Oracle E-Business Suiteインストレーション・ガイド: Rapid Installの使用方法 リリース12.2 (12.2.0) E51766-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
Rapid Installでは、新規インストールに対して2つのオプションが提供されます。1つは標準インストールで、システム固有の構成パラメータを使用して新規システムを作成します。もう1つは簡易インストールで、多数のパラメータのデフォルト値がRapid Installにより入力され、インストールを実行するユーザーが入力するパラメータは少数ですみます。
この章の構成は、次のとおりです。
この項では、ユーザーがシステム固有の各種パラメータを指定する標準インストールの設定ステップについて説明します。簡易インストールについては、「簡易インストール」を参照してください。
「スタート・ガイド」の「インストール前のステップ」の指示に従います。その後、次の各タスクを実行します。タスクは論理的な項目別にグループ化されています。
重要: 1つのデータベース・ノードと2つのアプリケーション・ノードなど、Oracle E-Business Suiteシステムを構成するすべてのノードで関連ステップを実行する必要があります。該当する場合は、常に最初にデータベース・ノードで操作を実行する必要があります。
配置の順序に関する重要な付加的要件と制限の詳細は、この章の後半にあるアプリケーション・ノードの構成に関するステップ11を参照してください。
システム構成の記述
Rapid Installウィザードの起動
プロンプトにrapidwizと入力し、コマンドラインからウィザードを起動します。「Welcome」画面には、Oracle E-Business Suiteとともにインストールされるデータベースおよびテクノロジ・スタック・コンポーネントが表示されます。
「Welcome」画面
この画面には、このリリースのOracle E-Business Suiteに含まれる、またはこれによってサポートされるコンポーネントが表示されます。スクロール・バーを使用して、すべてのコンポーネントが表示されるようにコンポーネント・リストを拡張できます。
新規インストールには、Oracle 11gリリース2 (11gR2)のフレッシュ・データベースが含まれます。アップグレードの場合は、Rapid InstallによりOracle 11gR2データベースのOracleホームが必要に応じてデータベースなしで作成されます。このOracleホームを使用して、既存のデータベースをOracle 11gR2にアップグレードまたは移行できます。または、適切な既存のOracleホームを使用するように選択できます。
注意: Oracle E-Business Suiteリリース12.0および12.1からリリース12.2.0へのアップグレード・ガイドを参照してください。
この画面は参照用です。何も指定する必要はありません。情報を確認した後、「Next」をクリックして続行します。
ステージ領域の作成(条件付きおよびオプション)
スクリプトstartCD/Disk1/rapidwiz/bin/buildStage.shの手動実行によってステージ領域がまだ作成されていない場合は、次の画面が表示されます。
ほとんどの場合、ステージ領域の作成は適切な処理であり、作成する場合は「Browse」をクリックして場所を指定します。それ以外の場合、「Next」をクリックしてステージ領域を作成することなく進みます。
注意: 単に後で使用する構成ファイルを作成するためにRapid Installを実行している場合は、ステージ領域を作成する必要はありません。
ステージ領域の作成を指定すると、次のようなポップアップ・ウィンドウに操作の進行状況が示されます。
ステージ領域が作成されると、インストールが次に進みます。
「Select Wizard Operation」画面を使用して、Rapid Installで実行する処理を指定します。新規インストールおよびアップグレードのどちらもこの画面から開始します。選択した処理に基づき、Rapid Installウィザードは該当する画面フローに進みます。
ウィザード操作の選択 - Oracle E-Business Suiteリリース12.2.0のインストール
可能な処理は次のとおりです。
Install Oracle E-Business Suite Release 12.2.0
この処理では、新規の完全に構成されたシステムが、フレッシュ・データベースまたはVision Demoデータベースとともに設定されます。構成は、Rapid Installウィザードに入力してOracle E-Business Suiteデータベースに保存するシステム固有の構成パラメータから導出されます(データベースが作成されるまではconf_<SID>.txtファイル)。
Use Express Install
このインストール・オプションを選択すると、完全に構成されたシングルユーザー・システムが、フレッシュ・データベースまたはVision Demoデータベースとともに設定されます。データベースのタイプと名前、最上位インストール・ディレクトリおよびポート・プールの選択など、いくつかの基本パラメータを指定します。残りのディレクトリおよびマウント・ポイントは、Rapid Installによりデフォルト値を使用して指定されます。
注意: このオプションについては、「簡易インストール」のステップを参照してください。
Upgrade to Oracle E-Business Suite Release 12.2.0
このオプションを選択すると、E-Business Suite製品を現行バージョンのOracle E-Business Suiteにアップグレードすることが指定されます。ウィザードの画面フローでは2つの方法が示されます。ファイル・システムを作成して新規テクノロジ・スタックをインストールする方法と、サーバーを構成してサービスを開始する方法です。
注意: システム・アップグレード時のRapid Installの機能は、「アップグレードの実行」を参照してください。
以降のステップでは、新規インストールを設定します。「Install Oracle E-Business Suite Release 12.2.0」を選択し、「Next」をクリックして続行します。
セキュリティ更新用の電子メール詳細の入力
収集されたデータはHTTPS (セキュアHTTP)を介してOracle Supportに送信されます。これにより、事前の問題回避が容易になり、サポート関連事項の解決所要時間が短縮されます。
セキュリティ更新用の電子メール詳細の入力
接続できなかったために詳細の送信が失敗した場合は、プロキシ・サーバー情報の入力を求めるポップアップ画面が表示されます。
プロキシ・サーバーの指定(接続の試行が失敗した後に表示される)
この画面が表示された場合は、適切に応答し、「OK」をクリックします。
構成ファイルの識別
「Configuration Choice」画面で、前に保存しておいた構成詳細を使用するかどうかを指定します。
構成の選択
「Create a new configuration」を選択すると、ウィザードに入力した構成パラメータがRapid InstallによりOracle E-Business Suiteデータベースと構成ファイル(conf_<SID>.txt)に保存されます。このファイルは、インストール完了までシステム一時ディレクトリに格納されます。
「Load the following saved configuration」を選択すると、データベース接続文字列フィールドがアクティブになります。データベースに格納されている構成の場合、このフィールドは<hostname>:<SID>:<database port> (server1.example.com:VIS:1521など)で構成されます。
重要: ホスト名にはドメインを含める必要があります。
適切なデータベース接続文字列(または、該当する場合はconf_<SID>.txtファイルの場所)を入力して、パラメータを使用する格納済構成をRapid Installに指定します。通常、マルチノード・インストールを実行する場合は、このオプションを選択します。
注意: Rapid Installが「Load the following saved configuration」オプションを使用してデータベース層で実行されている場合、APPSデータベース・ユーザーのデフォルト・パスワードを入力する必要があります。
このステップの完了後、「Next」をクリックして続行します。
グローバル・システム設定の指定
「Global System Settings」画面で、デフォルトのポート値を受け入れるかどうかを指定します。複数のOracle E-Business Suite環境が同一マシンで共存可能になるように、「Port Pool」設定を指定できます。
たとえば、「Port Pool」リストから増分「3」を選択した場合、この選択が「Derived Port Settings」の値に反映されます。スクロール・バーを使用するか「Advanced Edit」をクリックして「Port Values」画面を表示します。
グローバル・システム設定
「Port Pool」設定のデフォルト値は0 (ゼロ)ですが、「Port Pool」フィールドのドロップダウン・リストから別の値を選択することでカスタマイズできます。ポート・プールの選択項目は100個あり、増分「3」を選択すると、デフォルト値は3だけ増分されます。「Database Port」(1521)は1524、「RPC Port」(1626)は1629、のようになります。
この時点で「Next」をクリックすると、単に選択したポート・プール(および個別ポート)の値を受け入れることができます。多くのインストールの場合は、これで十分です。
それ以外の場合は、特定のサイト固有の要件を満たすように個別ポート値を指定して、前述のポート・プール・メカニズムの基本的な使用方法よりもさらに高度なレベルで設定できます。たとえば、他のソフトウェアに必要となるという理由などで、特定のポートの使用を回避できます。「Edit Ports」ボタンをクリックすると画面がオープンし、目的のポートの値を指定できます。
ポート値
この画面で操作を完了した後、「OK」をクリックして「Global System Settings」画面に戻り、「Next」をクリックします。
「Database Node Configuration」画面で、新規システムにインストールするデータベースの種類、データベース識別名、データベースを実行するマシンおよびマシンのドメイン名を指定します。次に、ドロップダウン・リストに表示されたオペレーティング・システムが正しいことを確認し、Oracleユーザーのオペレーティング・システム・アカウント名およびグループを指定し、最後にインストール先のベース・ディレクトリを指定する必要があります。
データベース・ノード構成
フレッシュ・データベースまたはVision Demoデータベースをインストールできます。
フレッシュ・データベースは、完全に構成されており、新規実装に使用する準備ができています。このタイプのデータベースは、フレッシュ・データベースを必要とするすべてのタイプのシステム(本番システムまたはテスト・システムなど)に適しています。本番データベースのデフォルト名はPRODです。テスト・システムまたはバックアップ・システムなど、別の用途のためにデータベースをインストールする場合、「Fresh Database」オプションを選択し、その目的を反映したデータベース名(TESTなど)を入力します。
Vision Demoデータベースは、デモンストレーションまたは研修用に使用されます。このデータベースには、実装され、架空の企業の一連の取引が移入されている、完全に構成されたOracle E-Business Suiteシステムが含まれます。Vision Demoデータベースは複数組織用に設定されます。このリリースでのキャラクタ・セットのサポートを最大限にするため、このデータベースはAL32UTF8キャラクタ・セットとともにインストールされます。デフォルトのデータベース名はVISです。
この例では、「Database Type」ドロップダウン・リストを使用してフレッシュ・データベースを選択します。ローカル・インスタンスについて、デフォルトのデータベース名をそのまま使用するか、別の名前(長さが8文字以下の英数字で、スペースを含まない)を入力します。多くの場合、この名前はデータベースSIDと呼ばれます。
「Database Install Information」画面では、Rapid Installにおいてデータベースの設定およびインストールに必要となる情報の入力が求められます。
「Base directory」フィールドは、デフォルトによりサンプル・ディレクトリ名となります。この名前には、Rapid Installウィザードを起動したマシンのオペレーティング・システム構文が使用されます。このディレクトリは、Rapid InstallにおいてRDBMSに関連付けられたマウント・ポイントの導出に使用される最上位ディレクトリです。
「Database OS User」は、データベース・テクノロジ・スタックおよびファイル・システムを所有するアカウントです。「Database OS Group」の名前を入力します。「Database OS User」はその他のグループに属することが可能ですが、このグループに属することは必須です。
適切なベース・ディレクトリ用のファイル・システムをブラウズする場合は、該当する「Browse」ボタンをクリックしてナビゲーション・ウィンドウをオープンします。
ディレクトリの選択
この画面で、適切なフォルダをクリックするか、「Directory」フィールドにパスを入力します。「OK」をクリックし、選択内容を確認して「Database Node Configuration」画面に戻るか、「Cancel」をクリックして選択せずに戻ります。
データベース・ファイルが存在する格納場所のタイプを指定できるのと同様に、「Database Node Configuration」画面ではこのデータベース・ノードがOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)システムを構成するかどうかを指定できます。Oracle E-Business SuiteをただちにOracle RACにインストールする場合、「RAC」チェック・ボックスを選択する必要があります。次に、「RAC Nodes」ボタンをクリックすると表示されるポップアップ・ウィンドウから目的のノードを選択できます。
重要: Oracle E-Business SuiteのOracle RACへのインストールを実行する前に、必要なOracle Gridインフラストラクチャを所定の場所に格納しておく必要があります。これに関する詳細は、該当プラットフォームの適切なドキュメントを参照してください。たとえば、次のようになります。
Oracle Gridインフラストラクチャ・インストレーション・ガイド11g リリース2 (11.2) for Linux、部品番号: E22489-08、2012年9月
Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド11g リリース2 (11.2) for Linux and UNIX Systems、部品番号: E24660-03、2012年5月
2台以上のサーバーへのOracle RACのインストールでは、個々のサーバーにそれぞれのOracleホームを構成することも、共有のOracleホームを使用することもできます。「RAC」チェック・ボックスを選択すると、「Shared Oracle Home」チェック・ボックスが選択できるようになります。Oracle RACのインストールで共有のOracleホームを使用する場合は、このチェック・ボックスを選択します。個別のOracleホームを使用する場合は選択を解除したままにしておきます。
この画面を完了した後、「Next」をクリックして続行します。
製品ライセンス・タイプの選択(フレッシュ・データベース・インストールのみ)
フレッシュ・データベースを(Vision Demoデータベースではなく)インストールする場合、ウィザードではオラクル社から購入したライセンス契約のタイプを指定するように要求されます。続いて、該当するライセンス画面が表示されます。
ライセンス画面に入力しても、ライセンス契約を意味するものではありません。製品がアクティブなものとして登録されるのみです。Oracle Storeまたはオラクル社販売代理店を通してOracle E-Business Suite製品を購入することが、ライセンス契約を設定する唯一の方法です。製品のライセンスに関する詳細を準備してからライセンス画面に入力するようにしてください。
ライセンス・タイプの選択
Rapid Installでは、ライセンスのステータスに関係なく、すべての製品をインストールします。ただし、システムでアクティブなものとしてフラグが付けられるように、ライセンスを取得した製品を登録する必要があります。アクティブ・フラグにより、最初のインストール後にシステムの更新および保守のために実行するパッチ適用などのタスクの対象として、製品にマークが付けられます。
注意: Rapid Installでは、共有製品および付属製品が自動的にインストールおよび登録されます。
「Suite Licensing」モデルまたは「Component Licensing」モデルのいずれかを使用して製品を登録できます。ライセンス契約にあわせて、これらのライセンス画面のいずれか一方のみを完了してください。
「Licensing Selection」画面で「Suite Licensing」オプションをクリックした場合、そのオプションに対応する「Licensing Page」が表示されます。
追加製品のライセンス
このライセンス・モデルでは、Oracle E-Business Suite機能への広範囲なアクセスが可能です。このモデルを選択すると、Oracle E-Business Suite価格バンドルに含まれるすべての製品が自動的に登録されます。チェックされ、グレー表示されている製品は、Suiteの一部として自動的にライセンスされています。チェックおよびグレー表示されていない製品は、E-Business Suite価格バンドルの一部ではないため、追加製品として別に登録する必要があります。ライセンス取得済で登録する追加製品の横にチェック・マークを付けます。
「Licensing Selection」画面で「Component Licensing」オプションをクリックした場合、そのオプションに対応する「Licensing Page」が表示されます。
製品のライセンス
ライセンス契約が個々のOracle E-Business Suiteコンポーネント製品に対するものである場合、このオプションを選択します。これらの製品は、許可されたユーザー数または処理されるビジネス取引数に基づいてライセンスされています。個々の製品がすべてこの画面に表示されます。グレー表示された製品は、親コンポーネントを選択しないかぎり選択できません。
注意: 最初のインストール後に追加製品を登録するには、Oracle Applications ManagerのLicense Managerコンポーネントを使用します。詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』のLicense Managerに関する項を参照してください。
該当するライセンス画面を完了し、「Next」をクリックして続行します。
各国固有の機能の選択(フレッシュ・データベース・インストールのみ)
システムによっては、ローカライズ済のOracle E-Business Suite製品の各国固有の機能が必要な場合があります。たとえば、ユーザーの企業が米国に本拠地があり、別の国でも運営されている場合、Oracle Human Resourcesなどの製品には、労働法に対応するための追加機能と、米国のコードと異なるコードが必要です。「Select Country-specific Functionalities」画面で、ローカライズ製品に関連付けられた地域名を登録します。
ユーザーの企業が米国でのみ運営されている場合、この画面は無視できます。後日別の国で業務を始める場合は、最初のインストールまたはアップグレード後にいつでも、License Managerを使用して関連地域を登録できます。
各国固有の機能の選択 - 初期画面
Oracleがサポートする各国固有の全機能が、この画面にアルファベット順に表示されます。「Available Regions」ボックスで地域をダブルクリックして「Selected Regions」ボックスに移動するか、または地域を強調表示して右矢印(>)をクリックします。地域の選択を解除するには、地域を強調表示してダブルクリックするか、または左矢印(<)をクリックして「Selected Regions」ボックスから地域を削除します。
たとえば、「Canada」を選択した場合、画面は次のようになります。
各国固有の機能の選択 - 後続画面
すべての地域を選択するか選択を解除して、1回の処理でボックス間を移動させるには、対応する二重矢印(>>または<<)を使用します。
選択後、「Next」をクリックして続行します。
国際化に関する設定の選択(フレッシュ・データベース・インストールのみ)
アメリカ英語はデフォルトでシステムにインストールされる唯一の言語です。ただし、Oracle E-Business Suiteではその他の多数の言語をサポートしています。これらの言語は、License Manager (Oracle Applications Managerに付属)を使用してアクティブ化し、リリース12.2.0の初期インストールの完了後にインストールできます。
注意: 詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』を参照してください。
国際化に関する設定の選択
選択した言語により、システムに必要でサポート可能な他のNLS関連構成パラメータ(地域やキャラクタ・セットなど)に使用可能なオプションが決定されます。
注意: Oracle E-Business Suite概要のグローバリゼーション・サポートに関する項を参照してください。
「Available Languages」ボックスで言語をダブルクリックして「Selected Languages」ボックスに移動するか、または言語を強調表示して右矢印(>)をクリックします。「Selected Languages」ボックスで言語を強調表示し、左矢印(<)をクリックすると、その言語は削除されます。1回の処理ですべての言語を選択するか、または選択を解除するには、二重矢印(>>または<<)を使用します。
注意: 「Selected Languages」ボックスからアメリカ英語を削除することはできません。
言語のライセンスはRapid Installでは提供されません。かわりに、License Manager(Oracle Applications Managerに付属)を使用して言語のライセンスを取得します。Rapid Installの完了後に新規言語をインストールするには、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』を参照してください。
「Next」をクリックして続行します。
NLS言語および地域の設定は、プロファイル・オプションとしてデータベースに格納されます。これらの設定は、Rapid Installの実行時にサイト・レベルで構成されます。ベース言語はデフォルトの言語設定に使用され、デフォルトの地域は地域プロファイル・オプションに使用されます。ユーザーは、Oracle E-Business Suiteホーム・ページを使用して最初にログインしたときに、これらの値を継承します。
ベース言語はデフォルトでアメリカ英語になります。「Select Additional Languages」画面で言語を追加選択すると、その言語が「Selected Languages」ボックスに表示されます。
Rapid Installでは、RDBMSの日付書式および数値書式はインストール中に設定されません。地域プロファイル設定(NLS_LANGから導出されたもの)に基づいて、デフォルト書式が使用されます。「Default Territory」はサイト・レベルで「AMERICA」です。ユーザーの要件に基づいて、必要に応じて新しい値を入力します。
「Database character set」および「APPL_TOP character set」ドロップダウン・メニューでは、最初はデフォルトのキャラクタ・セットとして「US7ASCII」が表示されます。その他の互換性のあるキャラクタ・セットも表示されます。
注意: AL32UTF8は、Vision DemoデータベースおよびAPPL_TOPに対するデフォルトのキャラクタ・セットです。これらのキャラクタ・セットはどちらも変換できません。AL32UTF8を使用するフレッシュ・インストール・データベースが含まれるシステムには、追加の設定ステップが必要な場合があります。詳細は、「終了タスク」の「Unicodeキャラクタ・セットの設定」を参照してください。
追加言語を選択した場合、キャラクタ・セットの選択肢はアメリカ英語および選択した言語の両方と互換性があるキャラクタ・セットのみが含まれるように変更されます。
データベースまたはAPPL_TOPのいずれかでキャラクタ・セットを変更する場合は、ドロップダウン・リストから新しい値を選択します。
注意: Rapid Installの完了後にインストール予定の言語には、Oracle E-Business Suiteシステムのキャラクタ・セットとの互換性が必要です。
IANA (Internet Assigned Numbers Authority)キャラクタ・セットは、Webサーバーで使用される、インターネットで割り当てられる標準キャラクタ・セット名です。詳細は、http://www.iana.org/assignments/character-setsを参照してください。
必要に応じてこの値を変更できます。この画面で該当するフィールドに入力し、「Next」をクリックして続行します。
RDBMSの最上位ディレクトリはすでに指定しました。ここで、アプリケーション・ノードに関連付けられた最上位ディレクトリおよびサブディレクトリを指定する必要があります。
マルチノード・インストールにおける特別な検討事項
マルチノード・インストールを(conf_<SID>.txtファイルを使用して)実行する場合、指定する最初のアプリケーション層ノード(主アプリケーション・ノード)を最初にインストールする必要があります。理由は、このノードでOracle WebLogic Administration Serverを実行していることが、副ノードでインストールを実行するために必要であるためです。主ノードではWeb Entryサービスも実行され、これらのサービスは無効にできません。
最初のインストール・プロセス中は、Web Entry Point ServicesおよびWeb Application Servicesを副アプリケーション・ノード上で実行できません。インストールの完了後、必要に応じてWeb Entry Point Servicesを副アプリケーション・ノード上で有効にできます。
注意: .Windowsでのみ、次の追加のステップが必要です。
すべての副アプリケーション・ノードのインストール後、主ノードに戻って次のコマンドを実行する必要があります。
$ perl %AD_TOP%\bin\adRegisterWLSListeners.pl -contextfile=<context file>
これはファイル・システム1でのみ実行する必要があります。このコマンドの実行後に再開が必要なサービスはありません。
主アプリケーション・ノード構成 - UNIX
サンプルのデフォルト・ディレクトリでは、Rapid Installを起動したオペレーティング・システムの構文が使用されています。さらに、一部のフィールドはオペレーティング・システム固有のものです。
前述の例は、Linuxシステムの場合の「Primary Applications Node」画面を示しています。この画面では、「Apps OS User」(アプリケーション層ファイル・システムおよびテクノロジ・スタックを所有するアカウント)および「Apps OS Group」(「Apps OS User」が属するグループ)の情報を入力する必要があります。デフォルトを受け入れるか、新しい値を入力します。
これらすべての「Primary Applications Node Configuration」画面で、「Base Directory」はRapid Installでアプリケーション・ノードのマウント・ポイントを導出するために使用される最上位ディレクトリです。デフォルトを受け入れるか新しい値を入力できます。
重要: 導出されたマウント・ポイントにシステム指定のデフォルトを受け入れる必要があります。
「Apps CSF」フィールドには、コンカレント処理ログ・ファイルが存在するディレクトリを指定できます。
この「Rapid Install」では、Web層に64ビットのJava Development Kit (JDK)の使用を指定するかどうかを選択することもできます。使用を指定する場合は、チェック・ボックスを選択します。
重要: 64ビットのプラットフォームにインストールする場合は、チェック・ボックスを選択して必ず64ビットのJava JDKを指定します。
「Edit Services」ボタンをクリックすると、このアプリケーション・ノードで有効化するサービスを選択できます。カテゴリは、「Root Service」、「Web Administration」、「Web Entry Point Services」、「Web Application Services」、「Batch Processing Services」および「Other Services」です。
有効化するサービスの指定
特定のアプリケーションのノードのロールはインストールされたファイルには定義されていません。マルチノード・システム上のすべてのAPPL_TOPには同じファイルが格納されています。かわりに、ロールは有効に設定されたサービスによって決定されます。これらのサービスにより、各アプリケーション・ノードで起動されるプロセスのセットが指定され、結果的にはノードで実行する機能が指定されます。つまり、インストール済のファイルとそのマシンで実行されるサービスの間には直接的な関連がないため、Formsノード、Webノードなどの概念は存在しません。このモデルでは3層アーキテクチャが規定されており、パッチの適用やアップグレードなどのタスクが簡略化されています。
しかし、Web Administrationサービス・グループは、単一アプリケーション層ノードでのみ有効化され、1つのノード上で有効化する必要のある重要な例外です。このWeb AdministrationノードにWLS Admin Serverが存在します。
2つ以上のノードで有効化したWeb Administration Servicesを指定した場合、「Review Node Information」画面(次のステップの最初に示してあります)の「Next」をクリックすると、次に表示するようなエラー・メッセージが表示されます。
一方、いずれかのノードで有効化されたWeb Administration Servicesを指定しなかった場合、「Review Node Information」画面の「Next」をクリックすると、次のような異なるエラー・メッセージが表示されます。
サービスでは次のような機能が提供されます。
サービス・グループ | サポート対象 |
---|---|
Root Service |
|
Web Administration |
|
Web Entry Point Services |
|
Web Application Services |
|
Batch Processing Services |
|
Other Services |
|
重要: 現在、次の追加の指示がアプリケーション層サービスのインストールとアクティブ化に適用されます。
Web Administration (WLS Server Administration)およびWeb Entry (Oracle HTTP Server)サービス・グループが有効化されるように選択されたノードにインストールを実行し、このノードでAutoConfigを実行します。
次に副(管理対象)ノードにインストールする場合、Rapid Installによってadstrtall.shが実行されないため、サービスが実行されず、インストーラによりインストールの最後にその旨のメッセージが表示されることに注意してください。このインストール後チェックの失敗は予想されたものです。
他のすべてのノードで$INST_TOP/admin/scripts/adstrtall.shを実行し、サービスを開始します。
アプリケーション・ノードは、次の基準でサービスが有効化されている必要があります。
WebサービスおよびFormsサービスをサポートする場合: Web Entry Point Services、Web Application ServicesおよびOther Services
コンカレント処理サービスをサポートする場合: Batch Processing Services
例として、2ノード・インストールを考えてみます。Oracle E-Business Suiteデータベースとコンカレント処理サービスをサーバーAに配置し、WebサービスとFormsサービスをサーバーBに配置する必要があるとします。
サーバーAでは、「Batch Processing Services」を選択します。
サーバーBでは、「Web Administration」、「Web Entry Point Services」、「Web Application Services」および「Other Services」を選択します。
ヒント: この例では、データベースと同じマシンにコンカレント・マネージャがインストールされています。ただし、高速なローカル・ネットワークが一般的になり、データベースとアプリケーション層マシンが同じ場所に配置されることが標準的になったため、多くの場合、コンカレント・マネージャを別のマシンで実行する方が適切です。このような実行は完全にサポートされており、管理とメンテナンスを大幅に容易にします。
インストール時は、次の重要なサービス依存関係に注意してください。
Web Applicationサービスは、データベースのインストールとBatch Processing Servicesのインストールが完了した後にのみインストールできます。
注意: 詳細および更新は、『Understanding Applications Node Services in Oracle E-Business Suite Release 12』(My Oracle Support Knowledge Document 406558.1)を参照してください。
Web Entry Pointsの指定(条件付き)
次に詳細を示すような特殊な構成では、ノード配置に応じて特定のコンテキスト変数を設定することが必要な場合があります。
注意: これらのステップを実行する必要があるのは、次のリストに示すタイプの構成を使用するユーザーのみです。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2によりサポートされる統合ファイル・システムでは、一部のスクリプトはURLパラメータを更新するノードでのみ実行する必要があります。たとえば、2ノード・インストールにおいてデータベースとコンカレント処理サーバーがノードAで実行され、WebサービスとFormsサービスがノードBで実行される場合、ノードBはWebエントリ・ポイントであるため、ノードAで実行されるAutoConfigではURL関連パラメータを更新しないようにする必要があります。
たとえば、複数のコンカレント処理ノードまたは単純な複数のWebエントリ・ポイントがあるインストールでは、Webエントリ・ポイント変数を異なる値に設定することが必要な場合があります。同様に、新規ノードを既存ノードのグループに追加する場合、新規ノードで既存のWebエントリ・ポイントまたは新規のWebエントリ・ポイントを使用することが必要な場合があります(たとえば、DMZ構成でロード・バランシングを使用する場合や、リバース・プロキシを使用する場合)。この場合、各アプリケーション・コンテキスト・ファイルにおいて、正しいWebエントリ・ポイント(通常はアプリケーションへのアクセスに使用されるURL)を示すようにWebエントリ・ポイント変数を設定する必要があります。
このような場合、次のコンテキスト変数を該当するノードで設定する必要があり、AutoConfigを実行して関連する構成ファイルを更新します。
変数 | 指定内容 |
---|---|
s_webentryurlprotocol | WebエントリURLプロトコル |
s_webentryhost | Webエントリ・ホスト |
s_webentrydomain | Webエントリ・ドメイン |
s_active_webport | アクティブなWebポート |
別の状況として、ロード・バランサを使用してすべてのアプリケーション層ノードに処理を分散し、s_webentryhostの値を更新する必要があるとします。この場合、これらの各ノードのs_webentryhost変数の値にはロード・バランサのホスト名の値を設定する必要があります。
注意: コンテキスト変数の指定の詳細は、『Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイド』の第3章「技術構成」を参照してください。
アプリケーション・ユーザー情報の入力
アプリケーション・ユーザー情報の入力
「Apps OS User」パスワードは、アプリケーション層ノードでSecure Shell (ssh)を設定するために必要であり、すべてのノードで同じである必要があります。
この画面が表示されたとき、デフォルト・パスワードを変更するチェック・ボックスが自動的に選択されています。これを受け入れ、パスワードを変更することをお薦めします。標準パスワードを保持する場合は、ボックスの選択を解除します。
重要: アップグレード時にユーザー応答の入力を回避するなどのためにRapid Installをサイレント・モードで実行する場合、デフォルト・パスワード(WLS Adminパスワードを含む)を保持する必要があります。サイレント・モードではコマンドラインでパスワードを渡すことができないためです。
データベースおよびアプリケーション・ノード情報の確認
ノード情報の確認
この段階で、データベース・ノードと主アプリケーション・ノードの詳細指定は完了しています。単純な環境の場合、必要なアプリケーション・ノードが1つのみであれば、単に「Next」をクリックして次のステップをバイパスできます。
追加アプリケーション・ノードの詳細を指定する必要がある場合は、次のステップに進みます。
追加アプリケーション・ノードの詳細の指定
追加アプリケーション・ノードが必要な場合(通常は必要です)、「Add Server」ボタンをクリックします。これにより、詳細を指定するためのウィンドウが開きます。
追加アプリケーション・ノードの指定
このウィンドウで、追加アプリケーション・ノードの詳細を指定します。
この画面のボタンの役割は、「Primary Applications Node」画面のボタンと同じです。「Browse」ボタンを選択すると、ベース・ディレクトリとして使用する適切な場所をファイル・システム内で検索できます。「Edit Paths」ボタンを選択するとウィンドウがオープンし、1つ以上のアプリケーション・ノード・パスについて新しい値を指定できます。「Edit Services」ボタンをクリックすると、このアプリケーション・ノードで有効化するサービスを選択できます。
重要: 主アプリケーション・ノードについて説明したように、64ビットのプラットフォームにインストールする場合は、チェック・ボックスを選択して64ビットのJava JDKを必ず指定します。
最初の追加アプリケーション・ノードの詳細を指定した後、「OK」をクリックして「Primary Applications Node」画面に戻ります。さらにアプリケーション・ノードを追加する場合は、再度「Add Server」をクリックしてプロセスを繰り返します。
次の画面は、主アプリケーション・ノードに加えて、合計2つの追加アプリケーション・ノードを加えた結果を示しています。
ノード情報の確認 - 追加ノードあり
新規アプリケーション・ノードに対しても、2つの処理が可能になっていることがわかります。左側のアイコンを使用すると、それぞれ詳細を編集および削除できます。
ごみ箱アイコンをクリックしてノードを削除すると、確認を求めるポップアップ・ウィンドウが表示されます。データベース・ノードまたは主アプリケーション・ノードは削除できません。
重要: ここで「Back」ボタンをクリックすると、すべての追加アプリケーション・ノードの詳細が自動的に削除されます。追加ノードの一部の情報は以前に入力された情報から導出されたものであり、前の画面に戻った後に変更を加えた場合、最新でない可能性があるためです。
インストール前チェックの確認
Rapid Installでは、指定した構成を検証するために一連のシステム・テストが実行されます。「System Check Status」画面では、ポートの可用性がチェックされます。
「Validate System Configuration」画面が表示され、インストールに関する各種のインストール前要件が満たされているかどうかが示されます。次に「Pre-Install Checks」画面が表示されます。
インストール前チェック
この画面でRapid Installにより検証および報告されるパラメータは次のとおりです。
各テストの結果は、アイコンで示されます。結果には次の3つのタイプがあります。
チェック(チェック・マーク)
テスト結果に問題はありません。チェックをクリックすると、実行されたテストの詳細が表示されます。
感嘆符(!)
構成の再検討が必要です。「!」をクリックすると、システム・テストの評価に関する情報を入手できます。続行する場合は「Yes」を、問題を解決する場合は「No」をクリックします。問題を解決せずに先に進むと、警告が表示されます。
xマーク
xマークの付いた問題はすべて、インストールを続行する前に必ず解決する必要があります。「x」をクリックすると、エラー内容が表示されます。いずれかのウィザード画面に入力した値を変更することで問題を解決できる場合は、「Back」をクリックして適切な画面まで戻り、値を再入力します。テストの中には、オペレーティング・システムでの解決が必要なものがあります。このケースでは、場合により、問題を修正した後でRapid Installウィザードを再度実行する必要があります。
問題が識別されると、ポップアップ・ウィンドウが表示されます。
構成アラート
問題を解決した後、「Validate System Configuration」画面で「Next」をクリックしてインストールを続行します。
インストールの開始
「Component Installation Review」画面では、ウィザードで入力したシステム・パラメータに基づいて、Rapid Installによりインストールされるコンポーネントが表示されます。
コンポーネントの確認
「Next」をクリックします。警告画面が表示され、インストールを開始する準備ができたかどうか確認するよう要求されます。「Yes」をクリックします。
インストールの開始
インストール進行状況のモニター
進捗バーのチェック
インストール中に、Rapid Installにメインの進捗バーと個々の進捗バーが表示されます。メインの進捗バーにはインストール全体の完了パーセントが表示されます。個々の進捗バーには各ステップの進行状況が表示されます。
警告: 画面上からすべての進捗バーが消えるまで、インストールは完了しません。
インストール進行状況
インストール後の確認
インストールの完了後、Rapid Installによりインストール済のOracle E-Business Suite環境が自動的に検証されます。テストには、データベースの可用性、環境ファイルが適切に構成済かどうか、およびリスナーが機能しているかどうかが含まれます。
インストール後チェック
インストール後のテストは次のとおりです。
Rapid Installで完了したテストの情報を確認します。
「!」または「x」アイコンがある場合、そのアイコンをクリックすると詳細が表示されます。失敗したチェックがある場合、Rapid Installログ・ファイルを参照して失敗した理由を判断し、次に進む前にそれぞれの問題を解決します。エラーを修正したときに、「Retry」をクリックしてインストール後の検証を再度実行します。
エラーがない場合は「Next」をクリックします。
「Finish」画面では、Rapid Installによりインストールされたコンポーネントが通知されます。
「Post-install Checks」画面を確認する場合は、「Back」をクリックします。ここでOracle E-Business Suiteにログオンする場合は、「Connect to Oracle Applications Release 12.2.0」をクリックしてOracle E-Business Suiteのログイン・ページにアクセスします。それ以外の場合は、「Finish」をクリックしてRapid Installセッションを完了します。
注意: 詳細は、「終了タスク」の「Oracle E-Business Suiteへのログイン」を参照してください。
簡易インストールでは、完全に構成されたシングルユーザー/シングルマシン・システムが、フレッシュ・データベースまたはVision Demoデータベースとともに設定されます。データベースのタイプと名前、最上位インストール・ディレクトリおよびポートの増分など、基本構成パラメータを指定します。残りのディレクトリおよびマウント・ポイントは、Rapid Installによりデフォルト値を使用して指定されます。
このタイプのインストールには、一連のコアOracle E-Business Suite製品が(デフォルトで)含まれます。また、US7ASCIIキャラクタ・セット(フレッシュ・インストールの場合)およびAL32UTF8キャラクタ・セット(Vision Demoインストールの場合)も、データベースとAPPL_TOPの両方に含まれます。License Managerを使用することで、インストールの完了後に追加製品を(ユーザーのOracleライセンス契約に従って)簡単に登録できます。ただし、キャラクタ・セットの切替えには時間がかかるため、できるかぎり切り替えないことをお薦めします。
注意: 詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』のLicense Managerに関する項を参照してください。
Rapid Installの起動
「Select Wizard Operation」画面で、「Install Oracle E-Business Suite Release 12.2.0」を選択して「Use Express Configuration」チェック・ボックスを選択します。
ウィザード操作の選択 - Oracle E-Business Suite Release 12.2.0のインストール、簡易インストールの使用
「Next」をクリックして続行します。
セキュリティ更新用の電子メール詳細の入力
収集されたデータはHTTPS (セキュアHTTP)を介してOracle Supportに送信されます。これにより、事前の問題回避が容易になり、サポート関連事項の解決所要時間が短縮されます。
セキュリティ更新用の電子メール詳細の入力
接続できなかったために詳細の送信が失敗した場合は、プロキシ・サーバー情報の入力を求めるポップアップ画面が表示されます。
プロキシ・サーバーの指定(接続の試行が失敗した後に表示される)
この画面が表示された場合は、適切に応答し、「OK」をクリックします。
構成値の入力
「Express Configuration Information」画面では、最小限の構成値の入力を求めるプロンプトが表示されます。「Domain」を除く全フィールドにはデフォルト値があります。
UNIXのサンプル画面を次に示します。
簡易構成情報
「Database Type」フィールドで、ドロップダウン・リストを使用してVision Demoデータベースまたはフレッシュ・データベースを選択してから、「Database SID」フィールドでVISを受け入れるか別の名前を入力します。Windowsの場合(前述の例を参照)、「UNIX Toolkit directory」および「Visual Studio directory」にパスを入力するか、「Browse」をクリックして各ディレクトリに必要なパスにナビゲートします。UNIXシステムの場合は、DISPLAY環境変数をアクティブな許可を受けたディスプレイに設定する必要があります。
「Domain」フィールドに、ホスト(マシン)名と組み合せた場合に完全修飾ドメイン名(FQDN)となる値を入力します。たとえば、ホスト名がapps1でドメイン名がcompany.comであれば、FQDNはapps1.company.comとなります。
「Base directory」フィールドでは、データベース・ノードおよびすべてのアプリケーション・ノードの導出マウント・ポイントを作成する際にRapid Installで使用する、最上位ディレクトリのパスを入力します。または、「Browse」をクリックして目的のパスにナビゲートします。
「Port Pool」設定のデフォルト値は0(ゼロ)ですが、「Port Pool」フィールドのドロップダウン・リストから別の値を選択することでカスタマイズできます。ポート・プールの選択項目は100個あり、増分「3」を選択すると、デフォルト値は3だけ増分されます。「Database Port」(1521)は1524、「RPC Port」(1626)は1629、のようになります。
注意: この画面のフィールドの詳細は、「構成の詳細」の「ノード固有の構成情報」を参照してください。
「Next」をクリックして続行します。
インストール・プロセスの起動
Rapid Installでは、インストール前テストが実行時に表示されます。テストが完了すると、「Pre-Install Checks」画面が表示されます。
インストール前チェック
「!」(感嘆符)または「x」アイコンがある場合、そのアイコンをクリックすると、チェック・プロセスで格納された詳細が表示されます。たとえば、「File Space」の横に感嘆符アイコンがある場合は、それをクリックすると次のような画面を表示できます。
エラー例 - ファイル・システムの空き領域の不足
修正が必要な問題を解決し、「OK」をクリックして「Pre-Install Checks」画面に戻ります。
フラグ付きの問題を修正せずにインストールを続行すると決定した場合は、「Next」をクリックしたときに次の警告が表示されます。
構成アラート
「Yes」をクリックして続行するか、「No」をクリックしてインストールを停止します。「No」をクリックした場合、適切な画面に戻り、不正または互換性のないパラメータを再入力する必要があります。前の画面に戻るには「Back」をクリックします。
インストールの続行
簡易インストールのRapid Installフローの残りの画面は、標準インストールの場合と同じです。
この章の適切なステップを完了した後、『Oracle E-Business Suiteリリース11iからリリース12.2へのアップグレード・ガイド』またはOracle E-Business Suiteリリース12.0および12.1からリリース12.2へのアップグレード・ガイドのOracle E-Business Suiteオンライン・パッチに関する章にある、オンライン・パッチの有効化に関する項の該当するステップに従ってください。
オンライン・パッチの有効化に関する項のステップ2では、『Database Preparation Guidelines for an E-Business Suite Release 12.2 Upgrade』(My Oracle Support Knowledge Document 1349240.1)を参照する必要があります。このドキュメントの「Path A」のステップに従って、Rapid Installに含まれていない可能性のあるOracle Database 11.2ワンオフ・パッチを取得してください。
主要なインストールの完了後に、すべてのユーザーに必要な追加の完了ステップと、特定のタイプのインストールに必要な他のステップがあります。たとえば、ユーザーはすべてクライアント・ソフトウェアを構成する必要がありますが、一部のユーザーはNLSサポートの設定も必要となる場合があります。
「終了タスク」に進み、ユーザーのシステムに適用されるタスクを実行します。
Copyright © 2000, 2013, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.