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Oracle Workflow管理者ガイド
リリース12
E05663-01
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Oracle Workflowの診断テスト

この付録では、Oracle Workflowの設定をチェックするためにワークフロー管理者が実行できる診断テストについて説明します。

この付録の内容は、次のとおりです。

Oracle Workflowの診断テスト

Oracle Diagnosticsには、主な設定要件をチェックするための事前定義のテストが用意されており、Oracle Applicationsのサポート性および信頼性を高める機能が備わっています。 Oracle Workflowには、Oracle Diagnosticsを介した複数のテストがあり、これらを使用してOracle Workflowの設定をチェックし、デバッグ情報を確認できます。

Oracle Diagnosticsにアクセスするには、Oracle Applications Managerやその他の管理コンソールなど、異なるいくつかのユーザー・インタフェースを使用できます。詳細は、『Oracle Applications Supportability Guide』のOracle Diagnosticsの起動に関する項を参照してください。

Oracle Workflowのテストは、Application Object LibraryアプリケーションのOracle Diagnosticsで使用できます。

ワークフロー・テスト

ワークフロー・テスト・グループでは、次のテストを使用できます。

重複ユーザー・テスト

このテストでは、Oracle Workflowのディレクトリ・サービスがチェックされ、WF_LOCAL_ROLES表内に、同じ内部名、元のシステムおよび元のシステムIDを持つロールがないことが検証されます。このテストに入力パラメータは不要です。

重複ロールが検出されると、これらのロールの内部名、表示名、元のシステムおよび元のシステムIDがレポートされます。この情報を使用して無効なロールを探し、ディレクトリ・サービスから削除してください。無効なロールを削除しないと、ユーザーがワークフロー・プロセスや通知にアクセスするときにエラーが発生する可能性があります。「Oracle Workflowのディレクトリ・サービスの設定」を参照してください。

通知作業環境の検証テスト

このテストでは、Oracle Workflowのディレクトリ・サービスがチェックされ、Eメール通知を受信するための通知作業環境が設定されているすべてのロールにEメール・アドレスが定義されていることが確認されます。このテストに入力パラメータは不要です。

Eメール用の通知作業環境が設定されているロールにEメール・アドレスが定義されていない場合は、これらのロールの内部名、表示名、元のシステム、元のシステムIDおよび通知作業環境がレポートされます。Oracle Workflowのディレクトリ・サービスでこれらのロールのEメール・アドレスを入力して、通知メーラーがEメール通知を送信できるようにしてください。任意のロールでEメール通知を受信しない場合は、これらのロールの通知作業環境をQUERY(「メールを送信しない」)に変更します。「通知メーラーの導入」、「Oracle Workflowのディレクトリ・サービスの設定」、「グローバル・ユーザー作業環境の設定」、および『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』の設定項目に関する項を参照してください。

ルール関数の検証テスト

このテストでは、ビジネス・イベント・システムでサブスクリプションに対して定義されているルール関数、およびイベントに対して定義されているジェネレート関数がチェックされます。PL/SQLファンクションの場合は、パッケージとファンクションがデータベース内に存在していて、有効であることが検証されます。Java関数の場合は、Javaクラスがクラスパスに存在しているかどうかが検証されます。このテストに入力パラメータは不要です。『Oracle Workflow開発者ガイド』のイベント・サブスクリプションに関する項およびイベントに関する項を参照してください。

サブスクリプションのルール関数またはイベントのジェネレート関数が不足しているかまたは無効な場合は、各関数の名前および問題の状況がレポートされます。これらの関数は、対応するサブスクリプションを実行するために、または対応するイベントに関するイベント・データを生成するために、ビジネス・イベント・システムで使用できるようにする必要があります。PL/SQLファンクションの場合は、適切なパッケージとスタンドアロン・ファンクションをデータベースにロードし、それらを所有するスキーマを再コンパイルします。Java関数の場合は、クラスパスに、適切なクラスが記述されているJARファイルが含まれていることを確認します。

GSMの設定テスト

このテストでは、Oracle Applications Manager(OAM)内のOracle Workflowに必要な汎用サービス管理(GSM)の設定がチェックされます。Oracle Workflowには、GSMサービス・インスタンスとして、その汎用サービス・コンポーネント・フレームワークに対するサービス・コンポーネント・コンテナが実装されています。テストでは、GSMとOracle Workflowのサービス・インスタンスが使用可能であることが検証されます。また、サービス・インスタンスに対して、数分以内に多数のオペレーティング・システム・プロセスが作成されているかどうかもチェックされます。多数のオペレーティング・システム・プロセスが作成されている場合は、エラーが発生している可能性があります。このテストに入力パラメータは不要です。

このテストでは、GSMとOracle Workflowのサービス・インスタンスのステータスがレポートされます。

BESクローン・テスト

このテストでは、内部のビジネス・イベント・システム処理と通知メーラー処理に必要な特定の標準エージェントとサブスクリプションがチェックされ、それらが使用可能であり、その定義に正しいローカル・システムが含まれていることが検証されます。このテストをOracle Applicationsインスタンスのクローニングまたは移行後に使用すると、ローカル・システムの参照が新規インスタンス用に正しく更新されていることを確認できます。このテストに入力パラメータは不要です。

このテストでは、グローバル・ワークフロー作業環境に現在定義されているローカル・システムの名前、および内部処理に必要なイベントに対する標準エージェントとサブスクリプションがレポートされます。各エージェントについて、エージェント名、システム名およびステータスが表示されます。各サブスクリプションについて、イベント名、サブスクリプションのルール関数とサブスクライバ・システム、送信エージェントおよびステータスが表示されます。

GSC制御キュー・テスト

このテストでは、ワークフロー制御キューWF_CONTROLが完全に使用可能であることが検証されます。汎用サービス・コンポーネント・フレームワークでは、このキューが、コンテナおよびサービス・コンポーネント用の制御イベントの処理に使用されます。このテストに入力パラメータは不要です。

このテストでは、WF_CONTROLキューに対するJMS接続を確立できたかどうか、およびキューからメッセージをデキューできたかどうかがレポートされます。

ワークフロー・アドバンスト・キュー・ルールの検証テスト

このテストでは、標準のWF_ERRORおよびWF_DEFERREDキューがチェックされ、各キューに対してサブスクライバ・ルールが1つのみ定義されていることが検証されます。これらのキューは、Oracle Workflowの内部処理用に予約されています。これらのキューにはカスタム・サブスクライバを追加しないでください。このテストに入力パラメータは不要です。『Oracle Workflow開発者ガイド』の標準エージェントに関する項を参照してください。

いずれかのキューにサブスクライバ・ルールが複数定義されている場合は、キュー名と無効なルールがレポートされます。キューに追加されているカスタム・サブスクライバを削除してください。『Oracle Streamsアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』のサブスクライバの管理に関する項を参照してください。

ワークフロー・エージェント/AQステータスのテスト

このテストでは、Oracle WorkflowおよびOracle XML Gatewayのビジネス・イベント・システムのエージェントと、これらのエージェントに関連付けられたキューがチェックされます。エージェントがビジネス・イベント・システム内で使用可能であることが検証されます。また、キューとキューが存在するキュー表が有効なデータベース・オブジェクトであり、そのキューがOracle Streamsアドバンスト・キューイング(AQ)内でエンキューおよびデキューに使用できることも検証されます。このテストに入力パラメータは不要です。『Oracle Streamsアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』のOracle Streams AQ管理インタフェースに関する項を参照してください。

このテストでは、エージェント、キューおよびキュー表のステータスがレポートされ、キューに対して定義されているサブスクライバおよびサブスクライバ・ルールも表示されます。

ワークフロー・オブジェクトの妥当性テスト

このテストでは、Oracle WorkflowおよびOracle XML Gatewayのデータベース・オブジェクトがチェックされ、すべてのオブジェクトが有効であることが検証されます。このテストに入力パラメータは不要です。

無効なオブジェクトが検出された場合は、そのオブジェクトの名前とタイプがレポートされます。これらのオブジェクトを再コンパイルし、有効であることを確認してください。

XML Parserインストールのテスト

このテストでは、Oracle Applicationsインストールがチェックされ、Oracle XML Parserがインストールされていて有効であることが検証されます。このテストに入力パラメータは不要です。

このテストでは、インストールされているXML Parserのバージョンがレポートされ、各スキーマ内のXMLDOM PL/SQLパッケージまたはxmlparser Javaソース・オブジェクトのステータスが表示されます。XML Parserオブジェクトが無効な場合は、そのスキーマに対してXML Parserを再インストールします。

メーラー・コンポーネントのテスト

このテストでは、通知メーラー・サービス・コンポーネントがチェックされ、少なくとも1つの通知メーラーが構成されていて、実行に必要なすべてのパラメータが設定されていることが検証されます。このテストに入力パラメータは不要です。

使用しているインストールに、完全に構成された通知メーラー・コンポーネントが含まれていない場合は、通知メーラーが構成されていないことがレポートされます。Oracle Workflow Managerの「サービス・コンポーネント」ページに移動して、通知メーラー・サービス・コンポーネントを構成してください。シードされているワークフロー通知メーラー・コンポーネントの構成を完了するか、または新規のカスタム通知メーラー・コンポーネントを作成します。 「通知メーラーの導入」および「通知メーラー構成ウィザード」を参照してください。

注意: このテストでは、構成済の通知メーラーが現在実行されているかどうかはレポートされません。Oracle Workflow Managerの「サービス・コンポーネント」ページを使用すると、通知メーラー・サービス・コンポーネントの現在のステータスをチェックできます。

メーラー・コンポーネント・パラメータのテスト

このテストでは、通知メーラー・サービス・コンポーネントがチェックされ、その構成パラメータが検証されます。すべての必須構成パラメータが定義されている通知メーラーのみがチェックされます。このテストに入力パラメータは不要です。

通知メーラーに無効な構成パラメータがある場合は、エラーがレポートされます。Oracle Workflow Managerの「サービス・コンポーネント」ページに移動して、通知メーラーの構成を編集してください。一部のパラメータについては、通知メーラー外の対応する設定をチェックする必要がある場合もあります。

通知メーラーの導入」および「通知メーラー構成ウィザード」を参照してください。

イベント診断テスト

このテストでは、ローカル・システムとエージェント・リスナーのステータス、指定したイベントとそのイベントへのサブスクリプションの定義の詳細、指定したイベント・インスタンスの詳細(次のいずれかのキューに存在する場合)など、ビジネス・イベント・システムの詳細がレポートされます。

この情報を使用して、特定のイベントのステータスをチェックしたり、エラーを調べることができます。 Oracle Diagnostics内の「拡張」タブを使用して、確認するイベントのイベント名とイベント・キーを入力し、テストを実行します。 「イベント名」および「イベント・キー」フィールドには、大/小文字区別があります。「ビジネス・イベント・システムの設定」を参照してください。

注意: この情報は、wfbesdbg.sqlスクリプトを使用してSQL*Plusを介して取得することもできます。 「Wfbesdbg.sql」を参照してください。

イベント呼出しテスト

このテストでは、JavaとPL/SQLからテスト・イベントを呼び出し、そのイベントへの同期サブスクリプションと非同期サブスクリプションを実行することで、ビジネス・イベント・システムの基本操作をチェックできます。このテストに入力パラメータは不要です。 「ビジネス・イベント・システムの設定」および『Oracle Workflow開発者ガイド』のイベント・サブスクリプションに関する項を参照してください。

このテストでは、イベントが正常に呼び出されたかどうかと、同期サブスクリプションが正常に実行されたかどうかがレポートされます。 必要な場合は、レポートで提供されるテスト・イベント名とイベント・キーを使用してイベント診断テストを実行し、非同期サブスクリプションの実行を検証したり、さらに診断を実行してエラーの有無を検証できます。 「イベント診断テスト」を参照してください。

メーラー・テスト

メーラー・テスト・グループでは、次のテストを使用できます。

メーラー診断テスト

このテストでは、通知および通知を送信した通知メーラーに関する詳細がレポートされます。この情報を使用して、特定の通知のステータスをチェックしたり、エラーを調べることができます。Oracle Diagnostics内の「拡張」タブを使用して、確認する通知の通知ID(NID)を入力し、テストを実行します。「通知メーラーの導入」を参照してください。

注意: この情報は、wfmlrdbg.sqlスクリプトを使用してSQL*Plusを介して取得することもできます。「Wfmlrdbg.sql」を参照してください。