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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B65039-01
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D トラブルシューティング

この付録では、トラブルシューティング情報について、次のトピックで示します。

D.1 トラブルシューティングの全般的なヒント

インストール時にエラーが発生した場合の対処方法は、次のとおりです。

D.2 Suiteのインストールおよび構成のトラブルシューティング

この項では、Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールおよび構成するときに発生する可能性のある、一般的な問題の解決方法を示します。

Windowsオペレーティング・システムにおいて、全文検索、Oracle IBR変換、Dynamic Converter、Desktop Integration SuiteまたはContent Categorizerに問題がある場合は、まず、第4.7.3項「Windowsオペレーティング・システム用のVisual C++ライブラリのダウンロード」に記載されている、正しいバージョンのVisual C++再頒布可能パッケージをダウンロードしていることを確認します。

D.2.1 Oracle Fusion Middlewareのインストールと構成のログ・ファイル

Oracle Fusion MiddlewareのインストーラおよびFusion Middleware構成ウィザードでは、独自のログ・ファイルのセットが作成されます。

  • UNIXオペレーティング・システムでは、インストーラは次のログ・ファイルに書き込みます。

    • oraInventory_location/logs/installActionstimestamp.log

    • oraInventory_location/logs/oraInstalltimestamp.err

    • oraInventory_location/logs/oraInstalltimestamp.out

    • ORACLE_HOME/install/make.log

  • Windowsオペレーティング・システムでは、インストーラは次のログ・ファイルに書き込みます。

    • inventory_location\logs\installActionstimestamp.log

    • inventory_location\logs\oraInstalltimestamp.err

    • inventory_location\logs\oraInstalltimestamp.out

    デフォルトのinventory_locationの値は次のとおりです。

    %PROGRAMFILES%\Oracle\Inventory
    
  • Fusion Middleware構成ウィザードは、Oracleホーム・ディレクトリのcfgtoollogsディレクトリのログ・ファイルに書き込みます。

インストーラによって作成されたログ・ファイルにアクセスする場合は、まずインストーラを終了する必要があります。インストーラの使用中に、ログ・ファイルにアクセスすることはできません。

D.2.2 Oracle IRMキーストア構成の問題

Oracle Information Rights Management (Oracle IRM)キーストアが正しく構成されていない場合、コンテキストの作成中に問題が発生します。コンテキストを作成できない場合は、次のいずれかのエラーがないか、サーバー・ログを確認します。

  • キーストア・ファイルが存在しない

    キーストアが存在しない場合は、ログにFileNotFoundExceptionメッセージが示されます。

    java.io.FileNotFoundException: C:\IRM\oracle\middleware\user_projects
    \domains\base_domain\config\fmwconfig\irm.jceks (The system cannot find the file specified)
    
  • キーが存在しない

    キーストアは存在するが、キーが存在しない場合は、ログにUnknownKeyExceptionメッセージが示されます。

    oracle.irm.engine.content.store.UnknownKeyException: 
    The key oracle.irm.wrap does not exist in the key store 
    C:\IRM\oracle\middleware\user_projects\domains\base_domain\config\fmwconfig\irm.jceks
    
  • パスワードが存在しない

    パスワードが存在しないか誤っている場合は、ログに次の例外が示されます。

    java.security.UnrecoverableKeyException: Given final block not properly padded
    

D.2.3 Oracle UCM 11gへの接続試行中のOracle I/PMエラー

次の場合に、Oracle I/PMをOracle UCM 11gリポジトリに接続しようとすると、Oracle I/PMによってエラーが返されます。

  • Oracle UCMがインストールされたドメインが、後でOracle I/PMを使用して拡張されており、Oracle I/PM管理対象サーバーを再起動していない場合。

  • Oracle UCMおよびOracle I/PMの管理対象サーバーが異なるマシン上で実行されるように構成されており、手動による構成を実行していない場合。

これらのエラーの回避に関する詳細は、第7.1.1.1項「Oracle I/PMと連携するためのOracle Content Server 11gの構成」を参照してください。

D.3 Oracle Inbound Refineryの問題

Windowsオペレーティング・システムでのOracle IBR変換に問題がある場合は、まず、第4.7.3項「Windowsオペレーティング・システム用のVisual C++ライブラリのダウンロード」に記載されている正しいバージョンのVisual C++再頒布可能パッケージをダウンロードしていることを確認します。

この項では、次のOracle IBRの設定および実行の問題のトラブルシューティング情報を示します。

D.3.1 Oracle IBRがアプリケーションまたはサービスとして実行されない

Oracle IBRがアプリケーションとしてもサービスとしても実行されません。Oracle IBRをコマンド・ラインから実行しようとすると、次のエラー・メッセージを受け取ります。

Error: Cannot read the config.cfg.
考えられる原因 解決方法
Oracle IBRマシンにSun Javaがインストールされていません。Sun JavaはOracle Content ServerマシンとOracle IBRマシンの両方にインストールされている必要があります。
  • Oracle IBRを再インストールし、Sun JVMを再インストールします。
  • Sun JavaファイルをOracle Content ServerマシンからOracle IBRマシンにコピーします。refinery_install_dir\binディレクトリにあるintradoc.cfgファイルを開き、JAVA_EXEパスが正しいことを確認します。

  • 別の方法として、次のSun Developer Network Webサイトのダウンロード・ページからSun Javaをダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technetwork/indexes/downloads/index.html

    それをOracle IBRマシンにインストールします。refinery_install_dir\binディレクトリにあるintradoc.cfgファイルを開き、JAVA_EXEパスが正しいことを確認します。


D.3.2 Oracle IBRがアプリケーションとして実行されるが、サービスとして実行されない

Oracle IBRがアプリケーションとしては実行されますが、サービスとして実行されません。場合によっては、サービスの開始時に次のエラー・メッセージを受け取ることがあります。

Error 1069: The service did not start due to a logon failure.
考えられる原因 解決方法
エラー1069が発生する場合、Oracle IBRサービスにリンクされたユーザーは、サービスとしてログオンする権限を付与されていません。 Oracle IBRサービスにリンクされたユーザーが有効であり、サービスとしてログオンする権限があることを確認します。
Oracle IBRサービスに問題があります。
  • Oracle IBRマシンを再起動します。
  • Oracle IBRのアプリケーションとしての実行を試し、次に、サービスとしての実行を再度試します。場合によっては、Oracle IBRをアプリケーションとして1回実行すると、サービスに関する問題が解決されます。

  • Oracle IBRのサービスを削除し、再度追加します。


D.3.3 Oracle IBRサービスが停止したまま

Oracle IBRサービスは開始時に短時間動作しますが、エラーが発生して停止します。

考えられる原因 解決方法
リファイナリのintradoc.cfgファイルのJavaオプション設定。 Oracle IBR接続のintradoc.cfgファイルのJavaオプション設定を変更します。

intradoc.cfgファイルのJavaオプションを設定するには、次の手順を実行します。

  1. テキスト・エディタでrefinery_install_dir\binディレクトリにあるintradoc.cfgファイルを開きます。

  2. まず、次の設定を試します。

    JAVA_SERVICE_EXTRA_OPTIONS=-Xrs
    
  3. 変更をintradoc.cfgファイルに保存し、Oracle IBRサービスを再起動します。

  4. 最初の変更で成功しない場合は、intradoc.cfgファイルを再度開き、次の設定を試します。

    JvmCommandLine=$JAVA_EXE $JAVA_SERVICE_EXTRA_OPTIONS $APPEND_CLASSPATH $CLASSPATH $STARTUPCLASS
    
  5. 変更をintradoc.cfgファイルに保存し、Oracle IBRサービスを再起動します。

D.3.4 インストール後、リファイナリにログインできない

インストールした後、リファイナリにログインしようとすると、次のようなエラーが発生します。

"Content Server Access Denied
Access denied to Content Server managed resource. Error getting user credentials from proxied user cache. Unable to open file
c:/ucm/cs1/data/users/proxied/ref1/userdb.txt.
 c:/ucm/cs1/data/users/proxied/ref1/userdb.txt contains an invalid path."
考えられる原因 解決方法
リファイナリはOracle Content Serverにプロキシ設定されていますが、InboundRefinerySupportコンポーネントがOracle Content Serverにインストールおよび有効化されていません。 InboundRefinerySupportコンポーネントをOracle Content Serverにインストールし、有効化します。

詳細は、第6.2.3.2項「Oracle Content ServerでのOracle IBR用のコンポーネントの有効化」を参照してください。


D.3.5 ファイルが「WWW生成」ステータスで断続的にスタック状態になる

Oracle UCMがWindows Server 2003システムで実行されている場合、ファイルが「WWW生成」でスタック状態になります。変換エラーはなく、再送信されると、ファイルは正常に変換されます。

考えられる原因 解決方法
この問題は、Windows Server 2003システムでの既知のファイルのロックおよび削除の問題に直接関連し、通常、Oracle Content ServerがUNIXオペレーティング・システムで実行され、Windows Server 2003マシンに接続するためにSambaが使用されている場合に発生します。ただし、この問題は、Oracle IBRをWindows Server 2003システムで使用し、Oracle IBRがOracle Content Serverとは別の物理マシンに存在する場合にも発生することがあります。

これらのWindows Server 2003の問題の詳細は、次のMicrosoft社サポートWebサイトで、サポート技術情報の記事885451および811492を参照してください。

http://support.microsoft.com

Microsoft社サポート技術情報の記事で説明されている問題が発生していることを確認するには、リモート・クライアントを使用して、Windows Server 2003マシンの複数のファイルを削除します。ファイルの削除に最大40秒の遅延が発生する場合は、Windows Server 2003のロックおよび削除の問題が原因であると考えられます。Microsoft社では、この問題に対して2つの解決方法を示しています。
  1. Microsoft社には、要求があった場合にのみ提供されるWindows Server 2003用の修正プログラムがあります。ただし、Microsoft社では、この問題による深刻な影響がないかぎり、次のサービス・パックまで待つことを推奨しています。

  2. Microsoft社が示すもう1つの解決方法は、Windows Server 2003サーバーで便宜的ロックを無効にすることです。便宜的ロックを無効にする解決方法は、ファイルを書き込むときに使用される通常のファイル・ロックには影響を及ぼしません。便宜的ロックはファイル・ロック・プロセスの速度を微調整するものであり、問題の原因となっている場合、安全に無効化できます。便宜的ロックの詳細は、Sambaヘルプ・ファイルに含まれています。

Windows Server 2003サーバーで便宜的ロックを無効にする方法について、具体的情報が必要な場合は、次のMicrosoft社サポートWebサイトで、サポート技術情報の記事29624を参照してください。

http://support.microsoft.com


D.3.6 Oracle IBRサービスでドキュメントが変換されない

Oracle IBRをサービスとして実行しているが、ドキュメントが変換されず、Oracle IBRログに次のエラー・メッセージが表示されます。

Unable to convert, native application reported: 'Permission denied'

このエラーは、通常、UNIXオペレーティング・システムでSambaがOracle Content Serverとともに使用される場合、またはWindowsオペレーティング・システムでOracle IBRとともに使用される場合に発生します。

考えられる原因 解決方法
マップされたネットワーク・ドライブを介してUNIXボリュームをSambaにマップするためにAutoExNTを使用しており、Oracle IBRサービスを実行しているユーザーのDCOM権限が正しく設定されていません。 Oracle IBRサービスを実行しているユーザーのDCOM権限を変更します。詳細は、DCOM権限を変更する次の手順を参照してください。

DCOM権限を変更するには、次の手順を実行します。

  1. dcomcnfg.exeを起動し、Oracle IBRサービスを実行しているユーザーの権限をチェックします。

  2. 「既定のセキュリティ」タブで、ドメイン・ユーザーが「接続」「アクセス」「起動」および「構成」に追加されていることを確認します。

  3. Oracle IBRサービスを再起動します。

D.4 その他のヘルプ

この付録の手順を試しても発生した問題を解決できない場合は、次の情報源を参照してください。

それでも問題が解決しない場合は、サービス・リクエストを作成してください。