このセクションでは、Oracle Application Expressで提供されるサンプル・アプリケーションの実行方法について説明します。また、アプリケーション・ビルダーと同時にインストールされるSample Applicationというサンプル・アプリケーションの修正方法についても説明します。アプリケーションを実行し、どのように機能するかを分析することによって、アプリケーション・ビルダーを使用してアプリケーションを構築する方法をより深く理解することができます。
内容は次のとおりです。
参照: Oracle Application Express管理ガイドの「新しいワークスペースでのサンプル・アプリケーションの作成の無効化」および『Oracle Database Application Express 2日で開発者ガイド』の「パブリック・パッケージ・アプリケーションおよびサンプル・コードのダウンロード」 |
アプリケーション・ビルダーには、インストール可能なサンプル・アプリケーションが含まれています。これらのアプリケーションを使用すれば、アプリケーションに組み込むことができる多様な機能について理解できます。
サンプル・アプリケーションをインストールするには、次のステップを実行します。
Oracle Application Expressにログインします。
作業領域のホームページが表示されます。
「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
アプリケーション・ビルダーのホームページが表示されます。
アプリケーションのホームページで、「作成」をクリックします。
「サンプル・アプリケーション」を選択して、「次へ」をクリックします。
サンプル・アプリケーションをインストールするには、インストールするアプリケーションの位置を特定して、「インストール」をクリックします。
画面に表示されるステップに従います。
アプリケーションのホームページが表示されます。
インストールしたサンプル・アプリケーションを実行するには、「アプリケーションの実行」アイコンをクリックします。
対象のログイン資格証明を入力し、「ログイン」をクリックします。
「サンプル・アプリケーション」で、次の項目を指定します。
ユーザー名には、demo
またはadmin
を入力します。
パスワードには、現行の作業領域名を小文字で入力します。
その他のサンプル・アプリケーションの場合、ワークスペースのユーザー名およびパスワードを入力します。
インストールしたサンプル・アプリケーションは、アプリケーション・ビルダーのホームページから実行できます。
アプリケーション・ビルダーのホームページからサンプル・アプリケーションを実行するには、次のステップを実行します。
作業領域のホームページにログインします。
「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
実行するアプリケーションをクリックします。
アプリケーションがデータベース・アプリケーションの場合、アプリケーションのホームページが表示されます。アプリケーションがWebシート・アプリケーションの場合、アプリケーションの実行または編集ページが表示されます。
「アプリケーションの実行」アイコンをクリックします。
対象のログイン資格証明を入力し、「ログイン」をクリックします。
サンプル・アプリケーションの場合は、次のようにします。
ユーザー名には、demo
またはadmin
を入力します。
パスワードには、現行の作業領域名を小文字で入力します。
その他のサンプル・アプリケーションの場合、ワークスペースのユーザー名およびパスワードを入力します。
このセクションでは、Sample Applicationというサンプル・アプリケーションについて説明します。
サンプル・アプリケーションには、衣料品の注文および顧客情報を表示、更新および検索するための使用しやすいインタフェースがあります。「Home」、「Customers」、「Products」、「Orders」および「Reports」タブを使用して、ページ間を移動できます。
「ユーザー名」とワークスペースの名前に小文字のdemo
を使用してアプリケーションにログインすると、次のホームページが表示されます。
サンプル・アプリケーションでは、次の機能を示します。
ダイアル・チャート、サマリー・レポートなどのサマリー情報の表示方法の例
顧客、製品および注文の表示、更新および追加に関するレポート
Oracle Application Expressで使用可能なFlashチャートおよびマップ
カレンダ・レポート
印刷用モード
次のセクションでは、各ページで使用可能な特定の機能について説明します。
Homeページには4つのメイン・リージョンがあります。
Sales Quota
Top Customers
Top Products
Top Orders by date
Sales Quota: Flashダイアル・チャートの使用方法を示します。このチャートには、基礎となるSQL文に基づく値が表示されます。この例では示されていませんが、Flashチャートの属性を編集して非同期リフレッシュを有効にできます。
ヒント: Flashダイアル・チャートは、demo というユーザー名でログインした場合にのみ表示されます。 |
Top Customers: SQL問合せに基づくレポートで、Customersページに表示される情報のサブセットを表示します。ユーザーは、顧客名をクリックするか、リージョンの右上隅にある「View Customer」アイコン(右矢印)をクリックすることによって、追加の詳細情報にリンクできます。
Top Products: これもSQL問合せに基づくレポートです。このレポートは、Productsページに表示される情報のサブセットを表示します。ユーザーは、製品名をクリックするか、リージョンの右上隅にある「View Products」アイコンをクリックすることによって、製品の詳細情報にリンクできます。
Orders by Date: 日付別の注文と注文金額を表示します。ユーザーは右上隅の右矢印をクリックすることによって、Ordersページを表示できます。
Sample Application: 静的テキストが表示される単純なHTMLリージョンです。このタイプのリージョンを作成して、ユーザーに対する説明情報を表示できます。
Tasks: アプリケーション内の他のページへのリンク付きのリストを含みます。Homeページのタスク・リストで使用可能なリンクは次のとおりです。
Enter a New Order: 新しい注文を作成するウィザードにリンクします。
Add a New Customer: 新しい顧客情報を入力するフォームにリンクします。
Add a New Product: 新しい製品を追加するフォームにリンクします。
Customersページでは、ユーザーが顧客情報を表示および編集できます。
Customersは顧客情報を追跡するための対話モード・レポートです。顧客を検索するには、「検索」フィールドに顧客の名前を入力し、「実行」をクリックします。顧客名でソートするには、列ヘッダーをクリックして、昇順または降順モードでソートするための上または下向き矢印を選択します。「列およびソート順序の選択」を参照してください。
「アクション」メニューを使用してレポートの外観を変更できます。「「アクション」メニューの使用」を参照してください。既存の顧客情報を更新するには、「編集」アイコンをクリックします。新規顧客を追加するには、「Create Customer」ボタンをクリックします。
「Products」ページでは、製品情報を表示および編集できます。「Products」ページは、2つのメイン・リージョンで構成されています。
Products
Top 5 Products
Products: 製品情報が表示されます。このリージョンは、データベースに格納されたイメージを表示するためのカスタム・ファンクションを使用するSQL問合せに基づきます。
デフォルトでは、このページはアイコン・ビューで表示されます。アイコン・ビューの製品情報を編集するには、イメージをクリックします。
情報をレポート形式で表示するには、「実行」ボタンの右側の「レポートの表示」アイコンをクリックします。レポート・ビューでは、列ヘッダーをクリックして、昇順または降順モードでソートするための上または下向き矢印を選択することによって、製品カテゴリ別にソートできます。「列およびソート順序の選択」を参照してください。ユーザーは「アクション」メニューを使用してレポートの外観を変更できます。「「アクション」メニューの使用」を参照してください。製品の説明を編集するには、「編集」アイコンをクリックします。新しい製品を追加するには、ページ上部の「Create Product」ボタンをクリックします。
Top 5 Products: これもSQLレポートです。このレポートでは、販売量に基づいた上位5個の製品の概要が説明されます。
Ordersページでは、ユーザーが顧客の注文を表示および編集できます。
My Ordersは注文情報を追跡するための対話モード・レポートです。列でソートするには、列ヘッダーをクリックして、昇順または降順モードでソートするための上または下向き矢印を選択します。「列およびソート順序の選択」を参照してください。
「アクション」メニューを使用してレポートの外観を変更できます。「「アクション」メニューの使用」を参照してください。既存の顧客情報を更新するには、「編集」アイコンをクリックします。新しい注文を追加するには、「Enter New Order」ボタンをクリックします。
Chartsページでは、棒グラフ、集合棒グラフ、円グラフ、カレンダ、マップ、ツリーなどの様々な書式で情報を表示できます。ビューを変更するには、ページの右側の「Reports」から選択します。
管理ページは、admin
というユーザー名を使用してサンプル・アプリケーションにログインした場合にのみ表示されます。サンプル・アプリケーションでは、ユーザー名および難読化されたパスワードを表に格納するカスタム認証スキームを使用しています。ユーザーの管理ページで、追加ユーザーを管理できます。ユーザーを新しく追加するには、ページ下部の「ユーザーの追加」をクリックします。ユーザーを削除する場合は、ユーザーを選択して「選択したユーザーの削除」をクリックします。
このカスタム認証スキームでは、Oracle Application Expressアプリケーション開発者に関連付けられたユーザー名またはパスワードは使用されないことに注意してください。
サンプル・アプリケーションで使用可能な機能の種類を理解したら、次のステップは、各ページの構成を理解することです。早く理解するための効果的な方法は、デモンストレーション・アプリケーションのページを分析および分解することです。何かを破損しても、すぐにデモンストレーション・アプリケーションを削除してインストールしなおすことができます。詳細は、「データベース・アプリケーションの削除」および「サンプル・アプリケーションのインストール」を参照してください。
アプリケーション内の既存のページの編集、アプリケーションへのページの追加、またはアプリケーション・ビルダーを使用したまったく新しいアプリケーションの作成が可能です。
内容は次のとおりです。
開発者ツールバーを使用すると、カレント・アプリケーションおよび現在実行されているページの編集、新しいページ、コントロールまたはコンポーネントの作成、セッション・ステートの表示、編集リンクのオン/オフの切替えを簡単に実行できます。
開発者ツールバーは、次のリンクで構成されています。
ホーム: 作業領域のホームページにリンクします。「作業領域のホームページについて」を参照してください。
アプリケーション: アプリケーションのホームページにリンクします。「アプリケーションのホームページについて」を参照してください。
ページの編集: 現在実行されているページのページ定義にアクセスします。「ページ定義について」を参照してください。
作成: ページ、リージョン、ページ・コントロール(アイテム、ボタン、ブランチ、計算、プロセスまたは検証)または共有コントロール(ナビゲーション・バー・アイコン、タブ、LOV、リストまたはブレッドクラム)を作成するためのウィザードにリンクします。「アプリケーションの作成」を参照してください。
セッション: カレント・ページのセッション・ステート情報にリンクします。詳細は、「セッション・ステートの表示」を参照してください。
キャッシュ: キャッシュ・ページにリンクします。「キャッシュされたリージョンの管理」を参照してください。
デバッグの表示: デバッグ・ウィンドウを表示します。「デバッグ・モードへのアクセス」を参照してください。
デバッグ: ページを「デバッグ」モードと「デバッグなし」モードとの間で切り替えます。「デバッグ・モードへのアクセス」を参照してください。
編集リンクの表示: 「編集リンクの表示」と「編集リンクを非表示」とを切り替えます。「編集リンクの表示」をクリックすると、ページ上の編集可能な各オブジェクトの横に小さなオレンジ色のアイコンが表示されます。各アイコンは、オレンジ色で中に三角形があり、その下に2本の罫線があります。リンクをクリックすると、オブジェクト編集用の別のウィンドウが表示されます。
実行中のアプリケーションを編集するには、開発者ツールバーの「アプリケーション」をクリックします。アプリケーションのホームページが表示されます。アプリケーションIDとアプリケーション名がページ上部に表示されます。
次のいずれかをクリックすると、現在のアプリケーションの実行、サポートするオブジェクトの編集、共有コンポーネントの作成、または情報のエクスポートおよびインポートが可能になります。
アプリケーションの実行: カレント・アプリケーションのページをApplication Expressエンジンに送信し、表示可能なHTMLをレンダリングします。詳細は、「Application Expressエンジンによるページのレンダリング方法および処理方法」を参照してください。
サポートするオブジェクト: サポートするオブジェクト・ページにリンクします。「パッケージ・アプリケーションの作成方法」を参照してください。
共有コンポーネント: アプリケーション内のすべてのページに表示または適用できる共有コンポーネントおよびユーザー・インタフェース・コントロールのリストにリンクします。詳細は、「共有コンポーネントでの作業」を参照してください。
ユーティリティ: ユーティリティ・ページにリンクします。このページを使用して、開発者アクティビティの監視、ダッシュボードの表示、アドバイザの実行およびその他数多くのレポートの表示を行います。詳細は、「アプリケーション・ビルダー・ユーティリティの使用」を参照してください。
エクスポート/インポート: エクスポート/インポート・ウィザードにリンクします。このウィザードを使用して、アプリケーション全体のインポートとエクスポート、およびカスケード・スタイルシート、イメージ、静的ファイル、スクリプト・ファイル、テーマ、ユーザー・インタフェースのデフォルト値、ワークスペース・ユーザーなどの関連ファイルのインポートとエクスポートを行うことができます。詳細は、「アプリケーションおよび関連ファイルのエクスポート」を参照してください。
アプリケーションを構成するページがアプリケーションのホームページに表示されます。特定のページにアクセスするには、そのページをクリックします。特定のページを検索するには、「ページ」フィールドにページ・タイトルを入力またはページ名に対して大文字小文字を区別しない問合せを入力して、「実行」をクリックします。
Application Expressエンジンは、データベース表に格納されたデータに基づいて、アプリケーションをリアルタイムでレンダリングします。デモンストレーション・アプリケーション用のデータベース・オブジェクトは、オブジェクト・ブラウザまたは「アプリケーション・データベース・オブジェクトの依存性」レポートで確認できます。
内容は次のとおりです。
「データベース・オブジェクトの依存性」レポートは、カレント・アプリケーションで参照されるデータベース・オブジェクトを識別します。アプリケーションの配置時に移動するオブジェクトを判別するには、このレポートを確認します。
アプリケーションの「データベース・オブジェクトの依存性」レポートを表示するには、次のステップを実行します。
「作業領域」ホームページにナビゲートします。
「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
アプリケーションを選択します。
アプリケーションのホームページが表示されます。
「ユーティリティ」をクリックします。
「一般的なユーティリティ」で、「データベース・オブジェクトの依存性」をクリックします。
データベース・オブジェクトの依存性ページが表示されます。
「依存性の計算」をクリックします。
データベース・オブジェクトをオブジェクト・ブラウザに表示するには、次のステップを実行します。
作業領域ホームページで、「SQLワークショップ」をクリックして、「オブジェクト・ブラウザ」をクリックします。
オブジェクト・ブラウザが表示されます。
ページ左上の「オブジェクト」リストからオブジェクト・タイプを選択します。たとえば、表を表示するには、「表」を選択します。
オブジェクト名を検索するには、「オブジェクト」リストの下の検索フィールドにキーワードを入力します。
一致するオブジェクトのリストが表示されます。
選択したオブジェクトに関連する特定のタスクを実行するには、該当するタスク・ボタンを選択します。
たとえば、DEMO_CUSTOMERS
表の列を変更するには、次のステップを実行します。
「オブジェクト」リストから、「表」を選択します。
表のリストから、DEMO_CUSTOMERS
を選択します。
DEMO_CUSTOMERS
表が表示されたら、「列の変更」タブをクリックします。
追加のオブジェクト詳細を表示するには、オブジェクト名の下のタブを選択します。たとえば、DEMO_CUSTOMERS
表のデータを表示するには、次のステップを実行します。
「表」リストから、DEMO_CUSTOMERS
を選択します。
「データ」タブを選択します。
DEMO_CUSTOMERS
表のデータを表示するレポートが表示されます。
参照: Oracle Application Express SQLワークショップ・ガイドの「オブジェクト・ブラウザでのデータベース・オブジェクトの管理」 |