Oracle Project Managementユーザー・ガイド リリース12 E06006-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、プロジェクト・マネージャがプロジェクトのパフォーマンスを監視し、問題領域を特定してその重大度を判断し、実績パフォーマンスと予算、予測および予定との差異を追跡できるようにする機能を説明します。
この章では、次のトピックについて説明します。
プロジェクト実績管理を使用すると、プロジェクトの財務および予定関連実績を追跡および監視できます。プログラムの予定関連実績を追跡および監視することもできます。
プロジェクト実績レポートでは、グラフと表形式の実績の概要が提供されます。実績は、プロジェクト、タスクおよび資源の各レベルで、期間別に表示できます。プロジェクト実績レポートを使用すると、差異のソースを理解して重要なビジネスの意思決定を下し、プロジェクトが予定どおりに財務計画に従って確実に完了するようにすることができます。
たとえば、ある作業項目の実績原価と計画原価を比較してその差を分析することができます。この結果、プロジェクトの予算と予測を調整し、プロジェクトの現在のパフォーマンスを反映して更新された完了原価見積を作成することができます。さらに、プロジェクト実績例外レポートを使用してキー・メトリックの例外を特定し、問題を防止あるいはただちに解決する適切な処理を実行することができます。
関連項目
プロジェクト・マネージャは、プロジェクトを監視および制御して、定義された予算、予測および予定の範囲内で確実に完了させる必要があります。プロジェクト実績レポートを使用すると、実績と、プロジェクト予算および予測に定義されている計画実績を即座に比較できます。従事、原価、収益性、出来高、請求と回収、または資本原価の各分野で実績を表示できます。
注意: 予算管理および予算統合を使用する予算および予測を作成していない場合は、プロジェクト実績レポート機能を使用してプロジェクトの実績を追跡する必要があります。それらのプロジェクトの詳細は、「プロジェクト・ステータス照会」を参照してください。
プロジェクト実績レポートでは洞察に満ちた情報が提供されるため、十分な情報を得た上で決断を下すことができます。プロジェクト実績を、プロジェクト、タスクおよび資源の各レベルで期間別に表示できます。タスクおよび資源の財務メトリックを表示した後、ドリルダウンして、取引約定、費用およびイベントなどの詳細な取引情報を表示できます。これによって、特定のタスクに対してすでに発生した費用を分析し、現在保留中になっている将来の費用(取引約定など)を認識できます。
プロジェクト実績レポートは、ユーザー構成の資源階層(資源分解構造)とプロジェクトの財務体系に基づいてプロジェクトの実績メトリックをレポートする機能を備えています。
プロジェクト実績レポートの金額は、グローバル通貨、プロジェクト通貨およびプロジェクト機能通貨で表示できます。オプションで、第2のグローバル通貨を有効にして、プロジェクト実績情報を追加通貨で表示することもできます。そのため、重要なプロジェクト情報を、現地通貨およびビジネス単位通貨のみでなく企業のグローバル通貨でも表示できます。
グローバル・カレンダ、プロジェクト・カレンダまたは会計(GL)カレンダに基づく情報を表示できます。プロジェクト計画を週次ベースで実行し、会計レポートが月次の場合、プロジェクト・カレンダおよび会計カレンダを使用して、様々な期間のプロジェクト実績情報を表示できます。
原価、収益性および出来高情報をプロジェクト・レベルで表示できます。これによって、プロジェクト全体での原価の管理、収益の生成およびリスクの管理に関して、十分な情報を得た上で決断を下すことができます。ドリルダウンして、原価および収益性情報をタスク別、資源別および期間別に分析できます。この機能を使用すると、差異に寄与する具体的なタスクおよび資源を識別し、定期(月次など)金額に基づいて実績トレンドを特定できます。タスクの出来高情報を表示して、原価および予定に関する各タスクの実績を理解できます。
プロジェクト実績レポートでは、1つのレポート累計期間(タスクなど)を選択し、他のレポート累計期間(資源や期間など)によってその累計期間を分析できます。タスクの実績と予算の原価差異の原因を特定するため、そのタスクを選択して、そのタスクのみの資源別原価情報を表示できます。たとえば、タスクの使用率が150%、つまり支出が計画よりも50%多い場合、原価を資源別に分析して、超過の原因となっている資源を識別できます。その後、この情報を使用して訂正処理を実行できます。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト実績レポートに関する項
プロジェクトのプロジェクト実績レポートに初めてアクセスすると、プロジェクトのキー・パフォーマンス測定を示すグラフィックおよび表形式データの複数のリージョンを含む概要ページがOracle Projectsによって表示されます。これらのメジャーを使用して、プロジェクト全体の状態を判断できます。
表示されるリージョンおよびメジャーは、プロジェクトのタイプが契約、資産または間接プロジェクト・タイプのうちのいずれであるかに依存します。プロジェクト実績レポートは、プロジェクト・タイプ別のデフォルト概要ページ・レイアウトを備えています。これには次のリージョンが含まれます。
財務実績
原価
従事
収益
出来高
請求可能性
請求および回収
実装チームは、ビジネス・ニーズにあわせて、オプションで実績概要ページの構成を変更できます。ページ上のリージョンを追加および削除し、位置を変更することができます。メジャーの追加および削除と、リージョン間でのメジャーの移動も可能です。たとえば、原価および予定の追跡に出来高を使用しない場合、「出来高」リージョンを削除して、未処理金額を示すリージョンを追加できます。
プロジェクト・レベルの実績概要ページから、プロジェクト実績の詳細にドリルダウンできるタスク、資源および定期要約ページにナビゲートできます。プロジェクト実績概要には、最新の例外情報および例外ステータス・インディケータも表示されます。例外ステータス・インディケータをクリックすると、各例外の詳細にドリルダウンできます。
作業計画原価の表示ページに作業分解構造タスクの(完了率などの)進捗情報と(予定開始日、予定終了日などの)予定情報を表示できます。プロジェクト実績レポート・ページに財務体系タスクの(実績原価および収益、予算および予測からの計画原価および収益、実績金額と計画金額間の差異などの)財務情報を表示できます。
財務体系のすべてのレベルでタスクのプロジェクト実績レポート情報を表示できます。Oracle Projectsは最下位レベル・タスクから上位レベル・タスクおよびプロジェクト・レベルに金額を積み上げます。プロジェクトの期間全体を通してすべての期間の原価、取引約定、収益、マージン、従事および出来高のトレンドを表示できます。実績原価を計画金額と比較し、ドリルダウンして超過率を調査し、予算および予測を検討および改訂できます。
Oracle Projectsは、設定中に指定された期間と、プロジェクト実績レポートの表示に使用されるカレンダに基づいて、現行レポート期間を決定します。Oracle Projectsは、計画原価および実績原価と、プロジェクトの開始から現在の日付までのプロジェクトの期間にわたる実質完了率に基づいて、出来高金額を決定します。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のプロジェクト体系に関する項
『Oracle Projects基礎』の財務体系に関する項
資源の原価、収益性および従事を表示できます。資源分解構造に仕入先のレベルが含まれる場合は、その仕入先が責任を負う派遣就業者の原価、収益性および従事を表示できます。実績原価を計画金額と比較し、詳細金額にドリルダウンして予算および予測に対する差異の原因を調べることもできます。
プロジェクト実績レポートの情報を資源別に表示するには、少なくとも1つの資源分解構造をプロジェクトに添付して、それを主報告用に指定する必要があります。主報告用に指定した資源分解構造は、プロジェクト実績レポート・ページに資源別の情報を表示するためのデフォルトの資源分解構造として使用されます。オプションで、実績レポート・ページを表示する際に別の資源分解構造を選択することもできます。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の資源分解構造に関する項
『Oracle Projects基礎』のプロジェクトへの資源分解構造の関連付けに関する項
定期ビュー・ページを使用して、原価および収益性の情報を表示し、時間をまたがって期間別(週、月、四半期、年など)の実績財務金額と計画財務金額のトレンドを比較できます。累計ビュー・ページを使用して、現行期間、四半期、年またはプロジェクトの開始からある時点までのプロジェクト実績レポート情報を表示できます。
定期ビュー・ページを使用すると、プロジェクト実績における期間ごとのトレンドを表示できるため、先日付期間の計画を作成するのに役立ちます。定期ビュー・ページを使用して、プロジェクト実績の変動を発見し、差異の原因を特定できます。たとえば、定期ビュー・ページを使用して、前の四半期または年に原価を上昇させた問題がどのように後で解決され、長期間にわたってよい結果を出したのかを分析できます。
累計ビュー・ページを使用すると、様々な期間にわたって実績金額と計画金額間の差異を分析できます。この機能を使用すると、長期にわたる実績の変動および差異の影響を理解できます。
注意: プロジェクト実績レポート・ページを表示する場合、最終集計日をチェックして、プロジェクト実績レポート集計プロセスを実行してプロジェクトについて発生した最新のタイムカードおよび費用を取得するかどうかを決定してください。こうしたプロセスを実行することで、最新の実績金額と計画金額を比較し、プロジェクトの累計実績の実際の状況を把握できます。
定期ビュー・ページを使用して、原価、収益およびマージン情報の期間ごとのトレンドを表示します。特定のカレンダおよび通貨のプロジェクト実績レポート情報を表示できます。表示用に選択するカレンダによって、期間の長さ(週、月、四半期、年など)が決定されます。
期間パラメータを使用して、プロジェクト実績レポート情報をレポートする期間の範囲を入力します。それ以外の場合は、Oracle Projectsによって、表示されている順序で次のソースのいずれかから、レポートされる期間の開始日と終了日が決定されます。
最初および最新の計画取引または原価計算取引
プロジェクト
レポートに使用されるカレンダ
定期ビュー・ページを使用して、複数の月、四半期または年のプロジェクト実績レポート情報を並べて比較できます。履歴期間の実績金額のトレンドと、先日付期間の計画金額のトレンドを表示することもできます。
累計ビューでは、特定の時点からプロジェクトの財務情報を表示できます。次のリストに、使用可能な累計ビューに表示される累計金額を示します。
前期: 選択されたカレンダの現行レポート期間より前のカレンダ期間の金額を表示します。
期間累計: 選択されたカレンダの現行レポート期間に入力されたすべての金額を表示します。
四半期累計: 選択されたカレンダの現行四半期に入力されたすべての金額を表示します。
年累計: 選択されたカレンダの現行年に入力されたすべての金額を表示します。
開始来累計: プロジェクトの開始以降に入力されたすべての金額を表示します。
注意: 垂直棒グラフには、予算編成済マージン率、予測マージン率などの財務金額がグローバル通貨で表示されます。プロジェクト実績レポートは現行レポート期間の終了日を使用して、累計情報を計算および表示します。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項
原価、収益性および従事情報をタスク別および資源別に表示するだけでなく、1つのタスクまたは資源の情報を別のレポート累計期間によって分析できます。このタイプの分析では、プロジェクト原価および収益性のより綿密な分析を実行できます。
たとえば、タスクを選択して、そのタスクに割り当てられた各資源の金額および差異を表示できます。タスクの財務金額を月別、四半期別または年別に表示することもできます。また、当期、今四半期、当年またはプロジェクト開始来の累計発生金額を表示できます。
同様に、資源を選択して、その資源に関連付けられたすべてのタスクの金額および差異を表示できます。資源の財務金額を月別、四半期別または年別に表示することもできます。また、当期、今四半期、当年またはプロジェクト開始来の累計発生金額を表示できます。
プロジェクト実績レポート・ページでは、表示された原価および収益金額のリンクが提供されます。こうしたリンクをクリックすると、表示金額を構成する詳細財務金額にドリルダウンできます。次の取引情報の詳細を表示できます。
支出項目: 合計総原価金額および請求可能原価金額からドリルダウンして、特定のタスクおよび資源について発生した実績原価を表示できます。
取引約定: 取引約定金額からドリルダウンして、特定のタスクについて個別の取引約定を表示できます。
注意: 取引約定金額詳細にドリルダウンする場合、Oracle ProjectsはOracle PurchasingおよびOracle Payablesからの取引約定金額のみを表示します。Oracle Manufacturingからの取引約定金額は表示されません。
イベント: プロジェクト・レベルまたは最上位タスク・レベルで収益金額からドリルダウンして、合計収益金額を構成する個別のイベントを表示できます。
プロジェクト実績レポートの各ページには、構成可能な表形式のリージョンからなる事前定義のページ・レイアウトが使用されています。各リージョンには、事前定義のメトリック(メジャー)の行セットが含まれています。必要に応じて、行セットにメジャーを追加または削除できます。さらに、Oracle Applicationsのパーソナライズ機能を使用して、「従事」および「原価と従事」などの追加タブを追加して単一のレポート・ディメンション(タスクや資源など)またはレポート・ディメンションの組合せ(タスクの資源別情報を表示する場合など)のプロジェクト実績金額を表示することができます。
必要に応じて、事前定義のグラフのリポジトリからグラフを追加したり、表示されたグラフの非表示を選択することができます。折れ線グラフには累積金額と傾向情報が表示されます。棒グラフには特定タスクの金額の分析が表示されます。パーソナライズ機能を使用してグラフを構成することもできます。
プロジェクト実績レポートでは、プロジェクトのタイプ(間接、資本または契約)に基づいてデフォルトのページが決まります。Oracle Projectsには、各プロジェクト・タイプごとに事前定義のページ・レイアウトが1つ用意されています。実装チームが必要に応じて追加のページ・レイアウトと行セットをビジネス・ニーズに基づいて定義し、これを選択してプロジェクトのデフォルトのページ・レイアウトおよび行セットと置き換えることができます。
Oracle Projectsでは、プロジェクト実績レポート・ページに対して、次の2つのレベルのパーソナライズが用意されています。
ページ・パーソナライズ: ページで表およびグラフを追加、削除および移動できます
リージョン・パーソナライズ: 表で行および列を追加および削除できます
次のリストに、プロジェクト実績レポート・ページに使用可能なパーソナライズ・オプションを要約します。
「概要」ページ: ページ・パーソナライズおよびリージョン・パーソナライズ
「タスク」および「資源」ページ: グラフにのみページ・パーソナライズ、および列にのみリージョン・パーソナライズ
「定期ビュー」ページ: ページ・パーソナライズ、および列にのみリージョン・パーソナライズ
「累計ビュー」ページ: ページ・パーソナライズ、および行にのみリージョン・パーソナライズ
プロジェクト実績レポートの各ページには、事前定義のメジャー・セットを含んだ行セットからなる事前定義の表形式のリージョンが使用されています。実装チームは、必要に応じてプロジェクト実績レポート用の追加の行セットを作成できます。ユーザーは、特定の表の行に表示されるメジャーを追加または削除できます。ユーザーは、プロジェクト内の「パフォーマンス概要」ページまたは「累計ビュー」ページのメジャーを追加または削除できます。表内のメジャーを追加または削除するには、Oracle Applicationsのパーソナライズ機能を使用します。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の行セットの定義に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のセクションの構成に関する項
プロジェクト実績レポートの各ページには、プロジェクトのタイプに応じて異なる事前定義のページ・レイアウトが使用されています。さらに、実装チームが追加のページ・レイアウトを作成してプロジェクト・テンプレートに添付できます。あるいは、実装チームが作成して添付可能にした追加のページ・レイアウトをユーザーがプロジェクトに添付することができます。また、ユーザーのプロジェクト用に(事前定義または作成された)プロジェクト実績レポート・ページを、ユーザーがOracle Applicationsのページ・パーソナライズおよびリージョン・パーソナライズ機能を使用してカスタマイズすることもできます。
プロジェクトに追加のプロジェクト実績レポート・ページ・レイアウトを添付するには、次の手順に従ってください。
プロジェクト内で、「レポート」の下の「設定」サブタブにナビゲートします。
「パフォーマンス・ページ・レイアウト」をクリックします。
ページ・レイアウトを検討、選択してプロジェクト実績レポート・ページに適用します。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』のページ・レイアウトに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト実績レポート用のページ・レイアウトの定義に関する項
「プロジェクト・ステータス照会」では、プロジェクトのステータス追跡のためにOracle Projectsによって保守されるプロジェクト要約金額について説明します。また、プロジェクト・ステータス照会(PSI)を使用して、要約金額および計算をプロジェクト、タスクおよび資源別にレビューする方法も説明しています。たとえば、プロジェクト要約金額または予算金額を予算タイプ別にレビューできます。取引約定、実績、およびタスクと資源のイベント詳細にドリルダウンすることもできます。
注意: 予算管理および予算統合を使用するプロジェクトの実績を追跡するには、「プロジェクト・ステータス照会」ウィンドウを使用する必要があります。その他のすべてのプロジェクトについては、「プロジェクト実績レポート」を参照してください。
プロジェクト・ステータス照会(PSI)によって、プロジェクトの現在ステータスを検討し、次にプロジェクトとそのタスクのさらに詳細な検討のためにドリルダウンできます。Oracle Projectsには、プロジェクト・ステータス情報の検索をコントロールするための、いくつかの機能が備わっています。たとえば、次のことが可能です。
検索基準の入力によるプロジェクトの検索の制限
カスタム・フォルダ定義を使用した、Oracle Projectsで表示される情報の種類の管理
プロジェクト、タスクおよび資源別による要約情報の表示
検索基準に基づく要約情報合計の表示
最下位タスクおよび資源から、取引約定および支出項目詳細へのドリルダウン
プロジェクト、最上位タスクおよび最下位資源から、契約プロジェクトのイベントへのドリルダウン
外貨を使用する取引では、「プロジェクト・ステータス照会」ウィンドウに表示される金額は、すべて機能通貨で表示されます。
プロジェクトのステータスをすばやく把握するために、プロジェクト要約金額を検討できます。プロジェクト要約金額を検討した後、プロジェクトのタスクの要約金額を見るためにドリルダウンできます。
プロジェクトまたは選択タスクの資源について、要約金額を見るためにドリルダウンすることもできます。実績額および予算の照会に使用する資源リストを選択します。デフォルトでは、プロジェクト用に定義されたドリルダウン・デフォルト資源リストを使用してドリルダウンします。プロジェクトに割り当てられた別の資源リストを使用したドリルダウンを選択できます。
さらに、詳細分析のためにPSIデータをスプレッドシートにエクスポートできます。任意の「プロジェクト・ステータス」ウィンドウ(プロジェクト、タスクまたは資源)から「処理」、「エクスポート」を選択して、データをスプレッドシート・ファイルにエクスポートします。ファイルへのレコードのエクスポートの詳細は、『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』を参照してください。
注意: このフォルダは、必要なプロジェクト・ステータス情報が表示されるようにカスタマイズできます。フォルダのカスタマイズの詳細は、『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』を参照してください。
重要: プロジェクトに対して「プロジェクト要約金額の更新」処理を実行します。「プロジェクト・ステータス」ウィンドウでは、この処理で集計されたデータが使用されます。この処理を実行しないと、「プロジェクト・ステータス」ウィンドウに数値は表示されません。「プロジェクト要約金額の更新」を参照してください。
プロジェクト要約金額を検討する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウにナビゲートします。
検討するプロジェクトを検索するための検索基準を入力します。
「検索」ボタンを選択します。
検索基準に基づいて返されたプロジェクト行の合計を表示するには、「合計」を選択します。
Oracle Projectsでは、集計済の現行予算のあるプロジェクト、または集計済の実績額および取引約定のあるプロジェクトのみが表示されます。プロジェクトの表示は、そのプロジェクトのステータスによっても決まります。
このウィンドウには、Oracle Projectsでプロジェクトの値を計算する現行報告期間として「当期」が表示されます。すべての集計区分(期間累計、前期、年度累計および開始来累計)で、現行レポート期間現在の金額が計算されます。「累計金額の保守」を参照してください。
タスク要約金額を検討する手順は、次のとおりです。
最上位タスクとその集計金額を検討するには、「プロジェクト・ステータス」ウィンドウから必要なプロジェクトを選択後、「タスク・ステータス」ボタンを選びます。選択タスクの詳細を検討するには、「タスク」ボタンを選択します。
サブタスク検討のためにドリルダウンするには、最上位タスクを選択後、選択タスク番号をダブルクリックして、最上位タスクの1レベル下のサブタスクを検討します。後続のタスク・レベルにはこの手順を続けます。
資源要約金額を検討する手順は、次のとおりです。
プロジェクト資源を検討するには、「プロジェクト・ステータス」ウィンドウでプロジェクトを選択し、「資源ステータス」ボタンを選びます。
タスク資源を検討するには、「タスク・ステータス」ウィンドウでタスクを選択し、ドリルダウン標識または「資源ステータス」ボタンを選択します。資源リストに、予算処理済であるか集計済の実績額または取引約定がある資源グループおよび資源が表示されます。
資源グループの下にある資源を検討するには、資源グループを選択後、資源名をダブルクリックします。
別の資源リストを使用して実績額および取引約定を検討する手順は、次のとおりです。
プロジェクトに割当済の別の資源リストを選択するには、「ツール」メニューの「資源ドリルダウン・リスト」メニュー項目から選択します。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウの「集計例外」列には、集計処理中に発生したエラーを説明するメッセージが表示されます。
次のようなエラーが発生します。
取引約定の集計中に通貨換算エラーが発生した。
集計期間タイプが変更された。
プロジェクトのタスクがAPIによって再体系化されました。
現行レポート期間が、プロジェクトの最後の累計期間より前の日付にロールバックされた。
プロジェクトがクローズされている。
ファクタリングを使用して、金額の表示に使用する倍数ファクタを管理できます。
PSIのファクタリング機能を使用して、非常に大きな金額を読みやすくすることができます。ファクタリングは、「プロジェクト・ステータス列設定」ウィンドウでファクタリングを使用化としてマークしたすべてのPSI列で使用できます。
PSIウィンドウのファクタを変更する手順は、次のとおりです。
「PSIプロジェクト」、「タスク」または「資源」ウィンドウにナビゲートします。
「ツール」メニューから「ファクタ単位」を選択します。
「ファクタ単位」値リストからファクタを選択します。
例:
単位: そのままの計算金額が表示されます。
10: 10の倍数として金額が表示されます(10 = 1.00)。
10,000: 1万の倍数として金額が表示されます(10,000 = 1.00)。
百万: 100万の倍数として金額が表示されます(1,000,000 = 1.00)。
このファクタは現在のセッション中のすべてのステータス・フォルダに適用され、プロジェクト・ステータス照会を終了するまで有効です。ファクタはPSIフォルダには保存されません。
PSIクライアント機能拡張で定義されたPSI列のファクタを変更する手順は、次のとおりです。
PSIクライアント機能拡張を使用してPA_STATUS.Get_Factorファンクションをコールし、クライアント機能拡張で計算される金額のファクタリングを有効化します。
現在および当初の予算金額を検討し、これらを実績および取引約定金額と比較できます。
原価予算タイプと収益予算タイプ1つずつの予算金額を一度に検討します。
デフォルト原価予算タイプは事前定義された承認済原価予算です。デフォルト収益予算タイプは事前定義された承認済収益予算です。
予算と実績原価および取引約定を検討するための前提条件は、次のとおりです。
プロジェクトの予算を入力して基本編成します。「予算草案の入力または改訂」および「予算草案の基本編成の作成」を参照してください。
プロジェクトに対して「プロジェクト要約金額の更新」処理を実行します。「プロジェクト要約金額の更新」を参照してください。
別の原価または収益予算タイプを検討する手順は、次のとおりです。
「ツール」メニューから「収益予算タイプ」を選択します。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウで、予算タイプの有効日にかかわらず、すべての予算タイプから別の原価または収益予算タイプを選択できます。「タスク・ステータス」ウィンドウから予算タイプを選択する場合は、プロジェクトに割当済みの予算タイプからしか選択できません。
「タスク」および「資源ステータス」ウィンドウで、次のドリルダウン・オプションを実績額、取引約定およびイベント詳細に使用できます。
ドリルダウンして、プロジェクトの最終集計報告期間におけるプロジェクト要約金額の元になる実績詳細を見ることができます。
ドリルダウンして、プロジェクトの最終集計報告期間における取引約定要約金額の元になる取引約定詳細を見ることができます。
ドリルダウンして、プロジェクトの最終集計報告期間における、プロジェクト収益要約金額について、支出項目とイベントを含む要約元の収益詳細を見ることができます。
「タスク・ステータス」ウィンドウまたは「資源ステータス」ウィンドウから、Oracle Payablesの「請求書概要」フォームおよびOracle Purchasingの「受入取引の表示」フォームにドリルダウンできます。
次の表に、実績額、取引約定およびイベント詳細へのドリルダウンを開始できるステータス・ウィンドウと、各ウィンドウのドリルダウン制限を示します。イベントへのドリルダウンは、Oracle Project Billingを使用した契約プロジェクトの場合のみ使用可能です。
ウィンドウ名 | 取引約定 | 実績額 | イベント | 制限 |
---|---|---|---|---|
プロジェクト・ステータス | X | X | ||
タスク・ステータス | X | X | X | 最下位タスクを選択してから「取引約定」または「実績」ボタンを選択するか、最上位タスクを選択してから「イベント」ボタンを選択する必要があります。 |
資源ステータス | X | X | X | 最下位タスクを選択してから「取引約定」または「実績」ボタンを選択するか、最上位タスクを選択してから「イベント」ボタンを選択する必要があります。 |
予算要約情報を表示するための前提条件は、次のとおりです。
プロジェクトの基本編成予算を入力して作成します。「予算草案の入力または改訂」および「予算草案の基本編成の作成」を参照してください。
プロジェクトに対して「プロジェクト要約金額の更新」を実行します。 「プロジェクト要約金額の更新」を参照してください。
タスクまたは資源の実績詳細を検討する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウにナビゲートします。
「プロジェクト・ステータスの検索」ウィンドウで、必要なプロジェクトを検索します。
「タスク・ステータス」または「資源ステータス」ウィンドウから「実績」ボタンを選択します。
「支出項目の検索」ウィンドウを使用して、「支出項目詳細」ウィンドウに表示される支出項目数を減らします。
デフォルトでは、「プロジェクト・ステータス照会」には、プロジェクトの最終集計期間に発生した支出項目が表示されます。「支出項目」ウィンドウに、前の期間からの支出項目を表示するには、「支出項目の検索」ウィンドウを使用して、デフォルトの日付範囲を変更します。「消去」ボタンを選択して、可能な最も早い日付に開始日を設定できます。
Oracle Payablesの「請求書概要」ウィンドウにドリルダウンする手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウにナビゲートします。
「プロジェクト・ステータスの検索」ウィンドウで、必要なプロジェクトを検索します。
「タスク・ステータス」ウィンドウで「実績」ボタンを選択します。
「支出項目の検索」ウィンドウを使用して、「支出項目詳細」ウィンドウに表示される支出項目数を減らします。
「AP請求書」ボタンを選択して、Oracle Payablesの「請求書概要」フォームに関連請求書を表示します。
注意: 「AP請求書」ボタンを選択できるのは、支出項目の支出タイプ区分が「仕入先請求書」または「経費精算書」で、Oracle Payablesの請求書またはOracle Purchasingで単一の仕入先請求書と照合済の発注受入に対応している場合のみです。また、このボタンがユーザーに表示されるように機能セキュリティが実装されている必要があります。
取引約定詳細を検討する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウにナビゲートします。
「プロジェクト・ステータスの検索」ウィンドウで、必要なプロジェクトを検索します。
「プロジェクト・ステータス」、「タスク・ステータス」または「資源ステータス」ウィンドウから「取引約定」ボタンを選択します。
「取引約定詳細」ウィンドウに表示される取引約定の数を減らすには、「取引約定の検索」を使用します。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウから「取引約定」を選択すると、プロジェクト・レベルとタスク・レベルの両方の取引約定が表示されます。
プロジェクト、タスクまたは資源のイベント収益詳細を検討する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」、「タスク・ステータス」、または「資源ステータス」ウィンドウで「イベント」ボタンを選びます。
詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の支出タイプ区分および機能セキュリティに関する項を参照してください。
Oracle Purchasingの「受入取引の表示」ウィンドウにドリルダウンする手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウにナビゲートします。
「プロジェクト・ステータスの検索」ウィンドウで、必要なプロジェクトを1つ以上検索します。
「タスク・ステータス」ウィンドウまたは「資源ステータス」ウィンドウで「実績」ボタンを選択します。「支出項目詳細」ウィンドウに表示される支出項目の数を減らすには、「支出項目の検索」ウィンドウを使用します。
「発注受入」ボタンを選択して、関連する受入をOracle Purchasingの「受入取引の表示」フォームに表示します。
注意: 「発注受入」ボタンを使用できるのは、支出項目の支出タイプ区分が「仕入先請求書」または「経費精算書」で、Oracle Purchasingの発注受入に対応している場合のみです。また、このボタンがユーザーに表示されるように機能セキュリティが実装されている必要があります。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウでドリルダウンし、契約プロジェクトの顧客請求書に関する要約または詳細情報を参照できます。
契約プロジェクトの顧客請求書を検討する手順は、次のとおりです。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウにナビゲートします。
「プロジェクト・ステータスの検索」ウィンドウで、必要な契約プロジェクトを検索します。
「プロジェクト・ステータス」ウィンドウで契約プロジェクトを選択します。
「請求書」ボタンを選択します。
関連項目
『Oracle Project Billing User Guide』のプロジェクトの請求に関する項
ステータスのレポートと照会を迅速で簡単に実行できるように、Oracle Projectsでは、原価、取引約定、収益および予算金額の様々なレベルのプロジェクト要約金額が資源別、タスク別および資源別に保守されます。
Oracle Projectsでは、次のような累計金額が保守されます。
期間累計金額(PTD)
前期金額(PP)
年累計金額(YTD)
プロジェクトまたは開始来累計金額(ITD)
原価と収益をいつOracle General Ledgerに対してインタフェースするかに関係なく、原価の配分後はいつでもプロジェクト要約金額を更新できます。これにより、会計処理フローとは独立して、プロジェクト・ステータス・レポート用の最新の情報を持つことができます。
関連項目
『Oracle Project Costing User Guide』の取引約定レポートに関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の資源および資源リストに関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算タイプに関する項
『Oracle Projects基礎』のプロジェクト要約金額の更新に関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の取引約定変更機能拡張に関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』のプロジェクト・ステータス照会の取引約定間接費計算機能拡張に関する項
非労務数量の場合を除いて、すべての金額がプロジェクト、タスクおよび資源のレベルで保持されます。作業時間は、労務資源金額に基づいてプロジェクトおよびタスク・レベルに集計されます。作業時間でないその他の数量は、すべて資源レベルのみに集計されます。
Oracle Projectsでは、支出項目の原価計算後に、その項目について次の原価金額が集計されます。
直接費
請求可能直接費(契約プロジェクトのみ)
資産計上可能直接費(資産プロジェクトのみ)
総原価
請求可能総原価(契約プロジェクトのみ)
資産計上可能総原価(資産プロジェクトのみ)
実績作業時間
請求可能作業時間(契約プロジェクトのみ)
実績数量(資源のみ)
請求可能数量(資源のみ、契約プロジェクトのみ)
Oracle Projectsでは、収益のリリース後に、請求可能支出項目および契約プロジェクト上のイベントについて次の収益金額が集計されます。
収益
Oracle Projectsでは、(プロジェクト完了時の)合計予算金額に加えて累計値に対する予算金額が、各予算タイプの現行および当初予算バージョンを使用して集計されます。「プロジェクト要約金額の更新」処理を実行すると、Oracle Projectsにより前回集計済の原価および収益予算金額がすべて削除され、新規予算累計金額と合計金額が再作成されます。
現行予算直接費
当初予算直接費
現行予算総原価
当初予算総原価
現行予算原価作業時間
当初予算原価作業時間
現行予算原価数量(資源のみ)
当初予算原価数量(資源のみ)
現行予算収益
当初予算収益
現行予算収益作業時間
当初予算収益作業時間
現行予算収益数量(資源のみ)
当初予算収益数量(資源のみ)
予算期間が集計期間と一致しない場合、あるいは予算が期間分割されていない場合は、集計処理で予算金額を集計期間に分配する必要があります。
予算が期間分割されていない場合、Oracle Projectsにより、プロジェクトまたはタスクの開始日および終了日に基づいて予算の開始日と終了日が次の表に示されているように決定されます。
予算入力レベル | 予算期間の決定方法 |
---|---|
プロジェクト | プロジェクトの開始日と終了日 |
タスク(タスクの開始日と終了日が入力済) | タスクの開始日と終了日 |
タスク(タスクの開始日と終了日が未入力) | プロジェクトの開始日と終了日 |
集計がPA期間別の場合、集計処理では金額がPA期間に分割されます。予算期間が複数のPA期間に及ぶ場合は、金額が日割で按分されます。
集計がGL期間別の場合、集計処理では次のロジックが使用されます。
金額をPA期間に分割し、予算期間が複数のPA期間に及ぶ場合は日割で按分します。
ステップ1で決められたPA期間の終了日を含むGL期間の金額を集計します。
次の図に、GL期間別の集計の調整の例を示します。
上の図で、ユーザー定義の予算期間は10月27日から11月9日までです。最初の予算期間は10月27日で、2番目の予算期間は10月28日から11月3日、3番目の予算期間は11月4日から11月9日です。予算金額の集計はGL期間別です。集計処理は次のとおりです。
予算金額を週次PA期間に分割します。
10月27日の予算を、PA期間10月21日から10月27日に分割します。
予算期間10月28日から11月3日の予算を、PA期間10月28日から11月3日に分割します。
予算期間11月4日から11月9日の予算を、PA期間11月4日から11月10日に分割します。
ステップ1で決められたPA期間の終了日を含む週次GL期間の金額を集計します。
PA期間10月21日から10月27日に分割された金額を、GL期間10月1日から10月31日で集計します。
PA期間10月28日から11月3日と11月4日から11月10日に分割された金額を、GL期間11月1日から11月30日で集計します。
集計処理では、次の取引約定金額が更新されます。
取引約定直接費
取引約定総原価
集計処理を実行するとき、Oracle Projectsでは、各プロジェクトの取引約定がチェックされ次の変更が発生していないかが調べられます。
新規取引約定が追加されている
取引約定の全部または一部が原価に換算されている(たとえば、発注が仕入先請求書と照合されている)
取引約定のステータスが「未承認」から「承認済」に変更されている
これらの変更のいずれかが発生している場合、取引約定要約金額は削除され再作成されます。
Oracle Projectsの取引約定ビューであるPA_COMMITMENT_TXNS_Vを変更した場合、取引約定内の変更を検査するために「取引約定の変更」クライアント機能拡張も変更する必要があります。
Oracle Projectsでは、次のような累計要約金額が保守されます。
期間累計金額(PTD)
前期金額(PP)
年累計金額(YTD)
プロジェクトまたは開始来累計金額(ITD)
累計値が保守される現行レポート期間も指定します。
前期要約金額とは、前回のレポート期間の期間累計要約金額です。期間累計、年累計および開始来累計金額は、現行レポート期間に関して集計されます。
Oracle Projectsでは、年累計値は、現行レポート期間に関連付けられたGL期間の会計年度を使用して導出されます。
実装時に、累計金額をPA期間またはGL期間のどちらで保守するかを定義します。これは「実装オプション」ウィンドウで指定します。
現行レポート期間は、システム内のすべてのプロジェクトについて金額が集計される期間を定義します。共通のレポート期間により、相互プロジェクト・レポートが容易になります。
プロジェクト要約金額の保守に使用する現行レポート期間は、「PA期間」ウィンドウで設定します。現行レポート期間以降の任意のPA期間を選択できます。
通常、次の2通りのいずれかの方法で現行レポート期間を設定します。
新規取引用の現行オープン期間より前のクローズ済PA期間を使用します。この方法では、プロジェクト要約金額の静的表示と、最後の期間までの履歴表示が提供されます。
取引用にオープンされている現行PA期間を使用します。この方法では、毎日入力されるすべての新規取引の値を更新できるため、プロジェクト要約金額の動的表示が提供されます。
注意: PA期間を定義済である必要があります。
現行レポート期間を照会する手順は、次のとおりです。
「PA期間」ウィンドウにナビゲートします。「レポート期間」ボックスが選択されているPA期間を照会します。これが、現行レポート期間です。
現行レポート期間を変更する手順は、次のとおりです。
「PA期間」ウィンドウにナビゲートします。
「報告期間の設定」ボタンを選択します。
デフォルトを受け入れるか、次回レポート期間を将来の別の期間に変更します。
「OK」を選択します。Oracle Projectsでは、指定した新規レポート期間が以降のプロジェクト要約金額処理およびレポートに使用されます。
必要に応じて、システム内のすべてのプロジェクトに対して「プロジェクト要約金額の更新」処理を発行し、新しい現行レポート期間を使用してプロジェクト要約金額を更新します。詳細は、「プロジェクト要約金額の更新」を参照してください。
「プロジェクト要約金額の更新」処理は、プロジェクト要約金額を新規原価、取引約定および収益取引と任意の新規基本編成予算バージョンで更新する場合に実行します。この処理は、必要に応じて何回でも実行できます。
注意: 「プロジェクト要約金額の更新」処理で財務計画および予算内の予測要約が加算されることを防ぐために、プロジェクトの予測金額は、財務計画タイプまたは予算タイプのいずれかの予測原価あるいは予測収益内で保守する必要があります。
GL期間別の累計金額を保守する場合、「PA期間」ウィンドウで、現行レポート期間として選択しているGL期間の最初のPA期間であるPA期間を選択します。
資源リストを変更した場合で、新規資源リストを使用して取引履歴を資源にマップする場合は、「資源リスト変更後のプロジェクト要約金額の更新」処理を実行します。
前提条件は、次のとおりです。
支出項目を入力して原価を配分します(オプション)。
収益を見越計上してリリースします(オプション)。
新規取引約定を作成します(オプション)。
新規現行予算を作成します(オプション)。
現行レポート期間を設定します。
プロジェクト要約金額を更新する手順は、次のとおりです。
「要求の発行」ウィンドウにナビゲートします。
「PRC: プロジェクト要約金額の更新」処理または「PRC: 資源リスト変更後のプロジェクト要約金額の更新」処理を選択します。
要約金額を更新するプロジェクト範囲またはプロジェクト番号を入力します。異なるプロジェクト範囲に対してこの処理を何回でも発行することを選択できます。
必要に応じて、Oracle Projectsでの更新対象を制御する他のオプションを入力します。
「発行」を選択します。
資源リストの変更後にプロジェクト要約金額を更新する手順は、次のとおりです。
「要求の発行」ウィンドウで「PRC: 資源リスト変更後のプロジェクト要約金額の更新」処理を選択します。
「プロジェクト番号:自」/「プロジェクト番号:至」および「資源リスト名」を入力します。異なるプロジェクト範囲に対してこの処理を何回でも発行することを選択できます。
「発行」を選択します。
注意: 「プロジェクト要約金額の更新」処理では、資源リストのみが使用されます。ユーザーが資源リストを計画資源リストに移行して、Oracle Projectsで資源リスト内の変更を移行済の計画資源リストにコピーすることはできますが、その逆はできません。「プロジェクト要約金額の更新」処理で表示用の金額が正しく集計されるようにするには、当初の資源リスト内で変更を実行する必要があります。
レガシー・システムからOracle Projectsに詳細取引を換算した後、次の処理を使用してプロジェクト要約金額を作成できます。
プロジェクト要約金額の更新
この処理は、換算した詳細取引からプロジェクト要約金額を作成する場合に使用します。
取引要約金額のリフレッシュ
この処理は、大量のプロジェクト詳細取引を換算する場合で、より小さな処理単位で要約金額を作成する場合に使用します。最初に「取引要約金額のリフレッシュ」処理を実行して、プロジェクト要約金額を作成する基になる取引要約金額を作成します。次に「プロジェクト要約金額の更新」処理を実行してプロジェクト要約金額を作成します。
換算後にプロジェクト要約金額を作成する手順は、次のとおりです。
「要求の発行」ウィンドウにナビゲートして、「PRC: プロジェクト要約金額の更新」を選択します。
プロジェクト範囲パラメータを入力します。異なるプロジェクト範囲に対して多くの要求を発行できます。
「発行」を選択します。
最初にプロジェクトの詳細取引から取引要約金額を作成することによって換算した後にプロジェクト要約金額を作成する手順は、次のとおりです。
「要求の発行」ウィンドウにナビゲートして、「PRC: 取引要約金額のリフレッシュ」を選択します。
プロジェクト範囲、期間範囲および支出タイプ区分の各パラメータを入力します。異なるプロジェクト範囲、期間範囲および支出タイプ区分に対して多くの要求を発行できます。
「発行」を選択します。
すべての取引要約金額を作成した後、「PRC: プロジェクト要約金額の更新」処理を実行してプロジェクト要約金額を作成します。詳細は、「プロジェクト要約金額の更新」を参照してください。
次のレポートを使用して、プロジェクト要約金額をトラブルシューティングします。
プロジェクト要約金額がソース詳細を正しく反映していない疑いがある場合は、「プロジェクト要約金額の更新」処理によって生成されたログ・ファイルを調べることからトラブルシューティングを始めるのがよい方法です。この集計ログには、プロジェクト・レベルの集計に関連した次の情報が示されています。
処理の発行パラメータ
集計前後の実績の数
集計前後の各予算タイプの数
集計ログを慎重に調べると、問題が集計処理で発生したか、Oracle Projectsアプリケーションのその他の部分で発生したかに関する証拠が得られます。
「プロジェクト要約金額の更新」レポートは「プロジェクト要約金額の更新」処理によって生成され、処理中に集計されたすべての原価、収益、予算金額および取引約定が示されます。
このレポートには、先日付期間取引も示されます。先日付期間取引とは、そのPA期間が現行PAレポート期間より後の取引です。このセクションに表示される取引は、いずれも「プロジェクト要約金額の更新」処理で集計されておらず、「プロジェクト要約」ウィンドウには反映されません。これらの取引を集計するには、現行レポート期間をこれらの取引のPA期間と等しいかそれより後のPA期間に設定する必要があります。
Oracle Projectsでは、プロジェクト要約金額の更新時に資源別の実績および取引約定が集計されます。
Oracle Projectsでは、各取引が、その賦課先プロジェクトに割り当てられている各資源リスト内の1つの資源に自動的にマップされます。このマッピングは、従業員または仕入先、支出組織、取引の支出タイプに基づいており、取引の入力時に資源を指定する必要はありません。
Oracle Projectsでは、各取引が、資源とその資源グループの組合せに基づいて資源にマップされます。たとえば、「リスク分析」という組織資源を1つの資源リスト内の「労務」および「その他経費」の両方の資源グループの下に入力できます。「リスク分析」組織用のタイムカードは、「労務」資源グループの下の「リスク分析」の資源にマップされ、「リスク分析」組織の経費精算書は「その他経費」資源グループの下の「リスク分析」資源にマップされます。
1つの取引が資源リスト内の複数の資源にマップされる場合があります。たとえば、Marlinの従業員資源と上級コンサルタントという役職資源の両方を労務の資源グループの下に入力した場合が考えられます。上級コンサルタントのAmy Marlinは、この資源リストを使用するプロジェクトに労務費を賦課します。Marlinの労務取引は両方の資源にマップできますが、Oracle Projectsでは、優先ベースのマッピングを活用して資源リスト内のどの資源が各取引にマップされるかを判断することによって各取引が資源リスト内の1つの資源にのみマップされるようにしています。Oracle Projectsでは、各支出タイプ区分ごとに各資源タイプの優先順位が事前に定義されています。具体性の高い資源タイプほど高くランクされ、取引金額の集計に使用されます。
資源タイプ別の優先順位は、次のとおりです。
従業員および仕入先
役職
組織
支出タイプおよびイベント・タイプ
支出カテゴリおよび収益カテゴリ
たとえば、従業員資源は役職資源より前に使用されます。
取引が、資源リストに定義されているどの資源にもマップできないことがあります。Oracle Projectsでは、このような取引は「未分類」資源にマップされます。
取引が未分類資源にマップされていることを発見して、今後はすべての取引が資源にマップされるように資源リストを変更する場合は、適切な資源を資源リストに追加してから、資源リストの変更後にプロジェクト要約金額を更新します。
ステース・レポート用の集計のために資源リストを使用した後、資源リストの変更が必要になる場合があります。その理由として、従業員および組織を資源として使用している場合に会社で新規従業員または組織が定義されたことや、会社の決定で経費が異なる方法で分類されるようになったために支出タイプの使用が無効になることがあります。
資源リストを変更すると、新規資源により、取引の資源へのマッピング方法が変わる場合があります。このような場合、変更前に存在していた資源リストの優先順位を使用してすでに集計済の取引をどのように扱うかを決定する必要があります。過去の集計済取引はそのまま残して新規手順を使用して新規取引を集計することを選択してもかまいません。集計の整合性をあげるために、「PRC: 資源リスト変更後のプロジェクト要約金額の更新」処理を使用することで、その資源リスト内の資源にマップされている過去のすべての取引を再度集計して新規資源の優先順位が使用されるようにすることもできます。
このケース・スタディでは、資源リスト別および期間別のプロジェクトの実績および予算金額の集計を示します。
このケース・スタディでは、プロジェクト要約金額の保守方法およびカスタム・レポートへの使用方法を示します。
Fremont Corporationでは、市場研究を実行してその研究結果を提出する契約を結んでいます。これは、いくつかの異なる資源を必要とする6週間のプロジェクトです。プロジェクト番号はPAR01です。
James Robinsonがプロジェクト・マネージャで、次の表に示したプロジェクト作業分解構造および資源を計画しています。
タスク番号 | タスク名 | 開始日 | 完了日 | 計画資源 |
---|---|---|---|---|
1 | 分析 | |||
1.1 | 現地での顧客インタビュー | Marlin、出張、外部サービス | ||
1.2 | コンピュータ・モデル | |||
1.2.1 | モデル作成 | 上級コンサルタント、社内回収可能 | ||
1.2.2 | テスト実行 | 上級コンサルタント | ||
2 | プレゼンテーション | Robinson、出張 |
Amy Marlinが分析の最初のフェーズを指揮します。このフェーズは、顧客所在地でインタビューを実施するためのものです。顧客所在地はMarlinの事務所とは別の市にあるため、旅費がかかります。Robinsonは、インタビュー処理の専門分野を支援する外部のコンサルティング会社を使用する計画です。仕事を支援する特別な外部のコンサルティング会社を手配したことはまだありませんが、その会社が必要になる日と、外部コンサルティングに使用できる金額はわかっています。
分析の第2フェーズは、顧客インタビューからの入力に基づいてコンピュータ・モデルでテストを作成および実行するためのものです。Robinsonは、このモデルでテストを作成および実行するには上級コンサルタントのスキルが必要なことがわかっていますが、使用可能な資源をまだ探しています。モデルの作成と使用には広範なコンピュータ資源を必要とし、そのためにRobinsonは会社が所有している高性能コンピュータの1つを予約しています。
Robinsonは、分析終了後に結果を顧客に発表します。このプレゼンテーションを行うために顧客所在地に出張します。
上の表には、このプロジェクトの作業分解が示されています。
従業員稼働状況用に、Fremont Corporationでは次の資源リストが使用されています。
従業員および役職別労務、支出タイプ別非労務
組織別労務、支出タイプ別非労務
Oracle Projectsでは、ユーザーがプロジェクト・テンプレートを使用して新規プロジェクトを作成するときにこれらのリストを自動的に割り当てます。これらのリストがプロジェクト・テンプレートに割り当てられているためです。
Fremont Corporationでは、次の表に示された資源リストが定義されています。次の表に、従業員および役職別労務、支出タイプ別非労務の資源リストを示します。
資源グループ | 資源 | 資源タイプ |
---|---|---|
労務 | リスク分析 | 組織 |
データ・システム | 組織 | |
出張 | 航空費 | 支出タイプ |
レンタカー | 支出タイプ | |
外部サービス | コンサルティング | 支出タイプ |
建設 | 支出タイプ | |
資材 | 資材 | 支出タイプ |
社内回収可能 | コンピュータ・システム | 支出タイプ |
現場機器 | 支出タイプ | |
車両 | 支出タイプ | |
その他経費 | 交際費 | 支出タイプ |
機器レンタル | 支出タイプ |
次の表に、従業員および役職別労務、支出タイプ別非労務の資源リストを示します。
資源グループ | 資源 | 資源タイプ |
---|---|---|
労務 | Gray, Donald | 従業員 |
Marlin, Amy | 従業員 | |
労務 | 主コンサルタント | 役職 |
スタッフ・コンサルタント | 役職 | |
出張 | 航空費 | 支出タイプ |
宿泊費 | 支出タイプ | |
食費 | 支出タイプ | |
外部サービス | コンサルティング | 支出タイプ |
建設 | 支出タイプ | |
資材 | 資材 | 支出タイプ |
社内回収可能 | コンピュータ・サービス | 支出タイプ |
現場機器 | 支出タイプ | |
車両 | 支出タイプ | |
その他経費 | 交際費 | 支出タイプ |
用品 | 支出タイプ |
Fremont Corporationでは、次の表に示したPA期間が設定されます。
PA期間 | 開始日 | 終了日 |
---|---|---|
P12-01-95 | 27-NOV-95 | 03-DEC-95 |
P12-02-95 | 04-DEC-95 | 10-DEC-95 |
P12-02-95 | 11-DEC-96 | 17-DEC-95 |
P12-04-95 | 18-DEC-96 | 24-DEC-96 |
P01-01-96 | 25-DEC-95 | 31-DEC-95 |
P01-02-96 | 01-JAN-96 | 07-JAN-96 |
P01-03-96 | 08-JAN-96 | 14-JAN-96 |
P01-04-96 | 15-JAN-96 | 21-JAN-96 |
P01-05-96 | 22-JAN-96 | 28-JAN-96 |
P02-01-96 | 29-JAN-96 | 04-FEB-96 |
P02-02-96 | 05-FEB-96 | 11-FEB-96 |
P02-03-96 | 12-FEB-96 | 18-FEB-96 |
P02-04-96 | 19-FEB-96 | 25-FEB-96 |
P03-01-96 | 26-FEB-96 | 03-MAR-96 |
P03-02-96 | 04-MAR-96 | 10-MAR-96 |
P03-03-96 | 11-MAR-96 | 17-MAR-96 |
P03-04-96 | 18-MAR-96 | 24-MAR-96 |
Robinsonは、次の属性でプロジェクトの原価および収益予算を作成します。
資源リスト | 予算入力方法 | メモ |
---|---|---|
従業員および役職別労務 | 最下位タスク、PA期間 | 資源別予算 |
次の原価予算ワークシートに、直接費予算および総原価予算を示します。
タスク | 資源 | 期間 | 数量 | 単位 | 直接費 | 総原価 |
---|---|---|---|---|---|---|
1.1 | Marlin | P12-02-95 | 30 | 時間 | 1,500 | 3,750 |
出張 | P12-02-95 | 1,000 | 1,200 | |||
Marlin | P12-03-95 | 30 | 時間 | 1,500 | 3,750 | |
出張 | P12-03-95 | 1,000 | 1,200 | |||
外部サービス | P12-04-95 | 5,000 | 5,000 | |||
1.2.1 | 上級コンサルタント | P01-01-96 | 40 | 時間 | 2,000 | 5,000 |
社内回収可能 | P01-01-96 | 500 | 750 | |||
1.2.2 | 上級コンサルタント | P01-02-96 | 80 | 時間 | 4,000 | 10,000 |
2 | Robinson | P01-03-96 | 50 | 時間 | 5,000 | 12,500 |
社内回収可能 | P01-03-96 | 1,000 | 1,000 | |||
出張 | P01-03-96 | 1,500 | 1,800 | |||
合計: 24,000 | 合計: 45,950 |
複数の取引および1つの取引約定がプロジェクトに賦課されています。少数の取引が、プロジェクトの期間中に複数のOracle Projects PA期間にわたって、異なる従業員に賦課されます。プロジェクト番号はPAR01です。この取引を、次の4つの表に示します。
次の取引は、従業員Marlinによってタスク番号1.1と組織「データ・システム」に対して支出終了日10-Dec-2005で賦課されます。
タイプ | 金額 | 直接費 | 総原価 | PA期間 | 従業員および役職別資源マッピング | 組織別資源マッピング |
---|---|---|---|---|---|---|
専門職 | 30(時間) | 1,050 | 3,061 | P12-02-95 | Marlin, Amy | データ・システム |
航空費 | 800 | 800 | 920 | P12-02-95 | 航空費 | データ・システム |
専門職 | 30(時間) | 1,050 | 3,061 | P12-03-95 | Marlin, Amy | データ・システム |
航空費 | 750 | 750 | 863 | P12-03-95 | 航空費 | データ・システム |
次の取引は、従業員Prothiaによってタスク番号1.2.1に対してPA期間P01-01-96に賦課されます。支出終了日は31-Dec-95です。
組織 | タイプ | 非労務組織/資源 | 金額 | 直接費 | 総原価 | 従業員および役職別資源マッピング | 組織別資源マッピング |
---|---|---|---|---|---|---|---|
データ・システム | 専門職 | 40(時間) | 1,000 | 2,915 | 上級コンサルタント | データ・システム | |
コンピュータ・サービス | 情報サービス/コンピュータ | 280 | 280 | 280 | コンピュータ・サービス | データ・システム |
次の取引は、従業員ProthiaによってPA期間P01-02-96に賦課されます。最初の取引はタスク1.2.2に、2番目の取引はタスク2に賦課されます。取引の支出終了日は7-Jan-95です。
組織 | タイプ | 非労務組織/資源 | 金額 | 直接費 | 総原価 | 従業員および役職別資源マッピング | 組織別資源マッピング |
---|---|---|---|---|---|---|---|
データ・システム | 専門職 | 80(時間) | 2,000 | 5,831 | 上級コンサルタント | データ・システム | |
コンピュータ・サービス | 情報サービス/コンピュータ | 350 | 350 | 350 | コンピュータ・サービス | 環境 |
次の取引は、従業員Robinsonによってタスク番号2および組織「環境」に対して支出終了日14-Jan-95で賦課されます。
タイプ | 金額 | 直接費 | 総原価 | PA期間 | 従業員および役職別資源マッピング | 組織別資源マッピング |
---|---|---|---|---|---|---|
専門職 | 50(時間) | 1,500 | 4,373 | P01-03-96 | Robinson, James | 環境 |
航空費 | 1,450 | 1,450 | 1,668 | P01-03-96 | 航空費 | 環境 |
通常、オープン取引約定は現行レポート期間内で認識されます。これをわかりやすく示すために、支出終了日が10-Dec-95のプロジェクトの最初の期間でオープン取引約定が認識されています。次の表に、外部インタビュー・コンサルティング会社に対してPA期間P12-02-95で作成された発注である取引約定を示します。この発注は、Accounts PayableからOracle ProjectsにPA期間P01-03-96でインタフェースされましたが、P12-02-95に転記されました。プロジェクトの最終期間で、この取引約定はクローズされています。取引約定のオープンとクローズの影響は、各提示に反映されています。
タイプ | プロジェクト番号 | タスク番号 | 金額 | 直接費 | 総原価 | 従業員および役職別資源マッピング | 組織別資源マッピング |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コンサルティング | PAR01 | 1.1 | 5,200 | 5,200 | 5,200 | コンサルティング | 管理 |
プロジェクトの直接費合計は$15,430です。総原価合計は$28,522です。合計には、実績と取引約定の両方が含まれます。
Robinsonは、「プロジェクト・ステータス照会」ウィンドウで、プロジェクトPAR01の取引をP01-02-96の現行レポート期間を使用してオンラインで検討します。
注意: この例の目的のために、表はすべて、期間累計(PTD)と年累計(YTD)の予算原価と実績原価、および取引約定金額のみを示しています。
最初に、Robinsonはプロジェクト全体の要約金額を、「プロジェクト・ステータス」ウィンドウで「従業員および役職別労務、支出タイプ別非労務」資源リストを使用して検討します(次の表)。「プロジェクト・ステータス」ウィンドウには、要約実績と予算が1行のみ表示されます。オープン取引約定金額に注意してください。
プロジェクト | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
PAR01 | 10,000 | 6,181 | 15,750 | 9,376 | 5,200 |
次に、Robinsonは「資源ステータス」ウィンドウにドリルダウンして、プロジェクトのために予算編成された主な資源グループ(次の表)を表示します。
資源 | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
労務 | 10,000 | 5,831 | 15,000 | 8,746 | - |
出張 | - | - | - | - | - |
外部サービス | - | - | - | - | 5,200 |
社内回収可能 | - | 350 | 350 | 630 | - |
資源グループごとに、Robinsonは元になる第2レベルの資源、実績および予算にドリルダウンします(次の表)。
資源 | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
労務 | 10,000 | 5,831 | 15,000 | 8,746 | - |
Marlin, Amy | - | - | - | - | |
Robinson, James | - | - | - | - | |
上級コンサルタント | 10,000 | 5,831 | 15,000 | 8,746 | |
出張 | - | - | - | - | - |
航空費 | - | - | |||
外部サービス | - | - | - | - | 5,200 |
コンサルティング | - | - | 5,200 | ||
社内回収可能 | - | 350 | 750 | 630 | - |
コンピュータ・サービス | 350 | - | 630 | - |
Robinsonは、組織別の従業員稼働状況の確認も必要としています。このため、代替資源リスト「組織別労務、支出タイプ別非労務」を選択します。次に、「プロジェクト・ステータス」ウィンドウから「資源ステータス」ウィンドウの第2レベルの資源にドリルダウンします(次の表)。
資源 | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
労務 | - | 5,831 | - | 8,746 | - |
データ・システム | - | 5,831 | - | 8,746 | |
出張 | - | - | - | - | - |
航空費 | - | - | |||
外部サービス | - | - | - | - | 5,200 |
コンサルティング | - | - | 5,200 | ||
社内回収可能 | - | 350 | - | 630 | - |
コンピュータ・サービス | 350 | - | 630 | - |
レポート期間がP01-03-96に変更されると、Robinsonはもう一度プロジェクトPAR01のプロジェクトおよび資源ステータスを「従業員および役職別労務、支出タイプ別非労務」資源リストを使用して検討します。
期間累計および年累計の実績および予算が変更されて、新規レポート期間の実績および予算を反映しています。取引約定金額は前のレポート期間にクローズされたためステータス・ウィンドウにはもう表示されません。
プロジェクト | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
PAR01 | 15,300 | 6,040 | 31,050 | 15,416 | - |
資源 | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
労務 | 12,500 | 4,373 | 27,500 | 13,119 | - |
出張 | 1,800 | 1,668 | 1,800 | 1,668 | - |
外部サービス | - | - | - | - | |
社内回収可能 | 1,000 | - | 1,750 | 630 | - |
資源 | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
労務 | 12,500 | 4,373 | 27,500 | 13,119 | - |
Marlin, Amy | - | - | - | - | |
Robinson, James | 12,500 | 4,373 | 12,500 | 4,373 | |
上級コンサルタント | - | - | 15,000 | 8,746 | |
出張 | 1,800 | 1,668 | 1,800 | 1,668 | - |
航空費 | - | 1,668 | - | 1,668 | |
外部サービス | - | - | - | - | - |
コンサルティング | - | - | - | - | - |
社内回収可能 | 1,000 | - | 1,750 | 630 | - |
コンピュータ・サービス | - | - | - | 630 | - |
プロジェクトの最後の期間中に(P01-03-96)、Robinsonは範囲拡張に関する最新の交渉に基づいた変更オーダーを顧客から受け取ります。この時点ですべての予算を10%増額します。新規予算バージョンの基本編成を作成し、プロジェクト要約金額更新処理を再実行して、プロジェクトのステータスをもう一度検討します。
期間累計および年累計のすべての予算に、10%の増額が反映されています(次の表)。実績は変更されないままです。
プロジェクト | PTD原価予算 | PTD実績原価 | YTD原価予算 | YTD実績原価 | 取引約定金額 |
---|---|---|---|---|---|
PAR01 | 16,830 | 6,040 | 34,155 | 15,416 | - |
プロジェクト実績例外レポートを使用すると、プロジェクト・マネージャは、例外を示すビジュアル・ステータス・インディケータを介してプロジェクトの例外および懸案の要約を表示できます。ステータス・インディケータにより、プロジェクトにとって重要でリスクがある追跡中の懸案を即時に理解できます。ステータス・インディケータは、3つの異なるレベルで追跡されます。
メジャー・レベル: 各メジャーごとに生成されるステータスが、例外として識別されます。ステータス・インディケータは、実績と予算の原価差異およびプロジェクト終了日の見積と予定の差などのキー・メトリックについて報告されます。
キー・パフォーマンス領域レベル: 財務およびスケジュールなどのキー・パフォーマンス領域について、ステータス・インディケータが報告されます。ステータス・インディケータは、特定のキー・パフォーマンス領域内でメジャー・レベルで記録されたすべての例外に基づいて決定されます。
プロジェクト・レベル: プロジェクトに対して1つのステータス・インディケータが使用できます。プロジェクト・レベルのステータス・インディケータは、すべてのキー・パフォーマンス領域の中で最悪のインディケータをプロジェクト・インディケータとして選択することによって決まります。このロジックを変更するには、プロジェクト実績ステータス・クライアント機能拡張を使用できます。
プロジェクト実績例外レポート機能を使用すると、プロジェクトで直面している重要な問題の解決に時間と労力を集中できます。この機能により、問題領域に関する情報が提供され、問題の検出ではなくその解決に労力を集中できます。
単一の例外の詳細にドリルダウンすると、訂正処理のための注釈および催促を入力または検討できます。例外およびキー・パフォーマンス領域のステータスをレポートするには、(メジャーに定義された)パフォーマンス・ルールおよび(キー・パフォーマンス領域に定義された)キー・パフォーマンス領域スコアリング・ルールをプロジェクトに関連付ける必要があります。実装チームがこれらのルールを作成します。
例外を生成し、キー・パフォーマンス領域のスコアを計算してキー・パフォーマンス領域のステータス・インディケータを導出するには、「パフォーマンス・スコアおよび通知の生成」コンカレント・プログラムを使用することができます。 このコンカレント・プログラムは、手動で実行するか、またはビジネス・ニーズに応じて定期的に(たとえば、毎日または週に一度)実行するよう予定できます。単一のプロジェクトについて、最新の例外およびキー・パフォーマンス領域ステータス・インディケータを、例外リスト・ページからオンラインで生成することもできます。
実績例外レポートを設定して、キー・パフォーマンス領域のパフォーマンス・ステータスおよび例外がEメール経由で主要なステークホルダに通知されるようにできます。これを実現するには、ステークホルダに送信するすべての情報を含んだレイアウトの自動レポート・タイプを実装チームで作成する必要があります。「パフォーマンス・スコアおよび通知の生成」コンカレント・プログラムを予定して、指定した受信者に自動ステータス・レポート通知を送信することができます。
注意: プロジェクトがプログラムでもある場合(そのプロジェクにリンクしている他のプロジェクトがある場合)、Oracle Projectsでは、プログラムのすべてのリンク済プロジェクトから積み上げられた日付から予定(日付ベース)メジャーに対する例外を決定します。ただし、Oracle Projectsでは、財務および従事金額の例外は常にプロジェクト・レベルで決定されます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項
『Oracle Projects基礎』のパフォーマンス・スコアおよび通知の生成に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の実績例外レポートに関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』のプロジェクト・パフォーマンス・ステータス例外に関する項
プロジェクトにパフォーマンス・ルールおよびキー・パフォーマンス領域スコアリング・ルールが添付されている場合は、プロジェクトの例外、キー・パフォーマンス領域のステータス、および全体パフォーマンス・ステータスを表示できます。一般に、プロジェクトをテンプレートから作成すると、テンプレートに添付されているパフォーマンス・ルールおよびキー・パフォーマンス領域スコアリング・ルールがプロジェクトに継承されます。
適切な権限があれば、プロジェクトのパフォーマンス・ルールおよびキー・パフォーマンス領域スコアリング・ルールを追加および削除できます。実装チームは、パフォーマンス・ルールおよびキー・パフォーマンス領域スコアリング・ルールを選択できるページへのユーザーのアクセスを有効または無効にすることで、プロジェクトに関してレポートされる例外の、ユーザーによる選択の可否を制御できます。ユーザーは、適切な権限を持っている場合、「パフォーマンス・ルール」ページおよび「キー・パフォーマンス領域のスコアリング・ルール」ページでプロジェクトのルールを追加または削除できます。
注意: 1つのメジャーに対して複数のパフォーマンス・ルールが(異なるカレンダ上などに)存在しており、それらのすべてのルールをプロジェクトに追加すると、キー・パフォーマンス領域のスコアおよびステータスが不自然に高くなる場合があります。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のパフォーマンス・ルールおよび例外の定義に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のキー・パフォーマンス領域およびスコアリング・ルールの定義に関する項
メジャーに対して定義されたパフォーマンス・ルールは、許容値および許容不可値の範囲を示します。評価時にパフォーマンス測定が許容不可値の範囲内にあると、Oracle Projectsによって例外が生成されます。
パフォーマンス・ルールにおいて、パフォーマンス測定のあるしきい値範囲に関連付けられた加重値は、他の加重値と合計され、キー・パフォーマンス領域スコアが計算されます。キー・パフォーマンス領域のステータス・インディケータを決定するため、プロジェクト実績レポートでは、キー・パフォーマンス領域のスコアリング・ルールで定義されたしきい値範囲とスコアが比較されます。最後に、キー・パフォーマンス領域の最悪ケースのステータス・インディケータを使用して、プロジェクトの全体パフォーマンス・ステータスが決定されます。
キー・パフォーマンス領域のステータス、およびプロジェクトの1つのステータス全体を導出する場合は、パフォーマンス・ルールの加重値を定義する必要があります。加重値は乗数ではありません。むしろ、パフォーマンス・ルールの親キー・パフォーマンス領域に渡される値であり、各パフォーマンス測定の適用可能しきい値範囲から導出されます。パフォーマンス例外レポートでは、個別のパフォーマンス・ルールの加重値がキー・パフォーマンス領域レベルで合計されます。その後、キー・パフォーマンス領域スコアリング・ルールのしきい値が適用されて、キー・パフォーマンス領域のステータス・インディケータが決定されます。この処理により、個別のパフォーマンス・ルール・ステータスとキー・パフォーマンス領域のステータスの不一致が認識される場合があります。たとえば、パフォーマンス・ルールによって「リスクあり」のステータスが返されても、キー・パフォーマンス領域では「クリティカル」のステータスが返される場合があります。この状況が発生するのは、すべてのパフォーマンス・ルールにより「リスクあり」の値のしきい値に関連付けられた加重値の合計が、キー・パフォーマンス領域のスコアリング・ルールで「クリティカル」の範囲にあるキー・パフォーマンス領域スコアとなることがあるためです。
「PRC: パフォーマンス・スコアおよび通知の生成」コンカレント・プログラムを使用して、例外生成、キー・パフォーマンス領域スコアの計算および関係者への自動Eメール通知送信の活動をスケジューリングできます。このコンカレント・プログラムによって生成されるキー・パフォーマンス領域のステータス、例外およびEメール通知を確実に一致させ、整合性を確保するために、Oracle Projectsでは、3つのパフォーマンス例外レポート活動がすべて同じ頻度で実行されるようにコンカレント・プログラムを設定することをお薦めします。各活動を異なる頻度でスケジューリングすると、生成される通知には、キー・パフォーマンス領域スコアとの互換性がなく、スコアに一致しない例外が表示される場合があります。
ビジネス・ニーズにより、キー・パフォーマンス領域スコアの計算および自動Eメール通知の送信よりも高い頻度で例外を生成する必要がある場合は、必要に応じてキー・パフォーマンス領域情報をリフレッシュするオプションを選択し、必要に応じてキー・パフォーマンス領域スコアを更新できます。
たとえば、プロジェクト・マネージャが最新の情報を入手できるよう、例外を日次ベースで生成するとします。ただし、キー・パフォーマンス領域スコアの計算と主要関係者へのステータス通知は週次ベースのみで行うとします。この場合、金曜日に生成および送出される通知には、その日現在で生成された例外およびキー・パフォーマンス領域スコアが反映されます。プロジェクト・マネージャが月曜日にオフィスに来て、金曜日以降に追加の例外が生成されたことを認識し、キー・パフォーマンス領域スコアおよびステータスに対するそのインパクトを特定する必要がある場合、そのマネージャはリフレッシュ・オプションを選択して、キー・パフォーマンス領域スコアを即時更新できます。Eメール通知は、コンカレント・プログラムが手動または定期ベースで実行された場合にのみ生成されます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のパフォーマンス・スコアおよび通知の生成に関する項
『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項
プロジェクトのパフォーマンス例外レポートで使用されるカラー・コード化されたインディケータは、キー・パフォーマンス領域のメジャーおよびステータスの値に関連付けられた重要度を示します。例外アイコン・ステータス、レコードの注釈、または実行する必要がある訂正処理をクリックすると、例外の詳細にドリルダウンできます。また、訂正を追跡することもできます。
例外に入力した各コメントは、名前、日付および時刻別に記録されます。1つの例外に対して複数のコメントを入力できます。たとえば、重大な例外または原価差異が発生した場合、財務アナリストに説明を求めるコメントを入力できます。その後、財務アナリストが応答を入力できます。後にこの例外の詳細に戻り、追加のノートまたはコメントを入力して例外の追跡をクローズできます。
ページ・レイアウト機能を使用すると、プロジェクトの関係者に送信される自動ステータス・レポートの例外を表示できます。
注意: 例外の詳細はグローバル通貨で表示されます。
Oracle Projectsでは、「PRC: パフォーマンス・スコアおよび通知の生成」コンカレント・プログラムの実行時に作成される例外履歴が格納されます。生成された最新の例外のみを表示できます。格納された例外をデータベースから定期的に削除してシステムのパフォーマンスを向上するには、パージの期間を指定して、「PRC: パフォーマンス・スコアおよび通知の生成」コンカレント・プログラムを実行します。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のパフォーマンス・スコアおよび通知の生成に関する項
『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項
自動ステータス・レポート通知をEメール経由で送信して、プロジェクトのステークホルダに対してプロジェクトの状態を定期的に更新することができます。通知を生成するには、実装チームが最初に自動生成方法を持った新規レポート・タイプを作成する必要があります。このレポート・タイプには、懸案のリスト、変更オーダー、キー・パフォーマンス領域の要約情報、例外のリストおよび出来高グラフを含むことができるカスタマイズ・コンテンツを含む必要があります。プロジェクト・テンプレートにすでにオプションとレポート・タイプが定義されている場合は、そのテンプレートから作成するプロジェクトに設定オプションが継承されます。テンプレート・レベルで定義されたレポート・タイプを使用するか、プロジェクト用の選択を上書きすることができます。自動ステータス・レポート通知を受け取る受信者を指定することができます。
カスタマイズされた自動ステータス・レポート通知用のレポート・タイプを、「キー・パフォーマンス領域のスコアリング・ルールおよび通知」ページから添付できます。指定する受信者は、プロジェクト・チームのメンバーを含むことができます。あるいは、プロジェクトの外部者でもかまいません。自動ステータス・レポート通知を手動で送信または予定するには、「PRC: パフォーマンス・スコアおよび通知の生成」コンカレント・プログラムを使用します。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のパフォーマンス・スコアおよび通知の生成に関する項
『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項
出来高管理は、開始から完了までプロジェクトの実績を測定して報告するために使用される方法論です。この方法論では、プロジェクトを予定どおりに予算の範囲内で完了するように、様々なプロジェクト管理処理を統合して原価管理と予定管理が結合されたシステムを提供します。
出来高管理では、プロジェクトの状態を判別するために、プロジェクト範囲、作業および予算の数学的関係を理解してプロジェクトを管理する方法が提供されています。出来高の計算に使用されるメトリックにより、プロジェクトのTRUEの状態に関する知識を得ることができます。また、様々な出来高メトリックを使用してプロジェクトの傾向を監視することもできます。
Oracle Project Managementでは、次の標準化された出来高メトリックがサポートされます。
計画値(PV): 活動の計画原価。計画値は予定作業の予算原価(BCWS)とも呼ばれます。
出来高(EV): 実際に実行された作業の値。出来高は実行済作業の予算原価(BCWP)とも呼ばれます。
実績原価(AC): 活動を達成する際に発生した原価。実績原価は実行済作業の実績原価(ACWP)とも呼ばれます。
出来高を測定して報告するには、最初にタスクの進捗情報を回収する必要があります。Oracle Projectsを使用すると、再計画、予測およびレポートのためにタスク、割当済資源および成果物から進捗を回収することができます。
進捗情報には、実績従事と実績原価、完了見積(ETC)、見積日と実績日、および実質完了率が含まれます。出来高は、タスクの予算値および達成された作業を表す進捗情報を使用して計算されます。
プロジェクトの出来高は、実際に達成された作業から導出され、それが次に実質完了率から導出されます。詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の実質完了率の導出に関する項を参照してください。
Oracle Projectsの実績レポートには、基本メトリックと導出メトリックの両方が提供されます。これらのメトリックにより、プロジェクトの進捗を客観的に見通すことができます。
基本メトリックとは、基本的な出来高計算です。次のものが含まれます。
実績原価: 分析日現在で完了済のすべての作業を達成するための原価金額。
現行予算: プロジェクトまたはタスクに割り当てられたすべての予算の合計。計画従事または原価の値として表現できます。現行予算は、完成時総予算(BAC)とも呼ばれます。
出来高: 完了した作業の場合、この値は、その作業を完了するための当初予算原価または従事を示します。
出来高 = 現行予算 x 実質完了%
完了見積: 残っている作業の量。残りの計画、完了計画および出来高の各方法を使用して計算できます。
完了率: 特定メジャーの累計使用済実績量と、タスクまたはプロジェクトを完了するために必要な見積量とに基づいたパフォーマンスのメジャー。
実質完了率: 実行済の作業のパーセントで、タスクまたはプロジェクトの進捗を示し、完了率に基づいて計算されます。
使用率: 特定メジャーの累計使用済実績量と、当初計画された消費量とに基づいたパフォーマンスのメジャー。
計画値: 分析日までの合計予算原価。
Oracle Project Managementでは、作業計画体系と財務体系に基づいた出来高が報告されます。2つの体系の関係によっては、出来高レポート数が同じまたは異なる場合があります。体系の関係の詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の財務体系の実質完了率の導出に関する項を参照してください。
導出メトリックは、出来高のベース・メジャーである、計画値、実績原価および現行予算を使用して計算されます。基本メトリックと同様に、これらのメトリックでは実績データと計画データが継続して比較されます。たとえば、原価パフォーマンスでは出来高と実績原価、予定パフォーマンスでは出来高と計画値が比較されます。Oracle Projectsでは、これらのメトリックが提供する差異と指数を使用して、作業分解構造に対するパフォーマンスに関する報告が行われます。
導出メトリックには、次のものが含まれます。
出来高予定差異(SV) = 出来高 - 計画値
予定パフォーマンス指数(SPI) = 出来高 / 計画値
出来高原価差異(CV) = 出来高 - 実績原価
原価パフォーマンス指数(CPI) = 出来高 / 実績原価
完了パフォーマンス指数(TCPI) = (現行予算 - 出来高) / (現行予算 - 実績原価)
完了時差異率(VAC%) = (予測原価 - 現行予算) / 現行予算
この例では、ある会社に開始日と終了日がそれぞれ2004年9月と2005年7月のプロジェクトがあります。このプロジェクトを指定された期限内に正常に完了するために、プロジェクト・マネージャは、実績原価や計画値などの様々な値を記録し計算しています。これらの値が、プロジェクトの実績予測とリスク要因の分析に役立つことになります。
次の表に示した2005年2月の値を検討します。
メトリック | 値 |
---|---|
実績原価 | $125K |
計画値 | $100K |
現行予算 | $200K |
実質完了% | $37.5K |
この値から、次の表に示した導出メトリックが計算されます。
出来高メトリック | 計算 | 説明 |
---|---|---|
出来高 | 現行予算 * 実質完了% = 200 * 37.5 = $75K | この値は、プロジェクトが実行中であることを示しています。 |
出来高原価差異 | 出来高 - 実績原価= 75 -125 = -50 | 負の値は、実績原価が実行済作業の計画原価を超えていることを示しています。 |
出来高予定差異 | 出来高 - 計画値 = 75 -100 = -25 | 負の値は、プロジェクトが予定より遅れていることを示しています。 |
原価パフォーマンス指数 | 出来高 / 実績原価 = 75 / 125 = .60 | この値は、支出した1ドルに対して60セント分の作業のみが実行されたことを示しています。この情報は、プロジェクトの初期段階で予測のために使用できます。 |
予定パフォーマンス指数 | 出来高 / 計画値 = 75 / 100 = .75 | この値は、計画した1ドルに対して75セント分の作業のみが完了していることを示しています。 |
完了パフォーマンス指数 | 現行予算 - 出来高 / 現行予算 - 実績原価 = 200 - 75 / 200 -125 = 1.67 | この指数は、予算従事または原価内で作業を完了するために必要な効率レベルを示しています。 |
出来高メトリックは、次の際に使用および表示できます。
プロジェクト進捗の評価時
プロジェクト実績の追跡および検討時
予算および予測の作成時
プロジェクトの管理時
出来高は、タスクで回収された進捗から導出されます。進捗情報は財務体系をとおして積み上げられ、完了作業の出来高の報告に使用されます。出来高情報は作業計画体系および財務体系のすべてのレベルに積み上げられます。この積上は、原価、従事、期間および手動入力などの様々なタスク加重方法に基づいています。
作業分解構造別の詳細な出来高分析は、差異のソースをアラートとして識別するために役立ちます。アラートは、プロジェクト・マネージャがプロジェクトを予定どおり予算内で完了するために適時の訂正処理を行う際に役立ちます。出来高メトリックを比較すると、原価と予定に基づいてプロジェクトの実績を反映する差異および指数を決定することができます。これらのメトリックの値を、プロジェクトのすべてのレベルでプロジェクト・ステータス・レポートに含めることができます。
現在のプロジェクト実績の評価に加えて、これらの出来高メトリックおよび差異により、プロジェクトの原価と予定を予測するプロジェクト予測用の入力が形成されます。この予測手法は、報告されたメトリックを活用してプロジェクトの結果を正確に予測します。達成した追跡作業を、予定作業および予算作業と比較すると、プロジェクトの最終原価と見積完了日が正確に決まります。
関連項目