの期限の5日前、2回目の催促をレポートの期限の1日前、そしてレポートがまだ作成されていない場合は拡大通知をレポートの期限の2日後に送出する催促ルールを作成することができます。
催促ルールの定義の詳細は、「ステータス・レポート・オプションの定義」を参照してください。
プロジェクト・ステータス・レポートの承認ステータスは、レポートが作業中から公開済のステータスに移行する際の全体的な進展状況を示しています。これにより、レポートの可視性と更新の可否も決まります。
次の表に、可能なレポート・ステータスを示し、プロジェクト・ステータス・レポート・ライフサイクルでの位置を定義します。
レポート・ステータス | 摘要 |
---|---|
作業中 | 作業中のレポートは、レポート・タイプのアクセス・リストで更新権限を持つユーザーのみが表示できます。 |
発行済 | レポートは承認のために発行されています。この時点で、もう変更はできません。発行済レポートに変更を加える場合は、再処理する必要があります。 |
承認済 | レポートは指定された承認者によって承認されています。承認済レポートは公開の準備ができています。 |
棄却済 | レポートは指定された承認者によって棄却されています。棄却済レポートは、承認されるまで再処理して再発行する必要があります。 棄却済レポートを再処理しないよう選択した場合は、削除できます。 |
公開済 | レポートは公開されており、レポート・タイプのアクセス・リスト上のどのユーザーでも表示できます。 |
廃止 | レポートは廃止として指定されています。廃止レポートは、更新も削除もできません。 |
プロジェクトのプロジェクト・ステータス・レポートを作成するには、必要な設定を確実に完了する必要があります。最初に、レポート・タイプをプロジェクトに関連付ける必要があります。次に、レポート・サイクルを設定し、レポート・ページ・レイアウト、承認設定、および催促の処理方法を選択します。プロジェクトを作成するときに、これらのステータス・レポート属性の多くは、プロジェクト・テンプレートからデフォルト設定されます。
プロジェクトのステータス・レポートを設定する手順は、次のとおりです。
「ステータス・レポート設定」ページにナビゲートします。このページには、現在プロジェクトに関連付けられているすべてのプロジェクト・ステータス・レポート・タイプのリストがあります。
プロジェクトに使用するレポート・タイプを選択します。
レポート・タイプの詳細は、「プロジェクト・ステータス・レポートの概要」を参照してください。
有効日、レポート・サイクル、承認オプションおよび催促ルールなど、ステータス・レポートの詳細を入力します。
「ステータス・レポート・アクセス・リスト」ページを使用して、プロジェクトで使用する各レポート・タイプ用のアクセス・リストを定義します。ある特定のレポート・タイプ用のアクセス・リストは、そのレポート・タイプに対して作成されたすべてのレポートに適用されます。
アクセス・リストは、プロジェクト・チーム内でプロジェクト・ステータス・レポートを表示または更新できるメンバーを指示し、レポートが公開されたときに通知されるチーム・メンバーを決定します。
アクセス・リストの定義方法の詳細は、「プロジェクト・ステータス・レポートの概要」を参照してください。
プロジェクトのステータス・レポートを作成する手順は、次のとおりです。
「ステータス・レポートの保守」ページにナビゲートします。このページから、新規レポートを作成したり、未公開レポートを更新できます。
全般的な進捗状況、ステータス、懸案など、レポート対象のプロジェクト情報を入力または更新します。
レポート用の追加セクションを必要に応じて入力します。レポートには、テキスト、URL、ファイルなどの形で関連文書を添付できます。
ステータス・レポートの追加セクションは、実装チームが定義します。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト・ステータス・レポートに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト・ステータス・レポート・セクションに関する項
レポート・タイプに対して承認機能が有効になっている場合は、承認のためにステータス・レポートを発行して、公開前に承認を得る必要があります。承認者は、レポート・タイプ・レベルで指定されます。承認者が指定されていない場合、承認通知はレポート作成者のHRマネージャに送付されます。
注意: レポート・タイプに対してレポート承認が有効でない場合、レポートは、承認のために発行せずにただちに公開できます。
発行後にレポートを変更する必要が生じた場合は、再処理機能を使用する必要があります。
レポートの承認機能の定義方法、およびレポート承認者の指定方法の詳細は、「ステータス・レポート・オプションの定義」を参照してください。
ステータス・レポートを承認のために発行すると、「ステータス・レポート設定詳細」ページでそのレポートに対して指定した承認者に通知が送付されます。この通知によって、承認者はレポートを検討した後、ただちにステータス・レポートを承認または棄却できます。通知は、Oracle Projectsのワークフロー通知を経由して送付されるか、または電子メールとして送付されます。
レポートは、承認されると公開できます。レポートが棄却された場合は、公開の承認が得られるまで、レポートを再処理して再発行する必要があります。
レポートを発行すると、「プロジェクト・ステータス・レポート」ワークフロー機能拡張が呼び出されます。この機能拡張を使用すると、ステータス・レポートを承認するためのワークフロー・プロセスをカスタマイズできます。
関連項目
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』のプロジェクト・ステータス・レポート・ワークフロー機能拡張に関する項
レポートを公開して、チーム・メンバーに現行プロジェクトのステータスを通知します。ステータス・レポートは、承認後に自動的に公開されるように設定できます。詳細は、「ステータス・レポート・オプションの定義」を参照してください。
ステータス・レポートが公開されると、使用されたレポート・タイプのアクセス・リストにあるチーム・メンバーすべてに通知が送付されます。通知にはレポートの内容が含まれ、情報提供のみを目的としています。
公開されたすべてのレポートは、プロジェクトのステータス・レポート履歴で参照できます。レポートは、レポート・タイプ別にグループ化されています。そのレポート・タイプに対するアクセス権限を持つユーザーは、公開済レポートをいつでも表示できます。
レポートは、公開後に変更または削除できません。ただし、レポートを廃止して、正しい情報の新規レポートを作成することは可能です。
レポートを廃止する場合は、廃止の事由を入力する必要があります。