Oracle Project Managementユーザー・ガイド リリース12 E06006-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、Oracle Projectsで予算および予測を作成および管理する方法を説明します。
この章では、次のトピックについて説明します。
予算または予測とは、プロジェクトの財務業績の見積です。予算および予測を作成すると、プロジェクト期間全体を通してプロジェクトの財務業績を計画して管理できます。1つのプロジェクトに対して複数の予算と予測を作成でき、異なるプロジェクト計画が財務に与える影響をモデル化できます。また、予算および予測を使用すると、「プロジェクト実績レポート」や「プロジェクト・ステータス照会」などのレポート・ツールを使用し、予算金額や予測金額を実績金額と比較することによって、プロジェクトの業績とステータスを継続的に記録できます。
次の図に、Oracle Projectsでの予算作成の処理フローを示します。
予算フロー
予算定義処理フローの最初のステップは、プロジェクトを作成することです。ソース・プロジェクトまたはプロジェクト・テンプレートになんらかの財務計画バージョンが存在する場合は、それがOracle Projectsにより新規プロジェクトにコピーされます。プロジェクトの作成後、作業計画とスタッフ計画を作成および更新してから、初期予算を作成できます。
次に、新規予算バージョンの名称と摘要を入力して初期予算バージョンを作成します。次の3つのオプションから1つ選択して予算を作成できます。
第1のオプションは、予算金額を作業計画、スタッフ計画または財務計画から生成することです。オープン取引約定、請求イベントおよび変更文書など、その他のソースを予算に貢献させるかどうかも選択できます。
第2のオプションは、予算金額を直接入力することです。入力した数量から原価および収益金額を計算するように選択できます。
第3のオプションは、プロジェクトの既存の計画バージョンから金額をコピーすることです。
予算バージョンの更新には、複数のオプションが存在します。パーセントを指定して数量、直接費レート、間接費レートおよび請求レートを増減できるように、修正オプションを選択できます。また、数量、レート、原価および収益金額を直接編集することも可能です。期間別に計画している場合、Oracle Projectsでは、編集した金額は各計画資源に関連付けられている分割曲線に基づいて期間間で自動的に配分されます。数量、原価、収益またはレートを更新すると、編集した金額に依存する他のすべての金額が自動的に再計算されます。
一括予算生成用にバッチ・コンカレント・プログラム「PRC: 財務計画金額の生成」を使用できます。このバッチ・コンカレント・プログラムを使用すると、予算生成ソースおよび予算生成方法のデフォルト値が計画設定、タスクおよび資源から取得されます。プロジェクト管理者は、すべてのプロジェクトまたは一定範囲のプロジェクトに対してプログラムを定期的に実行するように予定を作成できます。
予算バージョンの生成後、予算金額の追加入力、生成済金額の上書き、数量またはレートのパーセント修正(前述)を手動で行うことができます。また、いつでも予算を再生成し、生成ソースで行われた変更内容を取り込むように選択できます。
注意: 生成オプションを定義する際に、手動で追加した予算明細を予算の再生成時に保持できるようにオプションを選択できます。
処理フローの次のステップは、初期予算バージョンの基本編成を作成することです。基本編成の作成は、発行済で現在作業中の予算バージョンを承認する処理です。予算承認は、自動的に、またはワークフローを介して行うことができます。
注意: Oracle Projectsでは、特定の基準が満たされている場合、承認済予算の初期基本編成から初期予測バージョンが自動的に作成されます。詳細は、「予測の作成」を参照してください。
予算の財務計画タイプが「承認済予算」計画タイプとして指定されている場合、実装チームは財務計画タイプ用のオプションを有効化できます。これにより、ユーザーは初期予算基本編成の作成後に、作業中のバージョンを編集して発行できるようになります。このオプションが有効化されていない場合、承認済予算を更新するには、変更による財務インパクトを記録する変更オーダーを作成し、予算における変更オーダーの財務インパクトを実装する必要があります。
重要: 予算管理および予算統合機能を使用する予算を作成する場合、作業計画、スタッフ計画および他の財務計画から自動的に予算を生成できるようにする機能は使用できません。また、変更文書の財務インパクトを実装可能にする機能も使用できません。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の期間プロファイルに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の分割曲線に関する項
次の図は、Oracle Projectsで予測を作成するための処理フローを示しています。
予測フロー
Oracle Projectsで予測を定義する処理フローの最初のステップでは、承認済予算計画タイプの初期予算バージョンの基本編成を作成します。Oracle Projectsでは、次の基準に一致する場合、承認済予算計画タイプの初期基本編成から初期予測バージョンが自動的に作成されます。
予測計画タイプは、主原価予測または主収益予測のどちらかとして指定されます。
計画タイプの予測バージョンは存在しません。
Oracle Projectsでは通常、承認済予算の初期基本編成から初期予測が作成されますが、初期予測を手動で作成するか、または他のソースから初期予測を生成することもできます。これらのソースには、作業計画、スタッフ計画、作業数量、他の財務計画および実績金額が含まれます。
Oracle Projectsの予測機能を使用すると、プロジェクト・マネージャは、必要な見積原価とプロジェクトの後半で実現される収益だけでなく、支出される原価および期日までに実現される収益の金額を判断できます。予測は、実績金額と完了見積(ETC)金額の組合せからなります。実績金額は、期日までにプロジェクトで記録された実績従事、数量、原価および収益金額です。ETC金額は、プロジェクトの完了に必要な見積従事、数量、原価および収益金額を表します。予測は定期的に再生成して、最新の実績金額を含めて完了見積金額を再決定できます。予測に含まれる実績金額を編集できません。完了見積金額のみを編集できます。
予測を生成する際、実績金額を含める期間を選択できます。次のソースから完了見積金額を導出するように選択できます。
財務計画
作業計画
スタッフ計画
作業数量
発生した実績金額の平均
変更文書
オープン取引約定
請求イベント
または、完了見積金額を直接入力することもできます。
プロジェクトが実行されると、プロジェクトに実績金額が賦課されます。このため、更新された予測または新規予測を定期的に準備する必要があります。個々の予測はアドホック・ベースで調整または再生成できます。たとえば、作業計画またはスタッフ計画の実質的な変更が発生した場合に予測を再生成できます。計画バージョンのコンテキストから予測を再生成した場合は、完了見積期間金額に手動で追加されたすべての予測明細を保持できます。
バッチ・コンカレント・プログラム「PRC: 財務計画金額の生成」を一括予測生成に使用できます。バッチ・コンカレント・プログラムを使用すると、Oracle Projectsは、予測生成ソースと方法のデフォルト値を計画設定、タスクおよび資源から取得します。プロジェクト管理者は、すべてのプロジェクトまたは特定の範囲のプロジェクトに対して定期的にプログラムを実行するように予定できます。
予測を再生成するだけでなく、予測バージョンを更新するオプションもいくつかあります。数量、直接費レート、間接費レートおよび請求レートを、パーセントで増加または減少できる調整オプションを選択できます。また、数量、レート、原価および収益金額を直接指定することもできます。期間によって計画している場合、Oracle Projectsは、各計画資源に関連する分割曲線に基づいて複数の期間全体に指定した金額を自動的に分割します。数量、原価、収益またはレートを更新すると、Oracle Projectsは、指定金額に従属しているその他のすべての金額を自動的に再計算します。
処理の最終ステップでは、予測バージョンを承認します。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の期間プロファイルに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の分割曲線に関する項
予算または予測を定義するには、計画タイプをプロジェクトに追加し、その計画タイプに対して計画バージョンを作成します。計画タイプは、予算または予測の特定のタイプです(たとえば、承認済原価予算、収益予測、入札など)。計画バージョンを作成して、計画タイプに対する特定の計画インスタンスまたはシナリオを定義します(たとえば、提示済契約条件に基づく原価予算バージョン、設計見積に基づく原価予測バージョンなど)。
1つのプロジェクトに複数の計画タイプを追加したり、1つの計画タイプに対して複数の計画バージョンを作成できます。予算および予測の各バージョンには、バージョンを識別するために番号が割り当てられます。各バージョンに名前を付けることもできます。次の図に、これらの関連を示します。
計画設定、通貨設定およびレート予定表などの計画オプションを、プロジェクト、計画タイプ(プロジェクトのコンテキスト内)および計画バージョンの各レベルで定義できます。予算および予測生成用の計画オプションは、計画タイプ・レベル(プロジェクトのコンテキスト内)および計画バージョン・レベルで定義できます。金額(数量、原価および収益)を入力できるのは、計画バージョン・レベルのみです。
関連項目
Oracle Projectsでは、1つのプロジェクトに対して、原価および収益の予算と予測の様々な組合せを作成できます。プロジェクトに計画タイプを追加するときに、計画タイプの対象を、原価金額のみ、収益金額のみ、または原価と収益の両方のいずれかから選択できます。計画タイプの対象が原価と収益である場合は、原価と収益に関して、同じ計画バージョンで同時に計画するか、または異なる計画バージョンで別々に計画するかを選択できます。詳細は、「プロジェクトへの計画タイプの追加」を参照してください。
予算と予測の入力、表示およびレポート作成時の詳細レベルは、次の要素により決定されます。
計画バージョン金額を入力するために選択した計画レベル
計画バージョン金額を資源で分類するように選択するかどうか
計画バージョン金額を入力するために選択した期間分割(ある場合)
計画レベルは、予算および予測金額を入力するプロジェクトの財務体系のレベルを表します。計画レベル・オプションにより、異なる詳細レベルで予算および予測金額を取得する様々な計画バージョンを作成できます。たとえば、最下位タスク・レベルで詳細原価金額を取得する1つの予算バージョン、最上位タスク・レベルで要約原価金額を取得する別の予算バージョン、およびプロジェクト・レベルで収益金額合計を取得する第3の予算バージョンを作成できます。
予算管理および予算統合機能を使用しない予算および予測を作成する場合は、次に示す最下位レベルの計画レベル・オプションのいずれかを選択して、財務体系の任意のレベルで予算および予測金額を入力するように選択できます。
プロジェクト
最上位タスク
最下位タスク
「最下位タスク」オプションを選択すると、最上位タスク、中央レベルのタスクおよび最下位タスクを含むすべての財務体系レベルで金額を入力できます。財務体系の同じ分岐内にある複数のタスク・レベルで金額を入力することもできます。Oracle Projectsでは、各タスク・レベルで入力された金額が、プロジェクトの合計金額に積み上げられる増分金額として処理されます。
予算管理および予算統合機能を使用する予算を作成する場合は、次のいずれかの計画レベルで予算金額を入力するように選択できます。
プロジェクト
最上位タスク
最下位タスク
最上位タスクおよび最下位タスク
「最上位タスクおよび最下位タスク」オプションを選択すると、最上位タスクと最下位タスクを組み合せて金額を入力できます。たとえば、最上位タスク・レベルで金額を入力する財務体系のいくつかの分岐と、最下位タスク・レベルで金額を入力する他の分岐を設定できます。財務体系の同じ分岐内で最上位タスク・レベルと最下位タスク・レベルの両方には金額を入力できません。
計画資源リストに従って分類された詳細な予算金額および予測金額を入力したり、分類されていない(要約)金額を入力できます。
分類済金額
分類済金額は、計画資源によって入力する金額です。計画資源は、プロジェクト作業を計画して追跡するために定義する資源(労務、サービス、機器およびその他品目)の組合せです。
重要: 予算管理および予算統合を使用する予算を作成する場合、計画資源リストを使用して予算金額を分類することはできません。かわりに、標準的な2レベルの資源リストを使用する必要があります。
様々な計画資源の数量を、様々な単位で入力できます。ただし、「時間」の単位を持つ数量のみが、合計に積み上げられます。Oracle Projectsでは、資源区分が「機材」の資源の時間は、資源区分が「個人」の資源の時間とは別に積み上げられます。
任意の計画レベルに対して分類済金額を入力でき、別のプロジェクトの別の計画資源リストを選択することもできます。たとえば、労務費を入力するとき、小規模な研究開発プロジェクトの場合は従業員別に入力し、大規模な設計プロジェクトの場合は組織別に入力できます。
未分類金額
未分類金額は、プロジェクトまたはタスク・レベルの合計で入力する金額です。未分類金額を入力する場合は、プロジェクトまたはタスクに対して1つの予算または予測明細を入力します。未分類金額は、単一の計画資源品目の金額、またはいくつかの計画資源品目(たとえば、労務、支出および使用費)の合計金額を表します。未分類金額を入力する場合、Oracle Projectsは「通貨」の単位を使用します。
注意: 計画資源リストを使用する予算に未分類の金額を入力する場合、「時間」の単位を使用して金額を入力できます。時間の単位を使用して計画資源の金額を入力するには、「個人」資源区分を選択する必要があります。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の資源および資源リストに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
プロジェクトまたはタスクの期間中の予算金額および予測金額(完了時予算または予測)を合計で入力したり、期間ごとに金額を入力できます。期間ごとに入力する場合は、分類済の予算と予測、または分類されていない予算と予測について金額を入力できます。
予算または予測は、次のいずれかの期間によって決められます。
PA期間: Oracle Projectsで確定済みの期間
GL期間: Oracle General Ledgerで確定済みの期間
なし(完了時予算または予測)
注意: 予算管理機能を使用する予算を作成する場合、期間分割に「日付範囲」を使用する予算は作成できません。
注意: 予算統合機能を使用する予算を作成する場合は、期間分割に「GL期間」を使用する必要があります。
計画タイプ(プロジェクトのコンテキスト内)および計画バージョンごとに異なる期間分割を選択できます。たとえば、PA期間ごとに詳細原価予算バージョンを作成し、GL期間ごとに要約原価予算バージョンを作成し、プロジェクト期間に対して収益予算を作成できます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のOracle Projectsでの日付処理に関する項
期間プロファイルは、予算および予測を編集する際にOracle Projectsによる期間のグループ化および表示の方法を指定するために使用します。期間プロファイルは、金額を入力できる期間には影響を及ぼしません。金額を入力できる期間は、予算または予測明細の開始日と終了日によって決定されます。
実装チームは、期間プロファイルがPAまたはGL期間のどちらに基づくかを指定し、期間の範囲を定義することによって期間プロファイルを作成します。期間プロファイルでは、1つ以上の期間グループに含めるPAまたはGL期間の数を指定します。1つの期間プロファイルは、様々な期間の最大1,000の期間グループで構成できます。
注意: Oracle Projectsは、2つの事前定義済期間プロファイルを備えています。1つはPA期間、もう1つはGL期間に基づきます。どちらの期間プロファイルにも、52の個別の期間グループが含まれます。
期間プロファイルは、プロジェクト、計画タイプ(プロジェクトのコンテキスト内で)および計画バージョンの各レベルでプロジェクトに関連付けることができます。プロジェクトに対して選択した期間プロファイルが、プロジェクトに追加するすべての計画タイプのデフォルト期間プロファイルとなります。計画タイプの期間プロファイルは、計画タイプに対して作成するすべての計画バージョンのデフォルト期間プロファイルとなります。計画タイプ・レベルおよび計画バージョン・レベルで、デフォルト期間プロファイルの選択を上書きできます。
注意: 予算管理および予算統合機能を使用する予算および予測を作成する場合は、期間プロファイルを使用して、Oracle Projectsによる期間のグループ化および表示方法を指定できません。
Oracle Projectsでの期間プロファイルの使用方法の詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の期間プロファイルに関する項を参照してください。
関連項目
実装チームは、分割曲線を作成して、PAまたはGL期間の範囲にわたる数量、原価および収益金額をOracle Projectsで自動的に配分するために使用する配賦ファクタを導出します。Oracle Projectsでは次の場合、予算および予測金額の配分に分割曲線が使用されます。
PAまたはGL期間で期間分割された予算または予測バージョンの金額を生成する場合
以前に金額が入力されていない予算または予測明細の金額を入力する場合
注意: 予算または予測明細にすでに金額が存在する場合、Oracle Projectsでは、既存の期間明細金額に基づいて入力済の金額が各期間に自動的に配賦されます。
「予算明細の編集」または「予測明細の編集」ページで、計画明細における既存の金額の再配分を選択する場合
PAまたはGL期間で期間分割された計画バージョンに、変更文書の財務インパクトを含めるか、または実装する場合
注意: Oracle Projectsでは、作業計画資源割当の計画数量の配分にも分割曲線が使用されます。詳細は、「タスクへの資源割当に関する数量計画および原価の定義」を参照してください。
分割曲線は、資源区分および計画資源に関連付けられます。資源区分に関連付けられた分割曲線は、その資源区分のすべての計画資源に対するデフォルトの分割曲線となります。計画資源に割り当てられたデフォルトの分割曲線は、予算または予測明細の詳細の編集時に上書きできます。
注意: 予算管理および予算統合機能を使用する予算を作成する場合は、分割曲線を使用して予算金額を配分できません。
Oracle Projectsでの分割曲線の使用方法の詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の分割曲線に関する項を参照してください。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
Oracle Projectsの予算管理と予算統合機能を使用する予算を設定できます。予算管理を使用すると、プロジェクト原価予算に基づいて、プロジェクトに対して入力された費用取引約定の取引を監視および管理できます。予算統合機能を使用すると、プロジェクトの予算をOracle General Ledgerの予算と統合できます。
重要: 予算管理機能および予算統合機能を使用する予算を作成するには、「予算管理と予算統合を使用した予算の作成」に説明されている処理および手順に従う必要があります。
関連項目
Oracle Projectsで予算と予測を定義し、予算または予測の明細ごとに直接費、総原価および収益を計算できます。金額の計算は、入力した数量と金額、および予算または予測のレート予定表計画オプションで原価と収益に対して指定したレート予定表のレートに基づきます。
実績レートまたは計画レートのいずれかの使用を選択して、予算編成と予測に使用する原価および収益金額を決定できます。実績レートは、Oracle Projectsで支出項目の実績原価および収益金額の計算に使用されるレートです。計画レートは、計画用に特別に定義するレートです。Oracle Projectsにおける財務計画用レートの決定と使用の概要は、『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画へのレートの使用に関する項を参照してください。
予算または予測明細について、原価および収益金額の計算に使用するデフォルト・レート(直接費レートおよび請求レートなど)を上書きできます。また、デフォルトの計算ロジックを上書きし、予算計算機能拡張を使用して独自の計算ルールを定義することも可能です。たとえば、数量の入力時に直接費、総原価または収益を計算する計算ルールを定義できます。機能セキュリティと計画設定で選択する金額入力オプションを使用すると、計算値を手動で更新可能かどうかを制御できます。
Oracle Projectsの予算および予測修正機能を使用すると、予算または予測バージョンの金額を入力または生成した後に、そのバージョンを更新できます。修正機能により、修正対象の予算または予測構成要素(間接費レートなど)を選択し、修正率を指定し、オプションで改訂済金額を取得するための新規計画バージョンを作成できます。
注意: 予算管理および予算統合機能を使用する予算の作成時には、予算レート予定表の計画オプションの使用、予算明細のレートの上書き、または予算バージョンに対する修正率の適用はできません。
関連項目
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算計算機能拡張に関する項
Oracle Projectsには、予算および予測のコピーに関して次の機能があります。
プロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクトをコピーして新規プロジェクトを作成する場合、Oracle Projectsによりプロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクトの予算および予測が新規プロジェクトに自動的にコピーされます。
ある計画バージョンを作成または変更する場合、同じプロジェクトの別の計画バージョンから金額をコピーできます。
関連項目
計画金額を複数の取引通貨で入力できるように予算および予測を作成できます。複数の取引通貨で金額を入力すると、Oracle Projectsでは、定義した換算属性に基づいて、取引金額がプロジェクト通貨とプロジェクト機能通貨に自動的に換算されます。
レート予定表を複数通貨で定義できます。計画の予算または予測バージョンを複数通貨で使用可能にすると、Oracle Projectsでは金額の計算に取引通貨としてレート予定表通貨が使用されます。
注意: 予算管理と予算統合機能を使用する予算を作成するときは、計画金額を複数取引通貨で入力できません。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』のレート予定表定義に関する項
予算の基本編成バージョンまたは承認済予測バージョンの作成は、レポートや会計に使用する予算または予測を承認する処理です。予算を「プロジェクト・ステータス・レポート」、「プロジェクト実績レポート」またはプロジェクト請求に使用する前に、作業中予算バージョンを発行して基本編成を作成する必要があります。予測を「プロジェクト・ステータス・レポート」レポートまたは「プロジェクト実績レポート」に使用する前に、作業中予測バージョンを発行して承認する必要があります。Oracle Projectsでは、各基本編成または承認済予測が個別の計画バージョンとして保守されます。
関連項目
Oracle Projectsでは、ロール基準セキュリティおよび機能セキュリティを使用して、予算および予測機能へのアクセスを制御します。予算および予測機能にアクセスするには、職責が割り当てられ、適切な予算および予測機能が割り当てられたOracle Projectsロールを持つ必要があります。
予算および予測のバージョン編集、基本編成の作成や、計画バージョンに関連付けられている計画タイプの計画区分が「予算」であるか「予測」であるかと計画タイプが承認済予算として指定されているか主原価予測として指定されているかに基づく予測の承認などの機能を実行できます。また、外部システムからインポートされた予算金額と予測金額の更新を制御することもできます。
セキュリティの編集および保守機能を使用すると、予算および予測情報を更新および表示できます。編集または保守アクセス権限がない場合、予算および予測を表示するための表示アクセス権限の付与を受ける必要があります。
承認済予算の更新を制御するには、初期基本編成の作成後の手動編集を許可するかどうかのオプションを選択することもできます。「承認済予算」財務計画タイプの「初期基本編成後の編集を許可」オプションが有効化されている場合は、初期の予算基本編成を作成した後に作業中のバージョンを編集して発行できます。ただし、このオプションが有効化されていない場合、承認済予算を更新するには、変更の財務インパクトを記録する変更オーダーを作成し、変更オーダーの財務インパクトを予算に実装する必要があります。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のAPI 管理に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のOracle Projectsの機能セキュリティに関する項
この項では、Oracle Projectsの予算管理および予算統合機能を使用せずに、予算と予測を作成する処理を説明します。これらの機能を使用した予算の作成方法は、「予算管理と予算統合を使用した予算の作成」を参照してください。
計画オプションは、予算および予測の各バージョンを作成するためのテンプレートを提供します。計画オプションを使用すると、予算および予測の各バージョンを迅速に作成でき、新規バージョンを作成するたびに、計画設定、通貨設定、レート予定表、生成オプションおよびMicrosoft Excelオプションを選択する必要がなくなります。
計画バージョンへの計画オプションの定義を支援するため、次のレベルで計画オプションを定義できます。
プロジェクト・テンプレートおよびプロジェクト: プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに定義する計画オプションは、プロジェクトに追加する計画タイプのデフォルトの計画オプションとなります。
計画タイプ: プロジェクトに追加される計画タイプに対して定義する計画オプションは、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトからのデフォルトの計画オプションを上書きし、計画タイプに作成する計画バージョンに対するデフォルトの計画オプションとなります。
計画バージョン: 予算または予測のバージョンに定義する計画オプションは、プロジェクトに追加される計画タイプからのデフォルトの計画オプションを上書きします。
プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトを設定するときに、計画オプションを定義できます。計画タイプをプロジェクトに追加するとき、および計画タイプに計画バージョンを作成するときに、計画オプションを定義および編集できます。
注意: 予算および予測生成オプションは、プロジェクトのコンテキスト内の計画タイプ、および計画バージョンに対して定義できます。生成オプションは、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに対しては定義できません。
また、Microsoft Excelスプレッドシート・レイアウトは、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトのコンテキスト内の計画タイプに対して指定できます。スプレッドシート・レイアウトの選択は、計画バージョン・レベルでは変更できません。
計画タイプに対する計画オプションの変更は、変更後に作成した新しい計画バージョンにのみ反映されます。計画バージョンに金額を入力した後は、計画タイプに関連付けられている資源分解構造を変更できません。
重要: PAまたはGL期間単位で期間分割された予算および予測を作成する場合は、計画オプションを定義する前に、プロジェクトに対して期間プロファイルを定義する必要があります。「期間プロファイルの使用」を参照してください。
予算および予測バージョンの金額の入力および表示方法を指定するには、計画設定を定義します。計画設定によって、通貨設定を定義する必要があるかどうか、計画要素(タスクおよび計画資源)を選択する必要があるかどうかも決まります。計画設定を定義する際に使用可能なオプションは、計画オプションの定義対象がプロジェクト・テンプレート、プロジェクト、計画タイプまたは計画バージョンのいずれであるかによって異なります。
実装チームが財務計画タイプを作成するときに、必要に応じて予算計画タイプを「承認済原価予算」または「承認済収益予算」、あるいはその両方として指定できます。予測計画タイプは、「承認済収益予算」または「主収益予測」、あるいはその両方として指定できます。
重要: 承認済予算と主予測の指定を更新できるのは、財務計画タイプ・レベルでのみです。プロジェクト・テンプレートやプロジェクトに計画タイプを追加する際、または計画タイプの計画バージョンを作成する際には、これらの指定を変更できません。
また、プロジェクトに財務計画タイプを追加した後、財務計画タイプに関して更新できるのは次の情報のみです。
有効日
ステータス変更にワークフローを使用するかどうか
換算属性
計画タイプに含めて実装できる変更文書タイプおよびステータス
プロジェクトに追加した財務計画タイプは削除できません。
承認済予算および主予測の指定の詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項および「プロジェクトへの計画タイプの追加」を参照してください。
計画タイプをプロジェクトに追加するとき、あるいは予算または予測を作成するときに、計画金額を入力するフィールドを選択できます。選択可能なフィールドは、計画タイプで入力できる金額が、原価金額、収益金額または原価金額と収益金額の両方のいずれであるかによって異なります。
注意: 計画金額の入力フィールドを選択しなくても、レート予定表計画オプションを使用して定義するレートと、予算計算機能拡張を使用して、フィールドの金額を計算できます。
次のオプションを使用して、計画数量および金額の表示方法とレポート方法を定義します。
プロジェクトのプロジェクト通貨とプロジェクト機能通貨が異なる場合は、「複数通貨での計画金額」チェック・ボックスが自動的に選択されます。それ以外の場合は、このオプションをプロジェクト・レベル、計画タイプ・レベル(プロジェクトのコンテキスト内)および計画バージョン・レベルで選択し、複数取引通貨での予算および予測金額の入力を可能にすることができます。通貨の選択の詳細は、「通貨設定の定義」を参照してください。
「端数処理要素」設定により、予算および予測の数量および金額を参照する際の整数の表示方法を制御します。たとえば、端数処理要素に100を選択すると、Oracle Projectsでは値25,000が250として表示されます。
原価金額と収益金額の両方を入力可能なプロジェクトに計画タイプを追加する場合は、このオプションを使用して、マージンの計算基準金額に直接費金額を使用するか総原価金額を使用するかを選択できます。
原価金額と収益金額の計画を個別バージョンで作成する場合は、数量のレポート基準に原価数量を使用するか収益数量を使用するかを選択できます。
資源分解構造を選択し、Oracle Projectsで計画資源用に予算金額と予測金額を積み上げて集計する方法を制御できます。
原価および収益計画オプションを使用すると、計画金額を入力する際の詳細レベルを定義できます。原価および収益計画オプションは、プロジェクト・レベル、計画タイプ・レベル(プロジェクトのコンテキスト内)および計画バージョン・レベルで選択できます。原価計画と収益計画に異なるオプションを選択するか、両方の計画に同じオプションを使用できます。
原価と収益に同じ計画オプションを使用するには、「計画設定」ページで原価計画オプションのみを指定して「収益の原価計画オプションの使用」オプションを選択します。このオプションを選択すると、Oracle Projectsでは自動的に原価計画オプションに基づいて収益計画オプションが選択されます。
最下位レベル
「最下位レベル」計画レベルを選択し、予算金額と予測金額を入力する財務体系の最下位レベルを指定します。次のレベルを1つ選択できます。
プロジェクト
最上位タスク
最下位タスク
「最下位タスク」を選択した場合は、最下位タスク、中間レベル・タスクおよび最上位タスクなど、財務体系のどのレベルでも計画できます。また、同じ財務体系分岐内の複数レベルで計画できます。Oracle Projectsでは、各タスク・レベルで入力した金額が、プロジェクトの合計金額に積み上げる増分金額として扱われます。
詳細は、「予算および予測の計画レベルの選択」を参照してください。
資源情報
必要に応じて、計画資源に使用する計画金額を入力できるように計画資源リストを選択できます。詳細は、「予算金額および予測金額の資源による分類」および『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項を参照してください。
期間分割
必要に応じて、計画金額をPA期間別またはGL期間別に入力できる期間分割を選択できます。期間分割を選択した場合は、Oracle Projectsによる期間別金額の表示方法を制御するために、期間プロファイル(プロジェクト・テンプレート、プロジェクト、プロジェクトのコンテキストにおける計画タイプ、計画バージョン)および現行計画期間(プロジェクトのコンテキストにおける計画タイプ、計画バージョン)も選択できます。期間プロファイルおよび現行計画期間の選択方法の詳細は、「期間プロファイルの使用」および『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の期間プロファイルに関する項を参照してください。
期間分割を選択しない場合は、プロジェクトまたはタスクの期間中の金額を入力する必要があります。詳細は、「予算および予測の期間分割の選択」および『Oracle Projects基礎』のOracle Projectsでの日付処理に関する項を参照してください。
「通貨設定」ページで、換算属性を定義し、予算および予測の取引通貨を追加できます。
取引通貨の計画金額をプロジェクト通貨とプロジェクト機能通貨に換算する際に使用する換算属性を定義します。原価と収益を計画する場合は、原価と収益の金額を換算するために、これとは別の属性を定義する必要があります。
財務計画タイプに定義する換算属性は、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに追加する計画タイプのデフォルトの換算属性になります。プロジェクト内の換算属性を更新できるレベルは、計画タイプまたは計画バージョンのレベルのみです。換算属性は、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに対しては定義できません。
複数の通貨で計画金額を入力できるように設定した場合は、「通貨設定」ページの「取引通貨を追加」表にリストされている通貨のみで金額を入力できます。Oracle Projectsによって、プロジェクト通貨とプロジェクト機能通貨が自動的にリストされます。取引通貨はいつでも追加できます。取引通貨は、プロジェクト、計画タイプ(プロジェクトのコンテキスト内)および計画バージョンの各レベルで追加できます。
関連項目
『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』の「複数通貨」
レート予定表計画オプションでは、自動生成または手動入力する予算および予測の原価金額と収益金額を計算するための、デフォルトの原価および請求レート予定表を選択できます。レート予定表オプションは、プロジェクトのコンテキスト内の計画タイプ、および計画バージョンに対して、プロジェクト・レベルで選択できます。
計画レートを使用するオプションを選択すると、金額の生成に使用する原価および収益レート予定表を選択できます。計画レートを使用するオプションを選択しないと、Oracle Projectsでは実績原価および収益(請求)金額の計算に使用されるレート予定表が自動的に選択されます。
資源区分に対してレート予定表を指定する必要があります。Oracle Projectsでは、計算において適用する実績レートまたは計画レートを特定できない場合、資源区分に対して指定されたデフォルトのレート予定表が自動的に適用されます。
Oracle Projectsにおける財務計画用レートの決定および使用方法の概要は、『Oracle Projects 基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項を参照してください。
関連項目
予算および予測の生成オプションを選択して、予算および予測バージョンの数量および金額の生成元にするデフォルト・ソースを指定できます。プロジェクトのコンテキスト内の計画タイプ、および計画バージョンに対して生成オプションを指定できます。
スタッフ計画、作業計画バージョンまたは別の財務計画(予算または予測)バージョンなどの主生成ソースを指定できます。変更文書、オープン取引約定、請求イベントなど、他のソースからの数量および金額を含めるかどうかを指定できます。また、予算または予測バージョンの生成時または再生成時に、手動入力した計画明細をOracle Projectsで保持するかどうかも指定できます。
予測の予測生成オプションを定義する場合は、生成される予測に実績金額を含める期間(当期、最終クローズ期間、前期など)も指定できます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のスタッフ計画に関する項
Microsoft Excelの統合機能を予算編成および予測に使用するには、予算または予測計画タイプにあせてデフォルトのスプレッドシート・レイアウトを指定する必要があります。オプションで、プロジェクト・テンプレートおよびプロジェクトの両方の計画タイプにスプレッドシート・レイアウトを指定できます。また、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクト・レベルで計画タイプに指定されたデフォルトのスプレッドシート・レイアウトを変更することもできます。ただし、予算または予測バージョン・レベルでは、デフォルトのスプレッドシート・レイアウト選択を変更できません。
Oracle Projectsには、予算編成および予測のMicrosoft Excelとの統合のためのデフォルト・スプレッドシート・レイアウトがあります。
定期予算
非定期予算
定期予測
非定期予測
ビジネス要件を満たすために、実装チームは、デフォルト・レイアウトを複製してその複製を更新することにより、追加カスタム・スプレッドシート・レイアウトを作成できます。詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のMicrosoft Excelとの統合のための実装に関する項を参照してください。
計画タイプに関して、原価金額のみ、収益金額のみ、または原価および収益金額の両方のうち、いずれの入力を許可するかによって、1つまたは2つのスプレッドシート・レイアウトを計画タイプに対して選択できます。次に例を示します。
「原価のみ」、「収益のみ」または「原価および収益をまとめて」のいずれかを計画している場合は、単一のスプレッドシート・レイアウトのみを選択できます。
「原価および収益を個別に」を計画している場合は、原価計画に1つのスプレッドシート・レイアウト、収益計画に1つのスプレッドシート・レイアウトを選択できます。
計画タイプに対する原価および収益の入力オプションの指定の詳細は、「プロジェクトへの計画タイプの追加」を参照してください。
ある計画タイプのスプレッドシート・レイアウトを選択すると、Oracle Projectsは、使用可能額タイプのリストを表示します。この金額タイプのリストから選択して、スプレッドシートに表示される列を定義できます。期間で期間分割された予算または予測計画タイプのスプレッドシート・レイアウトを選択した場合、Oracle Projectsを使用すると、定期スプレッドシート・レイアウト、または非定期スプレッドシート・レイアウトのいずれかを選択できます。期間で期間分割されていない計画タイプには、非定期スプレッドシート・レイアウトのみを選択できます。
関連項目
計画タイプの使用により、計画する予算と予測のタイプ(承認済予算、収益予算、入札など)の定義が可能になります。実装時に定義した財務計画タイプのリストから選択することにより、プロジェクトに複数の計画タイプを追加できます。
計画タイプを追加する場合は、計画タイプへの金額入力について、原価のみ、収益のみ、またはその両方を許可するかを選択する必要があります。原価と収益の両方を計画する場合は、両方の金額を同じバージョンに入力するか、個別のバージョンに入力するかを選択できます。原価または収益の計画設定オプションは、計画タイプに計画バージョンが作成された後は変更できません。
注意: 原価と収益の金額を同じ計画バージョンで同時に計画すると、Oracle Projectsでは、原価の金額を更新するたびに収益が導出されます。収益の導出を原価金額の入力とは別に処理するには、原価と収益を個別の計画バージョンで計画します。
プロジェクトのコンテキスト内の計画タイプには、計画オプションを指定する必要があります。計画タイプに定義する計画オプションは、その計画タイプに基づいて作成した計画バージョンに対するデフォルトの計画オプションとなります。
注意: 財務計画タイプに対して「ステータス変更にワークフローを使用」が使用可能になっている場合は、プロジェクトに計画タイプを追加するときに、このオプションを変更できません。
プロジェクトには、「承認済原価予算」または「承認済収益予算」のいずれか1つの予算計画タイプのみが指定されている場合があります。両方が指定されている単一の計画タイプを選択することも、指定ごとに異なる計画タイプを選択することも可能です。
プロジェクトには、「主原価予測」または「主収益予測」のいずれか1つの予測計画タイプのみが指定されている場合があります。両方が指定されている単一の計画タイプを選択することも、指定ごとに異なる計画タイプを選択することも可能です。
承認済予算を指定すると、レポート作成およびプロジェクト請求に基本編成計画バージョンを使用できます。また、現在作業中の計画バージョンに、承認済変更オーダーの財務インパクトを実装できます。主予測を指定すると、レポート作成に承認済予測バージョンを使用することもできます。さらに、Oracle Projectsでは、主予測計画タイプの初期予測バージョンが自動的に生成されます。主予測計画タイプが存在しない場合は、承認済予算計画タイプの初期基本編成の作成時に生成されます。
重要: 承認済予算と主予測の指定を更新できるのは、財務計画タイプ・レベルでのみです。プロジェクト・テンプレートやプロジェクトに計画タイプを追加する際、または計画タイプの計画バージョンを作成する際には、これらの指定を変更できません。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項
計画バージョンは予算または予測バージョンであり、予算または予測計画タイプの特定の計画インスタンスまたはシナリオを表します(一連の提示済契約条件に基づく原価予算、または設計見積に基づく原価予測など)。
計画バージョンを使用すると、1つの計画タイプに対して多数の異なる計画シナリオをモデル化できます。プロジェクトに計画タイプを追加した後、作業計画バージョンを作成できます。金額を入力するには、作業中の予算バージョンまたは作業中の予測バージョンを作成する必要があります。
注意: プロジェクトに対して「予算なしで資金の基本編成」機能が有効化されている場合、Oracle Projectsではプロジェクト資金から承認済収益予算の基本編成バージョンが自動的に作成されます。ある計画タイプについて承認済の収益予算基本編成バージョンの自動作成を有効化するには、最初に「承認済収益予算」財務計画タイプを作成し、それをプロジェクトに追加する必要があります。また、「承認済収益予算」計画タイプについては計画バージョンを手動で作成しないでください。Oracle Projectsでは、プロジェクト資金から承認済収益予算の基本編成バージョンが作成される際に、対応する作業中バージョンは作成されません。
プロジェクトに「承認済収益予算」計画タイプが存在しない場合、または「承認済収益予算」計画タイプの計画バージョンが存在する場合、Oracle Projectsではかわりに「承認済収益予算」予算タイプについて承認済収益予算の基本編成バージョンが作成されます。
注意: 「承認済予算」計画タイプの初期基本編成を作成する際に、「主予測」計画タイプの初期予測バージョンが存在しなければ、Oracle Projectsにより自動的に生成されます。
計画バージョンの作成後、承認済予算指定と金額レポート・オプションを除く全項目について、計画タイプから割り当てられたデフォルトの計画オプションを必要に応じて上書きできます。作業計画バージョンを作成する際に、次のいずれかの方法で計画金額を入力するように選択できます。
予算または予測バージョンの生成
他の予算または予測バージョンからの金額のコピー
「予算の編集」および「予測の編集」ページへの金額の入力
バージョンのダウンロードとMicrosoft Excelスプレッドシートへの金額の入力
予算に問題がなければ、現行の作業中バージョンを発行して基本編成を作成できます。予測に問題がなければ、現行の作業中バージョンを発行して承認済予測を作成できます。Oracle Projectsでは、予算基本編成と承認済予測が新規計画バージョンとして作成されます。
関連項目
『Oracle Project Billing User Guide』の「プロジェクト資金照会」ウィンドウ・リファレンスに関する項
予算または予測計画タイプの計画バージョンを作成すると、「予算バージョンの保守」ページまたは「予測バージョンの保守」ページに作業中バージョンとして表示されます。これらのページには、予算または予測計画タイプの全計画バージョンが表示され、予算および予測バージョンの表示と作業を開始できます。
注意: プロジェクトに対して「予算なしで資金の基本編成」機能が有効化されている場合、Oracle Projectsではプロジェクト資金から承認済収益の予算基本編成バージョンが自動的に作成されます。対応する作業中バージョンは作成されません。したがって、Oracle Projectsでは、「承認済収益予算」計画タイプの予算基本編成バージョンの作成時に、「承認済収益予算」計画タイプの「予算バージョンの保守」ページには基本編成バージョンのみが表示されます。
また、Oracle Projectsで「承認済収益予算」計画タイプの予算基本編成バージョンを作成できず、かわりに「承認済収益予算」予算タイプの予算基本編成バージョンを作成する場合、「予算バージョンの保守」ページには承認済収益予算の基本編成バージョンが表示されません。予算タイプに対して作成された予算を表示するには、「予算」ウィンドウを使用する必要があります。
作業計画バージョンを発行するか、または作業計画バージョンから予算基本編成または承認済予測を作成するには、そのバージョンを「現行作業」に設定する必要があります。任意の作業計画バージョンをいつでも「現行作業」に設定できます。
発行後の作業中バージョンを再処理できます。ただし、発行または基本編成ワークフロー・プロセスの進行中は、作業中バージョンを再処理できません。
「承認済予算」財務計画タイプに対して「初期基本編成後の編集を許可」オプションが有効化されている場合は、初期予算基本編成の作成後に作業中バージョンを編集して発行できます。ただし、このオプションが有効化されていない場合、承認済予算を更新するには、変更の財務インパクトを記録する変更オーダーを作成し、予算に変更オーダーの財務インパクトを実装する必要があります。
注意: 基本編成または承認済予測の作成時に、Oracle Projectsでは自動的に新規の現行作業バージョンが作成されます。基本編成または承認済予測の作成後に予算または予測を変更するには、必要に応じて新規の現行作業バージョンを更新し、新規の基本編成または承認済予測を作成できます。
初期基本編成計画バージョンには、自動的に「当初基本編成」のマークが付けられます。最新の基本編成バージョンには、自動的に「現行基本編成」バージョンのマークが付けられます。任意の基本編成をいつでも当初基本編成に設定できます。
初期の承認済予測バージョンには、自動的に「当初承認済予測」のマークが付けられます。最新の承認済バージョンには、自動的に「現行承認済予測」のマークが付けられます。任意の承認済予測をいつでも当初承認済予測に設定できます。
作業計画バージョンを削除すると、そのバージョンは永久に削除されます。
次の活動は、作業中バージョンに対して実行できます。
他の計画バージョンからの金額のコピー
計画金額の入力および更新
変更文書の財務インパクトの追加
添付の保守
バージョンを「現行作業」に設定できます。
注意: 未実装の変更文書が存在する場合、異なる期間分割を使用する他の作業計画バージョンを「承認済予算」計画タイプの現行作業バージョンに設定することはできません。
バージョンの削除
注意: 変更文書の財務インパクトを入力するには、「承認済予算」計画タイプに対して現行作業計画バージョンが存在している必要があります。したがって、プロジェクトの変更文書に財務インパクトがある場合、「承認済予算」計画タイプに対する「現行作業」計画バージョンは削除できません。
バージョンの発行
バージョンの再処理
予算基本編成または承認済予測の作成(ワークフローを使用しない場合)
次の活動は、予算基本編成または承認済予測バージョンに対して実行できます。
バージョンを「当初基本編成」または「当初承認済」に設定
添付を表示できます。
バージョンの削除
注意: 基本編成バージョン(現行予算基本編成と当初予算基本編成を除く)または承認済予測(現行承認済予測バージョンを除く)を削除できるのは、職責に関連付けられている機能セキュリティが、これらの計画区分と計画タイプの組合せの削除を許可するように定義されている場合のみです。
次の活動は、すべての作業中バージョン、予算基本編成バージョンまたは承認済予測バージョンに対して実行できます。
バージョンの作業コピーの作成
バージョンに含まれる変更文書の財務インパクトの表示(存在する場合)
計画バージョンの詳細および金額の表示
関連項目
『Oracle Project Billing User Guide』の「プロジェクト資金照会」ウィンドウ・リファレンスに関する項
Oracle Projectsでは、スタッフ計画、作業計画、財務計画(他の予算および予測)およびユーザーが指定するその他のソースで取得された数量および金額に基づいて、プロジェクト予算を自動的に生成できます。
プロジェクト予算を生成するには、予算生成計画オプションを定義して、予算の生成元となるソースを指定する必要があります。また、レート予定表計画オプションを定義して、Oracle Projectsによって予算原価および収益金額の計算に使用されるレートのソースを指定する必要があります。
生成ソースによって、Oracle Projectsで予算の数量、原価金額および収益金額の導出元となる数量、および特定の場合に金額が提供されます。
レート予定表計画オプションを選択すると、実績レートまたは計画レートのいずれかを選択して予算編成の原価および収益金額を決定できます。実績レートは、Oracle Projectsにより支出項目の実績原価および収益金額の計算に使用されるレートです。計画レートは、ユーザーが特に計画目的で定義するレートです。Oracle Projectsにおける財務計画用レートの決定および使用方法の概要は、『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項を参照してください。
Oracle Projectsでは、原価生成で指定したレート予定表のレートを適用して原価予算金額を計算できます。Oracle Projectsでは、導出された数量および原価金額と、プロジェクトに対して選択された収益見越計上方法に基づいて、収益予算金額を計算できます。
予算計画バージョンの作成時、および予算バージョン作成後の任意の時点で予算を生成できます。予算の生成後に、生成済金額を手動で調整して予算を再生成できます。Oracle Projectsには、新しい予算バージョンを生成するために定期的に実行できるコンカレント・プログラム「PRC: 財務計画金額の生成」が用意されています。
プロジェクトのレート予定表計画オプション、プロジェクトのコンテキスト内の計画タイプ、および計画バージョンを指定できます。予算生成オプションは予算計画タイプおよび計画バージョンについてのみ指定できます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の請求情報に関する項
『Oracle Projects基礎』の財務計画金額の生成に関する項
予算は次のソースから生成できます。
スタッフ計画: スタッフ計画を選択すると、Oracle Projectsによって、プロジェクト・レベルの資源割当および資源要件から予算金額が生成されます。
作業計画: 作業計画を選択すると、Oracle Projectsによって、作業計画タスクに関連付けられた資源割当から予算金額が生成されます。
財務計画: 既存の予算または予測バージョンを選択すると、Oracle Projectsによってソース・バージョンの数量、原価金額および収益金額から予算金額が生成されます。
重要: 作業計画の計画設定で作業計画原価が有効になっていない場合は、使用可能な生成ソースに次の制限が適用されます。
プロジェクトの収益見越計上方法が原価の場合は、作業計画資源を収益予算の生成ソースの1つとして使用できません。
プロジェクトの収益見越計上方法が作業であり、ソース作業計画バージョンと現行の計画タイプおよびバージョンで異なる資源リストが使用されている場合は、作業計画資源を収益予算の生成ソースの1つとして使用できません。
収益のみの財務計画バージョンからは予算を生成できません。原価のみの財務計画バージョン、または原価と収益が一緒に計画されている財務計画バージョンからは予算を生成できます。
スタッフ計画、作業計画および財務計画からの予算の生成のみでなく、オプションで次のソースからの数量および金額を含めることを選択できます。
オープン取引約定: 原価予算生成に対してこのオプションを有効にできます。このオプションを使用すると、Oracle Projectsによって(発注などの)オープン取引約定の金額が自動的に追加されます。
注意: オープン取引約定を含めることを選択する場合は、他の予算ソース金額にオープン取引約定のインパクトが含まれないことを手動で検証する必要があります。
変更文書: このオプションを有効にすると、Oracle Projectsによって、他の予算ソース金額に含まれないすべての適正変更文書の原価および収益財務インパクトが自動的に含まれます。
注意: 変更文書を含めるオプションは、承認済予算計画タイプには使用可能ではありません。承認済変更オーダーの財務インパクトを承認済予算バージョンに実装できるだけです。また、変更オーダーの財務インパクトを変更オーダー内から承認済予算バージョンに直接実装する必要があります。
請求イベント: このオプションは、収益予算生成に対して有効にできます。このオプションを使用すると、Oracle Projectsでは、すべての請求イベントおよび請求処理のあるすべての成果物が自動的に含まれます。請求イベント日付が存在しない場合は、成果物処理期限を使用してイベントの発生期間が特定されます。
注意: このオプションは、プロジェクトの収益見越計上方法がイベント基準ルールの場合は使用できません。この場合、請求イベントが予算生成の主ソースとなるからです。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のスタッフ計画に関する項
この項では、Oracle Projectsによってどのように予算の数量が決定され、原価および収益金額が計算されるかについて説明します。また、Oracle Projectsによって計画資源金額が異なる計画資源リスト間でどのようにマップされるか、および作業計画体系から財務体系にどのようにマップされるかについても説明します。さらに、予算の更新および再生成のオプションについても説明しています。
注意: ターゲット予算バージョンと生成ソースが同じ期間、計画レベルおよび計画資源リストを使用する場合、Oracle Projectsでは、予算ソースのレートと定期配分を使用して予算が生成されます。
重要: 予算に取引約定を含めるよう選択する場合、予算を生成する前にプロジェクトの実績および例外レポートの集計処理を発行する必要があります。詳細は、『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項を参照してください。
Oracle Projectsでは、予算ソースに関連する計画資源がレート・ベースか非レート・ベースかに基づいて、生成済予算の数量および原価金額が決定されます。計画資源が通貨以外の単位を持つ場合は、レート・ベースであるとみなされます。
計画資源が非レート・ベースであるか、原価金額がソースに存在する場合、Oracle Projectsではソースからの金額が予算で使用されます。
計画資源がレート・ベースで、原価金額をソースから使用できない場合、Oracle Projectsではソースから導出された数量、およびレート予定表計画オプションで指定するレート予定表からのレートを使用して、予算原価金額が計算されます。
Oracle Projectsを使用すると、作業計画で原価を追跡しない場合でも、作業計画から原価予算を生成できます。これにより、作業計画従事に基づいて、原価予算を生成できます。プロジェクト原価予算は、次の条件を満たす場合、原価使用不可の状態で作業計画から生成できます。
作業計画と財務体系が(完全に)共有されている場合
ソース作業計画とターゲット原価予算の両方が、次の計画オプション属性に対して同じ設定を使用している場合
計画レベル(最下位レベル)
計画資源リスト
期間分割
通貨設定
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項
Oracle Projectsでは、請求可能なタスクおよび資源に対してのみ、予算収益金額が生成されます。
予算生成ソースが作業計画または財務計画の場合、Oracle Projectsではターゲット予算バージョンの各タスクに関連付けられた請求可能ステータスを使用して、そのタスクの収益を生成するかどうかが決定されます。
ターゲット・タスクが請求可能に分類される場合、Oracle Projectsではそのタスクの収益数量および収益金額が生成されます。
ターゲット・タスクが請求不可に分類され、かつターゲット予算バージョンで原価と収益が一緒に計画されている場合、収益数量は生成されますが、収益金額は生成されません。
ターゲット・タスクが請求不可に分類され、かつターゲット予算バージョンが収益のみの場合は、収益数量も収益金額も生成されません。
予算生成ソースがスタッフ計画の場合、Oracle Projectsではプロジェクト要件またはプロジェクト割当に関連付けられた作業タイプの請求可能ステータスを使用して、そのプロジェクト要件またはプロジェクト割当に対して収益を生成するかどうかが決定されます。
注意: 請求不可のタスクおよび資源に対して、手動で計画明細を作成し、予算収益数量および予算収益金額を入力できます。請求不可のタスクまたは資源の計画明細に対して数量のみを入力した場合、Oracle Projectsでは収益金額が計算されません。ただし、収益数量と収益金額の両方を手動で入力した場合は、その計画明細のレートが導出されます。
Oracle Projectsで予算収益の生成に使用される方法は、予算ソースに収益金額が存在するかどうかと、そのプロジェクトに対して定義された収益見越計上方法によって異なります。ソースに収益金額が存在する場合、Oracle Projectsではそのソースの収益金額が予算に使用されます。ソースに収益金額が存在しない場合、Oracle Projectsではそのプロジェクトに関連付けられた収益見越計上方法に基づいて予算収益が計算されます。
プロジェクトで原価基準の収益見越計上方法が使用される場合、Oracle Projectsでは承認済収益予算当たりの収益合計、または予算収益合計に対するプロジェクト値合計が使用されます。プロジェクト値合計は、プロジェクトに対して設定時に定義されるパイプライン・プロジェクト商談値です。
Oracle Projectsで承認済収益予算またはプロジェクト値合計のどちらが使用されるかは、承認済予算として指定された計画タイプの予算バージョンを生成するかどうかによって異なります。
承認済予算バージョンに対して収益を生成する場合、Oracle Projectsでは、予算収益合計がそのプロジェクトに対して定義されたプロジェクト値合計に設定されます。
承認済予算バージョンではないバージョンに対して収益を生成する場合、Oracle Projectsでは予算収益合計が承認済収益予算の収益合計に設定されます。承認済収益予算が存在しない場合は、予算収益合計がプロジェクト値合計に設定されます。
Oracle Projectsでは、次の算式を使用してタスクの予算収益が計算されます。
(タスクの予算原価 / 予算原価合計) * 予算収益合計
重要: 作業計画の計画設定で作業計画原価が有効になっておらず、プロジェクトの収益見越計上方法が「原価」の場合、作業計画資源を収益予算の生成ソースの1つとして使用することはできません。
プロジェクトでイベント基準の収益見越計上方法が使用される場合、Oracle Projectsではすべての請求イベント、および請求処理のあるすべての成果物から予算収益が生成されます。請求イベント日付が存在しない場合、Oracle Projectsでは成果物処理期限を使用してイベントの発生期間が特定されます。
プロジェクトで作業基準の収益見越計上方法が使用される場合、Oracle Projectsでは、予算生成に対して選択された請求レート予定表のレートをソースから導出された数量に適用するか、ソースから導出された原価金額に値入れまたは割引ファクタを適用して、予算収益が計算されます。
注意: 予算生成に実績レートを使用する場合、Oracle Project Billingにおいてプロジェクト・レベルまたはタスク・レベルで指定したすべての上書きがOracle Projectsによって適用されます。
プロジェクト割当およびプロジェクト要件の請求レート上書きを含むスタッフ計画から収益予算を生成する際、Oracle Projectsではそれらの上書きレートを使用して収益金額が計算されます。
重要: プロジェクトの収益見越計上方法が「作業」であり、ソース作業計画バージョンと現行の計画タイプおよびバージョンで異なる資源リストが使用されている場合、作業計画資源を収益予算の生成ソースの1つとして使用することはできません。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項
『Oracle Projects基礎』のプロジェクトおよびタスクの属性に関する項
ソースと予算で異なる計画資源リストが使用されている場合、Oracle Projectsではシステム定義の優先ルールを使用して、ソースの計画資源の金額が予算の計画資源にマップされます。
ソース計画資源の金額を予算計画資源にマップするため、Oracle Projectsではまず、ソース計画資源の資源区分に対応する予算計画資源リスト内のすべての資源書式が識別されます。次に、最も詳細な資源書式から計画資源が検索されます。最も詳細な予算資源書式に計画資源が存在する場合は、ソースの金額がその資源書式にマップされます。
計画資源が最も詳細な予算資源書式に存在しない場合、計画資源リストが集中管理されていないかぎり、Oracle Projectsでは計画資源を自動的に追加できます。特定の資源書式に計画資源を自動的に追加できない場合は、その次に詳細な予算資源書式の計画資源が検索されます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
予算金額は、常にプロジェクトの財務体系に記録されます。ただし、予算ソース金額は個別のプロジェクト作業計画体系に記録される場合があります。作業計画体系と財務体系が(完全または部分的に)共有される場合、ソース金額は同じ体系および同じ計画レベル、または予算よりも高い計画レベルで記録できます。
予算の数量と金額が生成される計画レベルは、次の要素に基づいています。
ソースで金額が取得される計画レベル
プロジェクトの作業計画体系と財務体系が共有される範囲(作業計画ソースにのみ適用)
予算の計画レベル
次のトピックでは、Oracle Projectsが、予算ソースに基づいて予算の金額が生成されるレベルを決定する方法を説明します。
スタッフ計画にはプロジェクト・レベルの計画資源割当と要件のみが含まれるため、Oracle Projectsではプロジェクト・レベルでスタッフ計画の予算が生成されます。
作業計画から予算を生成する際、Oracle Projectsでは、作業計画体系および財務体系のタスクが共有される範囲が決定されます。プロジェクトの作業計画体系および財務体系を作成する際は、次のオプションのうち1つを選択して体系が共有される方法を指定できます。
共有構造
部分共有構造
共有しない: タスク・ベースのマッピング
共有しない: マッピング不可
作業計画体系と財務体系が(完全に)共有される場合、作業計画タスクと財務タスクは同じになります。この場合、Oracle Projectsでは予算の計画レベルに基づいて、ソース作業計画タスクから予算数量と金額が生成されて積み上げられます。
作業計画体系が財務体系と部分的に共有されるか、共有されずにタスク・ベースのマッピングを使用する場合、Oracle Projectsではまず、作業計画タスクに関連する資源割当が財務タスクと共有またはマップされる作業計画タスクまで積み上げられます。この場合、次のルールに基づいて生成済金額の計画レベルが決定されます。
ソースの計画レベルが予算の計画レベルと同じであるか、より詳細なレベルである場合、Oracle Projectsでは予算金額が予算の計画レベルで生成されます。
たとえば、ソース作業計画バージョンの計画レベルが最下位タスクで、予算の計画レベルがプロジェクトである場合は、プロジェクト・レベルで予算金額が生成されます。
ソースのレベルが予算の計画レベルよりも要約的な(つまり上位の)レベルである場合、ソースの計画レベルで予算金額が生成されます。
たとえば、ソース作業計画バージョンの計画レベルが最上位タスクで、予算の計画レベルが最下位タスクである場合は、最上位タスク・レベルで予算金額が生成されます。
作業計画体系と財務体系の関係が共有されておらず、作業計画タスクと財務タスクの間にマッピングが定義されていない場合、Oracle Projectsでは生成される予算数量および金額がプロジェクト・レベルに積み上げられます。
予算または予測ソースからの数量と金額は、プロジェクト財務体系に記録されます。ただし、ソースの計画レベルは、予算の計画レベルとは異なることがあります。この場合、Oracle Projectsでは、部分的に共有される作業計画体系と財務体系の場合と同じルールを使用して、生成済金額の計画レベルが決定されます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の作業計画体系と財務体系の統合に関する項
PAまたはGL期間の予算を生成する際にソースとターゲットの期間タイプが同じ場合、Oracle Projectsではソースの期間の予算金額が生成されます。ただし、ソースと予算の期間タイプが異なる場合は、生成された数量と金額を合計して、予算に指定された期間タイプ、各計画資源に関連する分割曲線、各計画資源に関連する開始日と終了日、および各予算明細に関連する開始日と終了日に基づいて、その金額が複数の予算期間に配分されます。
予算が期間で期間分割されていない場合は、生成された数量と金額が各計画資源の単一合計にまで積み上げられます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の分割曲線に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の期間プロファイルに関する項
予算バージョンを生成すると、予算の詳細を手動で更新できます。また、予算ソースへの変更を考慮に入れて予算を再生成することもできます。
予算数量と金額を直接入力することにより、作成する予算に対して実行するのと同じ編集と調整を、生成された予算で実行できます。たとえば、予算明細に異なる数量と金額を直接入力して、指定のパーセントによって予算明細を調整し、タスクと資源を追加して原価および収益レートをリフレッシュし、予算明細の原価および請求レートを更新して、更新された金額を複数の期間(存在する場合)に再配分できます。
重要: 予算に取引約定を含めるよう選択する場合、予算を生成する前にプロジェクトの実績および例外レポートの集計処理を発行する必要があります。詳細は、『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項を参照してください。
関連項目
Oracle Projectsでは、プロジェクトに対して入力された累計実績数量および金額と、スタッフ計画、作業計画、財務計画(他の予算および予測)およびユーザーが指定するその他のソースで取得された数量および金額に基づいて、プロジェクト予測を自動的に生成できます。
Oracle Projectsの予測生成機能を使用すると、作業計画やスタッフ計画などのプロジェクト計画ツールからの情報と実績金額とを組み合せて、定期的に更新および調整できる作業財務計画を作成できます。予測は対話形式のプロセスです。プロジェクト・ライフ・サイクルを進むにつれ、プロジェクト予測を定期的に再生成して、最新の実績金額および計画金額を含めることができます。オプションで、生成済金額を上書きおよび調整して、残りのプロジェクト活動を完了するために必要な、可能なかぎり最善の原価および収益見積を得ることができます。
予測生成は次の主要活動で構成されます。
プロジェクトに対して入力された累計実績数量および金額の取出し
プロジェクトの残りについての完了見積(ETC)数量および金額の生成
プロジェクトの完了の見積(EAC)、つまり予測数量および金額の合計の決定
プロジェクト予測を生成するには、予測生成計画オプションを定義する必要があります。予測生成オプションでは、実績数量および金額を含める期間を指定できます。また、プロジェクトのスタッフ計画を完了見積ソースとして使用して予測を生成するか、あるいはタスク・レベルで行った完了見積ソースの選択に基づいて予測を生成するかどうかも指定できます。完了見積ソースによって、Oracle Projectsで完了見積数量、原価金額および収益金額の導出元となる数量、および特定の場合に金額が提供されます。予測生成オプションでは、オープン取引約定、変更文書、請求イベントなど、他のソースからの数量および金額を含めるかどうかも選択できます。
Oracle Projectsによって完了見積原価および収益の計算に使用されるレートのソースを指定するには、レート予定表計画オプションを定義する必要があります。レート予定表計画オプションを選択すると、実績レートまたは計画レートのいずれかを選択して予測の原価および収益金額を決定できます。実績レートは、Oracle Projectsにより支出項目の実績原価および収益金額の計算に使用されるレートです。計画レートは、ユーザーが特に計画目的で定義するレートです。Oracle Projectsにおける財務計画用レートの決定および使用方法の概要は、『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項を参照してください。
注意: タスクの完了見積ソースを定義するだけでなく、予測に含める各計画資源の完了見積計算方法も指定する必要があります。この完了見積計算方法によって、Oracle Projectsによる計画資源の数量および金額の導出方法が決定されます。
Oracle Projectsでは、予測の作成を迅速化するため、ユーザーが承認済予算計画タイプの初期基本編成を作成すると、主予測計画タイプの初期予測バージョンが自動的に生成されます。予測生成後の任意の時点で、生成済の完了見積金額を手動で調整して予測を再生成できます。予測に含まれる実績金額の上書きまたは調整はできません。Oracle Projectsには、定期的に実行して新しい予測バージョンを生成できるコンカレント・プログラム「PRC: 財務計画金額の生成」が用意されています。
プロジェクトのレート予定表計画オプション、プロジェクトのコンテキストにおける計画タイプ、および計画バージョンを指定できます。予測計画タイプの予測生成オプションは、プロジェクトおよび計画バージョンのコンテキストにおいてのみ指定できます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
『Oracle Projects基礎』の請求情報に関する項
『Oracle Projects基礎』の財務計画金額の生成に関する項
『Oracle Projects基礎』のスタッフ計画に関する項
予測生成計画オプションの定義時には、実績数量および金額を含める期間(当期、前期または最終クローズ期間など)を指定できます。完了見積数量および金額のソースも指定できます。
重要: 作業計画の計画設定で作業計画原価が有効になっていない場合は、使用可能な生成ソースに次の制限が適用されます。
プロジェクトの収益見越計上方法が原価の場合は、作業計画資源を収益予測の生成ソースの1つとして使用できません。
プロジェクトの収益見越計上方法が作業であり、ソース作業計画バージョンと現行の計画タイプおよびバージョンで異なる資源リストが使用されている場合は、作業計画資源を収益予測の生成ソースの1つとして使用できません。
PAまたはGL期間で時間分割されていない作業計画バージョンからは予測を生成できません。
収益のみの財務計画バージョンからは予測を生成できません。原価のみの財務計画バージョン、または原価と収益が一緒に計画されている財務計画バージョンからは予測を生成できます。
Oracle Projectsでは、Oracle Projectsの原価計算および請求処理から予測の実績金額が導出され、集計されます。
重要: 予測を生成する前に、プロジェクト実績および例外レポートの集計プロセスを発行して、予測に使用される数量および金額をリフレッシュおよび集計してください。詳細は、『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項を参照してください。
Oracle Projectsでは、予測生成オプションで選択された完了見積ソースと、タスクに対して指定された予測完了見積ソースに基づいて、完了見積数量および金額のソースが特定されます。
予測生成オプションの定義時に、次のいずれかの完了見積ソース・オプションを選択できます。
スタッフ計画: 「スタッフ計画」を選択すると、Oracle ProjectsではOracle Project Resource Managementで定義されたプロジェクト・レベルの資源割当および要件から完了見積数量および金額が生成されます。
このオプションを使用すると、Oracle Projectsでは定義されたスタッフ割当および要件に基づいて予測情報が作成されます。割当または要件の各日が潜在的な予測金額として処理され、GL期間やPA期間などの定義済計算期間に基づく予測計算とみなされます。
タスク・レベルの選択: 「タスク・レベルの選択」を指定すると、Oracle Projectsではタスク・レベルで指定された予測完了見積ソース・オプションに基づいて各タスクの完了見積ソースが決定されます。タスクごとに異なる完了見積ソースを指定できます。
このオプションを選択すると、Oracle Projectsによって、作業計画バージョンと財務計画バージョンも選択するよう求められます。Oracle Projectsでは、タスクに対して指定された完了見積ソースが作業計画または財務計画に基づく場合、ここで選択された作業計画および財務計画バージョンを使用して完了見積数量および金額が導出されます。
Oracle Projectsでは、原価予測を生成する場合、または原価金額と収益金額が一緒に計画される予測を生成する場合にのみ、タスクに対して指定した完了見積ソースが使用されます。
タスクに対して、次のいずれかの予測完了見積ソースを指定できます。
作業計画資源: 「作業計画資源」を選択すると、Oracle Projectsでは作業計画タスクに関連付けられた資源割当から完了見積数量が生成されます。
注意: 完了見積ソースが現在作業中の作業計画バージョンの場合は、予測を生成する前に、その作業計画バージョンに最新の公開済進捗を適用してください。
また、作業計画体系と財務体系が共有される場合、次の制限が適用されます。
作業計画の最初のバージョンの公開後は、作業計画を再公開するまで、財務タスクとして作業計画に追加した新しいタスクがOracle Projectsによってマークされません。
財務タスクの完了見積ソースのみを指定できます。そのため、作業計画バージョンを再公開するまでは、現在作業中の作業計画バージョンに追加した新しいタスクの完了見積ソースを指定できません。
作業計画を再公開するまでは、新しく追加したタスクの予測数値を表示できません。
財務計画: 既存の予算または予測バージョンを選択すると、Oracle Projectsでは各タスクに関連付けられた計画資源から完了見積金額が生成されます。
実績取引の平均: このオプションを選択すると、Oracle Projectsでは期間の範囲における実績数量および金額の平均に基づいて完了見積数量および金額が生成されます。平均を計算する期間の範囲と、平均数量および金額を適用する完了見積期間の範囲を選択します。
作業数量: 作業数量というソースを選択すると、Oracle Projectsでは計画作業数量と累積実績搬送作業数量との差異に基づいて作業計画タスクの完了見積数量が計算されます。Oracle Projectsでは、達成原価レートを完了見積数量に適用して完了見積原価金額が生成されます。
達成原価レートは、累計実績原価金額を各タスクの実績搬送作業数量で割ることにより計算されます。
なし: このオプションを選択すると、Oracle Projectsでは各タスクに関連付けられた計画資源から完了見積金額が生成されません。含まれる実績数量および金額のみに基づいて予測を生成する場合、または完了見積数量および金額を直接入力する場合は、このオプションを使用します。
注意: Oracle Projectsでは、収益予測の生成時に、タスク・レベルで指定された完了見積ソースが使用されません。収益予測生成に対しては、次のいずれかの予測完了見積ソースを指定できます。
スタッフ計画
財務計画
作業計画資源
実績取引の平均
なし
予測生成オプションの定義時には、オプションで次の追加ソースの数量および金額を含めるように選択できます。
オープン取引約定: 原価予測生成に対してこのオプションを有効にできます。このオプションを使用すると、Oracle Projectsでは、生成される完了見積金額が(発注などの)オープン取引約定の金額に自動的に置換されます。
注意: タスクにオープン取引約定が存在しており、その取引約定金額がタスクの生成済完了見積金額より小さい場合、Oracle Projectsでは、取引約定の希望入手日に関連付けられた期間における生成済完了見積金額が、その取引約定に等しい金額に置換されます。
タスクにオープン取引約定が存在しており、その取引約定金額がタスクの生成済完了見積金額を超える場合、Oracle Projectsでは、生成済完了見積金額が取引約定金額に置換されます。取引約定金額は取引約定通貨で生成されます。
変更文書: このオプションを有効にした場合、Oracle Projectsでは、他の予測ソース金額に含まれないすべての適正変更文書の原価および収益財務インパクトが自動的に含まれます。
請求イベント: 収益予測生成に対してこのオプションを有効にできます。このオプションを使用すると、Oracle Projectsでは、未処理イベント、および請求処理のあるすべての成果物の金額が自動的に含まれます。請求イベント日付が存在しない場合は、成果物処理期日を使用してイベントの発生期間が特定されます。
注意: このオプションは、プロジェクトの収益見越計上方法がイベント基準ルールの場合は使用できません。この場合、請求イベントが予測生成の主ソースとなるためです。
この項では、Oracle Projectsによってどのように予測の完了見積数量が決定され、完了見積原価および収益金額が計算されるかについて説明します。また、Oracle Projectsによって計画資源金額が異なる計画資源リスト間でどのようにマップされるか、および作業計画体系から財務体系にどのようにマップされるかについても説明します。さらに、予測の更新および再生成のオプションについても説明しています。
重要: 予測を生成する前に、プロジェクト実績および例外レポートの集計プロセスを発行して、予測に使用される数量および金額をリフレッシュおよび集計してください。詳細は、『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項を参照してください。
予測を生成する処理を選択すると、Oracle Projectsでは、最初に「予測金額の生成」ページが表示されます。このページには、すべての予測生成オプションのデフォルト値が表示されます。表示されるオプションは、原価金額のみの予測、収益金額のみの予測、または同じ計画バージョンで原価と収益金額が一緒に計画されている場合の予測のうち、どれを生成するかに応じて異なります。
このページを使用すると、予測バージョンのデフォルトの予測生成計画オプションを検証し、必要に応じて更新し、Oracle Projectsで「実績平均」の完了見積ソースに基づいて完了見積数量および金額を計算する際に使用する期間を指定できます。
Oracle Projectsで完了見積数量および原価の計算に使用される方法は、完了見積ソースに応じて異なります。
注意: Oracle Projectsでは、計画資源に関連付けられた分割曲線に基づいて、完了見積数量および金額が各期間に配分されます。Oracle Projectsによって完了見積金額の分割曲線配賦ファクタが導出された場合、完了見積期間に対応する分割曲線ポイントのみが使用されます。
スタッフ計画: Oracle Projectsでは、予測生成に対して指定された原価レート予定表のレートを完了見積期間の作業時間に適用して、スタッフ計画から完了見積原価金額が計算されます。要件については、Oracle Project Resource Managementでそのロールに割り当てられた役職から予測原価レートが取得されます。割当については、この情報は割当済従業員から直接取得されます。
作業計画資源および財務計画: 作業計画資源および財務計画からの完了見積数量および原価の計算は、計画資源がレートベースか非レートベースかによって異なります。
レートベースの計画資源については、Oracle Projectsではまず、ソースの作業計画または財務計画で各計画資源に関連付けられた完了見積計算方法に基づいて完了見積数量が計算されます。次に、ソースのレートを適用して完了見積原価金額が計算されます。使用可能なレートがソースにない場合は、予測オプションに基づく実績レートまたは計画レートがOracle Projectsで使用されます。
計画資源が非レートベースの場合、Oracle Projectsではその完了見積計算方法に基づいて完了見積原価金額が計算されます。
注意: 完了見積生成方法クライアント機能拡張を使用して、作業計画および財務計画の完了見積金額を計算することもできます。Oracle Projectsでは、生成および計算処理の完了時に常にこのクライアント機能拡張が呼び出されます。このクライアント機能拡張を使用して、追加の計算を実行し、計算済の金額を上書できます。
重要: 作業計画資源が原価予測の完了見積ソースである場合は、その作業計画における原価を追跡して正確な予測数値を得るようにする必要があります。原価を追跡するには、作業計画の計画設定で「作業計画原価の有効化」オプションを有効にする必要があります。
作業計画における原価を追跡する予定がなく、作業計画に入力した従事に基づいて原価予測を生成する必要がある場合は、作業計画の従事から原価予算を生成し、その原価予算を完了見積ソースとして使用して原価予測を生成します。
実績取引の平均: Oracle Projectsでは、期間の範囲における実績数量および金額の平均に基づいて完了見積数量および金額が生成されます。予測を生成する処理を選択する場合は、「予測金額の生成」ページを使用して、平均を計算する期間の範囲と、平均数量および平均金額を適用する完了見積期間の範囲を選択できます。
作業数量: Oracle Projectsでは、計画作業数量合計と、作業計画タスク当たりの実績搬送作業数量との差異に基づいて完了見積数量が計算されます。Oracle Projectsでは達成原価レートを適用して完了見積原価金額が生成されます。達成原価レートは、作業計画タスクの累積実績原価と累積実績搬送作業数量の比率から計算されます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の分割曲線に関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の「完了生成方法見積機能拡張に関する項」
完了見積ソース・オプション「タスク・レベルの選択」を選択し、ソースとして作業計画または財務計画を選択すると、Oracle Projectsではその作業計画または財務計画の各計画資源に対して指定された完了見積計算方法に基づいて、計画資源の完了見積数量および金額が決定されます。計画資源に対して、次のいずれかの完了見積計算方法を選択できます。
残りの計画
完了計画
出来高
この方法では、予測ソースの計画数量合計と累積実績金額との差異を計算して完了見積金額が決定されます。この方法は、一般に材料の完了見積金額の計算に使用されます。
Oracle Projectsでは、残りの計画計算方法に基づいて、次の算式を使用して完了見積数量および原価が計算されます。
完了見積 = 完了の予算 - 実績原価
予測生成の場合、完了の予算は、完了見積ソースの計画数量または計画原価金額の合計(作業計画原価合計など)です。実績原価は、予測生成オプションで指定された実績金額期限日(当期、前期または最終クローズ期間など)までの実績数量または実績原価金額の合計です。
この方法では、完了率および予測ソースの計画金額合計に依存して完了見積数量が計算されます。この方法は、一般に費用の完了見積金額の計算に使用されます。
Oracle Projectsでは、完了計画計算方法に基づいて、次の算式を使用して完了見積数量および原価が計算されます。
完了見積 = 完了の予算 - 実行済作業の予算原価
予測生成の場合、完了の予算は、完了見積ソースの計画数量または計画原価金額の合計(作業計画原価合計など)です。実行済作業の予算原価は、完了見積ソースに基づく累計消込済計画数量または計画原価金額の見積です。実行済作業の予算原価は、次の算式によって決定されます。
実行済作業の予算原価 = 完了の予算 * 完了率
注意: 完了見積ソースが作業計画の場合、完了率は最新の公開済進捗当たりの計画資源の実質完了率から導出されます。完了見積ソースが財務計画の場合、完了率のソースは財務体系の財務完了率から特定されます。
この方法では、完了率および累積実績金額を使用して完了見積金額が計算されます。この計算ではまず、完了率および累積実績金額に基づいて、計画金額合計、つまり完了の見積が導出されます。次に、完了の見積と累積実績金額との差異を計算して完了見積が決定されます。この方法は、一般に資源の労務および機材区分での完了見積金額の計算に使用されます。
Oracle Projectsでは、出来高計算方法に基づいて、次の算式を使用して完了見積数量および原価が計算されます。
完了見積 = 完了の見積 - 実績原価
完了の見積は、実績原価と完了率から導出される計画数量合計または計画原価合計の見積です。完了の見積は次の算式によって決定されます。
完了の見積 = (実績原価 / 完了率)
この算式を出来高の算式に適用すると、完了見積数量および原価を計算する算式を次のように書き直すことができます。
完了見積 = (実績原価 / 完了率) - 実績原価
注意: 完了見積ソースが作業計画の場合、完了率は最新の公開済進捗当たりの計画資源の実質完了率から導出されます。完了見積ソースが財務計画の場合、完了率のソースは財務体系の財務完了率から特定されます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
Oracle Projectsでは、請求可能なタスクおよび資源についてのみ、予測収益金額が生成されます。
予測生成ソースが作業計画または財務計画の場合、Oracle Projectsではターゲット予測バージョンの各タスクに関連付けられた請求可能ステータスを使用して、そのタスクの収益を生成するかどうかが決定されます。
ターゲット・タスクが請求可能に分類される場合、Oracle Projectsではそのタスクの収益数量および収益金額が生成されます。
ターゲット・タスクが請求不可に分類され、かつターゲット予測バージョンで原価と収益が一緒に計画されている場合、収益数量は生成されますが、収益金額は生成されません。
ターゲット・タスクが請求不可に分類され、かつターゲット予測バージョンが収益のみの場合は、収益数量も収益金額も生成されません。
予測生成ソースがスタッフ計画の場合、Oracle Projectsではプロジェクト要件またはプロジェクト割当に関連付けられた作業タイプの請求可能ステータスを使用して、そのプロジェクト要件またはプロジェクト割当に対して収益を生成するかどうかが決定されます。
注意: 請求不可のタスクおよび資源に対して、手動で計画明細を作成し、予測収益数量および予測収益金額を入力できます。請求不可のタスクまたは資源の計画明細に対して数量のみを入力した場合、Oracle Projectsでは収益金額が計算されません。ただし、収益数量と収益金額の両方を手動で入力した場合は、その計画明細のレートが導出されます。
Oracle Projectsでは、プロジェクトに関連付けられた収益見越計上方法に基づいて予測収益が計算されます。
プロジェクトで原価基準の収益見越計上方法が使用される場合、Oracle Projectsでは主収益予測当たりの収益合計、または予測収益合計に対するプロジェクト収益合計が使用されます。プロジェクト収益合計は、プロジェクトに対して設定時に定義されるパイプライン・プロジェクト商談値です。
Oracle Projectsによって主収益予測またはプロジェクト値合計のどちらが使用されるかは、主予測として指定された計画タイプの予測バージョンを生成するかどうかによって異なります。
主予測バージョンに対して収益を生成する場合、Oracle Projectsでは予測収益合計が、そのプロジェクトに対して定義されたプロジェクト値合計に設定されます。
主予測バージョンではないバージョンに対して収益を生成する場合、Oracle Projectsでは予測収益合計がプロジェクト値合計に設定されます。
Oracle Projectsでは、次の算式を使用してタスクの予測収益が計算されます。
(タスクの完了見積原価 / (予測原価合計 - 実績原価開始来累計)) * (予測収益合計 - 実績収益開始来累計)
重要: 作業計画の計画設定で作業計画原価が有効になっておらず、プロジェクトの収益見越計上方法が「原価」の場合、作業計画資源を収益予測の生成ソースの1つとして使用することはできません。
プロジェクトでイベント基準の収益見越計上方法が使用される場合、Oracle Projectsではすべての未処理イベント、および請求処理のあるすべての成果物から予測収益が生成されます。請求イベント日付が存在しない場合は、成果物処理期限を使用してイベントの発生期間が特定されます。
プロジェクトで作業基準の収益見越計上方法が使用される場合、Oracle Projectsでは、予測生成に対して選択された請求レート予定表のレートをソースから導出された数量に適用するか、ソースから導出された原価金額に値入れまたは割引ファクタを適用して、予測収益が計算されます。
注意: プロジェクト割当およびプロジェクト要件の請求レート上書きを含むスタッフ計画から収益予測を生成する際、Oracle Projectsではそれらの上書きレートを使用して収益金額が計算されます。
重要: プロジェクトの収益見越計上方法が「作業」であり、ソース作業計画バージョンと現行の計画タイプおよびバージョンで異なる資源リストが使用されている場合、作業計画資源を収益予測の生成ソースの1つとして使用することはできません。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の作業計画および財務計画のレート使用に関する項
『Oracle Projects基礎』のプロジェクトおよびタスクの属性に関する項
ソースと予測で異なる計画資源リストが使用されている場合、システム定義の優先ルールを使用して、ソースの計画資源の金額が予測の計画資源にマップされます。
ソース計画資源の金額を予測計画資源にマップするため、Oracle Projectsではまず、ソース計画資源の資源区分に対応する予測計画資源リスト内のすべての資源書式が識別されます。次に、最も詳細な資源書式から計画資源が検索されます。最も詳細な予測資源書式に計画資源が存在する場合は、ソースの金額がその資源書式にマップされます。
最も詳細な予測資源書式に計画資源が存在しない場合は、計画資源リストが集中管理されていないかぎり、Oracle Projectsで計画資源を自動的に追加できます。特定の資源書式に計画資源を自動的に追加できない場合は、その次に詳細な予算資源書式の計画資源が検索されます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源区分に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
予測金額は、常にプロジェクトの財務体系に記録されます。ただし、予測ソース金額は個別のプロジェクト作業計画体系に記録される場合があります。作業計画体系と財務体系が(完全または部分的に)共有される場合、ソース金額は同じ体系および同じ計画レベル、あるいは予測よりも高い計画レベルまたは低い計画レベルで記録できます。
予測の数量と金額が生成される計画レベルは、次の要素に基づいています。
ソースで金額が取得される計画レベル
プロジェクトの作業計画体系と財務体系が共有される範囲(作業計画ソースにのみ適用)
予測の計画レベル
Oracle Projectsでは、予測において金額が生成されるレベルが、次のロジックを適用して決定されます。
スタッフ計画にはプロジェクト・レベルの計画資源割当と要件のみが含まれるため、プロジェクト・レベルでスタッフ計画の予測が生成されます。
完了見積金額のソースが実績金額の場合、Oracle Projectsではその予測に対して指定された計画レベルに基づいて予測が生成されます。
作業計画から予測を生成する際、Oracle Projectsでは、作業計画体系および財務体系のタスクが共有される範囲が決定されます。
プロジェクトの作業計画体系および財務体系を作成する際は、次のいずれかのオプションを選択して、体系の共有方法を指定できます。
共有構造
部分共有構造
共有しない: タスク・ベースのマッピング
共有しない: マッピング不可
作業計画体系と財務体系が(完全に)共有される場合、作業計画タスクと財務タスクは同じになります。この場合、予測の計画レベルに基づいて、ソース作業計画タスクから予測数量と金額が生成されて積み上げられます。
作業計画体系が財務体系と部分的に共有されるか、共有されずにタスク・ベースのマッピングを使用する場合、Oracle Projectsではまず、作業計画タスクに関連する資源割当が財務タスクと共有またはマップされる作業計画タスクまで積み上げられます。この場合、次のルールに基づいて生成済金額の計画レベルが決定されます。
ソースの計画レベルが予測の計画レベルと同じであるか、より詳細なレベルの場合、Oracle Projectsでは予測金額が予測の計画レベルで生成されます。
たとえば、ソース作業計画バージョンの計画レベルが最下位タスクで、予測の計画レベルがプロジェクトである場合、プロジェクト・レベルで予測金額が生成されます。
ソースのレベルが予測の計画レベルよりも要約的な(つまり上位の)レベルである場合、ソースの計画レベルで予測金額が生成されます。
たとえば、ソース作業計画バージョンの計画レベルが最上位タスクで、予測の計画レベルが最下位タスクである場合は、最上位タスク・レベルで予測金額が生成されます。
作業計画体系と財務体系の関係が共有されておらず、作業計画タスクと財務タスクの間にマッピングが定義されていない場合、Oracle Projectsでは生成される予測数量および金額がプロジェクト・レベルに積み上げられます。
予算ソースまたは予測ソースからの数量と金額は、プロジェクト財務体系に記録されます。ただし、ソースの計画レベルは、予測の計画レベルとは異なることがあります。この場合、Oracle Projectsでは、部分的に共有される作業計画体系と財務体系の場合と同じルールを使用して、生成される金額の計画レベルが決定されます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の作業計画体系と財務体系の統合に関する項
予測バージョンを生成した後、完了見積予測の詳細を手動で更新および調整できます。実績金額は手動で調整できません。ただし、予測を定期的に再生成して、実績数量および金額を更新するとともに、完了見積ソースの数量および金額に関連する変更について、予測を更新することはできます。
生成済の完了見積数量および金額に対して、直接入力する完了見積数量の場合と同じ編集および調整を実行できます。たとえば、予測明細の完了見積数量および金額の直接入力、指定した率での完了見積数量および金額の調整、タスクおよび資源の追加、原価および収益レートのリフレッシュ、原価および請求レートの更新、更新済金額の各期間への再配分(適用される場合)ができます。
重要: 予測を再生成する前に、プロジェクト実績および例外レポートの集計プロセスを発行して、予測に使用される数量および金額をリフレッシュおよび集計してください。詳細は、『Oracle Projects基礎』の実績および例外レポート処理に関する項を参照してください。
関連項目
「予算の編集」および「予測の編集」ページから、予算および予測バージョンの金額の入力と修正、計画要素(タスクと計画資源)の選択と更新および計画オプションの更新を行うことができます。これらのページでは、計画要素(タスクと計画資源)全体の数量、レート、原価および収益金額を入力および修正できます。予算または予測がPA期間またはGL期間で分割されている場合は、他のページにドリルダウンして、期間別計画要素ごとに予算と予測の明細詳細を直接入力および修正できます。
必要に応じて、「承認済収益予算」計画タイプを除く全計画タイプについて、予算および予測金額を複数の取引通貨で入力できます。承認済収益予算バージョンの金額は、プロジェクト機能通貨で入力する必要があります。バージョンに対して複数通貨での計画金額入力が有効化されている場合は、そのバージョンの通貨設定で定義されている任意の取引通貨で金額を入力できます。複数の取引通貨で入力された予算または予測の編集時には、Oracle Projectsにより各取引通貨の合計金額が個別明細に表示されます。
注意: 通貨換算属性は、予算明細レベルと予測明細レベルで更新できます。
PA期間またはGL期間で分割される予算または予測バージョンの計画要素について最初に数量と金額を入力すると、Oracle Projectsでは各予算明細または予測明細に入力した数量と金額が計画期間に自動的に配分されます。明細金額は、各計画資源に関連付けられている分割曲線に基づいて配分されます。必要な場合は、各期間の配分数量および配分金額を手動で修正できます。
注意: 計画資源のデフォルトの分割曲線は、計画明細レベルで更新できます。
PA期間またはGL期間で分割される予算または予測バージョンの計画要素について、既存の数量と金額を更新すると、Oracle Projectsでは、期間間の既存の数量と金額の配分に基づいて、各予算明細または予測明細に対する修正が計画期間に自動的に配分されます。修正を特定の期間にのみ反映させる場合は、期間別修正を入力する必要があります。必要に応じて、修正の入力前または入力後に、計画資源に関連付けられている分割曲線を使用して、予算明細または予測明細の金額を期間間で再配分するように選択できます。
予算または予測バージョンを編集する際に、次のタスクを実行できます。
他の計画バージョンからの金額のコピー
計画オプションの編集
Microsoft Excelスプレッドシートでのバージョンの編集
バージョンの生成または再生成
「予算の表示」および「予測の表示」ページでの金額の検討
パーセントによる金額の選択的修正
現行作業バージョンの発行
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の期間プロファイルに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の分割曲線に関する項
計画要素とは、予算または予測のバージョンに対して選択するタスクと計画資源です。タスクと資源は、原価と収益の計画オプションに対する計画設定で指定した、計画レベルの選択および計画資源リスト(ある場合)に従って選択します。
注意: プロジェクトの計画レベルを選択し、計画金額の分類に計画資源リストを使用しない場合は、計画要素を選択する必要はありません。
予算または予測のバージョンに対する計画要素を選択できるタスク・リストは、原価と収益の計画オプションに対する計画設定で指定した「最下位レベル」計画レベルの選択に基づいています。「最上位タスク」を指定した場合、Oracle Projectsでは、最上位タスクのみが選択対象として表示されます。「最下位レベル」を指定した場合は、すべてのタスクを選択できます。
計画バージョンの計画レベルとして「最下位レベル」を選択した場合は、プロジェクトの財務体系のすべてのタスク・レベルで計画でき、財務体系の単一分岐内の複数タスク・レベルで計画できます。タスクを計画要素として追加するには、そのタスクを直接選択するか、そのタスクの計画資源を選択します。
注意: 計画要素としてのタスクの選択を解除できるのは、そのタスクに対して金額が記録されていない場合のみです。
予算または予測のバージョンの計画資源は、原価と収益の計画オプションに対する計画設定で指定した計画資源リストから選択できます。
プロジェクト・レベルまたはタスク・レベルで計画している場合は、計画資源を選択する前に、プロジェクトまたはタスクを選択する必要があります。複数のタスクに同じ計画資源を使用する場合は、計画資源を選択するオプションを選択する前に、その計画資源を追加するすべてのタスクを選択できます。
使用している計画資源リストに計画対象の計画資源がなく、その計画資源リストが集中管理されていない場合は、オプションで、計画資源リストに計画資源を追加できます。この場合、Oracle Projectsでは、現在のプロジェクトのコンテキスト内でのみ、資源リストに資源が追加されます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の計画資源および計画資源リストに関する項
予算および予測のバージョンは、生成済の数量や金額を含めて、手動で更新できます。数量や金額を直接更新するか、あるいは金額を決定するために使用される属性を更新するかのいずれかで行うことができます。計画要素に関連する要約数量および金額や、定期的な予算および予測明細に関連する詳細数量および金額を直接更新できます。
原価および収益金額の計算に使用されるレート(たとえば、直接費、間接費および請求レート)を上書きして、個々の予算または予測明細の通貨換算属性を更新できます。予測の場合、予測明細金額への変更は、予測明細レベルで計画資源に関連する分割曲線および完了見積計算方法を変更することによって開始できます。
注意: 予測バージョンを編集する場合は、完了見積数量と金額のみを更新できます。予測に含まれる実績数量と金額は更新できません。
レート・ベース計画資源の金額を入力するが、数量は入力しない場合、Oracle Projectsは計画資源を非レート・ベース計画資源として扱います。計画資源に定期的な金額を入力する場合は、全期間の数量を入力するか、または数量を空白のままにする必要があります。
予算または予測明細を更新する場合、単一の構成要素を更新するか、またはいくつかの明細レベル構成要素を同時に更新できます。他の構成要素を導出するために使用される予算または予測明細構成要素(たとえば、数量やレート)、または他の構成要素(たとえば、原価金額や収益金額)から導出された構成要素を更新する場合、Oracle Projectsは、システム定義優先ルールを使用してすべての関連する金額を再計算します。
次の表は、他の予算または予測構成要素を計算するために使用される構成要素を更新するときに、Oracle Projectsが従うシステム定義優先ルールを示しています。
変更金額 | 優先ルール |
---|---|
数量、レート、またはその両方 | 数量および対応するレートに基づいて原価および収益を計算します。 |
数量、原価、収益、またはその組合せ | 数量、原価および収益からレートを計算します。 |
レート、原価、収益、またはその組合せ | レート、原価および収益から数量を計算します。 |
数量、レート、原価、収益、またはその組合せ | 数量および対応するレートに基づいて原価および収益を計算します。 |
たとえば、予算または予測明細の数量と原価の両方を更新した場合、Oracle Projectsは、更新された数量と原価の値を使用してレートを再計算します。
「Excelで編集」オプションを選択すると、予算または予測バージョンの詳細をMicrosoft Excelスプレッドシートにエクスポートできます。このオプションを選択すると、選択したバージョンの計画要素(タスクおよび計画資源)と計画金額(数量、原価および収益)が、Excelスプレッドシートに自動的に移入されます。
Microsoft Excelで次の操作を実行できます。
予算または予測明細の編集と入力
既存の予算または予測明細を編集して、摘要、変更事由および換算属性を含む必要なすべての情報とともに新規明細を追加できます。
注意: 「金額入力」計画オプションでフィールドの金額入力が使用不可になっている場合でも、Microsoft Excelスプレッドシートのフィールドに金額を入力できます。ただし、Oracle ProjectsにMicrosoft Excelスプレッドシートをアップロードする場合、その金額は無視されます。
複数通貨での金額の入力
異なる取引通貨で金額を入力するには、最初に新規行をスプレッドシートに挿入します。次に、既存の予算および予測明細から適切な計画の要素および属性を新規行にコピーします。計画の要素および属性のコピー後、新規明細に対して通貨を選択し、予算または予測の金額を入力します。
注意: 別の取引通貨で明細を追加するには、その計画バージョン用に、「通貨設定」ページの「取引通貨を追加」表に新規通貨を定義する必要があります。
予算または予測明細の削除
Microsoft Excelスプレッドシートでは、次の予算および予測情報を編集できます。
予算または予測数量および金額
完了見積数量および金額
原価および請求レート
非定期計画バージョンの新規予算または予測明細の日付
プロジェクト通貨およびプロジェクト機能通貨の通貨換算属性
非定期計画バージョンの変更事由コードおよび摘要
注意: 予測バージョンに含まれる実績数量または実績原価金額は編集できません。
予算または予測バージョンをMicrosoft Excelスプレッドシートにダウンロードすると、Oracle Projectsでは、次の計画資源属性が情報提供の目的のみで含まれます。
単位
分割曲線
原価タイプ
完了見積方法
スプレッドシート内で計画資源属性を変更できません。新規予算または予測明細をMicrosoft ExcelスプレッドシートからOracle Projectsにアップロードした場合、新規計画明細の属性値は、各計画資源に関連するデフォルト値に基づいて導出されます。
Microsoft Excelスプレッドシートは、オンライン・モードまたはオフライン・モードのいずれかで編集できます。
オンライン・モードの場合は、Oracle Projectsに接続され、値リストを使用して「タスク」、「計画資源」および「通貨」などの特定のキー・フィールドに移入できます。
オフライン・モードでは、すべての必須フィールドに対して値を入力する必要があります。
予算および予測バージョンは、計画バージョンまたはプロジェクト・レベルのいずれかで、Microsoft Excelスプレッドシートにダウンロードできます。プロジェクトの予算または予測バージョンは、プロジェクト・ホームページからダウンロードできます。予算または予測をプロジェクト・ホームページからダウンロードする場合、Oracle Projectsでは、承認済予算計画タイプの現行作業バージョンか、主予測計画タイプの現行作業バージョンのいずれかが必要に応じて選択されます。
警告: Oracle ProjectsからMicrosoft Excelスプレッドシートへ計画バージョンをダウンロードした場合、Microsoft ExcelからOracle Projectsにスプレッドシートを再びアップロードするまで、Oracle Projectsで計画バージョンに変更を加えないでください。計画バージョンをスプレッドシートにダウンロードした後でOracle Projectsで計画バージョンを更新すると、Microsoft ExcelからOracle Projectsに対してスプレッドシートをアップロードできなくなります。
Oracle Projectsを使用すると、定期予算および予測明細を非定期スプレッドシート・レイアウトにダウンロードできます。定期明細を非定期レイアウトにダウンロードした場合は、タスク、計画資源および通貨の組合せごとに、すべての定期明細が単一の非定期計画明細に集計されます。Microsoft Excelから、期間で期間分割されたOracle Projects計画バージョンに非定期明細を再びアップロードすると、Oracle Projectsでは各計画資源に関連する分割曲線に基づいて、各明細の金額が複数の期間に自動的に配分されます。
注意: 非定期予算または予測明細を定期スプレッドシート・レイアウトにダウンロードできません。
Microsoft Excelで計画バージョンへの更新を完了した後、Microsoft Excelのメニューから「Oracle」>「アップロード」メニュー・オプションを選択して、スプレッドシートをOracle Projectsにアップロードします。アップロード処理時に、Oracle Projectsですべての属性および金額が検証されます。
スプレッドシートのアップロードを選択した場合、Oracle Projectsでは、アップロードがオンライン・ステップとして、またはコンカレント・プログラム「PRC: Microsoft Excelからの財務計画データのアップロード」を発行することによって実行されます。アップロードをオンラインで実行するか、コンカレント・プログラムとして実行するかどうかは、次の2つのプロファイル・オプションの設定に基づいて決定されます。
PA: MS Excelデータの処理
PA: MS Excelデータの処理しきい値
関連項目
『Oracle Projects基礎』のMicrosoft Excelからの財務計画データのアップロードに関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算変更事由に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のMicrosoft Excelとの統合のための実装に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のPA: MS Excelデータの処理に関する項
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のPA: MS Excelデータの処理しきい値に関する項
予算バージョンまたは予測バージョンを編集する場合、「調整」機能を使用して、原価金額と収益金額の計算に使用される全数量およびレートに修正率を適用できます。この機能を使用すると、すべての予算明細または予測明細、あるいは選択した特定の計画要素について、原価レート、間接費レートおよび請求レートを修正できます。
正または負の修正ファクタを指定し、小数点以上3桁まで、小数点以下2桁までの精度で修正率を入力できます(110.00%または-12.50%など)。修正を適用すると、選択したすべての値が指定した修正率で乗算されます。
修正パラメータの入力時に、新バージョンを作成するかどうかを必要に応じて指定できます。このオプションを選択すると、修正額を含む新規の予算バージョンまたは予測バージョンが作成されます。既存の計画バージョンは、変更なしで保持されます。
Oracle Projectsでは、プロジェクトを作成するときに、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトをコピーして、既存の予算および予測をコピーできます。また、ある計画バージョンに対して、同じプロジェクトの別の計画バージョンから金額をコピーすることもできます。
プロジェクト・テンプレートを使用して、または既存プロジェクトをコピーして新規プロジェクトを作成すると、Oracle Projectsによって、プロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクト(ソース)の予算および予測が新規プロジェクト(ターゲット)に自動的にコピーされます。また、プロジェクトの計画オプションと、各計画タイプおよび計画バージョンの計画オプションもコピーされます。
現行基本編成計画バージョン(存在する場合)は、計画タイプごとにコピーされます。現行基本編成計画バージョンが存在しない場合は、現行作業計画バージョンがコピーされます。ターゲット・プロジェクトが作成された後、必要に応じて、新規計画バージョンごとに金額を変更できます。
ソースの現行作業計画バージョンのステータスが「発行済」の場合、ターゲットの現行作業計画バージョンのステータスは「作業中」に設定されます。これ以外の作業計画バージョンは、プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトからコピーされません。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のプロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクトからの新規プロジェクトの作成に関する項
基本編成計画バージョンが設定されたプロジェクト・テンプレートをコピーしてプロジェクトを作成すると、ターゲット・プロジェクトのバージョンは基本編成バージョンとして作成されます。さらに、各基本編成バージョンに対応する現行作業バージョンも作成されます。
注意: プロジェクト・テンプレートの計画タイプに収益基本編成計画バージョン(原価基本編成計画バージョンではなく)が設定されていて、ターゲット・プロジェクトに、実績原価の予算または予測原価に対する割合(「原価/原価」、「原価/イベント」または「原価/作業」)を使用して収益を見越す収益見越計上方法が設定されている場合、新規プロジェクトの収益計画バージョンは現行作業計画バージョン(基本編成計画バージョンではなく)として作成されます。
基本編成計画バージョンが設定された別のプロジェクトをコピーしてプロジェクトを作成すると、ターゲット・プロジェクトの新規計画バージョンは現行作業バージョンとして作成されます。
プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトから期間別予算および予測をコピーすると、Oracle Projectsでは、ターゲット予算および予測の明細の日付または期間が評価され、必要に応じて調整されます。日付または期間は、ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトの開始日、および新規(またはターゲット)プロジェクトのプロジェクト・クイック入力で指定した日付に基づいて、次のルールに従って調整されます。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに開始日が指定されていない場合、Oracle Projectsでは、ターゲット・プロジェクトのプロジェクト・クイック入力で開始日が入力されていても、予算または予測の期間を調整せずに、予算または予測をターゲット・プロジェクトにコピーします。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに開始日が指定されていても、ターゲット・プロジェクトのプロジェクト・クイック入力に開始日が入力されていない場合、Oracle Projectsでは、予算または予測の期間を調整せずに、予算または予測をターゲット・プロジェクトにコピーします。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに開始日が指定され、ターゲット・プロジェクトの「プロジェクト・クイック入力」で開始日が入力され、予算または予測がPA期間またはGL期間で期間分けされている場合、Oracle Projectsでは、次の処理が実行されます。
次の2つの期間の間にある期間の数を計算します。
(a)ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに入力された第1予算期間または第1予測期間
(b)ターゲット・プロジェクトの開始日が含まれる期間
前の処理で計算された期間数を新しい開始日の期間に追加して、ターゲット・プロジェクトの予算または予測明細ごとに開始期間を導出します。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトの計画バージョンが期間で期間分けされている場合は、ターゲット・プロジェクトの計画バージョンも期間で期間分けされます。新しい期間は、ターゲット・プロジェクトのPA期間またはGL期間、およびタスク開始日に基づきます。次に例を示します。
ソース・プロジェクトの開始日が2002年9月1日で、計画金額がP09-2002、P10-2002およびP12-2002に入力されます。
ターゲット・プロジェクトの開始日は2002年12月15日です。
P12-2002、P01-2003およびP03-2003に、ターゲット・プロジェクトの計画金額が作成されます。
注意: コピー処理は、すべての期間が同じ長さであることを前提にしています。期間の長さが同じでない場合は、誤った結果になる場合があります。その場合は、ターゲット・プロジェクトの予算金額または予測金額を手動で更新する必要があります。
「金額のコピー」ページを使用して、プロジェクト内の金額を計画バージョン間でコピーできます。また、コピーした金額は、金額の増減率を指定して修正できます。
注意: 原価計画バージョンと収益計画バージョン間で金額をコピーする場合は、「金額のコピー」ページを使用できません。また、プロジェクト間では計画バージョンの金額をコピーできず、実績金額を計画バージョンにコピーすることもできません。実績金額を含むバージョンを作成するには、新規の予測バージョンを作成し、「予測の生成」機能を使用して実績金額のみを含む予測バージョンを生成します。
ある計画バージョンから別の計画バージョンへの金額のコピーは、異なる計画タイプ用のバージョンの場合でも可能です。たとえば、原価予算計画タイプの計画バージョンから原価予測計画タイプの計画バージョンに金額をコピーできます。
警告: 原価と収益が同時に計画されている計画バージョンに金額をコピーする場合は、ソース計画バージョンを選択するときに注意が必要です。原価金額のみが含まれているソース計画バージョンを選択すると、原価金額がターゲット計画バージョンにコピーされ、収益金額は無視されます。逆に、収益金額のみが含まれているソース計画バージョンを選択すると、収益金額がターゲット計画バージョンにコピーされ、原価金額は無視されます。
ある計画バージョンから別の計画バージョンに金額をコピーすると、ターゲット計画バージョンの計画設定と計画要素は、ソース・バージョンの計画設定と計画要素で上書きされます。この結果、ターゲット計画バージョンは、ソース計画バージョンの計画レベル、資源リスト、期間分割、タスクおよび資源を引き継ぎます。
複数通貨での金額の入力が可能な計画バージョンから不可の計画バージョンに金額をコピーすると、ターゲット計画バージョンでは、ソース計画バージョンの通貨設定が引き継がれます。
複数通貨での金額の入力が不可の計画バージョンから可能な計画バージョンに金額をコピーすると、金額はプロジェクト通貨でコピーされ、ターゲット計画バージョンの通貨設定は変更されません。
変更文書には、変更要求と変更オーダーが含まれています。
変更要求が開始されるのは、プロジェクトの1つ以上のパーティが、プロジェクトのなんらかの性格(プロジェクトの範囲、価値、期間など)を変更することになるイベントまたは条件に直面した場合です。1つ以上の承認済変更要求はグループ化されるか、1つの変更オーダーとしてまとめられます。
変更オーダーは、正式文書で、承認時または実装時にはプロジェクトに対して変更が実施されます。
変更要求および変更オーダーは、プロジェクトに財務インパクトを与える場合も、与えない場合もあります。財務インパクトは、原価のみ、収益のみ、またはその両方に影響を与える可能性があります。原価実装は、変更文書のステータスに基づいて、収益実装とは別に発生する場合があります。また、変更文書の収益インパクトの一部を承認済収益予算に実装できます。Oracle Projectsでは、次のルールに基づいて、変更文書の財務インパクトについて予算または予測を自動的に更新できます。
承認済原価予算または承認済収益予算として指定された現在作業中の計画バージョンには、承認済変更オーダーの財務インパクトを実装できます。
計画タイプの計画バージョン(予測も含む)には、承認済変更オーダーの財務インパクトを実装できます。
承認済原価予算または承認済収益予算として指定されていない計画バージョンには、任意のステータスの変更オーダーまたは変更要求の財務インパクトを反映できます。
予算と予測の基本編成作成時には、財務インパクトを実装できます。
注意: 変更オーダーまたは変更要求の財務インパクトを計画バージョンに反映できるのは1回のみです。
実装し、予算または予測バージョンに反映できる変更文書タイプおよび変更文書ステータスは、財務計画タイプにより決まります。詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項を参照してください。
変更文書の詳細は、「変更管理の概要」を参照してください。
次の条件に当てはまる場合、Oracle Projectsでは、変更文書の財務インパクトを計画バージョンに自動的に反映できません。
計画バージョンと変更文書の期間分割が、次の例のように異なる場合
計画バージョンがGL期間で期間分割され、変更文書がPA期間で期間分割されている場合
計画バージョンがPA期間で期間分割され、変更文書がGL期間で期間分割されている場合
変更文書の財務インパクトがOracle Projectsによって計画バージョンに自動的に反映されない場合は、その変更文書に対して「財務インパクトの表示」ページが表示されます。この計画バージョンに変更文書の財務インパクトを反映するには、「財務インパクトの表示」ページの「印刷可能ページ」を選択して、文書情報を印刷します。この印刷された情報を使用して、該当する計画バージョンを手動で更新してください。
計画バージョンを手動で更新し、変更文書の財務インパクトを反映する場合は、「財務インパクトの表示」ページの「含むとしてマーク」を使用します。このオプションによって、計画バージョンに変更文書が2回以上反映されないようになり、変更文書情報を計画バージョンの「含まれる変更文書の表示」ページに表示できるようになります。
Oracle Projectsは、予算および予測の要約情報と詳細情報を表示するための柔軟なオプションを備えています。現行作業中バージョンおよび現行基本編成バージョンの合計数量および金額情報を計画タイプ・レベルで表示できます。そこからドリルダウンして、タスク、資源および期間の予算および予測情報を計画バージョン・レベルで表示できます。期間パラメータを使用すると、予算および予測情報を表示する期間の範囲を指定できます。
「予算および予測」ページでは、計画タイプ別の合計数量および金額の要約を表示できます。これは、プロジェクトの予算および予測へのナビゲート時に最初に表示されるページです。このページには、プロジェクトに追加されたすべての計画タイプがリストされ、各計画タイプの現行作業計画バージョンまたは現行基本編成計画バージョンの合計金額が表示されます。
このページは、計画タイプの情報を提供するだけでなく、予算編成および予測に関する他のすべてのページや機能にナビゲートできる最初の出発点となります。このページから次の活動を実行できます。
プロジェクトへの計画タイプの追加。
計画タイプの新規計画バージョンの作成。
計画タイプの削除。
原価および収益金額の編集。
計画タイプの計画オプションの編集。
計画タイプのすべての予算または予測バージョンの保守。
注意: 「計画バージョンの保守」ページには、予算または予測計画タイプのすべての作業中計画バージョンおよび基本編成計画バージョンがリストされます。このページから「予算の表示」ページおよび「予測の表示」ページにナビゲートして、計画バージョンの詳細金額を表示できます。
「予算の表示」(タスク要約)ページおよび「予測の表示」(タスク要約)ページを使用して、予算および予測バージョンの合計金額をタスク別に表示できます。その予算または予測バージョンに対して選択した(最下位レベルの)計画レベルに応じて、財務体系のプロジェクト・レベル、最上位タスク・レベルまたは全レベルの金額を表示できます。タスク要約ページの表示中は、更新するタスクを選択して、「予算の編集」ページまたは「予測の編集」ページ、および「調整」ページに直接ナビゲートできます。
タスク要約ページの表示中は、タスクを選択して、「予算の表示」(資源分析)ページまたは「予測の表示」(資源分析)ページ、および「予算の表示」(定期分析)ページまたは「予測の表示」(定期分析)ページにナビゲートすることもできます。資源分析ページでは、選択したタスクの予算および予測金額を資源別に表示できます。また、タスクを選択して、「予算の編集」ページまたは「予測の編集」ページ、および「調整」ページに直接ナビゲートできます。
定期分析ページでは、選択したタスクの予算および予測金額を期間別に表示できます。このページには、金額の高レベルの要約が期間別に示されます。定期分析ページには、個人従事および機材従事の数量合計と、原価、収益、マージンおよびマージン率の金額が期間別に表示されます。
これらのページでは、タスク、資源または時間によって予算を分析して、この情報を要約レベルおよび詳細レベルで表示できます。1つの予算または予測バージョンを、同じ計画タイプまたは別の計画タイプの別のバージョンと比較することもできます。差異を計算し、グラフを使用してトレンド分析および比較分析を実行できます。
「予算の表示」(資源要約)ページおよび「予測の表示」(資源要約)ページを使用すると、予算バージョンと予測バージョンの合計額を資源別に表示できます。これらのページには、その予算または予測バージョンに対して選択された資源分解構造に基づく資源金額が表示されます。資源要約ページの表示中は、更新する資源を選択して、「予算の編集」ページまたは「予測の編集」ページ、および「調整」ページに直接ナビゲートできます。
資源要約ページの表示中は、資源を選択して、「予算の表示」(タスク分析)ページまたは「予測の表示」(タスク分析)ページ、および「予算の表示」(定期分析)ページまたは「予測の表示」(定期分析)ページにナビゲートすることもできます。タスク分析ページでは、選択した資源の予算および予測金額をタスク別に表示できます。また、タスクを選択して、「予算の編集」ページまたは「予測の編集」ページ、および「調整」ページに直接ナビゲートできます。
定期分析ページでは、選択した資源の予算および予測金額を期間別に表示できます。このページには、金額の高レベルの要約が期間別に示されます。定期分析ページには、個人従事および機材従事の数量合計と、原価、収益、マージンおよびマージン率の金額が期間別に表示されます。
これらのページでは、タスク、資源または時間によって予算を分析して、この情報を要約レベルおよび詳細レベルで表示できます。1つの予算または予測バージョンを、同じ計画タイプまたは別の計画タイプの別のバージョンと比較することもできます。差異を計算し、グラフを使用してトレンド分析および比較分析を実行できます。
原価と収益が個別に計画された計画タイプの原価または収益バージョンを表示する場合、システムでは次のロジックを使用して、表示する対応の収益または原価計画バージョンが選択されます。
作業中の原価バージョンを選択すると、現行作業収益バージョンが存在する場合は、そのバージョンが選択されます。
作業中の収益バージョンを選択すると、現行作業原価バージョンが存在する場合は、そのバージョンが選択されます。
基本編成原価予算バージョンを選択すると、現行の基本編成収益予算バージョンが選択されます。現行の基本編成収益予算バージョンが存在しない場合は、現行作業収益バージョン(存在している場合)が選択されます。
主原価予測バージョンを選択すると、現行の主収益予測バージョンが選択されます。現行の主収益予測バージョンが存在しない場合は、現行作業収益バージョン(存在している場合)が選択されます。
基本編成収益予算バージョンを選択すると、現行の基本編成原価予算バージョンが選択されます。現行の基本編成原価予算バージョンが存在しない場合は、現行作業原価バージョン(存在している場合)が選択されます。
主収益予測バージョンを選択すると、現行の主原価予測バージョンが選択されます。現行の主原価予測バージョンが存在しない場合は、現行作業原価バージョン(存在している場合)が選択されます。
作業計画原価および従事の表示の詳細は、「作業計画原価および従事の検討」を参照してください。
現行作業計画バージョンを発行すると、Oracle Projectsによって予算検証機能拡張が呼び出されます。計画バージョンが機能拡張ルールに通ると、予算または予測ステータスが「発行済」に変更されます。計画バージョンが機能拡張ルールに通らないと、ステータスは「作業中」のままです。
財務計画タイプ・レベルで計画タイプに対して「ステータス変更にワークフローを使用」オプションが有効化されている場合は、バージョンが発行されると計画バージョンのステータスが「発行済」に変更されます。承認後、予算のステータスは「基本編成」に、予測のステータスは「承認済」に変更されます。
計画バージョン・ステータスを使用すると、予算および予測に関して異なる職責を持つ個人またはグループに通知できます。たとえば、プロジェクト・マネージャが計画バージョンを作成し、会計部門が基本編成の作成を担当している場合は、この計画バージョン・ステータスによって、計画バージョンを使用する準備が完了したことがユーザーに通知されます。
基本編成の作成前または予測の承認前に変更が必要になった場合(計画バージョンを誤って発行した場合やエラーが見つかった場合など)、発行後の作業計画バージョンを再処理するように選択できます。ただし、ワークフローがアクティブになっている間は、金額の入力や計画バージョンの変更はできません。
「承認済予算」財務計画タイプに対して「初期基本編成後の編集を許可」オプションが有効化されている場合は、初期予算基本編成の作成後に作業中バージョンを編集して発行できます。ただし、このオプションが有効化されていない場合、承認済予算を更新するには、変更の財務インパクトを記録する変更オーダーを作成し、予算に変更オーダーの財務インパクトを実装する必要があります。
現行作業バージョンは、「予算バージョンの保守」ページ、「予測バージョンの保守」ページ、「予算の編集」ページまたは「予測の編集」ページから発行できます。計画バージョンの発行の詳細は、「計画バージョンの保守」を参照してください。
現行作業計画バージョンを発行すると、次のイベントが発生します。
Oracle Projectsにより予算検証機能拡張が呼び出されます。
予算検証機能拡張には、発行要求はデフォルトで含まれていません。ユーザーの会社の予算および予測発行ルールを満たすように、機能拡張をカスタマイズできます。
予算検証機能拡張には、次の2つの結果があります。
発行要求が満たされない場合は、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
発行要求が満たされると、次のステップに進みます。
システムでは、ワークフローを起動するかどうかを決定する必要があります。計画タイプに対して「ステータス変更にワークフローを使用」オプションが有効な場合は、ワークフローが起動されます。
ワークフローが起動されないと、計画バージョンのステータスが「発行済」に変更されます。
ワークフローが起動されると、次のステップに進みます。
Oracle Projectsによって予算ワークフロー機能拡張に示されたワークフロー・プロセスが起動されます。
計画バージョンがワークフロー・プロセスに失敗した場合は、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
計画バージョンがワークフロー・プロセスに通ると、次のステップに進みます。
計画バージョンには、標準の予算基本編成および予測承認要求が適用されます。
計画バージョンが標準の予算基本編成および予測承認要求に失敗した場合は、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
計画バージョンが標準の予算基本編成および予測承認要求に通ると、次のステップに進みます。
予算検証機能拡張が再度呼び出され、計画バージョンが予算基本編成および予測承認ルールに通るかどうかが検証されます。
基本編成および承認ルールが満たされない場合は、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
基本編成および承認ルールが満たされると、計画バージョン・ステータスが「基本編成」または「承認済」に変更されます。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算ワークフローに関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の財務計画タイプに関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算検証機能拡張に関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算ワークフロー機能拡張に関する項
基本編成の作成または予測の承認は、レポートと会計に使用するための発行済現行作業計画バージョンの承認処理です。セキュリティ上の理由から、この処理を実行できるのは、作業計画バージョンを入力および発行した担当者と異なるプロジェクト・メンバーです。
予算基本編成/予測承認機能が呼び出されると、「現行作業」計画バージョンのステータスが「現行基本編成」または「現行承認済」に変更され、その計画バージョンがコピーされて、新しい現行作業計画バージョンが作成されます。以前の基本編成または承認済計画バージョンは、履歴上のバージョンになります。
財務計画タイプに対して「ステータス変更にワークフローを使用」オプションが有効で、すべてのワークフロー承認を通過し、他の発行要件を満たしている場合は、現行作業計画バージョンの発行後に、予算基本編成または承認済予測が自動的に作成されます。「発行処理の理解」を参照してください。
Oracle Project Billingの契約プロジェクトの場合は、基本編成機能によって、承認済収益予算として指定された財務計画タイプの計画バージョン金額が、プロジェクトまたはプロジェクト内の最上位タスク(タスク・レベルの資金が使用されている場合)の資金合計と等しいことが検証されます。このチェックが正常に終了すると、承認済収益予算計画タイプに新しい基本編成計画バージョンが作成されます。金額が一致しない場合は、エラーが発行され、新しい基本編成は作成されません。
期間分割されていない(期間分割が「なし」が指定されている)計画バージョンを作成する場合、およびプロジェクトまたはプロジェクト・タスクからデフォルトの開始日と終了日を使用する場合は、次のルールが適用されます。
プロジェクト・レベルで計画しているときに、プロジェクトの開始日と終了日を変更する場合は、新しい日付を反映するために新しい予算基本編成または承認済予測を作成する必要があります。
タスク・レベルで計画しているときに、タスクの開始日と終了日を変更する場合は、新しい日付を反映するために新しい予算基本編成または承認済予測を作成する必要があります。
現行作業計画バージョンから予算基本編成または承認済予測を作成するには、その前に計画バージョンを発行する必要があります。「予算および予測の発行」を参照してください。
承認済収益予算として指定された契約プロジェクトの計画タイプに基本編成を作成するには、その前に計画バージョン金額と等しい資金額を入力する必要があります。最上位タスク・レベルで資金を割り当てる場合は、最上位または最下位タスク・レベルで収益金額を入力する必要があります。資金が計画バージョン金額と等しくないため、承認済収益予算計画バージョンの基本編成処理に失敗した場合は、基本編成を正常に作成できるように、計画バージョン金額または資金額のいずれかを変更する必要があります。
発行済現行作業計画バージョンの予算基本編成または承認済予測は、「予算バージョンの保守」または「予測バージョンの保守」ページで作成できます。詳細は、「計画バージョンの保守」を参照してください。
予算基本編成または承認済予測を作成すると、次のイベントが発生します。
Oracle Projectsによって予算検証機能拡張が呼び出されます。
予算検証機能拡張には、予算基本編成要求または承認済予測要求はデフォルトで含まれていません。この機能拡張は、ユーザーの会社の予算基本編成作成または承認済予測作成ルールを満たすようにカスタマイズできます。
予算検証機能拡張には、次の2つの結果があります。
計画バージョンが基本編成/承認要求に失敗した場合は、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
計画バージョンが基本編成/承認要求を通過すると、計画バージョン・ステータスが「基本編成」または「承認済」に変更されます。
関連項目
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算検証機能拡張に関する項
以降の各項では、Oracle Projectsの予算管理および予算統合機能を使用する場合に、予算および予測を作成するプロセスを説明します。予算管理および予算統合機能を使用できるウィンドウにアクセスするには、この項で説明する手順に従って、予算および予測を定義、入力および処理する必要があります。
「予算」ウィンドウで予算の草案を入力および発行し、予算の基本編成を作成できます。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算管理の実装に関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算統合の実装に関する項
次の図に、予算入力処理フローの概要を示します。
予算入力プロセスの概要
予算を作成または改訂する手順は、次のとおりです。
プロジェクトおよび作業分解構造(WBS)を作成します。WBSを定義する際には、原価および収益を追跡する方法を考慮します。『Oracle Projects基礎』のプロジェクトおよびタスク・レベル別管理機能に関する項を参照してください。
注意: 非期間別予算の開始日および終了日は、自動的にプロジェクトまたはタスクの開始日および完了日と等しくなるように設定されます。
プロジェクトの予算草案を入力または改訂します。「予算草案の入力または改訂」を参照してください。
次のいずれかの方法を使用して、予算草案に予算金額を入力します。
プロジェクトを初めて作成する場合、コピーしているプロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトから予算をコピーできます。「プロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクトからの予算のコピー」を参照してください。
予算原価または収益金額、またはその両方を直接入力します。「予算明細の入力」を参照してください。
プロジェクトの前バージョンの予算から予算をコピーします(基本編成予算バージョンを改訂する場合)。「前の予算バージョンからの予算金額のコピー」を参照してください。
実績額を予算金額へコピーします。「予算金額への実績額のコピー」を参照してください。
予算を発行して、予算入力が完了したことを示します。「草案の発行」を参照してください。
基本編成を作成します。「予算草案の基本編成の作成」を参照してください。
現行予算を改訂して、プロジェクト内の変更を反映させるか、データ入力エラーを訂正します。「予算の基本編成の改訂」および「当初予算の改訂」を参照してください。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算タイプに関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算入力方法に関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の資源および資源リストに関する項
予算草案は、現在処理中の予算データの保留領域です。プロジェクトの予算金額を草案の中で入力または改訂します。草案のステータスは、「作業中」です。
プロジェクトで使用される予算タイプごとに草案が存在します。草案のレポートを作成したり、草案を使用して予算金額を実績金額と比較することはできません。
「予算」ウィンドウ
「予算」ウィンドウにナビゲートします。予算金額を入力または改訂するプロジェクトを選択します。まず有効なプロジェクト番号を入力しないと、予算タイプを入力できません。
予算タイプ
有効なプロジェクトを選択すると、「予算タイプ」フィールドが使用可能になります。
予算タイプを選択します。「予算 タイプ」フィールドを使用して、1つのプロジェクトに対して複数の予算を作成できます。予算が収益予算または原価予算のどちらであるかは、予算タイプによって決定されます。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算タイプに関する項を参照してください。
注意: 値リストには、有効な予算タイプしか表示されません。ただし、現在では無効になっている予算タイプを使用してプロジェクトに予算が作成された場合、無効予算タイプを入力することができます。
草案の検索
「草案の検索」ボタンを選択します。
注意: 無効な予算タイプを選択して「草案の検索」を選択すると、予算草案は表示されません。
バージョン名
バージョン名を入力します。
予算計画ステータス
予算ステータスが表示され、発行処理または基本編成処理での予算の処理状況が示されます。予算ステータスの値は次のとおりです。
作業中: 入力および更新中の草案。
発行済: 基本編成に発行済の草案。「発行済」ステータスのある予算内で変更を加える場合、まず「再処理」ボタンを選択する必要があります。これにより、ステータスが作業中に戻ります。
基本編成済: 基本編成予算バージョン。「予算」フォーム内の「予算バージョン履歴」ウィンドウに、基本編成予算バージョンが表示されます。
変更事由
変更事由を入力します。変更事由によって、予算バージョンが前のバージョンから変更された事由が識別されます。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算変更事由に関する項を参照してください。
説明
予算バージョンの摘要を入力することができます。
予算入力方法
デフォルトの予算入力方法(BEM)を受け入れることも上書きすることもできます。これにより、予算の詳細レベルが決定されます。
予算タイプの第1草案を入力する場合、デフォルトBEMはそのプロジェクトのプロジェクト・タイプにより決定されます。
予算タイプの前のバージョンが存在する場合、デフォルトBEMは予算タイプのそのプロジェクトの現行予算の予算入力方法です。
分類済または未分類の予算入力方法を選択できます。「予算金額および予測金額の資源による分類」を参照してください
BEMは、予算タイプの基本編成バージョンを作成した後でも、いつでも変更できます。BEMを変更すると、既存の予算草案明細が削除されます。その後、新規草案を入力できます。
注意: どのタイプでも第1予算草案にカテゴリBEMを選択すると、後続のそのタイプの予算草案にも(第1予算草案の基本編成が作成された後)カテゴリBEMを使用する必要があります。未カテゴリBEMについても、同様です。「予算入力方法」の値リストには、予算に有効なBEMしか表示されません。
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算入力方法に関する項を参照してください。
資源リスト
資源リストは資源のセットで、分類済(詳細)予算の予算カテゴリとして使用できます。これらの資源は、予算明細の入力時に資源の値リストに表示されます。
予算タイプの最初の草案を入力する場合、デフォルトの資源リストを受け入れるか上書きできます。予算バージョンの予算明細を入力した後で資源リストを変更すると、システムにより草案明細が削除され、新規草案の入力が必要になります。予算タイプの基本編成予算バージョンの作成後は、資源リストを変更できません。
当初
このフィールドには、プロジェクト予算タイプについて現在の当初予算のバージョン名が表示されます。当初およびその他の履歴予算は、「予算バージョン履歴」ウィンドウに表示できます(「予算」ウィンドウから「履歴」を選択します)。
前回当初
このフラグによって、現在表示されている予算が前に当初予算だったかどうかが示されます。当初予算を改訂すると、Oracle Projectsではそのような予算バージョンが作成されます。「予算バージョン履歴」ウィンドウ内で、この値を表示することができます。
新規当初
この草案が基本編成の作成時に改訂済当初予算となるようにするには、このチェック・ボックスを選択します。
履歴
「履歴」を選択して、選択済予算タイプの前の予算バージョンの詳細を検討することができます。履歴予算は、有効および無効予算タイプについて表示することができます。
作業時間、直接費、総原価、収益
これらのフィールドには、その予算バージョンに入力済の作業時間、直接費、総原価、収益、またはそのすべての合計が表示されます。
プロジェクト、最上位タスク、または最下位タスク・レベルで、予算を立てることができます。
注意: 契約プロジェクトに最上位タスク資金を使用している場合、収益予算は最上位タスクまたは最下位タスク・レベルで入力する必要があります。
プロジェクト・レベル予算を入力する手順は、次のとおりです。
「予算」フォームにナビゲートします。
プロジェクト入力レベルに設定された、予算入力方法を選択します。
「詳細」ボタンを選択して、「予算明細」ウィンドウをオープンします。
予算明細を入力します。
作業内容を保存します。
タスク・レベル予算を入力する手順は、次のとおりです。
該当するタスク入力レベル(最上位タスク、最下位タスク、または最上位および最下位タスク)に設定された、予算入力方法を選択します。
「詳細」ボタンを選択して「タスク予算」ウィンドウをオープンします。このウィンドウには、入力した予算入力方法に応じて異なるレベルのタスクが表示されます。タスクの値リストにある使用可能リストから、様々なタスク・レベルの組合せを選択して表示します。『Oracle Projects基礎』の財務体系の定義に関する項を参照してください。
予算を立てるタスクを選択します。
「予算明細」を選択します。
「予算明細」ウィンドウ内に、予算明細を入力します。
作業内容を保存します。
予算明細には、資源がどれだけ必要かについての情報が含まれています。予算明細の情報には、数量、直接費、総原価または収益の単位と金額を含めることができます。
注意: 原価対原価収益見越または請求書生成方法をプロジェクトに使用する場合、総原価を原価予算に、収益額を収益予算に入力する必要があります。これを行わないと、Oracle Projectsでは原価対原価方法を使用して収益または請求書を正しく生成することができません。これらの処理についての詳細は、『Oracle Project Billing User Guide』のプロジェクトに対する収益の見越に関する項およびプロジェクトの請求に関する項を参照してください。
予算の予算明細を入力および削除できます。草案の予算明細を削除することもできます。予算基本編成からは予算明細を削除できません。
予算明細を入力する手順は、次のとおりです。
「予算」ウィンドウにナビゲートします。
「草案の検索」ボタンを入力または選択して、該当の予算タイプの草案を検索します。
「詳細」を選択して、「予算明細」ウィンドウにナビゲートします。
プロジェクト・レベルの予算を入力している場合、「予算明細」ウィンドウがオープンします。
タスク・レベルの予算を入力している場合、「タスク予算」ウィンドウがオープンします。タスクを選択し、「予算明細」を選択して「予算明細」ウィンドウをオープンします。
期間別予算を入力する場合(PA期間別またはGL期間別)、マトリックス入力「予算明細」ウィンドウが予算明細入力用に表示されます。期間別予算の「予算明細」ウィンドウにナビゲートすると、マトリックス入力ウィンドウは自動的にオープンします。
予算の期間のタイプは、予算に選択した「予算入力方法」によって決まります。
マトリックス入力ウィンドウを使用して、金額タイプおよび期間に予算金額を入力します。金額タイプは数量、直接費、総原価または収益のいずれかです。
マトリックス内の各明細には、資源および金額タイプの金額が表示されます。指定の予算明細の資源および金額タイプを選択します。それから指定の期間範囲の金額を入力します。
「最早予算期間」および「最遅予算期間」フィールドには、予算金額が入力された最も早い期間と最も遅い期間が表示されます。「第1予算期間」を指定して、どちらの期間を表示するかを管理します。
「予算明細」ウィンドウに予算明細を入力する手順は、次のとおりです。
第1予算期間(予算バージョンの予算入力方法に応じて、PAまたはGL期間)を入力します。選択した期間は最も早い期間で、ウィンドウ内に表示されます。
左右矢印ボタンを使用して、ウィンドウ内に表示される期間を変更します。矢印を選択すると、期間は1画面(画面に表示される期間数)ごとに前後に移動します。
予算を立てる資源を入力します。
金額タイプを選択します。
ウィンドウの上部にある「明細の表示対象」フィールド内での選択によって、選択可能な金額タイプを管理します。「明細の表示対象」が「全て」に設定されている場合は、予算入力方法および予算タイプに許可されたすべての金額タイプから選択できます。「明細の表示対象」に金額タイプが指定されている場合は、指定された金額タイプの予算明細のみ入力できます。
以下は、「明細の表示対象」フィールドに表示される選択です。
資源にUOMがある場合、資源の単位(単位)
直接費(直接費が予算入力方法に許可されている場合は、原価予算について)
総原価(総原価が予算入力方法に許可されている場合は、原価予算について)
収益(収益が予算入力方法に許可されている場合は、収益予算について)
資源、金額タイプ、および表示される期間について、予算金額を入力します。
金額タイプ明細が自動的に作成されます。
マトリックス入力「予算明細」ウィンドウ内で1つの金額タイプに予算明細を作成すると、Oracle Projectsではその他の金額タイプにも予算明細が作成されます。その他の金額タイプは、使用される予算入力方法で入力可能なフィールドの金額タイプです。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算入力方法に関する項を参照してください。
たとえば、「自動使用」(資源)の「マイル」(金額タイプ)に金額を入力する場合、予算の使用中の予算入力方法に直接費および総原価が入力可能なフィールドとして含まれていれば、同じ資源の「直接費」および「総原価」の金額タイプにも明細が作成されます。
「明細の表示対象」フィールド内で「全て」を選択すると、明細すべてを表示できます。
資源および期間の変更事由、注釈または付加フレックスフィールドを入力する場合は、オーバーフロー・リージョンにナビゲートします。ナビゲートするには、プロファイル・オプション「PA: 予算マトリクス注釈フィールドへのタブ移動」の設定に応じて、[Tab]キーを使用するか、またはマウスをクリックします。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のPA: 予算マトリクス注釈フィールドへのタブ移動に関する項を参照してください。
オーバーフロー・リージョンに、変更事由、注釈、および付加フレックスフィールドを現在入力中または表示中の資源および期間が表示されます。
オーバーフロー・リージョン・フィールドは資源および期間に適用され、金額タイプを通じて共有されます。たとえば、1月の直接費の労務資源の変更事由を入力したとすると、同じ変更事由が1月の時間の労務資源にも適用されます。
同じ期間に資源をさらに入力するか、または新規の第1予算期間を入力するか「期間」矢印を使用して入力の期間を変更します。
作業内容を保存します。
入力した数量または直接費に基づいて直接費、総原価、または収益金額を計算するのに予算計算機能拡張を使用している場合、フィールドを再問合せすると計算済金額を表示することができます。再問合せを行うには、表示する値のあるフィールドをクリックします。
予算入力方法で値の入力が許可されていない金額を計算している場合、マトリックス入力フォーム内で予算金額を表示することはできません。
予算金額を検討するには、「明細の表示対象」フィールドを使用して、指定の金額タイプのどの予算明細を検討するかを選択します。デフォルトの選択は、「全て」です。予算入力方法および予算タイプ区分(原価または収益)に許可された次の金額タイプから選択できます。
すべて
作業時間(作業時間として継続記録できる資源)
数量(単位に関係ないすべての数量)
直接費
総原価
収益
例えば、「直接費」の予算明細だけを表示する場合があります。さらに、合計の表示対象フィールドで「直接費」を選択すると、表示された予算合計となる予算金額を検討することができます。
予算の合計を検討するには、合計の表示対象フィールドを使用して、「合計」フィールドに表示する金額タイプを選択します。予算入力方法および予算タイプ区分(原価または収益)に許可された次の金額タイプから選択できます。
作業時間
直接費
総原価
収益
「期間合計」を変更すると、期間範囲の資源合計を検討できます。これらの合計は、「期間合計」の下にあるウィンドウの右側に表示されます。「期間合計」を変更した後、明細リージョンにナビゲートすると合計が表示されます。
関連項目
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算計算機能拡張に関する項
非期間別または日付範囲による期間別の予算を入力する場合は、行入力「予算明細」ウィンドウが予算明細入力に表示されます。
行入力「予算明細」ウィンドウには、「資源」、「期間名」、「単位」、「数量」、「直接費」、「総原価」および/または「収益」の列があります。予算明細は、資源別にソートされて表示されます。
予算明細を入力する手順は、次のとおりです。
資源を入力します。
期間または日付を入力します。
予算が非期間別の場合、日付は入力しません。日付は、プロジェクトまたはタスクの開始および終了日と等しくなるよう、自動的に設定されます。
選択した予算入力方法に定義されているように、各予算明細に数量および金額を入力します。数量を入力できるのは、資源に単位が指定されている場合のみです。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源および資源リストに関する項を参照してください。
タスク・レベル予算を入力している場合、上下矢印ボタンを使用してリスト内の次の最上位または最下位レベル・タスクを表示します。
各予算明細に予算変更事由および注釈を入力します。
作業内容を保存します。
すでに作業内容を保存済の場合、予算明細を別の資源に割り当てるには、その明細を削除して再入力する必要があります。
予算明細を削除する手順は、次のとおりです。
削除する予算明細を選択し、ツールバーから「レコードの削除」ボタンを選択します。
「予算マトリクス入力」ウィンドウ内では、資源および金額タイプの予算明細を削除しても、現在表示されている期間の金額しか削除されません。その他の期間には、影響を与えません。
資源の予算明細を完全に削除するには、その資源のすべての金額およびすべての期間に対してゼロを入力する必要があります。
例:
労務資源に対して、以下の金額で予算明細があります。
数量 = 1月から12月までの期間に対して、10
直接費 = 1月から12月までの期間に対して、100
予算明細を完全に削除するには(表示されないように)、1月から12月までの期間の数量および直接費に対し、金額をゼロに変更する必要があります。
プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトをコピーすると、ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトの予算が新規(ターゲット)プロジェクトに自動的にコピーされます。
Oracle Projectsでは、ソース・テンプレートまたはソース・プロジェクトの現行予算を使用して、予算草案を作成します。ソース・テンプレートまたはソース・プロジェクトに現行予算がない場合、Oracle Projectsは草案を使用します。
新規プロジェクトには、ソース・テンプレートまたはソース・プロジェクトに入力された各予算タイプに対する草案があります。プロジェクトをコピーした後で、必要に応じて予算金額を変更できます。
ソース・テンプレートまたはソース・プロジェクトの予算のステータスが「発行済」の場合、ターゲット予算のステータスは「作業中」に設定されます。
予算基本編成のあるプロジェクト・テンプレートをコピーしてプロジェクトを作成した場合、新規予算は基本編成バージョンとして作成されます。また、各基本編成バージョンに対して、対応する現行作業中バージョンが作成されます。
注意: ソース・プロジェクト・テンプレートに収益予算基本編成が存在し、原価予算基本編成はなく、新規プロジェクトに、予算原価に対する実績原価の割合(原価/原価」、「原価/イベント」または「原価/作業」)を使用して収益を見越す収益配分ルールがある場合、新規プロジェクトの収益予算は、基本編成済予算バージョンではなく作業中バージョンとして作成されます。
他のプロジェクトをコピーしてプロジェクトを作成した場合、作成された予算は草案です(基本編成ではありません)。
新規プロジェクトの予算が既存のプロジェクトの実績金額と同じまたは類似の場合、新規プロジェクト作成の際、既存のプロジェクトの実績金額を新規プロジェクト予算に簡単にコピーできます。
新規予算プロジェクトに実績金額をコピーする手順は、次のとおりです。
「プロトタイプ」などのように、特別の予算タイプをこの目的に作成します。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算タイプに関する項を参照してください。
既存のプロジェクト内で、プロジェクトの実績金額を「プロトタイプ」予算(または、特別の予算タイプに付けた名前)にコピーします。「予算金額への実績額のコピー」を参照してください。
既存のプロジェクトをコピーすることによって、新規プロジェクトを作成します。『Oracle Projects基礎』のプロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクトからの新規プロジェクトの作成に関する項を参照してください。
新規プロジェクト内で、「プロトタイプ」予算を検討および改訂します。準備ができてから、「承認済原価予算」または「承認済収益予算」(どちらか該当する方)にコピーします。このステップでは、「金額修正」フィールドを使用して新規予算内の金額をパーセントで増加または減少させることができます。「前の予算バージョンからの予算のコピー」を参照してください。
期間別予算をプロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトからコピーする場合、Oracle Projectsでは、予算明細の日付または期間が「プロジェクト・クイック入力」内で指定する新規日付に基づいて修正されます。次の基準に従います。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに開始日がないときは、「プロジェクト・クイック入力」内で新規プロジェクトに開始日が入力されている場合でも、予算および予算期間は予算期間の修正なしに新規プロジェクトにコピーされます。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに開始日があるが、「プロジェクト・クイック入力」内で開始日が入力されていない場合、予算および予算期間は予算期間の修正なしに新規プロジェクトにコピーされます。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに開始日があり、「プロジェクト・クイック入力」内で開始日が入力されていて、かつ予算入力方法がGLまたはPA期間別の場合、Oracle Projectsでは次の処理が実行されます。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトに入力された第1予算期間(a)とプロジェクト開始日のある期間(b)の間の期間数が計算されます。
各予算明細の新規開始期間は、前述の処理で算出された期間数を新規開始日の期間に加えて導出されます。
ソース・プロジェクト・テンプレートまたはプロジェクトで予算期間が使用されている場合は、新規プロジェクトでも予算期間が使用されます。予算期間は、新規プロジェクトおよびタスク開始日のPAまたはGL期間に基づいています。たとえば、次のようになります。
ソース・プロジェクトの開始日が2002年9月1日で、P09-2002、P10-2002およびP12-2002に予算金額が入力されています。
新規プロジェクトの開始日は2002年12月15日です。
新規プロジェクトの予算金額は、P12-2002、P01-2003およびP03-2003内に作成されます。
注意: コピー処理では、期間はすべて長さが同じであると仮定されます。期間が同じ長さでない場合は、許容不可の結果となることがあります。この結果、予算金額を手動で更新する必要がある場合があります。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のプロジェクト・テンプレートまたは既存プロジェクトからの新規プロジェクトの作成に関する項
同じプロジェクトの既存予算バージョンをコピーして、新規草案を作成できます。ある予算タイプを、同じプロジェクトの別の予算タイプにコピーすることができます。たとえば、原価予算タイプを別の原価予算タイプにコピーできます。原価と収益予算タイプ間、またはプロジェクト間の予算バージョンをコピーすることはできません(プロジェクトを別のプロジェクトからコピーする場合を除く)。
前のバージョンをコピーする際、増減率を指定できます。これにより、コピーされた予算を増加または減少させますが、予算数量はオプションで選択の精度に四捨五入できます。新規予算金額は、草案にあるデータをすべて上書きします。
前の予算バージョンから予算金額をコピーする手順は、次のとおりです。
「予算」フォームにナビゲートします。
コピーするプロジェクト番号および予算タイプを入力します。
注意: まず有効なプロジェクト番号を入力しないと、予算タイプを入力できません。
「履歴」を選択します。
「予算バージョン履歴」ウィンドウ内で、コピーする予算バージョンを選択します。
「コピー先」を選択します。
コピー先の「予算タイプ」を選択します。予算をコピーする際、予算金額を修正するには、「金額修正」および「端数処理精度」を変更します。
注意: 予算をコピーする際、「草案予算タイプ:至」フィールドがステップ 2で入力した予算タイプに設定されます。ただし、「基本編成済:自」予算タイプが無効予算タイプである場合、このフィールドは空白のままになります。
「OK」を選択します。「予算」ウィンドウに、新規草案が自動的に表示されます。
必要に応じて、予算金額を改訂します。
過去の支出実績に基づく期間別予算草案を作成できます。実績金額は、日付範囲を使用する期間別予算や非期間別予算にはコピーできません。
Oracle Projectsでは実績額を予算金額にコピーする際、草案に指定した予算入力方法および資源リストが使用されます。最上位および最下位タスク予算の両方を使用する予算入力方法を指定した場合、予算明細は実績金額がマップされた資源リスト内の資源を使用して最下位タスク・レベルで作成されます。Oracle Projectsでは、資源が使用されている場合は、資源リスト内の最下位レベルを使用して実績金額がコピーされます。それ以外の場合は、資源グループが使用されます。資源グループ・レベルで予算を立てた場合でも、資源が使用されます。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の資源および資源リスト、および「資源別実績および取引約定の要約」を参照してください。
その結果生じた新規草案には、生じた実績金額が反映されます。資源が前に予算を立てられ、実績金額が生じていない場合、この資源は新規予算草案にはコピーされません。実績金額が生じたが、前に予算を立てられていない場合、予算内に新規予算明細が作成され、生じた実績金額を反映します。
次の表に、予算金額にコピーする実績金額の例を示します。この例では、資源に関する次の実績金額を入力し、資源リストをプロジェクトXに関連付けます。
実績
次の実績金額を入力します。
期間 | 従業員 | 金額 | 資源 | 数量 |
---|---|---|---|---|
PA 1 | Marlin | 100 | 専門職 | 2時間 |
Vincent Business Supply | 77 | 仕入先 | ||
PA 2 | Marlin | 150 | 専門職 | 3時間 |
Gray | 10 | コンピュータ・サービス | 1時間 | |
Robinson | 50 | 事務職 | 1時間 |
資源リスト
次の資源リスト(支出カテゴリによる支出タイプ)をプロジェクトXに関連付けます。
資源グループ | 資源 | 資源タイプ |
---|---|---|
労務 | 専門職 | 支出タイプ |
労務 | 事務職 | 支出タイプ |
資産 | コンピュータ・サービス | 支出タイプ |
結果草案
プロジェクトXから実績金額をコピーすると、その結果として次の予算明細が作成されます。
期間 | 資源グループ | 資源 | 数量 | 金額 |
---|---|---|---|---|
PA 1 | 労務 | 専門職 | 2 | 100 |
未カテゴリ | 未カテゴリ | 77 | ||
PA 2 | 労務 | 専門職 | 3 | 150 |
労務 | 事務職 | 1 | 50 | |
資産 | コンピュータ・サービス | 1 | 10 |
実績額を予算金額にコピーする手順は、次のとおりです。
実績金額をコピーするプロジェクトおよび期間に、「プロジェクト要約金額の更新」コンカレント・プログラムを実行します。Oracle Projectsでは、実績金額を予算金額にコピーする際、プロジェクト要約金額が使用されます。「プロジェクト要約金額の更新」を参照してください。
注意: 終了日が現在の日付より前の期間からの実績金額しか、予算金額にコピーされません。
「予算」ウィンドウにナビゲートします。
実績金額をコピーするプロジェクトおよび予算タイプを選択します。
「草案の検索」を選択します。
「実績のコピー」を選択します。
実績金額をコピーする期間範囲を入力します。GL期間別に予算を立てている場合はGL期間を入力し、PA期間別の場合はPA期間を入力します。
デフォルト開始期間は、予算で使用された資源リストの実績金額をプロジェクトが要約した最も早い期間です。デフォルト終了期間は、現在のレポート期間です。
「OK」を選択します。
必要に応じて、予算金額を改訂します。
作業内容を保存します。
「予算」ウィンドウからコピーするかわりに、コンカレント・プログラム「PRC: 実績のコピー」を発行して実績金額を予算金額にコピーできます。このコンカレント・プログラムはバックグラウンドで実行され、コピー中も引き続き作業できます。
注意: コンカレント・プログラムを発行する前に、プロジェクトと予算タイプの組合せについて予算の作業中バージョンを作成する必要があります。
このコンカレント・プログラムの詳細は、『Oracle Projects基礎』の実績金額のコピーに関する項を参照してください。
削除する草案を検索します。ツールバーから「レコードの削除」ボタンを選択し、「OK」を選択して草案を削除します。予算バージョンに関連付けられた予算明細すべてが削除されます。
「草案の検索」を選択し、「予算明細」ウィンドウに移動して、新規草案を作成し、新規明細を入力できます。
関連項目
予算入力を完了した後、草案を発行し、検討および基本編成の準備ができたことを示します。
草案を発行すると、Oracle Projectsによって予算検証機能拡張が呼び出されます。草案が予算検証機能拡張のルールに通ると、予算ステータスは「発行済」に変更されます。草案が予算検証機能拡張のルールに通らないと、予算ステータスは「作業中」のままです。『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算検証機能拡張に関する項を参照してください。
予算の予算タイプがワークフローを使用して予算ステータス変更を処理する場合、草案が発行された時に予算ステータスは「進行中」に変更されます。発行が正しく行われると、予算ステータスは「基本編成済」に変更されます。予算ワークフローが予算に対して有効ですが、予算にデータ入力することはできず、予算が表示されている間はボタンが無効化されます。
ステータス情報を使用して、予算に関して異なる職責を持つ個人またはグループに通知することができます。たとえば、プロジェクト・マネージャが予算草案を作成し、会計部門が予算の基本編成を担当している場合、予算の使用準備ができた時点でステータスによってそれぞれ担当のユーザーに通知されます。
草案に変更を加える必要がある場合、発行済予算のステータスを「作業中」に戻すことができます。たとえば、予算を間違えて発行してしまった場合、または予算にエラーがあるのを見つけた場合など、ステータスを「作業中」に戻します。
予算ワークフローが予算に対して有効な間は、「予算」ウィンドウを使用してステータスを変更することはできません。
予算を基本編成した後では、ステータスを「作業中」に変更することはできません。
基本編成を作成した後に予算を変更する場合は、新規基本編成を作成する必要があります。「予算の基本編成の改訂」を参照してください。
前提条件
草案を入力します。「草案の入力」を参照してください。
草案を発行する手順は、次のとおりです。
発行する作業中の草案を、「予算」ウィンドウ内で検索します。「発行」を選択します。
発行済予算ステータスを「発行済」から「作業中」に変更する手順は、次のとおりです。
変更する発行済の草案を、「予算」ウィンドウ内で検索します。「再処理」を選択します。必要に応じて草案を更新し、作業内容を保存します。
変更を完了したら、草案を再発行することができます。
注意: ワークフローが予算に対して有効な場合は、「再処理」は選択できません。
次の図に、予算草案の発行フローを示します。
「予算」ウィンドウから「発行」を選択すると、以下のイベントが発生します。
Oracle Projectsによって予算検証機能拡張が呼び出されます。このプロシージャは、pa_client_extn_budget.verify_budget_rulesと呼ばれます。
予算検証機能拡張には、予算発行要求はデフォルトで含まれていません。ユーザーの会社の予算発行ルールを満たすように、機能拡張をカスタマイズできます。
予算検証機能拡張には、次の2つの結果があります。
予算発行要求が予算草案に照合しない場合、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
予算発行要求が予算草案に照合すると、次のステップに進みます。
システムでは、ワークフローを呼び出すかどうかを決定する必要があります。予算草案発行のためにワークフローを呼び出すかどうかは、「予算 タイプ」ウィンドウの「予算ステータス変更にワークフローを使用」フィールドによって決定されます。
ワークフローが呼び出されないと、予算草案のステータスが「発行済」に変更されます。
ワークフローが呼び出されると、次のステップに進みます。
Oracle Projectsによって予算検証機能拡張が呼び出され、予算が予算基本編成ルールに通るかどうかが決定されます。
予算検証機能拡張には、予算基本編成要求はデフォルトで含まれていません。ユーザーの会社の基本編成作成ルールを満たすように、機能拡張をカスタマイズできます。
予算が予算基本編成ルールで失敗した場合、エラー・メッセージが出され、ステータスは変更されません。
予算が予算基本編成ルールに通ると、次のステップに進みます。
Oracle Projectsによって予算ワークフロー機能拡張に示されたワークフロー・プロセスが呼び出されます。
予算草案がワークフロー・プロセスに失敗すると、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
予算草案が正しくワークフロー・プロセスに通ると、次のステップに進みます。
予算には、標準予算基本編成要求が適用されます。
予算が標準予算基本編成要求に失敗した場合、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
予算が標準予算基本編成要求に通ると、次のステップに進みます。
予算検証機能拡張が再度呼び出され、予算が予算基本編成ルールに通るかどうかが検証されます。
予算が予算基本編成ルールで失敗した場合、エラー・メッセージが出され、ステータスは変更されません。
予算が予算基本編成ルールに通ると、予算ステータスが「基本編成済」に変更されます。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算ワークフローに関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算検証機能拡張に関する項
『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算ワークフロー機能拡張に関する項
予算草案の基本編成の作成は、予算をレポートおよび会計に使用するために承認する処理です。基本編成機能が呼び出されると、システムは予算金額を新規の基本編成予算バージョンにコピーします。
最新の基本編成バージョンは「現行予算」と呼ばれ、レポートに使用されます。前に基本編成された予算はすべて、履歴基本編成バージョンです。「現行予算」、およびその他の基本編成予算バージョンすべてのステータスは「基本編成済」です。
セキュリティ事由により、通常この処理は予算を入力および発行したのとは別のプロジェクト・メンバーにより実行されます。
予算タイプによりワークフローを使用して予算ステータス変更が行われると、予算草案は発行後、自動的に基本編成されます。これはすべてのワークフロー承認およびその他の要求に通った場合のみです。 「草案の発行」を参照してください。
Oracle Project Billing内の契約プロジェクトでは、基本編成機能は予算タイプ「承認済収益予算」の予算金額がプロジェクトの資金合計、またはタスク・レベル資金を使用している場合にはプロジェクト内の最上位タスクと等しいかどうかを検証します。この検証が成功すると、新規予算バージョンが作成されます。金額が等しくない場合、エラーが表示されて新規予算バージョンは作成されません。
非期間別予算の新規基本編成の作成
期間分割されない予算を作成し、予算の作成時にデフォルトの開始日と終了日(プロジェクトまたはタスクの開始/終了日から)を使用した場合は、次の点に注意してください。
プロジェクト予算。関連プロジェクトの開始日または終了日を変更する場合は、予算を基本編成しなおして新しい日付を反映させる必要があります。
タスク予算。関連タスクの開始日または終了日を変更する場合は、予算を基本編成しなおして新しい日付を反映させる必要があります。
前提条件:
草案を入力および発行します。「草案の入力」を参照してください。
Oracle Project Billing内で予算タイプ「承認済収益予算」を使用した契約プロジェクトには、予算金額と等しい資金額を入力します。最上位タスク資金を使用している場合、収益予算は最上位タスクまたは最下位タスク・レベル、またはその両方で入力する必要があります。
基本編成する発行済草案を検索します。「基本編成」を選択します。
注意: 資金が収益予算と等しくないために基本編成機能が「承認済収益予算」に対して失敗した場合は、予算を基本編成する前に予算または資金額を変更する必要があります。
次の図に、予算草案の基本編成フローを示します。
「予算」ウィンドウから「基本編成」を選択すると、以下のイベントが発生します。
Oracle Projectsによって予算検証APIが呼び出されます。このプログラムでは、基本編成の前に予算が通る必要がある標準ルールの有無がチェックされます。たとえば、承認済収益予算金額はプロジェクト資金と等しい必要があります。
Oracle Projectsによって予算検証機能拡張が呼び出されます。このプロシージャは、pa_client_extn_budget.verify_budget_rulesと呼ばれます。
デフォルトでは、予算検証機能拡張に予算基本編成要求は含まれていません。自社の予算基本編成ルールを満たすよう、機能拡張をカスタマイズすることができます。『Oracle Projects API, クライアント拡張およびオープン・インタフェース・リファレンス』の予算検証機能拡張に関する項を参照してください。
予算検証機能拡張には、次の2つの結果があります。
予算草案が基本編成要求に失敗した場合、エラー・メッセージが発行され、ステータスは変更されません。
予算草案が基本編成要求に通ると、予算ステータスが「基本編成済」に変更されます。
統合されたプロジェクト予算の基本編成バージョンを作成すると、Oracle Projectsにより次の活動が実行されます。
発行済の予算バージョンを検証します。
新規予算バージョンの基本編成を作成します。
残余予算を検証します。
トップ・ダウンで統合された予算の場合、Oracle Projectsでは既存の承認済取引金額が(資源、資源グループ、タスク、最上位タスクおよびプロジェクトの各レベルで)プロジェクト予算と比較検証されます。
最新の基本編成バージョンの会計が存在する場合は、それを戻し処理するための会計イベントが生成され、新規基本編成バージョンの会計が作成されます。
ボトム・アップ予算統合の場合、Oracle Projectsでは予算仕訳を作成する会計イベントが生成されます。
トップ・ダウンで統合された予算の場合、Oracle Projectsでは予算引当仕訳を作成する会計イベントが生成されます。
Oracle Subledger Accountingで会計イベント用の会計を最終モードで作成します。
残余予算を検証します。
ボトム・アップ予算統合の場合、Oracle Projectsでは予算金額が組織レベルのOracle General Ledger予算と比較検証されます。
トップ・ダウンで統合された予算の場合、Oracle Projectsでは予算金額がGeneral Ledger対象予算と比較検証されてから、既存の承認済取引金額が(勘定科目レベルで)プロジェクト予算と比較検証されます。
注意: 残余予算の検証に失敗すると、基本編成処理ではOracle Subledger Accountingから作成された会計仕訳が削除され、発行済予算バージョンが「棄却済」ステータスに更新されます。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、仕訳をOracle General Ledgerに転送します。この処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
予算管理を使用する非統合予算の場合、Oracle Projectsでは発行済の予算バージョンが検証され、基本編成バージョンが作成されてから、既存の取引金額がプロジェクト予算と比較検証されます。非統合予算の場合、会計イベントは生成されず、処理されません。
注意: 「PA予算ワークフロー」を使用して予算ステータスの変更を管理する場合、Oracle Projectsで残余予算チェックが実行されるのは予算の承認後のみです。『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のPA予算ワークフローに関する項を参照してください。
仕訳が定義済の予算管理に違反している場合、その仕訳はOracle General Ledgerで転記できません。Oracle General Ledgerでの資金検証は、予算統合のタイプに次のように依存します。
ボトム・アップ予算統合の場合
Oracle General Ledger対象予算では、勘定科目の費用限度額が定義されます。勘定科目の実績残高と予算引当残高が勘定科目の予算残高を超過しないように、予算管理を有効化できます。予算管理が有効化されているOracle General Ledger対象予算とプロジェクト予算が統合されている場合、Oracle Projectsでは対象予算に対して残余予算チェックが次のように実行されます。
初期基本編成バージョンの残余予算チェックを実行するために、Oracle Projectsでは予算草案バージョンの全プロジェクト予算明細が残余予算チェックに送られます。
前の基本編成バージョンが存在する場合、残余予算チェックを実行するために、Oracle Projectsでは最新の基本編成予算バージョン(貸方)と新規予算バージョン(借方)の両方について、全プロジェクト予算明細が残余予算チェックに送られます。
注意: トップ・ダウンで統合された予算の初期基本編成バージョンの作成時には、Oracle Projectsで残余予算チェック失敗を生成できません。この場合、Oracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送する予算仕訳では、単にOracle General Ledgerの組織レベルの予算に金額が加算されます。以降に予算の基本編成バージョンを作成すると、Oracle Projectsで残余予算チェック失敗を生成できます。この場合、Oracle Projectsでは、最新の基本編成バージョンの戻し処理予算仕訳と、新規基本編成バージョンの新規予算仕訳が作成されます。新規バージョンで予算が削減されると、Oracle General Ledgerで組織レベルの予算残高全体が削減されることがあります。変更後の勘定科目の予算残高が勘定科目の現行の合計原価(実績原価と予算引当の合計)より小さい値になる場合、残余予算チェックは失敗します。
Oracle General Ledger対象予算に全金額を転送できるだけの資金がなければ、基本編成処理は失敗します。
トップ・ダウン予算統合の場合
Oracle Projectsの基本編成処理では、General Ledger対象予算に対する残余予算チェックが実行されます。残余予算チェックは、対象予算に対して次のように実行されます。
初期基本編成バージョンの残余予算チェックを実行するために、Oracle Projectsでは予算草案バージョンの全プロジェクト予算明細が残余予算チェックに送られます。
前の基本編成バージョンが存在する場合、残余予算チェックを実行するために、Oracle Projectsでは最新の基本編成予算バージョン(貸方)と新規予算バージョン(借方)の両方について、全プロジェクト予算明細が残余予算チェックに送られます。
General Ledger対象予算に全金額を転送できるだけの資金がなければ、基本編成処理は失敗します。
残余予算チェックの失敗が原因でOracle Projectsの基本編成処理が失敗した場合は、「予算勘定科目詳細」ウィンドウの「勘定科目別」タブを使用して、残余予算チェック失敗の原因であるプロジェクト予算金額を確認してください。失敗に関する情報はワークフロー通知でも提供されます。
「取引残余予算チェック結果」フォームを使用すると、基本編成処理中に発生した残余予算チェックの失敗を検討できます。また、このフォームでは、取引処理中に発生した残余予算チェックの失敗も検討できます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項
『Oracle Projects基礎』のOracle Projectsナビゲータ・パスに関する項
『Oracle Projects基礎』のGLへの仕訳転送に関する項
予算の基本編成を作成した後、基本編成バージョンの次の記述フィールドを変更できます。
バージョン名
変更事由
説明
注釈
予算基本編成の金額または体系を直接変更することはできません。予算基本編成の変更が必要な場合は、草案を更新し、そのバージョンの予算基本編成を作成する必要があります。
予算を基本編成すると、草案は最終現行予算バージョンと同じになります。
関連項目
予算を初めて基本編成すると、その予算は当初予算となります。「プロジェクト・ステータス」ウィンドウに、当初予算および現行予算の情報が表示されます。
当初予算を変更してデータ入力エラーを訂正したり、当初予算金額に含む範囲変更を訂正する場合があります。
Oracle Projectsでは、レポートの際には最新の改訂済当初予算が当初予算として使用されます。
当初予算を改訂する手順は、次のとおりです。
「予算」ウィンドウから「新規当初」を選択します。
「予算明細」ウィンドウで、草案の改訂済予算金額を入力します。
基本編成する予算を発行します。「草案の発行」を参照してください。
「基本編成」を選択します。新規現行予算および新規当初予算として識別される新規バージョンが作成されます。
Oracle Projectsでは、各予算タイプについて、要約および詳細情報を含む予算バージョンを保持しており、予算履歴が保守されています。
予算履歴をオンラインで検討する手順は、次のとおりです。
「予算」フォームにナビゲートします。
予算履歴を検討するプロジェクトおよび予算タイプを選択します。
「履歴」を選択します。
「予算バージョン履歴」ウィンドウ内で、予算バージョンを検討します。
「詳細」を選択して、予算バージョンの詳細を検討します。
実績額と現行予算を比較するレポートを実行することもできます。「予算の実績額と取引約定金額に対する比較」を参照してください。
予算統合を使用しているとき、プロジェクト予算勘定科目ワークフローで生成されたデフォルト勘定科目または勘定科目セグメントを検討し、オプションで上書きできます。
注意: 取引に関連付けられている予算明細の勘定科目は更新しないでください。勘定科目を更新すると、基本編成処理が失敗します。
Oracle Subledger Accountingで詳細な会計基準を独自に定義すると、Oracle Projectsでプロジェクト予算勘定科目ワークフローを使用して生成されるデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントが、Oracle Subledger Accountingにより上書きされます。予算明細に対する取引が存在しなければ、「予算勘定科目詳細」ウィンドウで勘定科目を手動で更新するときと、Oracle Subledger Accountingで勘定科目上書き用の勘定科目導出ルールを定義するときに、Oracle Projectsにより予算明細が新規勘定科目で更新されます。
重要: Oracle Subledger Accountingで予算の勘定科目導出ルールを更新する場合は、更新が既存の統合予算に及ぼす影響を慎重に考慮する必要があります。取引に関連付けられている予算明細の勘定科目が改訂後の勘定科目導出ルールにより上書きされると、基本編成処理は失敗します。
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト予算勘定科目ワークフローに関する項も参照してください。
予算勘定科目詳細を検討する手順は、次のとおりです。
「予算」ウィンドウにナビゲートします。
予算履歴を検討するプロジェクトおよび予算タイプを選択します。
「ツール」メニューから、「予算会計の検討」を選択して「予算勘定科目詳細」ウィンドウをオープンします。
予算明細別に勘定科目詳細を検討するには、「予算明細別」タブを選択します。このウィンドウでGL勘定科目を上書きすることもできます。
GL勘定科目別に勘定科目詳細を検討するには、「勘定科目別」タブを選択します。
「予算明細別」タブでGL勘定科目を上書きする場合は、次のオプションを1つ使用して「予算勘定科目別」タブに勘定科目要約情報を表示できます。
予算明細の残余予算チェックを開始するには、「残余予算のチェック」ボタンを選択します。
注意: 「作業中」または「発行済」ステータスの予算草案バージョンの残余予算をチェックできます。基本編成予算バージョン、予算統合ワークフローが「処理中」ステータスになっている予算バージョン、およびプロジェクト・テンプレートの予算バージョンの場合、「残余予算チェック」オプションは有効化されません。
「ツール」メニューから「予算会計の生成」オプションを選択します。
予算を発行します。
予算基本編成を作成します。
「予算勘定科目詳細」ウィンドウにデフォルト勘定科目の上書きを入力するには、予算バージョンが「作業中」ステータスになっている必要があります。予算バージョンが「発行済」ステータスの場合は、まず予算を再処理するように選択して「作業中」ステータスに戻す必要があります。
「予算明細別」タブには、各予算明細に対して生成された勘定科目が表示されます。このタブでは、手動勘定科目上書きを入力できます。予算明細は予算期間ごとに作成されるため、勘定科目上書きは、適用可能なすべての期間に対して入力する必要があります。このウィンドウで手動上書きの入力ができるようにするには、「PA: 予算勘定科目の上書きの許可」プロファイル・オプションをY(Yes)に設定し、ユーザー職責の上書き機能セキュリティを使用可能にする必要があります。
重要: 勘定科目上書きを手動で入力した場合、「予算会計の生成」オプションを使用してプロジェクト予算勘定科目生成ワークフローが有効化されたときに、生成された勘定科目で自動的に置換されます。統合された予算に対して予算の手動上書きの入力後に予算明細を追加する場合は、予算発行処理で新規明細の勘定科目が生成されるようにしてください。
予算統合の詳細は、「予算の統合」を参照してください。
「予算勘定科目詳細」ウィンドウの「勘定科目別」タブに、勘定科目および予算入力期間別に集計された予算明細金額が表示されます。上部(ヘッダー)リージョンには、集計された勘定科目明細合計が表示され、下部(予算詳細)リージョンには、選択したヘッダー明細で集計された予算明細が表示されます。
指定された勘定科目に対して、「前期」の金額フィールドには、前の基本編成予算バージョンの金額が表示されます。「現行」の金額フィールドには新しい予算金額が表示されます。「計上済金額 」フィールド(水平スクロール・バーを使用して表示)には、新規基本編成を作成したときにOracle ProjectsからOracle Subledger Accounting、さらにOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送される金額が表示されます。「計上済金額」フィールドの負の値は、減額または削除された予算明細金額を示します。
「残余予算のチェック」ボタンは、残余予算チェックの失敗の原因となった予算明細を特定するために使用します。このボタンを選択すると、計上済金額がゼロより大きいか小さいすべての勘定科目のGeneral Ledger対象予算に対して残余予算のチェックが実行されます。残余予算チェック処理では、各勘定科目明細ごとに残余予算チェック結果が返されます。結果を表示するには垂直スクロール・バーを使用します。勘定科目明細を選択することにより、勘定科目に割り当てられた予算明細を表示できます。選択した勘定科目の予算明細は、「予算詳細」リージョンに表示されます。
注意: General Ledger対象予算と統合されたプロジェクト予算の基本編成を作成する前に、「残余予算のチェック」ボタンを使用して、インタフェース対象金額が対象予算用に定義された予算管理に違反していないことを確認できます。
関連項目
予算管理を使用すると、プロジェクトに対して入力された費用取引約定取引を、プロジェクト原価予算に基づいて監視および管理できます。費用取引約定取引は、在庫品目以外の品目の取引です。Oracle Projectsでは、次に対して予算管理が強制されます。
Oracle Purchasingで入力された、プロジェクト関連の購買依頼および発注
Oracle Purchasingで入力された派遣就業者発注
Oracle Payablesで入力された仕入先請求書
発注と照合しないプロジェクト関連の前払金および仕入先請求書への未照合前払金の消込
Oracle Payablesで入力された仕入先請求書には予算管理が強制されますが、経費精算書は一般に原価がすでに発生した後に入力されるため、Oracle Payablesで入力されたプロジェクト関連の経費精算書に対して予算管理は強制されません。したがって、経費精算書の支出承認手続きに、ビジネス要件に従って残余予算額の検証を含める必要があります。
Oracle Projectsでは、未照合の前払金および仕入先請求書への未照合前払金の消込にのみ予算管理が強制されます。
必要に応じて、取引勘定科目より高いレベルでプロジェクト予算明細の予算勘定科目を定義できます。取引勘定科目が、Oracle General Ledgerの予算勘定科目階層内の予算勘定科目に積み上げられるようにする必要があります。同様に、Oracle Subledger Accountingで独自のルールを定義して勘定科目を上書きする場合は、予算勘定科目に積み上げられる取引勘定科目がそのルールで導出されるようにする必要があります。
注意: Oracle General Ledgerでは、予算引当仕訳を要約勘定科目に転記することは許されていません。
プロジェクトに対して予算管理が有効になっていると、プロジェクト関連のすべての費用取引約定取引について、取引が処理される前に残余予算チェックが実行されます。取引が承認された後、残余予算チェック処理により即時に引当後残余予算額の残高が更新され承認済取引が反映されます。
取引の引当後残余予算額は、指定された予算カテゴリの予算額から実績残高と取引約定残高を差し引くことで計算されます。残余予算チェック処理は、予算管理設定に基づいています。
予算仕訳および予算引当補助元帳仕訳を、Oracle Purchasing、Oracle PayablesおよびOracle ProjectsのOracle Subledger Accountingの「照会」メニューから表示できます。
Oracle Subledger Accountingの「照会」メニューから「補助元帳仕訳」を選択します。「補助元帳仕訳」ページから照会方法を選択できます。任意のオプションが一致したときにデータを表示する場合は、少なくとも元帳またはGL記帳日のいずれかを指定する必要があります。「残高タイプ」としては、「予算」または「予算引当」を選択できます。別のオプションも必要に応じて選択できます。
予算引当のイベント区分およびイベント・タイプの詳細は、『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項およびOracle Subledger Accounting用にOracle Projectsで事前定義されたデータに関する項を参照してください。
注意: 補助元帳会計レベルからドリルダウンして仕訳の詳細を表示することはできません。
関連項目
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算管理の実装に関する項
予算管理設定は、取引を管理する程度(管理レベル)および予算金額の使用時期(期間間隔)を定義するために使用します。
期間間隔により、残余予算額の計算に含める予算金額および取引が定義されます。期間間隔の各設定により、計算に含める開始期間と終了期間が識別されます。「金額タイプ」が、開始期間を識別し、期間指定コードが終了期間を識別します。
残余予算額の計算は、次の各設定に入力した値に基づきます。
金額タイプ(開始予算期間)
期間指定コード(終了予算期間)
取引GL記帳日
残余予算チェック処理では、定義された期間間隔の予算額を合計し、実績および確定取引金額を差し引くことで残余予算額を決定します。
「金額タイプ」は期間間隔の開始を定義します。次の金額タイプから選択します。
期間累計: 残余予算チェック・ルーチンは、取引GL記帳日が含まれる期間の開始からの引当後残余予算額を使用します。
年累計: 残余予算チェック・ルーチンは、取引GL記帳日が含まれる年の開始からの引当後残余予算額を使用します。
プロジェクト累計: 残余予算チェック・ルーチンは、プロジェクトの開始からの引当後残余予算額を使用します。
「期間指定コード」は期間間隔の終了を定義します。次の期間指定コードから選択します。
期間: 残余予算チェック・ルーチンは、取引GL記帳日が含まれる期間の終了までの引当後残余予算を使用します。
年度: 残余予算チェック・ルーチンは、取引GL記帳日が含まれる年度の終了までの引当後残余予算を使用します。
プロジェクト: 残余予算チェック・ルーチンは、プロジェクトの終了までの引当後残余予算額を使用します。
次の表に、予算の期間分割に応じて、予算に設定できる金額タイプと期間指定コードの有効な組合せを示します。
予算の期間分割 | 金額タイプ | 期間指定コード |
---|---|---|
PA期間、GL期間またはなし | プロジェクト累計 | プロジェクト |
PA期間またはGL期間 | プロジェクト累計 | 年度 |
PA期間またはGL期間 | プロジェクト累計 | 期間 |
PA期間またはGL期間 | 年累計 | 年度 |
PA期間またはGL期間 | 年累計 | 期間 |
PA期間またはGL期間 | 期間累計 | 期間 |
注意: 予算管理が有効な場合、ユーザー定義の日付範囲を使用して予算金額を入力することはできません。
予算管理レベルは、プロジェクトの取引約定取引に適用される管理の程度を設定するために使用します。デフォルトの管理レベルを、プロジェクト・タイプ、プロジェクト・テンプレートおよびプロジェクトの各レベルで入力できます。資源リストのデフォルト値を定義することもできます。
次の管理レベルから選択します。
絶対: 十分な残余予算が使用できない場合、取引は拒否されます。
勧告: 十分な残余予算がない場合、取引は受け入れられますが、残余予算額を超過したという警告通知が発行されます。
なし: 取引は受け入れられ、残余予算チェックは実行されません。
管理レベルは、プロジェクト、タスク、資源グループおよび資源レベルで設定できます。
各レベルで異なる値を入力できます。たとえば、「絶対」設定はプロジェクト・レベル、「勧告」設定は資源レベルで選択できます。
使用した予算入力方法に応じて、原価予算基本編成の作成後に、プロジェクト、個々のタスク、資源グループおよび資源に対するデフォルトの管理レベルを上書きできます。次の表に、プロジェクト、タスクおよび資源レベルで管理レベルを上書きできるかどうかを、予算入力レベルおよび予算が資源別に分類されるかどうかに応じて示します。
予算入力レベル | 資源別の分類 | プロジェクト・レベルの上書き | タスク・レベルの上書き | 資源レベルまたは資源グループ・レベルの上書き |
---|---|---|---|---|
プロジェクト | する | 可 | 不可 | 可 |
プロジェクト | しない | 可 | 不可 | 不可 |
最上位タスク | する | 可 | 可 | 可 |
最上位タスク | しない | 可 | 可 | 不可 |
最下位タスク | する | 可 | 可 | 可 |
最下位タスク | しない | 可 | 可 | 不可 |
最上位タスクおよび最下位タスク | する | 可 | 可 | 可 |
最上位タスクおよび最下位タスク | しない | 可 | 可 | 不可 |
管理レベルが「絶対」または「勧告」のいずれかの場合、残余予算チェック処理は、最初に最下位予算レベルをテストして残余予算の可用性を判別します。最下位レベルに対して残余予算が使用可能な場合は、予算管理階層の次のレベルがテストされます。この処理は、取引がすべてのレベルを通るか、いずれかのレベルで失敗するまで続きます。管理レベルが「絶対」のレベルで取引が失敗した場合、処理は停止します。ただし、管理レベルが「勧告」の場合、不十分な残余予算の警告通知が生成されて残余予算チェック処理は次のレベルに続きます。
残余予算チェックのレベルの階層は、最下位から最上位に向けて次のようになっています。
生産資源
生産資源グループ
最下位タスク
最上位タスク
プロジェクト
注意: 中間レベル・タスクは積上に含められません。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の予算管理に関する項
『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算管理の実装に関する項
予算管理が有効な予算に対して予算金額を入力する場合は、原価予算に対する直接費または総原価、および収益予算に対する収益金額を入力する必要があります。予算入力方法で資源リストを使用する場合、およびプロジェクトで間接費計算が有効な場合は、この項で説明する事項を考慮する必要があります。
予算管理に対して予算を有効にしている場合は、原価予算に対する直接費または総原価、あるいは収益予算に対する収益金額を入力する必要があります。数量のみを入力した場合、基本編成処理では予算管理の目的で数量は使用されないため、処理に失敗します。基本編成処理で使用するのは、「総原価」および「収益」金額タイプの金額のみです。
たとえば、「時間」および「通貨」金額タイプの収益予算金額のみを入力した場合は、基本編成処理に失敗します。「収益」金額タイプの金額を入力する必要があります。
資源または資源グループの予算管理レベルが「絶対」または「勧告」の場合、資源または資源グループの予算金額を入力しないと、Oracle Projectsでは予算金額はゼロが入力されたとみなされます。この結果、予算金額ゼロの資源にマップされている取引は、「絶対」レベルの場合は残余予算チェックに失敗し、「勧告」レベルの場合は残余予算チェックは通過しますが警告が表示されます。
資源リスト・レベルでは、「未分類」という予算入力カテゴリを使用できます。このカテゴリを使用すると、複数の資源に対して1つの予算金額を入力できます。これによって、1つの資源グループ内のいくつかの資源について特定の予算金額を入力できるため、それらの資源の原価を選択的に管理できます。さらに、資源グループ内の残りの資源の予算を立てる場合にも、「未分類」カテゴリを使用できます。
「未分類」カテゴリは、特定の予算明細を持たない資源の予算明細として使用できます。
プロジェクトで間接費計算が有効になっている場合、すべての残余予算チェックは取引総原価を使用して実行されます。Oracle Projectsには、次の間接費の会計処理方法があります。
同一支出項目
個別支出項目
同一支出項目の間接費を直接費として会計処理する場合、残余予算チェック処理では、取引の間接費金額が計算されて、それが直接費金額に追加されます。次に、間接費計算済の取引金額が予算明細にマップされ、必要な残余予算チェックが実行されます。
間接費の会計処理方法として同一支出項目を使用する場合は、取引総原価の予算金額を入力します。
間接費を個別支出項目として会計処理する場合、残余予算チェック処理では、各間接費構成要素の間接費金額が計算され、各間接費金額および直接費金額が個別に予算明細にマップされます。残余予算チェック処理は、構成要素ごとに実行されます。いずれかの構成要素が残余予算チェック処理に失敗すると、取引全体が棄却されます。
間接費の会計処理方法として個別支出項目を使用し、予算入力で資源リストを使用しない場合は、取引総原価の予算金額を入力します。間接費と直接費は同じマッピング・ルールを使用して予算明細にマップされるため、同じ明細にマップされます。
この間接費会計処理方法を使用し、資源リストを使用して予算を立てる場合、間接費は直接費の資源を使用してマップされません。適切な予算管理設定に従って、各間接費構成要素が予算明細にマップされることを確認する必要があります。このために、間接費構成要素を資源リストの資源として定義し、その資源を使用して間接費の予算金額を入力します。これによって、各間接費構成要素に対する予算管理設定、および直接費に定義されている予算明細に対する管理設定を入力できます。間接費金額に予算管理を適用しない場合は、間接費構成要素資源の全予算明細について管理設定「なし」を割り当てることができます。
間接費構成要素に対して資源リストの資源を定義するかわりに、「未分類」予算入力カテゴリを使用して間接費金額の予算を立てることができます。間接費構成要素の予算明細が検出されず、「未分類」の予算明細が存在している場合、残余予算チェック処理では「未分類」の明細に間接費がマップされます。
Oracle Projectsの予算管理は、費用取引約定取引にのみ適用されます。タイムカード、経費精算書または在庫品目購買など、その他のプロジェクト関連取引には適用されません。したがって、プロジェクトの予算管理を有効にする場合は、次の対策のいずれかを原価予算金額の定義に使用するようお薦めします。
対策1: 予算を2つ定義します。1つは全体プロジェクト原価予算、もう1つは費用取引約定取引用予算です。
対策2: 原価予算を1つ定義し、費用取引約定取引を追跡および管理する予算明細を設定します。
次の2つの予算を定義します。
全体プロジェクト原価予算を定義します(通常、承認済原価予算タイプが全体プロジェクト原価予算の定義に使用されます)。全体プロジェクト原価予算では、すべてのプロジェクト原価が追跡されます。
承認済原価予算タイプに対して予算管理は有効にしないでください。
個別の費用取引約定取引用予算を定義します。取引約定取引用のユーザー定義の予算タイプを作成することをお薦めします。プロジェクトの予算管理を有効にするときは、ユーザー定義の予算タイプを使用します。
取引約定原価予算では、プロジェクトの費用取引約定取引が追跡および管理されます。取引約定原価予算金額は、全体原価予算用に定義された予算金額のサブセットです。
予算管理を実装する2つ目の方法では、すべての予想プロジェクト原価に対して1つの原価予算を使用します。この予算には、費用取引約定取引と、その他のすべての予想プロジェクト原価に対する個別の予算明細が含まれます。
通常、「承認済原価予算」タイプがプロジェクトの全体原価予算の定義に使用されます)。したがって、プロジェクトを定義する場合は、この予算タイプを使用して予算管理を有効にします。基本編成を作成した後、費用取引約定取引用に入力されたすべての予算明細に対して予算管理設定が適切に定義されていることを確認する必要があります。その他の予算明細に対しては「なし」の管理設定を入力することをお薦めします。これらの明細にマッピングされた取引には残余予算チェックが実行されないため、混乱の軽減に役立ちます。
取引がプロジェクトに賦課されると、残余予算チェック処理がOracle General LedgerおよびOracle Projectsの両方で有効になります。残余予算チェックは、新規取引および修正済取引に対して有効になります。
Oracle Projectsの残余予算チェック結果をオンラインで検討できます。結果は、残余予算チェックを通った取引、および残余予算チェックに失敗した取引について表示されます。
Oracle PurchasingおよびOracle Payablesでは、取引の「残余予算のチェック」オプションを選択したとき、および取引承認処理中にも残余予算チェック処理が有効化されます。
重要: 既存の会計仕訳がある購買文書または買掛/未払金支払文書上のプロジェクト属性を変更しないでください。この結果、残余予算の検証エラーおよび不正な予算管理データになります。文書上のプロジェクト属性を変更する前に、既存の会計仕訳をすべて戻し処理する必要があります。
『Oracle Project Costing User Guide』のOracle PurchasingおよびOracle Payablesでの残余予算チェックの有効化に関する項を参照してください。
Oracle Projectsでは、予算管理は費用取引約定取引にのみ適用されます。Oracle PurchasingおよびOracle PayablesからOracle Projectsへのプロジェクト関連の費用取引約定取引は、仕入先原価としてインタフェースします。
実績仕入先原価をOracle Projectsにインタフェースした後、Oracle Projectsで支出項目を修正できます。次の修正タイプは、プロジェクトの残余予算額に影響する可能性があります。
振替
分割
戻し処理
間接費の再計算(たとえば、間接費乗数の変更によるもの)
「PRC: 仕入先原価修正の配分」処理が、修正後の仕入先原価の再原価計算に使用されます。この処理では、次の基準のすべてに合致する取引の残余予算チェックが実行されます。
仕入先原価はOracle PurchasingまたはOracle Payablesで作成された。
取引は予算管理が有効化されたプロジェクトに賦課されている。
取引は費用項目である。
間接費乗数を変更する場合は、次の処理のいずれかを実行して、変更された間接費金額の残余予算チェックを実行する必要があります。実行する処理は、プロジェクトの間接費計算方法によって決まります。
PRC: 合計総原価の配分
この処理は、プロジェクトが合計総原価を会計処理するように設定されている場合に実行します。
PRC: 間接費取引の作成および配分
この処理は、プロジェクトが間接費を構成要素別に会計処理するように設定されている場合に実行します。
修正済支出金額に対して残余予算が使用可能な場合、修正項目は原価配分されます。残余予算が使用可能でない項目は配分されず、例外が報告されます。
残余予算チェックの失敗の結果、原価配分されない項目がある場合は、次のいずれかの処理を実行して「PRC: 仕入先原価修正の配分」処理を再実行する必要があります。
残余予算が支出項目に使用できるように予算金額を増額します。
残余予算チェックの失敗の原因となった予算管理レベルを、予算レベルに対して「絶対」から「勧告」または「なし」に低くします。
修正済項目の場合、支出項目金額を増加させた変更を元に戻します。たとえば、間接費レートを増やした場合、レートを元の値に設定し直します。
転送済の項目の場合、その項目を同じプロジェクト内のタスク、または十分な引当後残余予算額があるか予算管理が有効化されていない別のプロジェクトまたはプロジェクト・タスクに転送します。
関連項目
『Oracle Projects基礎』の間接費取引の作成および配分に関する項
『Oracle Projects基礎』の仕入先原価修正の配分に関する項
『Oracle Projects基礎』の合計総原価の配分に関する項
『Oracle Projects Costing User Guide』の間接費計算の概要に関する項
Oracle Projectsで残余予算チェックを実行した後は、「取引残余予算チェック結果」ウィンドウに結果を表示できます。この結果には、残余予算チェックを通過した取引と、残余予算チェックに失敗した取引の両方が表示されます。
取引残余予算チェック結果を検討する手順は、次のとおりです。
「残余予算チェック詳細の検索」ウィンドウにナビゲートします。
選択基準を入力します。
「検索」ボタンを選択し、「取引残余予算チェック結果」ウィンドウを表示します。
指定の予算レベルのタブを選択し、指定の予算レベルの情報を表示します。
「取引残余予算チェック結果」ウィンドウのヘッダー・リージョンには、残余予算チェックを受けた取引が表示されます。このリージョンは、フォルダ・タイプのリージョンです。取引に関する詳細はすべて、次の表に示す残余予算チェックに関する特定のフィールドも含めて表示されます。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
パケットID | 予算管理パケットに割り当てられた識別子 |
ステータス | 残余予算チェック・ステータス |
文書タイプ | 文書の種類(購買依頼など) |
バージョン番号 | 予算バージョン番号 |
このウィンドウには、選択した取引について予算レベル別に残余予算チェック情報が表示されます。各プロジェクト予算レベルに対してタブが表示されます。予算、引当後残余予算額、取引金額、および残余予算チェック結果のステータス・メッセージなどの情報が、各予算レベルで表示されます。
注意: 「PA: BCパケットを保守する日数」プロファイル・オプションを使用して、残余予算チェック結果のオンライン表示保持期間を制御します。『Oracle Projects インプリメンテーション・ガイド』の予算管理に対するプロファイル・オプションの定義に関する項を参照してください。
詳細リージョンには、次の表に示すフィールドが表示されます。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
勘定科目 | GL勘定科目の識別子(予算統合使用時) |
予算 | 定義した予算管理期間に基づいた残余予算チェックに使用される予算合計 |
実績 | Oracle Projectsにインタフェース済の取引約定取引 |
取引約定 | Oracle Projectsにインタフェースされていない承認済取引約定取引 |
使用可能予算 | 残余予算チェック以前の残余予算 |
取引金額 | 取引の金額 |
新規使用可能予算 | 残余予算チェック後の使用可能予算 |
残余予算チェック結果 | 残余予算チェックのステータス情報 |
Oracle Projectsでは、予算管理を使用するすべてのプロジェクトの予算管理残高が保守されます。各予算明細について、予算金額、取引約定取引合計、および取引約定取引に関係する実績合計が保守されます。各予算カテゴリおよび予算期間の引当後残余予算額も計算されます。
当初の予算バージョンから基本編成を作成する場合は、期首残高が作成されます。「PRC: 予算管理残高の保守」処理を実行すると、残高が更新されます。更新された残高は、「残余予算チェック結果」ウィンドウに表示されます。「予算管理残高の保守」処理を定期的に実行する計画オプションを使用することをお薦めします。処理を計画する頻度を決める際には、オンライン照会からのビジネス・ニーズ、およびビジネスで毎日作成されるプロジェクト関連の取引約定数を考慮します。
予算管理残高をオンラインで表示するには、「残余予算チェック結果」ウィンドウと「取引約定金額」ウィンドウを使用します。
このウィンドウには、各予算レベルの予算、実績、取引約定および引当後残余予算額が表示されます。ウィンドウには、各プロジェクト予算レベルのタブ・リージョンがあります。レベルには、プロジェクト、最上位タスク、タスク、資源グループおよび資源を含めることができます。このウィンドウを使用すると、プロジェクト累計取引を検討し、将来の支出を計画できます。また、このウィンドウの情報を「取引残余予算チェック結果」ウィンドウの情報と併用して、取引残余予算チェック・エラーをトラブルシューティングできます。
選択した明細の取引約定合計を取引約定タイプ別に要約して表示するには、「取引約定」ボタンを選択します。
次の表に「残余予算チェック結果」ウィンドウの各タブ・リージョンのフィールドを示します。すべてのフィールドは表示専用です。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
管理レベル | 予算明細の予算管理レベル |
予算 | 予算明細の予算金額 |
実績 | Oracle Projectsにインタフェース済の取引約定取引 |
取引約定 | Oracle Projectsにインタフェースされていない承認済取引約定取引 |
引当後 残余予算額 | 定義した期間に基づく引当後残余予算額(実績および取引約定を差し引いた予算金額) |
開始日 | 予算明細の金額の期間開始日付 |
終了日 | 予算明細の金額の期間終了日付 |
結果 | (将来使用する目的で予約済) |
取引約定タイプ別に取引約定金額を検討する手順は、次のとおりです。
プロジェクト・ナビゲータから「予算」ウィンドウにナビゲートします。
プロジェクト原価予算を問い合せます。
「履歴」ボタンを選択し、予算バージョン履歴を表示します。
「ツール」メニューから「残余予算チェック結果の表示」を選択します。
予算レベルのタブを選択し、指定の予算レベルの予算明細を表示します。
「取引約定」ボタンを選択し、選択した明細の取引約定詳細を表示します。
次の表に「取引約定金額」ウィンドウの各フィールドを示します。すべてのフィールドは表示専用です。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
購買依頼 | 予算明細項目に対して記録されている購買依頼取引約定合計 |
発注 | 予算明細に対して記録されている発注取引約定の金額 |
仕入先請求書 | Oracle PayablesからOracle Projectsにインタフェースされていない予算明細に対して記録されている仕入先請求書の金額 |
合計 | 予算明細の取引約定合計 |
プロジェクト予算を変更すると、新しい予算バージョンに対して予算管理残高が作成されます。基本編成処理の過程で、既存のプロジェクト取引はすべて新しいバージョンの予算明細にマッピングされます。取引合計が、新しい予算金額を使用して計算された引当後残余予算額を超えないように、予算管理下にあるすべての取引に対して残余予算チェックが実行されます。新しい予算バージョンの予算金額が予算管理に違反している場合は、基本編成処理に失敗します。
エラーの原因を識別するには、「残余予算チェック結果」ウィンドウを使用して予算草案バージョンを問い合せます。「引当後残余予算額」がマイナスの金額で、管理レベルが「絶対」である予算明細があると、基本編成に失敗します。
プロジェクト予算に対して基本編成を初めて作成すると、Oracle Projectsでは、「予算管理」オプションの値に基づいて、予算レベルごとにデフォルトの予算管理レベル設定が作成されます。基本編成予算バージョンのデフォルトの管理レベル値は上書きできます。プロジェクト予算に対して後続の基本編成を作成すると、Oracle Projectsでは、改訂済予算管理レベルの設定が使用され、デフォルト設定は使用されません。たとえば、タスクの予算管理レベルを上書きすると、予算に対する基本編成の次回作成時に、そのタスクはデフォルト値に再設定されません。
プロジェクトに新規タスクを追加する場合、または予算に割り当てられている資源リストに新規資源グループまたは資源を追加する場合、Oracle Projectsでは、予算に対する基本編成の次回作成時に、新規タスク、資源グループまたは資源に対するデフォルトの予算管理設定が自動的に作成されます。基本編成予算バージョンのデフォルトの管理レベル値は上書きできます。
予算管理レベルを修正する手順は、次のとおりです。
プロジェクト・ナビゲータから「予算」ウィンドウにナビゲートします。
プロジェクト原価予算を問い合せます。
「履歴」ボタンを選択し、予算バージョン履歴を表示します。
「ツール」メニューから「予算管理」を選択します。
必要に応じて管理レベルの値を変更します。
作業内容を保存します。
資源リストを使用して予算を作成している場合は、「予算管理」ウィンドウの「資源」ボタンを選択して、資源グループおよび資源のデフォルト値を上書きします。
重要: 「予算管理」ウィンドウの「デフォルトの再設定」ボタンを選択して、プロジェクトのデフォルトの予算管理設定を復元できます。「デフォルトの再設定」ボタンを選択すると、Oracle Projectsにより、手動で上書きした設定も含めて、すべての予算管理設定がデフォルト値に再設定されます。
基本編成バージョンを作成した後は、予算に対する予算入力方法を変更できます。新しい予算入力方法の予算入力レベルが、現在の予算入力方法の予算入力レベルと異なる場合、Oracle Projectsでは、次の予算基本編成作成時に、予算管理がデフォルトの予算管理レベル設定に再設定されます。
たとえば、現在の予算入力方法の予算入力レベルが「最上位タスク」で、新しい予算入力方法の予算入力レベルが「最下位タスク」の場合、Oracle Projectsでは、次の予算基本編成作成時に、予算管理がデフォルトの予算管理レベル設定に再設定されます。
取引は、その取引が発生した元帳のみに対して定義された予算管理の対象となります。したがって、あるプロジェクトに対して予算管理が有効になっている場合、元帳をまたがる相互賦課取引を入力することはできません。
次のシナリオは、この制約の必要性を示しています。
2つの元帳がOracle Applicationsのインストールに定義されています。
元帳1(L1)では、Oracle General LedgerおよびOracle Payablesで予算管理が有効化されています。
元帳2(L2)では、どのアプリケーションでも予算管理が有効化されていません。
プロジェクトAがL1で定義され、予算管理がそのプロジェクトに対して有効化されています。L2でプロジェクトAの取引約定取引を入力した場合、この取引の残余予算チェックは行われません。これは、予算管理がL2で有効化されていないためです。
次の表に、残余予算チェックの結果コードおよびメッセージと、各メッセージに対する応答に関する情報を示します。
結果コード | 結果テキスト | 訂正処理 |
---|---|---|
F100 | 資金不足 | 資金が使用可能であることを確認してください |
F101 | 資源レベルでの予算が存在しない | 資源レベルで予算が存在することを確認してください |
F102 | 資源グループ・レベルでの予算が存在しない | 資源グループ・レベルで予算が存在することを確認してください |
F103 | タスク・レベルでの予算が存在しない | タスク・レベルで予算が存在することを確認してください |
F104 | 最上位タスク・レベルでの予算が存在しない | 最上位タスク・レベルで予算が存在することを確認してください |
F105 | プロジェクト・レベルでの予算が存在しない | プロジェクト・レベルで予算が存在することを確認してください |
F106 | プロジェクト勘定科目レベルでの予算が存在しない | プロジェクト勘定科目レベルで予算が存在することを確認してください |
F108 | 資源レベルでの残余予算チェックに失敗 | 資源レベルでの予算を増やすか、予算管理レベルを「勧告」または「なし」に変更してください |
F109 | 資源グループ・レベルでの残余予算チェックに失敗 | 資源グループ・レベルでの予算を増やすか、予算管理レベルを「勧告」または「なし」に変更してください |
F110 | タスク・レベルでの残余予算チェックに失敗 | タスク・レベルでの予算を増やすか、予算管理レベルを「勧告」または「なし」に変更してください |
F111 | 最上位タスク・レベルでの残余予算チェックに失敗 | 最上位タスク・レベルでの予算を増やすか、予算管理レベルを「勧告」または「なし」に変更してください |
F112 | プロジェクト・レベルでの残余予算チェックに失敗 | プロジェクト・レベルでの予算を増やすか、予算管理レベルを「勧告」または「なし」に変更してください |
F113 | プロジェクト勘定科目レベルでの残余予算チェックに失敗 | プロジェクト勘定科目レベルでの予算を増やしてください |
F114 | 間接費の移入に失敗 | システム管理者に連絡して指示を受けてください |
F118 | 無効な予算バージョンのため残余予算チェックに失敗 | プロジェクト予算の基本編成バージョンを作成してください |
F120 | 設定および集計中に残余予算チェックに失敗 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、PAデバッグをオンにして残余予算の検証を実行し、エラーを特定できます。 |
F121 | 資源リストが無効またはNULL | プロジェクト予算が資源別に分類されている場合は、予算に資源リストを割り当てるようにしてください |
F122 | 金額タイプまたは期間指定コードが無効 | プロジェクトの予算管理設定の金額タイプまたは期間指定コードを更新してください |
F123 | 金額タイプ/期間指定コードが期間分割なしに対して無効 | 期間分割なしで予算を作成するには、金額タイプとして「プロジェクト累計」および期間指定コードとして「プロジェクト」をプロジェクトの予算管理設定に選択してください |
F124 | 期間指定コードが金額タイプ「プロジェクト累計」に無効 | Oracle Projects責任者に連絡して指示を受けてください。Oracle Projects責任者は、プロジェクトの金額タイプおよび期間指定コードの組合せを検証できます。 |
F125 | 期間指定コードが金額タイプ「年累計」に対して無効 | プロジェクトの予算管理設定の期間指定コードとして「年度」または「期間」のいずれかを選択してください |
F127 | 期間指定コードが金額タイプ「期間累計」に対して無効 | プロジェクトの予算管理設定の期間指定コードとして「期間累計」を選択してください |
F128 | 資源リスト・メンバー無効のため残余予算チェックに失敗 | この資源リスト・メンバーが資源リストに含まれていることを確認してください。リストに含まれている場合は、資源リスト・メンバーが有効であることを確認してください。 |
F129 | 指定した日付範囲の開始日または終了日がNULL | 金額タイプが「プロジェクト累計」で期間指定コードが「プロジェクト」の予算の場合は、その期間の予算明細が存在することを確認するか、プロジェクトに対して開始日と終了日の両方を指定するようにしてください。 金額タイプと期間指定コードがこれ以外の組合せの場合は、取引に関連付けられた期間に対して予算が存在することを確認してください。 |
F130 | 指定したPA期間の開始日または終了日がNULL | 金額タイプが「プロジェクト累計」で期間指定コードが「プロジェクト」の予算の場合は、その期間の予算明細が存在することを確認するか、プロジェクトに対して開始日と終了日の両方を指定するようにしてください。 さらに、PA期間が有効であることを確認してください。 |
F131 | 予算入力方法無効のため残余予算チェックに失敗 | 予算入力方法に対して「総原価」オプションが有効になっていることを確認してください |
F132 | 予算勘定科目の導出中に予算明細へのマップができない | 予算明細がすべての期間に対して生成されていることを確認してください |
F134 | 指定したGL期間の開始日または終了日がNULL | 金額タイプが「プロジェクト累計」で期間指定コードが「プロジェクト」の予算の場合は、その期間の予算明細が存在することを確認するか、プロジェクトに対して開始日と終了日の両方を指定するようにしてください。 期間分割が「GL期間」の予算の場合は、期間が有効で修正済期間として設定されていないことを確認してください。 |
F136 | 開始日または終了日の計算中に残余予算チェックに失敗 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、処理を追跡して追加情報を取得できます。 |
F137 | この発注に対して合致する購買依頼が見つからない | システム管理者に連絡してください。データの懸案がこのエラーの原因である可能性があります。 |
F138 | この請求書に対して合致する発注が見つからない | システム管理者に連絡してください。データの懸案がこのエラーの原因である可能性があります。 |
F140 | 間接費の挿入中の重大エラーにより残余予算チェックに失敗 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、処理を追跡して追加情報を取得できます。 |
F141 | ロック獲得不可: 残余予算チェックはコンカレント実行中 | 残余予算チェックを再試行してください |
F142 | 予期せぬエラーのため残余予算チェックに失敗 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、処理を追跡して追加情報を取得できます。 |
F143 | 予算基本編成が処理中のため残余予算チェックに失敗 | 予算の基本編成処理が完了した後、残余予算チェックを再試行してください |
F150 | 残余予算のチェック・モードのGL残余予算チェックに失敗 | プロジェクト予算を減らすかGL予算を増やしてください |
F151 | GL残余予算チェックで重大エラーを検出 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、処理を追跡して追加情報を取得できます。 |
F155 | 全モードのGL残余予算チェックに失敗 | プロジェクト予算を減らすかGL予算を増やしてください |
F156 | 一部モードのGL残余予算チェックに失敗 | プロジェクト予算を減らすかGL予算を増やしてください |
F160 | 残余予算チェックで戻りコードの生成に失敗 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、処理を追跡して追加情報を取得できます。 |
F162 | 残余予算チェックで予算勘定科目残高の更新に失敗 | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、処理を追跡して追加情報を取得できます。 |
F165 | 直接費明細に予算勘定科目なし | 予算勘定科目が存在することを確認してください |
F166 | このプロジェクトの基本編成済予算バ-ジョンがありません | プロジェクト予算の基本編成バージョンを作成してください |
F168 | 予算引当会計イベントは作成されませんでした | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、ログ・ファイルを検討して追加情報を取得できます。 このエラーはOracle Subledger Accountingの設定に関係しています。事前定義のアプリケーション会計定義を変更した場合は、再検証する必要があります。さらに、事前定義の補助元帳会計設定への変更もすべて検証してください。 |
F169 | 既存の取引の予算明細で変更された勘定科目 | 既存の取引で予算明細の勘定科目が変更されていないことを確認してください |
F170 | 全モードでの取引に失敗 | 処理内の関連取引が失敗しました。残余予算チェックに失敗した関連配分明細を修正してから残余予算チェックを再実行してください。 |
F172 | Oracle Subledger Accountingアプリケーションが失敗しました | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、ログ・ファイルを検討して追加情報を取得できます。 このエラーはOracle Subledger Accountingの設定に関係しています。事前定義のアプリケーション会計定義を変更した場合は、再検証する必要があります。さらに、事前定義の補助元帳会計設定への変更もすべて検証してください。 |
F173 | 配分レコードが一般会計表にありません | システム管理者に連絡してください。システム管理者は、ログ・ファイルを検討して追加情報を取得できます。 このエラーはOracle Subledger Accountingの設定に関係しています。事前定義のアプリケーション会計定義を変更した場合は、再検証する必要があります。さらに、事前定義の補助元帳会計設定への変更もすべて検証してください。 |
Oracle Projectsの予算統合機能を使用すると、プロジェクト予算と非プロジェクト予算を統合できます。非プロジェクト予算とは、Oracle Projects外で定義された予算です。予算統合は、ボトム・アップまたはトップ・ダウンの予算編成を実行するために定義します。
企業がボトム・アップ予算編成を使用する場合、より低いレベルの資源からの予算金額を連結することによって組織レベルの予算を作成します。プロジェクトに対して予算統合を定義すると、プロジェクト予算は自動的に連結できます。
ボトム・アップ統合予算を発行して基本編成バージョンを作成すると、Oracle Projectsにより、発行済予算バージョンの検証、基本編成バージョンの作成、会計イベントの生成、Oracle Subledger Accountingでの最終モードの会計イベント用予算仕訳の作成、および組織レベルのOracle General Ledger予算との予算金額の比較検証が行われます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算仕訳をOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送します。この処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
企業がトップ・ダウン予算編成を使用する場合、経営陣が各組織の費用限度額を定義します。この限度額を強制するために予算管理が設定され、予算引当会計により計画支出用の引当が作成されます。
引当により、プロジェクト原価が発生したときに残余予算が使用可能になり、将来の使用に使用可能な引当後残余予算額が明確になります。マネージャは、いつでも次の情報を表示できます。
定義された費用限度額、記録済支出の原価
計画支出と承認済プロジェクトの予想原価
将来のプロジェクトおよび将来の購買のために残された残余予算
トップ・ダウン統合予算を発行して基本編成バージョンを作成すると、Oracle Projectsにより、発行済予算バージョンの検証、基本編成バージョンの作成、プロジェクト予算との(資源、資源グループ、タスク、最上位タスクおよびプロジェクトの各レベルでの)既存の承認済取引金額の比較検証、会計イベントの生成、Oracle Subledger Accountingでの最終モードの会計イベント用予算仕訳の作成、General Ledger対象予算との予算金額の比較検証、およびプロジェクト予算との(勘定科目レベルでの)既存の承認済取引金額の比較検証が行われます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算引当仕訳をOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送します。この処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
ボトム・アップ予算統合を使用するかトップ・ダウン予算統合を使用するかに応じて、異なる操作プロシージャを使用します。このプロシージャの詳細は、次を参照してください。
次の項では、プロジェクト予算明細用の勘定科目を生成するためのプロシージャを説明します。
Oracle Projectsの予算統合では、Oracle General Ledgerで定義された非プロジェクト予算との統合がサポートされています。Oracle General Ledger予算は、勘定科目レベルで定義し、勘定科目とGL期間の組合せに対する予算金額を入力します。したがって、プロジェクト予算がGL予算と統合されるときは、各プロジェクト予算明細に勘定科目を割り当てる必要があります。
「プロジェクト予算勘定科目生成」ワークフローを使用すると、勘定科目の生成および割当処理を自動化できます。必要に応じて、詳細な会計ルールをOracle Subledger Accountingで設定できます。Oracle Subledger Accountingで詳細な会計ルールを独自に定義する場合、Oracle Projectsで「プロジェクト予算勘定科目生成」ワークフローを使用して生成されるデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントはOracle Subledger Accountingで上書きされます。この場合、Oracle Projectsは新規勘定科目で予算明細を更新します。
重要: Oracle Subledger Accountingで予算の勘定科目導出ルールを更新する場合は、更新が既存の統合予算に及ぼす影響を慎重に考慮する必要があります。取引に関連付けられている予算明細の勘定科目が改訂後の勘定科目導出ルールにより上書きされると、基本編成処理は失敗します。
このワークフローの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト予算勘定科目生成ワークフローに関する項を参照してください。
Oracle Subledger Accountingの詳細は、『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項を参照してください。
企業がボトム・アップ予算編成を使用する場合、より低いレベルの資源からの予算金額を連結することによって組織レベルの予算を作成します。ボトム・アップ予算編成では、組織レベルの原価予算は、その組織が所有するすべてのプロジェクトの承認済原価予算を連結することによって定義できます。同様に、組織レベルの収益予算もすべてのプロジェクトの収益予算を連結することによって定義できます。
ボトム・アップ予算編成を使用すると、プロジェクト・マネージャは個々のプロジェクト原価および収益を管理および監視するための予算を定義でき、財務マネージャには報告用の組織レベル・ビューが提供されます。
注意: ボトム・アップ予算編成を使用する場合、予算管理は強制されません。ボトム・アップ予算は、主に予算仕訳をOracle General Ledgerに送信するために実装されます。Oracle General Ledgerでは、GL予算に対する残余予算チェックが実行されます。
プロジェクトのボトム・アップ統合は、プロジェクト予算金額を自動的に連結して組織レベルの予算を作成する場合に定義します。ボトム・アップ統合を使用するには、Oracle General Ledgerを使用して組織レベルの予算を格納および保守する必要があります。
ボトム・アップ予算統合を使用するには、次の手順を実行する必要があります。
Oracle General Ledgerで組織レベルの予算を定義します。
プロジェクトの予算統合を定義します。
プロジェクト予算金額を入力して、各プロジェクト予算明細の勘定科目を生成します。
プロジェクト予算の基本編成バージョンを作成します。
予算基本編成処理では、発行済予算バージョンの検証、基本編成バージョンの作成、会計イベントの生成、Oracle Subledger Accountingでの最終モードの会計イベント用予算仕訳の作成、および組織レベルのOracle General Ledger予算との予算金額の比較検証が行われます。
General Ledgerの予算仕訳をインポートします。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算仕訳をOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送します。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
予算仕訳を検討および転記してプロジェクト予算金額を組織レベルの予算残高に追加します。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
予算統合の実装の詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算統合の実装に関する項を参照してください。
ボトム・アップ予算統合を使用するときは、組織レベルの予算をOracle General Ledgerで定義する必要があります。Oracle General Ledgerでは、一定の範囲の会計期間の見積原価または収益金額が予算に含まれます。予算組織では、部門、コスト・センター、部署または予算データが保守されるその他のグループが定義されます。各予算組織には勘定科目を割り当てます。割り当てられた勘定科目の予算金額を入力することによって、組織予算残高を作成します。
Oracle General Ledgerには、予算を作成、保守および追跡するツールが含まれています。詳細は、『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。
予算統合は、「プロジェクト, テンプレート」ウィンドウから「予算管理」オプションを使用して定義します。
ボトム・アップ予算統合を定義するには、任意のプロジェクト予算タイプを使用できます。プロジェクトの場合、原価または収益のいずれかの予算タイプに対する統合、または両方のタイプに対する統合を定義できます。たとえば、プロジェクトの原価予算と組織レベルの原価予算、およびプロジェクトの収益予算と組織レベルの収益予算を統合できます。
注意: プロジェクトに対して基本編成または発行済予算がすでに存在する場合、プロジェクトの予算統合を定義するときに基本編成または発行済予算の予算タイプは使用できません。さらに、General Ledgerの組織レベル予算は、「オープン」または「現行」のステータスを持つ必要があります。
ボトム・アップ統合を使用するときは、プロジェクトの予算タイプをOracle General Ledgerで定義された組織レベルの予算と統合します。
Oracle General Ledgerで定義および保守する予算は、勘定科目別およびGL期間別の勘定科目レベルの予算です。したがって、統合された予算タイプのプロジェクト予算金額を入力するときは、GL期間で期間分割された予算入力方法を使用する必要があり、また各プロジェクト予算明細に勘定科目を割り当てる必要があります。Oracle Projectsには、プロジェクト予算勘定科目生成ワークフローというワークフロー処理が提供され、これを使用して予算明細の勘定科目生成を自動化することができます。
注意: 取引に関連付けられている予算明細の勘定科目は更新しないでください。勘定科目を更新すると、基本編成処理が失敗します。
Oracle Subledger Accountingで詳細な会計ルールを独自に定義した場合、Oracle Projectsでプロジェクト予算勘定科目ワークフローを使用して生成されるデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントはOracle Subledger Accountingにより上書きされます。Oracle Projectsにより予算明細が新規勘定科目で更新されます。
重要: Oracle Subledger Accountingで予算の勘定科目導出ルールを更新する場合は、更新が既存の統合予算に及ぼす影響を慎重に考慮する必要があります。取引に関連付けられている予算明細の勘定科目が改訂後の勘定科目導出ルールにより上書きされると、基本編成処理は失敗します。
プロジェクト予算勘定科目生成ワークフローの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト予算勘定科目生成ワークフローに関する項を参照してください。
プロジェクトがボトム・アップ統合を使用するように設定されている場合、基本編成バージョンを作成する処理はワークフローを使用して予算ステータスの変更管理をするかどうかにより異なります。
ワークフローを使用して予算ステータスの変更管理をしない場合は、Oracle Projectsにより「PA: 予算統合ワークフロー」が呼び出されます。このワークフローの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の「PA: 予算統合ワークフロー」に関する項を参照してください。
ワークフローを使用して予算ステータスの変更管理をする場合は、Oracle Projectsにより予算バージョン・ステータスが「進行中」に変更され、予算承認ワーフローが呼び出されます。このワークフローの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のPA: 予算ワークフローに関する項を参照してください。予算が承認された後、予算バージョンの基本編成処理が続行します。Oracle Projectsでは、基本編成処理中に検出された棄却がすべて予算承認通知に表示されます。基本編成処理中に発生するアクティビティの詳細は、「統合された予算の基本編成の作成」を参照してください。
ボトム・アップ統合プロジェクト予算の基本編成を作成すると、予算基本編成では、発行済予算バージョンの検証、基本編成バージョンの作成、会計イベントの生成、Oracle Subledger Accountingでの会計イベント用予算仕訳の作成、および組織レベルのOracle General Ledger予算との予算金額の比較検証が行われます。
基本編成バージョンがこの予算の最初の基本編成バージョンの場合、Oracle Projectsにより、この予算バージョンの予算仕訳が作成および検証されます。前の基本編成バージョンが存在する場合、Oracle Projectsにより、最新の基本編成バージョンの戻し処理予算仕訳と、新規基本編成バージョンの新規予算仕訳が作成および検証されます。
注意: 残余予算の検証に失敗すると、基本編成処理ではOracle Subledger Accountingから作成された会計仕訳が削除され、発行済予算バージョンが「棄却済」ステータスに更新されます。
ボトム・アップ統合予算の基本編成の作成の詳細は、「統合された予算の基本編成の作成」を参照してください。
基本編成の失敗のトラブルシューティングの詳細は、「統合された予算の基本編成失敗のトラブルシューティング」を参照してください。
統合されたプロジェクト予算の基本編成バージョンを作成した後、「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して仕訳をOracle General Ledgerに転送し、Oracle General Ledgerで「仕訳インポート」処理を開始します。基本編成バージョンが予算の最初の基本編成バージョンの場合は、Oracle Projectsにより、このバージョンに対して作成された予算仕訳が転送されます。前の基本編成バージョンが存在する場合は、Oracle Projectsにより、最新の基本編成バージョンの戻し処理予算仕訳と、新規基本編成バージョンの新規予算仕訳が転送されます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。仕訳は、General Ledgerの「仕訳の転記」ウィンドウを使用して検討および転記できます。
仕訳の検討および転記の詳細は、『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のGLへの仕訳転送に関する項
企業がトップ・ダウン予算編成を使用する場合、経営陣が各組織の費用限度額を定義します。原価がこの限度額を超えないようにするために、Oracle General Ledgerでは、ユーザーが予算管理を設定して対象予算を定義できます。絶対管理が有効になっている場合、残余予算が使用可能でない場合には原価取引が棄却されます。
予算引当会計を有効にすることで、さらに原価を管理することができます。予算引当会計を使用すると、取引約定取引も実績取引と同様に管理されます。
実績取引は計上済の支出です。取引約定取引は計画支出です。取引約定取引には、購買依頼、発注および未計上の支入先請求書が含まれます。取引約定取引が承認されると、会計仕訳が作成され、対象予算に残余予算が引き当てられます。この引当により、将来の取引に使用できる残余予算額は減額されます。
トップ・ダウン予算編成が使用され予算引当会計が有効になっている場合、プロジェクト予算を対象予算と統合できます。プロジェクト原価予算が承認され基本編成が作成されると、予算引当仕訳が生成され、予想されるプロジェクト原価用の残余予算が対象予算内に引き当てられます。この引当により、プロジェクト原価が発生する前に残余予算が使用されないよう保証されます。また、経営陣に対して各組織の財務状態が明確になります。将来のプロジェクトおよび将来の購買が評価されるので、経営陣は現行支出の原価、承認済取引約定と承認済プロジェクトの予想原価、および将来使用のための引当後残余予算額を検討できます。
予算統合の実装の詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の予算統合の実装に関する項を参照してください。
Oracle Projectsでのトップ・ダウン予算編成は、予算管理および予算引当会計に基づいています。トップ・ダウン統合を使用するには、最初に次を実行する必要があります。
Oracle General Ledgerで予算管理を有効にします。
General Ledgerで予算管理を有効にすると、取引約定取引が承認されたときに残余予算チェック処理が有効になります。残余予算チェック処理では、残余予算の可用性が検証されます。
Oracle General LedgerおよびOracle Payablesで予算引当会計を有効にします。
予算引当会計を有効にすると、統合されたプロジェクトの承認済取引約定取引および承認済原価予算の対象予算に対して引当が作成されます。
予算統合を定義する前に、組織レベルの対象予算をOracle General Ledgerで定義する必要があります。
Oracle General Ledgerでは、一定の範囲の会計期間の見積原価が対象予算に含まれます。予算組織では、部門、コスト・センター、部署または予算データが保守されるその他のグループが定義されます。各予算組織には勘定科目が割り当てられます。各勘定科目割当には対象予算が関連付けられます。
組織の支出限度額を設定するには、各予算組織に割り当てられた勘定科目の対象予算残高を入力します。
Oracle General Ledgerには、予算を作成、保守および追跡するツールが含まれています。詳細は、『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。
予想されるプロジェクト原価用にGeneral Ledger対象予算に残余予算を引き当てるには、「プロジェクト, テンプレート」ウィンドウから「予算管理」オプションを使用して予算統合を定義します。予算統合は、プロジェクト予算の基本編成を作成する前、およびプロジェクト取引が入力される前に定義する必要があります。
トップ・ダウン統合を使用する場合、プロジェクト原価を監視および追跡するために2つの予算を定義することをお薦めします。
1つはプロジェクトの合計原価を追跡するための予算
もう1つは費用取引約定取引を追跡および管理するための予算(取引約定予算)
プロジェクトの統合を定義する場合、取引約定予算に使用する予算タイプを使用し、「予算引当」残高タイプを設定します。取引約定予算を定義し、基本編成を作成すると、予算引当仕訳が生成され、対象予算に対してプロジェクト予算引当が作成されます。このプロジェクト予算引当により、予想されるプロジェクト取引約定原価用の残余予算が引き当てられます。プロジェクト関連の費用取引約定取引が承認されると、プロジェクト予算引当が減額され新規取引約定予算引当が作成されます。
「予算引当」残高タイプを使用して統合を定義すると、プロジェクトの予算管理が自動的に有効になります。プロジェクトの管理レベルは、自動的に「絶対」に設定され、変更はできません。Oracle Projectsでは、予算管理を使用して、費用取引のプロジェクト取引約定合計がプロジェクト取引約定予算とGeneral Ledger対象予算で引き当てられた金額を超えることがないように保証されています。
予算管理の詳細は、「予算管理の使用」を参照してください。
トップ・ダウン統合で定義されたプロジェクトに対して残余予算を引き当てるには、統合された予算タイプを使用してプロジェクト取引約定予算を定義する必要があります。トップ・ダウン統合予算を発行して基本編成バージョンを作成すると、Oracle Projectsにより次の処理が実行されます。
発行済の予算バージョンを検証します
基本編成バージョンを作成します
(資源、資源グループ、タスク、最上位タスクおよびプロジェクトの各レベルでの)既存の承認済取引金額をプロジェクト予算と比較検証します
会計イベントを生成します
Oracle Subledger Accountingで最終モードの会計イベント用予算引当仕訳を作成します
予算金額をGeneral Ledger対象予算と比較検証します
既存の承認済取引金額(勘定科目レベル)をプロジェクト予算と比較検証します
基本編成バージョンがこの予算の最初の基本編成バージョンの場合は、Oracle Projectsにより、この予算バージョンの予算引当仕訳が作成および検証されます。前の基本編成バージョンが存在する場合は、Oracle Projectsにより、最新の基本編成バージョンの戻し処理予算引当仕訳と、新規基本編成バージョンの新規予算引当仕訳が作成および検証されます。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算引当仕訳をOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送します。この処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
注意: 残余予算の検証に失敗すると、基本編成処理ではOracle Subledger Accountingから作成された会計仕訳が削除され、発行済予算バージョンが「棄却済」ステータスに更新されます。
プロジェクト原価予算の作成の詳細は、「トップ・ダウン予算統合のプロジェクト予算の作成」を参照してください。
Oracle General Ledgerで予算引当会計が有効になっている場合、取引約定取引が承認されるたびに対象予算に対する予算引当仕訳が作成されます。予算引当仕訳により、取引約定取引明細金額用の残余予算額が引き当てられます。取引約定取引が費用項目に対するもので、トップ・ダウン統合で定義されたプロジェクトに関連している場合、追加の予算引当仕訳が作成されて対象予算に対するプロジェクト引当が減額されます。
次の表に、プロジェクト予算引当の作成および清算処理の例を示します。
行Aで、対象予算が作成されます。この予算で組織の費用限度額が$100に設定されます。
行Bで、統合されたプロジェクト取引約定予算用に$40のプロジェクト引当が作成されます。プロジェクト引当で対象予算の一部が消し込まれ、残余予算額は$60に減額されます。
行Cで、プロジェクト関連取引約定取引用に$10の引当が作成されます。プロジェクト引当は$30に減額されます。
取引約定引当が作成されるときに組織の合計残余予算額は変化しないことに注意してください。そのかわり、取引約定引当がプロジェクト引当の一部を置き換えています。
処理 | 組織の費用限度額 | 残余予算額 | プロジェクト引当 | 取引約定引当 |
---|---|---|---|---|
(A) 対象予算が作成され、費用限度額が設定されます | $100 | $100 | ||
(B) 統合されたプロジェクト取引約定予算でプロジェクト引当が作成されます | $100 | $60 | $40 | |
(C) 取引約定取引で取引約定引当が作成されます | $100 | $60 | $30 | $10 |
次の例では、Fremont Corporationを使用して、プロジェクト予算に予算統合が定義された場合のGeneral Ledger予算編成機能の拡張方法を示しています。Oracle Projectsからインタフェースされた予算金額から生成された予算引当仕訳により、対象予算の残余予算額が減額されます。この結果、より正確な報告が可能となり経営陣に将来の原価および将来のプロジェクトの詳細な情報が提供されます。
Fremont Corporationでは、外部資源の使用削減が決定されています。上層部は、内部資源および改善されたプロジェクト管理を使用することでほとんどのプロジェクトを予定どおりに完了できると主張しています。現行会計年度の最終四半期の場合、各組織で外部資源の原価を最終四半期の使用金額の20%削減する必要があります。さらに、上層部の一部のメンバーは、現在、外部資源の使用を予定している新規プロジェクトの原価予算を承認する必要があります。
この原価削減を強制するために、財務マネージャはOracle General Ledgerの予算管理および予算引当会計機能を使用しています。各組織の対象予算を定義して次四半期の費用限度額を設定しています。週次の外部資源原価報告が各組織の統括責任者に提供されます。この原価報告は、統括責任者が将来の外部資源要求を評価する際に役立てられます。報告には、次の情報が示されています。
残余予算: 財務マネージャにより設定された費用限度額
実績原価: 使用済外部資源の累計原価
確定原価: 承認された外部資源の将来使用に対する予想原価
使用可能資金: 未使用および未確定の残余予算
Fremont給与システムは、外貨表示の経費精算書を処理するために拡張する必要があります。会社の成長に伴って、従業員が米国外に頻繁に出張しており、会計部門では、経費が発生した国の通貨で従業員が領収書を入力することを希望しています。
Fremontサービス組織では、必要な給与拡張を実施する予定です。プロジェクトのすべての原価がこの組織に賦課されます。Mr. Smithがプロジェクト・マネージャとして任命されています。
予備分析の後、Mr. Smithはプロジェクトが3ヵ月間継続すると見積もり、情報サービス部門からの内部資源を使用して作業の大部分を実行することを計画しています。ただし、現在社内にはない一部の専門知識を提供するためにコンサルタントとの契約が必要になると考えています。
Mr. Smithは、プロジェクトを管理するためにOracle Projectsを使用しています。外部資源の使用を計画しているため、次の表に示された原価予算を承認のために統括責任者に提出します。
支出組織 | 支出カテゴリ | Oct-01 | Nov-01 | Dec-01 |
---|---|---|---|---|
情報サービス | 労務 | 4,000 | 4,000 | 4,000 |
管理 | 労務 | 500 | 500 | 500 |
コンサルティング | 労務 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
コンサルティング | 費用 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
サービス組織の統括責任者は、予算を受け取り、外部資源の要求を評価するために最新の外部資源原価レポートを検討します。
次の表にレポート情報を示します。
GL期間 | 勘定科目 / 摘要 | 残余予算 | 実績原価 | 確定原価 | 使用可能資金 |
---|---|---|---|---|---|
Oct-01 | 04-420-7580-000 / コンサルティング労務 | 5,000 | 2,000 | 1,000 | 3,000 |
Oct-01 | 04-420-7640-000 / コンサルティング費用 | 5,000 | 2,000 | 1,000 | 3,000 |
Nov-01 | 04-420-7580-000 / コンサルティング労務 | 5,000 | 0 | 3,000 | 2,000 |
Nov-01 | 04-420-7640-000 / コンサルティング費用 | 5,000 | 0 | 3,000 | 2,000 |
Dec-01 | 04-420-7580-000 / コンサルティング労務 | 5,000 | 0 | 1,000 | 4,000 |
Dec-01 | 04-420-7640-000 / コンサルティング費用 | 5,000 | 0 | 1,000 | 4,000 |
レポートを評価した後、統括責任者は給与拡張用の予算を承認します。Mr. Smithに対して、General Ledger対象予算の残余予算額を減額して、給与プロジェクト予算に含まれる外部資源原価を反映するよう依頼します。
対象予算の残余予算額を減額するために、Mr. Smithは給与拡張プロジェクトに対してトップ・ダウン統合を定義します。プロジェクトの取引約定予算をGeneral Ledger対象予算と統合し、次に、次の表に示された取引約定予算を給与プロジェクト用に定義します。
支出組織 | 支出カテゴリ | Oct-01 | Nov-01 | Dec-01 |
---|---|---|---|---|
コンサルティング | 労務 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
コンサルティング | 費用 | 1,000 | 1,000 | 1,000 |
Mr. Smithは、基本編成バージョンを作成するために取引約定予算を発行します。次の表に、予算明細に割り当てられるGL勘定科目を示します。
支出組織 | 支出カテゴリ | GL期間 | 予算金額 | 勘定科目 |
---|---|---|---|---|
コンサルティング | 労務 | Oct-01 | 1,000 | 04-420-7580-000 |
コンサルティング | 労務 | Nov-01 | 1,000 | 04-420-7580-000 |
コンサルティング | 労務 | Dec-01 | 1,000 | 04-420-7580-000 |
コンサルティング | 費用 | Oct-01 | 1,000 | 04-420-7640-000 |
コンサルティング | 費用 | Nov-01 | 1,000 | 04-420-7640-000 |
コンサルティング | 費用 | Dec-01 | 1,000 | 04-420-7640-000 |
Mr. Smithは、取引約定予算の基本編成バージョンを作成します。この基本編成処理では、発行済予算バージョンの検証、基本編成バージョンの作成、プロジェクト予算との(資源、資源グループ、タスク、最上位タスクおよびプロジェクトの各レベルでの)既存の承認済取引金額の比較検証、会計イベントの生成、Oracle Subledger Accountingでの最終モードの会計イベント用予算仕訳の作成、General Ledger対象予算との予算金額の比較検証、およびプロジェクト予算との(勘定科目レベルでの)既存の承認済取引金額の比較検証が行われます。
会計部門では、「PRC: GLへの仕訳転送」処理を発行し、パラメータ「一般会計における転記」に「Yes」を選択します。この処理により、予算引当仕訳がOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送され、Oracle Generalで仕訳が転記されます。次の表に、給与プロジェクトによりインタフェースされる予算金額からシステムが作成する仕訳を示します。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
GL期間 | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|
Oct-01 | 04-420-7580-000 | コンサルティング労務 | 1,000 | |
Oct-01 | 04-420-7640-000 | コンサルティング費用 | 1,000 | |
Oct-01 | 04-000-1250-000 | 引当 | 2,000 | |
Nov-01 | 04-420-7580-000 | コンサルティング労務 | 1,000 | |
Nov-01 | 04-420-7640-000 | コンサルティング費用 | 1,000 | |
Nov-01 | 04-000-1250-000 | 引当 | 2,000 | |
Dec-01 | 04-420-7580-000 | コンサルティング労務 | 1,000 | |
Dec-01 | 04-420-7640-000 | コンサルティング費用 | 1,000 | |
Dec-01 | 04-000-1250-000 | 引当 | 2,000 |
注意: 勘定科目04-000-1250-000は、Oracle General Ledgerの予算引当勘定科目に対する引当として定義されています。
サービス組織の統括責任者が次回の外部資源原価レポートを受け取ったとき、給与プロジェクトに対して承認した原価が合計に示されます。
この新規レポートには、次の表に示されているように将来の請求用に残された残余予算が反映されています。(各期間の各勘定科目の残余予算は5,000です。)
GL期間 | 勘定科目 | 実績原価 | 確定原価 | 残余予算額 |
---|---|---|---|---|
Oct-01 | コンサルティング労務 | 2,000 | 2,000 | 2,000 |
Oct-01 | コンサルティング費用 | 2,000 | 2,000 | 2,000 |
Nov-01 | コンサルティング労務 | 0 | 4,000 | 1,000 |
Nov-01 | コンサルティング費用 | 0 | 4,000 | 1,000 |
Dec-01 | コンサルティング労務 | 0 | 2,000 | 3,000 |
Dec-01 | コンサルティング費用 | 0 | 2,000 | 3,000 |
プロジェクトのトップ・タブウン予算統合を定義する場合、プロジェクトの費用約定取引取引を追跡および管理するための取引約定予算を作成することをお薦めします。取引約定予算の予算金額を入力するときは、次の点に留意してください。
トップ・ダウン統合を定義すると、予算管理が自動的に有効になります。
General Ledger勘定科目を、統合された予算タイプのすべての予算明細に割り当てる必要があります。
統合された予算タイプの予算を作成するときは、GL期間で期間分割された予算入力方法を使用する必要があります。
取引約定取引が予想される各予算カテゴリおよび予算期間の予算明細を作成する必要があります。
基本編成バージョンを作成するための処理は、予算ステータス変更を管理するためにワークフローを使用するかどうかにより異なります。
統合されたプロジェクト予算の基本編成を作成すると、追加の検証が発生します。
トップ・ダウン予算統合を定義すると、統合された予算タイプの予算管理が自動的に有効になります。予算管理が有効な予算の金額を入力する場合、予算の入力に資源リストを使用する場合またはプロジェクトで間接費計算が有効になっている場合は、この項で説明する事項を考慮する必要があります。詳細は、「管理された予算の予算金額の入力」を参照してください。
プロジェクトのトップ・ダウン予算統合を定義する場合、プロジェクトの予算タイプとOracle General Ledgerで定義された対象予算を統合します。対象予算は勘定科目およびGL期間別に保守します。Oracle Projectsでは、GL期間で期間分割された入力方法を使用してプロジェクト予算を作成します。勘定科目の生成の詳細は、「予算統合プロシージャ」を参照してください。
統合されたプロジェクトに関連する費用取引約定取引を入力および承認すると、プロジェクト予算引当が清算され、取引約定予算引当が作成されます。清算入力用の勘定科目を取得するために、Oracle Projectsではプロジェクト資源マッピング・ルールと取引GL記帳日を使用して各取引約定の取引明細をプロジェクト予算明細にマッピングします。取引明細資源カテゴリとGL期間の予算明細が定義されていない場合は、清算入力用の勘定科目を取得できません。清算入力用の勘定科目を取得できない場合、取引は承認できません。
したがって、トップ・ダウン統合予算タイプの予算金額を入力するときは、各予算カテゴリおよびGL期間ごとの予算金額を入力する必要があります。予算管理期間を使用しており、ある期間の予算金額を別の期間で使用できる場合は、プロジェクトに定義済の開始日と終了日があることを確認してください。プロジェクトに定義済の開始日と終了日がある場合は、予算基本編成処理により、欠落している予算カテゴリと予算期間のすべての組合せにゼロ金額を設定した予算明細が生成されます。基本編成処理では、次に、プロジェクト予算勘定科目生成ワークフローを有効にして各新規予算明細用の勘定科目が生成されます。
注意: 取引に関連付けられている予算明細の勘定科目は更新しないでください。勘定科目を更新すると、基本編成処理が失敗します。
たとえば、次の条件の下でプロジェクトを作成するものとします。
会計年度は1月から12月
プロジェクトの予算管理期間指定コードは「年度」
プロジェクト終了日は指定しない
1月から5月のGL期間の予算金額を入力
この場合、基本編成処理では6月から12月までのGL期間に対してゼロ金額の予算明細が作成されます。
詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のプロジェクト予算勘定科目ワークフローに関する項を参照してください。
Oracle Subledger Accountingで詳細な会計ルールを独自に定義した場合、Oracle Projectsでプロジェクト予算勘定科目ワークフローを使用して生成されるデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントはOracle Subledger Accountingにより上書きされます。Oracle Projectsにより予算明細が新規勘定科目で更新されます。
プロジェクトがトップ・ダウン統合を使用するように設定されている場合、基本編成バージョンを作成する処理はワークフローを使用して予算ステータスの変更管理をするかどうかにより異なります。
ワークフローを使用して予算ステータスの変更管理をしない場合は、Oracle Projectsにより「PA: 予算統合ワークフロー」が呼び出されます。このワークフローの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の「PA: 予算統合ワークフロー」に関する項を参照してください。
ワークフローを使用して予算ステータスの変更管理をする場合は、Oracle Projectsにより予算バージョン・ステータスが「進行中」に変更され、予算承認ワーフローが呼び出されます。このワークフローの詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のPA: 予算ワークフローに関する項を参照してください。予算が承認された後、予算バージョンの基本編成処理が続行します。Oracle Projectsでは、基本編成処理中に検出された棄却がすべて予算承認通知に表示されます。基本編成処理中に発生するアクティビティの詳細は、「統合された予算の基本編成の作成」を参照してください。
トップ・ダウン統合プロジェクト予算の基本編成を作成すると、Oracle Projectsにより、発行済予算バージョンの検証、基本編成バージョンの作成、プロジェクト予算との(資源、資源グループ、タスク、最上位タスクおよびプロジェクトの各レベルでの)既存の承認済取引金額の比較検証、会計イベントの生成、Oracle Subledger Accountingでの最終モードの会計イベント用予算仕訳の作成、General Ledger対象予算との予算金額の比較検証、およびプロジェクト予算との(勘定科目レベルでの)既存の承認済取引金額の比較検証が行われます。
基本編成予算バージョンがこの予算の最初の基本編成予算バージョンの場合は、Oracle Projectsにより、この予算バージョンの予算引当仕訳が作成および検証されます。前の基本編成予算バージョンが存在する場合は、Oracle Projectsにより、最新の基本編成予算バージョン(貸方)と新規の予算バージョン(借方)の両方の予算引当仕訳が作成および検証されます。
トップ・ダウン統合プロジェクト予算プロジェクト予算の基本編成バージョンを作成した後、「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送し、Oracle General Ledgerで「仕訳インポート」処理を開始します。この処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
トップ・ダウン統合予算の基本編成の作成の詳細は、「統合された予算の基本編成の作成」を参照してください。
基本編成の失敗のトラブルシューティングの詳細は、「統合された予算の基本編成失敗のトラブルシューティング」を参照してください。
トップ・ダウン統合プロジェクトに関連する費用取引約定取引が承認のために発行されると、Oracle Projectsの残余予算チェック処理が有効になります。残余予算チェックにより、プロジェクト取引約定予算内の残余予算額が検証されます。この取引に対して残余予算が使用可能な場合、General Ledger対象予算に対するプロジェクト予算引当が減額され、新規の取引約定予算引当が作成されます。取引約定取引から実績取引が作成される場合、取引約定予算引当が清算され、実績原価が会計処理されます。
取引約定取引の処理が進むに従って、対象予算に対する引当は、ある予算引当タイプから別の予算引当タイプに変化します。この例では、処理フロー手順を示します。次に表に、例の手順を示します。
処理フローの手順 | プロジェクト予算引当残高 | 取引約定予算引当 | 債務予算引当 | 請求書予算引当 | 実績原価 |
---|---|---|---|---|---|
期首残高 | $1,000 | ||||
$100の購買依頼の承認 | $900 | $100 | |||
発注の作成と引当 | 0 | $100 | |||
仕入先請求書の検証 | 0 | $100 | |||
仕入先請求書の会計処理 | 0 | $100 |
この手順では、次の手順が発生します。
購買依頼が承認されます。プロジェクト予算引当の一部が取引約定予算引当で置き換えられます。プロジェクト予算引当残高が$1,000で、依頼合計が$100の場合、プロジェクト予算引当は$900に減額され、$100に対して取引約定が作成されます。
購買依頼から発注が作成されて承認および引当されると、取引約定予算引当が清算されて債務予算引当が作成されます。
仕入先請求書が発注と照合されて検証されると、債務予算引当が清算されて請求書予算引当が作成されます。
仕入先請求書が会計処理されると、請求書予算引当が清算されて実績原価が記録されます。
プロジェクトでトップ・ダウン統合が定義され、間接費計算も有効な場合、予算引当清算処理は前出の例とは異なります。取引約定取引が間接費計算される場合、Oracle Payablesによりこの取引に関連付けられたすべての原価の会計がOracle Subledger Accountingで作成されます。Oracle Subledger Accountingにより、最終会計がOracle General Ledgerに転送されます。ただし、取引約定取引が間接費計算される場合は、Oracle Payablesにより取引直接費の会計がOracle Subledger Accountingで作成され、Oracle Projectsにより総原価の会計がOracle Subledger Accountingで作成されます。Oracle Subledger Accountingにより、最終会計がOracle General Ledgerに転送されます。詳細は、『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項を参照してください。
Oracle Projectsには、間接費の会計処理用に次の2つのオプションが用意されています。
間接費を直接費と同じ支出項目で会計処理できます。
間接費を個別の支出項目として会計処理できます。
予算引当清算処理は、有効になっている会計処理オプションに応じて異なります。次の各項に、それぞれのオプションの清算処理が説明され、各処理手順で生成される予算引当仕訳を示した例が提供されています。
間接費が直接費と同じ支出項目で会計処理される場合、プロジェクト取引約定予算明細金額は総原価金額を使用して入力する必要があります。プロジェクト予算勘定科目ワークフロー処理は、各予算明細に勘定科目を割り当てるために使用されるもので、勘定科目を生成するために合計総原価自動会計ルールと同じビジネス・ルールを使用して定義する必要があります。これにより、プロジェクト予算基本編成の作成時に生成されるプロジェクト予算引当作成仕訳と、取引約定取引の処理時に生成されるプロジェクト予算引当清算仕訳が同じ勘定科目を使用することが保証されます。
Oracle Subledger Accountingで詳細な会計ルールを独自に定義した場合、Oracle Projectsでプロジェクト予算勘定科目ワークフローを使用して生成されるデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントはOracle Subledger Accountingにより上書きされます。予算明細が取引に関連付けられていない場合、Oracle Projectsは予算明細を新規勘定科目で更新します。
重要: Oracle Subledger Accountingで予算の勘定科目導出ルールを更新する場合は、更新が既存の統合予算に及ぼす影響を慎重に考慮する必要があります。取引に関連付けられている予算明細の勘定科目が改訂後の勘定科目導出ルールにより上書きされると、基本編成処理は失敗します。
注意: 必要に応じて、取引勘定科目より高いレベルでプロジェクト予算明細の予算勘定科目を定義できます。取引勘定科目が、Oracle General Ledgerの予算勘定科目階層内の予算勘定科目に積み上げられるようにする必要があります。同様に、Oracle Subledger Accountingで独自のルールを定義して勘定科目を上書きする場合は、予算勘定科目に積み上げられる取引勘定科目がそのルールで導出されるようにする必要があります。
Oracle General Ledgerでは予算引当仕訳を要約勘定科目に転記できません。
費用取引約定取引が承認されると、各取引明細に対して次の予算引当仕訳が生成されます。
取引明細の金額および勘定科目を使用して取引約定予算引当を作成するための仕訳が生成されます。
プロジェクト取引約定予算から導出された明細および勘定科目に対する計算済総原価金額を使用して取引約定予算引当を作成するための仕訳が生成されます。
プロジェクト取引約定予算から導出された明細および勘定科目に対する計算済総原価金額を使用してプロジェクト予算引当を清算するための仕訳が生成されます。
注意: 前述の最後の2つの仕訳の勘定科目と金額は、常に同じです。勘定科目は、標準の資源マッピング・ルールを使用して取引明細を予算明細にマッピングし、予算明細から勘定科目を選択することによって導出されます。
請求書が最終会計処理されると、Oracle Payablesにより、直接費の取引約定予算引当を清算する会計がOracle Subledger Accountingで作成されます。「会計の作成」処理を最終モードで実行するときに、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送することを選択できます。また、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。Oracle General Ledgerでは、仕訳を転記するときに取引の直接費に対する取引約定予算引当が清算されます。
Oracle Projectsにより、取引総原価の取引約定予算引当を清算する会計イベントが生成され、その会計イベント用の予算引当仕訳がOracle Subledger Accountingで作成されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送し、Oracle General Ledgerで「仕訳インポート」処理を開始します。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。Oracle General Ledgerでは、仕訳を転記するときに取引の総原価に対する取引約定予算引当が清算されます。
『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項も参照してください。
注意: Oracle General Ledgerの予算引当後残余予算照会では、Oracle PayablesおよびOracle Projectsからの直接費と総原価の両方に対する最終会計を作成した後の完全な清算が反映されます。
この例では、次の表に示したプロジェクト予算の基本編成が作成されます。
タスク | 資源グループ | 資源 | 予算金額 | 勘定科目 |
---|---|---|---|---|
T1.0 | 仕入先 | Capp Construction | 1,000 | A1 |
基本編成処理により、次の表に示した予算引当明細が生成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | プロジェクト | A1 | Capp Constructionの予算明細勘定科目 | 1,000 |
Capp Constructionについて、プロジェクト関連の仕入先請求書が入力され、承認されます。請求書には$50の明細が1つあります。この請求明細には2つの間接費構成要素が該当します。
5%の資材処理
10%の研究開発
請求書承認処理により、次の表に示した予算引当明細が作成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | プロジェクト | A1 | Capp Constructionの予算明細勘定科目 | 57.50 | |
2 | 請求書予算引当 | A1 | Capp Constructionの予算明細勘定科目 | 57.50 | |
3 | 請求書予算引当 | B1 | 請求書明細勘定科目 | 50.00 |
請求書が最終会計処理されると、Oracle Payablesにより直接費の取引約定予算引当を清算する会計が作成されます。「会計の作成」処理を最終モードで実行するときに、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送することを選択できます。次の表に示した予算引当明細が作成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 請求書予算引当 | B1 | 請求書明細勘定科目 | 50.00 |
Oracle Projectsで総間接費取引が会計処理されると、Oracle Projectsにより総原価用の取引約定予算引当を清算する会計が作成されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送します。次の表に示した予算引当明細が作成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 請求書予算引当 | A1 | Capp Constructionの予算明細勘定科目 | 57.50 |
間接費が個別支出項目として会計処理される場合、プロジェクト取引約定予算に次の金額を含める必要があります。
取引直接費の予算金額
取引間接費の予算金額
予算金額の入力時に資源リストが使用されない場合、直接費の金額と間接費の金額を総原価金額タイプを使用して同一の予算明細に入力できます。予算金額の入力時に資源リストが使用される場合は、資源リストに間接費の各構成要素の資源が含まれている必要があります。予算明細は、取引直接費と、間接費の各構成要素に関連付けられた間接費に対して入力する必要があります。
注意: 必要に応じて、取引勘定科目より高いレベルでプロジェクト予算明細の予算勘定科目を定義できます。取引勘定科目が、Oracle General Ledgerの予算勘定科目階層内の予算勘定科目に積み上げられるようにする必要があります。同様に、Oracle Subledger Accountingで独自のルールを定義して勘定科目を上書きする場合は、予算勘定科目に積み上げられる取引勘定科目がそのルールで導出されるようにする必要があります。
Oracle General Ledgerでは予算引当仕訳を要約勘定科目に転記できません。
費用取引約定取引が承認されると、各取引明細に対して次の予算引当仕訳が生成されます。
取引明細の金額および勘定科目を使用して直接費の取引約定予算引当を作成するための仕訳が生成されます。
間接費の各構成要素の場合は、計算済間接費金額とプロジェクト取引約定予算から導出された勘定科目を使用して取引約定予算引当を作成するための仕訳が生成されます。
取引明細の金額および勘定科目を使用してプロジェクト予算引当を清算するための仕訳が生成されます。
間接費の各構成要素の場合は、計算済間接費金額とプロジェクト取引約定予算から導出された勘定科目を使用してプロジェクト予算引当を清算するための仕訳が生成されます。
注意: 間接費仕訳用の勘定科目は、標準の資源マッピング・ルールを使用して間接費の構成要素を予算明細にマップし、予算明細から勘定科目を選択することで導出されます。
請求書が最終会計処理されると、Oracle Payablesにより、直接費の取引約定予算引当を清算する会計がOracle Subledger Accountingで作成されます。「会計の作成」処理を最終モードで実行するときに、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送することを選択できます。また、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。Oracle General Ledgerでは、仕訳を転記するときに取引の直接費に対する取引約定予算引当が清算されます。
Oracle Projectsにより、取引間接費の取引約定予算引当を清算する会計イベントが生成され、その会計イベント用の予算引当仕訳がOracle Subledger Accountingで作成されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送し、Oracle General Ledgerで「仕訳インポート」処理を開始します。
「PRC: GLへの仕訳転送」処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。Oracle General Ledgerでは、仕訳を転記するときに取引の総原価に対する取引約定予算引当が清算されます。
注意: Oracle General Ledgerの予算引当後残余予算照会では、Oracle PayablesおよびOracle Projectsからの直接費と間接費の両方に対する最終会計を作成した後の完全な清算が反映されます。
プロジェクト予算勘定科目ワークフローおよび間接費勘定自動会計ルールは、間接費の勘定科目を生成するときに同じビジネス・ルールを使用する必要があります。Oracle Subledger Accountingで詳細な会計ルールを独自に定義した場合、Oracle Projectsでプロジェクト予算勘定科目ワークフローおよび自動会計を使用して生成されるデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントはOracle Subledger Accountingにより上書きされます。予算明細が取引に関連付けられていない場合、Oracle Projectsは予算明細を新規勘定科目で更新します。
重要: Oracle Subledger Accountingで予算の勘定科目導出ルールを更新する場合は、更新が既存の統合予算に及ぼす影響を慎重に考慮する必要があります。
取引に関連付けられている予算明細の勘定科目が改訂後の勘定科目導出ルールにより上書きされると、基本編成処理は失敗します。
詳細は、『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項を参照してください。
この例では、次の表に示したプロジェクト予算の基本編成が作成されます。
タスク | 資源グループ | 資源 | 予算金額 | 勘定科目 |
---|---|---|---|---|
T1.0 | 仕入先 | Capp Construction | 1,000 | A1 |
T1.0 | 間接 | 資材処理 | 50 | A2 |
T1.0 | 間接 | 研究開発 | 100 | A3 |
基本編成処理により、次の表に示した予算引当明細が生成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | プロジェクト | A1 | Capp Constructionの予算明細勘定科目 | 1,000 | |
2 | プロジェクト | A2 | 予算明細勘定科目(資源: 資材処理) | 50 | |
3 | プロジェクト | A3 | 予算明細勘定科目(資源: 研究開発) | 100 |
Capp Constructionについて、プロジェクト関連の仕入先請求書が入力され、承認されます。請求書には$50の明細が1つあります。この請求明細には2つの間接費構成要素が該当します。
5%の資材処理
10%の研究開発
請求書承認処理により、次の表に示した予算引当明細が作成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | プロジェクト | A1 | 予算明細および請求書明細の勘定科目 | 50.00 | |
2 | プロジェクト | A2 | 資材処理予算明細勘定科目 | 2.50 | |
3 | プロジェクト | A3 | 研究開発予算明細勘定科目 | 5.00 | |
4 | 請求書予算引当 | A1 | 予算明細および請求書明細の勘定科目 | 50.00 | |
5 | 請求書予算引当 | A2 | 資材処理予算明細勘定科目 | 2.50 | |
6 | 請求書予算引当 | A3 | 研究開発予算明細勘定科目 | 5.00 |
請求書が最終会計処理されると、Oracle Payablesにより直接費の取引約定予算引当を清算する会計が作成されます。「会計の作成」処理を最終モードで実行するときに、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送することを選択できます。次の表に示した予算引当明細が作成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 請求書予算引当 | A1 | 予算明細および請求書明細の勘定科目 | 50.00 |
Oracle Projectsで間接費取引が会計処理されると、Oracle Projectsにより間接費の取引約定予算引当を清算する会計が作成されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送します。次の表に示した予算引当明細が作成されます。
次の表に示した予算引当明細が作成されます。
明細 | 予算引当タイプ | 勘定科目 | 勘定科目の摘要 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 請求書予算引当 | A2 | 資材処理予算明細勘定科目 | 2.50 | |
2 | 請求書予算引当 | A3 | 研究開発予算明細勘定科目 | 5.00 |
Oracle PurchasingおよびOracle Payablesで予算引当を作成すると、それぞれのアプリケーションによりOracle Subledger Accountingで会計が作成されます。Oracle PurchasingおよびOracle Payablesで「会計の作成」処理を実行し、プロジェクトの設定に応じて、直接費の予算引当会計および間接費または合計総原価の予算引当会計を作成します。「会計の作成」処理を最終モードで実行するときに、予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送することを選択できます。また、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
関連項目
『Oracle Projects基礎』のOracle Subledger Accountingとの統合に関する項
Oracle Projectsでは、費用取引のプロジェクト取引約定合計が、プロジェクト取引約定予算およびGeneral Ledger対象予算での引当額を超えることがないように保証するために予算管理が使用されています。「残余予算チェック結果」ウィンドウには、請求済取引約定金額が請求書取引約定またはプロジェクト実績として表示されます。この請求済金額は、請求書がOracle PayablesからOracle Projectsにインタフェースされた後の実績として表示されます。
関連項目
トップ・ダウン統合予算を変更すると、基本編成処理により新規予算バージョンに対して次のタスクが実行されます。
プロジェクト予算に定義された予算管理を検証します
対象予算に定義された予算管理を検証します
General Ledger期間ステータスを検証します
プロジェクト予算引当を対象予算と照合して更新します
予算金額が削除または減額されたり、予算入力方法が変更されると、予算管理が検証されます。予算金額が減額されたときは、基本編成処理により残余予算チェックが実行され、既存の取引合計が新規予算金額を使用して計算された残余予算額を超えないように保証されます。予算入力方法が変更され、新規予算カテゴリを使用して予算バージョンが作成されたときは、基本編成処理によりオープンGL期間内のすべての既存の取引が新規予算バージョンの予算明細にマップされます。次に、新規予算明細に定義された予算管理を使用する各取引に対して残余予算チェックが実行されます。残余予算チェック・エラーを生成する取引があると、基本編成処理は失敗します。
基本編成処理が失敗した場合、「残余予算チェック結果」ウィンドウ内に棄却された予算バージョンを表示することで、トラブルシューティングすることができます。「引当後 残余予算額」がマイナスの金額で、管理レベルが「絶対」である予算明細はすべて、基本編成が作成される前に修正する必要があります。予算金額を増額するか、管理レベルを低くすることができます。
予算管理の定義、残余予算チェック処理、および「残余予算チェック結果」ウィンドウの詳細は、「予算管理の使用」を参照してください。
予算金額が増額されたり新規予算明細が入力されたときは、対象予算に追加残余予算を引き当てる必要があります。したがって、基本編成により対象予算に対して残余予算チェックが実行され、追加プロジェクト予算金額に残余予算が使用できるようにする必要があります。残余予算チェック・エラーが返された場合、基本編成処理は失敗します。
基本編成エラーの表示およびトラブルシューティングの詳細は、「統合された予算の予算勘定科目詳細の検討および上書き」および「統合された予算の基本編成失敗のトラブルシューティング」を参照してください。
変更された予算バージョンの予算基本編成を作成した後、「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して、予算引当仕訳をOracle Subledger AccountingからOracle General Ledgerに転送します。この処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
改訂済予算の基本編成が正常に作成されると、対象予算に対するプロジェクト予算引当が修正されます。新規予算明細が追加された場合、または既存の予算明細金額が増額された場合は、対象予算に追加残余予算が引き当てられます。予算明細が減額または削除された場合は、プロジェクト予算引当が清算され、プロジェクト引当が減額されます。「予算勘定科目詳細」ウィンドウの「勘定科目別」タブ上にある「計上済金額」列に、予算引当修正金額が表示されます。プラスの値は追加の残余予算を引き当て、マイナスの値は現在の引当を減額します。詳細は、「統合された予算の予算勘定科目詳細の検討および上書き」を参照してください。
会計年度の残余予算が年度末までに使用されない場合、多くの企業で、使用可能な金額が次年度に移されます。予算どおりに運営している組織が予算金額を失うことはありません。そのかわりに、次年度の費用限度額が増額されます。
「PRC: 年度末予算ロールオーバー処理」は、トップ・ダウン統合プロジェクト予算の年度末残高を次会計年度に転送します。この処理では、選択されたすべてのトップ・ダウン統合予算に対して予算ロールオーバー機能を実行します。この処理は合計実績および取引約定残高を予算金額から差し引くことによって、各プロジェクト予算明細の転送金額を計算します。次に、各プロジェクト予算明細の転送金額が次会計年度の最初の期間の予算金額に加算されます。
年度末予算ロールオーバー処理で新規プロジェクト予算バージョンの基本編成が作成されると、対象予算のプロジェクト予算引当が修正されます。この年度末予算ロールオーバー処理により、決算会計年度のプロジェクト引当を削除するための清算仕訳が作成され、各勘定科目ごとに、予算金額のある最終期間から転送金額が差し引かれます。タスク、資源、またはタスクと資源の組合せが複数の勘定科目にまたがって予算編成されている場合は、予算金額のある最終期間から各勘定科目の転送金額が差し引かれます。転送金額を差し引く方法の例は、「年度末ロールオーバーの例」を参照してください。
この処理では、新年度用の残余予算を引き当てる新規予算引当仕訳も生成されます。年度末予算ロールオーバーでは、転送済金額ごとに仕訳が生成され、次会計年度の最初の期間に転記されます。
注意: 次会計年度の最初の期間に予算明細が存在しない場合、この処理はプロジェクト予算勘定科目生成ワークフローを呼び出して新規デフォルト勘定科目を生成します。新年度の最初の期間に予算明細がすでに存在する場合は、新規デフォルト勘定科目は導出されません。
年度末予算ロールオーバー処理の一部として、Oracle Projectsで次の処理が実行されます。
新規予算バージョンの基本編成を作成します
最新の基本編成予算バージョン(貸方)と新規予算バージョン(借方)の両方に対する予算引当会計イベントを生成し、未使用のプロジェクト予算引当金額を現行会計年度から次会計年度に転送します
Oracle Subledger Accountingで予算引当会計イベント用の会計を最終モードで作成します
残余予算をGeneral Ledger対象予算と比較検証します
注意: 基本編成処理では、新規予算引当仕訳に対する残余予算チェックが強制通過モードで実行されます。強制通過モードでは、すべての予算管理が無視されます。新年度に追加残余予算を引き当てるための予算引当仕訳は、残余予算がGeneral Ledger対象予算を超える場合でも生成されます。
Oracle Subledger Accountingで最終予算引当仕訳を作成します
「PRC: 年度末予算ロールオーバー処理」が完了すると、「PRC: GLへの仕訳転送」処理を実行して予算引当仕訳をOracle General Ledgerに転送します。「PRC: GLへの仕訳転送」処理を発行するときに、必要に応じて仕訳を転記する処理を選択できます。それ以外の場合は、Oracle General Ledgerで仕訳を手動で転記できます。詳細は、『Oracle Projects基礎』のGLへの仕訳転送に関する項を参照してください。
注意: 基本編成処理では、Oracle General Ledgerでの資金残高が更新されます。「PRC: GLへの仕訳転送」処理は、資金残高に影響しません。
注意: この例の会計年度は1月から12月です。
この例では、次の表に決算年度からの予算明細を示します。
タスク番号 | 資源 | 勘定科目 | 予算金額がある最後の期間 | 未使用の予算金額 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 事務用品 | 01-422-7490-000 | JAN-06 | $200 |
1.0 | コンピュータ・サプライ | 01-422-7490-000 | JAN-06 | $200 |
1.0 | コンピュータ・サプライ | 01-422-7490-000 | FEB-06 | $400 |
1.0 | コンピュータ・サプライ | 01-422-7630-000 | JUN-06 | $500 |
2.0 | 家具 | 01-422-7630-000 | MAR-06 | $800 |
この場合、「PRC: 年度末予算ロールオーバー処理」により、次のように転送金額が決算年度から差し引かれます。
$200を、タスク1.0、事務用品、勘定科目01-422-7490-000、JAN-06から
$600を、タスク1.0、コンピュータ・サプライ、勘定科目01-422-7490-000、FEB-06から
$500を、タスク1.0、コンピュータ・サプライ、勘定科目01-422-7630-000、JUN-06から
$800を、タスク2.0、家具、勘定科目01-422-7630-000、MAR-06から
次の表に、この処理により新規会計年度用に作成される予算明細を示します。
タスク番号 | 資源 | 勘定科目 | 期間 | 予算金額 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 事務用品 | 01-422-7490-000 | JAN-07 | $200 |
1.0 | コンピュータ・サプライ | 01-422-7490-000 | JAN-07 | $600 |
1.0 | コンピュータ・サプライ | 01-422-7630-000 | JAN-07 | $500 |
2.0 | 家具 | 01-422-7630-000 | JAN-07 | $800 |
関連項目
『Oracle Projects基礎』の年度末予算ロールオーバーに関する項