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Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド
リリース12
E05608-01
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取引勘定科目ビルダー

取引勘定科目ビルダーの概要

取引勘定科目ビルダー(TAB)を使用して、会計処理基準ビルダー(AMB)で定義したソースを使用する取引のデフォルト勘定科目を導出します。

会計コードをTABとAMBから導出します。TABを使用して、会計処理前に取引のデフォルト勘定科目を導出します。AMBを使用して、会計に表示する勘定科目を生成します。

注意: TABでは、取引のデフォルト勘定科目が導出されるのみです。これらの勘定科目はアプリケーション会計定義に基づいて「会計の作成」プログラムにより生成されるため、補助元帳仕訳に表示される勘定科目とは異なる場合があります。

アプリケーションで会計処理前の取引のデフォルト勘定科目の変更が許可されていない場合は、AMBを使用する必要があります。

参照: 会計処理基準ビルダー(AMB)の概要

取引勘定科目の構成要素

次の図「取引勘定科目ビルダーの構成要素」にTABの構成要素を示し、図に続く本文で説明します。ソースおよび勘定科目導出ルールはAMBと共有されますが、取引勘定科目タイプおよび取引勘定科目定義はTAB固有です。

取引勘定科目ビルダーの構成要素

本文の説明内容に関するイメージ

開発者は、取引勘定科目タイプにソースを割り当てることができます。開発者とユーザーは、これらのソースを使用して取引勘定科目タイプの勘定科目を導出し、取引勘定科目定義を作成できます。たとえば、銀行資産勘定科目を支払用の現預金勘定科目の導出に使用できますが、照合済請求書用の請求書価格差異勘定科目を導出する際には役立たない場合があります。そのため、請求書価格差異の取引勘定科目タイプには銀行資産勘定科目のソースを割り当てません。

Receivables取引に使用可能な取引勘定科目タイプの例には、「収益」、「税金」、「売掛/未収金」、「運送費」、「前受収益」、「未請求売掛金」および「受取手形」などがあります。取引勘定科目受入の例には、「資金」、「不明入金」、「未消込入金」、「対顧客勘定入金」、「期限内割引」、「期限外割引」、「送金済入金」および「ファクタ入金」などがあります。

開発者とユーザーは、取引勘定科目タイプに勘定科目導出ルールを割り当てて取引勘定科目定義を作成できます。これらの定義をアプリケーション設定の一部として割り当てることができます。

参照: ステップ2: 取引勘定科目定義の作成(オプション)

取引勘定科目ビルダーの設定プロセス

TABの設定ステップは、次のとおりです。

ステップ1: 勘定科目導出ルールの作成(オプション)

新しい取引勘定科目定義を作成する場合は、新しい勘定科目導出ルールの作成が必要になることがあります。これらのルールには「会計フレックスフィールド」または「セグメント」タイプを使用でき、勘定体系を関連付けることができます。

TAB用の勘定科目導出ルールを定義する際には、次のことを確認してください。

参照: 勘定科目導出ルール

ステップ2: 取引勘定科目定義の作成(オプション)

取引勘定科目定義を使用して、取引勘定科目タイプに勘定科目導出ルールを割り当てます。これにより、アプリケーション用に導出されるデフォルト勘定科目が決まります。

開発者は取引勘定科目定義をシードすることもできますが、勘定体系から独立している定義である必要があります。このシード済の取引勘定科目定義を複製して変更するか、新規に作成して、独自の定義を作成します。作成した定義に勘定体系を割り当てることができます。

参照: 勘定科目導出ルール

取引勘定科目定義の作成

「取引勘定科目定義の作成」ページで、次の操作を実行できます。

本文の説明内容に関するイメージ

次の手順では、選択済フィールドについて説明します。

  1. 「取引勘定科目の定義」ページで「取引勘定科目定義の作成」をクリックします。

  2. 取引勘定科目定義に関連付ける勘定体系を選択します。

    シード済の取引勘定科目定義は、勘定体系から独立している必要があります。勘定体系を割り当てるオプションが用意されています。

    取引勘定科目定義に関連付けた後の勘定体系は変更できません。

  3. 取引勘定科目定義をアプリケーション設定の一部として割当可能にするには、「使用可能」ドロップダウン・リストで「Yes」を選択します。

  4. 勘定科目導出ルールを割り当てるには、「続行」をクリックします。

  5. 「セグメント」フィールドで、導出するセグメントを選択します。

    取引勘定科目定義に勘定体系が割り当てられていない場合、値リストには「全セグメント」および「会計フレックスフィールド・クオリファイア」が表示されます。それ以外の場合、値リストには勘定体系からの個別セグメント名が表示されます。

    セグメント・ルールと会計フレックスフィールド・ルールの両方が割り当てられている場合は、会計フレックスフィールド・ルールよりもセグメント・ルールが優先されます。このため、勘定体系の特定のセグメントを上書きできます。ただし、勘定体系の全セグメントの割当てを入力する必要があります。たとえば、会計フレックスフィールド・クオリファイア用の割当てを追加する場合は、勘定科目導出ルールを「全セグメント」に割り当てる必要があります。このようにしないと、TABでは完全な勘定科目を導出できません。

  6. 「勘定科目導出ルール」フィールドに、「セグメント」フィールドに入力したセグメントの値の導出に使用するルールを入力します。

    このフィールドの値リストには、次の勘定科目導出ルールがすべて表示されます。

  7. 取引勘定科目タイプ用の新しい勘定科目導出ルール割当を作成するには、「ルールの割当」フィールドのアイコンをクリックします。

ステップ3: アプリケーション設定への取引勘定科目定義の割当て

アプリケーション設定の一部として取引勘定科目定義を割り当てる方法の詳細は、アプリケーションのマニュアルを参照してください。

ステップ4: 取引の入力

TABをアプリケーション設定用に設定した後、そのアプリケーション用の取引を作成できます。TABは取引のデフォルト勘定科目が必要になるたびにアプリケーションによりコールされるため、処理は不要です。

注意: TABには取引用のデフォルト勘定科目が用意されているため、これらの勘定科目を変更できます。

ステップ5: 会計処理基準ビルダーのデフォルト勘定科目としての取引勘定科目の使用

TABにより導出される勘定科目のソースが開発者により定義されている場合は、これらの勘定科目を使用して補助元帳仕訳を生成します。手順は次のとおりです。

  1. TABによりデフォルト設定された勘定科目に対応するソースを識別します。

  2. TABにより生成された勘定科目に対応するソースを使用して、勘定科目導出ルールを作成します。

  3. これらの勘定科目導出ルールを、対応する取引会計定義に割り当てます。