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Oracle Daily Business Intelligenceインプリメンテーション・ガイド
リリース12
E06050-01
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Daily Business Intelligence for Supply Chain

この章のトピックは、次のとおりです。

概要

Daily Business Intelligence (DBI) for Supply Chainを使用することでサプライ・チェーンの専門家は、自分のサプライ・チェーンの業績を効率的に測定し、継続的に改良できます。DBI for Supply Chainでアクセスが容易になる情報によって、経費の節約、納期搬送の改善、サイクル時間の削減、収益を最大化する戦略的決定の機会が提供されます。

DBI for Supply Chain は、Intelligenceの次のダッシュボードを提供します。

サプライ・チェーン・マネージャのロールを割り当てられたユーザーは、次のダッシュボードにもアクセスできます。

顧客履行管理

「顧客履行管理」ダッシュボードは、増減の推移(週次、月次、四半期および年次の各期間)も含めて、組織の履行実績を監視するために使用します。この「顧客履行管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「顧客履行管理」ダッシュボードおよびレポートは、Oracle Order Managementのデータを参照します。

注意: 実績履行日は、データベースの列としてのみ存在し、ユーザーには表示されません。実績履行日は、該当する明細の履行要件が満たされた日付のみを表します。この値は、実績出荷日、確定日、受注日の優先順に抽出されます。実績履行日を利用するためにOracle Daily Business IntelligenceまたはOracle Order Managementで追加の設定手順を実行する必要はありません。

出荷管理

「出荷管理」ダッシュボードは、出荷工程の実績と増減の推移(日次、週次、月次、四半期および年次の各期間)も含めて、倉庫における工程を監視するために使用します。この「出荷管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「出荷管理」ダッシュボードおよびレポートは、Oracle Order Managementのデータを参照します。

在庫管理

「在庫管理」ダッシュボードは、在庫価額や在庫回転率、および循環棚卸に関する情報を表示するために使用します。この「在庫管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「在庫管理」のダッシュボードとレポートは次のOracle Applicationsのデータを参照します。

製造管理

「製造管理」ダッシュボードは、製造実績を表示するために使用します。この「製造管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

注意: 生産額の計算には、研究室での開発分も含むすべての生産バッチが含まれます。

「製造管理」のダッシュボードとレポートは次のOracle Applicationsのデータを参照します。

製品原価管理

「製品原価管理」ダッシュボードは、受注の履行済額、製品原価差異、製造原価差異など、製品総利益に影響を与える要因の情報を表示するために使用します。この「製品原価管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

注意: Oracle Discrete ManufacturingとOracle Process Manufacturingは直接出荷(荷降出荷)のすべてのシナリオをサポートします。ユーザーは、営業単位、法的エンティティ、会計帳簿の壁を越えて在庫を直接出荷できます。仕入先と顧客のいずれか一方または両方が同一企業の一部門でもかまいません。

「製品原価管理」のダッシュボードとレポートは次のOracle Applicationsのデータを参照します。

計画管理

「計画管理」ダッシュボードは、計画を相互に比較したり、計画の変更の推移を確認するために使用します。この「計画管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「計画管理」ダッシュボードおよびレポートは、Oracle Advanced Supply Chain Planningのデータを参照します。

製品収益記帳およびバックログ

「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードは、確定オーダーから請求までの潜在的な収益の流れ、および収益認識プロセスのすべての流れを確認するために使用します。この「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「製品収益記帳およびバックログ」のダッシュボードとレポートは次のOracle Applicationsのデータを参照します。

倉庫管理

「倉庫管理」ダッシュボードは、倉庫の業務効率と生産能力稼働率を把握するために使用します。この「倉庫管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「倉庫管理」のダッシュボードとレポートは次のOracle Applicationsのデータを参照します。

輸送管理

「輸送管理」ダッシュボードは、運送業者を監視および管理し、任意の日付時点での輸送実績を把握して、そのトレンド推移を追跡するために使用します。この「輸送管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「輸送管理」のダッシュボードとレポートは次のOracle Applicationsのデータを参照します。

営業基本契約管理

「営業基本契約管理」ダッシュボードは、営業基本契約の履行をモニターし、契約のライフ・サイクルの全段階において営業基本契約を追跡し、参照した契約金額から収益を予測するために使用します。この「営業基本契約管理」ダッシュボードでは、次のタスクを実行できます。

「営業基本契約管理」ダッシュボードおよびレポートは、Oracle Order Managementのデータを参照します。

レポートの理解

DBI for Supply Chainに用意されている各レポートとその計算方法の詳細は、『Oracle Daily Business Intelligenceユーザー・ガイド』を参照してください。

レポート

DBI for Supply Chainのレポートは、次のダッシュボードで提供されます。

顧客履行管理に関するレポート

「顧客履行管理」ダッシュボードには、組織内の履行実績を分析するために、次のレポートが用意されています。

注意: 「受注情報」ページはOracle Order Managementのページです。

記帳された受注の受注明細にSHIP_FROM_ORG_ID(出荷組織)が欠落している場合は、Oracle Order Managementで設定されている検証組織が使用されます。

出荷管理に関するレポート

「出荷管理」ダッシュボードには、出荷工程を監視するために、次のレポートが用意されています。

注意: 「受注情報」ページはOracle Order Managementのページです。

在庫管理に関するレポート

「在庫管理」ダッシュボードには、在庫ステータスを分析するために、在庫と循環棚卸に関するレポートが用意されています。

注意: Oracle Daily Business Intelligenceに表示される在庫価額は、在庫補助元帳で記帳された配分に基づいています。クローズ期間については、在庫価額が「期間クローズ価額要約」レポート(Oracle Inventory)と照合されます。Oracle General Ledgerで仕訳を使用して調整が行われた場合、在庫価額は、Oracle General Ledgerの在庫価額と一致しない場合があります。

製造管理に関するレポート

「製造管理」ダッシュボードには、次のレポートが用意されています。

製品原価管理に関するレポート

「製品原価管理」ダッシュボードには、次のレポートが用意されています。

計画管理に関するレポート

「計画管理」ダッシュボードには、次のレポートが用意されています。

製品収益記帳およびバックログに関するレポート

「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードには、次のレポートが用意されています。

倉庫管理に関するレポート

「倉庫管理」ダッシュボードには、次のレポートが用意されています。

輸送管理に関するレポート

「輸送管理」ダッシュボードには、次のレポートが用意されています。

営業基本契約管理に関するレポート

「営業基本契約管理」ダッシュボードには、営業基本契約を監視するために、次のレポートが用意されています。

職責

DBI for Supply Chainには、ダッシュボードとレポートにアクセスするための職責が用意されています。

「費用管理」ダッシュボードと「HR管理」ダッシュボードへのアクセスは、管理セキュリティに基づいています。マネージャ階層の設定に基づいて、領域に関連するデータのみを表示できます。管理者階層内のマネージャ以外は、「費用管理」ダッシュボードまたは「HR管理」ダッシュボードのデータにアクセスできません。

あるダッシュボードから別のダッシュボードにナビゲートする際は、ダッシュボードに関連付けられている特定のセキュリティを使用してアクセスが判断されます。

実装担当には、要求セット(コンカレント・プロセス)の作成と発行、グローバル・パラメータの設定などの設定タスクを実行するために、Daily Business Intelligence管理者職責を割り当てる必要があります。また、営業グループ階層を設定するには、「CRMリソース・マネージャ」職責を割り当てる必要があります。

サプライ・チェーン・マネージャ

サプライ・チェーン・マネージャロール・ベースの職責では、次のダッシュボードにアクセスできます。

Daily Supply Chain Intelligence

Daily Supply Chain Intelligence機能ベースの職責では、次のダッシュボードにアクセスできます。

Daily Fulfillment Intelligence

Daily Fulfillment Intelligence機能ベースの職責では、次のダッシュボードにアクセスできます。

Daily Inventory Intelligence

Daily Inventory Intelligence機能ベースの職責では、「在庫管理」ダッシュボードにアクセスできます。

Daily Manufacturing Intelligence

Daily Manufacturing Intelligence機能ベースの職責では、「製造管理」ダッシュボードにアクセスできます。

Daily Product Cost Intelligence

Daily Product Cost Intelligence機能ベースの職責では、「製品原価管理」ダッシュボードにアクセスできます。

Daily Planning Intelligence

Daily Planning Intelligence機能ベースの職責では、「計画管理」ダッシュボードにアクセスできます。

営業マネージャ

営業マネージャ機能ベースの職責では、次のダッシュボードにアクセスできます。

Daily Sales Intelligence

Daily Sales Intelligence機能ベースの職責では、次のダッシュボードにアクセスできます。

Daily Warehouse Intelligence

Daily Warehouse Intelligence機能ベースの職責では、次のダッシュボードにアクセスできます。

Daily Transportation Intelligence

Daily Transportation Intelligence機能ベースの職責では、「輸送管理」ダッシュボードにアクセスできます。

Daily Sales Agreement Intelligence

Daily Sales Agreement Intelligence機能ベースの職責では、「営業基本契約管理」ダッシュボードにアクセスできます。

ディメンション

DBI for Supply Chainでは次のディメンションが使用されます。一部のディメンションはOracle Daily Business Intelligence全体に共通しています。

DBI for Supply Chainにおけるディメンション(通貨など)の使用方法の詳細は、第2章の「実装に関する考慮事項」を参照してください。

基本契約タイプ

「基本契約タイプ」は、Oracle Order Managementの営業基本契約ヘッダーの「営業基本契約タイプ」フィールドを元データとします。このフィールドを使用して、基本契約をレポート作成や管理の目的でタイプ別に分類できます。

運送業者

運送業者ディメンションは輸送管理に関する多くのレポートで使用されます。このディメンションには、Oracle Order Managementのトリップに関連付けられている定義済運送業者が含まれています。運送業者が指定されていない受注は、「未割当」カテゴリに含まれます。

通貨

DBI for Supply Chainのすべてのダッシュボードでは、第1通貨と第2通貨でデータを表示できます。

通貨ディメンションの詳細は、「共通ディメンション」を参照してください。

顧客

顧客ディメンションでは、「顧客履行管理」、「製品原価管理」、「製品収益記帳およびバックログ」のダッシュボードに、Oracle Order Managementの受注ヘッダーから取得した販売先顧客が使用されます。「出荷管理」ダッシュボードの場合は、受注明細から取得した出荷先顧客が使用されます。

顧客ディメンションのレベルは1つです。

顧客分類

顧客分類ディメンションは、「製品収益記帳とバックログ」および「営業基本契約管理」に関する多くのレポートで使用されます。

このディメンションの詳細は、「共通ディメンション」を参照してください。

循環棚卸

このディメンションは、組織の在庫にある品目の定期棚卸を参照する一連の循環棚卸パラメータで、品目のリスト、棚卸計画および許容範囲が含まれます。このパラメータ・セットは、一意の名称で識別されます。この循環棚卸ディメンションは、定期棚卸の仕様を参照します。

循環棚卸区分

循環棚卸区分ディメンションは、特定の循環棚卸に含まれる品目のグループで構成されます。循環棚卸、ABC分類またはABC区分を定義するプロセスを使用して、ABCグループの区分が循環棚卸仕様にコピーされます。ABC分類は、循環棚卸仕様に関連付けられると循環棚卸区分と呼ばれます。ユーザーは、循環棚卸区分の品目をABC分類の品目とは関係なく後で変更できます。

等級

類似品目をグループ化する手段であり、ある品目の移動、価格設定、格納を制御する目的に使用できます。特に在庫において、ある等級を追跡したり、品質別に異なる取り扱いが必要な場合に使用されます。

品目(在庫および製品カテゴリに関する説明も参照)

DBI for Supply Chainでは、Oracle Daily Business Intelligenceで共通に使用される品目ディメンションを使用します。この品目ディメンションでは、在庫カテゴリ階層と製品カテゴリ階層(製品カタログ)の両方を使用します。DBI for Supply Chainにおけるこのディメンションの使用方法の詳細は、「在庫カテゴリ・セットまたは製品カテゴリ・セットと品目との関連付け」を参照してください。

また、「品目ディメンション・レポート」も参照してください。

製造オーダー・ステータス

製造オーダー・ステータス・ディメンションは、製造管理と製品原価管理に関する多くのレポートで使用されます。このディメンションを使用すると、製造オーダーに関する情報を、製造オーダーのライフサイクルの様々な段階と製造オーダーに対して実行できる活動別に参照できます。Oracle Manufacturingでは値はOracle Work in Processから取得され、Oracle Process ManufacturingではProcess Executionから取得されます。

製造オーダー・ステータス・ディメンションの値は次のとおりです。

モード

モード・ディメンションは、輸送管理に関する多くのレポートで使用されます。このディメンションを使用すると、特定のモードの輸送(空輸、小包、トラック、鉄道など)を使用する出荷に関するデータを参照できます。

モード・ディメンションの値は次のとおりです。

工程計画

工程計画ディメンションは、工程計画に関するレポートに含まれます。このディメンションを使用すると、特定の工程計画とその実行方法に関する情報を参照できます。

このディメンションの値はOracle Warehouse Managementで定義されます。

受注品目返品事由

受注品目返品事由ディメンションは、顧客履行管理に関する多くのレポートで使用されます。この受注品目返品事由ディメンションは、Oracle Order Managementの返品取引から返品事由コード(ID)と返品事由名(値)をプルします。Oracle Order Managementでは返品事由は必須項目です。

受注品目返品事由ディメンションのレベルは1つです。

組織

組織ディメンションはアクセス権がある在庫組織(営業組織は除く)を参照します。この在庫組織は、Oracle Inventoryの組織セキュリティ設定で決まります。未保護バージョンの組織ディメンションについては後述します。

在庫組織

DBI for Supply Chainでは、共通の組織ディメンションとして「在庫組織」レベルを使用します。DBI for Supply Chainのダッシュボードとレポートだけがこのディメンションを使用します。

搬送先保管場所

搬送先保管場所ディメンションは、品目が棚入れされた最終格納場所です。提示された保管場所や最終的な棚入の前に別の保管場所に格納されていたかどうかは関係ありません。

保管棚

列、通路、保管箱、棚など、保管場所内で資材を保管する物理的領域。

ソース保管場所

ソース保管場所は、提示された場所ではなく原材料がピックされた実際の格納場所です。

組織(未保護)

未保護バージョンの組織ディメンションの目的は、通常は特定の組織へのアクセス権がない場合でもDBIに関する情報を参照できるようにすることです。このバージョンでは、アクセス権の有無に関係なく(未保護)、すべての在庫組織の情報が表示されます。

期間

期間の詳細は、「グローバル・パラメータの設定」を参照してください。

期間名

このディメンションは計画管理に関するレポートで表示されます。このディメンションには、すべての計画に関する将来の計画期間が含まれます。このディメンションは期間ディメンションに依存します。選択した期間に応じて、パラメータには計画で定義した使用可能な期間がすべて表示されます。「期間」パラメータから「月」を選択し、計画の計画範囲が2001年 1月/1日から2003年 12月/31日の場合、「期間名」パラメータにはJan-/01、Feb-01、Mar-01のように表示されます。「期間」パラメータから「四半期」を選択した場合、「期間名」パラメータにはQ1-01、Q2-01のように表示されます。

計画スナップショット

計画スナップショット・ディメンションは、「計画管理」ダッシュボードのすべてのレポートで使用されます。この計画スナップショット・ディメンションには使用可能な計画スナップショットがリストされ、「計画」および「比較計画」パラメータに計画名と実行日(たとえば、PROD001-01-JAN-03)が表示されて、計画スナップショットを選択できます。このディメンションでは、「計画」および「比較計画」パラメータに「全て」オプションはありません。ただし、「比較計画」パラメータには「なし」オプションがあります。

このディメンションでは、計画名と実行日がOracle Advanced Supply Chain Planningから取得されます。具体的には、計画コード(ID)、計画名および最終計画実行日が取得されます。ベース要約では、Oracle Advanced Supply Chain Planningから情報が収集されます。

計画スナップショット・ディメンションのレベルは1つです。

比較計画

このディメンションを使用すると、Oracle Advanced Supply Chain Planningで定義された計画を比較できます。この比較計画ディメンションには「計画」パラメータと同じ計画が含まれています。単一の計画のみのデータを表示する場合は「なし」を選択してください。

計画

このディメンションには、Oracle Advanced Supply Chain Planningで定義されたすべての計画の名称が含まれています。

倉庫例外事由

このディメンションを使用すると、タスクに関する情報を対応する事由コードとともに参照できます。システム管理者は事由コードをサイト・レベルで作成します。事由コードは特定の在庫組織に限定されません。

生産資源

「製造管理」、「製品原価管理」、「計画管理」の各ダッシュボードの生産資源に関するレポートには、Oracle Engineeringで定義された生産資源が「生産資源カテゴリ」別(組織全体で定義されます)または「部門」別(1つの組織内で定義されます)に表示されます。

次の図に、DBI for Supply Chainで使用する生産資源ディメンション・レベル間(グループ、部門および生産資源)の関係を示します。

本文の説明内容に関するイメージ

各生産資源は、1つの組織内の1つ以上の所有部門に属しています。生産資源は別の組織で使用できませんが、別の部門では使用できます。生産資源に関する各レポートでは、製造オーダーから利用時間を取得し、所有部門別および生産資源グループ別に稼働率が表示されます。

レポートでは、次のように表示されます。

生産資源ディメンションには3つのレベルがあります。

営業グループ

営業グループ・ディメンションは、「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードと「営業基本契約管理」ダッシュボードの保護された主要ディメンションです。選択される営業グループに応じて、このダッシュボードのすべてのリージョンが管理されます。この営業グループ・ディメンションには、職責に応じてセキュリティ・アクセス権がある営業グループがリストされます。これによって、アクセス権を付与された営業グループのデータのみを参照できます。それ以外の営業グループはレポートに表示されません。

これらの営業グループは、特定の営業グループと特定の営業担当を組み合せたエンティティで、Oracle Order Managementの受注明細詳細で記帳済受注明細に対する営業実績が計上された営業グループです。Oracle Order Managementでは、受注明細ごとに営業実績を複数の営業担当または営業グループの組合せに配分できます。「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードには、受注明細の営業実績の配分が表示されます。

営業グループ・ディメンションには、無効化された営業グループや過去の営業担当(たとえば、退職した営業担当)も含まれます。

注意: 営業グループ階層が設定されていない場合、レポートでは、すべての営業担当が「未割当」営業グループに含まれます。一部のレポート機能は、「未割当」営業グループの営業担当に対して使用できません。

営業グループ階層で割当て可能なロールは、次に示す営業マネージャ、営業管理者および営業担当の3つです。これらのロールを割り当てられたユーザーは、レポートにグループのメンバーとして表示されます。ただし、「製品収益記帳およびバックログ」と「営業基本契約管理」の各ダッシュボードおよび関連レポートでグループに関するデータを参照できるのは、営業マネージャまたは営業管理者のロールのユーザーのみです。

サービス・レベル

サービス・レベル・ディメンションは、輸送管理に関する多くのレポートで使用されます。このディメンションを使用すると、特定タイプの運送業者サービス(翌日航空便、翌々日航空便など)を使用して出荷された出荷取引に関するデータを参照できます。値は、Oracle Order Managementのサイト・レベルで定義されます。値はシステム管理者が定義するため、サイトでの出荷手順を正確に反映できます。

出荷方向

出荷方向ディメンションは、賃率適用運送費に関する多くのレポートで使用されます。このディメンションを使用すると、出荷方向に基づいて、特定タイプの出荷取引(アウトバウンド出荷、直接出荷など)に関する運送費の関連情報を参照できます。値はOracle Order Managementから取得されます。

仕入先

「計画管理」ダッシュボードでは、仕入先ディメンションを使用して仕入先が表示されます。このディメンションは、Oracle Daily Business Intelligence for Procurementが所有します。このディメンションの詳細は、「ディメンション」を参照してください。

「計画管理」ダッシュボードでは、仕入先ディメンション・レベルのみを使用し、仕入先サイト・ディメンション・レベルは使用しません。仕入先ディメンション・レベルでは、Oracle Applicationsで定義されたすべての仕入先を収集しますが、「計画管理」ダッシュボードのレポートには、Oracle Advanced Supply Chain Planningから収集された計画オーダーに存在する仕入先のみが表示されます。

計画オーダーに仕入先が指定されていない場合、そのオーダーのデータは「未割当」としてレポートに表示されます。

キー・パフォーマンス・インディケータ

DBI for Supply Chain には、次のパフォーマンス測定が用意されています。

顧客履行管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

注意: 確定日が定義されている場合、記帳メトリックでは確定日が使用されます。これに対して履行済額メトリックは実際の履行日に基づいています。確定日の詳細は、「確定日のデフォルト・ルールの設定」を参照してください。実際の履行日の詳細は、「顧客履行管理」を参照してください。

KPIの定義

出荷管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

在庫管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

製造管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

製品原価管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

計画管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

「計画」パラメータと「比較計画」パラメータでの選択における絶対的な変更は、差異として表示されます。

製品収益記帳およびバックログのキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

倉庫管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

輸送管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

営業基本契約管理のキー・パフォーマンス・インディケータ

KPIの定義

営業基本契約管理KPIを次に示します。

有効基本契約要約

『Oracle Daily Business Intelligenceユーザー・ガイド』の有効基本契約要約レポートに関する項も参照してください。

失効間近の基本契約

基本契約受注分析

『Oracle Daily Business Intelligenceユーザー・ガイド』の基本契約受注分析レポートに関する項も参照してください。

データの保護

DBI for Supply Chainのすべてのダッシュボード(「製品収益記帳およびバックログ」、「輸送管理」、「営業基本契約管理」の各ダッシュボードを除く)は、Oracle Inventoryの「組織アクセス」ウィンドウによって保護されます。この「組織アクセス」ウィンドウを使用して、「サプライ・チェーン・マネージャ」、「Daily Supply Chain Intelligence」などの職責(「Daily Sales」職責を除く)に割り当てられたユーザーがアクセスできる在庫組織のリストを設定する必要があります。職責に割り当てられたユーザーがレポートを表示する際は、その職責に関連付けられた組織のデータを参照できます(詳細は、『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』を参照してください)。「輸送管理」ダッシュボードは保護されていません。

Oracle Daily Business Intelligenceでは、Oracle Process Manufacturingの在庫組織へのアクセスはOracle Inventoryの組織セキュリティによって管理され、Oracle Inventoryの「組織アクセス」フォームを使用して設定します。詳細は、『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』を参照してください。

実装に関する考慮事項

DBI for Supply Chainを実装する前に、次の事項を考慮してください。

顧客履行管理と出荷管理の実装に関する考慮事項

「顧客履行管理」ダッシュボードと「出荷管理」ダッシュボードにある、受注から納期を取得して使用するすべてのレポートでは、Oracle Order Managementと同様に、企業が納期と要求日を連動して使用していることが前提になります。要求日は「出荷日」、「到着日」のいずれかのタイプになります。「出荷日」は要求された出荷日を示し、「到着日」は要求された到着日を示します。Oracle Order Managementでは、納期を要求日のタイプにあわせて使用することが前提です。たとえば要求日として出荷の日付を指定された場合、納期もこれにあわせて出荷日とする必要があります。

在庫管理の実装に関する考慮事項

このリリースでは、Oracle Discrete ManufacturingとOracle Process Manufacturing(OPM)の組織構造が変換されています。

製造管理の実装に関する考慮事項

生産の基本編成計画

「製造管理」ダッシュボードにある計画対生産のレポートでは、生産値が計画値と比較されます。計画値を表示するには、比較対象の基本編成計画を設定する必要があります(このマニュアルの「基本編成計画の設定」を参照)。基本編成計画はOracle Advanced Supply Chain Planningからプルされます。「製造管理」ダッシュボードでは、Oracle Advanced Supply Chain Planningのインスタンスごとに1つのERPインスタンスがあると想定します。Oracle Advanced Supply Chain Planningは、ERPシステム以外のインスタンス内に存在することも、同じインスタンス内に存在することもできます。

オープン・バッチ

DBI for Supply Chainは、OPMの旧組織からオープン・バッチのレポートを継続しません。DBI for Supply Chainの今回のリリースをインストールする前に、ユーザーはオープン・バッチをクローズまたは取り消す必要があります。

製品原価管理の実装に関する考慮事項

DBIは旧リリースのOPM組織からのオープン・バッチをレポートしません。「製造管理の実装に関する考慮事項」を参照してください。

「計画管理」の実装に関する考慮事項

「計画管理」ダッシュボードの実装に関する最も重要な考慮事項は、データ量に対するパフォーマンスです。作成する計画スナップショットの数、およびスナップショットの収集頻度を考慮する必要があります。詳細は、「計画収集スケジュールの設定」を参照してください。

「計画管理」ダッシュボードには、Oracle Advanced Supply Chain Planningから取得されたデータが表示されます。Oracle Advanced Supply Chain PlanningはERPシステムと同じインスタンス内に存在することもできますし、別のインスタンス内に存在することもできます。Oracle Advanced Supply Chain Planningの複数の計画インスタンスが同一のソースERPインスタンスから計画を収集するように設定されている場合、計画オーダーをERPインスタンスにリリースできる計画インスタンスを1つに特定する必要があります。計画インスタンスを特定するには、Oracle Advanced Supply Chain Planningの「アプリケーション・インスタンス」フォームにある「リリースの許可」チェック・ボックスを使用します。さらに、Oracle Daily Business Intelligenceでは、1つのERPインスタンスのみから収集するように計画インスタンスを設定する必要があります。

ERPからOracle Daily Business Intelligenceへの計画データの流れ

本文の説明内容に関するイメージ

Oracle Advanced Supply Chain Planningから計画を収集する際は、「製造」、「生産」または「配布」タイプの計画を収集できます(「計画収集スケジュールの設定」を参照)。

Oracle Daily Business Intelligenceのほとんどのレポートと異なり、「計画管理」ダッシュボードは将来的な内容であるため、計画は常に日次レベルであるとはかぎりません(Oracle Advanced Supply Chain Planningでは、日次、週次または月次レベルで計画できます)。「計画管理」ダッシュボードでは、月次が最低レベルとして使用されます。このダッシュボードでは、Oracle Daily Business Intelligenceのエンタープライズ・カレンダに基づいて、日次および週次の計画期間が月次レベルまで積み上げられます。

Oracle Advanced Supply Chain Planningと同様に、「計画管理」ダッシュボードでは、品目や取引の原価計算は必要ありません。「計画管理」ダッシュボードでは、関連する原価から値をいくつか取得するため、品目や取引は原価計算されていると想定されます。品目や取引が原価計算されていない場合、その金額はレポートに含まれません。

設定チェックリスト

次の表に、DBI for Supply Chainのダッシュボードの実装に必要な手順を示します。

このチェックリストに示す設定を取引アプリケーションの設定中または他のダッシュボードの設定中に完了している場合、設定を繰り返す必要はありません。

特に注記しないかぎり、これらの設定手順は並行して実行できます。

「顧客履行管理」、「出荷管理」、「製品収益記帳およびバックログ」、「営業基本契約管理」の各ダッシュボードの設定

「顧客履行管理」、「出荷管理」、「製品収益記帳およびバックログ」、「営業基本契約管理」の各ダッシュボードとレポートを実装するには、次の表にまとめた手順を実行する必要があります。

ステップ アプリケーション/職責
ハードウェア要件とソフトウェア要件の確認 適用不可
Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
在庫組織セキュリティの設定 Oracle Inventory(アプリケーション)
エンタープライズ・カレンダの同期化 Daily Business Intelligence管理者、Oracle General Ledgerスーパーユーザー(職責)
計画出荷日の変更 受注管理スーパーユーザー(職責)
確定日のデフォルト・ルールの設定 受注管理スーパーユーザー(職責)
財務カテゴリ・ディメンションの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
財務データの同期化
「製品収益記帳およびバックログ」のみ。
受注管理スーパーユーザー、売掛管理(職責)
財務勘定科目のマップ Oracle General Ledger(アプリケーション)
品目ディメンションの設定 Item Manager(アプリケーション)
「HR管理」ダッシュボードおよび「費用管理」ダッシュボードへのアクセスの検討 複数の職責
「OM: DBI導入」プロファイル・オプションの設定システム管理者(職責)
設定後の手順 
営業グループ階層の更新CRM管理者(職責)

「在庫管理」ダッシュボードと「倉庫管理」ダッシュボードの設定

「在庫管理」と「倉庫管理」の各ダッシュボードとレポートを実装するには、次の表にまとめた手順を実行する必要があります。

ステップ アプリケーション/職責
ハードウェア要件とソフトウェア要件の確認 適用不可
Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
在庫組織セキュリティの設定 Oracle Inventory(アプリケーション)
エンタープライズ・カレンダの同期化 Daily Business Intelligence管理者、Oracle General Ledgerスーパーユーザー(職責)
品目ディメンションの設定 Item Manager(アプリケーション)
在庫カテゴリ・セットまたは製品カテゴリ・セットと品目との関連付け Item Manager(アプリケーション)
補助元帳への転記完了の確認 OPM Financial(アプリケーション)
「HR管理」ダッシュボードおよび「費用管理」ダッシュボードへのアクセスの検討 複数の職責
レポート単位の設定(オプション) Daily Business Intelligence管理者(職責)
設定後の手順 

「製造管理」ダッシュボードと「製品原価管理」ダッシュボードの設定

「製造管理」と「製品原価管理」の各ダッシュボードとレポートを実装するには、次の表にまとめた手順を実行する必要があります。

ステップ アプリケーション/職責
ハードウェア要件とソフトウェア要件の確認 適用不可
Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
在庫組織セキュリティの設定 Oracle Inventory(アプリケーション)
エンタープライズ・カレンダの同期化 Daily Business Intelligence管理者、Oracle General Ledgerスーパーユーザー(職責)
確定日のデフォルト・ルールの設定 受注管理スーパーユーザー(職責)
品目ディメンションの設定 Item Manager(アプリケーション)
在庫カテゴリ・セットまたは製品カテゴリ・セットと品目との関連付け Item Manager(アプリケーション)
生産資源グループの設定 Oracle Engineering(アプリケーション)
時間ベースの生産資源の識別 システム管理者(職責)
補助元帳への転記完了の確認 OPM Financial(アプリケーション)
「HR管理」ダッシュボードおよび「費用管理」ダッシュボードへのアクセスの検討 複数の職責
「OM: DBI導入」プロファイル・オプションの設定 システム管理者(職責)
計測単位記述時間の指定システム管理者(職責)
基本編成計画の設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
設定後の手順 

「計画管理」ダッシュボードの設定

次の表に、「計画管理」のダッシュボードとレポートの実装に必要な手順を示します。

ステップ アプリケーション/職責
ハードウェア要件とソフトウェア要件の確認 適用不可
Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
在庫組織セキュリティの設定 Oracle Inventory(アプリケーション)
エンタープライズ・カレンダの同期化 Daily Business Intelligence管理者、Oracle General Ledgerスーパーユーザー(職責)
品目ディメンションの設定 Item Manager(アプリケーション)
Advanced Supply Chain Planningでのペギングの使用可能化 アドバンスト・サプライ・チェーン計画担当(職責)
「HR管理」ダッシュボードおよび「費用管理」ダッシュボードへのアクセスの検討 複数の職責
計画インスタンスの設定 システム管理者(職責)
計画収集スケジュールの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
設定後の手順 

「輸送管理」ダッシュボードの設定

次の表に、「輸送管理」のダッシュボードとレポートの実装に必要な手順を示します。

ステップ アプリケーション/職責
ハードウェア要件とソフトウェア要件の確認 適用不可
Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定 Daily Business Intelligence管理者(職責)
在庫組織セキュリティの設定 システム管理者(職責)
エンタープライズ・カレンダの同期化 Daily Business Intelligence管理者、Oracle General Ledgerスーパーユーザー(職責)
品目ディメンションの設定 Item Manager(アプリケーション)
「HR管理」ダッシュボードおよび「費用管理」ダッシュボードへのアクセスの検討 複数の職責
「OM: DBI導入」プロファイル・オプションの設定 システム管理者(職責)
ISC: Shipping/Transportation Executionプロファイル・オプションの設定 システム管理者(職責)
FTE: Carrier On-Time Arrival Windowプロファイル・オプションの設定 システム管理者(職責)
レポート単位の設定(オプション) Daily Business Intelligence管理者(職責)
設定後の手順(この章の) 

ハードウェア要件とソフトウェア要件の確認

ハードウェアおよびソフトウェアのすべての前提条件の詳細は、「ハードウェアとソフトウェアの前提条件の確認」を参照してください。

DBI for Supply Chainで必要なアプリケーション
ダッシュボード 必須 オプション
顧客履行管理Oracle Order Management  
出荷管理Oracle Order Management  
在庫管理Oracle InventoryおよびOracle Cost Management; またはOracle Process Manufacturing Oracle Work in Process
製造管理Oracle Inventory、Oracle Bills of Material、Oracle Engineering、Oracle Cost ManagementおよびOracle Work in Process; またはOracle Process Manufacturing Oracle Advanced Supply Chain Planning
製品原価管理Oracle Cost ManagementまたはOracle Process Manufacturing Oracle Order Management、Oracle Inventory、Oracle Bills of Material、Oracle Engineering、Oracle Work in Process
計画管理Oracle Advanced Supply Chain Planning  
製品収益記帳およびバックログOracle General Ledger、Oracle Receivables、Oracle Order Management  
倉庫管理Oracle Warehouse Management、Oracle Inventory、Oracle Order Management、Oracle Purchasing  
輸送管理Oracle Order Management、Oracle Transportation Execution、Oracle Payables  
営業基本契約管理Oracle Order Management  

注意: Oracle Process Manufacturing(OPM)を使用している場合は、次のOPMモジュールが含まれていると想定されます。Oracle Process Manufacturing Cost Management、Oracle Process Manufacturing Process ExecutionおよびOracle Process Manufacturing Product Development(「在庫管理」、「製造管理」および「製品原価管理」で使用)。

生産資源グループの設定

「製造管理」ダッシュボードの生産資源に関連したレポートには、生産資源グループ(組織全体で定義されます)別または部門(1つの組織内で定義されます)別に生産資源が表示されます。生産資源グループと部門はOracle Bills of Materialで定義されます。Oracle Applicationsでは生産資源部門が必須で、生産資源グループはオプションです。生産資源グループが設定されていない場合、生産資源に関連したレポートには「未割当」生産資源グループにすべての生産資源がリストされます。「未割当」生産資源グループを選択すると、レポートには各生産資源が表示され、生産資源を部門別に表示することもできます。

Oracle Process Manufacturingの生産資源カテゴリは、Oracle Daily Business Intelligenceでは生産資源グループとして表示されます。生産資源カテゴリは、「プラント生産資源」ウィンドウで設定される属性です。生産資源カテゴリの割当てに関する詳細は、『Oracle Process Manufacturing Capacity Planningユーザーズ・ガイド』を参照してください。

Oracle Process Manufacturingの生産資源区分は、Oracle Daily Business Intelligenceでは部門として表示されます。生産資源区分は生産資源のオプション属性です。生産資源区分を指定しない場合、DBI for Supply Chainのレポートでは、生産資源が「未割当」部門に含まれます。

Oracle Daily Business Intelligenceでは、生産資源グループを使用して類似の機能の生産資源をグループ化し、まとめて管理する生産資源は生産資源区分を使用してグループ化する必要があります。

在庫カテゴリ・セットまたは製品カテゴリ・セットと品目との関連付け

在庫カテゴリ・セットと製品カテゴリ・セットは、同じ品目ディメンションを2つの階層で表しています。DBI for Supply Chainのすべての品目はOracle Inventoryの在庫品目です。これらの品目は、在庫カテゴリ・セット、製品カテゴリ・セットまたはその両方に属します。つまり、DBI for Supply Chainでは、データが品目別に表示され、品目レベルのデータが在庫カテゴリまたは製品カテゴリに積み上げられます。これらのカテゴリ階層は相互に独立しています。

販売される製品は製品カテゴリによって分類されます。販売されるすべての品目が製品カテゴリ・セットに関連付けられていること、またはレポートの「未割当」カテゴリに表示されていることを確認する必要があります。

次の表に、品目に関して各ダッシュボードとレポートで使用するカテゴリ階層を示します。

注意: 製品収益記帳およびバックログに関するレポート、および製品総利益に関するレポートには、Oracle Inventoryの「マスター品目」ウィンドウで定義した品目が表示されます。DBI for Supply Chainのそれ以外のすべてのレポートには、「組織品目」ウィンドウで定義した品目が表示されます。

ダッシュボードまたはレポートで使用する階層
ダッシュボードまたはレポート 使用する階層
「顧客履行管理」ダッシュボード製品カテゴリ
「出荷管理」ダッシュボード在庫カテゴリ
「在庫管理」ダッシュボード在庫カテゴリ
「製造管理」ダッシュボード在庫カテゴリ
「製品原価管理」ダッシュボードマージンに関するレポートの場合は製品カテゴリ、製造に関するレポートの場合は在庫カテゴリ
「計画管理」ダッシュボード(計画収益および利益レポート)製品カテゴリ
「計画管理」ダッシュボード(計画収益および利益レポートを除くすべてのレポート)在庫カテゴリ
「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボード製品カテゴリ
「倉庫管理」ダッシュボード在庫カテゴリ
「輸送管理」ダッシュボード(「運送費回収率」レポートと「運送費回収率トレンド」レポート)製品カテゴリ
営業基本契約管理製品カテゴリ

「製造管理」ダッシュボードの計画値を取得するために、レポートでは、ユーザーがOracle Advanced Supply Chain Planningで選択した計画を使用します。その計画で製品ファミリが使用されている場合でも、製造管理に関するレポートには品目別および在庫カテゴリ別にデータが表示されます(「計画管理」ダッシュボードの品目も在庫カテゴリ別に表示されます。ただし、計画収益および利益レポートを除きます)。

品目ディメンションの詳細は、「品目ディメンション・レポート」を参照してください。

注意: 受注明細に基づいたすべてのダッシュボードとレポート(「顧客履行管理」、「出荷管理」、「製品原価管理」、「製品収益」、「記帳およびバックログ」の各ダッシュボードと関連レポートなど)では、製品の販売に関連する活動がレポートされ、サービスに関連する活動はレポートされません。たとえば、テレビの受注が作成され、関連する明細にサービス・プランが含まれている場合は、そのテレビの明細品目のみがレポート計算の対象となります。Oracle Order Managementでは、すべての受注明細に品目タイプ・コードが割り当てられます(品目タイプ・コードはデータベースに格納され、受注処理では表示されません)。Oracle Order Managementでは、品目が品目マスターにどのように設定されているかに応じて、明細の品目タイプ・コードが決定されます。明細の「契約品目タイプ」属性が「サービス」または「保証」タイプの場合、Oracle Order Managementでは、品目タイプ・コードのSERVICEが、受注明細に割り当てられます。DBI for Supply Chainでは、品目タイプ・コードがSERVICEの受注明細をすべてレポート計算から除外します。

「営業基本契約管理」のダッシュボードとレポートは、この規則の例外です。このダッシュボードとレポートに含まれるサービス品目は、対応する受注のすべての明細品目が履行または消し込みされたときに履行済みになります。

計画出荷日の変更

出荷は、時間ディメンションに設定され現在オープンしている期間を超えた将来日付に計画できますが、その場合は「受注管理ベース要約のロード」要求を実行したときにエラーが発生します。

以前のバージョンのOracle Order Managementでは、受注を記帳するために計画出荷日が必要でした。この将来日付は、実際の出荷日が判明したときに変更することを前提にして、ユーザーが受注を記帳するために選択した仮の日付でした。

初期ロードを正常に実行するには、最初にOracle Order Managementの受注を確認します。さらに、次のいずれかの方法を使用して日付を修正します。

「ISC: 計画出荷日のDBIロード・チェック」プロファイル・オプションは、このリリースから導入されました。このプロファイル・オプションを設定すると、時間ディメンションのオープン期間の範囲外の日付が存在する場合にロードが失敗しません。このプロファイル・オプションの詳細は次のとおりです。

確定日のデフォルト・ルールの設定

DBI for Supply Chainでは、Oracle Order Managementと連動して、オフライン営業プロセスがサポートされています。つまり、受注はOracle Order Managementシステムに入力される前に確定します。確定日の目的は、販売者と購入者の間で拘束力のある基本契約を作成するために、期間と条件を合意した実際の日付を取得することにあります。この日付は、通常、受注がシステムに入力される前の日付であり、常に、受注がOracle Order Managementに実際に記帳される前の日付になります。この日付は、データベースの列としてのみ存在します。ユーザーには表示されません。デフォルトでは、確定日は移入されません。

「顧客履行管理」、「出荷管理」、「製品原価管理」および「製品収益記帳およびバックログ」の各ダッシュボードの多くのメトリックでは、確定日と実績履行日(設定されている場合)を使用してデータが抽出されます。記帳日とともに確定日を取得するには、Oracle Order Management内にデフォルト・ルールを設定する必要があります。このデフォルト・ルールでは、確定日が受注日にデフォルト設定されるように指定する必要があります。確定日が移入されている場合、Oracle Daily Business Intelligenceの記帳日に基づくすべてのメトリックとレポートでは、記帳日のかわりに確定日が使用されます。確定日が移入されていない場合、Oracle Daily Business Intelligenceでは記帳日が使用されます。確定日の値がNULLの場合は、実装時に設定したデフォルト・ルールに基づいて、確定日が受注日にデフォルト設定されます。受注/返品明細がDBIで記帳済とみなされるには、記帳日が必要です。ただし、DBIが受注/返品を記帳済とみなす日付は確定日です。つまり、受注/返品明細に確定日のみがある場合、その明細はあらゆる記帳計算から除外されるため、記帳日も必要になります。Oracle Daily Business Intelligenceでは、確定日がNULLの場合は記帳日が使用されます。

Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定

タスクおよびその実行方法のリストは、第2章の「Daily Business Intelligenceフレームワークの設定」を参照してください。特に、次の作業は必ず実行してください。

次の表に、バケット・セット名を示します。

バケット・セット名 タイプ レポート名
出荷管理 - 記帳 - 出荷年齢調べ年齢調べ 「出荷管理」ダッシュボード、「記帳-出荷年齢調べ」レポート
出荷管理 - 計画遅延日数別明細数年齢調べ 「出荷管理」ダッシュボード、「計画遅延日数別明細数」レポート

在庫組織セキュリティの設定

DBI for Supply Chainのすべてのダッシュボードに対してこの手順を実行します。

注意: 「輸送管理」ダッシュボードと関連のレポートでは、未保護バージョンの組織ディメンションが使用されます。

「組織アクセス」ウィンドウを使用して、DBI for Supply Chainのダッシュボードで使用する在庫組織へのアクセスを保護する方法については、『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』の組織アクセスの定義に関する項を参照してください。

エンタープライズ・カレンダの同期化

DBIで日付を正しく表示するために、DBIで使用するエンタープライズ・カレンダとOracle General Ledgerで使用するエンタープライズ・カレンダが一致していることを確認します。

DBIカレンダを確認するには、Daily Business Intelligence管理者でログインし、「設定」->「グローバル」->「パラメータ」の順に選択します。「エンタープライズ・カレンダ」のエントリを確認します。

Oracle General Ledgerカレンダを確認するには、「一般会計スーパーユーザー」職責を使用してOracle Applicationsにログインします。「設定」->「会計」の順に選択して、DBIで使用されているカレンダと同じカレンダを問い合せます。次に「カレンダ」を選択します。

表示名と実際の日付範囲は同じである必要があります。たとえば、期間が2004年8月1日から2004年8月31日の場合の表示名は、「Aug-05」や他の月ではなく「Aug-04」となります。

財務カテゴリ・ディメンションの設定

注意: この設定は、「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードの実装を予定している場合のみ必要です。

「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードは、収益と繰延収益の両方について、Oracle Daily Business Intelligence(DBI)for Financialsプログラムが実行する収益収集に基づいています。

このダッシュボードを正常に実装するには、「Daily Business Intelligence for Financials」の章で説明している設定手順に従って、財務カテゴリ・ディメンションを設定し、勘定科目の値を適切な財務カテゴリ・タイプに関連付けます。

財務データの同期化

注意: この設定は、「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードの実装を予定している場合のみ必要です。

「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードでは、収益取引がOracle Order ManagementからOracle Receivables、次にOracle General Ledgerへと移るに従って、収益取引に対する洞察を深めることができます。これら3つのアプリケーション・モジュール間ですべてのデータが正しく同期化されて正確なレポートが作成されるためには、Daily Business Intelligenceの収集処理を実行する前に、一連のバックグラウンド・プロセスを実行する必要があります。Daily Business Intelligenceの各収集処理を実行する直前に、次のすべてのプロセスを、プロセス間での遅滞がない1つのジョブ・フローとして実行する必要があります。

各プロセスは、Daily Business Intelligence用の収集処理を実行する直前に順番に実行するかぎり、業務時間中にいつでも実行できます。

財務勘定科目のマップ

Oracle General Ledgerでは、どの勘定科目が収益になるかを定義する必要があります。「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードでは収益に関するレポートを作成するために、この定義が必要になります。

勘定科目の定義の詳細は、『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。

注意: この定義は、「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードのみに対する前提条件です。

品目ディメンションの設定

DBI for Supply Chainのすべてのダッシュボードに対してこの手順を実行します。手順は、「品目ディメンション・レポート」を参照してください。

品目ディメンションの品目カテゴリ階層と製品カテゴリ階層をレポートで使用する方法については、「実装に関する考慮事項」を参照してください。

Advanced Supply Chain Planningでのペギングの使用可能化

「計画管理」ダッシュボードの潜在的収益不足のレポートでは、Oracle Advanced Supply Chain Planningのフル・ペギング機能を利用します。制約なし計画に対して収益不足のレポートを使用するには、すべての制約なし計画、および計画で使用するすべての品目に対してペギングを使用可能にします。

ペギングに関する追加情報は、『Oracle Advanced Planning Implementation and User's Guide』を参照してください。

時間ベースの生産資源の識別

生産資源ディメンションを使用する製造管理と製品原価管理の各レポートは、時間ベースの生産資源に制限されます。時間ベースの生産資源は、時間を表す単位を識別するプロファイル設定を使用して識別されます。時間の単位を識別するプロファイル値は、「BOM: 時間の単位」(Oracle Discrete Manufacturingアプリケーションの場合)および「GMP: 時間単位」(Oracle Process Manufacturingの場合)です。

補助元帳への転記完了の確認

手持額、移動中価額および仕掛(WIP)額は、Oracle Process Manufacturingの補助元帳から取得されます。Oracle Daily Business Intelligenceでは、最終元帳に転記されたすべての取引を取得します。通常、「補助元帳更新」は日時単位では実行しないため、最終元帳に転記されていない取引がある場合があります。Oracle Daily Business Intelligenceでは、「補助元帳更新のテスト」を使用して、最終元帳に転記されていない取引を取得します。このため、タイムリにデータを表示するためには、「補助元帳更新のテスト」を毎日実行する必要があります。

Oracle Daily Business Intelligenceのメジャーが補助元帳転記によって完了していることを確認します。確認するには、Oracle Process Manufacturingを使用しているすべての会社に対して、現期間の開始日から現在日までの期間におけるすべてのソース取引タイプを対象に、「補助元帳更新」または「補助元帳更新のテスト」処理を発行します。

補助元帳転記は、品目原価の可用性に依存しています。「補助元帳更新のテスト」処理の実行頻度が増加すると、品目原価の保守の頻度も増やす必要があります。品目原価が使用不可の場合は、補助元帳のログ・ファイルにエラーが記録されます。Oracle Daily Business Intelligenceでは、欠落している原価をユーザーに通知しません。原価が欠落している品目をレポートの対象にしないためには、「補助元帳更新」処理を実行する際に、オプション「品目原価がない場合にトランザクションを転記」を選択しないでください。

Oracle Process Manufacturingを使用すると、異なる日付範囲で複数の会社の補助元帳データをパージできます。1社のみ特定の日付のデータをパージすると、全組織でデータが使用できない期間中は、組織全体の合計金額が不正確になります。この問題を解決するために、Oracle Process Manufacturingを使用しているすべての会社のデータは、同じ日付までパージしてください。

Oracle Process Manufacturingの補助元帳は、次のレポートのソースになります。つまり、次の各レポートは、実行された「補助元帳更新」処理に依存しており、この処理によって取得された最新情報を使用します。

「製造管理」ダッシュボードの生産資源に関連したレポートには、生産資源グループ(組織全体で定義されます)別または部門(1つの組織内で定義されます)別に生産資源が表示されます。Oracle Process Manufacturingでは、生産資源グループは生産資源カテゴリ、部門は生産資源区分と呼ばれます。

「HR管理」ダッシュボードおよび「費用管理」ダッシュボードへのアクセスの検討

ここで説明する手順は、「サプライ・チェーン・マネージャ」職責を対象にしています。この職責では、DBI for Supply Chainのすべてのダッシュボードに、次のダッシュボードへのリンクが表示されます。

DBI for Supply Chainでは、これらのダッシュボードを実装する必要はありません。ただし、「サプライ・チェーン・マネージャ」職責には「HR管理」および「費用管理」ダッシュボードへのリンクが含まれているため、これらのダッシュボードでデータを表示できるのは、管理者階層内のマネージャであるユーザーのみです。

「HR管理」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードを有効化する手順は、このマニュアルのDaily Business Intelligence for Human Resourcesに関する章および「Daily Business Intelligence for Financials」の章を参照してください。

ユーザーがこれらのダッシュボードへのリンクにアクセスできないようにするには、そのユーザーに「Daily Supply Chain Intelligence」職責を割り当ててください。この職責の場合は、「HR管理」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードへのリンクが表示されません。

「職責」を参照してください。

計画インスタンスの設定

「計画管理」のダッシュボードとレポートを使用する予定がある場合は、DBIデータとして使用したい計画のインスタンスを特定する必要があります。Oracle Advanced Supply Chain Planningは複数の計画インスタンスをサポートしていますが、DBIがサポートする計画インスタンスはERP(DBI)インスタンス1個につき1個だけです。計画インスタンスを特定するには「ISC: DBI計画インスタンス」プロファイル・オプションを設定する必要があります。

計画収集スケジュールの設定

Oracle Daily Business Intelligenceの「計画管理」ダッシュボードを使用する場合は、後述するDBI計画スナップショット・スケジュール設定を使用します。このDBI計画スナップショット・スケジュール設定を使用すると、「計画管理」ダッシュボードに表示するOracle Advanced Supply Chain Planningの計画を指定できます。

たとえば、Oracle Advanced Supply Chain Planningに次の計画があるとします。

これらの計画を「計画管理」ダッシュボードに表示するには、スナップショットを作成する必要があります。スナップショットは、任意の頻度で作成するようにスケジュールできます。頻度は、各計画のデータ量や収集する計画の数に応じて決定します。

この例では、Plan Xのスナップショットを毎週、Plan Yのスナップショットを1回作成します。「計画管理」ダッシュボードの「計画」および「比較計画」パラメータで選択できるのは、次のスナップショットです。

Plan Xのスナップショットを毎週作成しなかった場合は、次のスナップショットのみになります。

サプライ・チェーン・マネージャは、計画スナップショットを使用して、「計画管理」ダッシュボードで計画を比較できます。

Oracle Daily Business Intelligenceの計画スナップショット・スケジュール設定を実行する前に、Oracle Advanced Supply Chain Planningの計画を実行済みの必要があります。

パフォーマンス上の問題を回避するため、計画スナップショットの作成数や頻度は慎重に決定してください。計画管理のレポートのデータ量は、計画に関連するデータの量に基づいています。パフォーマンスに対する影響は、スナップショットの数、各スナップショットのデータ量、Oracle Daily Business Intelligence実装で使用しているハードウェア、およびOracle Advanced Planningシステム実装に関連するパフォーマンス要因によって決まります。

したがって、計画収集を設定する前に、Oracle Advanced Supply Chain Planningで計画を実行してデータを分析することをお薦めします。レポートに表示する計画の中からデータ量が標準的な計画を選択します。そのデータを分析して、計画スナップショットで収集されるデータの量(データベース行の数)を把握します。スナップショットが大きすぎると、Oracle Daily Business Intelligenceの要求セットやレポートの実行速度が遅くなる場合があります。一般的には、行数が数千万にもおよぶとパフォーマンス上の問題が発生する場合がありますが、実装で使用しているハードウェアによっても異なります。

また、計画スナップショット収集によって、古いまたは不要なスナップショットをパージできるため、パフォーマンスをチェックできます。

注意: 可能な場合は、上級計画担当と協力して適切な計画を選択してください。各スナップショットは、計画実行が完了した後に作成されるようにスケジュールすることをお薦めします。たとえば、ある計画が毎週日曜日に実行される場合は、3日間のオフセットを経てその計画を毎週収集するようにスケジュールできます。スナップショット作成の頻度は、データ量とデータベース・パフォーマンスによって決まるため、上級計画担当、運用マネージャおよびシステム管理者による分析が必要です。

注意: スナップショット・スケジュールに計画が存在しない限り、初期または増分のロードを実行しないことをお薦めします。計画がないままでロードを実行するとデータの欠落した「計画管理」ダッシュボードが表示され、ダッシュボード内の計画パラメータは空白となります。

DBI計画収集スケジュール設定へのアクセス

  1. Daily Business Intelligence管理者職責を使用してOracle Applicationsにログインします。

  2. 「設定」->「Supply Chain Intelligence」->「計画スナップショット・スケジュール」の順に選択します。

DBI計画スナップショットのフィールドの説明

「計画管理」ダッシュボードに計画スナップショットを移入するDBIの要求セットが実行されると、スナップショット・データが「計画管理」ダッシュボードに表示されます。

  1. 「スナップショット・スケジュールの更新」を選択して、スナップショットを作成およびスケジュールします。

    計画名: Oracle Advanced Supply Chain Planningで定義された計画の名称。「検索」アイコンを選択して、任意の計画を選択します。使用可能な計画のリストには、Inventory Optimizationの計画を除いて、現在Oracle Advanced Supply Chain Planningで使用可能なすべての計画が表示されます。

    スナップショット頻度: 「1度」、「週次」、「月次」、「四半期」または「年次」のいずれかの頻度。スナップショットは、「スナップショット・オフセット (+/- 日)」フィールドで指定した日に、指定した頻度で作成されます。「1度」を選択すると、本日から「スナップショット・オフセット (+/- 日)」フィールドで指定した日数後に1度作成されます。

    スナップショット・オフセット (+/- 日): スナップショットを作成する期間の日数。オフセットが 1の場合、スナップショットは期間の最初の日に作成されます。オフセットが-1の場合、スナップショットは期間の最後の日に作成されます。たとえば、頻度が「月次」とします。その月の期間は月の初日から始まり、4月であるとします。オフセットが 4の場合、スナップショットは-4月4日に作成されます。オフセットが-4の場合、スナップショットは4月 27日に作成されます。

    次のオフセットを入力できます。

  2. 「スナップショットの管理」を選択して、不要なスナップショットをパージします。

    不要なスナップショットをパージすることによって、計画管理のレポートのパフォーマンスが最適化されます。データはOracle Daily Business Intelligenceからパージされます。

    スナップショット名: 実行日を使用して追加された計画の名称。

    実行日: Oracle Advanced Supply Chain Planningで最後に計画が実行された日付。

    「スナップショット名」と「実行日」は、表示する計画(たとえば、Plan X-10-AUG-2003)を選択すると「計画管理」ダッシュボードに表示されます。

    スナップショット日: スナップショットを作成する日付。「計画管理」ダッシュボードに計画スナップショットを移入する要求セットが実行されると、スナップショットが作成されます(要求セットが毎日実行される場合、スナップショットも毎日作成されるようにスケジュールされている場合は同じ日に作成されます)。

    要求セットが実行されるたびに、スナップショット・スケジュールがチェックされて、スナップショットを作成する必要があるかどうかが確認されます。計画スナップショットの作成がスケジュールされ、計画の実行日がスナップショットの最後の作成日と異なる場合は、スナップショットが作成されます。

    所有組織: Oracle Advanced Supply Chain Planningで計画を所有している組織。

    保留中の削除: スナップショットは、「計画管理」ダッシュボードに計画スナップショットを移入する要求セットが次回に実行されるまで、実際にはパージされません。このステータスを使用すると、パージしたスナップショットが保留中の処理かどうかを把握できます。

    パージする計画スナップショットを検索する場合は、名称の最初の部分を入力します。たとえば、prodと入力すると、prodで始まる計画名が検索されます。検索では大/小文字が区別されません。

追加情報

DBI for Supply Chainで同じ計画について1日に保持できる計画スナップショットは1つのみです。たとえば、ある計画の実行日が 2003年1月10日とします。計画のスナップショットは当日に作成されます。その後、同じ日にOracle Advanced Supply Chain Planningで計画を再実行したとします。「計画管理」ダッシュボードに計画スナップショットを移入する要求セットが実行されると、その日にすでに作成されていたスナップショットは新しい計画で上書きされます。

「OM: DBI導入」プロファイル・オプションの設定

DBIはOracle Order Managementでの削除処理をサポートします。「OM: DBI導入」プロファイル・オプションは受注明細の変更や削除を記録し、適切に反映します。変更内容は、増分ロードの次回実行時にレポートに反映されます。たとえば、受注に2つの明細があり、それぞれ20品目が含まれるとします。明細が2つともバックログになっている場合、バックログ数量は合計40になります。その後、明細が1つ削除されると、バックログは20品目と表示されるようになります。

確定日の詳細は、「確定日のデフォルト・ルールの設定」を参照してください。

「OM: DBI導入」プロファイル・オプションを「Y」に設定すると、Oracle Order Managementでは、変更および削除された明細がログ表に記録されます。「顧客履行管理」、「出荷管理」、「製品原価管理」、「輸送管理」および「製品収益記帳およびバックログ」の各ダッシュボードに対するOracle Daily Business Intelligenceの要求セットでは、このログ表から変更レコードを取得します。このプロファイル・オプションを「N」に設定すると、データの増分収集が適切に実行されません(このプロファイル・オプションは、Oracle Order Managementのみを使用するユーザーが変更または削除された明細を継続的に記録しない場合のために、「N」が設定できるようになっています。このプロファイル・オプションは、Oracle Daily Business Intelligenceでのみ使用されます。ログ表からの収集がすべて完了すると、Oracle Daily Business Intelligenceの要求セットによってログ表がパージされます)。

システム管理者は、このプロファイル・オプションをサイト・レベルで更新できます。増分収集はサイト・レベルで実行する必要があります。ユーザーは、このプロファイル・オプションを更新できません。このプロファイルのデフォルト値は「N」です。

「OM: DBI導入」プロファイル・オプションを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 「システム管理者」職責で、「プロファイル」->「システム」の順に選択します。

  2. 「OM: DBI導入」プロファイル・オプションを検索し、サイト・レベルで「Y」に設定します。

プロファイル・オプションの設定方法の詳細は、「システム・プロファイル値」ウィンドウのオンライン・ヘルプを参照するか、『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』を参照してください。

「輸送管理」に対する「ISC: 出荷/輸送実行DBIインストレーション」プロファイル・オプションの設定

「輸送管理」ダッシュボードと関連のレポートを実装するときは、「ISC: 出荷/輸送実行DBIインストレーション」プロファイル・オプションを「Yes」に設定する必要があります。このプロファイル・オプションは、出荷実行と輸送実行内の特定の取引について、ステータスや数量などの値に対する変更を追跡するために使用されます。このプロファイル・オプションが「Yes」に設定されている場合のみ、出荷実行と輸送実行で変更が記録されます。ログ表からの収集がすべて完了すると、Oracle Daily Business Intelligenceの要求セットによってログ表がパージされます。このプロファイル・オプションを有効にしないと、初期ロードおよび増分ロード中にエラーが発生します。

このプロファイル・オプションを設定するには、「システム管理者」職責を使用してOracle Applicationsにログインします。「ISC: 出荷/輸送実行DBIインストレーション」プロファイル・オプションを検索します。次に、このプロファイル・オプションを「Yes」に設定します。

「輸送管理」の「FTE: 運送業者定時到着ウィンドウ」プロファイル・オプションの設定

「輸送管理」ダッシュボードと関連のレポートを実装するときは、「FTE: 運送業者定時到着ウィンドウ」プロファイル・オプションを設定して、出荷が期限内と判断される計画到着日前後の日数を定義する必要があります。

このプロファイル・オプションを設定するには、「システム管理者」職責を使用してOracle Applicationsにログインします。「FTE: 運送業者定時到着ウィンドウ」プロファイル・オプションを検索します。次に、このプロファイル・オプションを0(ゼロ)以上の値に設定します。

時間の測定単位の設定

生産資源ディメンションを使用する製造管理と製品原価管理のレポートは、時間ベースの生産資源に制限されます。時間ベースの生産資源は、時間を表す単位を識別するプロファイル設定を使用して識別されます。時間の単位を識別するプロファイル値は、「BOM: 時間の単位」(Oracle Discrete Manufacturingアプリケーションの場合)および「GMP: 時間単位」(Oracle Process Manufacturingの場合)です。このプロファイル値は「システム・プロファイル値」フォームを使用して設定できます。このフォームには「システム管理者」職責を使用してアクセスできます。

基本編成計画の設定

Oracle Daily Business Intelligenceの製造管理に関するレポートでは、生産値が計画値と比較されます。したがって、比較対象の基本編成計画を設定する必要があります。生産計画は、受注や供給のステータス変更を反映するために毎日のように頻繁に変更されます。計画の基本編成を取得することによって、初期計画の不変のスナップショットと実績生産額を比較できます。

基本編成を設定するには、Oracle Advanced Supply Chain Planningから1つ以上の計画を選択します。基本編成を設定して、その時点の計画の結果を固定します。次に生産値は、不変の基本編成計画と比較されます。必要に応じて、基本編成はいつでも変更できます。

基本編成の基本構造は次のとおりです。

組織は、Oracle Advanced Supply Chain Planningの計画にあらかじめ用意されています。基本編成設定を使用して、任意の計画を基本編成に追加します。

基本編成に関して、次の事項に注意してください。

基本編成設定ページへのアクセス

  1. Daily Business Intelligence管理者職責を使用してOracle Applicationsにログインします。

  2. 「設定」->「Supply Chain Intelligence」->「基本編成収集設定」の順に選択します。

基本編成フィールドの説明

「製造管理」ダッシュボードに基本編成データを移入するOracle Daily Business Intelligenceの要求セットが実行されると、基本編成データが「製造管理」ダッシュボードに表示されます。

  1. 「基本編成の作成」を選択して、次の情報を入力します。

    基本編成名: 基本編成の名称。

    摘要: オプションの説明。

  2. 「計画の追加」を選択して、計画を基本編成に追加します。

    計画名: Oracle Advanced Supply Chain Planningから計画を検索して選択します。使用可能な計画のリストには、Inventory Optimizationの計画、および以前に保存された基本編成に含まれる計画を除いて、現在Oracle Advanced Supply Chain Planningで使用可能なすべての計画が表示されます。コピーされた計画も利用可能です。Inventory Optimizationの計画は計画対生産の比較に関係ないため、製造管理のレポートには含まれません。

    所有組織: 計画の所有組織が表示されます。

    計画がすでに別の基本編成に含まれていないかぎり、基本編成には任意の計画を追加できます。計画の論理グループごとに1つの基本編成を作成します。Oracle Advanced Supply Chain Planningで計画が相互に関連付けられている場合は、その関連する計画を基本編成に含めてもレポートでは計画数が重複カウントされません。次に例を示します。

  3. 「基本編成の作成」ページに戻り、次の情報を入力します。

    基本編成期間: 計画データが収集される期間。「自」の日付は、Oracle Daily Business Intelligenceで設定されるグローバル開始日以降である必要があります(このフィールドには、グローバル開始日より前の日付は入力できません)。「自」の日付の入力は必須です。「至」の日付はオプションです。「至」の日付がブランクの場合は、「自」の日付以降のすべてのデータが収集されます。

    注意: 可能な場合は、ユーザーが生産と計画の値を比較できる基本編成期間を選択します。たとえば、Oracle Daily Business Intelligenceのグローバル開始日が1999年1月1日の場合、レポートには1999年以降の実績生産額が表示されます。ここで、基本編成計画の基本編成期間が2005年1月1日以降とします。この場合、1999年以降の過去の実績生産額が表示されますが、1999年から2002年の生産済標準値と計画標準値は0(ゼロ)になります。これは、その期間の基本編成計画がないためです(生産済標準値は、計画された品目のデータのみを示します。実績生産額は、計画されていない品目も含めて、すべての品目のデータを示します)。

    次の収集日: 計画データを収集する日付(本日以降)。通常、この日付は基本編成期間の「自」の日付より数日前になります。

    基本編成期間と収集日を理解するために、次の例を使用して説明します。

    2005 2005 2006 2006 2006
    7月1日
    (以前の基本編成期間の「自」の日付)
    12月31日
    (以前の基本編成期間の「至」の日付)
         
    12月25日
    (次の収集日)
    12月26から31日1月1日から計画開始まで
    (現在の基本編成期間の「自」の日付)
    6月30日
    (現在の基本編成期間の「至」の日付)
    12月31日から計画終了まで

    この例では、2005年7月1日から12月31日までの基本編成計画がすでに作成されています。Oracle Advanced Supply Chain Planningで新規に2006年の計画を作成して2005年12月25日に承認され、12月25日に2006年計画を基本編成として収集しています。また、基本編成期間は次のように指定できます。

  4. 「更新」アイコンをクリックして、次の変更を行います。

編集する基本編成を検索する際は、名称の最初の部分を入力します。たとえば、prodと入力すると、prodで始まる基本編成名が検索されます。基本編成名と計画名の両方を入力すると、両方の条件を満たす基本編成が検索されます。検索では大/小文字が区別されません。

追加情報

次の例では、Oracle Advanced Supply Chain Planning(ASCP)で計画を実行することによって、基本編成収集がどのように影響を受けるかを説明します。

例1: 単一計画(1つ以上の組織が含まれる)の基本編成

次の例では、基本編成計画が3つの期間に対して作成されています。基本編成は計画1の開始時に収集されました。一方、Oracle Advanced Supply Chain Planningでは、この計画が再度実行されました。この例は、基本編成計画数が保存される状況を示しています。

計画 期間1 期間2 期間3
期間1開始時の計画100 100 100
期間1開始時に作成された基本編成100 100 100
新規実行後のASCP内の計画(基本編成の更新はなし)100 150 150

例2: 同じ期間で同じ計画を再実行した後の基本編成

次の例では、再実行した計画(期間は同じ)の基本編成によって、以前の基本編成が上書きされます。基本編成には再実行後の計画が反映されます。

計画 期間1 期間2 期間3
期間1開始時の計画100 100 100
期間1開始時に作成された基本編成100 100 100
新規実行後のASCP内の計画110 150 150
期間1の新規収集日を使用して、計画の再実行後に更新された同じ基本編成110 150 150

例3: 異なる期間で同じ計画を再実行した後の基本編成

計画がOracle Advanced Supply Chain Planningで新規に実行された後、新しい計画数を反映させるために、期間2で発生する基本編成収集の日付を変更します。ただし、以前の基本編成の数値は期間1に保存します。

計画 期間1 期間2 期間3
期間1開始時の計画100 100 100
期間1開始時に作成された基本編成100 100 100
期間2の開始時に再実行後のASCPの計画  150 150
期間2の新規収集日を使用して、計画の再実行後に更新された同じ基本編成100 150 150

この例では、同じ期間に対して新規の基本編成を作成すると、以前の基本編成の数値が新規の計画数に上書きされることを示しています。異なる期間に対して新規の基本編成を作成すると、以前の期間の基本編成の数値は保存され、新規の期間に対して新規の数値が作成されます。

例4: Oracle Advanced Supply Chain Planning内の計画のコピー

次の例では、Plan A、Plan B、Plan CおよびPlan Dを含む基本編成がすでに作成されています。Oracle Advanced Supply Chain Planningでこれらの計画を再実行する際に元の計画を保存する場合は、最初に計画をコピーします。次に、コピーした計画に対して変更を加えてから再実行します。

基本編成内の現行の計画 ASCPにおける計画の新規コピー
Plan A Plan A-Copy
Plan B Plan B-Copy
Plan C Plan C-Copy
Plan D Plan D-Copy

この例では、次の2つの選択肢があります。

次の収集日

既存の基本編成の「次の収集日」がブランクの場合は、Oracle Daily Business Intelligenceの要求セットによってレポート用のデータが収集されたときに基本編成が正常に収集されたことを意味します。レポートには、基本編成の数値が表示されます。基本編成を再度収集する場合は、「次の収集日」に新しい日付を入力します。「次の収集日」の日付が本日の日付より前の場合は、要求セットがその基本編成用のデータを正常に収集していません。これは、要求セットがまだ実行されていないか、あるいは収集プロセスでエラーが発生したことが原因です。要求セットが次回に正常に実行されると、データが収集されます(この基本編成を更新した場合は、要求セットでは更新後の基本編成が収集されます)。

レポート単位の設定(オプション)

「レポート単位」ページを使用して、容積、重量および距離のレポート単位(UOM)を設定します。レポート単位は、レポートにメジャーのデータを表示する際の単位です。Oracle Daily Business Intelligenceでは、容積、重量および距離のレポート単位を指定できます。各種メジャーのデータはすべてレポート単位に換算され、集計されてレポートに表示されます。

注意: 「倉庫管理」ダッシュボードを実装する際は、容積と重量のレポート単位を選択する必要があります。「輸送管理」ダッシュボードを実装する際は、容積、重量および距離のレポート単位を選択する必要があります。

レポート単位はサイト・レベルで設定するため、すべてのOracle Daily Business Intelligenceに影響を与えます。設定を完了した後は、初期ロードを実行して設定を適用する必要があります。レポート単位は、実装中に1度のみ設定します。

このページを使用すると、品目固有でない区分間換算式を設定することもできます。詳細は、「品目固有でない区分間換算式」を参照してください。

レポート単位の設定

レポート単位および換算式を設定する手順は、次のとおりです。

レポート単位の選択

  1. Daily Business Intelligence管理者職責を使用して、「設定」->「Supply Chain Intelligence」->「レポート単位」の順に選択します。

  2. レポート単位を設定するメジャー・タイプにナビゲートします。

  3. 「検索」アイコンを選択して、レポート単位を検索および選択します。

  4. 完了後に「適用」を選択します。

  5. 初期ロードを実行して、設定をサイトに適用します。品目固有でない区分間換算式を設定する場合は、それらの区分間換算式を設定した後に初期ロードを実行する必要があります。

品目固有でない区分間換算式

「レポート単位」ページを使用すると、品目固有でない区分間換算式を設定できます。単位区分は、類似した特徴を持つ単位のグループを表します。単位区分はOracle Inventoryで設定されます。Oracle Inventoryでは、次の3種類の換算レートも指定できます。

容積、重量または距離のいずれかの区分が複数の場合は、品目に関係なく、ある区分の基準単位をレポート単位の区分の基準単位に換算する換算式を指定する必要があります。指定するには、このページで換算式を設定する必要があります。

注意: 容積、重量または距離に複数の区分を設定することは一般的ではありません。容積、重量または距離の単位区分が1つのみの場合、区分間換算式の設定は不要です。

列見出し

品目固有でない区分間換算式の設定

  1. 「レポート単位」ページで、換算式を設定するメジャーに関連するセクションにナビゲートします。

  2. メジャーのレポート単位が、前の項で説明した手順に従って設定されていることを確認します。

  3. 「区分」列で、品目固有でない区分間換算レートをレポート単位区分の基準単位に設定する単位区分を検索して選択します。

  4. 「換算」フィールドに換算式を入力します。

  5. 「適用」をクリックします。

  6. 初期要求セットを実行して、設定をサイトに適用します。

設定後の手順

DBI for Supply Chainに対する前提条件と実装手順を完了した後は、他のインテリジェンス製品の実装に進むことができます。他のインテリジェンス製品を実装しない場合は、「Daily Business Intelligenceの設定」の章で説明している設定後の手順に直接進んでください。特に、次の設定後の手順は必ず実行してください。

営業グループ階層の設定

「製品収益記帳およびバックログ」ダッシュボードのビューの1つは営業グループ別に表示され、他には製品カテゴリ別があります。このダッシュボードとすべてのレポートの保護された主要ディメンションは営業グループです。各レポートを表示するときは、営業グループ別、製品カテゴリ別または顧客別にデータを表示できます。

営業グループは営業担当の集まりです。営業担当と営業グループの情報は受注明細の営業実績詳細から取得され、これらの情報をあわせて営業実績が構成されます。営業グループ階層がない場合、ダッシュボードとレポートでは、すべての営業担当が「未割当」営業グループに配置されます。次の図は、営業グループ階層の例を示しています。

営業グループ階層の例

本文の説明内容に関するイメージ

営業グループ階層には、少なくとも、他の営業グループまたは営業担当を含む最上位レベルの営業グループ(2レベルの階層)を設定する必要があります。

営業グループのマネージャまたは管理者であるユーザーは(後述の手順を参照)、その営業グループに関連付けられたすべてのデータ、およびその営業グループに属する営業グループと営業担当に関連付けられたすべてのデータを表示できます。前述の図では、「USA営業」グループのマネージャや管理者は、Apt, Peter M.、「業種別アカウント」の営業担当および「キー・アカウント」の営業担当が作成したデータをすべて表示できます。

営業グループ階層の作成は、次の手順で構成されます。

  1. 営業グループを作成します。

  2. 営業担当(リソース)を営業グループに関連付けます。

次の手順は、Oracle Resource Managerを使用して実行します。詳細は、『Oracle Common Application Components User's Guide』を参照してください。

前提条件

営業担当IDを取得するために、適切な設定が実行されていることを確認します。営業担当の設定方法については、「Daily Business Intelligence for Service Contracts」の章を参照してください。

営業グループの作成

営業グループを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「CRMリソース・マネージャ」職責で、「リソースの保守」->「グループ」の順に選択して、「グループの定義」ページを開きます。

  2. グループの名称を入力します。

  3. 「使用場所」タブ・リージョンで、「営業およびテレセールス」を選択します。

    注意: 使用場所が「営業およびテレセールス」以外のグループは、レポートには表示されません。レポートでは、「営業およびテレセールス」以外のグループに属する営業担当は「未割当」として表示されます。

  4. 必要に応じて、グループの親グループまたは子グループを選択します。

  5. 作成する営業グループごとにこの手順を繰り返します。

    詳細は、『Oracle Common Application Components User's Guide』を参照してください。『Oracle Sales Online Implementation Guide』も参照してください。

営業グループへの営業担当(リソース)の関連付け

Oracle Applicationsで、営業担当が定義され(たとえば、従業員、パーティ、パートナまたは仕入先担当として)、ユーザー名に関連付けられていることを確認します。

  1. 「営業マネージャ」または「Daily Sales Intelligence」職責で、「個人情報」->「入力および保守」の順に選択します。

  2. このページで、対象従業員のレコードが存在していることを確認します。

  3. 「システム管理者」職責で、「セキュリティ」->「ユーザー」->「モニター」の順に選択します。

  4. 「ユーザーのモニター」ページで、(「個人情報入力」ページの)この従業員がユーザーに関連付けられていることを確認します。

    この従業員に関連付けるユーザーを問い合せるか、または作成し、ユーザーに対してこの従業員(個人)を入力します。

従業員を営業グループに割り当てる手順は、次のとおりです。

  1. 「CRMリソース・マネージャ」職責で、「リソースの保守」->「リソースのインポート」の順に選択して、従業員をインポートします。

  2. 1名以上の従業員を検索および選択し、「リソースの作成」を選択します。

  3. 「デフォルト値」ウィンドウで、「営業担当」オプションを選択し、「OK」を選択します。

    リソースを営業担当にする必要があります。詳細は、『Oracle Common Application Components User's Guide』を参照してください。また、『Oracle Sales Online Implementation Guide』も参照してください。

  4. リソースを保存し、「詳細」を選択します。

  5. 「ロール」タブ・リージョンで、ロール・タイプに「営業」を選択し、「ロール」に「営業マネージャ」、「営業管理者」または「営業担当」を選択します。

    注意: これらのロールを割り当てられたユーザーはグループのメンバーとしてレポートに表示されます。ただし、レポートにグループのデータを表示できるのは、「営業マネージャ」または「営業管理者」のロールを持つユーザーのみです。

  6. 「グループ」タブ・リージョンで、リソースを割り当てるグループを選択します。

  7. 「グループ・メンバー役割」セクションで、マネージャまたは管理者の権限を持つ役割を選択します。

    「グループ・メンバー役割」セクションには、そのグループでの営業担当の役割が表示されます。レポートにグループのデータを表示できるのは、マネージャまたは管理者のみです。

  8. 変更内容を保存します。

    これで、リソース(営業担当)は営業グループに割り当てられました。

    注意: 営業グループ階層の変更後、階層の変更を有効にするためにOracle Resource Managerで実行する必要があるコンカレント・プロセス(要求)のリストは、「営業グループ階層の更新」を参照してください。

    この変更が階層に反映されるのは、初期または増分要求を実行した後になります。

    両方のダッシュボードでは、初期および増分要求によって、次の要求が自動的に実行されます。

営業グループ階層の変更

営業グループ階層の設定または変更の手順は、「営業グループ階層の設定」を参照してください。営業グループ階層の変更後、階層の変更を有効にするためにOracle Resource Managerで実行する必要があるコンカレント・プロセス(要求)のリストは、「営業グループ階層の更新」を参照してください。

初期または増分要求の実行後に変更は階層に適用されます。DBI for Supply Chainのダッシュボードへの初期および増分要求によって、「営業グループ階層の更新」と「現行グループおよび役割の保守」の要求が自動的に実行されます。

営業担当の情報にアクセス中に、その営業担当を営業グループ階層から削除するとレポートでエラーが発生します。次に例を示します。

  1. 「アフリカ営業」グループの営業担当Mr. Bakayoko Ibrihamaは、契約番号2081を更改しました。

  2. DBI for Supply Chainのいずれかのダッシュボードにレポートを表示すると、契約番号2081は「アフリカ営業」グループの更改値に含まれています。

  3. レポート内でMr. Bakayoko Ibrihama用の値へのリンクを選択すると、Mr. Bakayoko Ibrihama用のデータを表示できます。

  4. その後、「アフリカ営業」グループからMr. Bakayoko Ibrihamaを削除します。

  5. レポート内でMr. Bakayoko Ibrihama用のリンクを選択すると、今度はエラーが発生します。

    契約番号2081の値は、「アフリカ営業」グループの更改値または関連値にまだ含まれています。だたし、Mr. Bakayoko Ibrihama用のデータを表示しようとすると、一般レポート・エラーが発生します。

    注意: 営業担当を営業グループから削除せずに、終了日を使用して、その担当の営業グループへの参加を失効させます(詳細は、『Oracle Common Application Components User's Guide』を参照)。

保守と管理

設定が完了した後は、次の保守タスクと管理タスクを実行する必要があります。

Oracle Advanced Supply Chain Planningの計画実行

「製造管理」ダッシュボードまたは「計画管理」ダッシュボードを実装する場合は、これらのダッシュボードのレポートに含める計画が実行されていることを確認します。

増分要求の日次実行

要求セット・ジェネレータを使用して作成した増分要求セットを使用して、DBI for Supply Chainの各ダッシュボードのデータをリフレッシュします。増分要求セットは毎日実行してください。詳細は、「Daily Business Intelligenceの設定」の章の「要求セット・ジェネレータ」を参照してください。

DBI for Supply Chainのダッシュボードで、データを消去し、新規データで開始する必要がある場合は、初期要求を再発行します。

この要求によって、新規および最後に要求が実行されたとき以降に更新されたデータが収集され、レポートに更新されたデータが表示されます。

注意: 「在庫管理」、「製造管理」、「製造原価管理」の各ダッシュボードとレポートでは、増分ロードはマージ済みの在庫組織のみから収集されます。DBIは旧い在庫組織のデータの変更はすべて無視します。そのデータは「未割当」の保管場所に置かれます。

循環棚卸レポートで増分ロードにより循環棚卸データがリフレッシュされるのは、このリリース以降のリリースに限られます。

要求によるデータの収集時に通貨換算エラーが発生した場合は、収集全体が失敗となります。詳細は、「通貨ディメンション」を参照してください。通貨の詳細は、「Oracle Daily Business Intelligenceフレームワークの設定」も参照してください。

顧客ディメンション

Trading Community Architectureでは、パーティ・マージ機能を使用して顧客をマージできます。この機能を使用すると、誤って複数作成した顧客やパーティを統合できます。また、この機能は、企業統合の際に情報を統合する場合にも役立ちます。

パーティ・マージを実行した後は、DBI for Supply Chainの顧客とそのデータを更新するために、増分要求を実行する必要があります。パーティ・マージの詳細は、『Oracle Trading Community Architecture Data Quality Management User Guide』および『Oracle Trading Community Architecture Party Merge User Guide』を参照してください。

注意: パーティ・マージによって多数の受注明細が更新される場合は、増分要求ではなく、初期要求を再実行してください。これによって、データのロードに要する時間に関してパフォーマンスが向上します。

バックオーダーと遅延データ

次の各レポートでは、要求セットを毎日実行してデータをリフレッシュすることが特に重要です。

遅延およびバックオーダーの値は、期間内のスナップショットとして取得されます。たとえば、今日が2005年10月30日だとしたときにレポートで日付を2004年1月1日に変更した場合は、2004年1月1日時点で作成された最終スナップショットに基づいて遅延データが表示されます。ただし、2004年1月1日時点のこのスナップショットは、2003年12月30日に作成されていた可能性があります。スナップショットは、Oracle Daily Business Intelligenceの要求セットを実行して取得されます。したがって、影響を受けるレポートには、要求が最後に実行された日付時点でステータスが遅延またはバックオーダーの受注明細が表示されます。同様に、スナップショットは日付範囲内で累積されません。過去の期間を表示すると、その期間内で要求が最後に実行された時点のデータが表示されます。要求は毎日実行することをお薦めします。これによって、比較が正確になり、データを表示する日付時点の値(遅延額など)が正確に取得されます。

レポートを日次単位で更新するには、増分要求セットを毎日実行する必要があります。

原価未計算取引

Oracle·Manufacturingアプリケーションには、原価マネージャで正常に処理されていない取引が含まれる場合があります。Oracle Daily Business Intelligenceでそのような取引が検出されると、取引がそれ以上収集されなくなります。

たとえば、組織内の品目または製造オーダーについて、次の取引と原価を考えてみます。

取引 原価プロセッサで正常に処理されたか 関連原価 DBIで収集されたか
組織Aの取引1Yes 20 USD Yes
組織Aの取引2Yes 10 USD Yes
組織Aの取引3No·なしNo
組織Aの取引4Yes 20 USD No

この例の場合、要求の実行時に、取引が発生した組織で原価未計算取引が最初に検出された後は、取引が収集されません。要求ログに原価未計算取引が表示されるため、原価未計算取引を識別して原価計算ができます。取引が原価計算された後は、要求を再実行して残りの取引を収集できます。Oracle Cost Managementで原価マネージャによって正常に原価計算された取引は、要求の実行時に収集されます。

さらに、在庫管理に関するレポートの場合、要求の実行時に非原価資材取引(資材出庫、循環棚卸調整など)が検出された後は、取引が収集されません。

「製造管理」ダッシュボードの各レポートの場合、要求の実行時に非原価資材取引が検出された後は、取引が収集されません。「製造管理」ダッシュボードの生産資源関連の内容は、非原価資材取引の影響を受けません。

「製品原価管理」ダッシュボードの製品総利益に関するレポートの場合、要求の実行時に、受注に関連する非原価資材取引(出荷取引、返品取引など)が最初に検出された後は、取引が収集されません。

計画収集スケジュールの更新

「計画管理」ダッシュボードのパフォーマンスを維持するためには、「計画スナップショット・スケジュール」ページを使用して不要な計画スナップショットをパージします。「計画スナップショット・スケジュール」ページへのアクセス方法については、「計画収集スケジュールの設定」を参照してください。

基本編成計画収集スケジュールの更新

Oracle Advanced Supply Chain Planningで計画が新規に作成または変更され、再実行された場合は、必要に応じて、その計画の「次の収集日」に新しい日付を入力します。これによって、製造管理に関するレポートに新規の計画数が表示されます。

トラブルシューティング

DBI for Supply Chainでは、次の問題が発生することが判明しています。

データの欠落または古いデータ

リンクの欠落

パラメータの欠落

カレンダと日付に関する問題

初期ロードと増分ロード